- - - - http://trans-aid.jp サバルタン研究 (2009年1月26日版

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サバルタン研究 (2009年1月26日版) / ウィキペディア英語版
Subaltern Studies (15:32, 26 January 2009 ) / Wikipedia
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skipjack 2009-04-11 18:37:56
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
サバルタン研究グループ(SSG)またはサバルタン研究集団とは、ポストコロニアル・ポスト帝
国主義時代の、特に南アジア社会について、また、第三世界全般について関心を持つ南アジアの
研究者グループである。サバルタン研究という術語は、時として、彼らと視角を共有するその他
の研究者たちをより広く指すのにも用いられる。彼らの手法は「下からの歴史」の一つであり、
エリートよりも、社会の下層にいる大衆の間で起きたことの方に焦点を合わせてきた。
目次
1. 定義
2. サバルタン研究にかかわった人々
3. 関連記事
4. 参考文献
5. 外部リンク
定義
この潮流における「サバルタン」という術語は、イタリアのマルクス主義者、アントニオ・グ
ラムシ(1881年-1937年)の著作に由来する。字義通りには、人種、階級、ジェンダー、性的指
向、民族性、宗教、どれが原因かにかかわらず、従属的な階級や立場に置かれた個人や集団のこ
とを指す。
サバルタン研究グループは、エリック・ストークスの研究に影響を受け、1980年代に台頭した
。それは、インドと南アジアの歴史について、新しい語り方を打ちたてようと試みた。グラムシ
の著作に触発されたことが明確な、この語りの戦略は、彼らの「良き助言者」といえるラナジッ
ト・グハの著作、『サバルタン研究 Subaltern Studies』第一巻における彼の「マニフェスト」と
、彼の古典的研究書『植民地期インドにおける農民反乱の基本的様相 The Elementary Aspects of
Peasant Insurgency in Colonial India』(注1)の中で、明確にされている。ある意味で彼らは左翼
であるとはいえ、インド史の伝統的なマルクス主義的語りに対しては、鋭く批判的である。マル
クス主義的語りとは、半封建的なインドはイギリスに植民地化され、政治化され、独立を勝ちと
ったとするものだ。彼らが特に批判の対象とするのは、その語りがエリートの政治意識に焦点を
合わせ、エリートが大衆のイギリスに対する抵抗運動と反乱を主導した、とすることである。
それに対し彼らは、政治・社会変動の主体として、非エリートであるサバルタンに焦点を合わせ
る。彼らは、デモや蜂起のような特に目につきやすい活動に対し、立ち現れる政治・社会運動に
おける言説やレトリックに注目してきた。
サバルタン研究にかかわった人々
サバルタン研究グループは、ラナジット・グハによって立ちあげられた。最近では、それまでの
参加者の中から、グループのポスト・モダン的転回に幻滅する者も出てきた(グループを離れたス
ミット・サルカールが有名である)。
サバルタン研究にかかわった研究者
R. グハ
S. アミーン
P. チャタジー
G. プラカーシュ
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D. チャクラバルティ
S. カヴィラージ
D. ハーディマン
D. アーノルド
G. パーンデー
G. バドラ
G. C. スピヴァク
E. サイード
S. サルカール(後に意見を異にした)
S. タールー
A. スクリヤー
S. マーヤーラーム
M. S. S. パーンディアン
Q. イスマーイール
A. ムフティー
K. A. アリー
L. マニ
関連記事
南アメリカにおけるサバルタン研究
参考文献
Young, Robert, White Mythologies. Routledge, 1990, reissued 2004. Several associated ISBNs,
including ISBN 0-415-31181-0, ISBN 0-415-31180-2.
Ludden, David, ed., Reading Subaltern Studies. Critical History, Contested Meaning and the
Globalization of South Asia, London 2001.
Chaturvedi, Vinayak, ed., Mapping Subaltern Studies and the Postcolonial, London and New York
2000.
外部リンク
Tim Spurgin's notes on Subaltern Studies and other topics in postcolonialism
A Bibliography of Subaltern Studies - the books, articles, and reviews
- 訳者より
(注1)英文タイトルに単語の脱落があったため補った。
2009年4月11日仮訳。改訳の際には以前の版は残さないので注意。
日本語の参考文献
S. サルカール『新しいインド近代史』(研文出版、1993年)
R. グハ、G. パーンデー、P. チャタジー、G. スピヴァク『サバルタンの歴史』(岩波書店、
1998年)
粟屋利江「『サバルタン・スタディーズ』の軌跡とスピヴァクの介入」(『現代思想』1999年
7月号)
井坂理穂「サバルタン研究と南アジア」長崎暢子編『現代南アジア1』(東京大学出版会、
2002年)
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