Heartful Day 北条高校人権委員会 平成26年12月10日 No.86 12月1日は、世界エイズ デーです 世界エイズデー(World AIDS Day:12月1日)は、世界レベルでのエイズのまん延防止と 患者・感染者に対する差別・偏見の解消を目的に、WHO(世界保健機関)が1988年に制定し たもので、毎年12月1日を中心に、世界各国でエイズに関する啓発活動が行われています。 エイズについて知っていますか HIV/エイズは、1981年(昭和56年)に世界で初めて症例が発見されて以来、世界中に広が り、2012年時点では、HIV感染者の数は3,530万人と推定されています。日本でもHIV感染者 ・エイズ患者数は増加しており、2012年の新規感染者・患者の報告数は1,449人に上ってい ます。特に10代、20代の若い世代に感染が広がりつつあるなど、今後のエイズ患者の急増 が危惧される状況にあり、まん延防止対策が緊急の課題となっています。 HIV(ヒト免疫不全ウィルス)とはエイズを引き起こすウイルスのことです。このHIVによ って身体の免疫力が破壊され、本来なら自分の力で抑えることのできる病気を発症するの がエイズです。HIVは、非常に感染力が弱く、感染経路も限定されているなど、正しい知識 を身につけていれば、予防することも可能であり、現在では、治療可能な慢性疾患の一つ となっています。HIVは、人から人にうつる感染症です。しかし、日常生活における接触で 感染することはほとんどありません。また、HIVは感染しても、すぐにエイズを発症するわ けではありません。最近は治療薬の開発が進み、感染を早期発見し、早期治療することで エイズの発症を抑えることができるようになっています。ですから、現在では「エイズ= 死」というイメージは正しくありません。 このようにHIVは、治療が可能な病気ですが、今なお、誤った知識をもっている人が多く、 HIV感染者に対する偏見や差別が、いまだに解消されていない状況にあります。こうした HIVやエイズに対する偏見や差別をなくすためには、一人一人が、HIVやエイズについて正 しい知識をもつこと、また、HIV感染者などが置かれた立場を理解することが必要です。 〈 世界の状況 〉 世界では1981年に初めてエ イズ患者が報告され、UNAIDS の推計では、2011年末時点で 3400万人の患者・感染者(う ち女性50%)が生存し、1990年 からの生存感染者数の増加は 4倍以上にもなります。そし て、2011年1年間の新規感染 は250万人、死亡者数は170万 人と推定されています。 レッドリボンを知っていますか “レッドリボン(赤いリボン)”は、もともとヨーロッパに古くから伝承さ れる風習のひとつで、病気や事故で人生を全うできなかった人々への追悼の気 持ちを表すものでした。 この“レッドリボン”がエイズのために使われ始めたのは、アメリカでエイ ズが社会的な問題となってきた1980年代の終わりごろでした。このころ、演劇 や音楽などで活動するニューヨークのアーティスト達にもエイズがひろがり、 エイズに倒れて死亡するアーティスト達が増えていきました。そうした仲間達 に対する追悼の気持ちとエイズに苦しむ人々への理解と支援の意思を示すため、 “赤いリボン”をシンボルにした運動が始まりました。 この運動は、その考えに共感した人々によって国境を越えた世界的な運動として発展し、 UNAIDS(国連合同エイズ計画)のシンボルマークにも採用されています。レッドリボンは、 あなたがエイズに関して偏見をもっていない、エイズとともに生きる人々を差別しないと いうメッセージです。 このレッドリボンの意味を知り、レッドリボンを身につけることによって、エイズをみ んなで考えましょう。 エイズと人権 私たちの私たちの社会は、まださまざまな不平等や差別があり、弱い立場におかれてい る人がそうでない人々と共に生きていく状況にはなっていません。HIVやエイズへの偏見や 差別も例外ではありません。HIV感染者やエイズで苦しんでいる人たちが受け入れられる社 会にしていくためには、私たち一人ひとりが、HIVやエイズは特別な病気ではなく、自分自 身にも起こりうる問題であることを認識して、「自分がHIVに感染して、こんな偏見・差別 を受けたらどんな気持ちがするだろう?」と考えることが大切です。 HIV感染者やエイズ患者が差別されずに共に生きていく社会とは、弱い立場におかれた 人たちが生きやすい社会です。それは私たちにとっても生きやすい社会なのです。 病気や障害などのハンディキャップをもった人たちと、共に支えながら生きていけるや さしい社会を作るために、まず私たち一人ひとりが考え、行動していくことが大切ではな いでしょうか。 次回の放送は、1月14日です。お楽しみに・・・ お願い 今日の放送を聞いて生徒の皆さんの感想や、この資料をご家庭に持ち帰ってご家族の方と話し合っ たこと、ご感想などをお寄せください。 提出は、ホームルーム担任まで 切り取り線 第7回ハートフルデー ( )年次 生徒 or 保護者
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