東京都内区市町村社会福祉協議会の概況

Ⅰ
都内区市町村社会福祉協議会 概況
1
本書に掲載しているデータについて
本書は、以下のとおり実施した「『東京都内区市町村社会福祉協議会 データブック 2015』
作成に伴う調査」の結果を基に作成しています。
(1)調査方法
調査票を電子メールで送信し、電子データで回収した。
(2)調査対象
東京都内 62 区市町村社会福祉協議会
(回収率 100%)
(3)調査基準日
平成 27 年4月1日
※別に指定のある項目を除く。
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調査結果の概要について
(1)事務局・組織体制
都内の社会福祉協議会(以下、社協)職員は総数 4,270 人です。平成 25 年 10 月時点と
比較して、260 名ほど増えている状況です。
正規の常勤職員
正規以外の常勤職員
非常勤職員
1,715 人
652 人
1,903 人
また、正規職員の平均在職年数の都内平均は約 11.7 年で、平均年齢の都内平均は約 42.3
歳です。平成 25 年 10 月時点からほぼ変わりありません。
(2)会員制度
会員区分は各社協により異なりますが、対象や会費額により分類している社協が多く、
個人・世帯(個人会員)、施設・団体や町内会・自治会(団体会員)等に区分している地区
が多くみられる他、正会員、賛助会員、特別会員等に分けている社協もあります。
会費徴収方法(複数回答)としては、「事務局窓口」が 58 地区と最も多く、ついで「郵
便振込・銀行振込」が 52 地区、「事務局職員の訪問」が 40 地区、「町会・自治会」が 38 地
区となっています。
近年、会員の減少傾向が続き、町会・自治会の未加入者やマンションなどの集合住宅、
若年層をはじめとした新規加入者の開拓が課題となっています。また、会費徴収の担い手
の負担についても課題となっています。
―1―
(3)財源
平成 26 年度の都内社協の総収入額は、29,728,887 千円(未回答 1 社協を除く)で、内
訳の割合は以下のとおりです。公的財源(補助金、受託金)が 65%、自主財源(会費、事
業、介護保険事業、障害福祉サービス等事業)が 15%を占めています。
(4)地域福祉活動計画
東京における地域福祉活動計画策定の取り組みは、平成2年の老人福祉法及び老人保健
法の改正を受け、東京都が平成3年に策定した「東京都地域福祉推進計画」と、区市町村
行政が策定する「地域福祉計画」、住民が策定する「地域福祉活動計画」の3つの計画をあ
わせた“三相の計画”としてスタートしました。
その後、平成 12 年の社会福祉法施行により、社協は「地域福祉の推進」を目的とする団
体として明確に位置づけられました。平成 15 年の社会福祉法改正では「地域福祉計画」が
区市町村の行政計画に位置づけられました。
策定済・推進中 及び 策定中の計画がある
未策定(策定予定なし)
社協数
55
7
(5)小地域福祉活動(サロン、地区社協、地域福祉コーディネーター等)
「小地域福祉活動」とは、誰もが住みなれた地域で生きがいを持って安心・安全に生活
を送ることができる地域づくりを目指して、身近な地域で様々な住民や団体が参加して進
められる、住民主体の福祉活動を言います。社協は、平成3年度から実施された「ふれあ
いのまちづくり事業」
(国庫補助事業)の指定等を契機にしながら、長年この小地域福祉活
動の推進に取り組んできています。
―2―
① サロン活動
小地域福祉活動の一つである「サロン活動」の活動内容としては、「高齢者」を対象とし
たサロンでは、食事会や茶話会、おしゃべり、健康体操やミニデイ、カラオケ等の趣味等
が行われており、介護予防あるいは介護予防プログラムを終了した後の活動として、また、
地域の介護予防のネットワークとしても期待されています。「住民全体」を対象にしたサロ
ンでは、誰もが気軽に立ち寄れる地域の拠点としており、そのプログラム内容は、季節行
事、茶話会、交流イベントなど、参加者で自由に考えて行えるような活動が多くを占めて
います。「子育てサロン」では、子どもに対する読み聞かせや親同士の交流等の活動が行わ
れており、少子化社会で孤立しがちな子育て中の親子がつながる場となっているようです。
また、サロン活動は、地区センター、商店街の空き店舗、学校の空き教室などを活用し、
誰もが行きやすく気軽に立ち寄れる場となるように、身近な拠点で開催されています。
② 地区社協
小地域福祉活動を住民に身近な生活圏域で継続的に推進するプラットフォームとして、
「地区社協」、「地域福祉推進基礎組織」などと言われる、小地域のエリアの住民や団体が
集まり、課題解決に向けて協議する場の設置が進められています。本調査では、「小地域エ
リアをベースに、住民が主体となり、その地域の課題解決に向けて協議し、取り組んでい
く地域福祉活動の基盤組織」を「地区社協等」として、その実施状況を調査しました。
社協数
地区社協等の設置「有」
17
地区社協等の設置「無」
41
※未回答 4
―3―
また、設置「有」の場合のエリアの単位の状況は、以下のとおりです。
町会・自治会エリア
町会連合会エリア
小学校区単位
中学校区単位
その他
社協数
5
1
3
1
8
③ 地域福祉コーディネーター(CSW)及び地区担当
小地域福祉活動推進のため、社協にはより地域に密着した組織体制づくりが求められま
す。その体制づくりのひとつとして、一定の福祉圏域にアウトリーチし、地域住民や関係
機関等とともに問題解決のためのサポートネットワークやしくみづくりを進める地域福祉
コーディネーターの配置や地区担当制などが実施されています。
何らかの体制を取り入れている社協は 35 か所あります。
地域福祉コーディネーター等を専任で配置
地域福祉コーディネーター等を兼任で配置
地区担当制を実施
その他
―4―
社協数
12
5
21
3