Input for ISO Physical Storage Format 11. 案内検索データの管理形式 検索データは、地点情報(POI:Point Of Interest)データと検索データフレーム(カテゴリ・該当テーブル)の対応に よって構成される。その検索のひとかたまりを管理するのが、『ボリューム管理レコード』である。この、ボリューム管 理レコードによって、検索データフレームのフォーマットが定義される。『地点情報』も、ボリュームと並列に『地点情 報管理レコード』によって、管理される。 『ボリューム管理レコード』・『地点情報管理レコード』を管理するのが、『データ管理部』である。 『データ管理部』は、単一ディレクトリ構造の場合は1つ、複数ディレクトリ構造の場合は、ルートディレクトリ及び サブディレクトリそれぞれにつき、1つのみ記録することができる。(固有の名称あるいは META データを利用した一意 に決まる方法で指示するものとする。 ―― 地図データの定義方法に準ずるものとする) 検索データフレームは、検索の方法(検索のキー)が異なるだけで、母数となる情報を共用することのできる検索(例: 鉄道駅の路線別・50音別・エリア別の3種類の検索)がある。その為、地点情報データは、なるべく共用できるよう工 夫する。これによって、メディア容量の節約ともなる。 上記の例では、『路線別』・『50音別』・『エリア別』で、それぞれの『検索フレーム』がある。これらは、『鉄道 駅』という『ボリューム管理部』で管理される。これは、ボリューム管理部からボリューム管理部へ推移することにより、 階層の途中からでも異なる検索方法を指定することが可能となる。 また、地点情報は、用途(電話番号だけで名称がいらない、名称だけで電話番号がいらない 等)・情報(音声合成の ための読みデータが必要、道路データとのリンク情報が必要 等)によって様々なグループに分けることができる。これ らを1つの地点情報で表現しようとすると、冗長になってしまう。よって、検索のために、複数の地点情報を指定できる ようにする。(下図ボリューム1の場合) 複数の地点情報フレームを利用することも可能であり、さらに、地点情報の各フィールドの存在をビットフラグで表現 するようにする。これは、ビットフラグを利用してフィールドの存在情報を表現できるが、あらゆる場合・国で、8ない し16個(1 byte ないし 2 byte)以内のフィールドで地点情報が表現できるとは限らない。そのため、複数の地点情報 フレームが指定できるようにして、最適化を図れるようにしている。ただし、地点情報フレームが1つの場合、フィール ド存在フラグのみを使用すればよく、地点情報フレームを区別する情報を各検索フレーム内で使用する必要はない。 さらにある検索のボリュームによっては、検索のボリュームを特定するボリューム(すなわちさらなるボリューム管 理)を行うことも可能である。(下図右側検索フレーム 5) 登録地点などの様に、見た目は、『地点情報』のみで構成されている『ボリューム(Volume)』(用途によってまとめら れたデータフレーム)であっても、その管理のため(リスト表示などのため)には、必ず『検索フレーム』を持つ。 メディアに記述されている検索フレームは、必ず、1つないしは複数の『ボリューム』に関連しているものとする。『ボ リューム』として利用されていないデータは、検索に利用することはできない。 name[検索データ データ相関図] データ管理部 ボリューム管理3 ボリューム管理1 検索フレーム4 検索フレーム1 ボリューム4 ボリューム管理2 ボリューム1 地点情報 地点情報 1 2 検索フレーム2 検索フレーム 5 ボリューム 5 検索フレーム3 ボリューム2 地点情報 3 ボリューム3 Page 11.1-1/444 Input for ISO Physical Storage Format 289 March 2000 V1.22 Input for ISO Physical Storage Format データ作成者は、情報内容・提供対象・想定される利用形態に応じて『ボリューム』を作成する。 注意すべきは、『ボリューム』は、情報群を表現する言葉であり、一つのデータの塊(データ、フレーム)を表現する ものではない。地点情報・検索データによっては、表示用地図ユニットと同時に記録しておいた方が、効率的なもの(最 寄りの施設の検索など)がある。その場合、データは、ユニット毎の多数のフレームに分割されることになる。また、上 図の『ボリューム1』と『ボリューム2』のように、情報群としては、別々と認識されても、データ構成では、共通の地 点情報を活用するものもある。 なお、周辺検索等、地図ユニット内に同時に記録できるデータフレーム数は、付加情報A・Bの2つ、さらにはメッシ ュ検索のフレームに管理されるそれぞれ複数のボリュームである。ボリュームとして管理することにより、地図ユニット としてユニット内にデータ実体を記述すること(レスポンス速度向上)、および、実データへのリンクのみを記述する(ユ ニット容量への考慮)といったことが可能である。但し、データ実体のフォーマット・目的は、共通である。データの順 位は、ボリューム記述順とし、一般的にプライオリティは、(ユニット内に記述されるデータ)>(リンクが張られるデ ータ)の順となる。 11.1.案内検索データフレームの全体構造 案内検索データフレームは、検索・地点情報全体を管理するデータ管理部、検索関係のデータ(対象データの絞 り込みのためのカテゴリーデータと地点情報を指し示す該当データ)を各検索毎に集めた検索フレーム、地点情報 データフレーム、各フレームの情報を管理するボリューム管理部の4つのフレームより構成される。 データ管理部から各検索フレーム・地点情報フレームへは、オフセット(データ全体が、1ブロックとなって連 続して配置されているとき)あるいは(ディスプレイスメント)セクタアドレス(データ全体が、フレーム単位で 複数に分割されて、離れて配置されているとき)によって飛んでいくことが可能である。 地点情報・検索に関連するデータとして、以下の種類を定義する。 1)データ管理部 ボリューム管理部および地点情報を管理するデータ。1データ/ディレクトリである。 2)ボリューム管理部 検索のボリュームを管理するデータ。 検索データは、ボリューム単位で管理される。複数の検索フレームを管理することも可能である。 3)検索フレーム 検索データのフレーム管理に用いられるデータである。 検索名称などを記述するヘッダ、データの絞り込みに利用されるカテゴリデータ、および地点情報を指し示す 該当データより構成される。 a)カテゴリフレーム 検索データの階層構造の記述等に利用される。データ絞り込みのための選択肢等から構成される。 b)該当データフレーム [検索データ データ相関図]の『ボリューム1』と『ボリューム2』のように複数の検索で、地点情 報の共有をはかるために、(検索の)リスト画面作成時に必要なソート済みの地点情報を指し示す為の データを該当テーブルとして用意する。このデータにより、最適なリスト表示が可能となる。 なお、電話番号検索のように、カテゴリフレームより、直接、地点情報を呼び出すことも可能。 登録地点の場合、検索のための絞り込み動作が必要なく、最初からリスト表示を行えばよい。そのた め、カテゴリフレームが必ずしも必要ないため、実体のない、階層数=0のものを用意する。 4)地点情報フレーム 地点の座標・詳細情報およびルート設定などに利用する情報(緯度経度・リンク情報など)を持つデータ。 地点情報は、(検索方法によらず、)独立して存在する。検索データは、複数の地点情報フレームを利用する ことが可能。さらに、ビットフラグを利用して、フィールドの有無を判別させることも可能。 検索フレームに記述された地点情報フレーム番号(あるいはビットフラグ)を利用し、リスト表示において、 関連情報(写真・音声を利用した詳細な施設情報など)があることの記号表示に利用する事が出来る。 地点情報フレームは、地図ユニットに依存する場合(周辺施設の検索など)と、データとして独立して収録す る場合がある。(鉄道施設検索など) 但し、地図ユニットに依存していても、データ実体へのリンクを張ることで、見かけ上、独立したデータとす ることも可能。(利用方法によっては、依存するもの・しないものの混在も可能。ただし、それぞれ別のボリュ ームとして管理される) (交換を目的とした)登録地点データ等にも利用する。 Page 11.1-2/444 Input for ISO Physical Storage Format 289 March 2000 V1.22 Input for ISO Physical Storage Format name[検索データ 全体構造図] データ管理部 #k 検索フレーム (階層検索) データ管理部ヘッダ 検索フレーム管理部 ユーザ領域 (META データ) カテゴリー定義フレーム #1 ボリューム管理レコード ・ ・ #k ボリューム管理レコード (階層検索) ・ ・ #m ボリューム管理レコード #1 地点情報管理レコード ・ ・ #j 地点情報管理レコード (通常地点情報) ・ ・ #n 地点情報管理レコード 拡張領域 (データ管理部) ジャンル検索 電話番号検索 50音検索 : 該当データ定義フレーム ジャンル検索 電話番号検索 50音検索 : カテゴリーデータフレーム ジャンル検索 電話番号検索 50音検索 : 該当データフレーム ジャンル検索 電話番号検索 50音検索 : #j 地点情報フレーム (通常地点情報) 地点情報フレーム管理部 定義フレーム データフレーム Page 11.1-3/444 Input for ISO Physical Storage Format 289 March 2000 V1.22 Input for ISO Physical Storage Format name[データ管理図] 検索フレーム管理部1 検索フレーム管理部3 カテゴリ 該当テーブル 1 カテゴリ 3 該当テーブル 3 1 ボリューム1 地点情報 1 ボリューム22 地点情報 2 ボリューム21 検索フレーム管理部4 カテゴリ 4 該当テーブル 4 ボリューム管理21 ボリューム管理22 ボリューム4 ボリューム管理1 ボリューム管理2 ボリューム管理3 データ管理部 地点情報 管理レコード1 地点情報 管理レコード2 地点情報 管理レコード3 地点情報 検索フレーム管理部5 カテゴリ 5 該当テーブル 5 3 ボリューム5 Page 11.1-4/444 Input for ISO Physical Storage Format 289 March 2000 V1.22
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