農業者年金は平成14年1月1日から制度が変わりました。 ○新農業者年金制度について ①国民年金の第1号保険者で ②年間60日以上農業に従事する ③60歳未満の方 どなたでも、加入できます。 1,「積立方式」の長期的に安定した年金制度 財政方式が、これまでの加入者の世代が受給者の世代を支える仕組みである「賦課方式」から「積立方 式」となり、将来の年金給付に必要な原資を自ら積み立てていく方式なので、その時々の加入者・受給者数 などに左右されにくい長期的に安定した制度となります。 2,国からの保険料助成がある唯一の政策年金 認定農業者や青色申告農業者等の一定の要件を備えた担い手に対して、国からの保険料助成(国庫補助 を受ける期間の保険料は2万円で固定され、最大5割補助)がある唯一の政策年金 3,80歳までの保証が付いた終身年金 年金は終身受給できますが、仮に加入者や受給者が80歳までに死亡した場合には、80歳までに受けと るはずであった農業者老齢年金の死亡時における現在価値相当額を死亡一時金として遺族の方が受け取 れます。 4,将来の老後設計にあわせ、事自由に選択できる保険料 保険料は、月額20,000円から最高67,000円まで1,000円単位で自由に選択できます。また、それ ぞれの経済的な状況や老後設計などに応じて保険料を自由に設定でき、かつ、いつでも見直すことができ ます。 5,税制面で大きなメリット措置 保険料は、全額社会保険料控除(所得控除、年額最高804,000円)の対象となり、大きな節税のメリット が得られます。また、支払われる年金は公的年金とあわせて年額120万円(65歳から受給の場合)まで非 課税となります。 ○農業者年金には経営移譲年金と農業者老齢年金の2つの年金給付があります。 ・経営移譲を行った方は、経営移譲年金が受給できます。 ‥経営移譲年金は、支給開始時期を選択(60歳以上65歳未満)できる終身同一水準の年金です。 ‥年金額は、どの支給開始時期を選択しても他の時期を選択した場合と均衡のとれたものです。 ‥農業者年金加入者等へ経営移譲した方には、加算が付きます。 ・経営移譲を行わなかった方については、65歳から終身同一水準の農業者老齢年金が受給できます。 ○経営移譲の方法 ・後継者と農地の使用貸借契約する。(貸借期間10年以上) ・後継者に農地の生前一括贈与をする。 ・第3者と賃貸借契約する。(貸借期間10年以上) ・後継者及び第3者と分割して貸借契約する。(貸借期間10年以上) ○経営移譲の注意点 ・経営移譲する日の1年前の日(基準日という)から1年間は、農地の異動はできません。 ・登記地目が農地になっているところは、現況も農地になっているか確認してください。 ・転用する予定がある場合は、基準日前に行ってください。 ○農地の売買、貸借について 農地又は採草放牧地について、耕作の目的で所有権を移転をする場合や、賃借権、使用貸借 権を設定しようとする場合には農地法第3条許可が必要です。 ただし、次のような場合には、許可になりません。 ・人に貸している農地を、借受者以外の人に売ったり貸したりするとき ・農地を取得し又は借受けようとする人(以下「農地の取得者等」といいます。)が、所有(借受農 地を含む。以下同じ。)している農地及び取得又は借受予定農地のすべてにおいて耕作しない場 合 ・農業生産法人以外の法人が取得し又は借受けようとするとき(農業生産法人以外の法人が取 得する場合は制限有り) ・農地の取得者等又はその世帯員が農作業に従事しない場合 ・農地取得後の経営農地面積(借受農地を含む。)が、一定面積(原則50アール)以上にならな い場合 ・農地の取得者等が効率的な農業経営をしない場合(通作距離等) ○農地転用について 農地に住宅を建てたり植林をする場合、あるいは、資材置場、駐車場など農地以外の ものにする場合(以下「転用」)又は転用を目的として農地の売買等を行う場合には、あら かじめ許可を受ける必要があります。許可を受けないで転用した場合(違反転用)には、 工事の中止や現状回復などの命令が出される場合があり、、また、3年以下の懲役又は 300万円以下の罰金に処せられることもあります。 農地の所有者自らが転用する場合には農地法第4条による許可が、農地を農地以外 のものにする際に所有権の移転、貸借権等の設定などを伴う場合には農地法第5条に よる許可が必要です。 ただし、農地の転用の制限の例外(農地法施行規則第5条)で2アール未満の農地を 農業用施設に転用する場合は、この限りではない(届出有り)。
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