ICO 平成26年度論文式本試験解答・会計学

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問1
~
平成26年度論文式本試験解答・会計学〔午後〕
・第5問
問4
解答参照。
問5
(1) 討議資料「財務会計の概念フレームワーク」に基づいた包括利益と純利益の関係
投資のリスク
E:繰延ヘッジ損益900
から未解放
AとC以外の当期純利益(=B+D):
投資有価証券売却益300を含む6,300
包括利益
7,200
B
投資のリスク
D
から解放
A+C:投資有価証券売却益150
A
C
報告主体の所有者に帰属
報告主体の
所有者以外に帰属
報告主体の所有者であろうと報告主体の所有者以外であろうと包括
利益の構成要素となります。
保有する投資有価証券の相場変動リスクのヘッジのために債券先物の売建取引により繰延ヘッジ損益を
計上している。したがって繰延ヘッジ損益の損益振替時に投資有価証券売却益を計上している。
【タイム・テーブル】
期首
(注1)
6,000
繰延ヘッジ損益
+
150
150
+
(注3)
当期純利益
300
=6,450
△150
当期発生
その他の包括利益累計額
(注2)
1,200
150
0
△300
その他の包括利益増加
期首残高
期末
900
750
当期純利益
6,450
包括利益
7,200
900
期末残高
(注1) 繰延ヘッジ損益から投資有価証券売却益に振替えられた金額を除いた額6,000
(注2)
前期の期間にその他の包括利益に含まれていた部分のうち当期純利益に振替えられた組替調整額
150
(注3)
当期の期間にその他の包括利益に含まれていた部分のうち当期純利益に振替えられた組替調整額
300
- 1 -
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平成26年度論文式本試験解答・会計学〔午後〕
・第5問
【ポイント】
前期末にその他の包括利益累計額として計上されていた150は、組替調整額として当期純利益に振替えら
れて当期純利益を増額させるが、その他の包括利益を減額させるため、包括利益の構成要素にはならない点
である。
(2) 資産及び負債の増減表の作成
資産の増減
20X2年3月31日
20X1年3月31日
増減
現金及び現金同等物
692,000 (逆算)
320,000
売掛金
580,000
480,000
979,000
827,000
3,000
1,000
115,000
90,000
25,000
(450,000)
(340,000)
(110,000)
(商
品)
(未収)利息
前払営業費
減価償却累計額
資産増加額
①
372,000 (逆算)
100,000
150,000
②
2,000
1,917,000
1,378,000
539,000
390,000
330,000
(未 払 利 息)
13,000
10,000
3,000
未払法人税等
12,000
11,000
1,000
負債の増減
(買
掛 金)
前受家賃
負債増加額
差引:当期純利益
45,000
60,000
460,000
411,000
1,457,000
967,000
③
60,000
△15,000
④
49,000
490,000
(3) 現金及び現金同等物の勘定分析
現金及び現金同等物
20X2年3月31日の増減表 692,000 ①有形固定資産の購入
②長期借入金の増加
125,000 ③配当金の支払
389,000
93,000 ←490,000-(1,584,000
-1,187,000)
⑤資本金の増加
105,000 ④短期貸付金の増加
B/S残高
922,000
200,000
240,000
922,000
- 2 -
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・第5問
問6
(1) 年金債務は、その算定に含まれる対象者の範囲及び算定の基準となる給与の水準によって次の3つに
分類される。
①
確定給付債務(VBO:Vested Benefit Obligation)
すでに受給権を取得している従業員の年金債務である。
②
累積給付債務(ABO:Accumulated Benefit Obligation)
①の確定給付債務に受給権が付与されていない従業員の年金債務を含むものである。
③
予測給付債務(PBO:Projected Benefit Obligation)
②の累積給付債務に将来の昇給を反映させた年金債務である。
【理解図】
VBO:xの部分
D
Z
ABO:xとyの部分
PBO:x+y+zの全て
B
E
x
C
y
A
入社
10年
25年
30年
退職給付規定
受給権
退職
の改訂時
獲得
よって[D]が答
(2) A.第21期退職給付計算表
退職給付計算表
年金資産
期
首
残
高
当
期
処
理
期
末
残
高
借
方
貸
方
借
方
貸
方
借
方
貸
方
8,260,691
③330,428
8,891,119
④300,000
14,881,878
退職給付債務
退職給付引当金
(単位:円)
①766,417
16,094,751
②446,456
6,621,187
*882,445 ④300,000
14,881,878 14,881,878
7,203,632
16,094,751 16,094,751
退職給付費用
*882,445
勤務費用
①766,417 (B)
利息費用
②446,456
期待運用収益
③330,428 (A)
2,725,746 2,725,746
4
①
第25期末の勤務費用862,609÷1.03 ≒766,417
②
14,881,878×3%≒446,456
③
8,260,691×4%≒330,428
- 3 -
*
①+②-③=882,445
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・第5問
B.第25期退職給付計算表
退職給付計算表
(単位:円)
期
首
残
高
当
期
処
理
期
末
残
高
借
方
貸
方
借
方
貸
方
借
方
貸
方
10,937,779
③218,756
年金資産
11,544,037
④300,000
⑤ 87,502
20,099,622
退職給付債務
21,565,220
②602,989
数理計算上の差異
退職給付引当金
①862,609
⑥ 21,876 ⑤ 87,502
9,161,843
65,626
* 1,224,966 ④300,000 10,086,809 (D)
20,099,622 20,099,622
退職給付費用
21,630,846 21,630,846
* 1,224,966
勤務費用
①862,609
利息費用
②602,989
期待運用収益
③218,756
数理計算上の差異償却
⑥ 21,876 (C)
3,318,698 3,318,698
①
問題文より。
②
20,099,622×3%≒602,989
③
10,937,779×2%≒218,756
④
問題文より。
⑤
11,544,037-(10,937,779+②218,756+④300,000)=87,502
⑥
⑤87,502÷4年≒21,876
*
①+②-③-⑥=1,224,966
- 4 -
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・第5問
C.第26期退職給付計算表
退職給付計算表
年金資産
(単位:円)
期
首
残
高
当
期
処
理
期
末
残
高
借
方
貸
方
借
方
貸
方
借
方
貸
方
11,544,037
③229,568
12,073,605
④300,000
21,565,220
①888,487
退職給付債務
26,100,664
②646,957
⑥ 3,000,000
数理計算上の差異
65,626 ⑤ 21,876 ⑦
過去勤務費用
退職給付引当金
43,750
⑥ 3,000,000 1,000,000
10,086,809
* 2,284,000 ④300,000 12,070,809
21,630,846 21,630,846
退職給付費用
26,144,414 26,144,414
* 2,284,000
勤務費用
①888,487
利息費用
②646,957
期待運用収益
③229,568
数理計算上の差異償却
⑤ 21,876
過去勤務費用償却
2,000,000
(E)⑦ 1,000,000
8,370,888 8,370,888
①
問題文より。
②
問題文より。
③
11,478,411×2%≒229,568
④
問題文より。
⑤
87,502÷4年≒21,876
⑥
問題文より。
⑦
3,000,000÷3年=1,000,000
*
①+②-③-⑤+⑦=2,284,000
CHECK 欄:
TIME LIMIT
実施日
60分
RANK
B:普通
得
点
合格水準
35点
-以上-
- 5 -