ダヴィンチ支援前立腺全摘除術について(大阪府立成人病センター泌尿器科) ダヴィンチ支援前立腺全摘除術ではお腹に 1cm 前後の 5 ヶ所ほどの小さな傷 と前立腺を取り出す 1 ヶ所の傷で済みます。傷が小さいため、術後の痛みが少 ない上、傷が小さいので美容上の利点もあります。一般的に開放手術に比べて、 短期間の入院ですみ、社会復帰も早くなります。日本では 2012 年 4 月より保険 適応になりました。 ダヴィンチ支援前立腺全摘除術の術式は基本的には従来の腹腔鏡下前立腺全 摘除術と同じですが、ロボット機器の助けを借りることにより、精度の高い手 術を行うことが可能になります。具体的には、3 次元画像を約 10 倍まで拡大し て見ることができ、器具の先端は人間の手と同等以上に繊細に動き、手振れ除 去機能も備わっています。従って、術後尿失禁の発症率を減らす可能性、性機 能の温存を意図した場合に性機能不全の発症率を減らす可能性があります。 ダヴィンチ支援手術と言っても、ロボットが手術を直接行うわけではなく、 ロボットを直接操作するのは医師自身です。医師が前立腺癌や骨盤の解剖を熟 知し、ロボット操作を習得していることが前提です。 当センターではダヴィンチ支援前立腺全摘除術の対象は、前立腺癌と診断さ れた方のうち、転移のない方、放射線治療を受けていない方、心臓や肺に重い 病気のない方、脳梗塞、脳動脈瘤、心弁膜症などの病気がない方としておりま す。また、頭を下げ、足を挙げた状態(頭低位)で手術を行いますので、頭蓋 内圧や眼圧の上昇が危険と判断される方は適応外としております。 ダヴィンチ支援前立腺全摘除術をご希望の方は、電話[(06)6972-6201:直通] で予約を取り、紹介状、前立腺生検のプレパラート、画像フィルム(または CD) を持参の上、当センター泌尿器科を受診して下さい。
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