三井住友海上 リスクレポート 2006 年 7 号(8 月発行) 企業や個人を取り巻くリスクと、関連する当社の保険・サービスをご紹介します。 公園にいた男性が雷に打たれて死亡 8 月 8 日午前 6 時半ごろ、東京都板橋区の 公園にある木に落雷があり、木の下を通りが かった男性が死亡した。警視庁では、男性の 衣服の一部に焦げた跡があることから、雷に 打たれて死亡したとみている。 雷が落ちた木は、高さ約 30mの「大木」で、 すぐ隣にこれより若干低い「木」がある。 また、27∼28m離れたところに約 20mほ どの「避雷針」が設置されているが、雷はこ ちらには落ちなかった。 気象庁によると、東京には台風 7 号の影響で 湿った空気が流れ込み、大気が不安定な状態 で雷が発生しやすかった。このため、午前 5 時過ぎ、東京 23 区に雷注意報が出ていた。 遅れていた梅雨も明け、夏本番となりました。海や 山に行く機会が増えるこの季節ですが、雷によって 命を落とす可能性もある危険な季節でもあります。 そこで、今回は雷についての情報をお届けします。 落雷による人的被害は 7∼8 月に多く、冒頭で紹介 した事故のほか、7 月中旬にも 2 人が重軽傷を負う 事故が発生しています。 雷が人に直撃すると、約 80%の人は即死します。 残りの 20%は体にヤケドをしたり、鼓膜が破れたり することがありますが、ほとんどは後遺症が残らず に回復します。日本ではここ 50 年の間に、800 人 ほどの方が亡くなっています(年平均 16 人死亡)。 ■雷の基本的な性質と危険性 ・周辺で一番高いところに落ちやすいので、屋外で は可能な限り姿勢を低くして避難・待機します。 ・身につけている金属類(メガネ、時計、ネックレ ス、など)を外しても、危険性は減らせません。 ・ゴムの長靴やレインコートなどの「絶縁物」を身 につけていても、危険性は減らせません。 ■雷の発生を知る 雷は他の気象災害に比べて局地的・短時間の気象現 象ですが、これに対応する十分な観測体制がありま せん。また、雷発生のメカニズムもあまり解明され ていないこともあり、落雷地点の予測が十分にでき ません。このため、気象庁などが発表する出先の気 象情報を十分に確認しましょう。 そして、「雷注意報」が出ている場合は、例えば登山 を中止するなど、雷に遭遇しないようにすることが 人的被害を防ぐ基本となります。 ■雷の接近を知る ・AMラジオ:「ガリガリ」などの雑音が入ったら 約 50km、 ・雷光:確認できたら約 30km、 ・雷鳴:「ゴロゴロ」が聞こえたら約 10km、 に雷が接近しています。 「雷鳴」が聞こえたときには、すでに危険な状況に なっています。海や山などでは「雷光」を確認し たら、速やかに安全な避難場所に避難することをお 勧めします。 ■安全な避難場所 ●鉄筋コンクリートなどの非木造建物の中 ただし、上記建物内であっても、 ・屋外アンテナにつながるテレビからは、2m以上離 れる。 ・電灯線、電話線に接続されている電化製品から、 ・1m以上離れる。 柱、壁、天井から、1m以上離れる。 ●自動車や列車の中 車の中では、車体や機器、ハンドルに触れないよ うにする。 ■比較的安全な場所 前述の安全な避難場所に速やかに避難できない場合、 ・高さ 5∼30mの物体(樹木、建物、ポール、電線、 電柱など)から少し離れた場所(保護範囲) ただし、 ・ 高さ 5m以下の物体に「保護範囲」はない。 ・ 物体から 4m以上離れる。 ・ 樹木の場合、小枝や葉からも 4m以上離れる。 ・ 物体の頂点を見上げる角度を 45 度以上とる。 ■海で雷に遭遇したら 雷は海上に落ちることがあります。また、海水は電 気を通しやすいため、離れたところに落雷しても死 傷する可能性があり、1987 年には、1 度の落雷で 6 人が死亡、6 人が負傷する事故も発生しています。 海では雷の接近がわかった段階で速やかに海からあ がり、海水浴場から離れましょう。 <関連する保険> ■普通傷害保険 落雷事故が心配、という個人の方は、ぜひ普通傷害 保険をご検討ください。落雷をはじめ、交通事故、 仕事中・スポーツ中・旅行中・家庭内での事故など、 急激かつ偶然な外来の事故によって被ったケガを幅 広く補償します。保険金(死亡保険金、後遺障害保 険金、入院保険金、通院保険金、手術保険金)は、 健康保険等の各種保険や第三者からの賠償金とは関 係なくお支払いします。 20名以上が参加するスポーツ大会や夏祭りなどの 屋外行事を主催する主催者の方には、行事参加者の 傷害危険担保特約付普通傷害保険(通称「レクリエ ーション保険」)をおすすめします。行事参加中 (集合から解散まで)の急激かつ偶然な外来の事故 により、参加者が死亡もしくはケガをされた場合に 保険金をお支払いします。行事の参加者全員が補償 の対象者(被保険者)となります。 紹介した保険の内容は、「あらまし」です。詳しくは、 各保険のパンフレット等をご覧下さい。 なお、ご不明の点がありましたら、下記の三井住友 海上代理店または営業社員にお問い合わせ下さい。 日硝興産株式会社 TEL 03−5443−9406 FAX 03−5443−9440 発行:三井住友海上火災保険株式会社 株式会社インターリスク総研 ◇ 三井住友海上グループ ◇
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