夏休みの読み聞かせカードより

平成28年9月29日
Vol.
118
●先生のおすすめ絵本●
むしたちのうんどうかい
〈文〉得田之久 〈絵〉久住卓也 〈出版〉童心社
様々な虫たちが林の中で、かけっこや玉入れ、綱引きなどを行います。虫たちの運動会なの
で、玉入れの玉がダンゴムシだったり、おもしろいハプニングが起こりますが、思わず笑ってし
まうような楽しいお話です。幼稚園でも運動会に向けてリレーの作戦を考えたり、遊びの中で試
してみたりと盛り上がっています。まだまだ運動会まで日にちがあるのでリレーだけでなく、他
の競技でも子ども達の気持ちの変化やクラスの中でどのような当日を迎えるか、楽しみです。こ
の絵本を読む中で、昨年の運動会を思い出し、子ども達同士で話したり、何度も読み返す子もい
たりとお気に入りの一冊です。
<ふじ組 S先生>
とんでもない
〈作・絵〉鈴木のりたけ 〈出版〉アリス館
『ぼくはどこにでもいるふつうのこ。ぼくにしかできないこと、ぼくにしかないすご
いところ、そんなのひとつもみつからない』ある日の夜、主人公の男の子がぼんやり
考えるシーンから始まります。男の子は動物のサイのようによろいのような立派なか
わを持ちかっこよくなりたいと思います。するとサイが登場し、こう言います。『とん
でもない!おもいんだよ。これであるきまわるには ちからがひつようだから たくさ
んたべなきゃならない』サイはウサギのように身軽にとびたいと思いますが、ウサギ
はウサギで悩みがあって…。その後、いろいろな動物たちが登場しますが、みんなそ
れぞれに悩みがあるようです。
年中クラスになり、ひとまわり成長して自分とそのまわりの存在が気になるように
なった子どもたち。それぞれみんな素敵なものを持っていて、これからもそれを大切
に自信を持って大きく育ってほしい、そんな思いで子どもたちと一緒に読みました。
子どもたちも「トリみたいに空を飛びたいなぁ」「ライオンみたいにかっこよくなりた
い!」と主人公の男の子に共感していました。
あたたかみのあるタッチで描かれた動物たちが可愛らしく、また大人も子供も楽し
く、どこか考えさせられるオススメの一冊です。
<ひまわり組 I先生>
夏休みの読み聞かせカードより
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すずめくんどこでごはんたべるの?
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〈文・絵〉たしろちさと 〈出版社〉福音館書店 夏休みに入ってから、ほぼ毎日読んでいました。最初はただ聞いているだけでしたが、そのうち「Rもお
いも食べちゃお!パクッ!」って言ったり「ママもパクッ!」と言ってママにも食べさせてくれたり、ライオン
が寝ているすきに食べる場面では、「ライオンさん、起きたらおこっちゃうよ」と小声で言ったりするように
なり、楽しく読めるようになりました。フラミンゴのページではブンバボンの♪ミーアキャットがフラミンゴ
~ お~とっとっとと♪の部分を一緒に歌ったりフラミンゴの赤ちゃんはピンクではなく白色だと、よしお
兄さんが言っていたので、「フラミンゴの赤ちゃんは何色だ?」とクイズを出したりしていました。夏休み後
半では、次のページをすぐにめくらず少しずらして「次の動物さんはだ~れだ?」と問題を出してみたりし
ました。「ぞうさんのしっぽが見えた!」「キリンさんの首だ!」ととても盛り上がって、寝る前に読むと目覚
めてしまい大変でした。 <こばと組 Hさん>
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ぐるぐるぐるぽん
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〈作〉加藤志異 〈絵〉竹内通雅 〈出版社〉文溪堂
ぐるぽんくんが家に帰る途中に、日用品や食べ物の名前が逆さまになった怪物たちに出会い、邪魔をさ
れてしまいます。ぐるぽんくんが魔法の言葉を唱えると怪物たちは元の姿に戻ります。怪物たちはオドロオ
ドロしいけれどちょっとカワイクもあります。でもSは少しおっかなびっくりでページをめくってくれます。
「頑張ってSもぐるぽんくんを助けてあげよう」と言うと、Sも一緒になって「ぐるぐるぐるぽん!」と魔法の
言葉を唱えてくれました。逆さま言葉はちょっと難しかったかもしれないけれど「ママもパパも逆さまに
なってもママとパパだから怪物にならないね」と言うと「うん!」と言ってニコニコのとびきりの笑顔を見
せてくれました。 <つばめ組 Kさん>
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かえってきたクレヨン
〈文〉ドリュー・デイウォルト 〈絵〉オリヴァー・ジェファーズ 〈訳〉中川ひろたか 〈出版社〉WAVE出版
ダンカンのところに自分のクレヨン達から絵ハガキが届くことからお話がはじまります。えびちゃ色クレ
ヨンは、ダンカンに一度しか使われず、おまけにソファの間に置き忘れられて、お父さんのお尻で真っ二つ
に折れてしまった事を訴えたり、おうど色クレヨンは犬にくわえられた後に吐きだされ、毛まみれドロドロに
なった事…。クレヨン達はさまざまな被害を訴えます。その主張のおもしろい事。放りっぱなしにしてしまう
ことは子供にはよくある事ですが、それぞれ物にも気持ちがあるということが読んでいてAの心に少し届
いたようで、物を大切にしなければ!!と言っていました。まあ、長くは続かないのですがこの絵本を読み
聞かせる中で気付いていってほしいと思います(笑)。 <ひよこ組 Tさん>
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とんぼのあかねちゃん
〈作〉高家博成・仲川道子 〈出版社〉童心社
赤とんぼのあかねちゃんが暑いところが苦手だから、山のすずしい場所に行くお話です。この本を読ん
だ週に長野のおじいちゃん、おばあちゃんの家に行き、たくさんの赤とんぼを見ました。「あー、あかねちゃ
んがたくさんいるよー」と言っていました。赤とんぼを見つけるたびに「あかねちゃんだー」と言って喜ん
でいました。でも、ちょうちょとか鳥とか飛ぶものが苦手なので、近くに来るとこわがって大声を出して大
騒ぎをするし、決してつかまえようとはしませんでした。 <あひる組 Nさん>
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ふまんがあります
〈作〉ヨシタケシンスケ 〈出版社〉PHP研究所
色々な子どもからの不満にお父さんが楽しく理由を教える絵本です。お盆休みにパパに読んでもらいま
した。不満の中に「なぜおもちゃを買ってくれないの?」というのがあり、本の中での理由が「おもちゃを
買っちゃうと代わりにパパがお人形にされちゃうから」という所があったのですが、Aは「お人形になった
パパも買ってあげるから大丈夫だよ!」と。パパがどうなってしまうかより、自分のおもちゃは買う!!と
いう意見でパパは少しがっかりでした(笑)。 <ひまわり組 Uさん>
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うまれてきてくれてありがとう
〈文〉にしもとよう 〈絵〉黒井 健 〈出版社〉童心社
この本はHが産まれた時に買った本です。最近、二人目の弟が産まれたので、久しぶりに読み返
しました。ママのおなかに宿る前の赤ちゃんがママを探すという本で、「赤ちゃんのママはどこにい
るのかな?」と聞いてみると「わからな~い」と微妙な反応。。。最後にママが見つかり産まれる
と、そのママは赤ちゃんに「うまれてきてくれてありがとう」と言います。そこで弟に「うまれて
きてくれてありがとう」と伝え、Hにも言うと「やめて~お兄ちゃんだから~!」ととても恥ずか
しそうに照れていました。まだまだ甘えることも多いけど、お兄ちゃんとしての自覚も芽生えてき
ているのだなと思いました。 <すみれ組 Oさん>
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のんびりきかんしゃポーくんとサーカス
〈作〉なかえよしを 〈絵〉上野紀子 〈出版社〉佼成出版社
本屋さんのワゴンセールで、兄弟2人ともが気に入っていたので購入。その日からしばらく夜寝
る前の読み聞かせのリクエストに。きかんしゃのポーくんがサーカスで毎日休む暇なく働く動物た
ちから「たすけて」と頼まれ、脱走の手伝いをしますが、最後は「やっぱり戻ろう」と動物たちを
送り届けるお話です。ポーくんの「シュッシュッ ポッポッ ピッポッポー」と走る時のリズムが楽
しいようで、そこの部分にくると私と一緒に声を出して読んでいました。サーカスのテントに無事
戻った動物たちを見て、「やっぱりお家が一番だよね~」と言っていました。その言葉を聞いて、
「あ~いくつになっても子どもにとって、家がホッとする場所であってほしいな…、そういう家にし
てあげたいなぁ…」と私自身も気付かされた一冊になりました。 <たんぽぽ組 Sさん>
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※紙面で紹介している絵本の表紙画像の掲載には、出版社の許諾をいただいております。
今年はお天気がぱっとしない夏休みでした。元気いっぱいの子どもたちは雨の日々をどう乗り切ったのでしょうか?我が家で
はそんな時こそ図書館でたくさんの絵本を借りてきて家に引きこもり、じっくり読書を楽しむことにしています。…と言いたい所
ですが、テレビなどの誘惑にはなかなか勝てないのが現実です(汗)。
夏休みも明け、いよいよ運動会シーズン!みほの幼稚園でも運動会の練習に励む子供たちの元気な声が響き渡っています
ね。平均台を一生懸命わたるかわいい年少さん、高い壁を克服してちょっぴり成長の年中さん、そしてリレーで友情を深める年長
さん。そんな子供たちのためにもどうか良いお天気に恵まれますように! <さくら組 M>