1 ④ 思想及び良心の自由を保障するとは,個人の思想及び良心について国家が干渉し てはならないということであるから,たとえ憲法秩序を根底から否定する思想を有する場 合であっても,実力行動その他の外部的行為として現れない以上,そのことを理由に不利益 を加えてはならない。 2 ② 都道府県警察に関する条例案及び予算案について,議会への提出権を有している のは都道府県知事であり(地方自治法 149 条 1 号・2号),都道府県公安委員会は,予算 の調製権,条例等の議会への提案権を有しない。 3 ① 構成要件上,犯罪行為の主体に一定の身分を必要とする犯罪を身分犯という。公文 書偽造罪は,行使の目的を持って公務員等の作成すべき文書を偽造することによって成 立するが,本罪は身分に関係なく,誰でも主体となり得る罪であり,身分犯ではない。 4 ③ 鑑定嘱託は任意処分であるから,嘱託された者は出頭ないし鑑定を拒むことがで き(刑訴法 223 条 2 項で準用する 198 条 1 項但し書),捜査機関はこれを強制できない。 したがって,他に適当な鑑定受託者を選定し,これに嘱託するよりほかない。 5 ⑤ 警察官は,拳銃を水中に落とした場合には,精密手入れを管理責任者に要求しなけ ればならない(警察官等けん銃使用及び取扱い規範 28 条 2 項)。すなわち,被貸与警察 官自らが精密手入れを行うのではない。 6 ⑤ 警察の援助措置は,個人(この場合は虐待を受けている児童)の生命,身体の保護 という警察の責務を達成するために,警察としての権限を行使するものであり,児童相 談所等の権限を代行するものではない。 7 ③ 端緒情報は,断片的で抽象的なものが多く,直接犯罪行為に結びつくものはまれで ある。しかし,風評程度の情報であっても,犯罪捜査の端緒となり得る場合があるので必 ず報告する。 8 ① 徐行場所での徐行義務免除は認められていない(道交法 41 条1項,2 項)。 9 ④ 警護の実施に当たっては,「警護対象者の意向を考慮しながら」諸般の情勢を総合 的に判断して,形式的に流れることなく,効果的かつ計画的に,これを行うようにしなけ ればならない(警護要則 3 条 1 項)。したがって,「警護対象者の意向を考慮せずに」行 うようにしなければならないとする枝文は誤りである。 10 ② マララ・ユスフザイは,「パキスタン」の人権活動家である。女子教育を敵視する 過激派に襲われたが,奇跡的に回復し,活動を再開している。2014 年,史上最年少の 17 歳 でノーベル平和賞受賞者となった。
© Copyright 2024 Paperzz