日本オフィス学会 第8回特別セミナー 概要 グローバルな視点での交流活動の具体的なアクションとして、日本ではまだあまり知ら れていないヨーロッパ最大の研究機関フラウンホーファーの研究員を招いて日本初のセミ ナーを実施した。 [主題] OFFICE21 近未来のワークプレース 『ユビキタスワークプレースの到来』 [日時] 2007年1月31日(水) 15:00∼19:30 (開場14:30 講演15:00 懇親会18:15) [場所] ドイツ文化会館ホール 東京都港区赤坂7−5−56 [主催] 日本オフィス学会 [共催] Fraunhofer Representative Japan/フラウンホーファー日本代表部 JBMIA(社)ビジネス機械・情報システム産業協会 新世代オフィス研究センター [後援] JOIFA/(社)日本オフィス家具協会 [プログラム] 第1部:講演会(15:00∼16:15 同時通訳) 「OFFICE21 近未来のワークプレース」 −ヨーロッパにおける最新オフィス事情− 講師:Udo-E.Haner 第2部:パネルディスカッション(16:30∼18:00 同時通訳) 「新しい働き方とワークプレイスの未来」 −世界から見た日本のオフィス、日本から見た世界のオフィス− パネラー:仲 隆介 京都工芸繊維大学 助教授 山本 那智子 Gensler/ゲンスラー東京オフィス マネージングディレクター 古谷 真義 JBMIA 客員研究員 Udo-E.Haner Frauenhofer/フラウンホーファー研究機構 コーディネーター: 米村 紀幸 オフィス学会国際交流研究部会長 JBMIA UC推進研究会副座長 第3部:懇親パーティー(18:15∼19:30) Fraunhofer/フラウンホーファーについて Fraunhofer/フラウンホーファー研究機構はドイツ・ミュンヘンに本部をおき、ドイツ国 内に 58ヶ所、米国に 8ヶ所の研究拠点、12,500人の研究スタッフを擁し、日本、中国、韓 国にもオフィスを構えるヨーロッパ最大の研究機関。1998年に未来型ワークプレース研究 のための組織であるオフィス・イノベーション・センター(OIC)を設立し、OFFICE21 プロジェクトとして様々な実験や研究を行っている。この研究内容は「OFFICE21」 と銘して出版されヨーロッパにおける近未来のワークプレイス研究の中心的な役割を果た している。 *参照 http://www.office21.de/ 第1部 [講演会] 「OFFICE21 近未来のワークプレイス」 ●フラウンホーファ Udo−E.Haner氏 [主な内容] ・OFFICE21 プロジェクトは、プロジェクトパートナーとして 20 社以上の民間企 業との協力体制で進められており、その研究は 1998 年にスタートしたオフィスイ ノベーションセンターで行われている。 ・この研究で組織やオフィス形態、ICT環境、ワークスタイル、オフィスビルや ワークプレイスのクオリティーが仕事の成果やオフィスワーカーのモチベーショ ンに大きな影響を与えることを実証した。 ・現在フェーズ 2006-2008 の活動を行っており Office21ShowCase としてプロトタ イプの提案や様々な実験的な試みを行っている。この成果は 2008 年度に新たに建 築されるイノベーションセンターにおいて、プロジェクトパートナーの為に公開 される。 第2部 [パネルディスカッション]「新しい働き方とワークプレイスの未来!」 -世界から見た日本のオフィス、日本から見た世界のオフィス-と題して、ヨーロッ パ、北米、日本のオフィス事情に詳しいパネラーによるディスカッションを行った。 ●京都工芸繊維大学助教授 仲 隆介氏 [主な内容] ・ヨーロッパのオフィス研究の実態に触れて、大変良い刺激を受けた。 ・ICTを装備したワークプレイスの効果について2つの評価実験をおこなった。 ・ICTの装備がコミュニケーションの活性化につながることを確認した。 ●ゲンスラー 山本 那智子氏 [主な内容] ・世界中で 2000 以上のパートナーの声を集めて大規模なサーベイをおこなった。 ・社員の 89%が仕事の満足度において職場環境がとても大事だとしている。 ・企業トップの 90%が優れた職場環境は業績向上に繋がると考えている。 ●JBMIA 客員研究員 古矢 眞義氏 [主な内容] ・JBMIA では、日本における次世代オフィスコンセプトの研究をおこなっている。 ・次世代オフィスのコアコンセプトを知の創造と活用とし、どこでも myoffice、 知の沸騰、知の参謀とまとめ OA からUCというキーワードを提案している。 ●Haner 氏とのディスカッション風景 [主な内容] ・知の沸騰(KnowledgeReactor)という言葉は大変印象的で良い表現だと感じる。 ・日本でもヨーロッパでもオフィス環境の研究を続けるのは簡単なことではない。 ・日本の経営者がオフィス環境の重要性を気づき行動をおこす必要がある。 ●コディーネーター 米村 紀幸 [主な内容] ・グローバルな観点でオフィスを見ると、同じ方向に進んでいると考えられる。 ・ワークスタイルはますます同一化し、ワークプレイスはボーダレス化していく。 ・フラウンホーファは、23のパートナ−を組織して「OFFICE21」プロジェクト に取り組んでいる。また、EUには、NEW WORKING ENVIROMENTS と いう部門があり、R&Dを助成している。この点、日本より進んでいる。 ・今後ともこのような国際交流の場を大切にしていきたい。 第3部 [懇親会] 文字通りの国際交流を図るべく懇親会を行った。 平成19年1月31日(水)15:00 ‒ 19:30 参加者 50 社・団体、141 名(受講者 126 名/招待者関係者 15 名)
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