新 J-ALERT 受信システム 仕様書 平成 22 年度 奈良県大和高田市

新 J-ALERT 受信システム
仕様書
平成 22 年度
奈良県大和高田市
1
概要
1.1
目的
消防庁が平成 21 年度から整備する新 J-ALERT システムに対応し、配信される緊急情報を衛
星経由及び地上回線経由で受信し利用者に伝達をするシステム構築を目的とする。また、新
J-ALERT システムにおいて配信される緊急情報は次の情報となる。
・国民保護情報
・緊急地震速報
・地震情報
・気象予警報
・津波情報
・火山情報
・緊急災害情報
また、緊急時に於いて状況に応じた内容の音声放送を可能とし、消防庁管理システムから
受信機の状態監視、ソフトウエアバージョンアップも可能とし、緊急情報の円滑な伝達と高
度利用を実現するものである。
1.2
適用範囲
本書で規定する新 J-ALERT 受信システムは、次の機能を提供する。
・衛星回線経由の緊急情報受信
・地上回線経由の緊急情報受信
・受信緊急情報の解析・制御
・状況に応じた内容の音声の作成・出力
・消防庁管理システムに対応した、受信機及び自動起動機の管理
・積層警告灯・館内放送設備等に対応した、外部インターフェースの提供
2
システム要件
2.1 ハードウエア要件
新 J-ALERT 受信システムは消防庁の認証を得た機器で、本仕様書で定義する機能・性能を満た
すためのハードウエア構成とする。
2.2
性能要件
システム要求性能要件は次の通りとする。
・1 つの衛星回線と 1 つの地上回線に接続し、新 J-ALERT の信号を受信及び、処
理解析を行う。
・消防庁から衛星回線にて、緊急情報が送信されてから、受信装置が受信するまで
の時間は、1 秒以内を目標時間とする。
・ネットワークの増強や機器の増設により、メールによる職員参集システムやモニ
タ用 PC が増設できる拡張性を有するものとする。
・システムの高度化に伴い処理の高速化が望まれるため、CPU の処理速度は 1.5GHz
以上とする。
2.3
信頼性
本システムの信頼性を確保するために、次の信頼性向上策を実施する。
・衛星回線のみでなく、地上回線(LGWAN)を接続し、降雨等による衛星回線断時に
於いても、消防庁よりの緊急情報が受信できるような構成とする。
・サーバー機器に関しては、ハードディスクの障害によるシステム障害を防ぐために、
ハードディスクは冗長化構成とする。
2.4
セキュリティ
本システムのセキュリティを確保するために、次のセキュリティ対策を実施する。
・利用に関しては、ユーザーID とパスワードによる認証を行い、ユーザー毎のアクセ
スコントロールが可能なこと。
・サーバー等の各機器における、OS・ミドルウエア等については、導入時に於いて適切
なセキュリティパッチを適用すること。
・本システムを外部システムとの接続に際しては、ファイアウォール等を導入し不正利
用を防止すること。
・その他、必要に応じたセキュリティ対策を施すこと。
2.5
拡張性
将来の機能拡張等の要件に対応できるよう、システム(ハードウエア及びソフトウエア)の拡
張が容易に行えること。
2.6
運用保守
初期導入時および、各機器パラメータ変更時には、各機器の設定パラメータを取得し、障害発
生時において、機器交換を実施時にも、各機器のパラメータ等のデータがリストア可能なように
すること。
2.7
操作性
各機器は、標準的なユーザーインターフェースを採用し、キーボード・マウスでの入力をサポ
ートしている等、操作の容易性に配慮したものとすること。
3
機能要求仕様
3.1 各機器機能
本システムの構成機器を図 3−1 に示す。尚、各機器の機能及び、その機器に付随する機器な
どについては次の機能毎に仕様を満たすこととする。
図 3−1
新 J-ALERT 受信システム機器構成
3.2 受信装置(受信及び解析処理装置)
地域衛星ネットワークによる県防災無線衛星系装置から分配された CS-IF 信号または、CS 受
信アンテナからの CS-IF 信号を入力として、衛星からの新 J-ALERT 信号を受信復調することが出
来る衛星モデムであること。
又、消防庁が作成する新 J-ALERT 受信機ソフトウエアが動作し、衛星回線及び、地上回線
(LGWAN)からの新 J-ALERT 緊急情報を自動選択受信し、解析処理を行い、緊急時に於いて緊急
画面の表示、状況に応じた音声の出力、外部接続装置の制御が可能であり、消防庁管理システム
にて管理可能な消防庁の認証を受けた装置であること。
最大 10 の警告灯を制御可能で、ディスプレイ・キーボード・マウスを標準装備すること。
3.3
パトライト
受信装置に接続することにより、緊急情報等の状況に応じて 3 色の警告灯及びブザー音を発する
ことが可能なこと。
3.4
ファイアウォール
庁内ネットワークと J-ALERT ネットワークを分離し、J-ALERT ネットワークを独立したセキュ
リティの高いネットワークにすることが可能なこと。
3.5
UPS(無停電電源)
処理解析 PC 及び、自動起動機等の必要な機器に対して停電時など電源異常において、一定時間
の電力が供給可能であり、安全にコンピュータ等を終了させる機能が提供可能なこと。また、電
源異常時において、安全にコンピュータ等を終了させる時間以上電源供給が可能なこと。
3.6
機器収納ラック
各機器が固定可能な収納ラックであり、19 インチ EIA 規格のものであり、設置方法により地
震等の対策が施せること。
4
ハードウエア仕様
4.1
受信装置受信部(衛星モデム)
衛星モデムは、分離型・一体型に限らず衛星からの新 J-ALERT 信号を受信復調すること
が出来る衛星モデムであること。また、信号受信から処理解析実施時に障害が発生した場合
に、障害の原因がモデムであるか処理解析部であるか容易に切り分けできる機器であること。
その主な仕様は次の通りとする。
入力周波数
信号入力レベル
入力コネクタ
対応変調方式
受信データレート
誤り訂正方式
データデスクランブル方式
衛星受信アンテナ(LNB)給電
受信品質 (BER=1X10-6以上)
ネットワークインターフェース
データ出力インターフェース
シリアル制御インターフェース
電源
消費電力
大きさ(H X W X D) cm 突起物を除く
重さ
950MHz∼1450MHz(1750MHz)
-75dbm∼-20dbm
F型、メス、75Ω
BPSK及びQPSK
128kbps
ビタービ復号 1/2
IDR/IESS-308
+13/14/18/19VDC/OFF 750mA最大
Eb/No=7.5
10/100Base-T、1ポート
Dサブ25ピン、メス、RS422信号レベル、1ポート
Dサブ9ピン、メス、RS232C、1ポート
100VAC 50/60Hz
20W(最大)
4.45 X 44.14 X 40.05
2.7 kg
上記仕様記載はメーカー指定するものではなく、同等品以上であると認められる場合は
可とする。
4.2
受信装置解析部(処理解析 PC)
消防庁から提供される新 J-ALERT 受信機ソフトウエアが動作する処理解析 PC として、
その本体及びモニタ部の主な仕様は次の通りとする。
CPU
主記憶容量(メインメモリ:RAM)
補助記憶容量(HDD)
シリアル制御インターフェース
USBv2インターフェース
モニタインターフェース
オーディオ出力インターフェース
ネットワークインターフェース
データ入力インターフェース
リレー接点出力インターフェース
(受信機用)
電源 (オプションで2重化対応)
消費電力
大きさ(H X W X D) cm 突起物を除く
重さ
インテル Xeon 2.4GHz相当
2GB
250GB (SATA) X 2台(RAID 1構成)
Dサブ9ピン、メス、RS232C、1ポート
フロントX2ポート、リアX4ポート
ミニDサブ15ピン、メス
3.5φミニステレオプラグ、1ポート
10/100/1000Base-T、2ポート
Dサブ15ピン、メス、RS422信号レベル、1ポート
無電圧リレー接点X8ch、DB25メス
定格負荷:AC125V/0.5A、DC30V/2A
100VAC 50/60Hz
278W(最大)
4.3 X 440 X 55.9
12.7 kg (最大)
(付属ディスプレイ)
画面サイズ
17 インチ、TN ノングレア(反射防止)
信号入力インターフェース
ミニ D サブ 15 ピン、メス
音声入力インターフェース
Φ3.5mm ステレオミニジャック
内蔵スピーカー出力
1W + 1W
電源
100VAC 50/60Hz
消費電力
26W
大きさ(H X W X D) cm 突起物を除く
37.15 x 37.2 x 19.8
重さ
3.9kg スタンド含む
(付属キーボード)
キーボード
109 フルキー(日本語)、USB 接続(ケーブル 2m)
上記仕様記載はメーカー指定するものではなく、同等品以上であると認められる場合は
可とする。
4.3
パトライト
受信装置からの制御信号を、ネットワーク経由で受けることが可能なものとし、その主な
仕様は次の通りとする。
ネットワークインターフェース
表示色
ブザー音
電源
消費電力
大きさ(H X W X D) cm 突起物を除く
重さ
4.4
10Base-T/100Base-TX(自動切換え)、1ポート
赤色・黄色・緑色
ブザー音量可変
100VAC AC/CDアダプタ使用
約7.5W
26.25 X 12.0 X 10.1
0.6Kg (AC/DCアダプタ含まず)
ファイアウォール
J-ALERT ネットワークのセキュリティを確保するためのファイアウォール機能を有する
こととし、その主な仕様は次の通りとする。
ファイアウォールスループット
同時セッション数
ポリシー数
LANインターフェース
電源
大きさ(H X W X D) cm 突起物を除く
重さ
90Mbps
8000
200
7ポート
100∼240VAC、50/60Hz
4.1 X 22.2 X 14.3
0.95kg
4.5
UPS
受信装置等機器を、停電等の電源異常時から保護するための機能を有することとし、
その主な仕様は次の通りとする。
運転方式
冷却方式
入力電源
入力所要容量
入力力率
出力電源
バッテリバックアップ時間
バッテリ期待寿命
転送信号
大きさ(H X W X D) cm 突起物を除く
重さ
ハイブリッド方式
強制空冷
100VAC、50/60Hz
0.75kVA
0.95以上 (入力電圧歪率が1%未満の場合)
100VAC、50/60Hz
6分
5年
RS-232 、Dサブ9ピン
8.6 X 35.0 X 40.8
13.5kg
4.6 機器収納ラック
機器収納ラックは、EIA19 インチラックとし、ラック搭載型機器に於いては、前面から
取り付けネジで固定し、それ以外の機器については耐震性を考慮し、固定すること。
5 機器接続
5.1 LGWAN 接続
消防庁管理システムとの接続のため、LGWAN と接続を行うこと。接続に関しては、広報情報課
情報管理係職員及び、自治振興課担当職員の指示に従い実施すること。
5.2 機器間接続
本システムにて必要となる、ケーブル類は全て用意し接続すること。また J-ALERT ネットワー
ク内の LAN 接続に於いては、必要に応じてスイッチング HUB または L2 スイッチ等を利用し、接
続を実施すること。
5.3 ケーブル等配線
本仕様書にて設置する機器を接続するケーブル類については、ケーブル番号等を付与し両端に
タグ等を取り付けて、接続先と接続元が分かるようにすること。
6 その他一般事項
6.1 納品物
・
以下のシステム一式
・J-ALERT 受信装置
×1 式
・パトライト
×1 台
・ファイアウォール
×1 台
・UPS
×1 台
・収容ラック
×1 台
・ドキュメント
機器マニュアル
システム保守・運用マニュアル
機器設置及び接続図
システム検査成績書
6.2 納品場所
大和高田市役所
大和高田市大中100番地の1
6.3 検査及び検収
自治振興課担当職員の立会いの行われる、新 J-ALERT 受信システムの機能試験において機能試
験の合格及び、納品物の納品をもって検収とする。
6.4 納期
市が指定する日
尚、受注者は納品までのスケジュールについて提案すること。
6.5 セキュリティに関わる事項
6.5.1 セキュリティポリシーの厳守
受注者は自社のセキュリティポリシーの厳守はもとより、市のセキュリティポリシーも合
わせて厳守するものとする。
6.5.2 貸与資料等の取り扱い
受注者は、情報セキュリティに関する資料が貸与された場合は、次の対応を取るものとす
る。
・資料を閲覧できる者の範囲は、受注者の関係者に限定する。
・資料を閲覧することが出来る場所は、大和高田市及び受注者の施設内とする。
6.5.3 業務文書の取り交わし
受注者および市は、情報セキュリティに関わる文章は、パスワード等の秘匿処置を施した
上で送信することとし、電子メールにてそのままの形で送信しないこと。
6.6 関連書類の貸与
発注者は、受注者が本システム構築に於いて必要な関係書類を随時貸与する。但し、貸与され
た書類は、本システムの引渡し時に発注者に返還するものとする。尚、受注者は貸与された書類
を本システム構築目的以外に使用してはならない。
6.7 一般共通事項
受注者は、本システムの構築を適切かつ円滑に遂行するため、自治振興課担当職員との打ち合
わせ及び、協議を必要に応じて実施すること。
6.8 瑕疵担保期間
瑕疵担保期間は、工事完了日から6ヶ月とする。
6.9 保守
次年度以降において定期保守等必要な場合は、提案すること。
6.10 その他
受注者は、本仕様書に記載の無い事項であって、本システム構築実施に際し必要と認められる
場合は、自治振興課担当職員と速やかに協議を行い、その指示に従うものとする。
7.今回の受信機器構成概念図
県防災へ
分配器
一体型も可
受信部
(衛星モデム)
UPS
解析部
(解析処理
PC)
モニター
スピーカ
キーボード
J-ALERTネットワーク(HUB)
積層警告灯
ファイアウォール
庁内ネットワーク
LGWAN接続装置
LAWAN
8.今回の機器設置図面
柱
窓
ラック
ラックに搭載する機器
・受信機
・解析処理 PC
・回転灯
壁
・ファイアウォール
・HUB
カウンター
カウンター
現地確認の必要性がある場合は、入札の日の前日までに自治振興課に申し出て下さい。