兆円という数字 年度 で、ともにリーマンショ ック前の 年度、 を上回って史上最高額で 5人以上の事業所 金はどうか。規模 を見ると、名目賃金こそ 統計で前年9月比の数字 と厳しい。最新の9月の いる。人々の暮らしはそ 比 万 人 増 ︶、 正 規 雇 用 万人減、 年 月前 者は減り続けている︵ 年 年平均比4万人減︶ 。この ため非正規比率は上昇し ・2 年 ・6%↓ 年 続けている︵ 年 月 %↓ ・5%︶ 。 企業収益は著しく増え ているが、実質賃金は下 がり続け、正規雇用は減 り続けている。好循環な ど少しも起こっ ていな い、ということである。 クスの現実である。 2年間にわたるアベノミ る景気の失速︱︱これが 円安、消費増税による 暮らしの破壊、それによ マイナスである。 見ると、ここ半年、既に 長率︵棒グラフ︶の方を ちなみに、前年同期比成 ったと見ていいだろう。 の景気浮揚効果はなくな 待たずしてアベノミクス る。安倍内閣発足1年を マイナス成長に陥ってい 消費が落ち景気は 悪くなりつつある 循環どころではな 2014年10月 ある。大企業から自民党 で働く勤労者の一人平均 0・7%増と微増だが、 ある。実質賃金の前年比 月前年平均 好 い。勤労者の実質 収入が減って家計の購買 力が衰え、消費が落ち込 んで景気は既に悪くなり つつある。 こ れ を 見 よ う︵ 上 図 ︶。 まず、前期比成長率︵折 年1∼ れ線グラフ︶を見ると、 内閣発足直後の 3月期こそ勢いがよかっ た も の の、 次 第 に 減 速 35.2% への政治献金は著しく増 えているという。さもあ りなんと思う。大企業に とっては、アベノミクス 様々である。 実質賃金は前年を 下回り続けている 賃金の動きを見ると、安 実質賃金は3・0%減で 賃 倍内閣発足の年、 年の ずっと、 カ月も続いて 者総数は確かに増 用はどうか。雇用 正規雇用者は減り 非正規比率は上昇 る、ということである。 受取賃金の総額︵ボーナ 比0・5%減である。 比 万人増、 年 月は 前年平均比 万人増︶ 。た 比で見ての︶ 円安の進 年 万 だし、増えているのは非 年 行、4月からの消費税増 安倍政権2年目の 年 に 入 っ て か ら は、 ︵前年 加している︵ 年は前年 実質賃金を見ると、前年 雇 ら、その分を差し引いた 費者物価が上がっ たか 円安の影響で、 年は消 た。アベノミクスの下の ︵0 ・ 0%増︶ であっ 合計額︶は前年比横ばい れだけ厳しくなっ てい 74万人増 年7月から 4万人減 マイナスは 70万人増 ス、時間外手当等を含む 2014年10月 (前年平均比) ∼ 月期には 35.0% 年度の経常利益の額 は全企業で 兆円、大企 業で 60 正規雇用者で︵ 36.0% 暮らしと経済研究室・主宰 えているのは事実だが、 賃金が増え、雇用環境が 良くなるなどといった好 循環は少しも生まれてい ない。 93万人増 し、 年 (資料)総務省「労働力調査」 13 人増、 37.5% 38.0% 山家 悠紀夫 やんべ・ゆきお 1940年生まれ。神戸大学経済 学部卒業後、第一銀行に入行。第一勧銀総合研究所 専務理事、神戸大学大学院教授を経て、 年から現 職。 著書に﹃アベノミクスと暮らしのゆくえ﹄︵岩 ノミクスの好循環が生ま れである。企業収益が増 波ブックレット︶、 ﹃暮らし視点の経済学﹄ ︵新日本 出版社︶ほか多数。 首相は堂々と嘘を れている﹂との発言がそ 大企業は利益享受 自民への献金増加 つく人である。間 安倍首相の﹁大嘘﹂ 好循環は生まれず 現 違っ たことを平然と言 い、少しも悪びれること なく嘘をつく。東京オリ ンピックの招致を決めた プレゼンテーションでの 益率が大きかった。アベ 業については %増と増 ノミクスの下での株高が 計を見よう。安倍 内閣が発足して最 大企業に恩恵をもたら ﹁ ︵福島原発の︶ 汚染水 統 は港湾内で完全にブロッ 初の年、2013年度の アベノミクスの虚実 税があって物価がさらに 36.6% 37.0% 2013年 2012年 34.0% 35 非正規雇用の比率の推移 10 14 38万人減 14 12 56万人増 74 安倍内閣発足以降の実 質GDP成長率の動きで (資料)内閣府「国民経済計算」 36 2013年 (前年比) 13 13 37 13 正規雇用者数 非正規雇用者数 12 13 14 13 10 雇用者総数 10 10 93 7∼9 (月) 4∼6 1∼3 4∼6 7∼9 10∼12 2014年 1∼3 −2 2013年 13 07 14 15 14 企業︵金融・保険を除く −3 70 10 消費税増税による落ち込み +前期の反動減 −1 クされている﹂との発言 −2 56 0 に見る通りである。 −1 上がったから状況はもっ 1 し、また、同じく円安が 0 13 2 全法人企業︶の経常利益 (%) 1 13 消費税増税を 前にしての 駆け込み需要増 前期比 成長率 輸出大企業に円受取額の (厚生労働省「毎月勤労統計」から作成。対前年同月比増減率) 衆衆院院選選 (%) 23 06 前年同期比 成長率 3 は前年度比 %増と大幅 実質賃金の推移 35 アベノミクスはすでに息切れ ∼GDP実質成長率の動き∼ 今また、総選挙を前に 大嘘をつき始めている。 5 増加をもたらしたためで 15 ある。 (財務省「法人企業統計」から作成。金融・保険業を除く資本金10億円以上の大企業) 10 13 (年) 12 11 10 09 08 07 06 2005 0 17.9 19.4 20 26 増益であった。とりわけ 25 24 25.9 30 38 13 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 (月) 2013年 2014年 −4 29.4 資本金 億円以上の大企 (兆円) 35 暮らしを破壊し、 景気を失速 12・14 04 36 特別寄稿 34.8 32.8 32.3 ﹁企業収益が増え、賃金 大企業の経常利益の推移 や雇用の増加を伴うアベ 10 2014年12月15日 (5、15、25日発行) (2) (第三種郵便物認可) 大阪歯科保険医新聞
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