障害者用パソコン操作ツールについて

障害者用パソコン操作ツールについて
Q
近年、ほぼ全ての仕事(メール等も含む)で使用時間の差はあれ、パソコンを使用しなくてはなり
ませんが、利き手の上腕骨外側上顆炎のように、指先でマウスをクリックするだけでも、肘にある
程度の痛みが出現する場合、この操作を補助するようなツールは市販されているのでしょうか。
また、筋萎縮性側索硬化症の進行途中段階で、上肢機能が衰えてきている時にパソコン操作を
補助してくれるツールはあるのでしょうか。もしくは、このような障害者対応のパソコン自体、存在
するのでしょうか。教えてください。
A
文面からでは、筋力の様子が残念
ながら十分把握できないため、やや
的確なお答えが難しいかと思います
が、わかる範囲でお答え致します。
スプリングバランサー
http://www.hny.co.jp/hp3/product.html
ある程度大きな動きが必要な場合
一般のアームレストを設置するだけでも負担が軽減
残念ながら、障害者対応のパソコン
がセットでは、販売 されていません。実際には、周辺
機器やソフトをその障害の程度に応じて選択します。
キーボードの入力やマウスのクリックの負担を減らす
事が可能な装置をいくつか列挙します。
①マウスの変更
する場合があります。
③キーボードの変更・小型キーボードへ変更
オンスクリーンキーボード(+らくらくマウス等)
キーボードが叩けなくなった場合に利用されること
が多い。Windows 用 Mac 用共にあり。
市販品も、フリーもある。しかし、入力スピードが遅く
a. オプトトラックボール(MA-TB30UPS:サンワサプ
ライ)
トラックボールを動かしマウスを動かしたのと同等
の効果あり http://www.sanwa.co.jp/
b.らくらくマウス(こことステップ)
様々な種類がありオーダーメイドに対応してくれま
なるのが欠点。
④入力デバイスのソフトでの個々にカスタマイズ可
能
オペレートナビ EX (NEC)
http://121ware.com/product/software/
openavi_ex/index2.html
すが、磁気センサ無圧マウスは、力のかなり弱い人で
も扱えます。 http://www.kktstep.org/
c. フットマウス(エジクン技研):足が動かせる場合
足で操作
上肢の麻痺が強いタイプで下肢が使用できる場合
http://www.edikun.co.jp/footmouse/
⑤音声入力の使用
ViaVoice(IBM) ドラゴンスピーチ等
構音障害を伴う事が多いため実際には使用できな
い事も多い。
本ケースでは、①、②あたりが実用的と思われます。
上記はほんの一例で多くのデバイスがあります。し
d.タッチパッド
ノートパソコンの多くに装備されているが、比較的
弱い力でマウスの代わりが可能
さらに重度の場合は、トラッカー2000(madentec)
や伝の心(日立)を使用することになりますが本ケース
には適さないと考えます。
かしながら、販売が中止になっているものも多くその
選択はある程度知識が必要となります。
障害の程度により機器の選択が異なる為、リハビリテ
ーション専門医や作業療法士等の先生方に相談、公
的機関の障害者サポート(ITサポートを行う部署課が
ある地域もあります)または、NGO活動で障害者パソ
②上肢を支える装置の導入
エルゴレストアーム(L25800)
http://www.abilities.jp/
上肢の支える力がなく肘に負担がかかる場合
コンの支援を行っている団体に相談をすることも良い
方法と考えます。残念ながら、地域によりかなり格差が
あるため、先ずは、その地域での情報を収集する必
要があります。
43