ひこうせん熊谷事務所のインテリア設計

ひこうせん熊谷事務所のインテリア設計
大島研究室
00512163 藤澤 恒志朗
1.はじめに
NPO 法人ひこうせんからCILひこうせん熊谷事
務所の内装設計提案が大島研究室に求められ、担当
することとなった。熊谷事務所は鎌倉町にある新井
ビルの 1F に建設予定で、障害者のための就労移行
支援施設としてのアートギャラリーと居宅支援事業
としてのヘルパー派遣事務所で構成されている。ア
ートギャラリー運営が主業務であるが、2008 年 8 月
に予算の範囲内で、ヘルパー派遣事務所を完成させ、
アートギャラリーを 10 月に仮オープンさせる。次
にアートギャラリーの正式オープンを 2009 年 4 月
に行うことが、与えられたスケジュールである。
2.要望諸室及
要望諸室及び
諸室及び予算
図-1 敷地図
・就労移行支援スペースとしてのギャラリー(50 ㎡
程度)
敷地所在地 :埼玉県熊谷市鎌倉町 137 番地
・ヘルパー派遣事務所(面積規定なし)
構
造
:RC造
・相談室(12m 以上)
階
数
:9 階建て 1 階部分
・静養室(12m2 以上)
延床面積
2
:133.36m2
(40.41 坪)
2
・多目的トイレ(6m 以上)
・トイレ・給湯室
・第一期工事は200万を工事予算とする。
3.協議概要
協議概要
・現地調査
設備を中心とした調査
・ひこうせん本部との方針打ち合わせ
・埼玉県熊谷建築指導課との協議
排煙、採光、用途
・埼玉県行田福祉事務所との協議
プランの指導
・建設会社との協議
積算調整
図-2 現況
Art gallery in kumagaya for the handicapped
ものつくり大学
建設技能工芸学科
卒業研究・制作・設計梗概集 2009 年 1 月
4.設計概要
・内装設計方針
アートギャラリーとしての機能を優先し、計画し
た。展示スペースを入口側中心に設け、事務室は
奥に設けた。事務室展示スペース間は展示ケース
を設けた。壁面は極力増やし、ピクチャーレール
とスポットライトを用意した。正面の広いウイン
ドウは、ギャラリーの常設展示を行う設計とした。
展示計画案を多数提案したが、第2期工事で決定
することとなった。第1期工事としては、特に装
置を設けず、多目的スペースとした。
・設備設計方針
調査により、2事務所及び2店舗対応の設備配管
が用意されていること判った。施工費を抑えるた
めに右側ゾーンの水廻りは既存利用とした。左側
ゾーンに新設の多目的トイレ及び給湯コーナーを
図-3 最終設計提案
設置した。
・図 3 案で仕上げ及び設備計画を行い、熊谷市内の
建設業者に施工決定した。
5.設計変更
・福祉事務所から相談室間仕切り壁とオートドア
間の高い遮音性能を要望された。またメンテナ
ンス等も考慮し、静養室及び相談室の位置を左
右逆にした案が最終施工案となった。
6.竣工
図-4 最終施工案
写真-1 ファサード
写真-2竣工式
【謝辞】
ものづくりの実際を体験することができ、NPO法
人ひこうせんの皆様にたいへん感謝しております。
【参考文献】
DA 建築図集 美術館 Ⅱ 地域の小美術館
建築設計資料 高齢者・障害者の住宅
建築設計資料 美術館1,2,3
写真-3 相談室兼展示コーナー
ものつくり大学
建設技能工芸学科
写真-4内装
建築設計資料集成他
Institute of Technologists