国府中学校 PTA 国中フォーラム 2016 テーマ 「安全・安心に暮せる街づくり」 ~中学生の事故や怪我~ 8 月 6 日(土) 国府中学校 平成 28年度国中フォーラム 【次第】 1. 開会の言葉 2. PTA会長挨拶 3. 講話 大磯消防署奥村様 4. 質疑応答 5. グループごとでの話し合い 6. グループ発表 7. 学校長の挨拶 8. 閉会の言葉 平成 28 年度 国中フォーラム テーマ「安全・安心に暮せる街づくり」 ~中学生の事故や怪我~ 「中学生に起こりやすい事故や怪我。身の回りにひそむ危険」について 消防職員の視点でお話してくださいました。 日 時:平成 28 年 8 月 6 日(土) 10:00~11:30 場 所:国府中学校 視聴覚室 参加者:72 名 (警察関係2名、地域の方37名、教育委員会5名、教職員19名、保護者9名) ※地域の方・・・区長、副区長、民生委員 講演 大磯消防署 奥村 様 <全体>大磯消防の救急出動状況 平成23~27年出動件数と搬送人員をグラフを使って説明。大磯町の人口 ると21人に1人が救急車を利用したことになる。 約32000人とす <中学生>搬送された中学生(12才~15才)の事案は5年間で119名(全体の1.6%) 全体からすると中学生の搬送は少ないと言える。 <全体>事故種別の割合 急病60%強・転倒打撲等の一般負傷16%・交通事故10%弱 <中学生>中学生の事故種別の特徴としては運動競技が32.8%と最も多く、また交通事故の 割合も高くなってきている。 では、中学生の搬送の実態は数が少なく軽症が多いのか? →No! YES で片付けられない。 統計から見るとこのように考えがちだが、交通事故・熱中症・水難事故・自殺・スマホ(出会系な ど)で事件に巻き込まれることもある。 ※ようやく親の手を離れ少しずつ成長した中学生が無謀な行動や悩んだ末の誤った行動で大切 な命を失っている。人生を歩み始める子供が事件や事故に合わないようにするために、保護者や 先生、周りの大人が早期に気づいて指導することが大切である。 ~中学生が関係する事件事故とは~ 1. 2. 3. 4. 交通事故 部活動が関係する事故 水難事故 その他 自殺・事件など 1. 交通事故 日常の手軽な交通手段として中学生が自転車を利用する機会が多いが、全国的にみても中学 中などを含め自転車での走行中に被害にあう事故が多い。また加害者になる事故が増加してい る。 原因としては 交通ルール・マナーの欠如・二人乗り 信号無視・スマホ・イヤホンを付けての走行 整備不足などがあげられる。 ※出合い頭での衝突が半数以上であり、自転車は車両であるということを認識することや、交通 ルールの浸透が必要である! 2. 部活動が関係する事故 ① 熱中症 ② スポーツ外傷 ① 熱中症(温度や湿度が高い中で体内の水分や塩分のバランスが崩れて体温の調節機能が 働かなくなった状態) 中学生は授業や部活動で熱中症になりやすい環境にある。 ―症状― めまい・立ちくらみ・こむら返り・手足がしびれる・頭痛・吐き気・体のだるさ・けいれん・意識の 異状 ―予防― ・ ・ ・ ・ ・ ・ 部屋の温度が28℃を超えないようにエアコンや扇風機をうまく使う のどが渇かなくてもこまめに水分補給をする 涼しい服装で日よけ対策をする 無理をしないで適度に休憩をとる 栄養バランスのよい食事をとり、体力づくりをする 汗をかきやすい体をつくる ―対処法― ・ 涼しい場所へ移動し安静にする ・ 水が飲める場合に水分をとる(意識障害のある場合は飲ませない) ・ 首や脇・そけい部などの太い動脈のところを冷やす ・ 水が飲めない・脱力感・意識がおかしい・けいれんなどの症状が見られる場合には迷わ ず救急車を呼ぶ! ※ 体が成長し体力のある中学生は、子供や老人に比べて熱中症にかかりやすいとは言え ない。また昨今では教育の現場での認識も高いため発生のリスクが低いと言える。し かし、普段元気な子供でもその日の体調によって起こってしまう。 保護者、先生は様子をよく見て早い段階の軽症のうちに熱中症であることに気づき処 置をすることが大切である。 ②スポーツ外傷 ・ 一般外傷 全く予期せぬ事故 ・ 急性外傷 スポーツの性質上起こりやすい事故 ・ 慢性による傷害 急性外傷 転倒・着地・接触・打撲・筋肉や腱の損傷・脱臼など 処置「RICE」を行う 安静 (Rest) 冷却 (Ice) 圧迫 (Compression)患部を押さえる 挙上 (Elevation)心臓より高い位置に手を挙げる しんとう ※ 「心臓震盪」(全胸部に衝撃が加わったことにより心臓が停止してしまう状態)の場合 には、保護者・先生はすぐに心停止の判断をし、救急車の要請をする。そして AED な どの心肺蘇生を行う必要がある。また目撃者の情報が救急隊にとってとても重要であ る。 3. 水難事故 無謀な行動や不注意により起こることが多い。子どもに関しては川での発生のほうが多い(海 の2倍)。平成26年度の水難事故1491人(740人死亡)。水難事故は死亡する場合が多い。 なぜ子どもは川での事故が多いのか? ・ 深くないので安心だと思っている ・ 川が流れているので居場所がわからなくなり下流で発見される ・ 海のようにライフセイバーがいない ―水難事故の防止― ・ 海水浴場で行う ・ 河川は危険だということを認識する ・ ライフジャケットを身につける ・ 天候の急変に注意する ―水難事故にあってしまったら― ・ 無理に服を脱ごうとしない ・ 肺に水がはいるのをふせぐため、大声で呼ばない ・ 流れに逆らって泳がない 「ホワイトウォーターフローティングポジション」 (慌てて立たない。安全な場所まで足を下流に向けてラッコのように流れる) の姿勢をとる ・ 慌てずに浮いてまて「UITEMATE」 ライフジャケットがない時には息を大きく吸い。手は水面より下に手足を大の字に広げ 浮かぶ姿勢をとる ―奥村さん。最後に― 中学生はまだまだ子どものようであるいは大人である面とまた逆の面を持ち合わせている不 安定な時期だと思います。 このような子供達を事件や事故から守るのは親でもあり大人たちではないでしょうか。 何が危険であるか伝えることで、ある程度は自分で考え行動できる年齢であると思います。 本日の内容が少しでも役に立てれば幸いです。 最後に、救命講習の実行をお願いしますとの事です。 ―学校長あいさつ― 地域の方のご意見を職員が伺ったり、顔を合わせたりする大事な機会だと思いました。 消防の方からも話を伺いありがたい時間でした。 地域と協力し子どもを見守っていきたいと思います。 ポケモン GO について ・ 事故にあったら ・ 女子が誘惑されたら ・ 夜は暗い ・ 見通しが悪い →心配 歩きスマホは危ないと一声掛けて頂けたら嬉しいです。 ―質疑応答― Q どの程度ならアルコールを飲んで泳いでよいか? A アルコールを飲むと判断力が低下。個人的には飲酒運転と同じだと思う。 Q 熱中症予防をするにあたり、こむら返りや足がつるなど運動をしてつるということは? A 足がつるなどの症状がでたら熱中症を疑ったほうが良い。 Q 救命講習は中学では行っているのか? A 小学6年生を対象に救命講習は行っている。中学では3年生の保健の授業で扱っている。 Q 心配停止になっていた人がいたら?救急車が到着するまで自分たちに何をしたら良いの か? A 意識呼吸の確認。AED があれば使う。 幼児の場合(溺れて心肺停止の場合)→ 基本的に心肺校定に変わりない。 人工呼吸を重視する。 Q 雷の音が聞こえたら、室内に入るべき? A 音が聞こえたらどこへでも落ちる可能性がある。どこへ落ちるか分からないので室内に入る べき。 Q 救命講習法は変わるのか? A 救急法は5年ごとに見直しがされている。 心臓マッサージ 人工呼吸 以前は 15 対 2 現在は 30 対 2 一部では人工呼吸は現場ではやらなくても良いといわれているほどだそうです。 ※過去に受けた講習方法が間違いということではない。 【各グループ発表】 防災訓練に中学生の参加が少ない。 学校でも呼びかけてほしい。 中学校は通学路が決まっていないのか。 1人で登校している生徒が多く見られる。 引渡し訓練で登下校の安全の確認は行っている。 【交通安全のルール】 自転車の乗り方 ・ 休みの時や自宅に帰宅してからの乗り方のルール ・ 逆走などマナーが悪い ・ スマホや音楽を聞いたりしている → 随時指導してほしい ヤオマサ前のような分離式信号が増えると良い→安全 二宮は増えているので大磯も増えると良い 熱中症 暑い中の部活動は気を付けていく。予防の大切さ 中学校の情報が地域の方に何も入ってこない。 地域の方との交流。関わりを通して学んでほしい 声はかけるが中学生は素直に聞けない ―アンケート集計結果― ・ 救急救命講習の大切さを実感しました。 ・ 消防の方の目から見た意見が聞けて良かったです。 ・ 水難事故にあった時の対処法をしっかり認識したい。受講の大切さを教えてもらいまし た。 ・ 保護者に対しての救命講習(AED)の実施も必要。 ・ 救命講習とても参考になりました。今後の活動に役立てたい。 ・ 身近な事でも分かりやすく説明してくれたので解りやすかった。 ・ 各方面の方の出席がありひとつのテーマに対して共有することでそれぞれの立場から の意見が聞けて有意義な時間になりました。 ・ 夏休み中の子供の安全についてとてもためになるお話を聞けました。 ・ 中学生になると地域との関わりがほとんどなくなるので地域行事への参加による大人 とのふれあいが必要。 ・ 救命士さんのお話、実体験(病院での実習)のお話胸が詰まりました。何が起きるかわ からないので自分の身を守ること。周囲の人の命を助けること。家族で話し合いたいと 思いました。
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