1 ③ 正しくは,「刑事被告人は,全ての証人に対して審問する機会を充分

1 ③ 正しくは,「刑事被告人は,全ての証人に対して審問する機会を充分に与えられ,
又,公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を有する。」である(憲法 37
条 2 項)。なお,枝文①は憲法 31 条,枝文②は憲法 34 条後段,枝文④は憲法 38 条 2 項,
枝文⑤は憲法 38 条 3 項を参照。
2 ④ 制止は,犯罪による危害の発生が切迫している場合の一時的措置であるから,その
ような事態が解消すれば,制止に伴う実力の行使を終了しなければならない。
3 ⑤ 刑法 39 条にいう心神喪失又は心神耗弱に該当するかどうかは,法律判断であって,
専ら裁判所に委ねられるべき問題であることはもとより,その前提となる生物学的,心
理学的要素についても,法律判断との関係で究極的には裁判所の評価に委ねられるべき
問題である(最決昭 58.9.13)。
4 ② 弁護人の独立選任権者は「被告人又は被疑者の法定代理人,保佐人,配偶者,直系
の親族及び兄弟姉妹」である(刑訴法 30 条 2 項)。3 親等内の親族であっても,直系で
ない場合(おじやおば,甥や姪)は,独立選任権者に当たらない。
5 ① 遺失物法 2 条 1 項参照。漂流物及び沈没品については,遺失物法ではなく,水難救
護法の規定が適用される。
6 ② 防犯診断は,事前に居住者や管理者等の承諾を得て又は要請を受けて実施し,実施
の結果,不備欠陥を認めたときは,改善等につき防犯指導をしなければならない。居住者
や管理者等の承諾を得ることなく積極的に実施するとする枝文は,誤りである。
7 ⑤ 毛根鞘がついている毛髪は,一本ごとに個別に採取し,適切な容器等に入れる等し
て毛根鞘の脱落防止を図る必要があり,毛根鞘を取り除いてはならない。
8 ④ 路側帯とは,歩行者の通行の用に供し,又は車道の効用を保つため,歩道の設けら
れていない道路又は道路の歩道の設けられていない側の路端寄りに設けられた帯状の道
路の部分で,道路標示によって区画されたものをいう(道交法 2 条 1 項 3 号の 4)。枝文
は,横断歩道の記述である。
9 ① 北方領土の日は「2 月 7 日」である。昭和 56 年,北方領土返還運動を強化する目的
で,内閣がこの日を「北方領土の日」とした。右翼等はこの日を「春の反ロデー」と位置
づけて,運動を行っている。
10 ③ 現在に至るまで,日本人は経済学賞を受賞したことがない。なお,経済学賞だけは
アルフレッド・ノーベルの意向と関係なく,死後 70 年経ってから,金融機関の後押し等
により設立されたものである。