弁護士法人 淀屋橋・山上合同

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会社(法人)の破産申請とはどのような手続きですか?
破産申請手続きとは、債務者が経済的に破綻し、債務の弁済が困難になった場合に、債権者の取立てや弁済などの個別
的権利行使を制限しながら、破産者の総財産を換価し、債権者に対して公平に配当を行う裁判上の手続きです。
破産の申立は、債務者に支払不能などの破産の原因があるときに、債権者が裁判所に申し立てることによって開始され
ますが、債務者自身が申し立てることもできます(自己破産)。近年自己破産は増加の傾向にあります。
破産の申立があると、裁判所は破産原因の有無を審理します。
破産原因とは、(1)支払不能(2)支払停止(3)債務超過の3種の状況から判断して、債務者がその債務を完済できないと推
測される状態にあることをいいます。
このような破産原因があると認められれば、裁判所は破産宣告をし、同時に債務者は破産者となります。
破産宣告によって、宣告当時破産者に属していた財産は破産財団となって、裁判所が選任した破産管財人の占有管理に
服します。ただし、債権者に配当するだけの目ぼしい財産がない場合には、管財人は選任されず破産宣告をするだけで
それ以上破産手続きを進めません。(同時廃止事件)
他方、破産宣告までに生じた破産者に対する財産上の請求権は、破産宣告後は破産債権となり、破産手続きによっての
み弁済を受けることができます。つまり破産手続きによらない取立てや弁済はできなくなります。
また、破産者が会社(法人)である場合には、原則として破産宣告とともに解散し、破産による清算が終了すれば法人
格そのものが消滅します。
破産申請後の手続きの流れは、管財人が選任される管財事件と、先に述べたような管財人が選任されない同時廃止事件
があり、手続きの流れが異なります。
次は管財事件と同時廃止事件についてご説明します。
1.管財事件
管財事件は、破産宣告と同時に裁判所から選任された管財人が、破産債権の調査・確定を行うとともに破産債権者に対
する配当を目指して、破産者の財産の調査・管理・換価を行います。管財事件の手続の終了には、配当による終了と異
時廃止(破産債権に対する配当をするに足りる財団がない場合)による終了があります。
2.同時廃止事件
同時廃止事件は、債務者自身の申立による自己破産であり、手続費用を賄うに足りる財産を有しないために、破産宣告
と同時に破産廃止の決定がされ、破産手続きが終了します。会社(法人)の場合、管財事件になることがほとんどです
が、同時廃止になるケースもないわけではありません。
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