2.室内環境性能を確認しよう

2.室内環境性能を確認しよう
2.室内環境
2.室内環境性能を確認しよう
室内環境性能を確認しよう
建物の快適性に影響する室内環境の性能を捉えるためには、ただやみくもに測定するのではな
く、適切なステップを踏むことが重要です。そこで第 2 章では、フェーズⅠ・Ⅱに分け、現状把
握(書類の整備、関係法令のチェック、基本的な利用状況の確認、等)から測定機器を活用した
室内環境測定(温熱環境・空気環境・光環境・音環境)について解説します。なお、専門的な測
定機器もあるので、実際には維持管理会社の人と協力しながら建物の性能を確認していきます。
(フェーズⅠ)
建物の現状把握
(フェーズⅡ)
室内環境測定
音環境
光環境
空気環境
温熱環境
利用状況の確認
法令チェック
書類整備
図2-① 第2章の全体像 (性能確認のステップ)
(1) 現状把握
1) 書類の整備
① 竣工引渡時に渡される図書類
竣工引渡とは、新築された建物を設計・施工段階から使用段階へ移行するためのステップで、
建物の情報が管理者側へ引き継がれる重要な橋渡しの場です。維持管理に必要な図書類は、こ
の竣工引渡時に引き継がれることが多く、様々な書類が含まれているため、図書の中身を選別
して活用することが必要です。
また、これらの書類は工事の請負者から発注者へ引渡されると、重要書類として倉庫に保管
されてしまい、必要なときに活用できないことがあります。そこで、これらの書類は「維持管
理に必要な書類」と「契約上の書類等」を分け、利用しやすいように整理することが必要です。
現場でスムーズに活用するためには、引渡書類をオーナー用・管理部門用・現場用等、最低
3セット受け取ることが望ましく、また CAD データ等の専門的なものも PDF データ等、誰で
も確認が出来るようなファイル形式で受け取ることが望ましいでしょう。
- 13 -
2.室内環境性能を確認しよう
なお、維持管理の現場やテナントが利用するために、
図 2-1-1-①のようなコンセントや照明、エアコン等
①
のゾーニングを色分けしたものもあるとより効果的です。
② 維持管理に必要な書類
④
② ③
⑤
維持管理に必要な書類は、建物の用途や規模等によっ
て変わりますが、建築物衛生法の第 10 条では、
「特定建
築物の維持管理に関し環境衛生上必要な事項を記載した
図 2-1-1-① ゾーニング図面の例
帳簿書類を備えておかなければならない。
」と規定されており、具体的に以下の書類が示されて
います。
表 2-1-1-② 備えておくべき帳簿書類
分 類
内 容
維持管理に関する帳簿書類
年間管理計画、点検整備・清掃・環境測定・改善調査等の計画
図面類
建築図面:配置図・平面図・立面図・断面図
設備図面:系統図・詳細図
機器・設備一覧表
設置場所・形式・能力・系統・構造等
出典:東京都健康安全研究センター「建築物衛生のページ」を編集
これら維持管理に必要な書類は、受け取った書類をそのまま保管しておくのではなく、常に
現状を反映させた状態に整備し、日常的に活用することが必要です。また実際には、点検口や
掃除口、耐震壁と雑壁等の位置や大きさ等、図面等と食い違いが発生していることもあり、修
繕や改修時に活用できないこともあるので注意が必要です。
また、維持管理に必要な書類の中に「機器・設備一覧表」がありますが、その後の運用におい
て、資産管理と密接な関係にあるにで、出来る限り細かく区分し、適切に管理することが必要
です。建物の更新や改修の判断を行う際、対象ファシリティの耐用年数や償却率が細かく区分
されていれば、経理上からも適切な判断を下すことが可能ですが、往々にして「一式」で計上
されている場合が多く、経理処理を行う際に非常に煩雑な処理を行うことを避け、余分な税負
担を負ってしまうケースもあります。分類に当たっては、非常に煩雑な処理を行う必要があり
ますが、何十年にわたって運用しなければならないことを考えた場合、その手間は非常に有益
な手間になると思います。
なお、分類の際は、以下のように経理上必要な項目を考慮し管理した方が良いでしょう。
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2.室内環境性能を確認しよう
表 2-1-1-③ 経理上必要な項目の例
・
・
・
・
・
・
・
資産種類
償却方法
資産名称
構造
取得年月日
数量
耐用年数
・
・
・
・
・
・
・
償却率
取得価格
残存価格期首帳簿価格
算出償却額
当期償却額
期末帳簿価格
償却累計額
③ 各種記録や報告書、データ等
建物の現状を把握するには、所有する建物を理解し、これまでの建物に関する様々な情報を
整理・分析することが重要です。建物の情報には、特定建築物の備付け帳簿書類にあるような
書類だけでなく、工事履歴や電気・水・ガスの使用量等エネルギーデータなどがあります。
電気やガス、水等のエネルギーデータを確認する場合でも、前年同月や前月の使用量との比
較、そのときの気象状況やテナントの状況等と併せて分析しなければ、それぞれのデータが示
す使用量以外の情報を捉えることはできません。光熱費の増加は、専有部であればテナントの
満足度に影響します。共用部での光熱費の増加は、テナントとの契約内容にもよりますが、オ
ーナーの負担増となりますので、適切に捉えることが必要です。また、使用量や外気温度、テ
ナント入居状況等に変動がないのに、電気・ガス使用量が大きく増えている場合などは、空調
機や熱源機(ヒートポンプ等)に何らかの不具合が発生していたり、機器自体の効率低下が懸
念されます。水であれば漏水の可能性も考えられます。このようにエネルギー使用量の変化を
適切に捉えることは、様々な事象を早い段階で発見するための有効な手段となります。
また、報告書を確認する際、不具合等が指摘されている機器はどのような役割を持ち、どの
範囲をカバー(専有部なのか、共用部なのか)しているか、故障することでどのような影響が
でるのか等を理解していなければその後適正な対応は出来ません。例えば、入居するテナント
内に情報を集約するサーバー室がある場合、空調の故障・停止が大きな影響をもたらすことが
ありますが、そのことをしっかり理解しておかなければ、適切な対応はできないでしょう。
なお、点検報告書には必ず点検
表 2-1-1-④ 点検報告書の表記例
結果が記録されています。表現方
法は、点検を実施する会社によっ
て異なる場合がありますが、点検
報告書には表 2-1-1-④のよ
標記凡例
○、レ
良好、異常なし
△
経過観察(良好ではないが、すぐには修理
等を必要としない状況。)
×
修理等の必要がある状況。基準値外。
うな結果表示がされていること
が多いでしょう。
指摘状況
- 15 -
2.室内環境性能を確認しよう
報告書を確認する際、明らかな不具合がある場合は、特記事項のような記載欄に詳細に記載
されているので簡単に確認できますが、経過観察のような指摘事項の場合、見逃してしまうこ
とが多くあります。経過観察という指摘事項は、不具合となる予備軍(近い将来修繕等で費用
が発生する可能性が高いもの)であるため重要な結果ですが、近年費用を削減するために、法
令に関する点検は実施されるものの、機能維持のための点検や清掃は実施されないか、最低限
の頻度や仕様でしか実施されない建物が多くなっています。特に設置数が多く、点検実施に大
きな費用が必要な個別空調設備(ヒートポンプ式パッケージエアコン等)は、この傾向が顕著
であり、不具合の判断が難しくなっています。また、建築物衛生法に該当しない建物の場合は、
十分なメンテナンスが実施されていない場合が多く、事後対応(故障対応)が散見されます。
2) 関係法令の確認
① 建築設備に関係する法令
建物の設備は、安全性や衛生性等の最低限の質を確保するために、建築基準法をはじめ、消
防法、労働安全衛生法、電気事業法、建築物衛生法等、多くの法律の規制を受けています。建
物の所有者は、何よりも先ずこれらの法令基準等の遵守が求められます。
② 建築物衛生法
関係法令の中で、室内の快適性に最も影響がある法律として「建築物における衛生的環境の
確保に関する法律(昭和 45 年 4 月 14 日法律第 20 号)」があります。これは「建築物衛生法」
や「ビル管法」とも呼ばれ(以下、建築物衛生法)、利用者の健康を守るために、特に「特定建
築物(表 2-1-2-①参照)の衛生設備やその維持管理について規制・指導を行うものです。
表 2-1-2-① 特定建築物
「建築物衛生法」における「特定建築物」とは、次の各号に掲げる用途に供される部分の
延べ面積が 3,000 ㎡以上の建築物及び専ら学校教育法第 1 条に規定する学校の用途に供され
る建築物で延べ面積が 8,000 ㎡以上のものとする。
一
興行場、百貨店、集会場、図書館、博物館、美術館又は遊技場
二
店舗又は事務所
三
学校教育法第一条に規定する学校以外の学校(研修所を含む。)
四
旅館
- 16 -
2.室内環境性能を確認しよう
建築物衛生法では、空気環境の調整、給水及び排水の管理、清掃、ねずみ、昆虫等の防除、
その他環境衛生上良好な状態を維持するのに必要な措置について、建築物環境衛生管理基準が
定められています。なお、空気調和設備を設けている場合は、表 2-1-2-②の基準に適合す
るよう居室の空気を浄化し、その温度や湿度、風量を調整し供給することと定められています。
表 2-1-2-② 管理基準
項
目
基
準
値
1. 浮遊粉じんの量
0.15mg/㎥
2. 一酸化炭素の含有率
10ppm(100 万分の 10)以下
※外気が 10ppm 以上の場合、20ppm(100 万分の 20)以下
3. 二酸化炭素
1,000ppm(100 万分の 1,000)以下
4. 温
17℃以上 28℃以下
冷房時に、外気の温度との差を著しくしないこと。
度
5. 相対湿度
40%以上 70%以下
6. 気
0.5m/秒以下
流
7. ホルムアルデヒドの量
0.1mg/㎥以下
なお、建築物衛生法は特定建築物を対象としているものですが、特定建築物の対象外(3,000
㎡未満)の事務所については、最低限の基準として、事務所衛生基準規則(労働安全衛生法)
が適用されます。
表 2-1-2-③ 関係法令の適用区分
対象建物(事務所のみ)
適 用 法 令
特定建築物
建築物衛生法+事務所衛生基準規則(労働安全衛生法)
特定建築物以外
事務所衛生基準規則(労働安全衛生法)
③ 法律の改正と既存不適格
建物は、竣工時適法に建てられたとしても、その後法律が改正されたり、都市計画の指定や
変更等により現行法に適合しなくなることが起きます。これを「既存不適格」といい、建築基
準法(第 3 条第 2 項)により、増築等(模様替え、用途変更等を含む)の行為を行うまでの間
は、現行法が遡及されて適用されることはありませんが、そのまま放置しておくと「著しく保
安上危険」または「著しく衛生上有害」と認められ、場合によっては、特定行政庁から必要な
措置をとるように命じられることがあります。(建築基準法第 10 条第 1 項)
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2.室内環境性能を確認しよう
表 2-1-2-④ 建築基準法における既存不適格を生じた主な法改正
西暦
改正内容
1950 年
建築基準法制定
1956 年
直通階段規定
1959 年
特殊建築物:耐火、避難、内装制限
防火・準防火地域、延焼の恐れのある外壁開口部規定
1963 年
容積地区制度
1964 年
11 階以上の防火区域、15 階以上の避難規定等
1969 年
避難経路の不燃材料、避難階段の構造規定
1970 年
31m 高さ制限を廃止、容積率規定、道路斜線規定
排煙設備規定、非常用エレベータ、物販店階段幅員等規制強化
1973 年
防火戸の規定強化:常時閉鎖式、煙感知連動
1976 年
前面道路による容積率、日陰による高さ制限
1981 年
新耐震規定
2002 年
シックハウス規制
2006 年
石綿規制
3) 利用状況の確認
① 室内の使用状況の確認
「空間性能」に関する基本的な確認事項を次頁の表 2-1-3-①に整理します。基本的な確
認事項により「空間性能」の問題点や課題の原因追求、改善対策に対してより詳細な評価と知
見を与えることができます。
② エネルギー使用状況の確認
エネルギーの使用状況について、電気、ガス・油、水道の使用量を整理します。建物全体や
テナントごと、共有部など利用先ごとに集計しておくことが望ましいです。中央監視装置や
BEMS※5 によって自動的に計量されていれば、比較的簡単に集計することができますが、エネ
ルギー供給会社から受け取る毎月(隔月)の明細や定期的な計量メータの指示値を記録して、
集計しても使用状況を捉えることはできます。
また、できる限り時間的な変化も確認できれば、より詳細な評価に結びつけることができま
す。そのために自動的にデータを記録してパソコンで処理が可能な簡易電力量計等を設置する
ことも有効です。
※5
BEMS:(Building and Energy Management System)室内環境・エネルギー使用状況を把握し、かつ室内環境に応じた
機器又は設備等の運転管理によって、エネルギー消費量の削減を図るためのシステム。
- 18 -
2.室内環境性能を確認しよう
これらのエネルギー使用データは年間積算して、原単位※6 や一次エネルギー※7 換算、CO2
排出量などの評価指標を算出することができます。そして、これらの評価指標から自分の建物
が他の建物に比べてエネルギー消費量が多いのか少ないのかを比較・評価することができます。
なお、詳細については、
(財)省エネルギーセンター※8 のホームページを参照してください。
表 2-1-3-① 現状の基本的な確認事項
項目
内容
時 期
方 法
1
居住空間
居住空間の面積(床面積)
年 2 回程度 現地調査(確
机あるいは在室者の配置
及 び テ ナ ン 認)
空調機器の配置や空調用吹出口・吸込口の位 トの入替後
置、外気取入口の位置
照明器具の位置
プリンターや自販機など発熱する機器の配置
快適性を阻害する物品の有無
2
在室状況
在室の人数、在室人数の日変化
在室者の性別、年齢(大まかに)
在室時間、土日祝日の在室状況
3
使用方法
(使われ方)
年 2~4 回程 現 地 調 査 ま
エアコンの運転状態や温度設定値
たはアンケ
空調用吹出口や吸込口、外気取入口の対策方法 度
ート調査
加湿器や除湿機、ヒーターや扇風機など補助器
具の利用状況
窓や扉の開閉状況
照明の点灯状況、机上照明器具の利用状況
耳障りな音や外の騒音が無いか
振動などを感じるか
異臭などを感じるか
※6
※7
※8
維持管理 状態
4
年 2 回程度
現地調査ま
たはアンケ
ート調査
①空調機器
エアコンのフィルター汚れや吹出空気の流れ
状態
空調用アネモなどの吹出口からの吹出空気の
流れ状態
空調用吸込口や外気取入口の空気の流れ状態
年 2~4 回程 五感(目視・
度
触手等)によ
※ 維 持 管 理 る現地調査
作業とは別
②照明機器
蛍光管の玉切れや汚れや劣化
蛍光器具や反射板の汚れ
光源を遮蔽している物品の有無
年 2~4 回程 目 視 に よ る
度
現地調査
※維持管理
作業とは別
③窓周り
自動調光や自動ブラインド、人感センサーなど
の制御装置の動作
ブラインドやカーテンの汚れや劣化
遮光フィルムの剥がれ
結露状態(カビの発生)
年 2~4 回程 目 視 に よ る
度
現地調査
※維持管理
作業とは別
原単位:一定量の生産をするのに必要な各種の生産要素の量のこと。各種の生産要素がどれだけ効率良く生産に
使われているかを見る有効な指標。
一次エネルギー:石油・石炭・天然ガス等の化石燃料、原子力の燃料であるウラン、水力・太陽・地熱等の自然エネ
ルギー等、自然から直接得られるエネルギーのこと。
二次エネルギー:電気・ガソリン・都市ガス等、一次エネルギーを変換や加工して得られるエネルギーのこと。
(財)省エネルギーセンター:省エネ推進の中核機関として「省エネ診断」、「省エネ人材の育成」、「地域の省エネ実
践活動支援」、「省エネ法等政策情報の提供」などの事業活動を実施。
- 19 -
2.室内環境性能を確認しよう
③ 定期点検状況の確認
建物に建築や設備に関する知識がある管理者が常駐している場合や定期的な(1 回/月、1
回/2 ヶ月など)建物巡視点検等を実施している場合は、常に建物の状況を捉えているため、
故障・不具合などが発見される確率が高く、大きな影響が出る前に何らかの対応をとることが
可能となります。しかし、日常的(定期的)な点検を実施していない、かつ「建築設備定期検
査」や「特殊建築物等定期調査」の実施に該当しない建物は、どうしても後追いの対応となっ
てしまうことが多く見受けられます。建物がどのような条件の建物なのか、そしてどのような
点検を設定しているのかを確認することも建物の現状を把握する一つの手段です。例えば、建
物診断を中長期修繕計画に折り込むことも、より詳細に建物の状況を確認できる有効な手段で
す。現状を把握することで、
足りない部分を補完する手段も見えてくるのではないでしょうか。
④ 利用者ニーズ等の確認
点検報告書のように数値もしくは判断基準に基づいた結果以外に、人の感覚により異なる要
望事項やクレーム事項などの情報も建物の状況を判断するのに重要な情報となります。利用者
ニーズや設備機器の機能的劣化※9、社会的劣化※10 を確認する上で、要望事項、クレームの分析
やテナントに対するアンケートなどを含めた利用者満足度調査を実施することは、設備機器の
機能的な点検結果だけでは判断できない情報を得る一つの有効な手段です。なぜなら、設備機
器単体の機能・性能は維持されていても、空間を利用するテナントやテナント利用者が求める
快適な環境とは異なる場合があるからです。
4) 情報の取りまとめ
これまで紹介した各種報告書や利用者満足度調査等の結果をもとに、対象となるテナント等の
区画ごとに情報を整理する必要があります。点検報告書を評価する際は、空調機点検などの設備
機器に対する報告書だけでなく空気環境測定のような設備機器を直接対象としないものもあるの
で、実施している点検項目について、総合的に分析を行い整理します。例えば、空調機点検報告
書では問題ないのに、空気環境測定では基準値を超えてしまうことがあるように、一つの点検報
告書だけでは、適切な判断ができない場合があります。
一例として、表 2-1-4-①のような区分で情報を整理し、分析するとビルオーナーとして、
実施しなければならない最優先事項が見えてきます。
※9
機能的劣化:技術革新によって、従来より優れた製品が開発されたことにより、従来のものの品質が低下していなくて
も、相対的に性能が低く評価されることを指す。陳腐化ともいう。
※10
社会的劣化:消費者・使用者の要求水準が向上し、従来のものでは要求に対応しきれなくなること。必ずしも物理的
な品質低下を伴わない劣化。
- 20 -
2.室内環境性能を確認しよう
表 2-1-4-① 建物情報の整理例
対象区分
大区分
小区分
点検
報告書
要望・
クレーム
顧客満足度調査
故障等による
影響度
テナント A
△
有
不満足>満足
大
テナント B
○
無
不満足=満足
小
テナント C
○
有
不満足<満足
中
廊下
△
無
満足
小
エントランスホール
○
無
不満足>満足
大
エレベータホール
×
無
満足
中
多数有
無
不満足<満足
小
無
不満足<満足
大
無
不満足=満足
小
無
不満足=満足
中
無
不満足=満足
中
専有部
…
熱環境
共用部
…
○
共用部
…
専有部
△
専有部
不満足
多
大
空気環境
…
―
共用部
…
△
専有部
…
―
共用部
…
―
光環境
音環境
【点検報告書の評価記入凡例】
○:その区分に対応する各種点検報告書が総合的に良好な場合
△:その区分に対応する各種点検報告書に一部不具合等がある場合
×:その区分に対応する各種点検報告書に複数不可がある場合
―:その区分に対応する点検を実施していない場合
- 21 -
2.室内環境性能を確認しよう
(2) 具体的な性能を測定しよう
これまでの現状把握により浮かび上がってきた快適性に係わる「空間性能」の問題点や課題につ
いて、具体的な性能を測定するために「空間性能」としての温熱環境、空気環境、光環境、音環境
についてそれぞれ、測定項目、測定器、測定計画、測定結果の評価を整理します。
温湿度計
照度計
ガス検知計
風速計
PMV計
騒音計
空調機
図 2-2-① 空間性能確認の測定イメージ
1) 測定項目
測定する項目を表 2-2-1-①に整理します。
表 2-2-1-① 測定項目
測定項目
温熱環境
空気温度、相対湿度(空気湿度)、気流速度※11、放射温度※12
空気環境
浮遊粉塵量※13、CO 濃度、CO2 濃度、ホルムアルデヒド※14、その他のガス濃度、臭気
光環境
照度
音環境
騒音値(騒音レベル)
温熱環境に係わる測定項目は、空気温度、相対湿度(空気湿度)
、気流速度、放射温度となります。
この他、快適性を評価する測定項目として PMV※15 という指標もあります。これらの測定により「暑
い・寒い」「ジメジメする・乾燥する」「風(空調気流)が直接体に触れる」など、主に空調に係わ
るクレームの対策を取ることができます。
※11
気流速度:空気の流れる速さのこと。在室者近傍の空調空気の流れる状態を示す値
※12
放射温度:窓側の人が日射の影響で暑く感じたり、廊下側の人がひんやり涼しく感じたりする状態を示す値
※13
浮遊粉塵量:大気中に浮遊している微細な固形粒子をいう。粉塵は、吸気とともに気道に入るが、その粒径や形状に
よって途中でとどまったり、肺胞にまで達したりする。
ホルムアルデヒド:もっとも簡単な構造をもつアルデヒド。メタナールともよぶ。建材や建築用接着剤に含まれているホ
ルムアルデヒドはシックハウス症候群の原因物質の一つとされている。
シックハウス症候群:建築材料などから発生する化学物質による室内空気汚染による健康障害
PMV:平均温熱感。上述した測定項目を基に人が感じる温熱環境を数値化した指標
※14
※15
- 22 -
2.室内環境性能を確認しよう
空気環境に係わる測定項目は、浮遊粉塵量、CO 濃度、CO2 濃度、ホルムアルデヒド、その他の
ガス濃度および臭気となります。これらの測定により、
「誇りっぽい」
「かび臭い」
「排水のような異
臭」など、主に換気に係わるクレームの対策を取ることができます。
光環境については、省エネなどの観点から照明の電力消費量を測定することも考えられますが、
「空間性能」の測定項目は照度となります。この照度測定によって照度分布の不均衡によって生じ
るグレア※16 など、照明や窓周りの光環境に係わるクレームの対策を取ることができます。
音環境の測定項目は、騒音値となります。この騒音測定によって、隣接する部屋の会話や外の道
路交通の騒音などが伝播したりする建築構造的な騒音、空調の吹出口から発生する風切音やダクト
を伝播してくる設備機械の騒音、エアコンの屋外機などからの低周波の騒音など、在室者の精神面
や健康面への影響も懸念される音環境に係わるクレームの対策を取ることができます。
これらの測定項目は、クレームや問題点に対する空間の性能を確認する上で必要なものを整理し
ています。これらの測定項目の中には、関連法令による定期的な測定により、確認が行われている
項目を含んでいます。既に測定した報告があるときはその結果を基本として活用し、不足する項目
について確認をしてください。
2) 測定計画(測定方法)
① 温熱環境
内 容
目 的
「暑い・寒い」
「蒸暑・乾燥」対応
場 所
居室内の吹出口近傍と在室者空間、窓面や壁面近傍
方 法
空気温度・相対湿度・放射温度 : 一定間隔で定時・定点測定
PMV 測定 : クレームの多い在室者近傍
時 期
冷房期・中間期・冬期(夏冬の最盛期、梅雨時期、休み明けなど)
評 価
空気温度
相対湿度
気流速度
:
:
:
17℃ ~ 28℃ 以下
40% ~ 70% 以下
0.5m/s 以下
温熱環境の測定は、在室者から「暑い・寒い」
「蒸暑・乾燥」などの空調に係わるクレーム対
応が主目的となります。温熱環境の測定により、クレームが空調性能や空気分布の偏在なのか、
居住空間の性状なのか、在室者固有の嗜好によるのかなど、原因を追究することができます。
空気温度や相対湿度、放射温度の測定は、一日の変化を確認することでき、空間性状の実態把
握に役立ちます。気流速度の測定は、冷房期の「寒い」の原因となる空調空気が在室者に直接
※16
グレア:(glare、眩輝)不快感や物の見えづらさを生じさせるような「まぶしさ」のこと。光源とその周辺との明るさのバラン
スや、直接光・間接光の別、視線の方向と光源のなす角度などにも依存する。
- 23 -
2.室内環境性能を確認しよう
当たる原因を確認します。PMV の測定は、在室者の着衣や活動に関するデータを入力して評
価することができるので、クレームに対する説得力のある測定が可能となります。
内容にもよりますが、できる限り可能な条件下(夏冬の最盛期、梅雨時期、休み明け日など)
で測定できれば、性能確認として十分な結果を得ることができます。
② 空気環境
内 容
目 的
建材や喫煙要因以外に、排水や汚水、隣接する店舗からの臭い対応
場 所
主に室内空間。外来由来の空気性状測定のため外気取入口等
方 法
一定間隔で定時・定点測定が一般的
時 期
年間を通じた測定計画が望ましい
評 価
CO 濃度 : 10ppm 以下
CO2 濃度 : 1,000ppm 以下
ホルムアルデヒド : 0.10mg/㎥ 以下
※トルエン※17 やキシレン※18 などの有害物質も厚生労働省にて指針値を提示
空気環境の悪化は、建材などからの有害物質の発生や汚染された空気の進入が主な原因です。
最近では分煙が進み、喫煙による空気環境のクレームは減少しています。また、建材や喫煙以
外にも、便所や洗面所など排水や汚水からの臭いや隣接する飲食店からの臭いなどもあります。
測定場所は主に室内の居住空間となりますが、外気由来の空気性状を測定するために、外環
境や空調・換気設備の外気取入口なども必要に応じて検討します。連続測定が可能であれば、
一日の変化を確認することができるので、詳細な結果を得ることができます。季節変化は小さ
いですが、経年的な確認の意味で、年間通した測定計画が望ましいでしょう。
なお、臭気は臭気指数と臭気強度あるいは臭気の快・不快という数値で評価されますが、客
観的な評価が難しい点も多いので、目安としての確認となります。
③ 光環境
内 容
※17
※18
目 的
照度確保が主目的
場 所
室内の窓際や机の上、廊下など
方 法
定時定点測定
時 期
適時
評 価
事務所 : 750 ~ 1,000 ルクス
労働安全衛生法(精密な作業) : 300 ルクス
トルエン:芳香族炭化水素の一。ベンゼンの水素原子1個をメチル基で置換した化合物。無色、可燃性の液体で特
異臭がある。化学式 C6H5CH3。
キシレン:芳香族炭化水素の一。ベンゼンの水素二つをメチル基で置換したもの。有毒で引火性のある無色透明の
油状液体。化学式 C6H4(CH3)2。
- 24 -
2.室内環境性能を確認しよう
光環境は、昼夜の相違や照明装置および照明制御方式により変化します。まずは室内の数箇
所の照度を測定し、そのエリアの照度が確保できているかを確認します。日中の日差しの入り
方により時刻別に測定する計画や卓上照明の利用有無、昼光照明制御などの有無による相違を、
定時定点測定することが考えられます。
④ 音環境
内 容
目 的
騒音を確認すること
場 所
室内空間及び隣接する空間
方 法
床上 1.2m
時 期
適時
評 価
図書館 : 40dB、静かな事務所 :
※人の感覚的なものが多分にある。
~
1.5m
の高さの測定点として定時定点の測定
50dB、普通の会話
:
60dB
音環境は、まずベースとなる騒音を確認することがポイントです。夜の静寂な状態における
暗騒音を測定することが望ましいですが、昼間のみの相対的な騒音測定により、概略を把握す
ることでも良いでしょう。現状把握から問題点を検討し、測定計画を立案すべきですが、まず
は室内の数箇所の騒音を測定します。測定する場所は、
在室者の執務する室内や隣接する空間、
室内の平面的な分布としての代表点となります。測定位置は、床上 1.2m~1.5m の高さを測定
点として、検討すべき条件下において定時定点の測定を行います。ただし、クレーム対応とし
ての測定ではこの限りでなく適宜、測定計画を検討すべきです。
騒音に関しては、
(社)日本建築学会※19 によって、騒音等級※20(N数)と騒音レベル※21([dB
(デシベル)])が提案されていますが、人の感覚的なものが多分にあり、専門知識が必要とな
るので、専門家に依頼することが望ましいでしょう。
それぞれの環境に係わる測定は、実運用時の測定となるので、在室者への影響が無いように配慮
することや協力を要請すること、測定に係わる費用を最適化することが測定計画のポイントとなり
ます。
また、測定の結果基準に合致していなければ専門業者などにその結果を提示して、具体的な改善
策を検討します。また、基準に合致していてもクレームがあれば、測定範囲と測定項目を限定した
詳細な測定を再度行い、原因を追求していきます。
※19
(社)日本建築学会:建築に関する学術・技術・芸術の進歩発達をはかることを目的とする公益法人。
※20
騒音等級(N 数):室内騒音を 14 段階に評価する数値。
※21
騒音レベル([dB(デシベル)]):音の大きさを表す。
- 25 -
2.室内環境性能を確認しよう
3) 測定に使用する機器の例
各環境測定に使用する測定器の選定・利用に当たっては、測定精度や校正履歴を確認することが
重要です。また、レンタルが可能なものや、携帯型・常設型、測定方式や測定精度が様々な測定器
があり、測定計画にあった選定には専門業者のアドバイスが有効です。
① 温熱環境
測定項目
空気温度
相対(空気)湿度
気流速度
放射温度
PMV
風速計
グローブ温度計
測定器
温湿度計
PMV測定器
※風速計には、温度と湿度も同時に測定できる多機能な測定器もある
② 空気環境
測定項目
浮遊粉塵量
CO濃度
CO2濃度 ホルムアルデヒド
臭気
測定器
ガス濃度計
粉塵計
においセンサー
※臭気は本来臭気判定士※22 が行う。悪臭防止法により「三点比較式臭袋法」が定められている。
③ 光環境
測定項目
④ 音環境
照度
測定器
測定項目
騒音値(騒音レベル)
測定器
騒音計
照度計
※デジタルルクスメーターが安価で簡単
※22
臭気判定士:(臭気測定業務従事者)。嗅覚測定法を行うための資格であり、臭気環境分野で初めての国家資格。
工場・事業所からのにおいを測定するのが主な仕事。
- 26 -
2.室内環境性能を確認しよう
(3) 性能確認のまとめ
性能確認のまとめとして、建物の現状把握及び具体的な測定結果を整理します。これまでの現
状把握等で整理された様々な管理資料や浮かび上がった問題点、課題とともに確認の結果を整理
することがその後の改善提案に向けて重要なステップとなります。
1) 対象の絞り込み(室・空間・テナント等)
整理にあたり、
「表 2-1-4-① 建物情報の整理例(P21)」のように、1 棟の建物について
点検報告書による指摘や各種要望、クレーム、顧客満足度調査の結果等を整理し、故障による
影響度を踏まえた上で今回対象とする室や空間、テナント等を絞り込みます。
○点検報告書による指摘
○要望、クレーム
故障による影響度を踏まえ
対象(室・空間・テナント等)の絞り込み
○顧客満足度調査
2) 現状把握シート(様式 1)
様式 1 の現状把握シートは、
「表 2-1-3-①
(様式1) 現状把握シート
建物名称
シートNo.
作成日
対象
(室・テナント)
事項
:
㎡
OK / NG
( 図示
OK / NG
( 図示
OK / NG
( 図示
e) プリンター等発熱する機器の配置
OK / NG
( 図示
f) 快適性を阻害する 物品の有無
OK / NG
( 図示
g)
OK / NG
)
)
)
)
)
)
(
a) 在室の人数、在室人数の日変化
OK / NG
日中
人、
b) 在室者の性別、年齢(おおまかに)
男女比:
男
)
(
昼休
20代
年齢比:
40代
人、
%
女
%
30代
%
50代
%
60代以上
c) 在室時間、土日祝日の在室状況
平日
土曜
夜
人
a) エアコンの運転状態や温度設定値
%
%
OK / NG
①空調機器
②照明機器
OK / NG
OK / NG
d) 窓や扉の開閉状況
OK / NG
窓:開 / 閉 扉:開 / 閉 その他(
)
e) 照明の状況、机上照明の利用状況
OK / NG
)
全灯 / 間引き 机上照明:有 / 無 その他( )
f) 耳障りな音、騒音などの有無
OK / NG
)
)
)
)
)
)
)
)
)
g) 不快な振動などを有無
OK / NG
h) 不快な臭気、異臭などの有無
OK / NG
i)
(
(
OK / NG
a) フィルター汚れや吹出空気の状態
OK / NG
・ 除湿機
・ その他(
(
(
(
(
(
(
OK / NG
OK / NG
d)
OK / NG
a) 蛍光管の状態(玉切れ・汚れ・劣化)
OK / NG
(
b) 蛍光器具や反射板の状態(汚れ)
OK / NG
(
c) 光源を遮蔽している物品の有無
OK / NG
(
OK / NG
OK / NG
(
(
(
)
)
)
)
)
(
OK / NG
(
c) 遮光フィルムの状態(剝がれ等)
OK / NG
(
d) 結露状態(カビの発生)
OK / NG
(
e)
OK / NG
(
テナントの状況を把握します。
)
)
)
)
(
b) ブラインドやカーテンの状態(汚れ・劣化)
④維持管理状態等を確認することで、その対象となる室や空間、
)
)
(
b) 吹出口からの空気の状態
a) 自動調光など制御装置の動作状況
・ 扇風機
(
c) 吸込口や外気取入口の空気の状態
d)
③窓周り
)
)
b) 吹出・吸込、外気取入口の対策
c) 加湿・除湿、扇風機な どの利用状況
・ 加湿器
4 維
持
管
理
状
態
)
(
常時ON/適宜OFF 設定:冷房 ℃ 暖房 ℃
(使われ方)
認事項(P19)」をベースに①居住空間、②在室状況、③使用方法、
%
日曜
祭日
d)
3 使用方法
現状の基本的な確
時期
床面積
a) 居住空間の面積(床面積)
c) 空調の配置や吹出・吸込口の位置
d) 照明器具の位置
b) 机あ るいは在室者の配置
2 在室状況
平成 年 月 日
作成者
項目
1 居住空間
(備考欄)
3) 性能確認・評価シート(様式 2)
(様式2) 性能確認評価シート
建物名称
シートNo.
平成 年 月 日
作成日
対象
(室・テナント)
作成者
判定
(OK・NG)
性能確認結果の評価(見える化)
対策リ スト
(No)
様式 2 の性能確認・評価シートは、P22~26 で説明した具体的な
経営判断
(OK・NG)
■空間性能の確認結果
設定値
(1) 空間性能要素チェック
1人あたりの専有面積
実測値
㎡/人
㎡/人
性能の測定結果を性能確認の結果を整理します。また、性能確認
※ 床面積(㎡) ÷ 日中在室人数(人)
(2) 空間性能の測定結果
設定値
① 温熱環境
冷房
・温度
暖房
・湿度
中間期
・気流
実測値
℃
℃
%
%
㎡/人
設定値
② 空気環境
CO2 濃度
㎡/人
実測値
ppm
設定値
③ 光環境
机上面照度
実測値
lx
設定値
④ 音環境
騒音レベル
の結果を評価(OK・NG)すると同時に、現状把握シート浮かび
ppm
lx
実測値
db
db
(現状把握シートによる問題点の抽出)
項目
居住空間
状況・原因
関係する空間性能
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
在室状況
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
使用方法
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
対策リ スト
(No)
経営判断
(OK・NG)
上がった問題点や状況等を整理することで、以後の適切な改善へ
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
維持管理状況
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
と繋げることが出来ます。
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
(備考)
- 27 -
2.室内環境性能を確認しよう
(様式1) 現状把握シート
建物名称
シートNo.
対象
(室・テナント)
作成日
項目
1 居住空間
2 在室状況
事項
内容と判定
a) 居住空間の面積(床面積)
床面積
b) 机あるいは在室者の配置
OK / NG
( 図示
c) 空調の配置や吹出・吸込口の位置
OK / NG
( 図示
d) 照明器具の位置
OK / NG
( 図示
e) プリンター等発熱する機器の配置
OK / NG
( 図示
f) 快適性を阻害する物品の有無
OK / NG
( 図示
g)
OK / NG
(
a) 在室の人数、在室人数の日変化
b) 在室者の性別、年齢(おおまかに)
:
㎡
OK / NG
a) エアコンの運転状態や温度設定値
男女比:
男
%
女
年齢比:
20代
%
30代
%
40代
%
50代
%
昼休
平日
土曜
OK / NG
(
b) 吹出・吸込、外気取入口の対策
OK / NG
(
c) 加湿・除湿、扇風機などの利用状況
OK / NG
(
・ 加湿器
d) 窓や扉の開閉状況
・ 除湿機
OK / NG
e) 照明の状況、机上照明の利用状況
③窓周り
)
(
人、
人、
%
夜
人
%
日曜
祭日
)
常時ON/適宜OFF 設定:冷房 ℃ 暖房 ℃
(使われ方)
4 維 ①空調機器
持
管
理
状
態
②照明機器
)
)
)
)
)
)
日中
60代以上
c) 在室時間、土日祝日の在室状況
d)
3 使用方法
平成 年 月 日
作成者
)
)
・ 扇風機
・ その他(
(
)
)
窓:開 / 閉 扉:開 / 閉 その他(
)
OK / NG
)
(
全灯 / 間引き 机上照明:有 / 無 その他( )
f) 耳障りな音、騒音などの有無
OK / NG
(
g) 不快な振動などを有無
OK / NG
(
)
)
)
)
)
)
)
)
)
h) 不快な臭気、異臭などの有無
OK / NG
(
i)
OK / NG
(
a) フィルター汚れや吹出空気の状態
OK / NG
b) 吹出口からの空気の状態
OK / NG
(
c) 吸込口や外気取入口の空気の状態
OK / NG
(
d)
OK / NG
(
(
(
a) 蛍光管の状態(玉切れ・汚れ・劣化)
OK / NG
(
b) 蛍光器具や反射板の状態(汚れ)
OK / NG
(
c) 光源を遮蔽している物品の有無
d)
OK / NG
(
OK / NG
(
a) 自動調光など制御装置の動作状況
OK / NG
(
b) ブラインドやカーテンの状態(汚れ・劣化)
OK / NG
(
c) 遮光フィルムの状態(剝がれ等)
OK / NG
(
d) 結露状態(カビの発生)
OK / NG
(
e)
OK / NG
(
(備考欄)
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)
)
)
)
)
)
)
)
)
2.室内環境性能を確認しよう
(様式2) 性能確認評価シート
建物名称
シートNo.
対象
(室・テナント)
作成日
平成 年 月 日
作成者
判定
(OK・NG)
性能確認結果の評価(見える化)
対策リスト
(ナンバー)
経営判断
(OK・NG)
対策リスト
(ナンバー)
経営判断
(OK・NG)
■空間性能の確認結果
設定値
(1) 空間性能要素チェック
1人あたりの専有面積
実測値
㎡/人
㎡/人
※ 床面積(㎡) ÷ 日中在室人数(人)
(2) 空間性能の測定結果
設定値
① 温熱環境
実測値
冷房
・温度
℃
℃
暖房
・湿度
%
%
中間期
・気流
㎡/人
㎡/人
設定値
② 空気環境
CO2 濃度
実測値
ppm
実測値
設定値
③ 光環境
机上面照度
ppm
lx
lx
実測値
設定値
④ 音環境
騒音レベル
db
db
(現状把握シートによる問題点の抽出)
項目
居住空間
関係する空間性能
状況・原因
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
在室状況
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
使用方法
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
維持管理状況
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
温熱 ・ 空気 ・ 光 ・ 音 ・ その他
(備考)
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