第3章 ごみ排出量の推計

第3章
ごみ排出量の推計
第1節 推計方法
本市におけるごみ排出量の推計方法を図3−1に示します。本推計では、各ごみ毎に推計する
ことは近年の収集区分の変更により実績値が少ないこと及びごみのフレーム間移動を適切に反
映させることが困難であることから、家庭系ごみと事業系ごみに分け、各原単位を過去5年間の
実績値からの時系列トレンド推計方式により推計しました。次に過去の構成割合から按分し、ご
みの分類毎に排出量を算定しました。なお、資源ごみについては発生量原単位と回収率等から推
計しました。推計に用いる推計式は「ごみ処理施設構造指針解説」
(
(社)全国都市清掃会議)に
基づき表3−1に示す式を用い、採用する推計式は、上位計画との整合に留意し、過去の人口や
ごみ量の推移、過去のごみ処理施策の実施状況、社会経済情勢、地域の開発計画等を踏まえて決
定するものとしました。
計画収集人口の推計
A(人)
事業系ごみ日排出量の推計
D(t/日)
家庭系ごみ排出量
原単位の推計
B(g/人・日)
家庭系ごみ排出量の推計 C(t/年)
事業系ごみ排出量の推計 E(t/年)
C=A×B×365(日)÷1,000,000
E=D×365(日)
総排出量の推計 F(t/年)
F=C+E
過去の構成割合で按分
過去の構成割合で按分
家庭系ごみ
事業系ごみ
可燃ごみ
不燃ごみ
可燃ごみ
不燃ごみ
資源ごみ※
粗大ごみ
直接搬入ごみ
民間事業者自社処分
生ごみ
直接搬入ごみ
その他
※発生量と回収率から推計
図3−1
ごみ排出量の推計方法
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ごみ排出量の推計
表 3−1 推 計 に用 いた推 計 式 及 びその特 徴
数式
数式図
直線式
特徴
単調な増加(減少)を示
y = aX + b
す直線式
自然対数式
年次とともに増加率(減
y = alogX + b
少率)が収縮していく曲
線式
指数式
年次とともに緩やかに
y = abX
増加(減少)していく曲
線式
べき乗式
年次とともに増加率(減
y = aXb
少率)が増大していく曲
線式
ロジスティック式
最初は増加(減少)し、
a−bX
y = k/(1+e
)
中間でその増加率(減少
率)が最大になった後、
無限年後に飽和に達す
る曲線式
注)y:ごみ量,X:年度数,a:係数,b:係数,k:係数
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ごみ排出量の推計
第2節 人口推計
将来人口の推計は、過去 10 年間の実績値からの時系列トレンド推計方式により推計しました。
推計値を図3−2、
表3−2に示します。
これより、
平成 25 年度における行政区域内将来人口は、
平成 14 年度の 66,493 人から 2.9%増加し 68,422 人と推計されます。
[人]
実績
75,000
推計
70,000
採用
65,000
60,000
H.5 6
7
8
実績値
指数
項目
[年度]
9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25
直線
ロジスティック
自然対数
総合計画
図3−2
人口推計結果
表3−2
人口推計結果
人口(人)
べき乗
H.14 に対する
判定結果
H.14(実績値)
H.25(推計値)
増加度(%)
実績値
66,493
-
-
-
直線式
-
70,804
6.5
×
自然対数式
-
68,325
2.8
×
べき乗式
-
68,422
2.9
○
指数式
-
71,090
6.9
×
ロジスティック式
-
68,030
2.3
×
注)上位計画である第3次総合計画で示されている計画人口に対し、どれも下方推計となっているが、今後大規模
な開発による社会人口増加は想定されておらず、最も相関の高いべき乗式を採用
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ごみ排出量の推計
第3節 ごみ排出量推計
1.家庭系ごみ排出量
家庭系ごみ排出量の推計は、家庭系ごみ排出量原単位の推計値と将来人口推計値の積により求
めました。家庭系ごみ排出量原単位の推計値を図3−3、表3−3に示します。これより、計画
目標年度の平成 25 年度における家庭系ごみ排出量原単位は、平成 14 年度の 785.2g/人・日から
8.5%減少し 718.1g/人・日と推計されます。
[g/人・日]
850.0
実績
推計
実績値
直線
自然対数
べき乗
指数
ロジスティック
800.0
750.0
採用
700.0
650.0
600.0
H.10 11
項目
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
図3−3
家庭系ごみ原単位推計結果
表3−3
家庭系ごみ原単位推計結果
家庭系ごみ原単位(g/人・日)
H.14 に対する
H.14(実績値) H.25(推計値)
増加度(%)
23
24
25
相関係数
[年度]
判定
結果
実績値
785.2
-
-
-
-
直線式
-
718.1
-8.5
0.860
○
自然対数式
-
746.4
-4.9
0.849
×
べき乗式
-
748.1
-4.7
0.848
×
指数式
-
722.1
-8.0
0.859
×
ロジスティック式
-
681.5
-13.2
0.867
×
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ごみ排出量の推計
2.事業系ごみ排出量
事業系ごみ排出量の推計は日平均排出量の推計値と年間日数 365 日の積により求めました。事
業系ごみ日排出量の推計値を図3−4、表3−4に示します。これより、計画目標年度の平成 25
年度における事業系ごみ日排出量は、平成 14 年度の 13.6t/日から 6.6%増加し 14.5t/日と推
計されます。
[t/日]
20.0
実績
推計
実績値
直線
自然対数
べき乗
指数
ロジスティック
過去5年平均
19.0
18.0
17.0
16.0
15.0
採用
14.0
13.0
12.0
11.0
10.0
10
11
項目
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
図3−4
事業系ごみ日排出量推計結果
表3−4
事業系ごみ日排出量推計結果
事業系日排出量(t/日)
H.14 に対する
H.14(実績値) H.25(推計値)
増加度(%)
24
25 [年度]
相関係数
判定
結果
実績値
13.6
-
-
-
-
直線式
-
15.0
10.3
0.076
×
自然対数式
-
15.0
10.3
0.114
×
べき乗式
-
15.0
10.3
0.108
×
指数式
-
15.0
10.3
0.068
×
ロジスティック式
-
15.1
11.0
0.000
×
過去5年平均
-
14.4
5.9
-
○
注)どの推計式もほとんど相関がなく、平成 12 年度の急激な増加によりトレンドがとりにくい結果となっている。
よって、過去5年間の日排出量を平均したものを一律採用
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第3章
ごみ排出量の推計
3.総排出量
ごみ総排出量の推計値は家庭系ごみと事業系ごみの排出量の推計値を加算し算定しました。推
計結果を図3−5、表3−5に示します。これより、計画目標年度の平成 25 年度におけるごみの
総排出量は、平成 14 年度の 24,033t/年から 3.5%減少し 23,190t/年と推計されます。
[t/年]
30,000
実績
推計
25,000
20,000
15,000
10,000
5,000
0
H5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 [年度]
総排出量
家庭系ごみ
事業系ごみ
図3−5
総排出量推計結果
表3−5
総排出量推計結果
排出量(t/年)
H.14 に対する増加度
(%)
項目
H.14
(実績値)
H.25
(推計値)
家庭系ごみ
19,057
17,934
-5.9
事業系ごみ
4,976
5,256
5.6
総排出量
24,033
23,190
-3.5
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第3章
ごみ排出量の推計
4.ごみ分類毎の排出量
ごみの分類毎の排出量は、家庭系ごみ排出量、事業系ごみ排出量の推計値をもとに、その内訳
を過去数年間の構成割合で按分することで算定しました。ただし、資源ごみ、プラスチック製容
器包装は、全体の排出量の増減傾向とは別に増加が見込まれるため、その発生量原単位(
「ガラス
びんリサイクル促進協議会・PET ボトルリサイクル推進協議会・プラスチック処理促進協会 HP」
から引用)と回収率から将来推計値を算定しました。推計結果を表3−6に示します。
表3−6
ごみ分類毎の排出量推計
排出量(t/年)
項目
H.14 に対する増加度
(%)
H.14
(実績値)
H.25
(推計値)
19,057
17,934
-5.9
18.700
17,683
-5.4
可燃ごみ
11,585
9,201
-20.6
不燃ごみ
679
557
-18.0
資源ごみ
5,532
6,153
11.2
プラスチック製
容器包装
675
1,598
136.7
粗大ごみ
120
94
-21.7
生ごみ
109
80
-26.6
直接搬入ごみ
357
251
-29.7
可燃ごみ
250
172
-31.2
不燃ごみ
107
79
-26.2
4,976
5,256
5.6
3,475
3,669
5.6
可燃ごみ
3,259
3,399
4.3
不燃ごみ
216
270
25.0
直接搬入ごみ
1,074
1,135
5.7
可燃ごみ
968
1,014
4.8
不燃ごみ
70
84
20.0
公共施設
36
37
2.8
427
452
5.9
家庭系ごみ
収集ごみ
事業系ごみ
収集ごみ
事業者自社処分
※算定根拠については資料編参照
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