1 ② 「不利益な供述」とは,自己が刑事責任を問われるおそれのある事項についての供 述をいい,犯罪事実に関するもののほか,刑罰の加重事由に関するものも含まれるが,被 告人の氏名については,原則として不利益な事項に当たらない(最大判昭 32.2.20 参照)。 2 ④ 緊急事態の布告が発せられた場合には,内閣総理大臣は,緊急事態の収拾に必要な 限度で警察庁長官を直接に指揮監督し(警察法 72 条),警察庁長官が布告区域を管轄す る都道府県警察の警視総監又は警察本部長に必要な命令を行い,指揮することとなる(同 法 73 条 1 項)。したがって,内閣総理大臣が直接に指揮監督するのは,警察庁長官であ って,布告区域を管轄する都道府県警察の警視総監又は警察本部長ではない。 3 ③ 被害者に加えられた暴行・脅迫の程度を判断するに当たっては,社会通念上一般に 被害者の反抗を抑圧するに足りる程度のものかどうかという客観的基準によって決すべ きであり,被害者の主観を基準にその被害者の反抗を抑圧したかどうかによって決すべ きではない。また,客観的に反抗を抑圧するに足りる暴行・脅迫が加えられた以上,現実 に被害者の反抗が抑圧されなかったとしても,強盗罪における暴行・脅迫となる(最判昭 23.6.26)。 4 ⑤ 即決裁判手続において,懲役又は禁錮の言渡しをする場合には,併せてその刑の執 行猶予を言い渡さなければならず,実刑の言渡しをすることはできない(刑訴法 350 条 の 14)。 5 ① 護送中は雑談を慎み,絶えず被護送者の動静に注意し,不穏な動向を見落としては ならず,被護送者と積極的に会話をすべきではない。 6 ⑤ 酩酊者規制法及び精神保健福祉法による保護期間は「24 時間」を超えることは許さ れず(酩酊者規制法 3 条 3 項,精神保健福祉法 39 条 2 項),期間の延長も許されない。 7 ④ 急訴事案を受理した場合は,相勤者への連絡及び本署への報告を必ず行うととも に,事案の内容により,直ちに飛び越え報告を行う。 8 ③ 代書した部分について加除訂正したときは,届出人に訂正印を押させること。警察 官自身の印で訂正印を押すのではない。 9 ② 道交法 2 条 3 項 2 号により,大型自動二輪車を押して歩いている者は歩行者とされ ているが,それが側車付きのもの又は他の車両を牽引しているものであれば,これを押 して歩いていたとしても,歩行者には当たらない。 10 ① 「PTBT」は部分的核実験禁止条約である。包括的核実験禁止条約は「CTBT」であ る。CTBT では,宇宙空間,大気圏内,水中,地下を含むあらゆる空間における核兵器の実 験的爆発及び他の核爆発を禁止している。
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