DIC2532 第775号 昭和27年8月21日第3種郵便物認可〔山形県医師会会報〕 平成28年3月10日発行 平成28年3月10日発行 昭和27年8月21日第3種郵便物認可〔山形県医師会会報〕 第775号 製造販売元 コーアイセイ株式会社 山 形 市 若 葉 町 13 番 45 号 表 紙 写 真 「てんとう虫」 第31回山形県医家美術展出展 大江町 奥 山 秀 弥 昔、我が家と道を挟んだ町の施設で、開催を知らせる花火を上げておりました。そ の花火の殻がたびたび庭に落ちてきました。左側は、拾い集めた花火の殻で作った「て んとう虫」。右側は板を丸く削って作った「てんとう虫」。 生涯教育のお知らせ 開催日時及び場所 4月2日㈯ 15:00~16:30 山形市 山形市医師会館 単位・CC 主な演題及び講師 「大腸癌死を減らすには」 松島クリニック診療部長 鈴木康元 日医生涯教育 1. 5単位 7 4月13日㈬ がん治療症例検討会 18:45~19:45 (外科 緩和ケア 呼吸器内科) 山形市 山形市立病院済生館 日医生涯教育 1単位 4月22日㈮ 「パーキンソン病をどのように診療するか」 順天堂大学脳神経内科准教授 波田野 琢 18:40~20:30 山形市 山形国際ホテル 【参加費:1, 000円】 日医生涯教育 1. 5単位 84 62・78 会の名称及び主催者又は連絡先 大腸二次精検(TCS)に関する研修会 山形県医師会 察0236665200 (渋谷) 第45回済生館がん治療症例検討会 山形市立病院済生館 第二診療部外科 察0236255555 (守本) パーキンソン病学術講演会 大塚製薬㈱ 察0236442212(佐藤) がんネットTVカンファレンス 開催日時及びテーマ(担当) 4月14日㈭ 17:30~19:00 「がんワクチンの現状と課題」 (国立・東) 4月28日㈭ 17:30~19:00 「希少がん(原発不明がん)」 (国立・中央) 会 場 取得単位 山形県立中央病院 第4会議室(3階) 日医生涯教育 1. 5単位 会の名称及び申込先 多地点合同メディカルカンファレンス 山形県立がん・生活習慣病センター 察0236852616 (平田) 産 開催日時及び場所 4月8日㈮ 18:30~ 村山市 甑葉プラザ 業 医 研 修 会 主な演題及び講師 「長時間労働者、高ストレス者に対する面接指導の実施に関する研修会」 山形産業保健総合支援センター産業保健相談員(産業医学) 医師 神村裕子 4月14日㈭ 「長時間労働者、高ストレス者に対する面接指導の実施に関する研修会」 18:30~ 山形産業保健総合支援センター産業保健相談員(産業医学) 酒田市 医師 菅原 保 酒田市民健康センター 4月14日㈭ 19:00~ 山形市 山形市医師会館 「職場における気道確保と心肺蘇生に関する実技講習」 橘医院 院長 橘 英忠 定 員:10名 参加費:山形市医師会会員無料、会員外2, 000円 当日はポケットマスクを用いて実技講習を行います。 (希望者にはポケットマスク2, 100円販売) 開始時間厳守、途中退室不可。 4月20日㈬ 18:30~ 新庄市 ゆめりあ 「長時間労働者、高ストレス者に対する面接指導の実施に関する研修会」 山形産業保健総合支援センター産業保健相談員(産業医学) 医師 神村裕子 4月28日㈭ 18:30~ 米沢市 アクティー米沢 「長時間労働者、高ストレス者に対する面接指導の実施に関する研修会」 山形産業保健総合支援センター産業保健相談員(メンタルヘルス) 医師 東谷慶昭 取得単位 実施主体者及び申込先 山形産業保健総合支援センター 生涯研修 専門 2. 0単位 北村山地区医師会 察 0237552810 山形産業保健総合支援センター 生涯研修 専門 2. 0単位 酒田地区医師会十全堂 察 0234220558 山形市医師会 察 0236413650 生涯研修 実地 2. 0単位 ※必ず事前にお申し込 みをお願いします。 山形産業保健総合支援センター 生涯研修 専門 2. 0単位 生涯研修 専門 2. 0単位 新庄市最上郡医師会 察 0233221151 山形産業保健総合支援センター 察 0236245188 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 1 目 次 生涯教育のお知らせ がんネットTVカンファレンス 産業医研修会 お知らせ 日本医療機能評価機構医療安全情報……………………………………………………………………………… 2 平成28年度日本医師会認定産業医制度の認定及び更新申請日について……………………………………… 4 平成28年度日本医師会認定健康スポーツ医制度の認定及び更新申請日について…………………………… 4 YBCラジオ番組「ドクターアドバイスできょうも元気」放送中………………………………………………… 5 2016 J2モンテディオ山形ホームゲームへの招待…………………………………………………………… 5 山形県医師会会員専用ページのアカウント及び メールによる周知文書の自動配信・メーリングリストについて ……………………………………… 6 シリーズ在宅医療 在宅医療が社会にもたらす可能性………………………………………新庄市最上郡医師会 土田 秀也… 7 郡市地区医師会コーナー そこに新庄病院があったから……………………………………………新庄市最上郡医師会 八戸 茂美… 9 寄 稿 患者申出療養制度…………………………………………………………………………山形市 武田 和夫… 11 107「龍田静枝」 山形県の偉人冊 …………………………………………………………… 山形市 武田 昌孝… 12 “老健”あれこれ……………………………………………………………………………山形市 山口登喜雄… 13 「蛮社の獄」とは−蘭学者弾圧はあったのか−………………………………………寒河江市 秋葉 知… 15 県内のB級名所(その2)最上地方…………………………………………………… 寒河江市 五十嵐勝朗… 20 二宮尊徳(金次郎)は大男だった。 (巨人症、末端肥大症?)……………………………米沢市 八幡 芳和… 22 郡市地区医師会会報より 僕のお宝~山下達郎との思い出~わたしのお気に入り………………医療法人三原皮膚科 三原 一郎… 24 筆 硯 「ことばあそび」こと始め……………………………………………………山形県医師会理事 折居 和夫… 25 県医師会だより 第11回常任理事会……………………………………………………………………………………………………28 第11回全理事会………………………………………………………………………………………………………32 県医日誌……………………………………………………………………………………………………………… 38 会員異動……………………………………………………………………………………………………………… 40 医師国保だより……………………………………………………………………………………………………………… 41 企業年金基金だより………………………………………………………………………………………………………… 43 編集後記……………………………………………………………………………………………………………………… 44 〔ホームページ〕ht 〔Eメール〕ke t p: / / www. yamagat a. med. or . j p/ ni s hi @yamagat a. med. or . j p 2 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 揮寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄机 救 去 日 日本医療機能評価機構 医療安全情 日本 本医 報 安全情 情報 療安 価機構 構 医療 能評 評価 医療 療機 機能 救 去 揮寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄机 日本医療機能評価機構 医療事故情報収集等事業から発信された医療安全情報の中から、日常の診療に 関連すると思われる情報を掲載します。詳細については日本医療機能評価機構のHPを参照ください。 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 3 4 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 揮寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄机 救 去 平 会認 認定 請日 本医 医師 師会 度日 日本 び更新 新申請 定及 及び 28 8年 年度 度の認 認定 平成 成2 て 去 制度 定産 産業医制 日について 救 平成28年度日本医師会認定産業医制度の認定及び更新申請日につい 揮寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄机 日本医師会認定産業医制度の実施に伴う、平成28年度の「認定産業医新規申請」 、 「認定産業医更新申請」 及び「研修会指定申請」の締切日を下記のとおりと致しますのでお知らせします。 1.認定産業医申請締切日(新規申請) ① 平成28年4月1日 ② 平成28年6月1日 ③ 平成28年8月1日 ④ 平成28年10月3日 ⑤ 平成28年12月1日 ⑥ 平成29年2月1日 2.認定産業医申請締切日(更新申請) ① 平成28年4月1日 (有効期限が平成28年7月25日) ② 平成28年6月1日 (有効期限が平成28年9月23日~9月26日) ③ 平成28年8月1日 (有効期限が平成28年11月28日) ④ 平成28年10月3日 (有効期限が平成29年1月27日~1月30日) ⑤ 平成28年12月1日 (有効期限が平成29年 3月26日) ⑥ 平成29年2月1日 (有効期限が平成29年5月26日~6月1日) 3.研修会指定申請締切日 ① 平成28年4月20日 (平成28年6月以降開催分) ② 平成28年6月20日 (平成28年8月以降開催分) ③ 平成28年8月19日 (平成28年10月以降開催分) ④ 平成28年10月20日 (平成28年12月以降開催分) ⑤ 平成28年12月9日 (平成29年2月以降開催分) ⑥ 平成29年2月19日 (平成29年4月以降開催分) 揮寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄机 救 去 平成28年度日本医師会認定健康スポーツ医制度の認定及び更新申請日につい 定及 申請 医制 康ス 師会 年度 日につ び更新 度の認 ポーツ 認定健 日本医 成28 ついて 認定 新申 ツ医 健康 医師 8年 請日 及び 制度 スポ 会認 度日 平成 て去 救平 揮寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄机 日本医師会認定健康スポーツ医制度の実施に伴う、平成28年度の「認定健康スポーツ医新規申請」 、 「認 定健康スポーツ医更新申請」及び「講習会・研修会指定申請」の締切日を下記のとおりと致しますのでお 知らせします。 1.認定健康スポーツ医申請締切日(新規申請) ① 平成28年4月1日 ② 平成28年6月1日 ③ 平成28年8月1日 ④ 平成28年10月3日 ⑤ 平成28年12月1日 ⑥ 平成29年2月1日 2.認定健康スポーツ医申請締切日(更新申請) ① 平成28年4月1日 ② 平成28年6月1日 (有効期限が平成27年9月25日) ③ 平成28年8月1日 ④ 平成28年10月3日 (有効期限が平成28年1月24日・ 29日) ⑤ 平成28年12月1日 ⑥ 平成29年2月1日 (有効期限が平成28年5月29日) 3.講習会・再研修会指定申請締切日 ① 平成28年4月20日 (平成28年6月1日以降開催分) ② 平成28年6月20日 (平成28年8月1日以降開催分) ③ 平成28年8月19日 (平成28年10月1日以降開催分) ④ 平成28年10月20日 (平成28年12月1日以降開催分) ⑤ 平成28年12月9日 (平成29年2月1日以降開催分) ⑥ 平成29年2月19日 (平成29年4月1日以降開催分) 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 5 揮寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄机 救 去 「 YBC きょ バイス スでき アド ドバ ついて につ クタ ター ーア 」の放 放送に 「ド ドク て 去 気」 ょうも も元気 ジオ番組 Cラジ 組「ドクターアドバイスできょうも元気」の放送につい 救 YBCラジオ番 揮寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄机 山形県医師会では、月曜日から金曜日まで下記の時間、県民向けにYBCラジオで健康情報番組「ドクター アドバイスできょうも元気」を放送中です。 健康に役立つ楽しい番組ですので、患者さんに聴取をお勧めください。 4月の放送予定は下記のとおりです。 【放送時間:月曜日から金曜日 6時30分~6時45分、12時40分~12時55分】 放送日 テーマ 出演者 医療機関名 4月4日~8日 頻尿について 佐々木 崇 北 村 山 公 立 病 院 4月11日~15日 高齢者の高血圧について 藤田 信輔 藤 4月18日~22日 訪問診療について 丹治 治子 上 山 フ ァ ミ リ ー ク リ ニ ッ ク 4月25日~29日 高齢者の脚の付け根の骨折について 平上 健 み ゆ き 会 病 院 田 医 院 揮寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄机 救 去 2016 J2モンテディオ山形ホームゲームへの招 2 山形ホ ホーム オ山 ンテ テデ ディオ モン 2モ 招待 への の招 16 6 J J2 ゲーム ムへ 20 01 ムゲ 救 去 揮寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄机 本会は、モンテディオ山形の正会員になっており、その特典として、下記の入場券があります。是非ご 利用くださるようご案内いたします。 使メインスタンドS北席の4席分の年間入場券 ※ゲームスケジュールについては、モンテディオ山形ホームページでご確認ください。 ht t p: / / www. mont edi o. or . j p/ ◇申込み方法 ご利用希望の会員の方は、本会事務局まで電話、メール等でお申込みください。 招待券は、数に限りがあるため、希望に添えないこともありますのでご了承ください。 山形県医師会 電話 0236665200・FAX 0236477757・Eメール keni s hi @yamagat a. med. or . j p 6 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 揮寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄机 救 去 山 山形県医師会会員専用ページのアカウント及 ント及 及び 山形 形県 び ウン ジのア アカウ ージ 員専 専用ペー 会会 会員 県医 医師 師会 救 去 メールによる周知文書の自動配信・メーリングリストについ メ 救 去 ーリン ング メー 動配信 信・メ の自 自動 いて 知文 文書 書の る周 周知 ストに につい グリ リス ルによ よる メー ール て 揮寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄机 山形県医師会では、会員専用ページを開設して おります。このページでは会員および医療機関の 情報、県医師会および各地区医師会の行事などを 花笠メーリングリスト 会 員 専 用 の メ ー リ ン グ リ ス ト「花 笠 M L」 (hanagas aml @yamagat a. med. or . j p)を立ち上げ 公開しております。会員の先生方の専用ページと ております。 なっており、アクセスするためにはアカウントが 花笠MLは、県医師会会員どうしが情報・意見交 必要となります。 換を行う場を提供します。また、この趣旨を通じ て地域医療の発展、更には医療全体の向上に寄与 会員専用ページのアカウント することを願うものです。 ◆ユーザ名: 未加入の会員は、これを機会に是非ご参加くだ y+日医会員番号(日医刊行物送付番号) さい。 ◆パスワード: 生年月日西暦下2桁+月2桁+日2桁 (例) :1950年1月2日の方:500102 ※準会員の方は、本会までお申し込みください。 周知文書の自動配信 申し込み先 周知文書の自動配信、メーリングリスト「花笠 ML」への参加を希望される先生は、本会宛メール (ke ni s hi @yamagat a. med. or . j p)にてお申し込み ください。 周知文書あるいは県医師会からのお知らせを メールを利用して行っております。希望された会 山形県医師会ホームページ: 員には、県医師会ホームページの会員メニュー「新 ht t p: / / www. yamagat a. med. or . j p/ 着文書」をメールにて配信いたします。ご希望の メールアドレス: 会員は、是非お申し込みください。 ke ni s hi @yamagat a. med. or . j p 花笠MLアドレス: hanagas aml @yamagat a. med. or . j p ◇花笠メーリングリストでは、現在、下記のようなことについて、意見交換をしております◇ 斬高齢者へのSU剤による血糖コントロール 斬山形県医師会会報 第773号 斬山形県医師会会報号外(保険部だより)第75号 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 7 在宅医療が社会にもたらす可能性 新庄市最上郡医師会 土 田 秀 也 本稿では最上地域の看取りの現状と課題につい る。一年間の看取りは50人前後になるが平成24年 て触れるとともに、当院で行っている看取りを紹 1年間の内訳を示す。 介しながら、主に医療資源の観点からいくつかの 特老 75〜103歳、21人、平均年齢91. 7歳 提言をしてみる。 その他の施設 87〜101歳、11人、平均年齢93. 1歳 最上地域の在宅死亡率は平成22年では12. 2%と 自宅(癌以外) 80〜104歳、13人、平均年齢91. 8歳 県平均16. 8%を大きく下回っていたが平成25年に 自宅(癌) 65〜96歳、10人、平均年齢79. 3歳 は17. 3%(県平均18. 6%)と上昇している。主な要 がん以外は自宅、施設ともにほとんどの場合が 因 と し て 老 人 ホ ー ム で の 看 取 り 率 が2. 5%か ら 老衰である。 6. 4%に上昇したことが考えられる。これらを市町 同じ老衰で亡くなった90代の男性2人の医療費 村別にみると町立病院を有する自治体の在宅死亡 について示す。93歳、家族の希望で特老で最期を 率 は6. 3%〜10. 1%と 低 い 傾 向 に あ る。特 に 老 人 迎えた。点滴のみで80日間。医療費20万7510円。97 ホームでの看取りは年間1〜3人と少なく、自治 歳、家族は特老を希望したが離れて暮らす娘の強 体が長年にわたり町立病院と特別養護老人ホーム い希望で入院。点滴のみで71日間。医療費134万 を一体として運営し、住民も“最期は身近な病院 6190円。単に亡くなる場所が違うだけで軽く100 で迎える”意識がいまだに強いためと思われる。 万円以上の医療費が浪費されただけでなく、多忙 しかし、昨年から町立病院の医師の協力を得て看 を極める医師、看護師などの医療資源をも浪費し 取りを行う施設も増えつつある。自治体別で特筆 ていることは間違いない。 すべきは大蔵村の在宅死亡率50%である。これは 20年以上にわたって「看取りを通して生きること に価値を見いだし、地域のつながりの大切さ」を 広めてこられた大蔵村診療所長 荒川光昭先生の ご尽力のたまものである。 最上地域の在宅医療における一番の課題として 地域の広さが挙げられる。在宅療養支援診療所の 数は人口10万人当たり7. 31で県平均7. 36と差がな いが、面積100㎢ 当たりでは0. 33と県平均0. 91に 比べて三分の一であり、訪問診療、看護、介護す べてにおいて時間と経費が余計にかかる。 当院では看取りを行うことを条件に2か所の特 老と6か所の居宅型介護施設と嘱託契約をしてい 8 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 次にがん患者の自宅で亡くなった場合の医療費 を示す。 いずれもご本人、家族が“家に帰りたい”と強 2050年、100歳人口は70万人と推計されている。 く望まれたことは言うまでもない。退院2日で亡 このうち、50万人を在宅や施設で看取れば5000億 くなった方で、在宅酸素などを導入したために1 円が節約できる。見方を変えれば医師会の力で新 日当たりの医療費が高くなっている場合はあるが、 たに5000億円の財源を作り出せることになる。各 すべて40万円未満でおさまっている。がん患者さ 医師会はこの事実を行政に示し、捻出できた金額 んが入院した場合の医療費は低く見積もっても1 を地域の住民に示すとともに、その財源を勤務医 か月120万円以上である。希望を叶えられて穏やか の待遇改善や訪問看護、介護の環境改善、奨学金 な最期を迎え、家族には悔いが残ることが少ない などに充てることによってより一層頼れる医師会 在宅死でも一人にかかる医療費は100万円以上節 の姿を示すことができると思われる。 約になっている。 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 9 そこに新庄病院があったから 新庄市最上郡医師会 県立新庄病院 八 戸 茂 美 地元の新庄にもどり27年が過ぎ、人生の節々で ぜか一番お世話になった歯科口腔外科教授に「卒 当時お世話になった方々を思い出すことが多くな 業したら地元に帰りたい」と相談したところ、ご りました。以下、自己紹介かたがた。 自分の名刺の裏に一行走り書きして私によこし山 私は新庄病院で生まれました。子供の頃の遊び 形大学第二内科石川誠教授を紹介してくれました。 場が近くの空き地と新庄病院だったのは、市内で 旧知の仲だったのでしょう、「ああ、いいよ」名刺 一番大きな建物内の探索が子供には魅力的だった 相応の実にあっさりした石川先生の返事で入局が からでしょう。 決まりました。消化器内科を選んだ理由は、形態学 1973年中学3年の時、一県一医大構想による山 が性に合っていたこと、職人の血筋か内視鏡技術に 形大学医学部設置のニュースが茶の間に流れます。 興味を持ったこと、すそ野が広いこの領域がいずれ 「茂美、山大さ医学部できっと」職人だった父の何 地域医療に役立つだろうと思ったことでした。 気ない一言が「医師」という職業を意識し始めた 希望に燃え入局したのですが初日でつまずきま きっかけです。それは、自分の仕事は継がなくて す。事前に提出した大学院入学願書に不備があり いいから好きな職につけ、とでも言いたげで親心 (第一、第二志望の教室を逆に記載)当人の知らな を感じました。 いところで私の所属をめぐり両教室が紛糾してい 高校に入学し山形での下宿生活が始まります。 ましたが、事態を収めてくださったのは新澤医局 週末は洗濯物を実家に持ち帰り日曜の夕方後ろ髪 長でした。今もって県病院事業管理者であられる を引かれて下宿に帰る、という軽いホームシック 先生のご指導をいただけるとは当時は知る由もあ を覚える時分でした。新庄駅に向かう道すがら、 りませんでした。 当時全面改築中でまさに近代的に変貌しつつある 1年間の臨床研修の後、その安易な動機で選択 新庄病院をながめては「ここにもどって来られま した「細菌学教室」の大学院生となるのですが、 すように」と念じたものでした。地元に貢献した そこで生涯の恩師に出会えたことがなんとも幸運 い、などという高邁なものではありません。地元 でした。インフルエンザウイルス学の泰斗、故中 は居心地がいいし、親も友人もいるし、なにより 村喜代人教授です。 「八ちゃんの実家は畳屋さん 毎年新庄祭りが見られるから、という単純な理由 かぁ…うちは下駄屋なんよ(広島弁)」と言ってか です。新庄人ならうなずいてくれるでしょう。 わいがってくれました。師からの指導期間はたっ 昭和60年弘前大学卒業を迎え、ポリクリ時代な た3年という短いものでしたが、私にとっては基 10 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 礎研究者への尊敬の念を持つには十分な凝縮され ここにはあまたの希望もあります。豊かな景観 (豊 た時間でした。教室の先生方の研究に対する真摯 かすぎる雪)、開業医の先生方との強固な連携、住 な姿を目の当たりにしたことで憂いなく臨床に専 民の念願だった病院の改築検討委員会が始まった 念する覚悟ができた、そんな期間だったような気 こと、そしてなにより先人が築いてきてくれた新 がします。 庄病院は今も住民の心のよりどころであることで そして平成元年、ようやくもどり着いた新庄病 す。需要がある限りわれわれは良質な医療を提供 院。当時の院長は私が第二内科に入局したときの していかなければなりません。 助教授であられた内視鏡開発の大家、上野恒太郎 私は将棋が趣味ゆえ常々プロ棋士を崇拝してお 先生であり、初めて挨拶に伺った日歓迎してくだ りますが、彼らはどんな大棋士であっても「今ま さったのは弘前大学の大先輩、当時副院長の中嶋 でで一番うれしかったのはプロ四段になれた時」 凱夫先生でした。真に人生は出会いの妙、長い旅 と言います。真似てみると自分は「医学部に合格 が終わったような安堵感と新たな高揚感を覚えた できた時」と言えそうです。遠い昔、医師を志し のが昨日のことのようです。 た頃の「初心」を忘れないでこれからも職務を全 あれから27年、最上地域はさらに過酷な少子高 うしたいものです。どうぞよろしくお願いいたし 齢化と医療人材不足にあえぎ、昨年院長を拝命し ます。 た私は病院運営に四苦八苦しているわけですが、 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 11 患者申出療養制度 山形市 武 田 和 夫 海外で普通に売られていたからと購入し、気楽に とで、現在では95種類の治療が570医療機関で行な 日本に持ち込んだら犯罪者になるものもある。アメ われている。 リカ国内でなら自衛のためにピストルを購入しても、 これをさらに拡大するのが今回4月からスタート 問題なく所持できるが、日本では銃刀法違反になる。 する「患者申出療養制度」である。術後の抗癌剤な 北欧で大麻が良くても日本では麻薬取締法で禁止さ ど、日本では使えないが海外では普通に使われてい れる。過去にウィスキーが全米的に禁止され、密造 るものを、患者が申し出れば医療機関がそれを国に 酒を資金源としたギャングと検察当局のアンタッ 申請して(これが大変らしく東北大、大阪大、国立 チャブルとの戦いがテレビドラマにある。現在でも 癌研究センターなど4医療機関限定で、海外の文献 Dr ycount yとして酒類の販売が禁止されている自治 データなどを集め申請書類をつくる)、数週間の審査 体がケンタッキーなどにある。 かnoが出るらしい。勿論OKとなって 期間を経てye s 薬でも海外で使われているからと言っても、国内 も保険外は患者負担である。 では気楽に使えない。日本で薬として認められない 最近は良い薬が次々に開発されるが、問題はその と売買できない。無論保険は駄目で、診療に使いた 値段である。例を癌にとれば、海外で承認され国内 いのなら、検査処置総てを保険外の自由診療にしな 未承認の抗癌剤を使えば、1ヶ月の薬代は骨肉腫に ければならない。内視鏡手術の黎明期、内視鏡を使っ 使われる「ミファムルチド」は1, 900万円、前立腺が て胆嚢切除をしたのを、単に胆嚢切除術で保険請求し んの「シプリューセルT」は930万円である。癌細胞 て内視鏡使用がばれて、こっぴどくいじめられた大病 を直接攻撃するのではなく、免疫力を高めて術後の 院もある。保険適用の術式以外なら検査薬剤も総て自 癌細胞を殺そうと、小野薬品が20年掛けて開発し、 費で、保険請求はまかりならぬというのである。 ブリストル・マイヤーに売った「オプジーボ」は、 これでは進歩は望めないと、学会が強く働きかけ メラノーマ治療の薬として承認された。しかし3週 て「先進医療」と認められたものを施設基準が承認 間に1回のペースで投与されるが1回当たり薬剤費 された医療機関が、保険を使いながらその部分だけ が80万円近くなる。肺癌に適用になると年間の薬剤 保険外の自費で治療することを認める制度が出来た。 費は2, 800万円もかかるとみられる。 この制度が拡大すると、保険適用にしなくとも金さ 一歩前進で新しい制度だが、保険での治療費に上 えあれば新しい良い医療が受けられるというので、 乗せして、これだけの薬代を出せますという人はど 平等という保険制度の理念に反すると一部で反対が のくらいいるだろう。 あったが、良いものは順次保険適用にするというこ 12 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 参 考 資 料 ・・ 山山 形形 新県 聞 人 物 山・ 形人 と材 映情 画 報 リ 平ス 成ト 十二 九〇 年〇 九 〇 月 三日 〇外 日ア ソ シ エ ー ツ 発 行 座 で バ ー を 開 店 。 時 は サ イ レ ン ト 映 画 だ っ た が ト ー キ ー の 出 現 と 共 に 東 北 訛 り が 抜 け ず 引 退 。 引 退 後 は 銀 戴 』 、 五 所 平 之 助 『 女 給 哀 史 』 な ど に 出 演 。 モ ダ ン ガ ー ル の 走 り と し て 人 気 を 得 た 。 当 『 当 世 気 質 』 『 美 女 の 秘 密 』 な ど 島 津 保 次 郎 作 品 に 多 く 出 演 。 他 に 斎 藤 寅 次 郎 『 愛 し て 頂 役 。 高 松 プ ロ に 移 り 、 時 代 劇 『 涙 の 黎 明 』 な ど に 出 演 。 昭 和 二 年 松 竹 蒲 田 入 社 。 『 新 珠 』 三 年 に 小 笠 原 プ ロ に 入 り 、 小 笠 原 明 峰 監 督 『 落 葉 の 唄 』 で デ ビ ュ ー 。 『 天 馬 嘶 く 』 で 主 上 山 市 金 瓶 生 れ 。 米 沢 高 等 女 学 校 か ら 日 本 女 子 大 に 進 ん だ が 写 真 家 を 志 し 中 退 。 大 正 十 龍た つ 田た 静し ず 枝え ( 一 九 〇 三 ~ 一 九 六 二 ) 大 正 ・ 昭 和 初 期 の 女 優 (レ 支 韻 平レ 起 ) 無 大 活 街 那 衆 動 頭 龍 鄙 レ擒 冩 廣 田 語 不 堪 悲 心 名 演 技 那いか ん と も す る 無な し 鄙ひ 語ご 悲かな し む に 堪た え ず 大いし 衆ゅう のこ 心ころ をと 擒りこ に す 名めい 演えん 技ぎ た 眞 浮 二 柳 眉 一 活かつ 動どう 写しゃ 真 しん 柳りゅ 眉うび を 浮う か ぶ 山 形 県 の 偉 人 107 碓 告 静 枝 美 人 姿 街がい 頭とう の 広こう 告 こく 山 形 市 美びじ 人ん のす 姿がた 武 田 昌 孝 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 13 “老健”あれこれ 山形市 山 口 登喜雄 本誌第772号(昨年12月号)で、 “老健”雑感と われる例が案外多いので、具体的に取り上げてみ 題して少々おどけた表現の駄文を弄してしまいま ます。例えば、次のような事例です。 した。今回はもう少し真面目に、若干の提言も混 かかりつけ医に事前に相談又は連絡をせずに、 えながら二三の問題を正面から論じてみたいと思 家族とケアマネージャーと施設側だけで入所の話 います。 を進めてしまい、その先生には、決ってから(入 A 医療と介護の連携について――これは必ず 所間際や入所後などに)知らせることになったと しも良好とは言えないという想いが以前からあり 思われるケースがしばしばあります。主治医とし ました。それを8年前の「山形市医師会たより」 ては、もっと早めに(計画の時点で)知らせても 第466号に記しましたが、それと同じことが、今だ らえば、紹介状や入所時の持参薬の調整等々いろ に改善されないまま続いていることに驚きます。 いろ準備ができたのになあ、と残念な想いをされ それは、介護保険法が、介護の分野から医療の関 た経験がおありと存じます。 与を極力排除していることに起因していると思わ これらのことは、制度上(法律上)義務化され れます。連携を妨げている具体例をお示しした方 てないために、いつまでも実行されないものと考 が解り易いと思いますので、上記の「たより」で えられますが、介護と医療の信頼関係を築くため 提案したことを再記してみます。(①~④) に①、②、④は自治体の担当部署やケアマネー ①ケアマネージャーが決まったら氏名と連絡先を ジャーさんにはぜひ実行して欲しいものです。そ かかりつけ医(主治医の意見書を書いた人)に のためには主治医の側でも、それらの方々に対し 必ず知らせて欲しい。 (自治体の担当者かケアマ ては、いくら忙しい最中でも懇切丁寧に対応する ネージャー本人からのどちらからでも良い。) 態度が必要なことは勿論ですが……。 さなか ②要介護度が審査会で決ったら、自治体の担当 ● B 老健での“持出し”負担については、医療 ● 係から直接、上記の「かかりつけ医」にも通 関係者にも殆んど知られていないように思われま 知して欲しい。 す。これも前記と同じく、 「医療への配分をなるべ ③介護サービス計画書(ケアプラン)の写しを、 く抑えたい」という介護保険法の主旨からして当 かかりつけ医にも送付して欲しい。 (長期入所 然なのかも知れません。老健でも入所者に対して の時は不要) は様々な医療が必要なことは言うまでもありませ ● ④患者さんが、施設への入所などで居宅を離れ ● ● ● ● ● ● ● ● る時は、期間の長短に拘らず、その計画の時 ● ● ん。施設に対して、常勤の医師や看護師の配置を 義務づけているからには、医療や看護の必要性は ● 点から、かかりつけ医に相談又は連絡をして 認めているのでしょう。しかし、その医療や看護 欲しい。 (但し、急いで決めざるを得ない時は に要する費用は「介護報酬に含まれている」 (いわ 事後の電話連絡でもよい) ゆる“まるめ”)とされているので、点数として評 このうち、④が実行されないために生じたと思 価されて支払われることはありません。要するに、 14 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 施設負担の“持出し”になるわけです。 だきたいなあ、と思うこともしばしばです。 物的な費用の筆頭格は薬代です。認知症の薬な C 夜間の入所者急変時への不安――前記の ど高薬価のものも多く、年間の薬代はかなりの高 772号誌でも触れましたが、夜勤者が医療行為をで 額に昇ります。また、入所中に他の医療機関で診 きない時間帯(午後7時から翌朝7時までの12時 療していただいた時には、その費用の大部分を施 間)があります。この間に、急いで対処しなけれ 設側で肩代り負担することになっていて、これも ばならない症状(例えば急な意識障害など)が生 結構大きな“持出し”です。 じた時、医師又は看護師が現場に着くまで待てな 次に、人的な面ですが、大きな負担となって施 い場合があります。このような時には救急車の出 設側を苦しめているものに、入所者の病院受診の 動をお願いするより他にありません。 際の看護師の付添業務があります。症状からみて 従って、ふだんの対応策としては、このような 付添が必要な時には付添うのは当然ですが、家族 急変の可能性を出来るだけ少なくしておくことし だけの付添で支障のない時でも、家族の都合(い かありません。変化の予兆をなるべく早く察知す ろいろのケースあり)のため、家族代りに付添わ るように努めることが第一です。また例えば、糖 ざるを得ないことがとても多いのです。それが夜 尿病の場合、夜間の低血糖を避けるためにはコント 中まで長時間に亘ることもあり、その結果、施設 ロールが甘くなっても止むを得ず、治療を可成ゆる 内の看護体制への影響や他職種者へのしわ寄せ、 くせざるを得ません。これはほんの一例ですが、他 看護師や介護士の疲労、時間外労働への人件費増 にも色々なケースがあって紹介しきれません。 等々、施設側の見えざる大きな負担(持出し)と 以上、老健での勤務が2年近くなった現在の感 なっております。こうした(施設へ“まかせきり?” 想を綴ってみました。御批判や御助言をいただけ の)家族の方々には、もう少し理解と協力をいた れば幸いです。(平成28年1月31日記) 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 ばんしゃ 15 ごく 「蛮社の獄」とは −蘭学者弾圧はあったのか− 寒河江市 秋 葉 知 ばんしゃ ごく 幕末における蛮社の獄事件については、江戸庶 れ、忌み嫌った。この当時は目付け耀蔵と北町奉 民は「あぁあれはオランダ医者(蘭方医)の迫害 行の矢部定謙、南町奉行の遠山景元(遠山の金さ 事件」だと当時は聞かされ納得していた、ついつ ん)を相手に協議したが、耀蔵は水野に心酔して い最近までは医師も含め、大方の方々もそれが通 おりオールイエス、奉行二人は批判的であったが 説であり定説であるかのごとく信じられて来た。 水野は改革を強行したと言われる。 最近、著者田中や吉村らの丹念な資料調査を元に だが、上地令や人返し令なども旗本、大名から 書かれた出版物に見られるように、見解も変わっ 強烈な反対にあい天保の改革も2年で暾挫した。 て来て、その本質は単なる蘭学者弾圧ではなく、 だが、海防・鎖国などについて水野は強い関心を 鎖国と云う国禁を犯した廉で取り締まわれた捕縛 もっていて、その頃、同時平行的に蛮社の獄につ 事件と云う考えに変わって来た。それらについて いても論議され取締りを考えていたようだ。 少しく述べてみたいと思う。 余談だが、悪名高い耀蔵については娯楽時代小 さだのり あげちれい かげもと ひとがえしれい ようぞう 説に再々悪役として登場させ、フィクションなが てんぽう ▲ 天保の改革 ら何回も狙われ、始末させられている筈なのだが、 江戸の三大改革のひとつである天保の改革は天 ただくに どっこい、彼は目付けから奉行へ昇格したが、そ 保12年5月に、老中水野忠邦によって、その幕が の職を解かれたあと四国・丸亀藩に約23年ほど幽 切って落とされた。彼の理念を実現するためのも 閉され、その後江戸に戻り、78歳の長命を全うし のだったが、進行管理役に腹心の部下であり、目 て世を去っている。彼の洋学嫌いは終生変わるこ とりいようぞう 付筆頭であった鳥居耀蔵を抜擢した。同時に汚れ とはなかった。 役をもあわせ兼任させた。水野の理念は「復古と しょうしかい ばんしゃ 士道作興」で、換言すれば家康の時代に帰そうと ▲ 尚歯会とは、蛮社とは いうもので奢侈に流れたムードを一新させようと 通説では、蛮社は尚歯会を指すというのが一般 云うものであった。簡潔に言えば「華美な祭礼風 的であるが、この尚歯会自体は蛮社の獄で追求弾 俗の取り締まり令」で、庶民生活における衣、食、 圧を受けていない。そもそも、尚歯会は豊かな見 住から娯楽や文化全般にわたっている。あれもい 識を備えたものたちに呼びかけ、学問研究団体を けない、これもいけないと云う禁令が正に雨のご 組織したもので、その誘いに応じたのは、幕臣で とく降った。特に狙われたのが「女性の衣服や装 は勘定吟味役の川治聖獏、代官江川英龍、幕府の 飾品」で、これを聞き込み、捕縛したのは耀蔵手 儒官古賀恫庵ら多数で、剣客斉藤弥九郎、長英の 下の同心や岡っ引きたちで、悪逆非道なやり口で 門人である和算家内田弥太郎らも加わり、さらに 庶民の憤慨を買った。そのため彼らの本業である 崋山も長英も定例会に出席した。 かわじとしあきら えがわひでたつ こ が どうあん 強盗、放火、殺人、婦女暴行などの取り締まりは 軽んじられ、庶民は不安な日々を送らざるを得な つまり尚歯会とは、当時の進歩的な考え方を持 い状況で、特に、現場監督とも言える鳥居耀蔵の つ有識人を結集した団体で、参加者は卓越した識 悪名はとどろき、庶民は彼を「妖怪」と称し、恐 見と洞察力を持つ崋山の影響を受け、洋学を基礎 16 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 とした海防問題に対する研究も深めていった。尚 弾圧するという筋書きで述べられてきた。特に、 歯会が円滑に運用されていたのは主催者の遠藤勝 耀蔵は幕府の文教を握る林家出身のため、いわば 助の協力に寄るものであった。この尚歯会の席上 商売敵とも言える洋学を憎悪し、実父大学頭林 じゅっさい で、モリソン号打ち払い(後述)に関する幕府の 述斎も蘭学を嫌悪しており、事件の背景には儒学 情報がもたらされ、蛮社の獄の発端となったのは 者らの反発、反感があったとする説は、簡明でこ 事実である。 れまでの定説でもあった。私自身も蘭学弾圧、蘭 尚、尚歯会と云う名称は、元来歯を,齢を尊ぶ 方医虐待が実際にあったものと云う認識であった。 とい意味で、当時のインテリ老人たちの集まりの 名称として一般的なものであったが、崋山らの会 (当時は洋学、蘭学、洋医、蘭医は同義語として使 用されていた。) は趣を異にしていた。 しかし、これらの裏には老中水野の思惑があり、 ばんしゃ ごく ▲ 蛮社の獄とは 洋学に対する単なる憎しみという次元ではなく、 天保10年の蛮社の獄に就いては、シーボルト事 幕政に関わりある政治的な事件として捉えられて 件とともに、所謂「蘭学者弾圧事件」として知ら いたことが首肯できる。儒学の林家は元来外交問 れてきた。モリソン号来航事件をきっかけとして、 題でも幕府の諮問に応じてきた家柄であった。モ ぼじゅつゆめものがたり 江戸の蘭学者高野長英は「戊戌夢物語」を書き、 リソン号事件の際でも、幕府の評定所は打ち払い ながろう 幕府の対外政策を批判した。そのため長英は永牢 を主張し、わが国の漂流民さえ敢えて犠牲にすべ の判決を受け、放火を機に脱獄したが、まもなく しとの強硬論であったが、述斎は臆さずに漂流民 再び捕われ殴打され死亡した。渡辺崋山は在所蟄 救済を述べている。 居の判決であったが、2年後自決した。 二人の同志であった小関三栄は、容疑者ではな ※ モリソン号事件とは、天保8年6月、日本 かったが、事件発生後、捕縛を恐れて自ら命を絶っ 人漂流民7名を乗せたイギリスの商船モリソ た。このほかに日立の僧侶と江戸の町人3名が、 ン号が浦賀沖に来航した。この来航こそ、2 無人島への(小笠原諸島)渡海を計画したとして 年後の蛮社の獄の発端となる事件であった。 捕らえられ、拷問を受けて死亡した。 この乗組員たちをどう裁くかが、幕府にして は重大な問題であった。(資料2 参照) この蛮社の獄と称する事件が、広く知られる様 になったのは、事件後半世紀を経た明治17年に 従って林家の門下らが蘭学者とも親交があった ぶんめいとうぜんし 書かれた福田茂吉著「文明東漸史」以来である。 (資料1 参照) ことは良く知られていて、漂流民救済についても 柔軟な姿勢であったことが容易に想定できる。 彼は自由民権運動の論客であって彼の著書は また、尚歯会への弾圧説を見ても、蛮社の由来で 「先覚者受難の悲劇」といったテーマで語られるよ ある尚歯会は弾圧されておらず、この事件で断罪 うになった。そのために鳥居耀蔵による新思想へ されたのは蘭学者高野長英だけであり、しかも彼 の弾圧説は、違和感なく受け入れられ、耀蔵の洋 の主な訴因は「夢物語」における幕政批判と処士 学に対する憎悪と彼の特異な性格に寄るものとし 横議であった。従って蛮社の獄を単に尚歯会や蘭 て定着してきた。 学者への弾圧事件とする通説についても、改めて 見直すべきことであろう。 だが、明治以来の通説では、折から迫り来る内 憂・外患を憂慮する知識人の集まりといわれる尚 ▲ 蛮社の獄に関わった蘭学者たち 歯会で活躍する長英や、海防問題に取り込む開明 △ 渡辺崋山 的な崋山らを、天保の改革で悪名高い目付耀蔵が 一般的に崋山といえば日本画の大家と云うイ かざん 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 17 メージがあり、実際に彼の作品は国宝にも指定さ 潜伏中発見され襲われ無抵抗のまま十手で滅多打 れている作品もあり、彼が反鎖国、開国を願う思 ちされ、むごい殺され方をされた。彼は蘭学特に 想家であり、ために、幕府や目付け耀蔵から常に 語学に優れ、いくつかの医学書を翻訳している。18 つけ狙われていた政治犯であったことは意外と知 歳のとき、蘭方医吉田長淑の内弟子となり、その られていない。田原藩江戸の生まれ。通称「登」 後、シーボルトの門人となり、ここで蘭方医学を と称した。後述の長英より11才年長である。 学ぶ傍ら、蘭語論文も数多く出したという。崋山 崋山は長英、三栄とならんで蛮社の獄の中心的 との交流も深く、特にシーボルト事件を介して、 存在であり、崋山を取り巻く資料なしでは語れな 書籍では得られない西洋の社会、政治その他に関 いほどのものである。獄中からの書簡や、彼が書 する情報を得ることが出来た。捕縛前には宇和島 き綴った多くの著書は、特に「初版西洋事情書」 藩に滞在し、彼の持論を開陳していた。 は鎖国撤廃要望への彼の情熱が強く窺われ、西洋 長英の政治的関心は静かに深く、幕府を刺激し を肯定的に紹介しようとした苦心のあとが窺える。 ないように気配りしたものであったが著書「わす 彼は寛政5年の生まれ。田原藩の出で生活は貧し れがたみ」には厳しく、鋭く幕府を批判していて、 く、15歳のときに絵画を描き、生活費を稼ぐため 彼が並々ならぬ政治意識の強い持ち主だったこと と云っていた。若い時期から西洋にあこがれ、蘭 が窺われる。同胞、仲間には当時の有名人が名を 学を学び、鎖国の無謀さを嘆いていたという。彼 連ね、杉田玄白、小関三栄、緒方洪庵や米沢藩医・ の友人には当代一流の知識人、蘭学者、蘭医が多 堀内素堂も仲間の一人であるが彼らは概して反鎖 く、蘭学者でもないのに多くの方々から「蘭学に 国的な思想家ともいえず、蘭学、蘭医学を中心と すぎたげんぱく さんえい ほりのうちそどう だいせしゅ て大施主」と評されていたが、西洋を啓蒙する活 しての付き合いであったようだ。素堂は一時幕吏 動によるものであろう。 から逃れていた長英をかくまっていて、長英は涙 ながらに感謝していたという。長英は捕らえられ 崋山は海防論者ではないが、開国を求めて啓蒙 入牢させられたが、素堂は軽微な罰であった。素 活動を行い、また、 「慎機論」を書いてモリソン号 堂の反鎖国的な政治思想は認められなかったから の打ち払いにも反対した開国論者でもあり著書も であろうか。長英の入牢は永牢で生きて出られる ながろう げきぜつしょうき 多い。たとえば「西洋事情書」「鴃舌小記」だが、 見込みのないもので、彼は信頼できる下男に牢近 いずれも開国を示唆している。こうした動きをい くに放火させ、 「お切り放し」を利用、何とか脱獄 ち早く察知した耀蔵に探査され捕縛される羽目に に成功したものの、各地への苦難きわまる逃避行 陥った。彼は一匹狼的な長英と異なり、藩主や藩 を続けるうち、耀蔵手下に発見され無抵抗のまま に迷惑がかかることを最も恐れていた。そのため 十手での殴打を繰り返され頭顔部を破壊され、息 事件後は一切口を閉じ、本心を明かすことはな を引きとった。まことにむごい殴打死であった。 かったと言う。逃れられないと悟り、藩に迷惑は 哀れ享年49才。 かけられないとして自刃した。享年49才。崋山の 遺書が残されているが通称は登であって、これが 崋山との関わりについては意見が分かれるよう 田原蔵となっている。参考図のごとく「不忠不孝 だが、彼らを思想的同盟者とみなす一方、長英は 渡邊登」の7文字である。(資料 3 参照) 崋山の求めに応じて蘭書を翻訳した「翻訳技術者」 に過ぎぬとの評価も見られるが、しかし、優れた ちょうえい △ 高野長 英 洋・蘭学者であり、有能な蘭方医であったことは 崋山と並んで蛮社の獄の中心的な存在である。 確かである。 前述の様に「夢物語」を書いてモリソン号の打ち ながろう さんえい 払い策を批判した廉で捕縛された蘭学者で、永牢 △ 小関三栄 ちょうしゅく (無期禁固)の判決を受け、その後放火を機に逃亡、 庄内鶴岡の生まれ。江戸の蘭医吉田長 淑の門下 18 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 で、奇しくも崋山、長英と同門であった。三栄は と蘭学の争いというレベルの低い次元ではなかっ 幕府天文方に出仕しショメールの百科全書「厚生 たと解すべきであろう。 新編」の翻訳に携わり、また、地理書の翻訳もし ていて、洋の合理主義的、懐疑論的などの理論に この耀蔵は、その頃江戸で「無人島への合法的 心酔したといわれる。また、ナポレオン伝にも共 渡海」を話し合っていた僧侶や町人3名たちを、 有感を抱き、三栄の心に秘めた開国への情熱を伺 異国人との応接を目的にした鎖国違反の罪で、資 い知ることが出来る。だが、幕政批判を理由に、 料をでっち上げ捕縛した。崋山は家宅捜索の場で、 一斉取締りをされるに及んで、幕吏の追求を逃れ きれないと絶望、自刃した。享年52才。 「慎機論」などを押収され、在所蟄居の処分を受け た。先述したように僧侶1人と町民3人は、拷問 を受け死亡した。正に、無残な残虐な殺人であり、 ▲ 蛮社の獄とは何か まとめ しかも、これは冤罪であった。高野長英は「夢物 蛮社の獄の背景には、文政7年(1824)に水戸 語」におけるイギリスとの交易を促す記述などを の漁民たちが沖合で欧米の捕鯨船と物々交換を行 咎められて永牢に処せられ、小関三英は事件には い、300人あまりが取調べを受けるという事件があ 無関係であったが、自身の反鎖国的思想が露見す たかはし る。また文政11年には書物奉行天文方筆頭の高橋 るのを恐れて自殺した。長英の「夢物語」は耀蔵 かねやす 量保が幕府近世の地図を贈ったシーボルト事件な によって崋山や町人たちを捕らえるきっかけとし ど、前代未聞な反政府的事件が続いた。 て利用されたと言えよう。 かつて、松平定信が「外国遠く候とても油断い この事件では僧侶や町人たちと同罪と見られる たすまじきこと」と戒め、鎖国を弱体化させよう 罪状がありながら、江川ら幕臣や陪臣はそれぞれ とする動きがこの時期に浮上していることを察し 別件で「押し込み」と云う軽い処罰で済まされて た。こうしたことに衝撃を受けた幕府は西洋人と いて、これは罪状の有無よりも、耀蔵の目的が西 の接触を遮断するとともに、鎖国に躍起となって 洋・西洋人に対する警戒心の風化を戒める「一罰 いた。通説では、鳥居耀蔵と韮山代官である江川 百戒」として、見せしめ的懲罰という要素が強かっ ひでたつ 英龍による江戸湾巡視の際、両者の間に確執(江 たため、幕臣は除かれ町民たちが犠牲にされたも 川は開国論者)があり、それが発端となり、江川 のであろう。一方、一般的な蘭学者たちは執拗な に連なる崋山や蘭学者らが弾圧されたのが蛮社の 尋問などを受けながら、反鎖国的な思想は不明と 獄であると云う。これは事件当社からの巷説であ して。不問とか微罪に処せられたようだ。これは るが、いまや殆ど定説化した感すらある。このこ 当時、幕府は反鎖国的事件をいかに重大視してい ばんしゃそうやくしょうき とは長英が記した「蛮社遭厄小記」によっても疑 たかを物語るものであった。 義のないものと定着した。 以上述べてきたように、蛮社の獄とは、通説で 云う江戸湾巡視における耀蔵と江川英竜との確執 従って蛮社の獄は異国船打ち払い令の延長線上 や、林家や耀蔵の蘭学・蘭医学者への嫌悪による に位置する事件であったと言えよう。こうした時 蘭学者弾圧事件ではない。だが、江戸庶民には蘭 代背景をバックに、目付鳥居耀蔵は、当時鎖国の 医迫害事件として認識されていた。 撤廃を求めて「蘭学にて大施主」と噂されるほど 西洋を肯定的に評価して啓蒙主義を行っていた渡 しかし、崋山に関する資料や著書、所感などな 辺崋山を処罰する機会を窺っていた。民衆からは どを詳細に調べ上げた結果、蘭方医への一方的な 悪評たらたらだった耀蔵だが、いわば信念の人で、 弾圧など無かったと著者・田中弘之は力説する。 老中水野の理念は正しいという信奉者でもあり、 当時すでに外科(当時は外道といっていたし、内 元々蘭学を嫌悪する気質ではあったが、単に儒学 科は本道と称していた)を中心とする蘭方医学に 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 19 対する評価、信頼度は定着していて、これを思想 つまり、洋・蘭学は認めるが反鎖国的思想は絶対 的な面は別としても圧迫、弾圧するなどありえな に許さないという幕府の揺るがない強い意志表示 い状況でもあった。 であったと言えよう。 目付鳥居耀蔵の告発を元に老中水野忠邦が総指 かくして蛮社の獄以来、国内から鎖国の撤廃を求 揮を取り、当時「蘭学にて大施主とされた崋山を める動きは後を絶った。しかし、14年後、幕府は開 処罰するために「無人島渡海事件」として、引き 国要求を掲げるペリー艦隊を迎えることになる。 起こされた事件であった。老中水野も目付耀蔵も、 蘭学取締りとか、弾圧政策は考えていなかったと 繰り返しになるが、蛮社の獄とは無人島渡海事 思考される。ただ、洋・蘭学を学ぶ学者たちは開 件であり、それに巻き込まれた僧侶1名と3名の 国についてもいずれ強い関心を持つに違いないと 町人が冤罪ながら捕らえられ拷問死を遂げ、極め 監視を緩めることは無かった。 て有能な蘭学者である崋山ら3名が執拗に狙われ、 捕縛され、崋山、三栄は自刃、長英は無残な殴打 蛮社の獄とは、一言で言えば「幕府が緩み始め 死を受けた事件である。それが巷間蘭学者迫害、 た鎖国の排外的閉鎖性の引き締めを図った事件」 弾圧事件として定説となり、ずっとこれまで語ら で、端的に言えば幕政批判を重ねる洋・蘭学者の れ続けて来たものと言えよう。要約すれば強固な 一斉取り締まりであり、その標的となったのが崋 鎖国政策の引き締めを図った事件と解すべきもの 山であり、長英であり、三英であり町民たちであっ と推考される。 た。いわば、崋山たちは確信犯であり、他は冤罪 による犠牲者であった。多くの蘭学者や蘭医たち は捕縛、入牢とまではならなかったし、ここには 参考資料 童門冬二・鳥居耀蔵、田中弘之・蛮 ( 社の獄、吉村明・長英逃亡など) 確かな蘭学者弾圧の証しは見ることが出来ない。 資料2 モリソン号とみられる船の図 (天保八年『客坐掌記』 <『復刻渡辺崋山真景・写生帖集成』第二輯>) 資料1 藤田茂吉『文明東漸史』とびら 資料3 崋山の遺書『不忠不孝渡辺登』 (田原市蔵) 20 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 県内のB級名所 (その2) 最上地方 寒河江市 五十嵐 勝 朗 県内をドライブして名所を巡るのは、季節的に トトロの木(小杉の大杉) は春から秋にかけてでしょう。特に今回紹介する 新庄市街から国道458号線経由で県道315号線 最上地方のB級名所については、5月の連休以降 で鮭川村大字曲川字小杉地内に、樹齢1000年以上 から10月末ころまででしょう。 で高さは約20mで幹周りが約6. 3mの立派な大杉が あります。大人気アニメの「となりのトトロ」の 前森高原 キャラクターのように見えるため人気を呼んでい 最上町大字向町の国道47号線を鳴子方面に約 て駐車場まであります。雪どけて土が乾いた頃に 10分走行すると、信号があり左折して道なりに行 は蕗の薹が一面に繁茂しているので採ってきて味 くと前森高原に着きます。小国盆地や禿岳(小鏑 噌和えやフキ味噌は最高です。 山)の眺めがよく、放牧場と大草原が広がってい てハイキングに最適です。子どもを連れて行くと 木の根坂分校(ガッコそば) 大喜びです。お腹がすいたら、そば処“はらっ葉” 鮭川村の中心部から県道58号線経由で県道377 での食事をおすすめします。近くには上質の蕨が 線を、車1台分ほどのくねくねの深い山道で、不 沢山繁茂していて自由に採ってもよいようです。 安になる頃に道中のあちこちに看板が目に入り、 「みやまの里 約30分走行し坂道を登り終わると、 幻想の森 木の根坂」(Te l : 0233552612)が見えてきます。 国道47号線J R高屋駅付近から左方向に足場の そこが平成19年3月に児童数の減少により70年 悪い道路を約10分走行すると、木の間から光が射 の歴史を閉じた、元の鮭川村立曲川小学校木の根 し込み、緑に包まれた世界が広がります(戸沢村 坂分校で、今は手打ちそば屋に変身したのです。 山ノ内地域)。小鳥のさえずりと風の音しか聞こえ 建物は木造平屋建てで、玄関の下駄箱は当時のま ない静かな森で、悠然とそびえ立つ杉の巨木群の ま使われており、廊下には生徒たちの絵や写真が 姿はまさに幻想的です。 飾られてあります。 「職員室」というプレートが 幻想の森に生い茂る山ノ内杉は、最上峡一帯に 残っていて、教室にはチョークと黒板があり小学 見られる天然杉です。樹齢千年を超えていると思 生に戻ったような、懐かしい気分にしてくれる教 われる老木が沢山ある神秘の森です。大きなコブ 室は食堂になりました。近くの人たちがそばを のあるねじれた幹が複数伸びていて太いものは幹 打って提供してくれます。季節の採り立ての山菜 周りが約15mもあり、これが杉の木かという不思 が盛りつけられて非常に美味です。 議な光景が見られます。 道路は狭いが沿道には夏の白いヤマユリの甘い なお東京駅の東日本東北新幹線の八重洲中央口 香り、そして秋には色彩豊かな紅葉が魅力的です。 付近の柱に女優吉永小百合が巨大杉に寄りかかっ ている写真がプリントされてあるが、その撮影場 猿羽根峠 所が幻想の森なのです。 旧国道13号線の舟形町舟形猿羽根山公園内に羽 州街道難所で、松尾芭蕉がこの道をたどって新庄 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 21 に向かった歴史的な猿羽根峠があります。旧道が めの重要な中継基地だったのです。清水城は最上 残っていて山頂に地蔵尊がありそこまでは車が入 川とその支流である藤田沢川との間にある台地の れますが、その先は今は通行止めです。猿羽根峠 北端に築かれた城で、建物は残っていないが、土 の広場から眼下に最上川のゆったりとした流れが 塁、空堀等は残っていて、中世の城郭構造が分か 眺められます。芭蕉は多分その場所で発句したと る貴重な史跡です。 思われる「風の香も南に近し最上川」の句碑があ 本丸の南側に空堀を挟んで東西に細長い曲輪が ります。ここで高校時代の古文を思い出し「月日 あり、南方の空堀に対しては土塁が付いていて、 は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也・・」 その南側は二ノ丸が広がっていたようです。二ノ と吟ずるのも一興です。 丸の南側は大手門跡で石碑と案内板が設置されて あります。 分水嶺(堺田) 歴史的には慶長18年(1613年)に、最上家は密 国道47号線堺田の旧有路家住宅(封人の家)の 書により徳川家康から清水義親と豊臣秀頼との内 近くに分水嶺があります。東北地方の背骨である 通を疑われてしまいます。最上義光の死後、その 奥羽山脈は、日本海と太平洋とを分ける大分水嶺 家督を継いだ実兄の最上家親は疑いを晴らすため です。堺田駅前広場の用水路は、東西の海へと分 に弟の清水義親の追討を決断し清水城を攻めて落 かれる分岐点を目の前に見ることができます。東 城させます。清水義親は、嫡子義継ともども切腹 側は江合川、旧北上川を経て石巻市の太平洋へ、 させられ、ここに清水家は滅亡し、清水城は廃城 西側は小国川、最上川を経て酒田市の日本海へ注 となりました。 ぎます。降った雨が日本海の水になるか、太平洋 たかさか の水になるかの境目が堺田にあるのです。降った 高坂ダム 雨水がここで日本海と太平洋に別れてしまい、二 国道344号線の青沢隧道の手前八森橋から林道 度と会えなくなると子どもに説明したら子どもは に入る付近に樹齢約500年、幹回り約16. 3mの大カ 大いに感動するでしょう。 ズラがあり、約1㎞ 鮭川沿いにさかのぼると、国 有林に囲まれ緑豊かな高坂ダムが見えます。周辺 かぶさん 清水城址 には、加無山県立自然公園、土倉滝、秋田との県 国道47号線新庄方面から本合海バイパスの大蔵 境にそびえる1, 145mの丁岳等があり、新緑のころ 橋を渡り大石田畑線30号線に入り最上川沿いに走 と紅葉の頃は絶景です。ダム周辺はレクリエー 行し、突き当りを右折するとすぐに小高い丘に ションの森になっています。高坂ダムの沢には鯉、 なっています。清水の地は、かつては最上川中流 フナ、ハヤが沢山生息しているらしく休日には釣 域の中心都市であり、北前船が日本海航路から最 り人が来ると近くの住人が教えてくれました。 上川をさかのぼり、山形県内陸へと物資を運ぶた ひのと 22 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 二宮尊徳(金次郎)は大男だった。 (巨人症、末端肥大症?) 米沢市 山形県立米沢栄養大学 健康栄養学部 八 幡 芳 和 にのみやたかのり 二宮尊徳とは、江戸時代後期の農政家・思想家。 通称は長男として生をうけた金治郎だが、一般的 いみな には「金次郎」と記される。諱の尊徳は正確には「た かのり」と訓むが、有職読みで「そんとく」と訓 まれる事が多い。「報徳思想」を唱えて「報徳仕 法」と言われる農村復興政策を指導した人物。 天明7年7月 23日(1787年9月4日)相模国足柄 かやま 上郡栢山村(現在の神奈川県小田原市栢山)で生 誕、安政3年10月20日(1856年11月17日)下野国 都賀郡今市村(現在の栃木県日光市)にて死没。 70歳と、当時としては長生きの生涯だった。さて さて、出だしからの思い違いには驚かされる。 彼の名言に「経済なき道徳は戯言であり、道徳 なき経済は犯罪である」は、グローバル化し、混 沌とした政治経済の中で優秀な経済アナリストで も予想もつかぬ程変化する現代の世にどう響くだ ろうか。 尊徳の行動は、人間だけでなく宇宙に存在する 全てのもの、それぞれに備わっている長所(徳) を生かす(報いる)という「報徳」の思想に裏打 ちされている。 こうした考えは、彼の子孫や門人達にも受け継が れて全国各地に「報徳社」が結成され、報徳の運動 が繰り広げられている。兵庫県西宮市にあり、高校 野球で有名な「報徳学園高等学校」もその一つ。 二宮尊徳といえば薪を背負い、本を読みながら 歩く小柄でかわいらしい少年だったと誰にもイ メージされる筈。しかしいわゆる「負薪読書図」 とは、何故。明治14年(1881年)発行の『報徳記』 に、 「大學の書を懐にして、途中歩みながら是を誦 し、少しも怠らず。 」の記述がある。数々の偉人の 幼少期の記載はいずれも信憑性が薄いとされ、真 否は定かではない。 それにしても昔は、どこの小学校の校庭にも生 徒へ勉学に勤しむようにと「二宮金次郎像」が必 ず置かれてあったが、ついぞ見かけなくなった。 現代は本の代わりに、スマホを手に持つ「歩きス マホ」が普通にみられ前方不注意、危険行為の最 たるものである。 生地の小田原市、新幹線小田原駅から南へ徒歩 15分、報徳二宮神社隣接の報徳博物館前に二宮金 次郎のあの有名な像が設置されている。これは昭 和3年昭和天皇の即位御大礼記念として、神戸の中 村直吉が寄進した。製作者は三代目 慶寺丹長、 材質はブロンズ。これと同じ像は全国の小学校な どに向けて約一千体制作されたが、戦時中全て兵 器用金属供出施策のために、現在残っている唯一 の像。ちなみに当時メートル法普及の意図を反映 して、丁度一メートルの高さに制作されている。 江戸時代の成人男性の平均身長は、約153c mと言 われているが、館内には、成人後の実物大立像が あり、とにかくその大きさには驚く。遺品の衣類 や伝承によって、五十代半ばの姿をもとに昭和51 年に行われた120年祭で制作披露された。さて青年 になっての実像はどうだったか。 尊徳最晩年の弟子、岡田良一郎は「先生(尊徳) は、身 の 丈6尺 有 余(約182c m)、体 重25貫(約 94kg)を下らざるべし」と記している。晩年に使 用した衣類の丈が鯨尺で3尺7寸(約140c m)と の記録からも、これがうなずける。当時としては、 大男だが背が高いというより、横幅の広いがっち り し た 体 格 だ っ た よ う で あ る。遺 品 の 足 袋 は 26. 6cm(約11文半)で、立派な証拠。 尊徳は色が「赤く黒き方」であったという。仕事 がら村々を歩き回る事は多く、赤黒くなっていたの は日焼けのためであろう。目は小さい方と記されて おり、しかも優しい目をしていた。その目をとおし て見る現実や人の心、将来への展望は実に大なるも のがあった。耳および耳たぶが大きく、多くの人々 の話を聞くにはふさわしかった。怒った時の尊徳は 大声で怒鳴ったと言われ、その口は「大なる口」で、 また鼻は丸形で高い方ともされている。 果たしてこれが、何を意味するものか。当時の 庶民の貧しい食生活で、この体形ができあがる筈 がない。即ち、ホルモン異常の脳下垂体GH(成長 ホルモン)産生腫瘍の末端肥大症、巨人症に他な らない。報徳博物館で、出会った「二宮金次郎の 謎」が解けた瞬間の興奮は今でもはっきりと覚え ている。 晩年の日常生活についての記述を紹介しよう。 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 尊徳の後半生は、任地の野州桜町(栃木県芳賀郡 二宮町)をはじめ、衰えきった村々を復興し、傾 いた領主の財政を再建することに終始し、緊張と 努力と節制の連続であった。しかしながら、一身 一家の利害や栄華に思い煩うことなく、安らかな 気持ちで毎日をすごしたと言われる。 『仮の身をもとのあるじに貸し渡し、 民安かれと願うこの身は きのうより知らぬあしたのなつかしや、 もとの父母ましませばこそ』 まず、朝は四時までに起き、冬でも井戸ばたで 冷水で洗面し、神仏に礼拝する。朝食は冷飯のお 茶づけ、つけものに焼き味噌程度で、たまには粥 も食べた。昼は炊いたご飯でお汁につけもの。こ のお汁は「ごじる」といって、味噌汁に大豆をす りつぶしたものを入れた、栄養価の高いもので あった。出張や面接で多忙の一日だが、夕食時だ けは、たいてい酒を出させて、門人や来客とゆっ くり歓談をした。この時の話が『二宮翁夜話』な どになった。九時過ぎか十時ごろに食事で、これ はお茶づけに、つゆものとか煮しめとか、たまに 魚とか何でも一品であった。 それからすぐに一寝入りし、十二時ごろに目を さまして調べものに掛かる。自身で書いたり子息 や子息夫人に読ませたりして、やがて再び寝につ く、という睡眠法をとっている。カロリーこそ少 ないもののビタミン、ミネラル、米や大豆からの 植物性良質タンパクと、栄養バランス的には十分 である。とは言えこれで182c m、94kgの体格はあ り得ない。 明治37年(1904年)修身教科書に、孝行、学問、 23 勤勉、精励、質素倹約など多くの徳を備えた人物 として登場させた。 14歳で父を、16歳で母を亡く さかわ し、度重なる 酒匂 川の氾濫で家の田畑が流され、 実家が没落した為苦しい農耕をしながらも、儒教 の四書、 『論語』 『大學』 『中庸』などを独自に学ぶ。 青年期に家を再興。その後小田原藩士 服部家の 再建や藩領 下野桜町などの荒廃の復旧に成功し た。こうした経験をもとに独特の農法、農村改良 法(報徳仕法)により、小田原、烏山、下館、相 馬藩など 600にものぼる村を復興させた。 晩年は、 日光神領立て直しの命をうけ、転地居住したが業 半ばにして死去。 明治44年(1911年)に刊行された『尋常小学唱 歌 第二学年』。作詞、作曲共に不詳であるが、文 部省唱歌で こうした二宮尊徳の人生をたたえる 有名な歌を述べる。高齢の医師会員先生方には、 そらんじて歌えるのではないか。 わらじ 一:柴刈り縄ない 草鞋をつくり 親の手を助け おとと 弟を世話し 兄弟仲よく 孝行つくす 手本は 二宮金次郎 二:骨身を惜しまず 仕事をはげみ 夜なべ済ま てならい たゆ して 手習読書 せわしい中にも 橈まず学ぶ 手本は二宮金次郎ついえ 三:家業大事に 費をはぶき 少しの物をも 粗末にせずに 遂には身を立て 人をもすくう 手本は二宮金次郎 地道に足元をしっかりと見据え、日ごろのたゆ まぬ努力が、やがては必ずや立派な成果があがる ものと信じながら今一度気を引き締めて頑張ろう と誓いつつ、本稿を閉じる。 24 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 鶴岡地区医師会「めでぃかすとる」 (平成26年10月15日 第270号)から 僕のお宝~山下達郎との思い出~ わたしのお気に入り 医療法人三原皮膚科 三 原 一 郎 山下達郎(達郎)、シンガーソングライダー、作 曲家、音楽プロデューサーとして幅広い音楽活動 をしており、竹内まりやの夫としても有名ですか ら皆さんご存知ですよね。8月に新潟で行われた 達郎のライブへ初めて行ってきました。噂には聞 いていましたが、休憩を挟まない3時間に及ぶラ イブはまさに圧巻、高域までよく伸びる美しい声 と凄まじいまでの声量で披露される達郎の歌唱力 には圧倒されました。還暦を迎えてのこれだけの 歌唱力はポップ系の歌手としては小田和正くらい でしょうか。 ところで、達郎がまだ高校生の頃(僕の医学生 時代)、僕の住居へ出入りしていたことがあります。 僕は赤羽に住んでいたのですが、はとこ(現在、 芸工大のチェリスト)と達郎が同じ高校のブラス 1 自主製作アルバム“ADDSOMEMUSI CTOYOURDAY”の ジャケット。イラストはメンバーのひとり金子氏によるもの。 原画はカラーだったが、予算の都合でモノクロとなり、急遽 線画に書き換えられた。金子氏は、後にシュガーベイブ(達 郎 が 中 心 と な り 結 成 さ れ た 最 初 の バ ン ド)の ア ル バ ム 「SONGS」のジャケットデザインも手がけている。 2 ジャケット裏面。こちらもすべて手作り。A面はザ・ビー チ・ボーイズのカヴァー、B面はドゥーワップやロックンロー ルのカヴァー等で構成されている。右下の手書きによる48と いう数字は、レアの証。 バンド部に属していたこともあり、はとこが達郎 を僕の住居へ連れて来たのがきっかけで知り合い ました。その頃の僕の住居といえば、僕や妹、さ らには亡き妻(妹と同期)の友人が出入りするア ジトみたいな場所になっていたこともあり、達郎 もちょくちょく訪れては、レコードを聴いたり、 ギターを弾いたり、麻雀も良くやっていました。 そんな折、持ち込まれたのが、達郎が中学時代 からのバンド仲間と自主製作したアルバム“ADD SOMEMUSI CTO YOURDAY”で し た(写 真1 &2)。達郎の友人の自宅あるいはガレージでレ コーディングし、ジャケットのイラストもメン バーが描いたという作品で、高校生としては内容 的にもなかなかの出来栄えです。100枚限定で作成 された1枚を購入したのですが、当時は達郎がこ んなに有名人になると思っていませんでしたので、 今では超レアなお宝になりました。ところで、こ のアナログレコードは後にCD化され、達郎のオ フィシャルサイトで購入可能だそうです。また、 ウィキペディアで本アルバム製作までの経緯を詳 しく知ることができます。 3枚目の写真は、僕が当時良く通っていた中古レ コード店で手に入れた“THEHAPPENI NGS”とい うコーラスグループのアルバムに、達郎が書いてく れたライナーノーツです。高校生の頃から音楽に対 する造詣は並外れたものがあり、音楽評論家として も秀逸な一面をもっていました。B5判のノートに 書き綴ったシミだらけの達郎自筆によるライナー ノーツも私も密かなお宝のひとつなのです。 3 達郎の自筆によるTHEHAPPENI NGSのライナーノーツ。音 楽評論家と見間違うような解説文が、几帳面な字体でびっし りと書かれている。 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 25 「ことばあそび」こと始め 山形県医師会理事 折 居 和 夫 1.理念 「世の中や物事は、正面からまともに見てもその本質や全体像を現わすことはない。下からや斜め下 から観て初めてその姿を現わす。 」と教えてくれたのは、高校(仙台一高)と大学(上智大学)の先輩 である井上ひさしでした。社会を見る視点としての「ダジャレ」と「スケベ」です。今回は、前者の視 点に注目してみました。 2.背景 日本語の特徴の中で重要なものは漢字の多さでしょう。約5万と言われ、アルファベットの26文字と 対照的です。象形文字は、自然との関係の深さと豊かさを示しているのでしょう。また、音節数も英語 の4千に対して110くらいです。文脈や漢字等で補っていると思われます。更にダジャレの背景には、 同音異義語の多いことがあげられます。そのために韻も踏み易くなっています。歴史的に 「漢字不要論」 や「英語~エスペラント語至上主義」や「前頭葉症状としての、多弁なダジャレ飛ばし」等と言われた こともあったようですが、たくさんの漢字があり同音異字語がたくさんある日本語は最高です。 3.既往歴 1).中学生の国語と英語 私のダジャレ歴は中学校の一年生に遡ります。国語授業の合間、おしゃべり仲間に・・・ 「月っ て季節はいつ?」「そりゃあ秋だろ」「おぼろ月は?」 「(めんど臭そうに)春だろ」「じゃあ、夏の 月は?」「・・・!」 「正解は、おつきサマー!(ヤッターッ!) 」 。覚え始めたばかりの英語と俳句 季語が頭の中で呼応した結果でした。 2).歩道橋が多かった時代 やはり中学生のことでした。近所の歩道橋に「○○歩道橋」の表示があったのでしたが、その 「橋」が見たことのない字だったのでした。右の旁(つくり) 「喬」の字が、 「ハシゴの高橋の高」 の「てっぺんのちょんが左払い」になっていたのでした。仙台市長(島野武)に手紙を書いて、直 筆の返事をもらいました。管轄は違うけど問い合わせたら、 近いうちに訂正すると。後で調べたら、 26 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 やはり高校の先輩の大槻文彦が序を書いている「五體字類」には載ってましたね。 3).朝日新聞の所ジョージ 「四字列語」というお遊びを、ダジャレの王様所ジョージが提唱していました。四字熟語を創作 するのです。丁度朝日新聞にコーナーを持っており、募集していたので応募したところ採用掲載と なったのでした。 「歯浮阿諛(はうあゆ)」 (図1)です。 「難度高い技。Aクラス茶帯1級」の評を いただきました。 「人間関係を保つためには、歯の浮くようなおべっか、阿諛追従が必要なことも ある。How ar eyou?とあいさつを。」 図1 4.症例 1).空海編 贈り物・頂き物の定番は胡蝶蘭です。わが家にも10株ほどあり、年々小さくなりながらも花を咲 かせてくれています。その花びらの唇弁の先端が巻き髭状に突き出ていることに、しかもその左右 対称性にいつも驚かせられておりました(図2) 。それと同じものを、当地にある慈恩寺の国重文 「弥勒菩薩坐像」の口髭(図3)に見つけたのです。そして更には、 「空海の書」の中にも同様のも の(図4)を見つけたのでした。書も口髭も人間が造り出した産物ですが、その出どこは蘭の花び ら、だったのでしょうか。4番目の発見は縮れ毛でした(図略) 。 図2 図3 図4 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 27 2).英語日本語共通起源説 ・名前は英語で nameです。日本語の名前をローマ字で書くと namaeです。そっくりです。 ・道路は英語で r oad発音は ロード。日本語の発音は ドーロ。ひっくり返っただけで、似てます。 ・シルベスター・スタローンの怒りの Rambo。映画のトーンはvi ol enceです。らんぼー(乱暴) そのままです。 3).アメリカにて I owa州 の I owaci t yに一年間おりました。ガススタンドの壁に小さなステッカーが貼ってありま した。“ Ar r i veal i ve!”「これから旅っすか。無事生きてたどり着けるといいっすね。」英語版ダ ジャレに出逢いました。 4).海味編 西川町に「海味」と書いて「かいしゅう」と読ませる地名があります。味をしゅうと読むなんて、 他に例がありません。地元や地域の方数人に聞きまわってなんとなく全体像が見えてきました。そ の地域周辺は寒河江川に接していました。しかも小高い丘がとがって張り出しており、そこからの 景色はまるで海を臨んでいるようだと。そのせり出した地形が鳥のくちばし状だったと。近くを流 れている小さな川に「ワイシュウザワ」という名前がついています。ワイは「口偏に犬」 、シュウ は「口の下に朱」でクチバシ嘴という意味です。「口の下に朱」と「口偏に朱」は同じと考えれら れます。つまり、口偏に朱だったところを、 「朱」が「未」に入れ変わってしまったらしいのです。 そしてその犯人は柴橋代官所の役人の誤記説が有力のようでした。地名も深いけど歴史も深い、で すねえ。 5).仏教理念の最高傑作 悠久の歴史、大勢の先人達、莫大な経典群に囲まれている仏教の真髄を、短いが高らかに謳い上 げているのが「般若心経」であれば、さらに短く、かな47文字をきれいに並べかつ仏教のエッセン スを現したといわれているのが「いろはうた」です。異論もあるようですが、ここは究極のことば 遊びとして敬意を表したいと思います。かたや英語圏のアルファベットをただ並べただけの、モー ツアルト作曲(キラキラ星)の「ABCの歌」のなんと薄っぺらなことか。 6)おしゃべり編 「侃侃諤諤」は、ズバズバと議論するさま。 「喧喧囂囂」は、ガヤガヤとやかましいさま。昨今で は「けんけんがくがく」等という言い方も散見され、戸惑うことも。 「口」の字が何個隠れている か数えると、前者で8個、後者で10個(日や目も含めると14個) 、といずれもかなりのおしゃべり には変わりないですね。 5.今後 まだまだ続編はあるですが、飽きられないうちにいったん終了します。ダジャレ(駄洒落)と言われ、 オヤジギャグと言われ、冷笑をかっても、挑み続ける毎日です。 28 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 県医師会だより 第 11 回 常 任 理 事 会 日 時、平成28年2月10日㈬ 午後3時30分~ 会 場、県医師会館役員室他(TV会議) 出席者 会 長 德永 正靱 副 会 長 中目 千之、清治 邦夫、中條 明夫 常任理事 齋藤 忠明、島貫 隆夫、吉岡 信弥 間中 英夫 事 務 局 松本事務局長他事務局員 柑 「子どもの健康づくり連携事業」及び「子ど もすこやか健康事業」第2回合同連絡協議会 2月3日㈬ 県庁 吉岡常任理事出席報告。 桓 山形県献血推進協議会 2月5日㈮ 県庁 德永会長出席報告。 〔Ⅰ〕報告事項 1.会員訃報 くろ ば ね ひで き 会員氏名 黒羽根 秀樹 先生 75歳 【鶴岡地区医師会】 死亡年月日 1月28日㈭ 通 夜 2月6日㈯ 18時 告 別 式 2月7日㈰ 12時 会 場 セレモニーホール鶴岡 喪 主 黒羽根 静枝 様 中目副会長参列 中目副会長より、通夜に参列した旨報告があり、 ご冥福をお祈りした。 2.病院委員会 1月29日㈮ 日本医師会館 島貫常任理事出席 島貫常任理事より、答申案について協議された が、医療施設の適切な機能分化と連携推進につい て多くの意見が出された旨報告。 3.会議・行事等 敢 寒河江市西村山郡医師会並びに成人病検査 センター役員等の合同新年会 1月29日㈮ 吉本旅館 德永会長出席報告。 棺 宮城県医師会館内覧会並びに落成記念祝賀会 2月6日㈯ ホテルメトロポリタン仙台 德永会長、清治副会長出席報告。 款 土谷順彦先生 教授就任祝賀会 2月7日㈰ ホテルメトロポリタン山形 間中常任理事出席報告。 歓 第2回「山形大学顧問会議」 2月8日㈪ 山形大学 德永会長出席報告。 汗 やまがた健康フェア2015第3回実行委員会 2月8日㈪ 県総合研修センター 松本事務局長出席報告。 〔Ⅱ〕通知事項 1.理事会招集通知 3月15日㈫ 県自治会館 中目副会長より、県臓器移植推進機構理事長か ら、標記開催案内がある旨説明があり、德永会長 出席することと決定。 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 2.パッケージ型自動消火設備の設置及び維持に 関する技術上の基準の一部を改正する告示の公 布について 中目副会長より、日本医師会常任理事から、標 記通知がある旨説明があり、各郡市地区医師会長 宛通知することと決定。(本会ホームページ・会員 メニュー「新着文書」に掲載。) 3.専門研修プログラムの認定に向けた各都道府 県の役割について 島貫常任理事より、日本医師会長から、新たな 専門医の仕組みについて、厚生労働省より都道府 県に対し関係者との協力した取り組みを行うよう 通知されたとの連絡がある旨説明があり、了知す ることと決定。(本会ホームページ・会員メニュー 「新着文書」に掲載。) 4.有害物ばく露作業報告対象物(平成28年対象・ 平成29年報告)について 齋藤( 忠) 常任理事より、日本医師会長から、標記 通知がある旨説明があり、各郡市地区医師会長宛 通知することと決定。(本会ホームページ・会員メ ニュー「新着文書」に掲載。) 5.東北地方社会保険医療協議会の開催について 2月23日㈫ 東北厚生局 中條副会長より、東北地方社会保険医療協議会 会長から、標記開催案内がある旨説明があり、中 條副会長出席することと決定。 6.第23回山形県保険者協議会の開催について 2月23日㈫ 県国保会館 中條副会長より、県保険医療協議会会長から、 標記開催案内がある旨説明があり、欠席すること と決定。 7.「「地域支援事業の実施について」の一部改正 について」等の送付について 29 8.がん登録に関する情報提供について 清治副会長より、日本医師会常任理事から、標 記通知がある旨説明があり、各郡市地区医師会長 宛通知することと決定。(本会ホームページ・会員 メニュー「新着文書」に掲載。) 9.医療費・医療手当請求書等の様式変更について 清治副会長より、日本医師会感染症危機管理対 策室長から、マイナンバー法の施行に伴い、標記 通知がある旨説明があり、各郡市地区医師会長宛 通知することと決定。(本会ホームページ・会員メ ニュー「新着文書」に掲載。) 10.「医療費・医療手当請求書等の様式変更につい て」に係る疑義について 清治副会長より、日本医師会感染症危機管理対 策室長から、標記通知がある旨説明があり、各郡 市地区医師会長宛通知することと決定。 (本会ホー ムページ・会員メニュー「新着文書」に掲載。 ) 11.化血研が製造販売する組換え沈降B型肝炎ワ クチン(酵母由来)、乾燥組織培養不活化A型肝 炎ワクチンについて 清治副会長より、日本医師会感染症危機管理対策 室長から、化血研の「ビームゲンR注0. 25mL」及び 「ビームゲンR注0. 5mL」並びに「エイムゲンR」出 荷自粛の要請解除について通知がある旨説明があ り、既に県より通知済みであり、了知することと決 定。(本会ホームページ・会員メニュー「新着文書」 に掲載。) 12.「結核医療の基準」の一部改正について 清治副会長より、日本医師会感染症危機管理対策 室長から、標記通知がある旨説明があり、既に県よ り通知済みであり、了知することと決定。 (本会ホー ムページ・会員メニュー「新着文書」に掲載。) 13.第42回山形県公衆衛生学会の座長について 3月7日㈪ 県立保健医療大学 中目副会長より、日本医師会常任理事から、標記 通知がある旨説明があり、了知することと決定。 (本 会ホームページ・会員メニュー「新着文書」に掲載。) 清治副会長より、県公衆衛生学会長から、標記 依頼がある旨説明があり、德永会長受諾すること と決定。 30 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 〔Ⅲ〕協議事項 1.齋藤壽一先生旭日双光章受賞祝賀会のご案内 3月19日㈯ グランドエル・サン 中目副会長より、実行委員長から、標記開催案 内がある旨説明があり、德永会長出席することと 決定。 2.第68回「保健文化賞」推薦候補者の依頼につ いて 中目副会長より、日本医師会長から、標記依頼 がある旨説明があり、各郡市地区医師会長宛通知 することと決定。 3.日本医師会選挙管理委員会委員及び予備選挙 管理委員の選出について 中目副会長より、東北医師会連合会会長から、 標記依頼がある旨説明があり、人選については德 永会長に一任することと決定。 4.卒業証書授与式のご案内 3月3日㈭ 鶴岡准看護学院 中目副会長より、鶴岡准看護学院長から、標記 開催案内がある旨説明があり、会長代理で、中目 副会長出席することと決定。 5.平成27年度都道府県医師会生涯教育担当理事 連絡協議会開催について 3月24日㈭ 日本医師会館 島貫常任理事より、日本医師会長から、標記開 催案内がある旨説明があり、島貫常任理事出席す ることと決定。 6.第17回都道府県医師会介護保険担当理事連絡 協議会「地域支援事業等の推進について」の開 催について 3月30日㈬ 日本医師会館他 中目副会長より、日本医師会長から、標記開催 案内がある旨説明があり、清治・中條副会長、T V会議にて出席することと決定。 7.感染症発生動向調査事業に係る届出指定機関 の推薦について 清治副会長より、県健康福祉部長から、標記依 頼がある旨説明があり、勝島由利子先生を推薦す ることと決定。 8.救急病院等の認定に関する意見の聴取について 県立中央病院 德永会長より、県健康福祉部長から、上記病院 に係る意見照会がある旨説明があり、妥当である 旨の意見を提出することと決定。 追 加 要 項 〔Ⅱ〕通知事項 1.建築基準法に基づく定期報告制度の見直しに ついて(病院、有床診療所について) 中目副会長より、日本医師会常任理事から、報 告対象施設を特定行政庁が定めていたものを、国 が政令で指定することについて通知がある旨説明 があり、各郡市地区医師会長宛通知することと決 定。 (本会ホームページ・会員メニュー「新着文 書」に掲載。) 2.懇談会のご案内 3月23日㈬ ホテルメトロポリタン山形 中目副会長より、きらやか銀行頭取から、標記 開催案内がある旨説明があり、正副会長、事務局 長出席することと決定。 3.平成27年度第3回山形県看護師等確保推進会 議の開催について 3月17日㈭ 県庁 吉岡常任理事より、県健康福祉部長から、標記 開催案内がある旨説明があり、吉岡常任理事出席 することと決定。 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 4.難病法による特定医療及び小児慢性特定疾病 医療支援の受給者証等に所得区分が記入される までの間の取扱いの延長について 中條副会長より、日本医師会常任理事から、標 記通知がある旨説明があり、各郡市地区医師会長 宛通知することと決定。(本会ホームページ・会員 メニュー「新着文書」に掲載。) 5.廃棄物処理におけるジカウイルス感染症対策 について 清治副会長より、日本医師会感染症危機管理対 策室長から、標記に係るマニュアルについての通 知がある旨説明があり、各郡市地区医師会長宛通 知することと決定。(本会ホームページ・会員メ ニュー「新着文書」に掲載。) 6.第42回山形県公衆衛生学会第3回運営委員会 の開催について 3月7日㈪ 県立保健医療大学 清治副会長より、県公衆衛生学会長から、標記 開催案内がある旨説明があり、德永会長出席する ことと決定。 7.全国災害医療コーディネーター・救護団体連 絡会議(仮称)に係る御案内について 2月28日㈰ 山形ビッグウイング 德永会長より、県地域医療対策課長から、標記 開催案内がある旨説明があり、大内常任理事出席 することと決定。 8.山形県医師会消化器検診委員会胃がん部会の 辞退について 解職 伊東 信 清治副会長より、天童市東村山郡医師会長から、 標記辞退申し出がある旨説明があり、解職するこ とと決定。 31 〔Ⅲ〕協議事項 1.第136回日本医師会臨時代議員会における代表 並びに個人質問について 中目副会長より、東北医師会連合会会長から、 標記通知がある旨説明があり、質問はない旨回答 することと決定。 2.山形県臨床内科医会学術講演会への後援のお 願いについて 3月17日㈭ 山形国際ホテル 島貫常任理事より、県臨床内科医会会長から、 標記後援依頼がある旨説明があり、後援了承。 3.胃がん検診に関するアンケート調査について 清治副会長より、消化器検診中央委員会委員長 から、標記依頼がある旨説明があり、日本消化器 内視鏡学会 消化器内視鏡専門医あてアンケート 調査を実施することと決定。 〔 Ⅳ 〕医師連盟関係 敢 自見はなこ支援における組織結束について (再確認) 中目委員長より、日本医師連盟委員長から、標 記通知がある旨説明があり、今後更なる活動を 行っていくことと決定。 32 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 第 11 回 全 理 事 会 日 時、平成28年2月24日㈬ 午後3時30分~ 会 場、県医師会館役員室他(TV会議) 出席者 会 長 德永 正靱 副 会 長 中目 千之、清治 邦夫、中條 明夫 常任理事 大内 清則、齋藤 忠明、島貫 隆夫 深尾 彰、吉岡 信弥、間中 英夫 理 事 江口 儀太、折居 和夫、加藤 修一 神村 裕子、齋藤 聰、三條 典男 監 事 小林 正義、根本 元、福原 晶子 議 長 佐藤 顕 副 議 長 島田 耕司 3.診療に関する相談状況 中目副会長より、1月の相談は6件であった旨 報告。 4.国民生活安全対策委員会 1月28日㈭ 日本医師会館 神村理事出席 神村理事より、諮問「食品安全」に対する答申 案について協議した旨報告。 事務局 松本事務局長他事務局員 〔Ⅰ〕報告事項 1.会員訃報 よこかわ こうめい 会員氏名 横川 弘明 先生 69歳 【山形市医師会】 死亡年月日 2月2日㈫ 告 別 式 2月22日㈪ 午後2時 会 場 パレスグランデール 喪 主 横川 弘一 様 德永会長より、告別式に参列した旨報告があ り、ご冥福をお祈りした。 なかがわ しんいち 会員氏名 中川 眞一 先生 66歳 【山形市医師会】 死亡年月日 2月11日㈭ 告 別 式 2月13日㈯ 德永会長より、告別式は近親者により執り行 われた旨報告があり、ご冥福をお祈りした。 2.第11回常任理事会 2月10日㈬ 県医師会館 德永会長ほか役員出席 德永会長より、既に理事会メールで報告しご覧 いただいているとおりである旨報告があり、了承。 5.保険医療機関の指導 敢 2月2日㈫ 村山総合支庁 大内常任理事立会 柑 2月9日㈫ 村山総合支庁 神村理事立会 立会い役員より報告。 6.地域医療介護総合確保基金の関係団体打ち合 わせ会議 2月10日㈬ 県医師会館 中目副会長出席 中目副会長より、平成28年度地域医療介護総合 確保基金に係る事業(案)について説明があった 旨報告。 7.第5回学術推進会議 2月12日㈮ 日本医師会館 德永会長出席 德永会長より、最終の会議であり、遺伝子治療 についての講演であった旨報告。 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 8.医療政策シンポジウム 2月19日㈮ 日本医師会館 島貫常任理事出席 島貫常任理事より、社会保障と市場原理のテー マで3名の講師より講演があり、最後にパネル ディスカッションがあった旨報告。 9.学校保健講習会 2月21日㈰ 日本医師会館 清治・中條副会長出席 清治副会長より、学校検診での運動器の健診の進 め方等の演題で三つの講演があり、次に小児肥満・ やせ・女性の健康と学校医の関わりのテーマでシン ポジウムが行われ、大変盛会であった旨報告。 10.女性医師サポート体制強化のための懇談会 2月21日㈰ パレスグランデール 島貫・吉岡・間中常任理事、神村理事 出席 間中常任理事より、山形大学医学部、日本海総 合病院、県立総合療育センター及び開業の女性医 師11名より出席いただき、現状課題等について意 見交換を行うとともに、山形大学の医学部学生に も聴講してもらい、感想を述べてもらった旨報告。 33 歓 「ストレスチックに係る面接指導について」 県教育庁福利課との打合せ 2月24日㈬ 県医師会館 中目副会長ほか役員出席報告。 〔Ⅱ〕通知事項 1.山形大学蔵王協議会総会の開催について 3月30日㈬ 山形大学医学部 中目副会長より、山形大学蔵王協議会会長から、 標記開催案内がある旨説明があり、德永会長出席 することと決定。 2.故坪井榮孝先生の「お別れの会」について 3月27日㈰ ホテルハマツ 中目副会長より、日本医師会から、標記開催案 内がある旨説明があり、欠席することと決定。 3.平成28年度日本医師会生涯教育制度について 深尾常任理事より、日本医師会長から、標記通知 がある旨説明があり、了知することと決定。(本会 ホームページ・会員メニュー「新着文書」に掲載。) 4.日本医師会生涯教育カリキュラム一部改訂に ついて 11.会議・行事等 敢 山形県高齢者保健福祉推進委員会 2月17日㈬ 県庁 德永会長出席報告。 深尾常任理事より、日本医師会常任理事から、 標記通知がある旨説明があり、了知することと決 定。(本会ホームページ・会員メニュー「新着文 書」に掲載。) 柑 第49回東北学校保健大会(兼)平成28年山 形県学校保健研究大会第1回実行委員会 2月17日㈬ 県庁 德永会長、清治副会長出席報告。 5. 「じん肺健康診断及びじん肺管理区分の決定に おけるDR(FPD)写真及びCR写真の取扱 い等について」の一部改正について 桓 刑事施設の医療協議会 2月17日㈬ 山形刑務所 神村理事出席報告。 神村理事より、日本医師会長から、標記通知が ある旨説明があり、了知することと決定。(本会 ホームページ・会員メニュー「新着文書」に掲載。 ) 棺 山形県歯科保健医療推進協議会 2月18日㈭ 県庁 吉岡常任理事出席報告。 6.医師資格証を用いた「JAL DOCTOR 登 録制度」について 款 東北地方社会保険医療協議会 2月23日㈫ 東北厚生局 中條副会長出席報告。 三條理事より、日本医師会長から、標記通知が ある旨説明があり、了知することと決定。(本会 ホームページ・会員メニュー「新着文書」に掲載。 ) 34 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 7.厚生労働省看護職員確保対策特別事業「特定 行為に係る手順書例集」の送付について 13.平成27年度山形県周産期医療協議会の開催に ついて 3月22日㈫ 県自治会館 加藤理事より、日本医師会常任理事から、標記 通知がある旨説明があり、各郡市地区医師会長宛 通知することと決定。(本会ホームページ・会員メ ニュー「新着文書」に掲載。) 8.特定行為研修において患者に対する実技を行 う実習内容に関する証明書の発行について 加藤理事より、日本医師会常任理事から、標記 通知がある旨説明があり、了知することと決定。 (本会ホームページ・会員メニュー「新着文書」に 掲載。) 折居理事より、県周産期医療協議会長から、標 記開催案内がある旨説明があり、德永会長出席す ることと決定。 14.指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び 運営に関する基準等の一部を改正する省令の公 布について(地域密着型通所介護関係) 折居理事より、日本医師会常任理事から、標記 通知がある旨説明があり、各郡市地区医師会長宛 通知することと決定。(本会ホームページ・会員メ ニュー「新着文書」に掲載。) 9.国民健康保険運営協議会について 「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のた 15. 齋藤( 聰) 理事より、日本医師会常任理事から、標 記通知がある旨説明があり、了知することと決定。 10.平成27年度山形県国保保健事業推進委員会の 開催について 3月10日㈭ 国保連合会 齋藤( 聰) 理事より、県国保連合会理事長から、標 記開催案内がある旨説明があり、折居理事出席す ることと決定。 めの指針」の一部改正について 清治副会長より、日本医師会常任理事から、標 記通知がある旨説明があり、各郡市地区医師会長 宛通知することと決定。(本会ホームページ・会員 メニュー「新着文書」に掲載。) 16.感染症の予防及び感染症の患者に対する医療 に関する法律施行令及び検疫法施行令の一部を 改正する政令及び検疫法施行規則の一部を改正 する省令の施行について 11.平成28年度診療(調剤)報酬改定時集団指導 の実施について 3月23日㈬ 庄内町文化創造館 響ホール(診療所) 3月26日㈯ 山形テルサ(病院) 3月27日㈰ 山形テルサ(診療所) 清治副会長より、日本医師会感染症危機管理対 策室長から、標記通知がある旨説明があり、了知 す る こ と と 決 定。(本 会 ホ ー ム ペ ー ジ・会 員 メ ニュー「新着文書」に掲載。) 17.北里第一三共ワクチン株式会社のMRワクチ 齋藤( 聰) 理事より、東北厚生局長から、標記通知 がある旨説明があり、各郡市地区医師会長宛通知 す る こ と と 決 定。 (本 会 ホ ー ム ペ ー ジ・会 員 メ ニュー「新着文書」に掲載。) 12.ストーカー加害者に対する精神医学的・心理 学的アプローチに関する地域医療等との連携施 策について 折居理事より、日本医師会常任理事から、標記 通知がある旨説明があり、各郡市地区医師会長宛 通知することと決定。(本会ホームページ・会員メ ニュー「新着文書」に掲載。) ンおよび麻しんワクチン自主回収後の同社の対 応について 清治副会長より、日本医師会感染症危機管理対 策室長から、標記通知がある旨説明があり、各郡 市地区医師会長宛通知することと決定。 (本会ホー ムページ・会員メニュー「新着文書」に掲載。) 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 18.感染症法に基づく届出の基準ならびに感染症 発生動向調査事業実施要綱の一部改正について 清治副会長より、日本医師会感染症危機管理対 策室長から、標記通知がある旨説明があり、了知 す る こ と と 決 定。 (本 会 ホ ー ム ペ ー ジ・会 員 メ ニュー「新着文書」に掲載。) 〔Ⅲ〕協議事項 35 6.日本医師会認定産業医制度産業医学研修会の 申請書提出について 4月8日㈮ 甑葉プラザ 4月14日㈭ 酒田市民保健センター 4月20日㈬ 最上広域交流センター「ゆめりあ」 4月28日㈭ アクティー米沢 5月12日㈭ 山形ビッグウイング 5月19日㈭ 鶴岡地区医師会館 6月9日㈭ 米沢市医師会館 6月16日㈭ 最上広域交流センター「ゆめりあ」 1.平成28年度保健管理指導医の推薦について 中目副会長より、県教育委員会教育長から、標 記推薦依頼がある旨説明があり、吉岡常任理事を 再推薦することと決定。 神村理事より、山形産業保健総合支援センター 所長から、標記申請がある旨説明があり、日本医 師会へ申請することと決定。 7.山形県国民健康保険審査会委員の推薦について 2.第6回ワークショップ「会員の倫理・資質向 上をめざして」についてのアンケート調査 中目副会長より、会員の倫理・資質向上委員会 委員長並びに日本医師会常任理事から、標記調査 依頼がある旨説明があり、回答は中目副会長に一 任することと決定。 齋藤( 聰) 理事より、県健康福祉部長から、標記推 薦依頼がある旨説明があり、中條副会長を再推薦 することと決定。 8.山形県国民健康保険診療報酬審査委員会委員 の選出について 3.後援名義使用願 7月30日㈯~8月1日㈪ 山形テルサ・大手門パルズ 齋藤( 聰) 理事より、県国民健康保険団体連合会理 事長から、標記推薦依頼がある旨説明があり、人 選は中條副会長に一任することと決定。 深尾常任理事より、 “人間と性”教育研究協議会 申請代表から、標記後援依頼がある旨説明があり、 後援了承。 9.平成28年度山形県「看護の日」及び「看護週 間」事業の後援について 5月8日㈰~5月14日㈯ 4.マージャン大会助成金について 2月14日㈰ 麻雀くらぶTAI SEI 折居理事より、県看護協会長から、標記後援依 頼がある旨説明があり、後援了承。 江口理事より、酒田地区医師会十全堂会長から、 標記助成依頼がある旨説明があり、助成すること と決定。 10.山形県国民健康保険団体連合会介護給付費審 5.平成28年度山形県教育委員会産業医の推薦に ついて 神村理事より、県教育委員会教育長から、標記 推薦依頼がある旨説明があり、齋藤善広先生を再 推薦することと決定。 査委員会委員の推薦について 折居理事より、県国民健康保険団体連合会理事 長から、標記推薦依頼がある旨説明があり、齋藤 聰理事を再推薦することと決定。 36 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 11.地域医療構想第3回地域検討部会の開催につ いて 3月14日㈪ 鶴岡市先端研究産業支援センター 3月15日㈫ 最上総合支庁 3月16日㈬ 置賜保健所 3月25日㈮ 山形市医師会館 折居理事より、県健康福祉企画課から、標記開 催案内がある旨説明があり、了知することと決定。 12.「第39回東北・北海道医師会共同利用施設連絡 協議会」各道県医師会担当理事打合せ会の開催 について 4月2日㈯ 札幌グランドホテル 清治副会長より、北海道医師会長から、標記開 催案内がある旨説明があり、清治副会長出席する ことと決定。 追 加 要 項 3.日本医師会認定産業医の認定申請(新規・更 新)について 神村理事より、9名の会員から新規申請並びに 21名の会員と1名の非会員から更新申請がある旨 説明があり、日本医師会へ申請することと決定。 4.山形県がん対策推進条例制定に向けて 清治副会長より、県議会議長から、標記条例制 定に向けて意見照会がある旨説明があり、改めて 詳細を検討することとした。 5.日本医師会認定健康スポーツ医の認定申請 (更 新)について 大内常任理事より、2名の会員から更新申請があ る旨説明があり、日本医師会へ申請することと決定。 6.平成28年度中学生高校生の活力あふれる食育 推進事業概要(案)について 〔Ⅱ〕通知事項 1.東北医師会連合会各県会長会議の開催について 3月1日㈫ ホテルメトロポリタン仙台 大内常任理事より、県教育庁スポーツ保健課か ら、標記事業における専門家の派遣依頼がある旨 説明があり、清治・中條副会長、根本監事を登録 することと決定。 中目副会長より、東北医師会連合会会長から、 標記開催案内がある旨説明があり、德永会長出席 することと決定。 7.諸規程等の制定及び一部改正について 〔Ⅲ〕協議事項 1.山形県留置施設視察委員会委員候補者の推薦 方について 中目副会長より、県公安委員会から、標記推薦 依頼がある旨説明があり、齋藤聰理事を再推薦す ることと決定。 2.山形県医師確保推進会議の開催について 3月11日㈮ 県自治会館 間中常任理事より、県健康福祉部長から、標記 開催案内がある旨説明があり、間中常任理事出席 することと決定。 中目副会長より、特定個人情報等の適正な取り 扱いに関する基本方針について一部改正したい旨 説明があり、一週間の意見聴取の後、決定するこ ととなった。 8.その他 敢 郡市地区医師会長会議(郡市地区医師会か らの提出議題)について 松本事務局長より、北村山地区医師会並びに 鶴岡地区医師会から提出議題がある旨説明があ り、それぞれ担当役員より回答することと決定。 柑 第134回臨時代議員会における協議事項に ついて 松本事務局長より、代議員から看護師養成校 についての議題が提出されている旨説明があり、 吉岡常任理事が回答することと決定。 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 桓 特別講演会の次第について 松本事務局長より、標記について説明があり、 次第のとおり開催することと決定。 棺 合同懇親会の次第について 松本事務局長より、標記について説明があり、 次第のとおり開催することと決定。 〔 Ⅳ 〕医師連盟関係 敢 自見はなこ支援における企業団体対策につ いてお願い 中目委員長より、日本医師連盟委員長から、 標記通知がある旨説明があり、山形県歯科医師 連盟へ、支援を依頼することと決定。 37 柑 参議院議員大沼みずほ政経セミナー 2016 i n東京 4月4日㈪ ホテル ルポール麹町 中目委員長より、後援会から、標記開催案内 がある旨説明があり、パーティー券を購入する ことと決定。 38 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 斬2月 3日 「子どもの健康づくり連携事業」及 び「子どもすこやか健康事業」第2回合同連 絡協議会が山形県庁で開催され、吉岡常任理 事出席。 会報編集会議を県医師会館他で開催。 斬〃 斬〃 4日 子ども予防接種週間のポスターを、 各郡市地区医師会長宛送付。 5日 山形県献血推進協議会が山形県庁 斬〃 で開催され、德永会長出席。 6日 宮城県医師会館内覧会並びに落成 斬〃 記念祝賀会がホテルメトロポリタン仙台で開 催され、德永会長・清治副会長出席。 7日 土谷順彦先生教授就任祝賀会がホ 斬〃 テルメトロポリタン山形で開催され、間中常 任理事出席。 8日 第2回「山形大学顧問会議」が山 斬〃 形大学で開催され、德永会長出席。 第11回常任理事会を県医師会館他 斬〃 10日 で開催。 地域医療介護総合確保基金の関係 斬〃 団体打ち合わせ会議が県医師会館で開催され、 中目副会長出席。 第5回学術推進会議が日本医師会 斬〃 12日 館で開催され、德永会長出席。 パッケージ型自動消火設備の設置 斬〃 及び維持に関する技術上の基準の一部を改正 する告示の公布について、各郡市地区医師会 長宛通知。 建築基準法に基づく定期報告制度 斬〃 の見直しについて(病院、有床診療所につい て)、各郡市地区医師会長宛通知。 がん登録に関する情報提供につい 斬〃 て、各郡市地区医師会長宛通知。 第68回「保健文化賞」推薦候補者 斬〃 の依頼について、各郡市地区医師会長宛通知。 難病法による特定医療及び小児慢 斬〃 性特定疾病医療支援の受給者証等に所得区分 が記入されるまでの間の取扱いの延長につい て、各郡市地区医師会長宛通知。 斬〃 15日 有害物ばく露作業報告対象物(平 成28年対象・平成29年報告)について、各郡 市地区医師会長宛通知。 医療費・医療手当請求書等の様式 変更について、各郡市地区医師会長宛通知。 「医療費・医療手当請求書等の様式 斬〃 変更について」に係る疑義について、各郡市 地区医師会長宛通知。 廃棄物処理におけるジカウイルス 斬〃 感染症対策について、各郡市地区医師会長宛 通知。 山形県高齢者保健福祉推進委員会 斬〃 17日 が山形県庁で開催され、德永会長出席。 第49回東北学校保健大会(兼)平 斬〃 成28年山形県学校保健研究大会第1回実行委 員会が山形県庁で開催され、德永会長・清治 副会長出席。 刑事施設の医療協議会が山形刑務 斬〃 所で開催され、神村理事出席。 子ども予防接種週間について、各 斬〃 郡市地区医師会長宛通知。 山形県歯科保健医療推進協議会が 斬〃 18日 山形県庁で開催され、吉岡常任理事出席。 医療政策シンポジウムが日本医師 斬〃 19日 会館で開催され、島貫常任理事出席。 山形県医師会第134回臨時代議員 斬〃 会関係資料を、各郡市地区医師会長宛送付。 日本消化器内視鏡学会専門医に対 斬〃 する胃がん検診に関するアンケート調査につ いて、各郡市地区医師会長宛通知。 学校保健講習会が日本医師会館で 斬〃 21日 開催され、清治・中條副会長出席。 女性医師サポート体制強化のため 斬〃 の懇談会をパレスグランデールで開催。 東北地方社会保険医療協議会が東 斬〃 23日 北厚生局で開催され、中條副会長出席 第11回全理事会を県医師会館他で 斬〃 24日 開催。 「ストレスチェックに係る面接指 斬〃 斬〃 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 導について」県教育庁福利課との打合せを開催。 斬〃 25日 第4回性犯罪・性暴力被害者ワン ストップ支援センター設置推進協議会が県総 合研修センターで開催され、三條理事出席。 女性医師支援事業連絡協議会が日 斬〃 26日 本医師会館で開催され、神村理事出席。 厚生労働省看護職員確保対策特別 斬〃 事業「特定行為に係る手順書例集」について、 各郡市地区医師会長宛送付。 ストーカー加害者に対する精神医 斬〃 学的・心理学的アプローチに関する地域医療 等との連携施策について、各郡市地区医師会 長宛通知。 指定居宅サービス等の事業の人員、 斬〃 設備及び運営に関する基準等の一部を改正す る省令の公布について(地域密着型通所介護 関係)、各郡市地区医師会長宛通知。 北里第一三共ワクチン株式会社の 斬〃 MRワクチンおよび麻しんワクチン自主回収 後の同社の対応について、各郡市地区医師会 長宛通知。 「がん予防重点健康教育及びがん 斬〃 39 検診実施のための指針」の一部改正について、 各郡市地区医師会長宛通知。 平成28年度診療(調剤)報酬改定 斬〃 時集団指導の実施について、各郡市地区医師 会長宛通知。 日医生涯教育協力講座セミナーが 斬〃 27日 大手門パルズで開催され、德永会長、深尾常 任理事出席。 糖尿病研修会を山形国際ホテルで 斬〃 28日 開催。 嘉山孝正先生河北文化賞受賞を祝 斬〃 う会がホテルメトロポリタン山形で開催され、 德永会長出席。 全国災害医療コーディネーター・ 斬〃 救護団体連絡会議が山形ビッグウイングで開 催され、大内常任理事出席。 山形県生活習慣病検診等管理指導 斬〃 29日 協議会がん登録委員会が山形県庁で開催され、 德永会長出席。 救急電話相談・事例検証会が山形 斬〃 市医師会館で開催され、大内常任理事出席。 40 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 会 員 異 動 2月29日現在会員数 1, 607名 A会員 693名 B会員 914名 C会員 0名 準会員 127名 ○ 会 員 訃 報 死亡月日 2月 2日 2月11日 ○ 入 月 日 2.1 月 日 1. 31 2. 29 享 年 69歳 66歳 会員区分 B 氏 名 尾 形 貴 史 備 考 会員区分 B→A B 氏 名 片 桐 美 之 伊 藤 俊 備 考 新規開業 施設異動 会員区分 B B 氏 名 川 村 博 司 門 脇 心 平 備 考 動 郡市地区医師会 山 形 市 鶴 岡 地 区 ○ 退 氏 名 横 川 弘 明 中 川 眞 一 会 郡市地区医師会 米 沢 市 ○ 異 月 日 2.1 〃 郡市地区医師会 山 形 市 山 形 市 会 郡市地区医師会 米 沢 市 山 形 大 学 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 41 医師国保だより 山形県医師国民健康保険組合公告第564号 (組合会議員選挙) 本組合の組合会議員の任期は、平成28年4月20 日をもって満了となるため、法令、組合規約及び 議員選挙規程の定めるところにより、次のとおり 組合会議員の選挙を行います。 平成28年3月1日 山形県医師国民健康保険組合 理事長 德 永 正 靱 組合会議員定数表 選挙区名 山 1.組合会議員定数 議員選挙規程第2条の各選挙区における議員の 定数は、別表に掲げる組合会議員定数表による。 2.選挙の期日 平成28年4月20日まで。 3.選挙の方法 選挙規程第1条ただし書きの方法による選挙 区毎の選挙。 ○選挙規程第1条ただし書き 「ただし、各選挙区の選挙人の3分の2以上の 同意があったときは、投票を省略し、申合わせ によって他の方法で選出することができる。」 4.新組合会議員の任期 平成28年4月21日より平成30年4月20日まで。 市 2 寒 河 江 市 ・ 西 村 山 2 上 市 1 区 2 上 1 新 山 村 庄 山 市 地 ・ 最 酒 田 地 区 4 鶴 岡 地 区 4 南 陽 市 ・ 東 置 賜 2 長 井 市 ・ 西 置 賜 1 米 2 沢 合 市 計 備 考 9人 天 童 市 ・ 東 村 山 北 記 議員定数 形 30 (注)1.議員の定数は、国民健康保険法第26条及び組合規 約第27条の規定により、30人である。 2.議員定数は、選挙規程第2条の定めるところによる。 平成27年11月分の保険給付費の状況 本組合被保険者にかかる11月分の療養諸費及びその他の諸給付については、次のとおりです。 1.療養諸費 11月分の療養諸費の状況は、組合負担額で入院8, 273千円、入院外8, 658千円、歯科2, 196千円、診療費合計 で19, 128千円となりました。 平成27年度組合負担額の前年度同期比では入院21. 29%減、入院外1. 49%増、歯科3. 41%増、診療費計で 8. 36%減となりました。 一方、調剤は0. 25%減となっています。 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 42 療養諸費 区 分 件数 第1種 入 院 医 組合員 入院外 第 2 種 入 院 科 組 合 員 及 び 世 帯 員 入院外 計 歯 第1種組合員 第2種組合員 科 計 調 剤 入院時食事療養費 訪 問 看 護 療 養 費 移 送 費 療 養 諸 費 合 計 本 年 度 累 計 前 年 度 同 期 比 日数 費 用 額 円 9 218 15 754 996 104 217 321 535 (24) 0 30 0 144 265 210 1, 016 1, 635 168 326 494 ( 607) ( 805) 0 0 1, 882 - 35, 278, 130 14, 797 98. 5 - 274, 415, 579 94. 3 (枚数) (回数) 一 部 負 担 金 他 薬剤一部負担金 負 組合負担額 円 4, 650, 670 4, 216, 930 7, 076, 050 8, 068, 920 24, 012, 570 1, 079, 570 2, 048, 430 3, 128, 000 7, 477, 560 538, 512 0 121, 488 0 円 3, 255, 469 2, 953, 652 5, 017, 436 5, 704, 789 16, 931, 346 756, 643 1, 439, 847 2, 196, 490 5, 266, 752 329, 212 0 85, 040 0 担 法 1 件 当 り 1 人 当 り 額 費 用 額 費 用 額 円 円 円 0 0 0 0 0 0 0 0 - 0 12, 247 151, 046 352, 002 515, 295 944 51, 578 52, 522 536, 293 16, 640 0 0 0 516, 741 19, 344 471, 737 10, 701 24, 109 10, 380 9, 440 9, 745 13, 977 22, 438 0 4, 050 0 24, 808, 840 9, 348, 540 0 1, 120, 750 18, 745 15, 686 192, 991, 813 93. 7 72, 277, 025 93. 8 0 - 9, 146, 741 113. 7 18, 545 95. 7 121, 962 96. 5 2.その他組合の諸給付 11月分のその他の諸給付は、高額療養費17件 1, 109, 231円、傷病手当金1件150, 000円を給付し ました。 種 別 平成27年度 保険給付費支払額の状況 平成26年度 平成27年度 26年度実績月平均 27年度当初予算月平均 件 数 金 額 備 考 円 高 額 療 養 費 17 1, 109, 231 出産育児一時金 - - 費 - 傷 病 手 当 金 1 合 3.保険給付費支払額の状況 11月分の保険給付費は26, 068千円で、前年に比 べ219千円の増加となっています。 祭 計 18 150, 000 第1種組合員1人 1, 259, 231 4.共済会の諸給付金の状況 11月分の共済会の諸給付は、傷病見舞金1件 150, 000円、生存退会給付金1件300, 000円を給付 しました。 共済会の諸給付金の状況 種 別 件数 金額 備 考 円 29,787 26,280 22,713 27,115 25,636 26,211 30,818 29,184 26,068 7, 738 7, 017 4, 294 4, 896 10, 677 1, 796 1, 243 1, 391 3, 325 239 0 54 0 その他組合の諸給付 葬 25,761 円 1, 395, 201 1, 251, 031 1, 907, 568 2, 012, 129 6, 565, 929 321, 983 557, 005 878, 988 1, 674, 515 192, 660 0 36, 448 0 傷 病 見 舞 金 1 傷 病 給 付 金 - - 死 亡 弔 慰 金 - - 出 産 給 付 金 - - 介 護 手 当 金 - - 高齢者褒賞給付金 - - 生存退会給付金 1 300, 000 会員1人 合 2 450, 000 計 150, 000 会員1人 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 43 企業年金基金だより(No. 4) 平成28年度予算のお知らせ 1月21日に開催されました第2回理事会・第2 回代議員会において平成28年度予算案が承認され ましたのでお知らせします。 なお、厚生年金基金は予算書を厚生労働大臣宛 に届出ることとされておりましたが、企業年金基 金は厚生労働大臣への届出は不要で、代議員会の 承認をもって予算を執行することになります。 事業運営の重点事項 《業務経理》 予定損益計算書 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) 費 用 勘 定 科 目 役 職 員 給 与 役職員諸手当 旅 費 退職手当引当費 需 用 費 会 議 費 代 議 員 旅 費 代議員会需用費 制度を確立し充実させていくこと。 代議員会会議費 業 務 委 託 費 雑 事業計画の基礎数値 ①加入員数(年間平均)および平均給与月額 平均加入員数 2, 750人、平均給与月額 288, 874円 支 出 計 推計額 人数 年金額・一時金額 一人当たり平均額 4人 321, 300円 80, 325円 42人 23, 281, 200円 554, 314円 科 目 権 利 金 敷 金 平成2 8年度予算 当年度不足金 推計額 繰 越 剰 余 金 予定損益計算書 (単位:円) (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) 費 用 勘 定 推計額 老 齢 給 付 金 脱 退 一 時 金 報 酬 責任準備金増加額 当年度剰余金 計 収 益 勘 定 科 目 322, 000 掛 金 等 収 入 23, 282, 000 信託資産に係る 11, 587, 000 当 期 運 用 収 益 139, 210, 000 20, 082, 000 計 194, 483, 000 推計額 119, 161, 000 75, 322, 000 194, 488, 000 予定貸借対照表 (単位:円) (平成29年3月31日現在) 資 産 勘 定 科 目 推計額 負 債 勘 定 科 目 推計額 9, 927, 000 未 払 給 付 金 1, 994, 000 未 収 掛 金 9, 931, 000 責 任 準 備 金 3, 001, 724, 000 信 託 資 産 3, 008, 886, 000 別 途 積 立 金 4, 944, 000 当年度剰余金 20, 082, 000 計 計 3, 028, 744, 000 3, 028, 744, 000 預 貯 38, 132, 000 23, 000 13, 664, 000 51, 819, 000 負 債 勘 定 科 目 り 金 91, 618, 000 預 当 金 3, 178, 000 引 1, 588, 000 未払業務委託費 本 金 13, 664, 000 基 《年金経理》 科 目 推計額 (平成29年3月31日現在) (単位:円) 未収事務費掛金 託 科 目 15, 051, 000 事 務 費 掛 金 5, 084, 000 受取利息及び配当収入 888, 000 当 年 度 不 足 金 2, 408, 000 11, 122, 000 340, 000 400, 000 67, 000 260, 000 14, 756, 000 1, 443, 000 計 51, 819, 000 資 産 勘 定 現金・預貯金 信 収 益 勘 定 予定貸借対照表 ②年金給付および一時金給付 28年度末年金受給権者 28年度中一時金受給者 (単位:円) 金 (注)年金資金の予定運用利回りは、予定利率1. 5%に運用報酬などを 加え年金資産全体で2. 2%としました。 計 110, 048, 000 計 推計額 90, 000 2, 408, 000 7, 000, 000 1, 588, 000 98, 962, 000 110, 048, 000 44 山形県医師会会報 平成28年3月 第775号 編 集 後 記 会員の皆様におかれましては、年度末を迎え何 来ました。厚労省と医師会 vs財政省のかけ引きの かとあわただしい日々を送られての毎日でしょう 結果であるようですが、医療の発展と少子高齢化 か?どちからと言えば、会員ご自身の変化よりも、 の拡大を考えれば、医療・年金・社会保障の金額 ご子弟の卒業、入学そして独り立ち等の方が多い が増加するのは、あたりまえなのですよね。医療 のでしょうね。それぞれの新たな立場で、一生懸 でも、たとえばB型、C型肝炎は共に完治出来る 命に力を発揮されることをご祈念申しあげます。 ようになりました。それだけでも経費がかかるの 県医師会においても年度末のまとめと新年度の は当然なのです。省ける無駄を無くす事は当然で 準備が重なり、事務職員の負担はかなり大きく すが・・・・。 なっているようです。更には、様々な委員会が駆 新年度からの学童・生徒の「四肢の状態・運動 け込み状態で開催されるし、役員の改選が追いか 機の機能検査」が検診に組み込まれるし、産業医 けてくるわけで、大いそがしの二年に一度のまさ としてのストレスチェックの拘りもでてくるで しく戦場です。 しょうから、会員諸氏におかれましては、無理の 3月5日の県医師会代議員会での日本医師会・副 無い範囲で携わって下さい。 会長の中川俊男先生の特別講演会では、診療報酬 (清治 邦夫) 改定に臨んでの並々ならぬご苦労を知ることが出 平成28年3月5日 印刷 平成28年3月10日 発行 山 形 県 医 師 会 会 報 第775号 ¥ 540 本会会誌の誌代540円は、 山形県医師 会会費賦課微収規程第2条別表に定め る会費の中に含まれる。 発 行 者 德 永 正 靱 編 集 委 員 中 目 千 之 〃 〃 〃 清 治 邦 夫 中 條 明 夫 島 貫 隆 夫 山形県医師会 発 行 所 一般社団法人 2473 山形市松栄一丁目6番73号 〒990TEL023-666-5200 FAX023-647-7757 印 刷 所 ㈱ 誠 文 堂 印 山形市本町一丁目7番50号 刷
© Copyright 2024 Paperzz