防長の 防長 の 自然学散歩- 自然学散歩 -10「 10 「青海島の 青海島の 海上アルプス 海上 アルプス」 アルプス 」 萩市の西方20kmに位置する長門市の青海島は、北長門 海岸国定公園の中核をなす景勝地で、紺碧の日本海と荒波に 削剥された海食崖との織りなす海岸美が見どころです。 青海島の地質は、一億年前の凄まじい火山活動に依って噴出した火山灰が厚く堆積 してできた凝灰岩や、それに貫入したマグマが固まった流紋岩で構成されています。 島の北側は、日本海の荒波で大きく波食を受け、当初あった山の半分程度は削られ、 場所によっては高さ 100mにも及ぶ海食崖が発達しています。 崖の前面は大小無数の洞門や洞窟が穿たれ、変化に富んだ岩石海岸が連なっています。 また、波食に抵抗して硬い流紋岩質の岩石が海上に残り、十六羅漢・仏岩などの石柱 群が点在しており、これ等が海上アルプスと呼ばれる景観をかたち造っています。 観光コースは、仙崎港から遊覧船で青海島一周コース(90 分)を選ぶと、海上から 迫力ある自然を楽しむことができます。 また陸上からは、島の北側核心部に自然研究路と称する遊歩道が巡らされており、 見どころに設けられた展望台よりの景観も充分に楽しめます。 遊歩道の中ほどから「瀬叢(セムラ)」と呼ばれる岩礁群が望まれ、その場所の案内板 に依ると、日本画家「東山魁夷」が皇居宮殿の障壁画「朝明けの潮」のイメージスケッチ を行ったとの説明文がありました。 筆者は、著名日本画家中でも唯一無二となる同画伯のファンで、ただ1セットだけ 所有している美術全集にこの絵画が載っていましたので、接写して添付しました。 障壁画は巾 14m×高さ4mの長大なものとの事で、日本海の雄大な潮流が岩礁を洗う 様子を描いた、巨匠ならではの素晴らしい作品です。 青海島の海食崖 海上アルプス 東山魁夷の障壁画「朝明けの潮」 (皇居宮殿・波の間) 【他のお奨めスポット:仙崎港近くにある「金子みすず記念館」は、文学好きの方必見】
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