P R E S S R E L E A S E 2015 年 12 月 9 日、パリ 欧州の高級ワイン生産モデルで競合に対抗、ただしスペインには弱みも 欧州では消費が減少、ただし世界の他地域では増加 2027 年まで、需要は主として中国・米国が牽引 ワイン生産の 60%、輸出の約 3 分の 2 は欧州産 欧州では 3 種類のワイン生産モデルが共存 欧州にとってのリスクとビジネスチャンス―中国でのワイン消費は増加。しかし競争 が激化している相手はワイン生産の新興国 欧州におけるワイン生産―質と量の融合 世界のワイン生産で優位を占めるのはイタリア、フランス、スペインであり、合計すると世界全体の 48%を占める。この三カ国はそれぞれ、独自の生産モデルを有している。これらの共存するモデルは 補完的な「製品セグメント」に立脚しており、輸出構造を通じて明確に識別できる。 フランスの市場セグメントは、価値の創出をベースとしている。そのクオリティ・レシオ(輸出価格と輸 出量の関係)は、イタリア、スペインのそれぞれ 2 倍、5 倍と高くなっている。イタリアは中間的なポジ ションにあるが、質重視のモデルへと成長しつつある。イタリアのクオリティ・レシオは上昇しており、 そのペースはフランスに近いものがある(2001 年から 2014 年にかけて、フランスは 250%、イタリア は 240%)。この三カ国では、リストラクチャリングと関連した生産減少傾向に合わせて、いずれも作 付面積が減少している(フランスは 12%、イタリアは 20%、スペインは 18%のそれぞれマイナス)。 とはいえ、スペインの作付面積は依然として、近隣諸国に比べて平均 35%も広い。 2014 年、スペインは輸出量の点では世界有数のワイン輸出国となったが、ワイン生産の新興国 と の競争という点では、3 つの生産モデルのうち最も脆弱な立場にある。製品ラインが低∼中価格帯と いうセグメンテーションになっているためだ。 ランキングに変動あり、2027 年には中国・米国が世界トップのワイン消費国に 世界を代表するワイン消費国(2013 年の国民一人あた り年間ワイン消費量 43.8 リットル)としてのフランスの立 場は、徐々に低下しつつある。欧州全体としてのワイン 消費量も減少している(2003 年から 2013 年にかけて 1 万 7000 ヘクトリットル減少)。コファスの予測では、2027 年には、ワイン需要が最も大きいのはアジアということに なろう。中国では、中産階級の人口が 2022 年までに 3 倍になる可能性もあるため、ワイン人気の加速が期待さ れている。需要に対応するために、ワイン輸入が増大す ると予想される。過去 6 年間に限っても輸入量は総額約 18 億ドル、23 万 8000 トンの増加となった。 P R E S S R E L E A S E 長期的には欧州からの輸出は減少 現在、欧州の主要ワイン生産国 3 カ国は、金額・量の双方で、世界の輸出全体の 3 分の 2 を占めて いる。だが、ワイン生産の新興国の生産ワインとの競争のなかで、欧州はワイン貿易における優位を 維持できるのか。 伝統的な輸出国は競争力があるものの、欧州における生産は(スペインを例外として)減少しつつあ る。中国、オーストラリア、チリ、ニュージーランドのあいだで自由貿易協定が結ばれたことは、それに よって関税を免除されるこれら諸国のワイン輸出企業にとって優位をもたらしている。これは伝統的 な輸出国にとって低∼中価格の市場セグメントにおける競争激化を意味している。さらに、チリ及び南 アフリカに関しては自国通貨の下落によって価格競争力が増している。アフリカ市場ではまだワイン 消費量が少ないが、成長ポテンシャルは高いと考えられている。だが、アジアの成長ポテンシャルは さらに高い。 コファスのエコノミスト Guillaume Rippe-Lascout は、「欧州にはワイン生産者が多数存在します。規 模は小さいものの、健全で質の高い構造を持っています。たとえば、フランスではワインメーカーの倒 産は稀であることからも、このことが確認できます」とコメントしている。「現段階では、スペインは別と して、欧州の生産者はワイン生産の新興国からの低∼中価格の製品との競争に苦しんではいません。 しかし、ヨーロッパ質重視のセグメントが疑問視されるには至っていないものの、輸出に関して成長分 野を見きわめ、リスク管理を最適化するべきときが来ています」 連絡先: ジョナタン・ペレズ - Tel. 03 5402 6108 – [email protected] コファスとは 取引信用保険で世界有数の企業であるコファス・グループは、国内及び輸出取引において、取引先の債務不履 行のリスクからお客様を守る為のソリューションを、全世界の企業に提供しています。2014 年には、4,406 名の スタッフのサポートによって、コファス・グループは 14 億 4100 万ユーロの連結売上高を計上しました。98 か国 における直接的及び間接的なプレゼンスによって、コファスは 40,000 を超える企業の 200 ヵ国以上にまたがる 取引をカバーしています。コファスでは、企業の決済動向に関する独自の知見と、350 名のアンダーライターの 専門知識に基づいた、160 ヵ国に及ぶカントリー・リスク評価を四半期毎に発表しています。 フランスでは、コファスはフランス政府の輸出保証の管理をしています。 www.coface.jp コファスSAはユーロネクスト証券市場のA部にて上場しています。 ISINコード:FR0010667147 /ティッカーシンボル: COFA
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