一般ごみ等収集業務委託⑺及び⑻ 総合評価一般競争入札 審査講評 門真市廃棄物処理業務委託 事業者選定委員会 1 審査講評にあたって 今回の廃棄物処理業務委託事業者選定委員会は、総合評価一般競 争入札による一般ごみ等収集業務委託⑺及び⑻の2つの事業者選定 案件を審査した。 こ の 2 つ の 業 務 委 託 は 、一 般 廃 棄 物 を 適 正 に 処 理 す る た め の 門 真 市 が 策 定 し た『 門 真 市 一 般 廃 棄 物 処 理 基 本 計 画 』に 基 づ き 、門 真 市 が 実 施する家庭系一般廃棄物の収集・運搬の一部を委託するものである。 事業者選定にあたっては、総合評価方式の趣旨に沿って、公正性、 透 明 性 確 保 を 図 る と と も に 業 務 の 適 正 な 実 施 、住 民 サ ー ビ ス の 更 な る 向 上 を 図 る こ と を 目 的 と し て 、価 格 と 価 格 以 外 の 要 素 の 両 面 で 慎 重 に 審査し、適切に評価した な お 、同 業 務 委 託 ⑺ 及 び ⑻ に つ い て は 、事 業 者 の 受 注 機 会 の 確 保 及 び リ ス ク の 分 散 化 を 図 る こ と を 目 的 と し 、門 真 市 と の 契 約 に お け る 落 札 す る 者 が 重 複 し な い よ う に す る た め 、同 時 に ⑺ 及 び ⑻ の 落 札 者 と は な れ ず 、 ま た 入 札 参 加 資 格 確 認 申 請 に お い て は 、 平 成 27 年 4 月 1 日 に 本 市 と 一 般 ご み 等 収 集 業 務 委 託 契 約 の 期 間 に あ る 者( 単 独 企 業 ま た は 共 同 企 業 体 及 び そ の 構 成 企 業 )は 申 請 す る こ と が 出 来 な い こ と と し た。 2 選定の方法 第 一 次 審 査 、第 二 次 審 査 と 2 段 階 に 審 査 を 区 分 し 、そ れ ぞ れ に 210 点 、 30 点 を 配 点 し て い る 。 第 一 次 審 査 で は 、 ① 提 出 組 織 の 総 合 力 等 が 50 点 、 ② 提 案 の 内 容 が 60 点 、 ③ 価 格 点 100 点 、 第 二 次 審 査 で は 、 参 加 者 ヒ ア リ ン グ 、 質 疑 応 答 に よ る 評 価 点 と し て 30 点 の 配 点 で 、 合 計 得 点 に よ り 順 位 を 決 定 した。 ⑴ 選定委員会の開催 門真市廃棄物処理業務委託事業者選定委員会を次のとおり開催 した。 開 催 日 平 成 26 年 10 月 31 日 平 成 26 年 12 月 24 日 平 成 27 年 1 月 14 日 選定委員会 審議事項 平 成 26 年 度 事業内容の説明、実施要領 第3回選定委員会 平 成 26 年 度 第5回選定委員会 平 成 26 年 度 第6回選定委員会 及び評価基準等の審査 一般ごみ等収集業務委託⑺ の1次審査及び2次審査 一般ごみ等収集業務委託⑻ の1次審査及び2次審査 ※ 平 成 26 年 度 第 4 回 選 定 委 員 会 に お い て は 別 件 を 審 議 -1- ⑵ 応募状況 本 件 は 、 平 成 26 年 11 月 17 日 に 公 告 し 、 併 せ て 、 同 日 か ら 12 月 2 日までの間、門真市ホームページ上で実施要領等を掲載し、募集を行 った。この間、同業務委託⑺及び⑻についてそれぞれ重複した6者か ら参加申込があった。 ⑶ 選定の経緯 こ れ ら 2 件 の 入 札 書 に つ い て は 、 平 成 26 年 12 月 15 日 に 受 理 し 、 同 日応募者立合いのもと開札を行い、失格となるものがいなかったため ヒアリング参加依頼の通知書を全者に配布した。 優 先 交 渉 権 者 の 選 定 す る に あ た り 同 業 務 委 託 ⑺ に つ い て は 、 平 成 26 年 12 月 24 日 に 第 5 回 選 定 委 員 会 に お い て 入 札 参 加 資 格 6 者 か ら 優 先 交渉権者を選定し、同業務委託⑻については同業務委託⑺の優先交渉 権 者 を 除 く 入 札 参 加 資 格 5 者 か ら 、 平 成 27 年 1 月 14 日 に 第 6 回 選 定 委員会において優先交渉権者を選定した。 3 評価方法 評価方法については、以下の項目について、1次審査では、提出組 織の総合力、社会的価値評価及び現場代理人の実務経験・本業務に配 置 予 定 の 現 場 代 理 人 と し て の 実 務 経 験・提 案 の 内 容・価 格 評 価 を 行 い 、 2次審査では入札参加者への選定委員会委員のヒアリングによる評価 を行った。 〔1次審査〕 ⑴ 提出組織の総合力、社会的価値評価及び現場代理人の実務経験 10 項 目 ア 提出組織の総合力、社会的価値評価として、①資本金の額、 ②事業経歴の年数、③従業員数、④過去5年間における会社の 廃 棄 物 等 の 収 集 運 搬 に 関 す る 業 務 実 績 の 件 数 、⑤ I S O 1 4 0 0 1 又 は エ コ ア ク シ ョ ン 21 の 環 境 マ ネ ジ メ ン ト の 認 証 状 況 、 ⑥ 過 去 1 年 間 に お け る 会 社 の 自 発 的 な 従 業 員 教 育 に 対 す る 取 組 件 数 、⑦ 障 が い 者 の 雇 用 率 、⑧ 営 業 拠 点 の 所 在 地 、⑨ 過 去 1 年 間 に お け る 企 業 の 奉仕活動への取組及び従業員のボランティア活動への参加支援 件数をそれぞれ評価項目とした。 イ 本業務に配置予定の現場代理人としての実務経験として、⑩ 過去5年間における現場代理人の廃棄物等の収集運搬に関する 実務経験を評価項目とした。 ⑵ 提案の内容 6項目 提 案 内 容 で は 、① 作 業 体 制 、効 率 的 で 的 確 な 作 業 マ ニ ュ ア ル の 作 -2- 成 と 実 現 性 に 関 す る 提 案 ② リ ス ク 管 理 、リ ス ク マ ネ ジ メ ン ト に 関 す る 提 案 ③ 業 務 の 実 施 に 関 す る 環 境 問 題 へ の 取 組 、環 境 保 全 、環 境 配 慮 に 関 す る 提 案 ④ 労 働 福 祉 ・ 労 働 安 全 衛 生 に 関 す る 取 組 、労 働 福 祉 の 充 実 と 労 働 安 全 衛 生 に 関 す る 提 案 ⑤ 地 域 社 会 へ の 貢 献 、市 内 企 業 との取引及び市内居住者の雇用に関する提案⑥社会貢献について、 業 務 遂 行 に 関 わ ら ず 、市 役 所 等 に 対 す る 貢 献 に つ い て の 提 案 の 6 項 目を技術評価対象とした。 ⑶ 価格評価 価 格 評 価 点 に つ い て は 、配 点 ×( 最 低 入 札 価 格 / 入 札 価 格 )と し た 。 〔2次審査〕 ヒアリングの評価項目について 3項目 ヒ ア リ ン グ で は 、① 業 務 の 趣 旨 及 び 内 容 の 理 解 度 、② 適 正 な 業 務 確 保に向けての民間の技術的ノウハウによる具体的な取組と提案、③ 循環型社会形成のための環境問題への取組と提案を評価項目とし、 審査委員会委員がヒアリング参加者に対して直接質問を行うことで、 各参加者より提案内容を補足する説明、業務に対する理解度などを 図り評価を行った。 4 講評 「一般ごみ等収集業務委託⑺」 価格評価は最低点であったが、①提出組織の総合力、社会的価値評 価及び現場代理人の実務経験②提案書③ヒアリング、これらの評価に おいて全て最高点であったA者を優先交渉権者に選定した。 〔A者〕 作業体制、リスク管理の評価が高く、作業マニュアルの具体性と作 業に携わる者への教育等がよく理解できた。 また、リスク管理においても車両の延焼抑制装置に関する提案は効 果的かつ具体的な提案であり、全者中最も高い評価点であった。 また組織の総合力等においても全者中最高得点であった。 価格点は全者の中で最も低かったが総合的に最高得点となり、同業 務委託⑺を優先交渉権者に選定した。 〔B者〕 本業務の経験を踏まえ的確な提案であった。 作業マニュアルの重要性の訴え、作業員への周知実行への取組がよ -3- く理解できた。 環境問題への取組においてはデジタルタコグラフを利用したエコド ラ イ ブ に よ る C O ₂の 削 減 、 環 境 衛 生 殺 菌 水 の 使 用 に よ る 車 両 の 消 臭 対 策など独創的な提案が評価できた。 〔C者〕 本業務の経験があり、作業体制、リスク管理についてよく理解して いた。 特に、環境問題への取組においてはハイブリット車の使用等具体的 な提案があった。 社会的価値評価のうち社会貢献について収集車両へのAEDの設置、 作業員の救急法の講習など独創的で具体的な提案であった。 価格点は全者の中でもっとも高かった。 〔D者〕 作業体制、リスク管理においては、内容を十分理解された提案であ ったが、具体性、独創性に欠けた提案であった。 〔E者〕 し尿収集業務の経験を踏まえ本業務をよく理解されており、作業体 制、リスク管理ともに、詳細に検討された具体的な提案であった。 社会的価値評価のうち環境問題への取組においては、収集車両のみ ならず事業所での取組も含まれる具体的な提案であった。 また、市内居住者の雇用においては、本社所在地が門真市内である ことから提案が非常に具体的であった。 〔F者〕 本業務委託の重要性を理解しており、作業体制、リスク管理の提案 においても具体的な提案で、労働福祉、労働安全衛生の取組について は、職員に対する資質の向上とモチベーションの高揚等具体的で興味 深い提案であった。 「一般ごみ等収集業務委託⑻」 価格評価で拮抗していたC者及びE者と、提案書の内容及び同ヒア リングの評価で高得点であったB者の3者が僅差となり、総合評価点 においてE者を優先交渉権者に選定した。 〔B者〕 本業務の経験を踏まえ的確な提案であった。 作業マニュアルの重要性の訴え、作業員への周知実行への取組がよ -4- く理解できた。 環境問題への取組においてはデジタルタコグラフを利用したエコド ラ イ ブ に よ る C O ₂の 削 減 、 環 境 衛 生 殺 菌 水 の 使 用 に よ る 車 両 の 消 臭 対 策など独創的な提案が評価できた。 〔C者〕 本業務の経験があり、作業体制、リスク管理についてよく理解して いた。 特に、環境問題への取組においてはハイブリット車の使用等具体的 な提案があった。 社会的価値評価のうち社会貢献について収集車両へのAEDの設置、 作業員の救急法の講習など独創的で具体的な提案であった。 価格点は全者の中でもっとも高かった。 〔D者〕 作業体制、リスク管理においては、内容を十分理解された提案であ ったが、具体性、独創性に欠けた提案であった。 〔E者〕 し尿収集業務の経験を踏まえ本業務をよく理解されており、作業体 制、リスク管理ともに、詳細に検討された具体的な提案であった。 社会的価値評価のうち環境問題への取組においては、収集車両のみ ならず事業所での取組も含まれる具体的な提案であった。 また、市内居住者の雇用においては、本社所在地が門真市内である ことから提案が非常に具体的であり、同業務委託⑻の優先交渉権者に 選定した。 〔F者〕 本業務委託の重要性を理解しており、作業体制、リスク管理の提案 においても具体的な提案で、労働福祉、労働安全衛生の取組について は、職員に対する資質の向上とモチベーションの高揚等具体的で興味 深い提案であった。 5 総評 今回の総合評価一般競争入札においては、価格面のみならず、提案 内容を精査し技術面、サービス面などを含めて総合的に判断し、優先 交渉権者を決定した。 各者とも門真市の事業目的を踏まえたレベルの高い提案内容であっ た。 -5- このことは、各者の本業務に対する熱心な研究と参画意欲のあらわ れと推察でき、敬意と謝意を申し上げるものです。 門真市においては、今後とも一般ごみ等収集運搬を安定的、効率的 に行うことにより、一層市民サービスの向上に向けて努められること を強く願うものである。 -6- 総合評価一般競争入札結果 1.件名 一般ごみ等収集業務委託⑺ ⑴優先交渉権者選定年月日 平 成 26 年 12 月 24 日 ⑵予定価格(税抜き) 157,384,000 円 ⑶優先交渉権者 辰巳環境開発株式会社 第二次審 第一次審査評価点 参加者名 査評価点 組 織 の 総 合 力 、社 会 的 価 値 評 価 、現 場 代 理 人 入札金額 価格 の実務経験及び提案 (税 抜 き )円 評価点 合計点 技術 総合 順 評価点 位 評価点 の内容による評価点 辰巳環境開発株式 96.333 157,384,000 85.805 182.138 25.333 207.471 1 82.667 135,556,550 99.621 182.288 17.667 199.955 2 77.667 135,043,000 100.000 177.667 20.333 198.000 3 株式会社カンポ 74.333 142,230,000 94.947 169.280 15.667 184.947 4 株式会社ダイシン 63.333 150,311,250 89.842 153.175 14.000 167.175 5 株式会社交野興業 54.333 149,988,000 90.036 144.369 10.333 154.702 6 会社 株式会社住栄興業 株式会社スリーエフ コーポレーション -7- 2. 件名 一般ごみ等収集業務委託⑻ ⑴優先交渉権者選定年月日 平 成 27 年 1 月 14 日 ⑵予定価格(税抜き) 157,384,000 円 ⑶優先交渉権者 株式会社住栄興業 第二次審 第一次審査評価点 参加者名 査評価点 組 織 の 総 合 力 、社 会 的 価 値 評 価 、現 場 代 理 人 入札金額 価格 の実務経験及び提案 (税 抜 き )円 評価点 合計点 技術 総合 順 評価点 位 評価点 の内容による評価点 82.4 135,556,550 99.621 182.021 22.0 204.021 1 80.4 135,043,000 100.000 180.400 21.2 201.600 2 株式会社カンポ 79.4 141,230,000 95.619 175.019 21.6 196.619 3 株式会社ダイシン 64.4 150,311,250 89.842 154.242 16.4 170.642 4 株式会社交野興業 52.8 149,988,000 90.036 142.836 10.4 153.236 5 株式会社住栄興業 株式会社スリーエフ コーポレーション -8- 門真市廃棄物処理業務委託事業者選定委員会 委 員 長 浦邊 真郎 福岡大学大学院客員教授 工学研究科工学博士 副委員長 宮田 秀明 農学博士 委 員 森本 芳樹 藤田恭富法律事務所弁護士 委 員 花嶋 温子 大阪産業大学人間環境学部 生活環境学科講師 委 員 稲毛 雅夫 門真市総合政策部長 委 員 森本 訓史 門真市総務部長 委 員 市原 昌亮 門真市市民生活部長 -9-
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