発 行 2014年 冬号(No. 73) 発行:世界人権宣言八尾市実行委員会 委員長 荒木 節郎 連絡先 TEL 072-924-9853 FAX 072-924-0134 編集:「ちいき・人権・World」編集委員会 部落解放同盟西郡支部女性部「春駒保存会」のみなさん。2 月 3 日は市内 32 箇所の厄払いをされて大忙しでした! も ひゅーまんフェスタ 2013 開催報告....................2P 第 3 回人権啓発セミナー............................................. 4 P みんなの学校ってどんな学校?................................ 4 P 韓国プサン・テグ学習ツアー..................................... 5 P 八尾市人権教育研究会 2013 年度記念講演......... 6 P 世界人権宣言 65 周年記念フェスティバルせじ~ん65..... 7 P 日本が障害者権利条約を批准! 国内の 3 つの障害者制度の改革について............. 8 P 第 23 回八尾国際交流野遊祭開催...........................10 P く じ 親子で手作り 太鼓を作ろう!..............................10 P 気ままにおしゃべりシネマ 15................................11 P 新共有する時間は…part17.......................................12 P 白根さんと考えよう!世界の人権.........................13 P うーさんのおすすめ本................................................14 P じゃりちえ日記 その 41................................ ........ 14 P 勝手にきゃらふる 41...................................................15 P 歌詞紹介............................................................................16 P チャレンジまちがいさがし④...................................16 P ひゅーまんフェスタ 2013 第 12 回 11 月 15 日(金)・16 日(土) ひゅー まんフ ェスタ 3 第 12 回 の模様 を 報告 します 。 201 スタンプラリー! 各コーナーを回って スタンプを集めたら、 こんなに素敵な 景品がもらえます♪ オープニングセレモニーいよいよ始まるよ! 来場者で紡いでいくさをり 織りは今年で3回目。 今年は何メートルにできあ がったかな? 展示室での世界のお茶コーナーでは、世界 の衣装が展示されていましたよ。 美園小6年生のみんなと「もしも世界が 100 人の村だったら」ワークショップを体験 識字や、じんけん作品展などみどころも満載です。 <2> ひゅーまんフェスタ 2013 第 12 回 11 月 15 日(金)・16 日(土) ウリカラゲモイムは今年で 32 回目を迎えました。 ピースクイズでは今年も平和へのメッセージが、 たくさん集まりましたよ。 盲導犬ニーナに会えましたか? ボッチャ 障害者権利条約 ディスコン ひゅーまんフェス タのマスコットキャ ラクター 「ひゅーペン」も みんなをお出迎え していました。 子どもの権利条約の どんぐり投票をしました。 「親子で遊ぼう」でのままごと コーナーはリアルで楽しいです。 「ひゅーペン」のプラバン作りです。 うまく塗れたかな? 大人気のバルーンアートです。 二日間のふりかえり会。 さあ!来年はどんなふうにしよう? 来場者参加のハンドベル。 劇団ドロップの、一人ひとりが体験した障がいを鬼にたとえて 冒険する「桃太朗」大熱演でした! <3> みんなの学校って どんな学校? 第3回人権啓発セミナー -CAP プロジェクトやお - 11 月 2 日、2013 年度やおっ子元気・やる気アップ 提案事業(子どもいきいき実践部門)の助成を受け てオープン学習会を開催しました。昨年 5 月に関西テ レビで放送されたドキュメンタリー番組『みんなの学 校』を観て、大空小学校の取り組みをぜひ多くの人に 知ってもらいたい、学校は子どもの安心な居場所にな っているのか、子どもたちと一緒に考えたかったから です。小学生以上の子どもが約 3 割、保護者や先生、 八尾市では、広く人権に関する情報を提供し、人権 意識の高揚と差別のない明るいまちづくりを推進する ため、人権尊重の社会づくりについて学ぶ場として、 「人 権啓発セミナー」を実施しています。 子どもに関わる活動をされている地域の方も合わせて 50 人ほどの集まりになりました。 放送を視聴後、大空小学校の木村校長先生と筒井 先生 ( 養護教諭 ) に参加頂き、番組だけではわから ない大空小学校の歴史、番組制作の経緯やその後の 今回は下記のとおり実施しました。 様子を話して頂きました。特別支援を必要とする児童 日 時:2014 年平成 2 6年1月24日(金) が約 2 割、特別支援クラスを設けずに、みんなが居 14 時 ~ 15 時半 心地の良い学校を実践できているのはなぜか?校長 場 所:八尾市役所 本館6階 大会議室 先生のリーダーシップによるものなのか?特別な条件 テーマ:「 わたしからはじまる ~部落問題~」 があるのか?特別支援の児童が多いことで学習の進度 講 師:一般財団法人大阪府人権協会 や学力に不安はないのか? ポストイットに書き出され しばはら こ う じ 業務執行理事兼事務局長 柴原 浩嗣さん た質問に次々答えて頂きました。子どもたちは参観日 がないことを羨ましく感じたようです。保護者や地域 部落差別の実態について、クイズ形式で考えるプロ の人はサポーターとして、いつでも学校に関わること グラムを用意いただく等、参加型形式を取り入れた講 ができる、みんなで作るみんなの学校です。先生同 演を行っていただきました。考えた答えについて、隣 士が助け合っている姿は、困っている子がいたら子ど の人同士が語り合う時間も多く取っていただき、その も同士で助け合う子どもたちのモデルとなっています。 中で積極的な意見交換が交わされていました。最後に 落ち着かない環境でも集中して取り組むことができ、 は、部落差別をなくすために自分ができることを考える 学力的な心配はありません。「子どもの一瞬一瞬はほ 時間もあり、参加者は自然と部落問題を自分のことと んもの」という木村先生のことばかが印象的、という して考えることのできたセミナーになりました。 感想が多く寄せられました。子どもの力を信じて、エ 【参加者アンケートより】 ・部落差別が、まだこんなに多く残っているとは思って いなかった。 ・隣の人の意見を聞き、考えさせられた。 ・差別意識や偏見が少なくなるように、自分も広めて いきたい。 ンパワメントな関わりをされているのだと感じます。 最後に大空小学校の取り組みから、八尾の「みん なの学校」を考えました。「子どもが真ん中」「いろん な子ども、先生、人がいる」 「自分らしくいれる学校」 「楽 しい、安心な学校」など、参加者分のみんなの学校 が出てきました。最初は緊張気味の子どもたちも、お となと一緒に考えること、発言することにも慣れたよう でした。大空小の先生からも、子どもも参加しての今 回のような取り組みは初めて、と言われたことはうれ しい驚きでした。子どものことは子どもに聴こう!子ども の声がたくさん聴ける、おとなも一緒に考える機会を 今後も企画したいと思います。 <4> 「多様な人が共に生きる地域社会の努力と多文化施策 ・外国人支援の取り組みに学ぶ」韓国プサン・テグ学習ツアー 11 月 3 ~ 5 日、NPO 法人トッカビが主催し、 「多 れている外国人の人権侵害状況、暴行、食事等の実 様な人が共に生きる地域社会の努力と多文化施策・ 態調査を行い、国家人権委員会へ報告している。ま 外国人支援の取り組みに学ぶ」韓国プサン・テグ学 た学校の教科書の中で移住民に対して差別的な取り扱 習ツアー(協力、八尾市人権協会)が開催されまし い文言があれば改善を求めるなど、多文化人権教育 た。そのツアーに参加した松村匡訓さんに内容と感 の推進や通訳翻訳活動、多文化図書館なども行って 想を投稿していただきました。 いる。この事務所で驚いたのは、歯科用治療機器が 2 台設置されていたことだ。歯科以外にも一般診療が受 韓国は経済発展の中で、外国人労働者や少子化問 けられ、毎週日曜日に無料診療所を開設している。 題などで国際結婚による移住者が増えている。韓国政 府は国際結婚をした移住女性とその家族を支援するた 2 つの団体の実践報告には驚くことばかりだったが、 め、2008 年に「多文化家族支援法」を制定し、その 韓国でも、日本と同様に外国にルーツをもつ子どもは、 法律に基づき全国で 200 カ所を超える「多文化家族支 自分に自信が持てなかったり、母親に学校で話しかけ 援センター」を設置している。 ないでとお願いしていると聞いた。子どもたちの抱える 悩みや思い、そして活動する人の熱意、人と人の繋が ツアー訪問先の慶尚北道のクミ(亀尾)市の結婚 りで取り組みが広がっているなど、国の法・制度に違 移民者は 11,856 人、多文化家族の子どもは 11,574 人 いがあっても、人に関する根っこの部分は同じなんだ と実感した。 47.8%となっている。 クミ市多文化家族支援センターを訪問し、センター 長であるチャン・フンソンさんから実践報告を聞いた。 2004 年に、子どもと女性のプログラムを実施する社 団法人「美しい健康家庭づくり」を立ち上げ、その法 人が委託を受けて「多文化家族支援センター」を運 クミ市 多文化家族支援センター (国内第 5 位) 。特にベトナムからの結婚移民者が多く、 営している。支援センターの活動は、韓国語支援・ 多文化図書館・家族キャンプ・多文化食文化祭など 多彩である。 訪ねた。 「移住と人権研究所長」のイ・ハンソクさん、 研究員のキム・サガンさん、日本人の村山一平さん 多文化図書館 次にプサン市にある社団法人「移住民と共に」を をはじめスタッフの方から実践報告を聞いた。プサン 市 350 万人口都市に移住者は 49,329 人と、人口の 3.5 働者の人権の集い」を発足させ、10 年後に「移住民 と共に」の名称で法人化した。 国際結婚が増加した 2000 年頃から移住女性が注目 されはじめ、非正規の労働者も含めすべての移住者 の立場から政策を発信するため移住と人権研究所を設 置する。この研究所では、入国管理センターに収容さ <5> 釜 山 移 住 民 と共 に 事務所にて %を占める。1996 年に労働相談機関として「外国人労 八尾市人権教育研究会 2013 年度総括集会記念講演 「私たちは何をめざしてきたのか~両側から壁をこえる~」の報告 2014年1月17日(金)に八人研総括集会を開催しました。事 務局から今年度の総括をした後に記念講演として、「私たちは何 をめざしてきたのか~両側から壁をこえる~」と題して、大阪市 立大池中学校”おやじバンド”の古川正博さん(大阪市立大池 中学校教員)にご講演いただきました。 古川先生が勤務される大池中学校は在日コリアンの多い学校 で、日本人と韓国朝鮮人との間には、長らく感情的な軋轢があ りました。PTAの会長に在日コリアンが立候補されした時に表面 化したその軋轢は感情的な問題として表面化しました。 その問題の解決の中でうまれたのが大池中学校おやじバンド でした。そのおやじバンドの結成当時から中心として活躍された古川先生に、この問題の根っこにある近代日本史に ついてお話ししていただきました。またギターで「里の秋」や「イムジン川」などの懐かしい歌の弾き語りを交えて いただき、大勢の参加者がお話に引き込まれていました。そして、古川先生がこれまでに教職員生活で大切にされ てきた子どもとのかかわり方、子どもの生活背景を見つめることの大切さなど、具体的な子どものエピソードを交え ながらお話ししていただきました。 八尾の人権教育がこれまで大切にしてきたことと重なるお話が多く、50年の節目の年にふさわしい総括集会にな りました。 (U) 「第 51 回西郡の教育を考える対話集会」開催しました! 2014 年 1 月 16 日「第 51 回西郡の教育を考える対話集会」が 盛大に開催されました。51 回目を数えるこの集会は保護者・教 職員・地域がそれぞれの立場で、子ども達を中心にすえて教育 を考えてきた集会であります。今年のテーマは「桂中学校区の『学 校規模の適正化』について考える」として、グループワークを行 いました。 2010 年 7 月に「八尾市立小・中学校適正規模等審議会答申」 が出されましたが、桂中学校・桂小学校は『小規模校』と位置 づけられました。そこで、この答申は地域の子ども達にとってどう いうことをもたらせていくのかを、グループで話し合いをしました。 感想では「今までこのような問題をいくつかの立場の人で話し合う機会がなかったので、校区の保護者の方の本 音も聞けて、とても有意義だっだと思います。(教職員)」「とても難しい問題でしたが、地域でしっかり子どもたちの 教育環境を今後も考え、よりよい方向へ変わっていくと良いと思いました。個人的には差別問題に関しては周りの広 い地域での統一した教育、理解も、小さいころからしっかりしていく必要があるのではないかと思いました。(保護者)」 とあるように様々な立場でこの問題を話し合いながら進めることができ、有意義な時間となりました。 とはいうものの、桂中学校区における小規模校問題については方針が出てい ない状態が続いていることは事実です。この対話集会を機に、再度、八尾市教 育委員会ともしっかりと話し合いながら、子ども達にとって早急かつ有意義な結 果をもたらせるよう進めていきたいと思います。 <6> 世界人権宣言65周年記念フェスティバル せじ~ん65 昨年 2013 年は、 世界人権宣言が 1948 年に国連で採択されてから 65 周年目にあたりました。世人やおは、 その宣言の意味や精神、そして人権は誰もが持つ欠かすことの出来ない権利であることを広めていくこと を目的に活動していることから、昨年 12 月7日八尾市生涯学習センターかがやき大会議室にて「世界人 権宣言65周年記念フェスティバル せじ~ん65」を開催しました。 世人やおでは、世界人権宣言 60 周年時から、キャンドルモニュメント作りやミニコンサート等を商業施 設前などで行ってきましたが、今回は 200 名が入る会場をつかってのコンサート。いろんな人が、いろん なスタイルで人権の大切さを表現していこうと、世人やお実行委員のメンバーやつながりあるグループに よびかけ、プロアマ問わずパフォーマーに集まっていただきました。ステージライブの前には、世界人権 宣言の理解を深めるために、アムネスティー・インターナショナル発行の『ひとはみな、自由』の朗読と 世界人権宣言クイズを行い、宣言が何を大切にし考えていかなければいけないかを学びました。 ステージでは… 部落解放同盟西郡支部からは、にぎやかな角付け 芸「春駒」 。一方、安中支部からは被差別部落の思 いを伝える「おがり」朗読劇。このコンサートを機に 結成した「CAPKARA」は、CAP プロジェクトやおと KARALIN メンバーの混成ユニット。歌やウクレレ、子 どもたちと一緒に手作り楽器をつかった演奏の披露。 さらに、音楽を愛し韓国で生まれ育ったミンジャさんの ピアノ演奏。そこに在日コリアンの Swan さんが歌で加 わり心地良い雰囲気を作ってくれました。短大時に同 級生だった北山智恵さんと西田彩香さんもピアノ演奏 のもと歌を披露してくれました。 その他にもでいごの皆さんによる沖縄民謡ライブ。 またベトナム難民2世で自身の背景を詩にプロのラッパ ーとして活躍する MC ナムさんによるラップ。曲の合間 に客席から一人をステージにあげ、掛け合い即興ラッ プを披露しラップの楽しさを伝えてくれました。障がい 当事者が中心となって結成した劇団「ひなたぼっこ」 は、結成初公演ということもあり緊張した様子でした が、やさしい狼を題材に人間の弱さやもろさ、助け合 う大切さを演じてくれました。最後は、みんなでひゅ ーまんフェスタテーマ曲である「きみとこの場所」で を歌っておひらきとなりました。 <7> 日本が障害者権利条約を批准! 止し新たな総合的な福祉法制を実施することを明記した。 国内の 3 つの障害者制度の改革について ※もう一つは、2006 年 12 月に国連で採択された「障害者 阪本美津雄(NPO 法人自立生活センターやお) 権利条約」がある。この条約は、すべての障害者による あらゆる人権及び基本的自由の完全かつ平等な享有を促 2006 年国連で採択された障害者権利条約は「我々の 進し、保護し、及び確保すること並びに障害者の固有の ことを我々抜きで勝手に決めるな!(Noting about us without 尊厳の尊重を促進することなどを目的としている。とくに、 us!)」 と い う ス ロ ー ガ ン を 掲 げ た 画 期 的 な も の で あ る。 第 5 条 ( 平等及び差別されないこと ) において、合理的 2013 年 10 月には約 140 カ国が批准している。日本もやっ 配慮の確保が求められている。また、第 19 条「すべての と 2014 年 1 月に国連の事務局に批准が承認された。この 障害者が他の者と平等の選択の機会をもって地域社会 ような大きな流れの中、国内で3つの障害者制度の改革が で生活する平等の権利を認める」とし、「障害者が、他 不満ながら成立した。 の者と平等に、居住地を選択し、及びどこで誰と生活する かを選択する機会を有すること並びに特定の居住施設で生 その1. 【改正 障害者基本法】2011・7( 平成 23 年 ) 成 活する義務を負わないこと。 」 「地域社会における生活及 立 び地域社会への受入れを支援し、並びに地域社会からの 法の目的:障害の有無にかかわらず、等しく基本的人権 孤立及び隔離を防止するために必要な在宅サービス、居 を享有するかけがえのない個人として尊重され、障害の有 住サービスその他の地域社会支援サービスを障害者が利 無によって分け隔てられることなく、共生する社会を実現す 用することができること。」を締約国は確保するとしている。 るため、障害者の自立及び社会参加の支援等のための施 策を総合的かつ計画的に推進する。 この二つの指針はつまり「基本合意文章」と「障害者 障害者の定義:障害者とは、障害及び社会的障壁(制度、 権利条約」の内容に基づいて、2011・8 障がい者制度改革 慣行、観念、その他)により継続的に日常生活又は社会 推進会議総合福祉部会 (55 名 ) が出した、障害者総合福 生活に相当な制限を受ける状態にあるもと定義し、障害者 祉法の「骨格提言 (120 ページを超える文章からなる提言 )」 が社会参加できない理由には社会の側のバリアーがある がある。 とした。また、発達障害が新しく障害者の仲間に加わった 「骨格提言」では「応益負担を原則とする現行の障害者 ことや、手話が言語として認められた。 自立支援法 ( 平成 17 年法律第 123 号 ) を廃止し、制度の 何人も、障害者に対して、障害を理由として、差別する 谷間のない支援の提供、個々のニーズに基づいた地域生 ことその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない。 活支援体系の整備等を内容とする「障害者総合福祉法」( 一方、地域で暮らしていける権利や、医療・介護、教育・ 仮称 ) の制定に向け、第一次意見に沿って必要な検討を 療育に「可能な限り」と言う制限がついたこと。 行い、平成 24 年常会への法案提出、25 年 8 月までの施 ( 例 ) 第一章の第三条 地域社会における共生等 行を目指す。 」等が盛り込まれた。しかしこの「骨格提言」 二 全て障害者は、可能な限り、どこで誰と生活するかに をほとんど無視されている。 ついての選択の機会が確保され、地域社会において他の 人々と共生することを妨げられないこと。 「骨格提言」の内容 ◆障害者総合福祉法がめざすべき 6 つのポイント ①障害のない市民との平等と公平 ・・・ 障害は誰にでも起こ その2. 【障害者総合支援法】2012・5( 平成 24 年 ) 成立 りうる。誇りを持って社会参加。 ※制度改革の発端となった要因の一つに、2006 年から始 ②谷間や空白の解消 ・・・ 障害の種別間の谷間や制度間の まった「障害者自立支援法」が、障害者が生きるために 空白の解消を図る。 必要不可欠な支援を「益」とみなし「障害」を自己責任 ③格差の是正 ・・・ どこに暮らしても一定の水準の支援。合 とする仕組みを憲法違反「生存権の侵害」だとして訴えた 理性を欠くような格差の是正。 ことがある。この訴訟団と国 ( 厚生労働省 ) は 2010 年 1 月 ④放置できない社会問題の解決 ・・・ 社会的入院と長期施 7日に「基本合意文書」を交わし、全国 14 の地方裁判所 設入所を解消。 で争われていた自立支援法訴訟は和解した。その内容は ⑤本人のニーズにあった支援サービス ・・・ 新たな支援サ 2013 年(平成 25)年 8 月までに、障害者自立支援法を廃 ービスの決定システムを開発。 <8> ⑥安定した予算の確保 ・・・ 福祉予算を確保するため、広く である。 国民からの共感を得ること。 さらに③以下は 2014 年平成 26 年度実施となっているが、 ◆法の理念 実施 3 年後に見直されることが決まっている。しんどい目 ・ 保護の対象から権利の主体への転換を確認する旨の規 をして実施しても、慣れた頃に見直されるのではないかと 定 危惧している。(ブツブツ。) ・ 医学モデルから社会モデルへの障害概念の転換を確認 そして許せないのは「障害者総合支援法」が「自立支 する旨の規定 援法」の廃止ではなく改正だと言うこと。2010 年の国との ◆他にも、地域で自立した生活を営む基本的権利、国の 自立支援訴訟和解の時に交わされた「基本合意文書」の 義務、都道府県の義務、市町村の義務を定め、それぞれ 2013 年平成 25 年 8 月までに、障害者自立支援法を廃止し に、基盤整備義務を規定。国民の責務や介護保険との関 新たな総合的な福祉法制を実施すると銘記されたことは無 係等々 120 数ページに及ぶ提言が無駄になった。 視されている。 その3.【障害者差別解消法】2013・6( 平成 25 年 ) 成 【障害者総合支援法】 (名前が変わった)の概要 ①障害者の範囲に 130 種類の難病と関節リウマチ患者を含 立 め、一定の障害があれば障害者としてのサービスを受け 正しくは「障害を理由とする差別の解消の推進に関する ることができる。 法律」 ②市町村は障害者が地域で暮らしやすいよう、手話通訳 法律の基本的位置づけと目的 など意思疎通支援者の養成を行う。 この法律は、障害者基本法の基本的な理念にのっとり、 ③障害の程度を判定してサービス内容を決める従来の「障 障害者基本法第 4 条の「差別の禁止」の規定を具体化す 害程度区分」から、必要な支援の度合いを示す「障害支 るものとして位置づけられており、障害を理由とする差別 援区分」に改める。 の解消の推進に関する基本的な事項、行政機関等及び事 ④訪問介護のサービスを受けることができる対象者を、重 業者における障害を理由とする差別を解消するための措置 度の肢体不自由者に加え、重度の知的障害者、精神障害 等を定めることによって、差別の解消を推進し、それによ 者に拡大する。 りすべての国民が、相互に人格と個性を尊重し合いながら ⑤障害者が共同生活を行う住居でのケアが柔軟にできるよ 共生する社会の実現に資することを目的としている。 う、ケアホームをグループホームに統合する。 障害を理由とする差別はあかんから( 「差別的取扱い」 ⑥自治体は施設の障害者が地域で暮らせるよう支援を行っ の禁止、合理的配慮不提供の禁止)解消しようと言ってる てきたが、その対象を拡大する。 だけで、何が差別的取扱いか、何が合理的配慮不提供と 言う基準 ( ガイドライン ) もこれから策定することになってい しかし、2013 年平成 25 年 4 月から実施されたのは①と る。(これから策定するのに官と民で基準や対応が違うこと ②のみ。③以下の重要な項目はすべて 2014 年平成 26 年 は決まっている。) 4 月施行と先送りされている。しかも①の難病患者の障害 ◆相談及び紛争の防止・解決のための体制の整備 者指定は、受け入れる障害福祉サービス事業所・福祉施 ◆障害者差別解消支援地域協議会の設置 設の職員は障害者のケアには慣れていても難病者のケア この法律は、2016 年平成 28 年 4 月 1 日から施行される に関してほとんど専門知識がない。スモン病やパーキンソ ので、それまでに体制の整備や協議会の設置を当事者参 ン病の名称は聞いたことがあっても、たとえばアジソン病、 加型で進められるようにしなければならない。 亜急性硬化性全脳炎、等が理解されているのか。在宅や 施設で難病患者のケアが心配。ところが、厚労省は「事 以上の 3 つの大きな制度が動き始めている。私たちは 業所は難病患者に特別な配慮は必要ない。できるだけ受 障害者権利条約の「我々のことを け入れてください」という。受け入れる側には不安が広が 我々抜きで勝手に決めるな!(Noting っている状況である。 about us without us!)」というスローガ ②の手話通訳者等の養成には講習会が必要だが、計 ンを大切に活動していきたいと思う。 画作成や予算化している自治体がどれぐらいあるのか疑問 <9> いろんな人に出会い・いろんな人と交流し・そし 第23回八尾国際交流 野遊祭開催しました! て共に生きる社会を体感しよう!と八尾に住む外国人 市民との出会い・交流・共生を体感する第 23 回八 尾国際交流野遊祭が昨年 10 月 27 日に開催されまし た。(主催、同実行委員会) ステージでは韓国打楽器演奏、多文化な子どもた ちのダンス、八尾北高校多文化共生部オアシスの中 国獅子舞、タイの人たちによる歌披露、ブラジルカ ポエイラ演舞、毎年あざやかなサリーに身をまとい踊 る南インド古典舞踊など盛りだくさん。 周囲の出店ブースでは、至る所から民族料理の美 味しそうなにおいがただよい、舞台だけでなく、食 からも「出会い、交流、共生」を実感してもらえた のではないかと思います。 子どもたちの学びの場を見学しました。 親子で手作り 太鼓を作ろう! 昨年11月、八尾市立高美南小学校で、親子で手作 り太鼓をつくろうという授業があるというので見学にい った。子どもたちに教えてくれたのは北出昭さん。ドキ ュメント映画「ある精肉店のはなし」の兄弟の弟さん。 北出さんは1回目の授業で「いのちを食べて人は生き ること」の意味、命の大切さについて話された。私た ちはその北出さんの2回目の授業、太鼓作りにお邪魔 した。 なくてはいけない。子どもも親も必死になる。体重を 穏やかで気さくな北出さん。はじめに前回の授業の 復習、いのちの大切さを伝えて、太鼓づくりが始まった。 約 20 センチの直径の塩化ビニール管に、なめされた 牛の皮をロープではっていく。私もさせてもらったが、 とても力がいる。いい音になるにはぴーんと皮を張ら 思いっきりかけたり、いろいろ工夫する。ロープを張っ ていた素手はまっかかになる。あるお母さんは「兄ち ゃんの時も作ったけど,おかげで手が痛うて晩ご飯作 られへんかったわ。今晩もそうやわ。」とぶつくさ言い ながら、子どもと一緒にロープを張る。それでもどこと なくうれしそうだ。 北出さんは最後にみんなの太鼓一つ一つを丁寧に 締め上げてくれる。できあがった太鼓は小さいけれど、 りっぱな自分の太鼓である。 被差別部落としていわれなき差別を受けてきた北出 さんたちの思い、差別のない社会にしたいという思い が、この太鼓づくりを通じて子どもたちに伝わっていっ たのではないだろうか。 < 10 > P:太鼓、作りたいなぁ。高美南小学校の子、授業で 作ったらしいで。 P E:太鼓は作るのに、ずっと昔から太鼓のない盆おどり。 E 鳴りものに合わせて、思い思いの仮装で踊りまくるとこ ろ、日常からの解放感が半端ないね。 P:家族の食卓がまたワイワイ賑やかで。まかないも焼 き肉もほんまにおいしそうやった。 vol.16 店頭からは見えない精肉店の仕事。子牛を仕入れ シネマ シネマ て、毎日世話をする。りっぱな肉牛になると屠畜解体、 すべてが生かされる。一連の流れにためらいや悲しみ はない。あるのは感謝と職人の誇り。獣魂碑にはいつ も花が供えられている。 最初のシーンで、最後まで見られるかとドキドキした。 「命をいただく」ということを深く考えないまま遠いとこ ある精肉店のはなし ろに置いていた…。そうだ、私は命をいただいて、命 (2013 年 日本) をつないでいる。「あたりまえ」はどうして出来ている 監督/纐纈あや のか、つないでくれる人がいるからだ。屠場の映像は 言葉にならない。 「生」の反対は 「死」ではなくて、 「再生」 を意味する。ただの流れ作業ではない。代々受け継 がれた家族ならではのチームワーク。最初の一撃で受 昨年の秋に公開された大阪府貝塚市が舞台のドキュ けた「怖い」は徐々に「ちゃんと見よう」、画面越しで メンタリー映画。 「これは観なきゃ!」と P さんと年の瀬 はあるけれど、大事な場面に立ち会わせてもらってい の映画館へ繰り出した。監督は、2010 年に原子力発 る。時々カラダにぐっと力が入る。引き込まれて目が 電所建設計画に反対する『祝の島』を撮影した纐纈さ 離せない。じっと見た。見せてもらえてよかった。作業 ん。熱い思いが詰まっているに違いない! する人、見守る人、声も聞けてよかった。 商店街で見る「お肉屋さん」のはなしではない。飼 北出精肉店の歴史は江戸時代末期まで遡ることが出 育して屠畜して枝肉にして卸も小売りもしている「精肉 来る。店主は島村に生まれ七代目、そこで生きていく 店」 。家業を守り継ぐ、まっとうな人々の生きざまを今 とはどういうことか。家業を継いでみんな休みなくもく までと現在、そしてこれからを重ねあわせて描いてい る。店から徒歩で牛と屠場に向かう。そしていきなり、 眉間にハンマー!!衝撃的な始まりに思わず「あっ」と いう声を飲み込んでしまった。 E:すごいなぁ!(としか言えない) P:ほるもん、ほんまにないんやわ。 P:あー、油カスってこうして作るんや! 内蔵の処理っ てほんまスピードと技。 E:子どものときから手伝って見て覚えて、手が動くカ もくと働く。そんな中、差別をなくしたい、胸はって生 きたいと声に出し行動してきた世代である。ちゃんと知 ろうとしない多くの無関心と無知からくる偏見や差別。 誇り高き真剣勝負、命をつないでいる職人たちを、そ こに生きる人たちをじっくり観てほしい! 貝塚市立と畜場は 2012 年に閉鎖。北出精肉店の仕 事が最後だった。少しずつ営みのかたちは変化するけ れど、北出精肉店のはなしはまた次の世代へ、まだま だ続くのである。 ラダが動く。 < 11 > が止まりませんでした』等々たくさんのメッセージが寄 せられたそうです。みんなが知っている「アンパンマ 新 ン」。「アンパンマンのマーチ」の歌詞は次の通りです。 メロディを思い出して、歌ってみて下さい。 「あんぱんまんのマーチ」 「アンパンマンのマーチから」 作詞:やなせたかし 作曲:三木たかし 環境カウンセラー/ケ ア マ ネ ー ジ ャ ー 中辻えり子 そうだ うれしいんだ 生きる よろこび たとえ 胸の傷がいたんでも なんのために 生まれて なにをして 生きる 昨年の秋、夫と二人で孫の運動会を見に出かけまし た。藤井寺市の保育所に通う孫は、 「4才児あさがお組」 の男の子です。立ち見席から孫の写真を撮っているう ちに、他の子どもさん達の生き生きした表情や動き、 大人の人達が温かく見守っている様子に惹かれ、プロ こたえられないなんて そんなのは いやだ! 今を生きる ことで 熱い こころ 燃える だから 君は いくんだ ほほえんで そうだ うれしいんだ 生きる よろこび たとえ 胸の傷がいたんでも グラムも写して…と、シャッターを押す回数が多くなり ああ アンパンマン やさしい 君は ました。 撮った写真を何度もパソコンで眺めているうちに…。 11 月の孫の誕生日(5才と1才)にDVDにしてプレゼ いけ! みんなの夢 まもるため なにが君の しあわせ なにをして よろこぶ ントをしようと思いつきました。日にちがあまりありませ わからないまま おわる そんなのは いやだ! ん。急いで編集作業に取りかかりました。場面に合わ せてコメントを入れました。さて、音楽をどうしましょう。 運動会で流れるような元気な音楽をと、図書館から3 忘れないで 夢を こぼさないで 涙 だから 君は とぶんだ どこまでも そうだ おそれないで みんなのために 枚のCDを借りました。家で聞き比べて、「アンパンマ 愛と 勇気だけが ともだちさ ンのマーチ」と決めた頃、作者であるやなせたかしさ ああ アンパンマン やさしい 君は ん(94 才)の訃報がテレビから流れてきました。 いけ! みんなの夢 まもるため やなせさんは、「アンパンマン」の作者として知られ ていますが、私の故郷の高知県とは関わりが深い方で、 土佐くろしお鉄道の駅のキャラクターや中村線・宿毛 軽快なメロディにのせた大切にしたい言葉…。ケー 線のイメージキャラクターをデザインし、高校生が出 キや他のプレゼントとともに、本命の歌詞カードをつけ 場する「まんが甲子園」の審査委員長も務めていまし たDVDを添えて、誕生日直前の日曜日に孫達に会い た。詩人であり、「手のひらに太陽を」の作詞者であ に行きました。(見て、聞いて、大喜びでしたよ。) ったことも記憶していました。 亡くなられた後のテレビの特別番組から、どのよう な生涯だったかが分かって来ました。父は病死、母が 再婚して弟と親戚に預けられ、弟は特攻隊員で戦死し、 本人は中国で飢えに苦しみながら行軍したこと。新聞 社や百貨店に勤め、漫画家になった後、ようやく 69 才 になって「アンパンマン」の大ヒットとなったこと。「ア ンパンマンのマーチ」が東日本大震災の被災地で繰り 返しリクエストされ、人々を勇気づけたこと…。『こん なに心にしみるとは』 、 『こんな歌詞だったんだ』、 『涙 < 12 > この関係ではインドでの活動が多いけれど、連携やダ リット活動家のトレーニングのために他の南アジアの国 白根さんと考えよう! 世界の人権 に行くことも頻繁にある。来週はまたネパールに、現地 のダリット女性人権活動家をメインにしたトレーニング をやりに行ってくる。 どちらの役目でも、とにかくアジアを中心にあちこち 飛び回っている。ジュネーブでは、国連の会議室でき れいな背広を着た(偉そうな)人たちと理論的な「仕事」 新天地 をする事が多かったけれど、今はそういう人たちとも時 昨年11月ジュネーブを離れ、インドネシア、ジャカル には渡り合いながら、むしろ具体的な毎日の中で具体 タに拠点を移した。同時に4年少しほど働いた反差別 的な権利を持ち、具体的な人権問題の現実に直面し、 国際運動も離れ、独立したコンサルタントとして、主に 取り組んでいる普段着の人たちとの「活動」が中心に スイスに基盤をおく国際 NGO「CCPR センター」とイン なっている。そのような中で、今までにも増して広く、 ドに基盤をおくダリット運動「NCDHR」と契約を結んで、 深く、現場の当事者・活動家とつながって学び、生の 今までとはまた違った形でそれでも今までの経験を生 声を聞きながらそれぞれの解決に向けて一緒に動いて かしながらさらにいろいろ発展させられる可能性をもっ いる実感が持てている。と同時に各地の現場には時に て人権に関わる活動を継続している。 CCPR センター 過酷すぎるほどの現実があり、会議室の理論やきれい は国際人権法の中でも中心的な「自由権規約」(市 ごとでは解決できない理不尽がある。 民権、政治権を扱っている)に焦点を置いて、この国 何が誰にとっての解決になるのか、そのために今自 際人権法が各地でしっかり履行されているかを監視す 分が何ができ何をすべきなのか、できないことやわか る国連機関とその機関に情報を提供している(または らないことの方が多いのかもしれない。けれど、と言う しようとしている)現場の市民社会・NGO との間の橋 かだからこそ、常に一歩一歩探し続け、できることから 渡し役として様々なサービスを提供している。 NCDHR 一つ一つやっていきたいと思う。 は日本語に直訳したら「全国ダリット人権キャンペーン」 という、その名の通りインド全国的に活動しているダリ 今回は世界の人権状況についてというより自分の報 ット運動で国際的にも問題提起をしている。 告に近いような内容になってしまったが、今自分に確 実にできる事、すべき事の一つはつながり、つなぐこ CCPR センターからは「アジア・太平洋地域コーデ とだとも思っている。各地の現場に行き、当事者と一 ィネーター」という肩書きをもらってこの地域の自由権 緒に考え、直面し、運動する。一人一人の一歩は小さ 規約加盟国の市民社会・NGO を対象に規約の履行や くとも、それがつながれば大きな進歩になるかもしれ 国連機関の活用のためのアドバイスや技術的支援を時 ない。そんな意味でも今後ここに寄稿する貴重な機会 には現地に入って、時には一緒にジュネーブに赴いて を通し、新天地で新たな活動を始めた自分が出会い、 提供している。先月はこの関係でネパールに行って自 経験し、思ったことや人たち、問題についていろいろ共 由権に関わる活動をしている NGO 全般を対象にワーク 有しながら、一緒に考え、つながる一つにできたらと ショップをやってきた。今年は既に予定されているだけ 思っている。 でもインドネシア、フィリピン、もしかしたらカンボジア でも同様のワークショップを開催する。同時に3月には ネパールの NGO 代表者に同行してジュネーブに行き、 自由権規約のネパールでの履行についての国連機関 働きかけをサポートする。NCDHR では主に現場のダ リット運動による国際機関活用や他の国のダリットや非 差別当事者運動との国際・地域連携を担当している。 < 13 > 閉鎖病棟のある病院から始まって、いろいろなファミリ さん ーホームで暮らす子どもたち、そしておとなになった「被 虐待児」を取材した本です。 の おすすめ本 もう1冊。大阪二児置き去り死事件を取り扱った本『ル 初回から賛否両論があって、打ち切りだの、スポン ポ 虐待』 サー降板だのと話題になったドラマ「明日ママがいな 特殊な事件ではなくて、ちょっと違えば、近くで起こ い」観ました? 事実に基づいて脚本化されているわけ りうる事件なのかもしれないと思ってしまいました。あ ではなさそうなドラマですが、親元から離れて暮らす の時にこうすれば、その時にもう少し言葉を足せば・・・ 子どもたちに目を向けるきっかけにはなるかもしれませ と読んでいて思うことが何度かありました。 ん。理由は、さまざまですが、2012年10月の時点で どの本も、気持ちが元気な時にじっくり読んでみてく 要保護児童数は4万7千人。その中でも増加している ださい。 虐待についてもう少し知るための本をいくつか紹介しま す。 「ちいさいひと 1冊目はコミック『ちいさいひと-青葉児童相談所物 青葉児童相談所物語 1 ~6」 語』 。 原案 = 水野光、 まず、少年誌に掲載された事が画期的。ネグレクト 漫画 = 夾竹桃ジン 小学館 から、暴力、里親・・・児童相談所の駆け出し児童 福祉司が、子どもたちを守るために奮闘するコミックで 「誕生日を知らない女の子―虐待 す。解説もついています。 ‐その後の子どもたち」 黒川祥子 著 集英社 2冊目は、虐待を受けて児童相談所に保護された子 どもたちのその後についてルポルタージュした本、『誕 「ルポ 虐待 生日を知らない女の子 -虐待-その後の子どもたち』 -大阪二児置き去り死事件」 です。 杉山 春 著 ちくま新書 じ ゃ り ち え 日記 そ の 41 「 昨年を振り返って」 ったよ。次の機会は絶対行きたいよ~~~でも、次回、 あるのかな?)。 年末は恒例の実家に帰省。その時、下の甥っ子に「来 ないで」といわれ、ショック。保育園で言われている のかな?と思った。お正月は兄の家族が来てにぎやか 昨年は当たり年。私の干支であった。あまり、良い なお正月になった。 年ではなく苦悩の連続だった。 話は変わり、変な電話がかかってきた(電話番号 料理サロンの選手交代、段取りが分からず振り回され だけは知っているんだよなぁ不思議)。いらない物を た。今となっては慣れてきたけれど。失敗の連続、も 買い取るという業者や勧誘業者から、たま~に何回も うそろそろ、ちゃんとしていかなければ、苦情が出る かかってくるため、不愉快な思いをしている、いい加 予感。それにも負けず、続けていくというプレッシャー 減にしてほしい。良い断り方を知っている方は教えてく が肩にのしかかっている。 ださい、よろしくお願いします。 自立生活センターやおに行き始めて12年。時が経 つのは異常に早く感じるのは、年齢のせいかな?私は 変化なしだけれど。結局、仲の良い高校時代の友達 の集まりも仕事で行けなかったなぁ(本音は行きたか < 14 > 41 「きゃらふる祝いの会」と 2013 年の出来事。 轟 広志 昨年 2013 年 12 月 14 日土曜日に、近鉄八尾駅近くのシュガーベイブというお店で賑やかにきゃらふ る「祝いの会」が開催されました。この会は、みのり会共同作業所設立 25 周年。 清心会山本病院長・柏井洋平先生の還暦祝い。ちのくらぶの前身である、ちょっとのぞこう会二代 目会長の田添喬俊氏の大阪府知事功労賞授与の三つのお祝いを年末にまとめてやろうと開催されまし た。 「祝いの日には音楽を」というテーマで実行委員長のみのりコミュニオン岡田・田中両氏の司会で 開幕。私率いる「TN ネットワーク」を皮切りに 11 組以上の関係機関の演奏が行なわれました。ステージ? と客席のさかいが無いほどの超満員の中、会場はお祝いムードのるつぼ!正に(きゃらふる)と化しま した。 私はちのくらぶメンバーとデイケアとのコラボ(イニシャル T の 3 人に N さんのキーボード)という特 別編成(だから TN ネットワーク)で 2 曲を演奏しましたが、N さんとは初共演。その後は音響として 裏方を務めましたが、どうも人の唄うバックや音響としての裏方の方が向いてるよう「君、裏方に徹し たら?」の幻聴が…( 笑 ) まぁ、それ程に皆さんの演奏が楽しくて、この日のために工夫されていて本 当に良かったです。 途中、大阪府知事功労賞を授与された田添さんのご挨拶(お元気そうで本当よかった)みのり会共 同作業所その歴史の振り返り、そして柏井院長に還暦祝いの赤い T シャツのプレゼント等、参加され た全ての皆さんの工夫とサプライズ、 笑顔に笑顔の本当にきゃらふるらしい、 良い会を持てたと思います。 終盤、演奏のトリは柏井先生・みのりの岡田さん・くまのいえの栄さん・そして助っ人として駆け付 けて頂いた光葉さんの演奏。私は光葉さんのソロの前に音出しをされながら、ギターの音量や音色を 任され「これか?」という調整で光葉さんの笑顔が見れたのと、長いお付き合いの柏井先生が、会の 終了後に「あ~気持ち良かった!」と言って頂けたのが最高に嬉しかったです(もう裏方専門決定的?) 準備も含めて、朝一から夜までの一日仕事になり、翌日から熱を出し、楽しみにしていたちのくらぶ 忘年会も残念ながら欠席、というのはココだけの個人的な問題です。 個人的な問題と云えば、昨年は古くから馴染みのある人の訃報が本当に多かった。特に昨年末のド ラマー青山純氏、そして 12 月 30 日の大瀧詠一氏の突然の訃報。私的な意見だけど「きゃらふる祝い の会」で僕が裏方の仕事をやれたのも大瀧さんの存在があればこそ。若かりし日に大瀧さんが江戸 門弾鉄の名で録音エンジニアをされていたのが音響機材を触り始めたキッカケだった。それが、ちのく らぶでの活動に生かされ、コミュニオン音楽祭や、きゃらふるフリマでの僕の役割を決めた。本当にご 冥福をお祈りする。 そして 1 月。東京で元気に暮らしているとばかり思っていた、小学校以来の幼なじみが昨年 3 月に 癌で亡くなっていた事を知った。私の誕生日が端午の節句。彼の誕生日が 7 月の七夕。昨年の 7 月 7 日の夜。何やら久しぶりに電話をかけてやろうか?などと思ったのは、、余りにも遅すぎる虫の知らせ だったのかもしれない。 そういう年回りになったのか…。と思う一方で、これこそ「きゃらふる」だとも思う。 < 15 > 世人やお的世界人権宣言 歌詞紹介 チャレンジ♪ 第 25 条 「生活に困らない ように国に助けてもらえま まちがいさがし す」。上の絵が正解。下の ふるさとの空の下で ④ 作詞・作曲:丸山明宏(美輪明宏) 絵は、まちがいが5つあり ます。探して下記まで送っ ふるさとのふるさとの てくださいネ。 駅に降りたち ただひとり 迎える人もないままに 正解者には世界人権宣言八尾市実行委員会オリジ 静かな街をコツコツと ナル缶バッチプレゼント! 歩けば涙あふれでる 幾年前か忘れたが あの原爆の火の中を 逃げて走った思い出が 今さらながらによみがえる 【正】 みんなの名前呼んでみよう オーイ オーイ ょっと もうち ば あげれ 考えて 傷ついて傷ついて かんが 別れ別れた親や子が に いいの ダ ホント トダ ホン は あいつ だ! なにもの い る きもちわ ! ヤツめ! 平和なころには家中で 遊んだ丘もここあたり ぼくはぼく。 それで いいんだけどナ。 眠ってるのか安らかに 空を指さす慰霊塔 ねぇ、それ いってあげれば? 拝めば胸もこみあげる とうさんかあさんにいさんも きっとここだろ一緒だろ 皆さん僕は来ましたよ こんなに大きくなりました 【誤】 は あいつ だ! なにもの い る きもちわ ! ヤツめ! 空を見上げて胸を張ろう オーイ オーイ 泣きながら泣きながら ょっと もうち ば あげれ て 考え 飢えていた幼い僕たちの かんが いのに あの焼け跡ももう今は い ダ ホント トダ ホン からだにゃ傷もあるけれど 心には傷はないはずだ ぼくはぼく。 それで いいんだけどナ。 きれいな店が並んでる かわいい子どもが遊んでる ねぇ、それ いってあげれば? 悪い生活もしてきたが 今では立派に東京の 小さながらも工場で 第2条:生まれた場所、住んでる所、なに語でなに人 とか、なにを信じてるとか、誰が好きとか、みんなが それぞれ違っていて、当たり前なんですよ。どんな違 いがあっても、それを理由に、ひどい扱いを受けたり、 いじわるされたり、笑われたり、怒られたり しなくていいんです。誰でも、どこにいても、 いつでも この宣言にあるすべての権利と自 由をもっているのです。 明るく働くからだです この長崎の青い海 この長崎の青い空が いつも励ましてくれたんだ このふるさとのこの大地 僕はしっかり踏みしめて 強くこの世を生きるんだ オーイ オーイ ■世界人権宣言八尾市実行委員会(世人やお)は、 ○団体会員:年額1口 5000円 人権尊重のまちづくり、ネットワークづくり、市民 ○個人会員:年額 2000円 活動支援を目的に活動しています。活動に参加して くださる、また支援してくださる会員を募集してい ます。詳しくは右記へご連絡下さい。 〒 581-0004 八尾市東本町 3-9-19-312 八尾市人権協会 世界人権宣言八尾市実行委員会 TEL072-924-9853 < 16 > E- メール [email protected]
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