Pro Tools|HDX - Avid Japan Audio Blog

Customer Story
気鋭のエンジニア「Neerai Khajanchi(ニラジ カジャンチ)」のサウンドを支えるPro Tools|HDX
導入製品
Pro Tools®
Pro Tools®HDX
u
Neeraj Khajanchi
(ニラジ カジャンチ)
氏といえば、
マライア・キャリー、
ボーイズⅡメン、
ジャヒーム、
ヨラ
ンダ・アダムス、
ケリー・ローランド、
セリーヌ・ディオン、
ランディー・ジャクソン、
ボビー・バレンティノ、
ティン
バランドなどの海外一流アーティストをはじめ、
Ai、
中川翔子、
三浦大知、
福原美穂、
ゴスペラーズ、
伊藤由
奈、
鈴木雅之などの国内アーティストまでを幅広く手掛ける今最も多忙なレコーディング&ミキシングエ
ンジニアの一人です。
また、
アーティストやクリエイターだけでなく同業のエンジニアからも信頼の厚い存在として、
ニューヨー
ク、
マイアミ、
ラスベガス、
日本など国内外と問わず世界各国の様々なシーンで活躍されています。都内
レコーディング・スタジオにてミキシング作業中のNeeraj 氏を直撃し、
自身のキャリアからPro Toolsとの
関わりやサウンドワークの極意まで、
幅広くインタビューを行いました。
エンジニアとしてのルーツは、学生時代のインターンにあり!
若くして数々のトップミュージシャンのレコーディングやミキシングを手がけられているNeeraj氏ですが、
そのルーツはニューヨーク在住時代のインターンシップ
(就職前の職業体験制度)
による、
ある音楽プロ
デューサーとの出会いがきっかけだったと語ります。
‘‘
僕のエンジニアとしてのキャリアは、
常にPro Toolsと共にあるといっても
過言ではありませんね!
– ニラジ カジャンチ
レコーディング&ミキシングエンジニア
’’
「当時は、
なにか音楽関係の仕事をしたいとは考えていたのですが、
具体的な目標は定まっていない状
態でした。そんな時に、
ビリー・ジョエル、
フランク・シナトラ、
レイ・チャールズ、
クインシーン・ジョーンズなど
のアーティストを手がけた大物音楽プロデューサー”
フィル・ラモーン”
の下で、
インターンシップとしてア
シスタントを体験する貴重な機会を得ました。一緒にお仕事をさせてもらう中で、
彼から本格的にエンジ
ニアリングについて学んだほうが良いとの強いススメをうけて、
バークリー音大に進学することになった
んです。実はその時に、
初めてミキシングエンジニアという職業を具体的に意識しましたね。なお、
在学中
はトニー・ベネットの個人スタジオである”
ベネットスタジオ”
でアシスタントエンジニアをして腕を磨きま
した。」
(Neeraj氏)
ヒット・ファクトリー時代から常にPro Toolsが仕事の相棒
バークリー音大を卒業したNeeraj氏は、
音楽好きなら一度は必ず耳にしたことがあるであろうニューヨー
クの有名スタジオ”
ヒット・ファクトリー”
でミキシングエンジニアとしての本格的なキャリアをスタートす
ることになったそうです。そんな同氏のサウンドワークには、
当時から常にPro Toolsが欠かせない存在で
した。
「2004年にニューヨークへ移住してからすぐ、
幸運にも”
ヒット・ファクトリー”
でのアシスタントの仕事に就
くことができたんです。軽い気持ちでスタジオにインタビューしに訪れたら当日からアシスタントになっ
ていました
(笑)
。スタジオでは、
レコーダーとしてPro Toolsが当たり前にように利用されていましたし、
す
でにアナログテープについては、
エフェクトやアウトボード的な使い方はしても、
本格的にレコーディング
に使用することはなくなっていた時代。それからの僕のエンジニアとしてのキャリアは、
常にPro Toolsと
共にあるといっても過言ではありませんね! http://www.avid.com/JP/about-avid/customer-stories
その後は、
アシスタントとし
て半年間程度キャリアを積
んだのですが、
当時のヒッ
ト・ファクトリーは、
ほとんど
がSSLのコンソールだった
のですが、
唯一導入されて
いたEuphonix
(現Avid)
のデ
ジタルミキシングコンソー
ル”
System 5”
を、
僕が完璧
にオペレーションできるようになったのを切っ掛けに、
メインエンジニアとし
て仕事をさせてもらえるようになりました。そういった意味では、
System 5
にも感謝しています
(笑)
ちなみに、
最初のメインエンジニアとしての仕事は、
レゲエ界の大物”
エレフ
ァント・マン”
のアルバム制作でした。」
(Neeraj氏)
HDXなら音圧を稼ぎながら、自然なトランジェン
トも活かせる
「ヒット・ファクトリーでのハウスエンジニア時代から、
Pro Tools
(当時はバ
ージョン6および888 I/O)
を仕事に欠かせないツールとして使い続けている
わけですが、
今からちょうど5年くらい前に、
どこにでも持ち運べる完全に自
分だけのTDMセット
(HD3システム)
を組んで、
仕事をするようになったんで
す。そのシステムを選定するときには、
AvidだけでなくApogeeやLynxなど
様々なメーカーのオーディオ・インターフェースを実際に試してサウンドの
品質などを比較し、
ApogeeのAD-16X/DA-16Xを採用すること最終的に決
めました。今でもそうですが、
個人的にApogeeのサウンドが好みであった
という部分も大きいですね。 そして、
半年前に”
Pro Tools|HDX”
に移行し
たのですが、
その際にもオーディオ・インターフェースについては、
他メーカ
ーを含め比較検討を行った結果、
Avidの新しい”
HD I/O”
を採用することに
しました。圧倒的なダイナミックレンジやクリアなサウンドといった音質的
な優位性はもちろん、
自分が手がけるアーティストから求められることの多
いサウンドのパワー感を一番感じられたのも、
HD I/Oを選んだ大きな要因
です。当初、
TDM環境でミックスしていた曲をHDXで聞いてみると、
なんだ
かとても気持ち悪い気がして、
、
、
。これまで気づかなかったサウンドのディ
テール部分まで顕になるため、
サウンドの劇的な変化に驚かされると同時
に、
Pro Tools|HDXベースでミックスをし直す必要性を強く感じさせられまし
た。Pro Tools|HDXでは、
リミッターなどで無理矢理に抑え込むのでなくヘッ
ドルームを残しつつ音圧を稼ぐことができ、
かつ自然なトランジェントを活
かせるのが素晴らしいで
す!」
(Neeraj氏)
というメーカーのイコライザー”
Pro-Q”
でしょうか。そのほかAAXではな
いですが、
WavesのChris Lord-Algeのシグネチャーシリーズや、
Universal
AudioのUADプラグイン”
Neve 1073”
や”
Neve 1081”
なども頻繁に使いま
す。
さらに、
プラグインといえば、
自動遅延補正の範囲が大幅に拡張されたこと
と、
AUXを使ってパラレルコンプを行った際に気になっていた位相の違和感
が、
Pro Tools|HDXになってからスッキリと解消されたのも個人的に非常に
嬉しいポイントでした。大きなストレスだった部分が解消されたおかげで、
より直感的にクリエイティブな作業のみ集中することができます。」
(Neeraj
氏)
クリップゲインは、ベストテイクを引き出すため
の便利機能 「Pro Tools 10の新機能の中では、
”
ク
リップゲイン”
も頻繁に利用していま
す。ミックス作業時に用いられる機能
といった印象をお持ちの方もいると思
うのですが、
実はレコーディング時に
も非常に重宝する機能なんです。例え
ば、
ボーカルなどのパンチインレコー
ディングを行う際に、
前のテイクの音量
やテンションが違って続きを歌いにくい
などという問題があった場合、
従来ならフェーダーを手動で細かく調整した
り、
オートメーションを書いて対応する必要ありました。当然、
わずかな時間
とはいえ演者を待たせることになります。
一方、
クリップゲインを使えば瞬時に音量を調整できますので、
演者のモチ
ベーションを容易に維持したまま快適にレコーディングを継続することが可
能となり、
必然的にOKテイクも出やすくなります。クリップゲインのおかげ
で、
シンガーにもよく褒められるようになりました!
(笑) シンガーが気持よ
く歌えるように、
モニターサウンドを瞬時に微調整してあげるなど、
本当に
ちょっとしたことではあるのですが、
そういった細かな配慮の積み重ねがよ
り良いレコーディング結果を生み出すための秘訣であったりするわけです。
Pro Tools|HDXはじめとしたテクノロジーの進化により、
手軽に高品位なサ
ウンドを得られるようになったわけですが、
パフォーマンスするのはあくま
で人間です。僕自身も、
現場では如何にしてミュージシャンとコミュニケー
ションし、
リラックスした状態を維持してもらうか日頃から意識しています。
スタジオ内に日常と変わらない自然な空気感さえ作りだせれば、
自ずとベス
トな結果はついてくるものなのではないでしょうか。」
(Neeraj氏)
AAXならDSPお
よびNativeプラ
グインの違いを
全く感じない Pro Tools 10では、
ワーク
フローをさらに効率化し
プロフェッショナルを強力
にサポートする数々の新機能が搭載され、
ソフトウェアとしても大きく進化
を遂げました。プラグインでは、
あらたにAAX
(Avid Audio eXtension)
と呼ば
れる最先端プラグイン・フォーマットが採用され、
各デベロッパーによる開発
も進んでいます。
Neeraj氏はその特長について、
「AAXになってからは、
DSPでもNativeでも
まったくサウンド的な違いを感じることはなくなりました。最近では、
音の印
象が変化することはないので、
ミックスなどの最中でも気軽にDSPとNative
のプラグインを切り替えて使っています。」
と語ります。
「僕は、
ほぼ全部のAAXのプラグインを持っていると思いますね
(笑)
。時間
のある限り様々なプラグインを試していますが、
最近の一押しは、
FabFilter
© 2013 Avid Technology, Inc. All rights reserved. 製品の仕様、システム要件、販売形態は、予告なく変更される場合があります。Avid、Avidロゴ、Avid
Unity、Interplay、ISIS、Media Composer、Nitris、Symphonyは、アメリカ合衆国、その他の国における Avid Technology, Inc. またはその子会社の登録商標また
は商標です。Interplayの名称は、Interplay Entertainment Corp.の許可を受けて使用しておりますが、同社がAvid製品に責任を負うものではありません。そのほか
本書に記載されている商標はすべて、各社が所有権を有します。