2015 年 6 月 3 日発行 2015 年 6 月号 NEWS 山本拓ネットワーク 選挙権年齢 18 歳引下げ法案 山本拓国会事務所 TEL.03-3508-7282 FAX.03-3507-8727 [email protected] http://yamamototaku.jp/ 山本拓福井事務所 TEL.0778-51-8834 FAX.0778-51-8988 衆院倫理選挙特別委員会で可決 選挙権年齢を 20 歳から 18 歳へ引き下げる公職選挙 法等の一部を改正する法律案が、衆議院倫理選挙特別 委員会(委員長:山本拓)で可決されました。6/4 の 衆議院本会議で審議され可決され次第、参議院での審 議が始まり、可決されれば成立し、来年施行予定の参 議院議員選挙から適用されることになります。 1945 年に衆議院議員選挙法の改正で衆議院選挙権年 齢が 20 歳に引き下げられて以来、70 年ぶりの選挙権 年齢の引下げとなります。今回の改正により、約 240 万人が新たに有権者に加わると見込まれています。 【法案の概要】 (1)選挙権年齢等の 18 歳への引下げ ①国政選挙や地方選挙の選挙権年齢を定める「公職 選挙法」、②地方選挙の選挙権年齢を定める「地方自治 法」 、③海区漁業調整委員会の委員の選挙権・被選挙権 年齢を定める「漁業法」 、④農業委員会の選挙権・被選 挙権年齢を定める「農業委員会法」の四法の規定を改 正し、いずれも 20 歳以上と定められている選挙権(③ と④は被選挙権も含む)年齢を 18 歳に引下げます。 また、上記①~④の年齢要件の条文を引用する形で 年齢要件を定めている規定については、後述の(3)以外 のものも 18 歳に引き下げられることとなります。例と して、最高裁判事の国民審査、地方自治法等の請求者 資格等がこれに該当します。 (2)施行期日 本法案が成立し公布された日から 1 年経過した日か ら施行されます。施行日後初めて行われる国政選挙(衆 議院議員総選挙又は参議院議員通常選挙)の公示以後 にその期日を公示され又は告示される選挙から適用さ れます。このまま 6 月 24 日の通常国会会期末までに成 立すれば、来年行われる予定の参議院議員選挙から適 用されることになります。 (3)選挙犯罪等についての少年法の特例等 選挙犯罪等について、18 歳以上 20 歳未満の者が犯し た①連座制の対象となる選挙犯罪事件については原則 として検察官への送致される(少年法の手続ではなく、 通常の刑事手続)こととし、②その他の公職選挙法及 び政治資金規正法違反事件については選挙の公正の確 保を考慮して検察官へ送致すべきか決定することとな ります。 また、18 歳以上 20 歳未満の者は検察審査員及び裁判 員の職務に就くことができないこととし、また、民生 委員及び人権擁護委員も成人に達した者でなければ委 嘱できないこととしています。 (4)民法の成年年齢等の引下げに関する検討 国は、国民投票権年齢及び選挙権年齢が 18 歳以上と されたことを踏まえ、民法や少年法その他の法令につ いて必要な検討を加え、必要な法制上の措置を講ずる ものと定めています。 【今後の課題】 選挙権年齢が 18 歳以上に引き下げられる場合、早け れば高校 3 年生で選挙権を有することとなるため、学 校教育の中での政治に関する教育が重要となるため、 その教育をどのようにしていくのか、また、教育の場 での政治的中立性をどのように確保していくのかを検 討しなくてはなりません。 また、近年目立つ若年層の低投票率をどのように解 消していくのかも考えていくことが必要になります。 【総務省】自治体主導の地方創生「地域経済好循環推進プロジェクト」 関係省庁連携支援や自治体インフラの民間開放、⑥に 地域経済好循環推進プロジェクト 総務省は、為替変動にも強い地域の経済構造改革と 対する地域の産業・雇用創造チャート等を活用した産 地方からの GDP の押上げを図る「地域経済好循環推進 業政策構築支援)を行っています。 ローカル 10,000 プロジェクト プロジェクト」を推進しています。 市町村が策定する創業支援事業計画(現在、1,083 地方創生(地方に「しごと」をつくり、 「しごと」が 「ひと」を呼び、 「ひと」が「しごと」を呼び込む好循 団体で策定済又は策定中)を関係省庁が省庁横断的に 環)を実現し、税・保険料収入の基盤を充実させ、強 集中支援し、自治体と地域金融機関及び商工会議所・ い地域経済をつくることで自治体がエンジンとなり、 商工会等と緊密な連携を築き、雇用吸収力の大きい逃 GDP を 0.3~0.4%押上げることを目標としています。 げない地域密着型企業、より生産性の高い新事業を 10,000 事業程度の立ち上げることを目標とするプロジ 地方が抱える課題と総務省の支援策等 ①地域内外の潜在的有効需要の掘り起しと供給(新し ェクトです。今年度、総務省では各都道府県域あたり 10 事業程度の財源を準備し、支援する予定です。 い特産品、観光、地域エネルギー需要等) ②資源活用(農産物、木材、地場産品、景観・自然等)○先行 215 事業の効果 先行して実施されている 215 事業に計 72 億円の地域 ③融資資金(地域金融機関の資金 461 兆円)等の有効 経済循環創造事業交付金が交付されていますが、それ 活用策 を呼び水に、地域金融機関融資が交付額を上回る 78 億 ④労働力確保(生産年齢人口の減少と人材流出) ⑤リスクマネー不足(長期の期待及び企業家マインド 円あり、自己資金 18 億円と交付金を合わせ投資効果と して全体で 168 億円(対交付金 2.3 倍)となりました。 の低下) また、先行 215 事業の計画段階では、地元雇用創出 ⑥各地域の産業政策立案の後押し これらの課題に対し、地域が総力を挙げて地域経済 効果が 310 億円(対交付金 4.3 倍)、地元原材料活用効 の好循環拡大に向けて取組めるよう、総務省を中心に、果が 609 億円(対交付金 8.4 倍)、キャッシュフロー創 地域経済イノベーションサイクル(①~③に対する 出効果が 259 億円(うち税創出効果が 54 億円)(いず 「産・学・金・官地域ラウンドテーブル」の活用(ロ れも交付決定時ベースで、7 年間事業を行った場合) ーカル 10,000 プロジェクト、分散型エネルギーインフ となり、また、初年度通年スタート 30 事業のうち 20 ラプロジェクト等)、④に対する全国移住ナビや移住・ 事業がキャッシュフロー黒字(実績)となり、大きな 交流情報ガーデン、⑤に対する創業支援事業計画への 効果を創出することが期待されています。 (裏面へ) 自治体インフラの民間開放 分散型エネルギーインフラプロジェクト 総務省を中心とした関係省庁が連携し、自治体を核 総務省は、現存する自治体のインフラ等を民間に開 として、需要家、地域エネルギー会社及び金融機関等 放等を推進することで、イニシャルコストを掛けずに の地域の関係者が総力を挙げてプロジェクトを推進 新たなビジネス拠点として利用したり、サービス提供 し、➊~➌の条件を地域ごとに最適化しながら、バイ の効率化を通じ、地域経済活性化を図ります。 オマス、風力、廃棄物等の地域資源を活用した地域エ ○公共施設オープン・リノベーション 市役所、美術館のスペース、廃校等に若手クリエー ネルギー事業を次々と立ち上げ、広域的な地域経済循 環を創造します。 ター等のノウハウやアイデアを投入し、オープン・リ 併せて、災害時等への対策を含めた地域エネルギー ノベーションすることで、公共施設の有効活用、人が の自立を実現すると共に、里山の保全、温室効果ガス 集まる空間の創出等新たなビジネス拠点へ生まれ変わ の大幅削減も目指しています。 らせる事業です。 今年度はリノベーションを行い活用しようとする自 ➊地域の特性に合わせ、エネルギー源に係るサプライ 治体とクリエーター(建築家や施設活用事業者等)の チェーン等の最適化 林業振興等と併せて、森林、風力、廃棄物等の地域 マッチングコンペティションを実施する 5~10 の自治 資源を活用してエネルギー供給事業を創出。様々なエ 体を支援することとなっています。 公共施設の活用事例としては、公園は施設利用料・ ネルギー源の供給ルートを最適化する。 ➋地域エネルギーマネジメントシステムの導入 ネーミングライツ等で収益化、図書館は書籍販売やカ 地域毎のエネルギーの供給・需要の最適マッチング フェ等の導入やイベント開催による収益化、市役所は のため、ネットワーク構成とマネジメントシステムの 1 階や地下等のロビー等を開放して住民が行き交う街 構築等を行う。 と連結した一体化や賑わいの場の創出、学校(廃校) や団地等は地域の拠点等として再活用、美術館・コン ➌地域エネルギー産業群の立ち上げ環境の整備 熱導管、地域電力調整インフラ(蓄電池等)等の分 サートホールは空きスペースや通路等にセレクトショ 散型エネルギーインフラの整備をまちづくりと併せて ップやデザインショップ等を開設し当該施設のおしゃ れ化・ブランド化に繋げる等が挙げられます。 自治体主導で推進する。 ○地域サービスイノベーションクラウド ○地域経済好循環の仕組み 事例:化石燃料等の資金の国外流出エネルギー源の地 自治体の保有する情報システム資産を中小企業の業 務支援システムに活用する事業を支援します。 産化(林業振興と結合) 複数の主体で地域サービスを提供する場合(介護の 仕組:地域のエネルギー料金収入で、下記①~④のコ ストを担保し、地域金融機関の融資需要を増大させる 場合は市町村、ケアマネージャー、介護サービス事業 (資金の地産地消) 。本事例は木質バイオマス活用の事 者等)、それぞれに情報を入力・管理するのではなく、 例ですが、ガスのコジェネや地域電力供給等の場合も、自治体のシステムを基盤に相互連携させ、二重入力の 同様の仕組みとなります。 省略やデータの共有を行い、利用者やその家族もオン 効果:①森林からの燃料材搬出→(端材等へのプライ ラインで確認できるようにし、また、同意を得て外部 の人(医師等)が一定のデータのみ参照を可能にする シング、林業雇用の増大、運搬雇用の拡大) ②燃料工場の整備→(工場の設備投資、工場での技能 等の事例が実際にありますが、更に地域サービスの幅 を広げて自治体のサービスメニューと地域の事業者の 雇用の増大、運搬雇用の増大) ③エネルギー供給プラント整備→プラント設備投資、 サービスを連携させ、官民を超えた利用者本位の効率 オペレーション・維持管理雇用の増大 的なクラウドシステムを構築する事業を支援します。 ④熱供給管等のインフラ整備→インフラの設備投資、 全国移住ナビ スタートアップキャンペーン 全国移住ナビ HP に各自治体のページやプロモーシ 維持管理雇用の増大 ○プロジェクトの進捗状況 ョン動画をアップし、本格的な運用を開始します。 それに伴い、情報の更なる充実を図るとともに、鉄 31 自治体で予備調査が済んでおり、そのうち 14 自 治体が作成したマスタープランを分析し、現在はプロ 道内広告や検索サイト等のバナー、公共施設を通じて ジェクトの立ち上げを準備(資金調達)中。また、新 の広報を行います。また、市区町村のホームページコ たにプロジェクト推進計画を策定する 20 程度の自治 ンテストやプロモーション動画コンテストを通じて、 地域プロモーションの質と数の向上を目指します。 体を今月にも募集する予定。 気候予測でビジネスチャンスを掴む ■気象庁は、気候情報の有効な活用方法、特に 2 週間 先までの予測情報である異常天候早期警戒情報等を利 用して、様々な産業分野で猛暑や寒波等の悪影響を軽 減し、好影響を利用する「気候リスク管理」技術を普 及する取組を進めています。 ■「気候リスク」とは、気候によって影響を受ける可 能性のことを言い、以下のような手順で活用します。 ①明日は曇りになる、今週は暑い日が続く等の短期的 なものから、2 週間先は平年よりも 2℃高く推移す る、1 か月の間は雨の日が多くなる等の長期的なも のまであります。どのようなリスクがあるのかを知 ることが最初のステップです。 ②認識した気候リスクがどのような影響をもたらすか (気温が○℃下がると作物に影響が出る、気温が ○℃上がると△△が売れる等)を把握します。 ③気候情報を入手し、その気候情報の精度や性質を理 解し、①と②を基礎に今後への対応策を採ります。 ■各種気候情報へのリンクや有効事例(ドラッグスト ア、アパレル分野、農業分野)が掲載されているポー タルサイトの URL は山本拓 HP をご覧ください。 農林水産物の地理的表示でブランド保護 ■6/1 から、地理的表示保護制度がスタートしました。 地域で育まれた伝統と特性を有する農林水産物・食品 のうち、品質等の特性が産地と結びついており、その 結びつきを特定できるような名称(地理的表示)が付 されている物について、その地理的表示を知的財産と して国に登録することができ、それに基づき保護され る制度です。 ■例:ある干柿について、○○地方で作られるから品 質・社会的評価が高く特徴があるという場合に、○○ 干柿という名称を用いるがの、地理的表示です。 ■制度の対象となる農林水産物:①農林水産物(食用)、 ②飲食料品(①以外) 、③農林水産物(観賞用植物、立 木竹、工芸農作物、真珠、観賞用魚)、④加工品(飼料、 漆、竹材、精油、木炭、木材、畳表、生糸)です。 ■制度概要:➊地理的表示の登録(基準や品質管理方 法を登録することで、産品の品質について国のお墨付 きが貰える)⇒➋適切な品質管理の下、生産者は地理 的表示を使用(登録された地理的表示であることを表 す GI マークも使用可能で、他産品と差別化を図れる) ⇒➌不正使用について農水省による取締りの実施 お問い合わせは山本拓事務所へお寄せください。 【HP:http://yamamototaku.jp/ 電話:03-3508-7282/0778-51-8834】
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