白岡町防災育成講座 ロープワーク 平成20年2月 白岡町町民活動推進課 ロープ取扱い訓練 ∼ロープ1本で命が助かることもある∼ 大規模な災害時には、防災機関の対応力に限界が生ずる可能性もあることから、住 民が隣近所お互いに助け合い、負傷者などの救出や応急手当が適切に行えるよう、資 器材 の取扱いや、基本的な救護法を訓練しておくことが必要です。 ※ロープの結び方と取扱い ☆ ロープは、安全に避難したり、負傷者を救出する場合や危険個所を明示する場合 に活用します。 ☆ ロープは、ナイロン又はクレモナ製で、太さ10∼12mmくらいのものが取扱 いに便利です。(練習するならどんなロープでも構いません。) ※野外活動、例えばキャンプでは道具類が充実してきたとはいえ、テントなどを設営 する時には今でもロープ技術が必要です。そして、生きるすべてを最小限の道具で過さ なければならないサバイバル状況下ではロープワークが生存の鍵となります。雨風を防 ぐ避難屋根、食料を確保する道具など、これさえ知っていれば生きのびるチャンスが大 いに広がるのです。 災害はいつ、どこで遭遇するかわかりません。絶対に身につけておきたい、命をつなロ −プワークです! 目次 結び方の種類 本結び もやい結び 巻結び 節結び トラック結び 1P 2∼3P 4∼5P 6∼7P 8∼9P 10∼11P 基本的なロープの結び 本結び 本結びは結び方の基本中の基本でこ れは風呂敷や三角巾などでも使う結び 方です。同じ太さ、同じ素材同士のロ ープを結ぶのに適しています。結び方 を間違えるとすぐにほどけてしまうの で注意が必要です。 もやい結び もともとは船を陸の杭などにつなぎ止 める(もやう)ためのもの。特徴は結び 目が締まり輪の大きさが変わらないので 人を吊下げてもほどけないといいます。 結びやすく解きやすいむすび方で人や樹 木などに結びつける場合に使います 巻き結び 結びやすく締め付けしやすい結びで、 ロープを何かに結び止める時に使う結び です。 節結び 1本のロープに数個又はそれ以上のひ と結びを連続して作り、登はんあるいは 下降の手がかかりとする場合に用いる。 トラック結び ロープを強く張る時に用います。 (1)本結び 本結びは結び方の基本中の基本でこれは風呂敷や三角巾などでも使う結び方で す。同じ太さ、同じ素材同士のロープを結ぶのに適しています。結び方を間違える とすぐにほどけてしまうので注意が必要です。 1 ロープとロープを重ね合わせます。どち らが上でも構いません。右手側が上でも左 が上でもオッケーです。 写真では赤が上になります。 2 上にのせたロープを下のロープの下にく ぐらせて、上にもっていきます。 3 一番始めの時に上にもってきた方(赤の ロープ)を上に重ねて、もう一度下のロー プにくぐらせ、上にもっていきます。 4 ロープの出ている長さが左右対称になる ように(できれば!)閉め込みます。 間違った結びだとロープの端と端が同じ方 向に抜けずに互い違いに端が抜けてしまい ます。 5 しっかり閉め込んだら今度は端で半結び (ほどけ止め)をします。 6 しっかりと締め付けをしたら完成です。 ※左右対称に出来れば完璧です! (2)もやい結び もともとは船を陸の杭などにつなぎ止める(もやう)ためのもの。特徴は結び目 が締まり輪の大きさが変わらないので人を吊下げてもほどけないといいます。結び やすく解きやすいむすび方で人や樹木などに結びつける場合に使います。 1 ロープを樹木などの結びつけるモノの後に回 し端を上に重ねます。 2 ロープの端を重ねたロープの下に通して自分 手前にもっていきます。 3 端末が長い方のロープをしっかり動かないよ うに押さえて短い方のロープを引っ張ります。 4 そのまま短い方のロープを強く引っ張りつ づけると、輪が出来上がります。 5 引っ張ってきた短い方のロープを長い方の ロープの下にくぐらせ、もう一度輪に戻します。 6 しつかり締め付けます。そして残りのロー プの端末で半結び(ほどけ止め)をして完成 です。 ※火災や何かで2階から避難する時に、シーツやカーテンなどを(1)の本結びで つなぎ、このもやい結びを作れば、ロープがなくても大丈夫です。 (3)巻き結び 結びやすく締め付けしやすい結びで、ロープを何かに結び止める時に使う結びで す。 1 ロープを結ぶ物の上に置くような形でのせ て手前にもっていきます。 2 短いロープの端末を長いロープに×になる ように上から交差させます。 3 短いロープを×になったロープの下にくぐ らせます。 ※この形が左右上下逆でも出来るようにな るのが望ましいです。 4 しっかりとロープとロープの間が開かな いようにしめ込みます。 5 端末で半結び(ほどけ止め)をしっかり締め つけて完成です。 ※半結びは端末が出てきた側とは反対側に 結びます。端末が長すぎたら何回か半結びをか ければより完璧になります。 (4)節結び 1本のロープに数個又はそれ以上のひと結びを連続して作り、登はんあるいは下 降の手がかかりとする場合に用いる。 1 写真のように右手で輪を長い方のロ −プが下にくるように作ります。 2 先ほどと同じように輪を作ります。 作った輪を1の輪の上に 2∼6 個ほど重 ねていきます。 ※輪の数はロープの長さによるので適宜 長さに合わせて作って下さい。 3 4 輪を作り終えたら最後の端末を輪の中に 入れて通します。 5 通したロープを引っ張っていくとどん どん節が出来ていきます。 6 最後にある程度締めつけていけば出来 上がりです。 ※節結びの解き方 各々の節をゆるめ、一方のロープの端末を通してしごいていくと解けます。 (5)トラック結び ロープを強く張る時に用います。 1 ロープの一方を支持物に巻き結びなどで 固定した後に手前側のロープを二つ折にし ます。 2 二つ折にしたロープに輪を作って通します。 3 ロープの端末を支持物に一度通して手前の輪 に通します。 4 通したロープをたるまなくなるまで引っ張り つづけます 5 ロープがこれ以上張れなくなったら残りの端 末でしっかり緩まないように止めます。 ※巻き結び等で止めます。
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