平成２７年度 秋田市立土崎中学校 冷え込みが，日に日に厳しくなり，太陽のありがたさを改めて感じる季節に なりました。これからの季節は，気温が下がり，空気が乾燥します。つまり， インフルエンザが流行する季節です。規則正しい生活と運動で体力，抵抗力を 落とさないように心がけてください。 1２月の保健目標 ・冬の健康で安全な生活に ついて考えよう ・命の大切さについて考えよう 北秋田市の中学校で，秋田県今季初のインフル エンザによる学年閉鎖が行われました。今年は， 全国的にもまだ，集団発生のニュースは少ないよ うですが，そろそろ流行期に入るころです。一人 一人が，正しい知識を身に付け「 自分で自分の 身体を守る！ 」を心がけてください。 あなたの健康管理者は，あなたです。 ◇かぜとインフルエンザは同じ？ かぜは，鼻水，くしゃみ，咳，微熱などの症状が中心で，だらだらと長く続きます。 インフルエンザは，突然の高熱(３８度以上），関節の痛み，全身のだるさなどの症状 で始まり，後から咳などの症状がみられます。 ◇インフルエンザの予防接種をしていれば，カゼも予防できる？ インフルエンザウイルスには，大きく分けてＡ型，Ｂ型，Ｃ型があります。（Ｃ型は， 子どもの時にだけかかり，流行はしません。）インフルエンザの予防接種は，Ａ型２種類 とＢ型２種類のインフルエンザの予防と症状の軽減には効果がありますが， 約２００種類あるといわれるカゼのウイルス感染を防ぐことは，できませ ん。よく，インフルエンザの予防接種をしたから，かぜにはかからないと 話しているのを聞くことがありますが，これは，間違いです。 インフルエンザは，感染した人の咳やクシャミ(飛沫)に含まれるウイルスが，鼻，喉， 眼などの粘膜につくことでうつります。もう一つは，飛沫が飛んだ場所(例えば机，ドア ノブ，電話の受話器など)を手で触り，その手で，鼻や眼を触ることでうつ ります。 カゼ・インフルエンザの予防には，手洗い！ カゼ・インフルエンザにかかったら，マスク！ 今年は，型が変わったノロウイルスが検出されたそうです。ノロ ウイルスによる感染症が発生すると，ニュース等で大きく取り上げら れることがあります。報道の大きさから，怖い病気と思いがちですが， 実は，特に治療をしなくても２～３日安静にしていると回復する病気 で，命にかかわることはないそうです。 感染力が強く集団発生をすることから社会的問題が大きいために，大きく報道されます。 死亡者が出たとの報道を聞くこともありますが，原因はノロウイルスによるものではなく， 吐いた物を詰まらせたための窒息や，吐いた物が気道に入って肺炎になることだそうです。 予防は，インフルエンザの予防と同様に身の回りをきれいにすることと，手洗いです。いた ずらに病気を恐れるのでなく，正しい知識をもって，対策を立てられるようにしましょう。 マ スクはなんのため？ 正しく着用しないと効果がありません。あごを温めるためのものではありませんよ。 平成27年度世界エイズデー キャンペーンテーマ ＨＩＶ／エイズは、まだ終わっていない 昨年２０１４年の一年間に，日本における新規ＨＩＶ感染者は，１,０９１人，感染している ことに気がつかずにエイズを発症した人は４５５人出ています。秋田県でも，ＨＩＶ感染者が １人出ています。１９８５年から昨年末まで，秋田県では，ＨＩＶに感染した人が２１人，エ イズを発症した人が２３人います。 「エイズは自分には，関係がない」と思っている人がほとんどではないでしょうか。しかし， エイズの怖さは，「自分で気付かぬうちに感染してしまう」「人に感染させてしまう」という ことです。１２月１日は，世界エイズデーです。正しい理解と知識を身に付け，行動に結び付 けることが，あなたの未来と，これから出会う大切な人たちの人生を守ります。 エイズ(ＡＩＤＳ)とは，ＨＩＶウイルスに感染にすることによって起こる病気です。イ ンフルエンザウイルスの感染でインフルエンザにかかることと同じで，エイズは，ＨＩＶ ウイルスに感染することで起こります。感染して症状が現れたときに「エイズを発症した」 といいます。発症すると，身体の抵抗力が弱くなり，普通はかからない病気に簡単にかか ってしまいます。ただし，インフルエンザは，感染後すぐ発病しますが，ＨＩＶは，感染 してもすぐには活動をしません。人によっては，１０年以上症状の現れない人もいます。 そのため，感染していることを知らずにいて，他の人にうつしてしまうことがあります。 私たちの体には「免疫」という仕組み(ウィルスや細菌，カビなどから体を守る仕組み) がありますが，ＨＩＶに感染するとこの仕組みが働かなくなります。 これにより，健康な体では何ともない弱いウィルスや細菌，カビなどから体を守るこ ひ よ り み とができなくなり，日和見感染症(エイズ発症のサイン)が現れます。この状態を「エイズ」 と呼んでいるのです ＨＩＶは，人間の血液や精液の中でひっそりと生きています。 ＨＩＶが感染するルートは，①性感染 …性行為によるもの ②母子感染…妊娠，出産時による出血，母乳によるもの ③血液感染…血液を介したもの の３つがありますが，日本ではＨＩＶ感染が見つかった人の約９０％が， 性行為によって感染しています。 いまはまだ，からだのなかのＨＩＶウイルスを取り除くことはできませんが，ＨＩＶウ イルスが増えることを抑える治療薬があります。ＨＩＶウイルスに感染，エイズを発症し てもきちんと治療すれば普通の生活ができます。ただし，エイズを発症してしまうと，治 療が難しくなるので，早期発見，早期治療が重要です。 ＨＩＶは，普通の生活をしていればうつることのないウイルスです。知識を深め，偏見 と差別をなくすことが，感染者や患者の命を救います。もちろん，あなた達の未来も守れ ます。感染予防には，正しい知識と行動が一番大切です。 ☆ＨＩＶ ＝Ｈｕｍａｎ Ｉｍｍｕｎｏｄｅｆｉｃｉｅｎｃｙ Ｖｉｒｕｓ（ヒト免疫不全ウィルス） ☆ＡＩＤＳ＝Ａｃｑｕｉｒｅｄ Ｉｍｍｕｎｏ Ｄｅｆｉｃｉｅｎｃｙ Ｓｙｎｄｒｏｍｅ（後天性免疫不全症候群） “レッドリボン（赤いリボン）” レッドリボンは、あなたがエイズに関して偏見をもっていない,エイズとともに 生きる人々を差別しないというメッセージです。
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