基本計画策定における「首長」「議会」 「教育委員会」の関係性と検討委の位置づけ ≪ 三者の権限 ≫ 首長 議会 議決権 予算編成の権限 予算の編成・執行 条例案の提出 予算・決算・条例・ 請願・陳情等の議決 教育委員会 学校設置の権限 公立学校の設置・管理 ・廃止 、施設の整備 政治的中立 ≪ 1. 三者(首長、議会、教育委員会)の関係性 ≫ 基本計画は教育委員会が単独で決定するものであるが、実際に学校を設置するには、 予算編成権をもつ首長とその議決権をもつ議会が合意しなければ進められない。それ ぞれが独立した権限をもつことから、一者の決定をもって決定できない仕組みである。 三者の合意形成が必要となる。 ≪ 2. 計画策定における庁内検討委員会の位置づけ ≫ 庁内検討委員会の位置づけ = 総合教育会議(※)で協議・調整し、合意を図るための 案を作成する会議体(首長をトップに据えた会議体) ※制度上、「庁内検討委員会の決定が市教委の決定」とはできない。なお、総合教育 会議は、それぞれの権限に属する事務について協議・調整を行う会議であり、予算 を伴う教育施策を首長部局が決定できるようになったわけではない。協議・調整が ついた内容は、互いに尊重する義務が生じる。 ≪ 3. 庁内検討委員会の実務 ≫ ① 財政面(予算編成、予算執行)、技術面(建築工法、事業費算出)、行政面(まち づくり、市民生活、通学関連)から再編案を検討する(原案は教育委員会事務局 が作成) 。 ② 教育委員会が教育面から考える「学校再編」のあり方を踏まえ(聴取し)ながら、 合意できる形を探りつつ再編案を検討する。 ≪ 4. 合意形成の手順(案)≫意 ① 上記実務①で検討した内容を逐次、教育委員会に報告する。 ② 報告内容に対する教育委員会の反応や意向を聴取し、庁内検討委員会に返す。 ③ 庁内検討委員会が、教育委員会の意見を踏まえながら、合意できる案を煮詰めて いく。 ④ 首長と教育委員会のいずれかが直接的な意見交換や摺り合わせが必要と判断すれ ば、首長が適宜総合教育会議を招集する。 ⑤ 最終案を総合教育会議で協議・調整し、市長と教育委員会が、方向性の共有と意 思の疎通を図る。 ≪合意形成の手順( 案) のイ メ ージ ≫ 教育委員会で会議 庁内検討委員会で会議 ・ 検討委の会議内容や意見を 踏まえながら再編案を検討 権限:学校の設置・廃止等 (基本計画は教育委員会が決定) 意見 ・ 行財政面から再編案を検討 ・ 教育面は教委の意見を聴取 報告 権限:予算編成・執行等 (いずれかが必要と判断すれば) 総合教育会議を 開催 教育面からは… 行財政面からは… 総合教育会議で協議・調整 ≪ 5. 議会との関係 ≫ ① 議会との合意形成の方法は、別途議会と決定する必要がある。 ② 議会と決定した合意形成の方法を踏まえて、必要があれば、市長と教育委員会の 合意形成の方法も再調整する。
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