減損会計の国際比較 国際会計基準(IAS36) 1.減損会計の目的 ・簿価の回収可能性の低下を会計記 録に反映させる 2.減損を認識する資産の範 ・すべての資産(他の基準で規定さ 囲 れている棚卸資産、金融資産、繰 延税金資産は除く) 3.減損の兆候 ・対象資産の市場価額の著しい低下 ・企業環境の悪化 ・資産の陳腐化、物理的損耗 ・対象資産が属する事業を再構築 する計画 4.減損の認識 5.減損の測定 6.減損損失の戻し入れ 米国基準(SFAS121号、144号) ・減損が生じた資産の取得原価を公 正価値で再設定する ・使用目的で保有する長期性資産、 無形資産、のれん(他の基準で規 定されている金融資産等は除く) ・対象資産の市場価額の著しい低下 ・事業環境の悪化 ・営業損益、キャッシュフローの赤 字 ・資産を取得、建設するための原価 の予想を超える高騰 日 本 基 準 ・簿価の回収可能性の低下を会計記 録に反映させる ・固定資産(他の基準で規定されて いる金融資産、繰延税金資産等は 除く) ・営業損益、キャッシュフローの 赤字 ・対象資産(グループ)の使用範囲 ・方法の変化に伴う回収可能額の 著しい低下 ・対象資産が属する事業を再構築 する計画 ・対象資産の市場価額の著しい低下 ・割引前キャッシュフローが簿価を ・割引前キャッシュフローが簿価を 下回るとき 下回るとき ・回収可能額が簿価を下回るとき ・減損損失=簿価-回収可能額 ・回収可能額:正味売却価格と使用 価値を比べて大きい方 ・使用価値:割引後の将来キャッシ ュフロー ・減損損失=簿価-公正価値 (減損損失の認識と測定を区別しな ・公正価値を入手できない場合は、 い) 類似資産の市場価格、将来キャッ シュフローの割引現在価値を使う ・減損が回復した兆候があり、回収 ・戻し入れは行わない 可能額が簿価を超える場合には戻 ・減損処理後の簿価(公正価値)を し入れをする(ただし、原初原価 新しい取得原価とみなす を基礎にした減価償却累計額を控 除後の簿価を上限とする) ・減損損失=簿価-回収可能額 ・回収可能額:正味売却価格と使用 価値を比べて大きい方 ・戻し入れは行わない
© Copyright 2024 Paperzz