スターターを使用した飛行中の再始動方法 − アビオニックメインスイッチ − オフ − 対気速度 − 120 km/h − チョーク及びスロットル − エンジン温度により調整 − イグニッション − オン − エンジンスターター − オン − アビオニックメインスイッチ − オン 全ての電気を使用する機器は、自動リレーによって再びオンになる。損傷を防ぐため、エ ンジンが低い温度で高出力にしないよう注意しなければならない。 4-6に示す方法で、エンジンの暖機ランナップを行う。 4−12 下降 パワーを絞り、キャブヒートを引き、速度を115 km/hに保つ。必要ならば、エアーブレー キを使用する。 気象状態によっては、長時間降下する場合キャブレターの着氷を起こすことがある(4-10 参照)。着氷防止のため更にキャビンヒートを閉じるとより効果的である。 パーキングブレーキがはずれているか確認しておくこと。 4−13 進入 進入を始める前に、プロペラを”CLMB”の位置にする。 注: 1 エンジンの回転数 − 1,400 rpm (速度 110 km/h) 2 プロペラ・コントロール・ノブ − 進入前に”CLIMB”位置 (4-2参照) 3 スロットル − もどす 4 進入速度 − 115 km/h 速度計の黄色の三角標識 (気流が悪い時は多少速い速度) 5 補助燃料ポンプ − オン 6 エアーブレーキ − 必要に応じて使用 (急角度の進入に有効) 注意:グライドパスをコントロールするときには、エアーブレーキレバーを しっかりと保持する。 エアーブレーキを全開にすると、失速速度は増大する。 グライドパスをコントロールするためには、サイドスリップは継続的 に続けられない。 エアーブレーキバーから手を離すときは、レバーをロックの位置にも どすこと。 S/N6340以降の機体はエアーブレーキバーにストッパが取り付けられている。そのストッパ は、小さな抵抗により入れ又は外すことができる。ストッパにエアーブレーキレバーを固 定した場合、エアーブレーキは中間位置で固定される。 (次頁へ続く) 4-9 この位置では、スロットルだけを操作しながら着陸することができる。また、少ない率な がら、この位置でゴーアラウンド及び上昇をすることができる。 もし必要ならば、エアーブレーキレバーは、簡単にストッパをのりこえて、開、又は閉方 向に動かすことができる。又右側のエアーブレーキレバーにおいても同様である。 サイドスリップは、 20度の角度で速度 110 km/hのときに少し効果がある。スリップ運動 の間、速度計系統の低下はほんのわずかである。サイドスリップは安全な高度で終了する こと。ラダーの逆効きや操舵力の逆転は起こらない。 エルロンだけを、最大操作位置からもどす。エルロンを中立位置にもどすと、グライダー はスリップから脱出してウイングレベルにもどる。このようなスリップの終了方法をする と、グライダーは飛行姿勢を乱すことがなく、飛行経路も少ししかずれない。 4−14 着陸 1 速度 − できるだけ減速 2 操縦かん − 滑らかに引く 3 接地 − 3点の姿勢 4 エアーブレーキ − 急激なブレーキングを起こさないよう 全開にしないこと(S/N6339まで) − 接地後は、操縦かんを充分手前に引き、エアーブレーキを全開にしてホイルブレーキ を作動させるか又はトウブレーキを使用して減速させる。 − ラダーと連動の尾輪で方向を保つ。 離陸及び着陸をすることが可能な横風は、滑走路が乾いていても濡れていても、20 km/hで ある。 注: 不意に浮き上がることがあるので、接地後直ぐにエアーブレーキを閉 じてはならない。 タキシング終了後の駐機場にて 1 2 3 4 5 6 7 8 アビニオックメインスイッチ − オフ 補助燃料ポンプ − オフ 全ての電気機器 − オフ スロットル(冷却のため) − アイドル イグニッション − オフ メインスイッチ − オフ パーキングブレーキ − セット 駐機 (6-1-3参照) 注:飛行規程の「付録」の最後に通常操作方法を抜粋したチェックリストが入っている。 このチェックリストは訓練中のパイロットのため、及び操縦席内の取り扱いを簡単に するためのものである。 4-10 4−15 ソアリング 上昇気流に入ったら、スロットルをアイドルにする。 充分な上昇率に達したら、エンジンを停止させ (4-11参照) 95 km/hを維持して旋回をす る。 最良滑空比は速度 115km/hで 1:28 である。 静圧用に補正ノズルと切り変えスイッチが付いていれば”モータリング”から”グライディ ング”に変える。 エンジンを再始動するときは、”モータリング”にもどす。 この機体は、最少速度から超過禁止速度までのすべての速度範囲においてフラッターの傾向 はない。エアーブレーキを最大に開いていれば、最大重量時で30度のダイブでも、超過禁止 速度を超えることはない。 4−16 エンジンを停止しての着陸 充分な高度から進入を開始すること。最終的にはグライドパスは、必要に応じてエアーブレ ーキで調整すること。 4−17 ハードランディング後の点検 ハードランディングの後又は飛行中に過度の荷重が加わった後は、主翼及びエレベーターを 取りはずして、徹底的に機体の点検を行うこと。 不具合が認められたら、修理が完了するまでいかなる事情であっても飛行してはならない。 ハードランディング又はグランドループの後には、次の点検を実施すること − 車輪 − 脚ストラット及びサスペンション − ラダー・コントロールロッド − 尾輪の後のラダー・アクチュエーター・レバー − 主桁の翼根部(FRP部分に白くなっていることは無いか) − 主翼のフィッテング(胴体と翼根リブ) − 主桁接続部 荷物室の床と背当ての後ろカバーを取りはずすと、主桁接続部にアクセスできる。 4-11
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