(1)曲がった境界面での光の屈折 凸レンズが光を集めるのはどうしてでしょ

§3.レンズ
(1)曲がった境界面での光の屈折
凸レンズが光を集めるのはどうしてでしょう?
屈折の学習を応用してレンズが光を集める様子を理解させる。
平面での反射や屈折 → 曲面での反射や屈折 → だから凸レンズは光を集める
レンズの作図のための安易な光の進路を頭ごなしに教えないこと!!
○ポイント
・曲面で考えるときは接線と法線を引く
・法線は曲面の円弧の中心をとおる
○作図で用いられる法則はまず屈折して進む光の様子を理解した後、薄いレンズでの像を求めるの
に便利な方法として導入しよう。
・光が平行に入ると焦点を通る。
・レンズの中心を通る光はそのまままっすぐ進む。
「レンズの真ん中で光が折れる」っておかしいと思う生徒の心を大切にしよう
凸レンズが光を集めることを曲がった面での屈折から考えよう
やってみよう その5
5本の平行光線が出る光源を使ってレンズでの屈折の様子を調べよう
参考:WEB 教科書 曲がった境界面での屈折
http://natsci.kyokyo-u.ac.jp/~okihana/inada/main/ex3/frame-p1.html
屈折: 接線に対する法
線を書いて入射角と屈
折角は屈折の法則に従
う
反射: 接線に対する法
線を書いて入射角と反
射角は等しくなる
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各光線は境界面で屈折の法則に従って屈折し、それぞ
れが1点に集まる。この点を焦点という。
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像のでき方
目に入る光の延長線上に像はできます。
考えてみよう その11
図のように凸面鏡や凹面鏡に向かって立つとどのように映るだろう。
図の中に光の道筋と鏡にどのように映るかを書いてみよう。
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予想できたら塩ビミラーを使ってどんな風に自分がうつるか見てみよう
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考えてみよう その11の説明図
鏡の上部に成立で小さく写る
目の位置は行きと帰りが同じ光の道筋になる 法線になる
足からの光は2つの法線のちょうど半分のところで反射
鏡の下部に倒立で小さく写る。
目の位置は行きと帰りが同じ光の道筋になる 法線になる
足からの光は2つの法線のちょうど半分のところで反射
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像は両側に正立で大きく写る
目の位置は行きと帰りが同じ光の道筋になる 法線になる
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考えてみよう その12
ガラスのコップを通して棒をみるとどんな風に見える?
参考:WEB 教科書 不思議ビデオ
水を入れたコップの向こうにおいた割り箸はどのように見えるでしょう?
http://natsci.kyokyo-u.ac.jp/~okihana/inada/video/video.htm
○虚像と実像の違いの説明
→ そこにスクリーンをおいてみる。本当にそこまで光が進んでいるかどうか?
像ができる位置に手やスクリーンをおいてその像がうつるときはその像を実像といいます。もの
から出る光が実際にそこで像を作っているわけです。それに対し、目にはいる光を逆にたどるとそ
こから光が出ているように見えるけど本当はそこには光は行ってなくって像も作っていないそうい
う像を虚像と言います。
レンズを通してものを見るときはすべてものから出る光を見ていると言うよりは像から出ている
光を見ていることになる。
虫眼鏡でものが大きく見えるのは?
大きく見えることより虚像からの光を見ていることを理解させよう。
ものから出る光はレンズを通して像を作らない(光が集まらない)
→ 目で見るとレンズを通して進む光はものからではなくものと同じレンズの向こうの虚像
から光が出ているように見える
→ ガラス越しにずれて見えたゾロの首と同じ
遠くが小さく見えるのは?
ものから出る光はレンズを通して像を作る(光が集まる)
→ 目で見るとものから出た光はいったんレンズを通して実像をつくりそこから出る光が目に
入る。
→ 目はレンズの内側の実像を見ている
→ 目の位置はレンズの焦点より遠くなければならない
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考えてみよう その12の説明図
棒がコップに近いと同じ方向から入って大きく見える
目
目
棒がコップから遠いと逆側からはいってくるように見える。
目
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