PPIの適応と用法・用量について

年 月, 約 年ぶりに
(プロトンポンプ阻害剤) として新しく 「エソメプラゾール」
が薬価収載されました。 近年, 逆流性食道炎の有病率が増加してきたこと,
, 低用量
アスピリン使用増加に伴う消化性潰瘍のリスクが増加してきたことで,
の役割に変化が生
じてきました。 こうした中,
年には一部の で,
投与時や低用量アスピリン投与
時の消化性潰瘍再発抑制に対し, 保険が適応となりました。 適応については, 薬剤ごとに若干
の違いがあるため, ヘリコバクター・ピロリの除菌療法も含めてまとめてみました。
商品名
一般名
ネキシウム
オメプラール
タケプロン
パリエット
エソメプラゾール オメプラゾール ランソプラゾール ラベプラゾール
薬価収載
の適応
製造販売元
錠
第一三共
アストラゼネカ
アストラゼネカ
薬 価
剤 形
適 応 症
逆流性食道炎
初期治療
維持療法
低用量アスピリン投与時の消化性潰瘍再発抑制
投与時の消化性潰瘍再発抑制
胃潰瘍
十二指腸潰瘍
症候群
非びらん性胃食道逆流症
下記における
ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃
リンパ腫
特発性血小板減少性紫斑病
早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃
日の服用回数
日 回
日 回 週間投与
で効果不十分時
日 回
日 回
日 回
日 回
日 回
日 回
備 考
最長 週間
円
円
円
カプセル剤
●
●
円
錠剤
●
●
武田薬品
円
円
カプセル剤
口腔内崩壊錠
●
●
さらに 週間
●
●
●
●
最長 週間
最長 週間
●
●
日 回
最長 週間
●
日 回
日間
●
円
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
円
錠剤
●
●
●
エーザイ
●
●
●
●
用法・用量については, 下表参照
ヘリコバクター・ピロリの除菌療法時の用法・用量
次除菌
ヘリコバクター・ピロリの除菌療法
( 剤同時に 日 回, 日間服用)
次除菌
ネキシウム
オメプラール タケプロン(* ) パリエット(* )
回
日 回 回
日 回 回
日 回 回
日 回
+
アモキシシリン
回
日 回
+
クラリスロマイシン
回
(
) 日 回
回
日 回 回
日 回 回
日 回 回
日 回
+
アモキシシリン
回
日 回
+
メトロニダゾール
回
日 回
(* ): タ ケ プ ロ ン で は 「 剤 シ ー ト 製 剤 」 が あ り ま す 。
次 除 菌 「ラ ン サ ッ プ (
収 載 )」
次 除 菌 「ラ ン ピ オ ン (
(* ): パ リ エ ッ ト は ,
製剤のみ除菌療法の適応があります。
収 載 )」
これまで, 低用量アスピリンを含め,
投与時の抗潰瘍剤としては, ミソプロストー
ル (サイトテック ) のみ使用可能でしたが, 保険適応の拡大により, 種類の が使用でき
るようになりました。
投与時の抗潰瘍剤としては, エソメプラゾール (ネキシウム ),
ランソプラゾール (タケプロン
) が, 低用量アスピリン投与時の抗潰瘍剤として, ラン
ソプラゾール (タケプロン
) が適応となりました。
除菌療法に使用する抗生物質は, 商品名, 剤形, 規格により適応のないものがありますので,
処方時にはご注意ください。
【参考文献】各社メーカー 添付文書
(鹿児島市医師会病院薬剤部 西辻 恭子)
鹿児島市医報
第
巻第 号 (通巻
号)
(平成
年)