Ambien CR®1により 大うつ病性障害患者に合併する不眠症と 日常機能

2008 年 6 月 25 日
本資料は、サノフィ・アベンティス社(フランス、パリ)が 6 月 10 日(現地時間)に発表したプレスリリースを
日本語に翻訳・編集したものです。本資料の正式言語はフランス語・英語であり、その内容および解釈については
両言語が優先します。http://www.sanofi-aventis.com をご参照ください。
Ambien CR®1により
大うつ病性障害患者に合併する不眠症と
日常機能低下が改善
-Ambien CR®(酒石酸ゾルピデム徐放剤)CIV 12.5mg 錠が
プラセボと比較して入眠、睡眠維持、総睡眠時間を有意に改善-
フランス・パリ、2008年6月10日-サノフィ・アベンティスは、抑うつ症状に対して選択的セロトニン再取り込み
阻害薬(SSRI)を投与中の大うつ病性障害(MDD)患者に合併する不眠症に対して、Ambien CR ® (酒石酸ゾ
ルビデム徐放剤)C IV 12.5mg錠の投与により8週間以上にわたり、入眠、睡眠維持および総睡眠時間が有意
に改善したという新たな臨床試験結果を発表しました。また、Ambien CR ® は睡眠に関連する翌日の機能指
標も改善しました。この試験データは、米国睡眠学会(APSS:Associated Professional Sleep Societies)の
第22回年次集会「SLEEP 2008」において発表されました。
ヘンリー・フォード病院睡眠障害研究センター(米国ミシガン州デトロイト市)のディレクターであるトーマス・ロ
ス(Thomas Roth)博士は、「本臨床試験の結果は、Ambien CR ® がMDDに不眠症を合併している患者さん
にとって実現可能な治療選択肢となることに加えて、翌日の日常機能を改善するのに必要な良い睡眠をもた
らすために有用であることを立証しています」と述べました。
Ambien CR ® は大うつ病性障害患者における睡眠の質および日常活動に及ぼす睡眠の影響を改善
臨床試験期間全体を通じてAmbien CR ® 群では総睡眠時間が延長しました。第8週で、プラセボ群の患者さ
んはベースラインに比べて睡眠時間が平均64分延長したと報告したのに対して、Ambien CR ® 群の患者さん
は平均101分延長したと報告しました(p<0.0001)。平均すると、Ambien CR ® 群の患者さんでは、プラセボ
群の患者さんと比べて入眠までの時間が短縮し、夜間覚醒の回数および入眠後の中途覚醒時間の減少する
ことにより睡眠維持困難が改善しました(p<0.0001)。さらに、Ambien CR ® 群の患者さんは、翌朝の活力、翌
1
本製剤は日本では未承認で、販売されておりません。製品の安全性情報に関しては、US 在住の患者さん向け
ウェブサイト(www.AmbienCR.com)にて詳細をご覧いただけます。 〒163-1488 東京都新宿区西新宿 3-20-2 東京オペラシティタワー
www.sanofi-aventis.co.jp
朝の集中力および日常活動に対する睡眠の影響など、日中の機能に関連する副次評価項目の改善も報告
されました 2。
治験治療下で発現した有害事象はAmbien CR ® 群の患者さんの72.9%、プラセボ群の患者さんの66.3%に
認 め ら れ ま し た 。 両 群 で 最 も 頻 度 が 高 か っ た 有 害 事 象 は 、 頭 痛 ( Ambien CR ® 群 14.1% 、 プ ラ セ ボ 群
17.9%)および悪心(Ambien CR ® 群 10.9%、プラセボ群 8.4%)でした。これらの有害事象は、Ambien
CR ® およびSSRIの両方に関する過去の臨床試験で報告されており、両治療薬の安全性プロファイルの一部と
して知られています 3。
ハーバード・メディカルスクール精神科教授兼マサチューセッツ総合病院精神科エグゼクティブ・バイスチェ
アであるマウリツィオ・ファヴァ(Maurizio Fava)医学博士は次のように述べています。「MDDに対する現在の
治療法は抑うつ症状の治療には効果的ですが、主に入眠困難と睡眠維持困難などの、MDDにしばしば合
併する睡眠障害には十分に対処できないことがあります。本臨床試験では、酒石酸ゾルビデム徐放剤が、患
者さんの入眠と睡眠維持を助ける効果的な補助的治療選択肢であることが明らかになりましたが、疲労やモ
チベーション欠如などの一部の二次的症状に対しても有用性を示す可能性があります 4」 5
以前に実施された全般性不安障害(GAD)に不眠症を合併した患者さんを対象としたAmbien CR ® の臨床試
験においても、入眠、睡眠維持および総睡眠時間ならびに睡眠に関連する翌日の日常機能について、同様
の改善が認められました。同試験は、Ambien CR ® に関する3番目に規模の大きい最近完了した試験であり、
Ambien CR ® が不眠症における入眠および睡眠維持に関する症状を改善することと関連して翌日の日常機
能の指標を改善することを示しました。 6
本臨床試験について
本臨床試験は、大うつ病性障害(MDD)と不眠症を合併した成人患者さん383名(年齢21歳~64歳)を対象
とした多施設共同・二重盲検・並行群間・無作為化・プラセボ対照試験です。本試験では、Ambien CR ® +抗
うつ薬escitalopram(Lexapro ® ) 710mgの併用投与を行う患者さんとプラセボ+escitalopramの併用投与を
行う患者さんを比較し、総睡眠時間によって測定した不眠症の総合的な改善状況を評価しました。24週間の
試験期間を通じて患者さんにAmbien CR ® 12.5 mg(n=193)またはプラセボ(n=192)を毎晩投与するとと
もに、escitalopram10 mgを毎日投与しました 8。
医師は、患者さんの自己報告による毎日の「朝の睡眠質問票(MSQ:Morning Sleep Questionnaire)」、8
週間にわたる隔週の来院時の調査、さらに患者さん(抗うつ薬反応者)が16週間の治療延長期間に移行した
場合には4週間ごとの来院時の調査により治療の有効性を評価しました。MSQでは、有効性の主要評価項
目である総睡眠時間に加えて、入眠潜時、入眠後の中途覚醒時間、覚醒回数、睡眠の質および睡眠と関連
する翌日の日常機能を副次評価項目として調査しました 9。
2
Fava, M. et al. Improved Insomnia Symptoms and Daily Functioning in Patients with Comorbid Major Depressive
Disorder and Insomnia Following Zolpidem Extended-release 12.5mg and Escitalopram Co-treatment. Poster
presented at SLEEP 2008 22nd Annual Meeting of the Associated Professional Sleep Societies on June 10, 2008.
3
同上
4
同上
5
National Association of Mental Illness – Major Depression. “How is major depression treated?”
http://www.nami.org/Template.cfm?Section=By_Illness&template=/ContentManagement/ContentDisplay.cfm&C
ontentID=7725. Accessed on April 25, 2008.
6
Fava, M. et al. Improved Insomnia Symptoms and Next-Day Functioning in Patients with Comorbid Insomnia and
Generalized Anxiety Disorder Following Concomitant Zolpidem Extended-Release 12.5 mg and Escitalopram
Treatment. Poster presented at American College of Neuropsychopharmacology Annual Meeting in December,
2007.
7
日本では未承認。
8
2に同じ。
8 に同じ。
9
2/4
不眠症について
不眠症(入眠困難、睡眠維持困難または早朝覚醒、再入眠困難)は最もよくみられる睡眠障害です 10。米国
では毎年およそ5000万~7000万人が不眠症を発症しており、多様かつ全般的な健康的・医学的影響が生
じています 11。
Ambien CR ® (酒石酸ゾルビデム徐放剤)C IV 錠について
Ambien CR ® は、入眠困難または睡眠維持困難(入眠後の中途覚醒時間によって測定)もしくはその両方の
障害を特徴 とする不眠 症に対して 適応を有し ています。大うつ病性 障害( MDD )または全般性不安障 害
(GAD)の治療に対しては適応を有していません。
本製剤は日本では未承認で、販売されておりません。
Ambien CR ® 重要な安全性情報 (US在住の患者さん向けウェブサイトにて詳細をご覧いただけます。
www.AmbienCR.com)
Ambien CR ® は不眠症の適応を有していますが、MDDまたはGADの治療に対しては適応を有していません。
Ambien CR ® は作用発現が早いため、就寝直前もしくは眠る準備が整った時に服用する必要があります。ま
た、持ち越し効果を避けるため、一晩にわたり(7~8時間)睡眠をとる準備が整わない限り、Ambien CR ® を
服用しないでください。患者さんは、服用した薬剤が覚醒直後に身体的または精神的活動状態にどのような
影響を及ぼすかを認識するまでは、Ambien CR ® またはその他の睡眠障害治療薬の服用後には自動車の運
転や危険を伴う機械の操作をしないでください。鎮静催眠薬を服用した患者さんにおいて、十分に覚醒して
いない状態で自動車を運転したり食事を摂ったりしたのに、そのことを覚えていない夢遊症などの複雑な行
動が報告されています。そのような複雑な行動を報告した患者さんに対してはAmbien CR ® 使用の中止を強
く推奨します。鎮静催眠薬の服用後に患者さんに血管浮腫が発現した例が稀に報告されています。血管浮
腫を発現した患者さんは、鎮静催眠薬を再服用しないでください。うつ病の徴候または症状を呈する患者さ
んに対しては鎮静薬/催眠薬を慎重に投与する必要があります。うつ病の徴候または症状を呈する患者さん
では自殺傾向が現れ、保護措置を必要とする場合があります。このような患者さんでは、意図的な過量服用
が多く認められるため、常にその患者さんに対して許容される最小量の薬剤を処方する必要があります。臨
床試験で最も多く観察された副作用は頭痛、傾眠および浮動性めまいでした。
サノフィ・アベンティスについて
世界をリードする製薬企業の一社であるサノフィ・アベンティスは、医薬品の創薬発見・開発・販売を通じて、
人々の生活の質の向上に取り組んでいます。
サノフィ・アベンティスは、パリ(Euronext: SAN)およびニューヨーク(NYSE:SNY)に上場しています。
今後の見通しに関する記述
このプレスリリースには、1995年民間有価証券訴訟改正法(修正を含む)でいう「今後の見通しに関する記述」が
含まれています。今後の見通しに関する記述とは、歴史的事実を述べるものではない記述です。これらの記述に
は、財務計画と予測ならびにそれらの根拠となる前提、将来の事象、事業、製品およびサービスに関する計画、目
標、意向および期待に関する記述、ならびに、将来の実績に関する記述が含まれます。一般的に、今後の見通し
に関する記述は、「予想」、「期待」、「見込み」、「予定」、「予測」、「計画」などの表現によって識別されます。サノ
フィ・アベンティスの経営陣はそのような今後の見通しに関する記述に反映された予想を妥当と考えますが、投資
家は今後の見通しに関する情報と記述がさまざまなリスクと不確実性の影響を受けやすく、それらの多くが予測困
難であり、通常サノフィ・アベンティスが制御できず、そのために実際の結果と進展が、今後の見通しに関する情報
と記述の中で表現された、暗示された、または予測されたものとは大幅に異なる可能性があることに注意して下さ
10
National
Sleep
Foundation.
Can’t
Sleep?
National
Sleep
Foundation.
Can’t
Sleep?
http://www.sleepfoundation.org/site/c.huIXKjM0IxF/b.2421129/k.251A/Cant_Sleep_Learn_about_Insomnia.htm.
Accessed on March 20, 2008.
11
Altevogt, BM & Colten, HR. Sleep Disorders and Sleep Deprivation: An Unmet Public Health Problem. Executive
Summary. Institute of Medicine Committee on Sleep Medicine and Research Report. Page 2. April 4, 2006.
3/4
http://www.iom.edu/CMS/3740/23160/33668.aspx. Accessed on March 20, 2008.
い。これらのリスクおよび不確実性には、サノフィ・アベンティスの2007年12月31日終了事業年度フォーム20-F年
次報告書の「リスク要因」および「今後の見通しに関する記述」項目を含む、サノフィ・アベンティスが作成したSEC
およびAMFに対する公の届け出の中で議論されているかまたは特定されているものに付随する不確実性とその他
の事項が含まれます。サノフィ・アベンティスは、適用法によって義務付けられている場合を除き、今後の見通しに
関する情報または記述の更新または見直しを行う義務を負うものではありません。
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