社 会 学 は私 たちの生 活 に何 をもたらすのか 社会学類 社 会 学 とはなにか 社 会 学 とは,社 会 で起 きている現 象 がどういう仕 組 みで,なぜ起 きているのかということについて,経 験 的 事 実 だけを認 識 の根 拠 とする手 法 で研 究 する学 問 のことである.(①)また,この学 問 が取 り扱 う 領 域 としては,都 市 ,家 族 ,文 化 ・産 業 ,労 働 ,社 会 調 査 ,メディア,ジェンダー,医 療 ,宗 教 ,環 境 , 観 光 ,スポーツ,知 識 ,音 楽 ,流 言 ,大 衆 演 劇 ,パラドクスなど実 に幅 広 い領 域 に及 ぶ.(②)つまり, 私 なりに定 義 してみると私 たちが身 の回 りで起 きていることにふれて熟 考 してみることだといえよう.ま た,こちらはインターネットサイトを参 考 にした見 かただが,規 制 ・慣 行 のものに対 する,もう一 つの新 し い概 念 を作 り出 そうとする学 問 でもあるようだ.その一 方 で,社 会 現 象 を分 類 する概 念 を作 る,という ことに留 まる場 合 もあるようだ.(③)筑 波 大 学 でも社 会 学 の授 業 として様 々な授 業 が開 講 されている. つまりひとくちに社 会 学 といってもありとあらゆる分 野 があるということは明 白 である.では実 際 に社 会 学 の分 類 を少 しみ てみる .イン ターネットサ イトによ ると,形 式 社 会 学 ,理 解 社 会 学 (エスノ メソドロジ ー),知 識 社 会 学 に分 類 されるようだ.(①) 実 際 に社 会 学 はどのように研 究 されているのか では,社 会 学 と はなん なのか定 義 的 に述 べ てきたので,次 は具 体 的 に社 会 学 がどのように研 究 さ れているのか述 べる.ここで社 会 学 の中 の1つ「都 市 社 会 学 」をあげてみる.概 念 的 な話 としては,都 市 生 活 の実 態 を踏 まえて,都 市 の構 造 や機 能 をあらゆる角 度 から分 析 して解 明 しようとする学 問 だ. 20世 紀 初 頭 にシカゴ大 学 で研 究 活 動 が始 められたのが始 まりだといわれている.(⑥)この前 私 は社 会 学 の授 業 を受 講 した.その際 ,都 市 社 会 学 に関 する話 が出 てきた.そこでは,戦 後 の経 済 成 長 期 におけるビデオを見 て,戦 後 の日 本 の大 都 市 における都 市 化 とそれに伴 う地 域 社 会 の変 化 を考 えた. 都 市 化 していく側 面 ,また,それに伴 う郊 外 ,再 都 市 化 についてもよく考 えようという授 業 であった.ほ かにも例 をあげてみる.筑 波 大 学 の社 会 学 専 攻 で都 市 社 会 学 を専 攻 している先 輩 は,今 どうしてニ ュータウンがたてられたのかということを学 んでいた.このようなこともテーマになるようだ.私 が受 講 して いる授 業 においても,例 に挙 げた先 輩 の授 業 にしても共 通 していうことができるのは,都 市 社 会 学 , つまり社 会 学 においては歴 史 を深 く考 えるということが要 されるのである.しかし,歴 史 を深 く考 えると ひとくちに言 っても社 会 学 を深 めていくには独 自 の歴 史 の見 方 というものがあるようだ.(⑤)まだ私 自 身 ,社 会 学 を深 く学 び始 めようとしている段 階 で,概 念 的 にしかこの場 で述 べることができないが,社 会 学 のための歴 史 の見 方 は少 し哲 学 と似 ている側 面 があるようだ.(④)ある歴 史 が自 明 で常 識 的 な ものだと思 わずにその世 界 像 を疑 ってみるということ,しかし,疑 いと反 発 だけでは考 えが掘 り下 げら れていかない.(⑦)そこを掘 り下 げられるような目 が研 究 をしていく上 では大 いに必 要 とされているの だ.また,実 際 に 社 会 学 を学 んでいる本 校 の 先 輩 の話 によると , 研 究 の上 ではフィー ルドワーク ( 実 地 調 査 )が欠 かせないとおっしゃっていた.フィールドワークをして自 分 の目 で実 際 に確 かめることで よりリアルに現 状 を把 握 できたそうだ.過 去 の歴 史 を見 ていく上 でも映 像 で見 ることももちろん大 切 だ が,実 際 に展 示 館 に行 って,当 時 の実 物 に触 れてみることでより立 体 的 に過 去 を思 い描 くことができ るようだ.実 際 に足 を運 んでみて,都 市 の,社 会 の空 気 感 を感 じることが できるのはこの上 ない醍 醐 味 の一 つである.だが,本 校 社 会 学 教 授 の奥 山 敏 雄 教 授 によると自 分 が社 会 の中 に入 り込 んでしま っているから社 会 を客 観 的 に見 るのはものすごく難 しいし不 可 能 に近 いとおっしゃっていた.つまり研 究 においてもう一 つ大 切 になってくるのは社 会 の外 に一 歩 でる努 力 をして社 会 を客 観 的 に見 る力 で あると言 えよう. 社 会 学 の研 究 はどう私 たちの生 活 に生 かされてくるのか では,先 ほど,都 市 社 会 学 の研 究 を 例 に社 会 学 の研 究 のあり方 について述 べたが,そのよ うな研 究 が一 体 どのように私 たちの生 活 に生 かすことができるのかここで述 べる.同 じく都 市 社 会 学 を例 に 挙 げてみる.前 述 した,なぜニュータウンができたのか,という研 究 をしている先 輩 は現 代 の社 会 問 題 の一 つとなっている都 市 の乱 立 ,郊 外 の過 疎 化 を予 防 するのに役 立 てようとしているようだ.都 市 発 生 のメカニズムを研 究 で学 ぶことができるから,実 際 に自 分 が都 市 をどうデザインすれば人 口 が程 よく 分 散 されるかがわかるようになってくるから,だそうだ.また,私 は地 域 社 会 を活 性 化 させたいと考 えて いるのだが,そのうえで,都 市 社 会 学 は地 域 コミュニティー成 立 過 程 についても研 究 の領 域 になって いるため,有 用 だと言 えよう.なぜなら地 域 社 会 活 性 化 の上 で人 々の結 びつきを強 くさせることが重 要 な課 題 となっているからだ.このように社 会 学 の研 究 は,社 会 学 とは何 かという説 で述 べたことと多 少 なりとも被 ってしまうが,社 会 の見 えないところに目 を向 けることによって社 会 の見 える部 分 での問 題 を 解 決 す る の に 大 い に 役 に 立 つ よ うだ . こ の よ う な 意 味 で , 社 会 学 は人 間 の 役 に 立 っ てい る よ う だ. まとめ それでは最 後 にまとめとしてもう一 度 社 会 学 とはどんなものか私 なりに再 定 義 するとともに私 のみな らずみんなで共 有 していくべきであろう社 会 学 の一 部 について述 べる.私 たちは普 段 何 気 なく毎 日 を 過 ごしているが,私 たちが住 んでいる近 所 でも,学 校 でも,多 くの人 が関 わっているからこそ毎 日 の生 活 が成 り立 っている.そこには人 々の協 力 が欠 かせない.簡 単 な話 を出 すとすれば,ゴミ出 しステー ションのゴミをカラスから守 ることを当 番 制 でやったり,近 所 の人 同 士 で監 視 しあったり・・・.近 所 のゴ ミステーションがわりかし整 然 と保 てているのは近 所 のつながりが背 景 にあるからである.つながりは決 して物 のように存 在 しているわけではないので,目 にはありありと見 えてこない.このようにうまく物 事 が いっている背 景 には必 ず目 に見 えない何 かの存 在 がある.この「目 に見 えない何 か」をいかに私 たち が見 ようとして,考 えることができれば,もっと多 くの,日 常 生 活 をよく過 ごしていけるための制 度 や仕 組 み,施 設 をつくるヒントが見 つかるのだと言 えよう.つまり,社 会 学 とは,目 に見 えるものより目 に見 え ないものに目 を向 けて考 える学 問 なのだと私 なりに再 定 義 する. みんなで社 会 学 を共 有 していくにはどうすればいいか具 体 的 な方 策 を考 えて結 びとする.いきなり 全 国 単 位 で問 題 を共 有 するというのは困 難 であるから,近 所 同 士 を出 発 点 にしていくのはどうだろう か.自 治 会 ,青 年 会 をつくって定 期 的 に交 流 の場 を設 けるのが良 いと考 える.交 流 の場 を設 けること で近 所 同 士 のつながりができる.つながりが強 くなれば思 ったことを語 り合 えるようになる.語 り合 うこと ができれば他 人 の問 題 意 識 が自 分 の認 識 の中 にもしみこんでくる.しみこんでくることで問 題 を共 有 できる.問 題 が共 有 できれば近 所 をよくしていこうとアクションをいっしょに起 こすことができる.そうする ことで近 所 が活 性 化 する.活 性 化 すれば地 域 という単 位 に輪 が広 がっていく.つながりをつくることを 出 発 点 として,多 くの人 間 が目 に見 えない部 分 を語 りあえるようにする.その輪 が大 きければ大 きいほ ど大 規 模 なプロ ジェクト が可 能 になる し,新 た な目 に見 え ない部 分 の発 見 がある.つまり要 はま ずは 身 近 なところでつながりをつくるべきだと私 は考 える.(そもそもこの「つながり」こそも社 会 学 の研 究 材 料 といえよう.) 参考文献 <社 会 学 について> ① http://d.hatena.ne.jp/ ② http://sociology.r1.shudo-u.ac.jp/sociology/intro.htm ③ オーギュスト・コント 社 会 学 とは何 か 岩 波 書 店 ④マックスウェーバー プロテスタンティズムの倫 理 と資 本 主 義 の精 神 岩 波 書 店 <都 市 社 会 学 について> ⑤http://www.ouj.ac.jp/hp/kamoku/H25/kyouyou/B/syakai/s_1639/45.html ⑥都 市 社 会 学 ウィキペディア <その他 関 連 事 項 > ⑦はじめての哲 学 史 強 く深 く考 えるために 竹 田 青 嗣 ―西 研 (編 ) 有 斐 閣 アルマ
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