感染症から守ろう!子どもと高齢者、そして私も!予防接種大切です

教育講演Ⅲ 公衆衛生(公開)
EntryNo. 24
感染症から守ろう!子どもと高齢者、そして私も!予防接種大切です
多 屋 馨 子(国立感染症研究所 感染症疫学センター第三室 室長)
感染症から守ろう!子どもと高齢者、そして私も!予防接種大切です
国 内 で 接 種 可 能 な ワ ク チ ン が 少 な い「 ワ ク チ ン
ギャップ」の指摘を受けて数年が経ちました。接種可
◎多屋
馨子 1)
1)
能なワクチンの種類は増加し(下表)
、特に乳幼児の
国立感染症研究所
感染症疫学センター第三室
予防接種スケジュールは過密になっています(下図)。
【定期接種】(対象者年齢は政令で規定)
抄録本文
表 日本で接種可能なワクチンの種類(2014 年 10 月 1 日現在)
国内で接種可能なワクチンが少ない「ワクチンギャッ
生ワクチン
プ」の指摘を受けて数年が経ちました。接種可能なワ
■ BCG
クチンの種類は増加し(下表)、特に乳幼児の予防接
■麻疹・風疹混合(MR)
種スケジュールは過密になっています(下図)。
■麻 疹(はしか)
表 日本で接種可能なワクチンの種類(2014 年 10 月
■風 疹
1 日現在)
■水 痘
【任意接種】
生ワクチン
不活化ワクチン・トキソイド
■BCG
■百日咳・ジフテリア・破傷風混合(DPT)
■麻疹・風疹混合(MR)
■麻 疹(はしか)
■ジフテリア・破傷風混合トキソイド(DT)
■風 疹
■ポリオ(IPV)
■水 痘
■百日咳・ジフテリア・破傷風・不活化ポリオ
【定期 混合(DPT-IPV)
不活化ワクチン・トキソイド
接種】
■百日咳・ジフテリア・破傷風混合
■日本脳炎
(対象
(DPT)
■インフルエンザ
者年齢
■ジフテリア・破傷風混合トキソイド
は政令 ■肺炎球菌(13 価結合型)
(DT)
で規定)
■インフルエンザ菌b型(Hib)
■ポリオ(IPV)
■ヒトパピローマウイルス(HPV)
:2 価,4 価
■百日咳・ジフテリア・破傷風・不活化
ポリオ混合(DPT-IPV)
■肺炎球菌(23
価多糖体)
■日本脳炎
生ワクチン
■インフルエンザ
■肺炎球菌(13 価結合型)
■ポリオ
■インフルエンザ菌b型(Hib)
■流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
■ヒトパピローマウイルス(HPV):2 価,
■黄 熱
4価
■ロタウイルス:1
価
■肺炎球菌(23価,5
価多糖体)
生ワクチン
不活化ワクチン・トキソイド
■ポリオ
■ B■流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
型肝炎
■破傷風トキソイド
■黄 熱
■ロタウイルス:1 価,5 価
■成人用ジフテリアトキソイド
【任意■ A 型肝炎
接種】
不活化ワクチン・トキソイド
■狂犬病
■B 型肝炎
■破傷風トキソイド
※定期接種を対象年齢以外で受ける場合
■成人用ジフテリアトキソイド
■A 型肝炎
■狂犬病
※定期接種を対象年齢以外で受ける場合
2014 年 10 月から水痘と高齢者の肺炎球菌感染症が予
防接種法に基づく定期接種対象疾病に追加され、水痘
はA類疾病、高齢者の肺炎球菌感染症はB類疾病に追
加されました。2014 年 11 月現在、おたふくかぜ、B
2014 年 10 月から水痘と高齢者の肺炎球菌感染症が
予防接種法に基づく定期接種対象疾病に追加され、水
痘はA類疾病、高齢者の肺炎球菌感染症はB類疾病
に追加されました。2014 年 11 月現在、おたふくかぜ、
B型肝炎、ロタウイルスの各ワクチンについては、定
型肝炎、ロタウイルスの各ワクチンについては、定期
期接種化の必要性について、厚生労働省予防接種・ワ
接種化の必要性について、厚生労働省予防接種・ワク
クチン分科会、同基本方針部会等で検討が行われてい
チン分科会、同基本方針部会等で検討が行われている
るところです。
ところです。
ワクチンで守れる病気はワクチンで守るという国の基
ワクチンで守れる病気はワクチンで守るという国の
本方針も発表されました。予防接種の有効性と安全性
基本方針も発表されました。予防接種の有効性と安全
を理解し、自然罹患した場合のリスクを一緒に理解し
性を理解し、自然罹患した場合のリスクを一緒に理解
た上で、制度があるから受けるワクチンから、理解し
した上で、制度があるから受けるワクチンから、理解
て受けるワクチンに変わって欲しいと願っています。
して受けるワクチンに変わって欲しいと願っています。
守れる病気は守りたい。こどももおとしよりもそして
守れる病気は守りたい。こどももおとしよりもそして
私も・・・。予防接種に関する最近の知見とともに当
私も・・・。予防接種に関する最近の知見とともに当
日は皆様と一緒に考えてみたいと思います。
日は皆様と一緒に考えてみたいと思います。
連絡先 国立感染症研究所感染症疫学センター 多屋
連絡先 国立感染症研究所感染症疫学センター
多屋 馨子 [email protected]
馨子 [email protected]