MS用 2012/03 399 関節機能改善剤(ヒアルロン酸製剤) 主な商品名 アルツ 一般名 スベニール ヒアルロン酸ナトリウム サイビスク ヒアルロン酸ナトリウム架橋処理ポリマー メーカー名 科研 中外 ジェンザイム(販売:帝人) 発売年月日 1987.3 2000.8 2010.12 pH 6.8~7.8 6.8~7.8 6.9~7.5 浸透圧比 1.0~1.2 約1.1 1.05~1.15 60万~120万 190万~240万 約600万 ○ ① ○ ② ○ ② 分子量 適 変形性膝関節症 応 症 肩関節周囲炎 慢性関節リウマチにおける膝関節痛 *2 保存的非薬物治療及び経口薬物治 療が十分奏効しない疼痛を有する変 形性膝関節症の患者の疼痛緩和 ○ 1回1A(25mg)を1週間毎に連続5回 膝関節腔内又は肩関節*1内に投与 用法用量 薬物 関節腔内における残存時間 動態 排泄 重要な基本的注意 (アルツの項目はスベニール、サイビスク にも当てはまる) 備考 副作用発現率 副 重大な副作用 主な副作用 (%) 作 用 ①1回2.5mlを1週間毎に連続5回膝関節腔 1回2mLを1週間ごとに連続3回、膝関節腔 内に投与(その後、症状の維持を目的とす 内に投与する。 る場合は、2~4週間間隔で投与) ②1回2.5mlを1週間毎に連続5回肩関節*1 又は膝関節腔内に投与 投与後 3日間 投与後約 5日間 投与後 28日間以上(ウサギ) 大部分呼気中、一部尿中及び糞中 大部分呼気中、一部尿中及び糞中 尿中 約75%(投与後1時間以内)(ラット) ○炎症症状を除去してから本剤を投与 ○慢性関節リウマチにおける膝関節痛 ○投与後の局所安静 ・抗リウマチ薬と併用 ○関節腔内に確実に投与 ・膝関節以外には使用しない ・連続5回投与後、症状の維持を目的と して、原則2~3週間隔で最高10回(合 計15)、までの使用経験はあるが、安 全性は確立されていない。 ○非ステロイド性抗炎症薬との併用による 有効性は確立していない ○関節液の貯留がある場合には、あらか じめ関節液を除去する ○投与後15分間は医療機関にて観察を行 い、過敏反応の徴候の有無を観察するこ と アルツは鶏冠から抽出されたヒアルロン酸ナ 本剤は、乳酸菌の一種を用いる発酵法により 本剤は、ヒアルロン酸架橋処理ポリマー及びヒ トリウムで、特有の粘弾性、保水性及び滑潤 量産化した平均分子量約190万~250万の高 アルロン酸ナトリウム架橋処理ポリマービニル 作用を有する。特に変形性関節症に効果を 分子ヒアルロン酸ナトリウムである。分子量が スルホン架橋体を有効成分とするゲル性の関 示す特定の画分を製剤化したもので、関節 高いことより、軟骨基質成分の遊離抑制および 節注射用高分子粘弾性注射剤であり、変形性 腔内に注入され軟骨表層の保護や軟骨組織 滑膜変性抑制作用が認められている。これら 膝関節症患者の疼痛緩和に用いる。 の変性変化の抑制効果をもつ。安全性が高 の作用により、関節局所での潤滑作用軟骨安 高分子ヒアルロン酸は変形性関節症、関節リ く、疼痛の緩解、日常動作の改善などに優れ 定化による軟骨保護作用に基づく鎮痛作用を ウマチの病的軟骨に浸潤して、軟骨細胞表面 た臨床効果を発揮する。注射時の手間を省く 示し、炎症性細胞に影響を及ぼして抗炎症作 のヒアルロン酸受容体と結合し、サイトカイン、 こと、注射時の迅速性を増すこと、感染の危 用に関与するとされている。正常関節液と同様 軟骨基質分解産物(マトリカイン)の異化作用を 険を軽減することなどを目的としてガラス製 な粘弾性(衝撃吸収的機能)を示し、また関節 抑制することで軟骨破壊を防止する。 のディスポーザブル注射筒にあらかじめ充 潤滑作用を有する。関節腔内での貯留が長時 週に1回、連続3回の関節内投与で6ヶ月間持 填し、キット製剤化したものを1992年に発売。 間持続する。肩関節周囲炎、変形性肩関節症 続することが報告されています。 その後、包装内を滅菌処理したブリスター包 に対する本剤の有用性をアルツを対照薬として 装の製品を1997年に新たに発売。 無作為割付による群間比較試験により検討し た結果、肩関節周囲炎では中等度改善以上、 有用度とも、本剤群65.7%、アルツ群50.5%を示 し、本剤群が有意に優れた。変形性膝関節症 では中等度改善以上は本剤群72.6%、アルツ群 58.6%、有用度はそれぞれ72.9%、58.0%を示し本 剤群が有意に優れていた。 0.52%(50/9574) ショック 局所疼痛 0.47% 腫脹 0.18% 関節水腫 0.04% 発疹 0.0.4% 掻痒感 0.01% 3.05%(42/1376) ショック 局所疼痛 0.87% 局所熱感 0.15% 発熱 0.15% 発疹 0.15% 倦怠感 0.15% 9%(46/511) ショック 疼痛 5.5% 腫脹 4.7% こわばり、しびれ感 0.2% 灼熱感、不快感 0.2% *1:肩関節腔、肩峰下滑液又は上腕二頭筋長頭腱腱鞘 *2:次の(1)~(4)の基準を全て満たす場合に限る (1)抗リウマチ薬等による治療で全身の病勢がコントロールできている膝関節痛のある場合 (2)全身の炎症症状がCRP値として10mg/dl以下の場合 (3)膝関節症の症状が軽症~中等症の場合 富田薬品(株)医薬営業本部
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