P15・・・シリーズ 一緒に考えましょう! (サイズ:524.42KB)

はん
きょうせい
しゃ ざい
に半 強 制的に書かせた謝罪の手紙に
い
の体験や思いをお聴きする機会がありま
よって一件落着⋮⋮、といった教師が
ほう ふく
いっ けん らく ちゃく
姿勢から正座に居ずまいを正しました。
し た。 こ の 折 の お 話 を、 非 常 に 苦 し い
い る。 さ ら に、 配 慮 を 著 し く 欠 い た
かたむ
まなこ
くず
て い た と き は、 コ ー ス 上 に あ る 老 生 の
小・ 中 学 生 時 代 を 過 ご し た A 男 か ら の
指導によって、教師の目の届かないと
む とん ちゃく
ひび
いじめの指
せい ぎ こく はつ
いちじる
﹁ 足、 痛 い で し ょ う? 崩 さ な い?﹂ と
伝言として、今現在、不登校やいじめに
ころで、報復的ないじめ行為が起こっ
四つ葉のクローバを見つけられない老
けい みょう
生が、軽妙なつっこみ合いを期待し、葉
ゆう き
と
│
りょうしん
には固く口を閉ざす。
じっ こう
導は、子どもの﹁良心﹂に響かなけれ
○教育相談員に放たれた﹁矢﹂について
ば、ほとんど実効はない。
葉を浴びせていた子たちの多くは、そ
訊くと、現在は大学生の A男が、
﹁よ
き
れがいじめ行為であるという自覚は乏
くは覚えていないのですが、あのころ
この一点だけはA男に伝えようと思いま
もう とう
じょく
しいと思う。しかし、やられた側はい
は、いつも何かに苛々していたからだ
じゅ よう
わか げ
いら いら
そして、エッジボールやネットインは
で勝とうという気は毛頭ありませんので、
つき もの
﹁今のは狙った
卓球には付物ですので、
つまでもその屈 辱 的な行為を忘れな
と思います。もちろん悪気などはなく、
くつ
わけではないですよね?﹂
﹁ううん、今
い⋮⋮。もし今もいじめ行為を繰り返
わる ぎ
した。教育相談の場においては、全面的
の は 狙 っ た ん だ よ。 ご め ん、 ご め ん。
﹂
いた
に受容することが大切ですが、
﹁駄目な
若気︵?︶の至りでした。本当に失礼
や
している子がいるならば、絶対に止め
しました。
﹂と答えた。当時、 A男の
く
﹁あっ、すみません。さっきのお返しで
てほしい。特に、保育園から中学校ま
ちょう ちょうはっ し
ものは駄目。許されないことは許されな
す。
﹂と、丁 々 発止のやりとりが繰り広
つら
い。
﹂とする壁になること、すなわち、
胸中には、小学生のときの辛い体験を
いっ たん
あせ
ふと思い出したときのやり切れなさと
しゅうふく
町では注意しなければならない。一旦
く噛み合ったような気がしました。
怒り、学習に対する焦り、高校進学の
大切な役割と考えたのです。
こじれた児童・生徒の人間関係を修復
不安、教師不信などが激しく渦巻いて
うず ま
するのは極めて難しく、その固着化し
いたのだ。にもかかわらず、教育相談
むずか
た関係が何年も続くからだ。
員としての自分は、自己満足の﹁壁﹂
きわ
そこで、ある日、児童館の体育館の床
に座って、話し込みました。
○教師は、全面的にいじめられた子の立
でしかなかった⋮⋮。申し訳なさと恥
聞こえる言葉や目に見える態度、表情
は
﹁ 私 は ズ ル を し て ま で A男 君 に 勝 ち た
いなんて、全く考えていないよ。いつも、
場に立って、対応と支援を丁寧に、細
ねば
せつ ゆ
だけにとらわれると、その時、その場
いっ ぺん
不安などを理解できない薄っぺらな正
における﹁その子理解﹂ができないこ
じ かい
義感と人権感覚で、通り一遍の説諭や
とを、あらためて自戒した。
かた どお
型通りの道徳授業、指導という名の下
切なさや
だが、いじめられている子うの
す
てい ねい
A男君が、思いっきり運動して、心地よ
3ヶ月ほど前、A男と母親から、当時
ずかしさを覚え、児童・生徒の、耳に
リできれば⋮⋮、と願っているよ。だか
ら、
﹃卑怯だ。
﹄と言われると、とても残
念な気持ちになるんだ。
﹂
やかに、親身に、粘り強く行うべきだ。
10
い汗をたくさん流して、気持ちもスッキ
か
での 数年間、狭い集団で過ごす立科
かか
はい りょ
ボールを、何度かコース外に打ち飛ばし
言っても、正座を続け、眼をきりっと見
悩み苦しんでいる子と親御さん、いじめ
ていることに無頓着な教師がいる。子
4
をちぎって、
﹁うわぁ! すごいのを見つ
ねら
メッセージ
開いて老生の話に耳を傾けていました
行為を繰り返している子、その子の養育
どもは、
﹁勇気を出して正義告発しよ
ました。
⋮⋮。
責任を担っている親御さん、そして、先
う。
﹂と言われても、このような教師
4
げられ、A男の歯車と老生の歯車が少し
あ
抱えて苦しんでいたA男に、心ない言
○小学生のころ、深刻な成長上の課題を
おや ご
れてす
話が終わったとき、A男は、痺
ぐに立ち上がれない両足をさすりながら、
生方にお伝えしたいと存じます。
かく
しび
けた。二つ葉だ。これはもっとすごい!
﹁ そ う で す よ ね。 第 一、 狙 っ て エ ッ ジ
ややかでした。
にな
ほらっ、一つ葉だ。
﹂と言ったときも、
4
対決的に指導することも、教育相談員の
その後、A男の足の痺れの回復を待っ
て、卓球を再開しました。
しん こく
ボールやネットインなんて打てませんよ
4
そのようなとき、どう接したらよいの
か、悩みましたが、卑怯な手を使ってま
ね。
﹂と言いました。
うんざりした表情を隠さず、まことに冷
4
話し始めると、A男があぐらのような
15 広報たてしな 2016年8月
4