添付資料1 キャプティブ保険会社制度の創設 資料1「世界のキャプティブ設立地の最低資本金等一覧表」 資料2「ニューヨーク州一般保険会社への規制(最低資本 金・剰余金) 」 資料3「『金融テクノロジー開発特区』における キャプティブの規制並びに監督体制」 資料4「海外におけるキャプティブに対する監督体制」 沖縄県名護市 政策推進部 金融特区・情報化推進室 -1- 資料1 世界のキャプティブ設立地の最低資本金等一覧表 No. キャプティブ設立地 1 バーモント州 VERMONT 2 ハワイ州 HAWAII 3 ニューヨーク州 NEW YORK 4 5 ダブリン DUBLIN シンガポール SINGAPORE 6 スイス SWITZERLAND 7 ルクセンブルグ LUXEMBOURG 8 バミューダ BERMUDA 9 ガーンジー GUERNSY 最低資本金等 資本金に関する規定 最低資本金額: ピュアキャプティブ:US$250,000(26,250,000 円) 最低資本金額: ピュアキャプティブ US$250,000(26,250,000 円) (全額、州保険委員会委員長による承認要) 最低資本金額: US$250,000(26,250,000 円) 最低資本金額: 元受:EUR2,000,000(260,000,000 円) 再保:EUR635,000(82,550,000 円) 最低資本金額: S$400,000(27,600,000 円) ソルベンシー: ・ 会社マージン:株及び内部留保に対して最低 S$400,000 ・ 保険ファンド・マージン:プラスの資金内部留保 最低資本金額: CHF1,000,000(89,000,000 円) 組織資金が資本の 20%~50%で最低額 CHF 200,000 ソルベンシー: 20% 再々保険料のみ 50%までソルベンシー・マージン算定目的 のため控除される。 最低資本金額: EUR1,225,000(159,250,000 円) ソルベンシー: 10% 最低資本金額: B$120,000(12,600,000 円) ソルベンシー: ・B$6,000,000 まで未満は 保険料:資本比率=5:1 ・B$6,000,000 以上 保険料:資本比率=10:1 最低資本金額: £100,000(19,600,000 円) ソルベンシー: 最初の£5,000,000 まで純保険料の 18% それ以上は 16% -2- 10 マン島 ISLE OF MAN 最低資本金額: 一般 :£150,000(29,400,000 円) 再保険:£100,000(19,600,000 円) 元受 :£50,000(9,800,000 円) ソルベンシー: 「自己保有リスク」£50,000 以上 £2,000,000 まで純保険料の 10% それ以上は 5% (ご注意)為替については以下のレートを使用した。 ・ 1£=196 円 ・ 1S$ =69 円 ・ 1US$=105 円 ・ 1EUR =130 円 ・ 1B$=105 円 ・ 1CHF =89 円 -3- 資料2 ニューヨーク州一般保険会社への規制(最低資本金・剰余金) No. 保険種目 Kind of Insurance 最低資本金 Paid-in Capital 1 Burglary and theft insurance 剰余金 Paid-in Surplus $300,000 $150,000 $100,000 $50,000 $500,000 $250,000 4 Fidelity and surety insurance $900,000 $450,000 5 Credit insurance $400,000 $200,000 Accident and health insurance, 6 Water damage insurance, Collision insurance $100,000 $50,000 $2,000,000 $1,000,000 8 Credit unemployment insurance $400,000 $200,000 9 Moter vehicle lessee/debtor gap insurance $200,000 $100,000 Moter vehicle lessee/creditor gap insurance, Non-motor vehicle lessor/creditor gap 10 insurance, Non-motor vehicle lessee/debtor gap insurance $600,000 $300,000 11 Prize indemnification insurance $300,000 $150,000 $2,000,000 $1,000,000 $500,000 $500,000 Glass insurance, Boiler and machinery insurance, 2 Elevater insurance, Animal insurance, Property damage liability insurance Personal injury liability insurance, 3 Workers`compensation and employers`liability insurance 7 Residual value insurance 12 Service contract reimbursement insurance 13 Fire insurance, Maine and inland marine insurance 出典「New York State Consolidated Laws」 ニューヨーク州議会ホームページ(http://assembly.state.ny.us/leg/?cl=52) -4- 資料3 「金融テクノロジー開発特区」におけるキャプティブの規制並びに監督体制 1. 準拠法:地方公共団体等の定めるところによる。 (1) キャプティブ保険会社の定義: ① 親会社を頂点とする企業集団のリスクのみを引受対象とする保険会社 ② 企業集団とは、親会社の連結決算対象会社 ③ 第三者リスクは一切引き受けない (2) 引受可能な保険種目:制限なし (3) 最低資本金額:3,000 万円 (4) ソルベンシーマージン:資本金+剰余金の合計が次のいずれの額も上回ることとする。 ① 正味保険料の 20% ② 支払準備金総額の 15% (5) キャプティブの形態:再保険かつピュアキャプティブ (6) 取引保険会社:日本を含む全世界の保険会社 (7) リスク所在地:日本を含む全世界 (8) 会計基準:一般保険会社と同一 2. 規制の体系 (1) 設立 ① 設立者 ② 会社形態(株式会社以外の形態もありうるか) ③ 免許の種類(外国のようにクラス別の規制とするか) ④ 被保険利益の制限 ⑤ リスク引受の法形式の制限(元受/再保険) ⑥ 資本金規制 ⑦ 免許申請手続 -5- ⑧ 免許審査基準 ⑨ 取締役、キャプティブ・マネージャーの資格制限 ⑩ その他 (2) 業務 ① 引受可能な保険種目および付随業務 ② 保険引受の法形式に関する制限(元受/再保険) ③ 第三者リスクの引受の制限 ④ 資産運用規制 ⑤ 子会社・関連会社所有を認めるか ⑥ その他 (3) 経理 ① 事業年度 ② 業務報告書 ③ 計算書類および監査証明 ④ 責任準備金、IBNR およびアクチュアリー証明 ⑤ その他 (4) 監督 ① 各種変更に関する認可・届出等 ② 報告または資料の提出 ③ 立入検査 ④ 健全性の基準 ⑤ 業務変更・停止命令等 ⑥ 免許取消等 ⑦ その他 (5) 組織変更 (6) 破綻処理 (7) 外国業者 -6- 3. 具体的監督方法 (1) 監督官庁:地方公共団体等。 (2) 監督組織:①、②、⑤、⑥は行政。③、④は民間+行政。 ① 監督局長:1名。 ② 事務局長:1 名。実務責任者。 ③ 諮問委員会:事務局長に対する支援を行う。 (10 名~15 名程度。キャプティブ関連の専門家、関係者を構成員とする委員会。 マネジメント会社、会計事務所、法律事務所、銀行他、関係機関。) ④ 認可委員会:上記諮問委員会の下部機関。キャプティブ設立の認可の可否について、 意見具申を行う。(5 名~10 名程度。諮問委員会との兼任。 ) ⑤ 審査グループ:キャプティブ許認可の担当。通年の監督、毎年の届け出審査の担当。 ⑥ 開発グループ:キャプティブ関連の、研究、調査を行う。キャプティブドミサイル としての発展に貢献する。 「金融テクノロジー開発特区」におけるキャプティブの監督体制 ⑤ ① 監督局長 ② 事務局長 ③ Advisory Committee (諮問委員会) ④ Admission Committee(認可委員会) 審査グループ ⑥ -7- 開発グループ 資料4 海外におけるキャプティブに対する監督体制 1.バミュ-ダ 準拠法:Insurance Act 1978, Segregated Accounts Act 2000 監督官庁:大蔵大臣(Minister of Finance)/ 会社登録官(Registrar of Companies) バミュ-ダ金融庁(Bermuda Monetary Authority) 保険監督官(Supervisor of Insurance) 諮問・勧告機関:保険諮問委員会(Insurance Advisory Committee) 保険法の下では ROC を主たる監督権者と定めていた。その後の法改正により保険業に対 する監督責任と権限は MOF から独立の政府機関である BMA(金融機関の安定と健全性促 進を目的に 1969 年に設立)に移管され、それに伴い BMA は金融サ-ビス分野に関する全 面的な監督権限を付与される事となった。バミュ-ダ政府の方針は、保険業界の自律的運 営にあり、立法面にもその影響が現れている。 なお、保険者の認可や規制面での業務を統括する責任者として SOI が任命され、BMA 取 締役 11 名に含まれている。更に、MOF/BMA に対する諮問・勧告機関として保険業界、専 門家、政府機関で構成する IAC が任命され、その下部委員会はバミュ-ダ法と保険実務面 を定期的に点検し勧告を行う。特に、保険認可委員会(Insurance Admission Committee) の役割は重要であり、保険者の新規登録申請の審査の為、毎週会合を持つ。 キャプティブ保険会社の設立に関する許認可権限 Minister of Finance (MOF) ― Registrar of Companies (ROC) ― Bermuda Monetary Authority (BMA) ― Supervisor of Insurance (SOI) 事前申請書の受理,登録証明書の発行 ― Insurance Advisory Committee (IAC) 事前申請書の審査 会社名の登録,設立証明書の発行 正式申請書の受理,承認 -8- 2.ガ-ンジ- 準拠法:Insurance Business (Guernsey) Law 1986 Protected Cell Companies Ordinance 1997 Guernsey Financial Services Commission 監督官庁:ガ-ンジ-金融サ-ビス委員会 保険局 Insurance Division 組織図 長官 保険局長 保険局次長 キャプティブ保険 PCC 国内保険 生命保険 ガ-ンジ-の金融業務は、1987 年の金融サ-ビス委員会法に基づき設立され 1988 年に 業務を開始した GFSC によって監督されている。委員会の法的役割は保険業法の管理運営 にあり、ガ-ンジ-の金融センタ-としての評価を守り高める為の規制実施をその任務と する。保険業の規制は、業界自体の自己規制に重点を置き、特にオフショア-(キャプテ ィブ)保険者への規制は主として彼らのマネジャ-を通じて行われる。保険局長は保険者 の代表者との定期的接触を通して彼等の事業運営が委員会の方針、基準に合致しているこ とを確認することが出来る。 保護セル保険会社 PCC は、通常のキャプティブ保険会社と同様 -9- GFSC により監督される。 3.ラブアン 準拠法:Offshore Insurance Act 1990 監督官庁:ラブアンオフショア金融サ-ビス庁 Labuan Offshore Financial Services Authority (LOFSA) LOFSA はラブアンオフショア金融サ-ビス庁法に基づき、独立の監督機関として設立され、 1996 年 3 月に活動を開始した。その目的は、ラブアンをオフショア金融サ-ビスセンタ- として開発、促進すること、秩序ある開発の為の国家目的、政策および重点策とオフショ ア金融サービスの管理、運営を発展させることにある。LOFSA はその機能を果たす為に必 要な凡ての事を履行する権限を与えられている。 LOFSA 組織図 金融サ-ビス庁 長官 事務局長 マーケティング・コミュニケーション部 政策・事業開発部 経営管理部 会社登録課 行政部 金融サービス課 情報テクノロジー課 - 10 -
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