おわりに:再び、心理学とは何か (1)その目標 (2)その特徴 (3)その方法 (4)統計学の必要性 (5)他分野とのつながり (2)心理学の特徴 • 人間の理解をめざす分野は、他にも多くあ る。 • 心理学の最大の特徴は、「実証的データを とること」への強いこだわりである。 • 他の「社会科学的分野」と比べると、その 特徴は明らか。 • 教育学と教育心理学、社会学と社会心理 学。 (4)統計学の必要性 • 心理学は自然科学を指向し、データの取 得にこだわる。 • 心理学のデータとは、行動の水準のデータ である。 • 行動のデータには、大きな測定誤差と個人 差が含まれる。X=Xt+e • そのため、推測統計学による検定が不可 欠である。 (1)心理学の目標 • 心理学は、「人間の理解」をめざしている。 • 「心」については直接に言及しない。 • それよりも、より個別的なマニアックなト ピックを取り扱う。 • 知覚、記憶、言語の発達、社会的偏見、な どなど。 (3)心理学の方法 • 心理学の特徴はデータをとることへのこだ わりである。「自然科学指向」 • したがって、「心理学」とは「方法」の名前か もしれない。 • 「人間の理解をめざすにあたり、人間行動 に関する実証的データの取得にこだわると き、それは心理学と呼ばれる。」 (4)統計学の必要性 • 推測統計学による有意差検定=得られた 代表値の差が、測定誤差と個人差以上の ものであるかどうかを判定する客観的基準。 • これによって、心理学は(記述的な)社会 科学から(法則定立的な)自然科学へと飛 躍しようと努力してきた。 • われわれにとって必要なのは、賢い統計 ユーザになることである。 1 (5)他分野とのつながり 学問とは不思議なもの。 • 哲学とは実は心理学であり、 • 心理学とは実は生理学であり、 • 生理学とは実は化学であり、 • 化学とは実は物理学であり、 • 物理学とは実は数学であり、 • 数学とは実は哲学である。 (大学教授コテンパン・ジョーク集より) 2
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