発達に問題を抱えた子どもの親の障害認知と心理的支援

別紙様式1
平成22年度学術研究推進経費による研究成果概要報 告 書
報告者氏名・所属
畠山美穂・釧路校
研 究 期 間
プ ロ ジ ェ ク ト の 名 称・
研究題目・重点設備名
経費の種類
平成
22年
4月
~
平成
23年
3月
発達に問題を抱えた子どもの親の障害認知と心理的支援
□共同研究推進
☑若手教員研究支援
□ 附 属 学 校 ( 園 ) 研 究支援
※ 該 当 す る も の に レ を記入してください。
□個人研究支援
□研究推進重点設備
プロジェクト担当者
(氏名・所属・職) 畠山美穂・釧路校・准教授
※ 代 表 者 に ○ を付 す
こと
成
果
の
概
要
発達障害児の親の障害認知は非常に重要であり,心理的危機を招く可能性もあることが懸念
されている。そのため,発達障害を持つ子どもの親に対する心理的なサポートが地域療育シス
テムの中には必要不可欠である。そこで,本プロジェクトでは,私立幼稚園および自閉症親の
会,小児科医と連携しながら,観察,保育相談,調査を行い,広汎性発達障害とみられる幼児
を持つ親の障害認知と心理的サポートの在り方を検討した。その結果,保育者が,幼稚園や保
育園などの保育現場において,子どもに障害があるかもしれないと気がついてから保護者に伝
え,医療機関などの第3者機関へとつながるまでには,早くて半年,長ければ1年半もの時間を
要している実態が明らかにされた。また,プロジェクト担当者である畠山が保育相談者として
保護者に実際に関わった際には,保護者から自分の子どもの様子が他の幼児と異なることや,
検診や医師からの診断を得ることで抱える葛藤や不安が多く語られた。しかし,子育てに関わ
る様々な機関が連携して子どもと保護者をサポートすることで,子どもの発達が促されること
が示唆された。また,障害が分かった当初は否定的に子どもを捉えていた保護者が,保育相談
を通して障害を肯定的に捉える様子もうかがえた。従って,保育現場における保育者や相談員
との関わりが保護者の障害受容に深く関連することが示唆された。
成 果 の 公 表 の 状 況
【学術論文】(畠山美穂・畠山寛,発達障害とみられる幼児に関する保育者の気づきと対応,
北海道教育大学紀要(教育科学編),第61巻・第2号,平成23年2月,101-107頁)
教育現場で活用可能な分野等
心理学・特別支援教育・教育学の分野で,発達障害児に対する保育者や教師の関わりとして
必要な知見を提供した。
配付可能な
資料の有無
無
ダウンロード
可能な
ドキュメント
無
問い合わせ先
責任者:畠 山 美 穂
電 話:0154-44-3392
FAX
:
mail :[email protected]