六日市病院 第一次中期事業計画 検 証

六日市病院 第一次中期計画 検証
目 次
頁
はじめに
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 1
1章 1次中期事業計画の検証
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 2
(1)六日市病院 第一次中期事業計画期間
(平成19年度∼平成21年度)の主な出来事 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 2∼4
(2)医療供給体制
①益田二次医療圏における人口変化と高齢化 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 5∼6
②益田二次医療圏における医療供給体制の推移 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 7∼10
参考資料(介護諸施設)
(3)患者発生動向
①益田二次医療圏における大疾病分類別発生患者数 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・
②六日市病院大疾病分類別入退院数 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・
入院時病名 退院時病名
③病床群・年齢別入院患者数(益田二次医療圏) ・・・・・・・・ ・・・・・・・・
④六日市病院病床群別入院患者動態数 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・
⑤六日市病院年度別・入院元別推移 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・
⑥六日市病院年度別・退院元別推移 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・
⑦六日市病院在宅復帰率 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・
⑧六日市病院病棟群別平均在院日数 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・
⑨六日市病院外来患者紹介率 逆紹介率 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・
⑩六日市病院年齢別入院数 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・
⑪六日市病院年度別・科別外来患者数 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・
⑫六日市病院年度別・年齢別外来患者数 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・
⑬六日市病院4疾病患者数 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・
⑭六日市病院地区別入院患者推移 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・
吉賀町 益田市 津和野町 岩国市玖北
・・・・・・・・ ・・・・・・・・
⑮益田二次医療圏発生推計患者 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・
⑯患者動向調査(島根県H17年) ・・・・・・・・ ・・・・・・・・
⑰益田二次医療圏域及び吉賀町寝たきり、要介護発生推計 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・
⑱益田二次医療圏域基準病床数 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・
11
12∼13
14
15
16∼17
17∼18
18
18
19
20
21
22
23
24
24∼26
27∼28
29
29∼30
30
(4)六日市病院における病院機能変遷
①病棟群及び病床数推移 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 31
②医療従事者推移 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 32∼33
③救急活動 ・・・・・・・・
・・・・・・・・ 34∼35
④時間外診療実績
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 36∼37
⑤年度別科別手術件数 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 37
⑥看護必要度 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 37
⑦医療必要度 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 38
⑧要介護度 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 38
⑨患者動態(ADL・救護区分・認知症) ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 39∼41
⑩栄養管理 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 42
⑪病棟別食事介助状況 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 43
⑫リハビリ摂食機能療法 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 43
⑬地域医療連携室相談 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 44
⑭医療機能 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 45∼49
(5)六日市病院運営状況推移
①年度別経営指標及び目標数値 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 50∼52
②年度別機能別診療報酬推移 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 53∼57
③経費削減対策 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 58∼60
④収入増収対策
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 61∼62
⑤医療安全対策
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 63∼74
⑥病院機能健全化対策
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 75
A.病院機能評価認定病院 B.社会医療法人化 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 75∼77
C.交付金 D.吉賀町との連携
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 77∼78
E.TQM(Total Quality Management)活動 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 79∼80
F.医療従事者確保対策
・・・・・・・・
G.未収金対策 H.補助金の利用 I.建物 J.建物付帯設備 K.医療機器 L.年度別 主な備品購入・修繕修理・工事内訳
M.年度別研修及び講習 N.AHA受講
・・・・・・・・
⑦臨床検査室
・・・・・・・・
⑧診療放射線室
・・・・・・・・
⑨リハビリ室
・・・・・・・・
⑩内視鏡・超音波検査室
・・・・・・・・
⑪薬局
・・・・・・・・
⑫健康管理室
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
80
80∼86
86∼101
101∼103
103∼104
104∼106
106∼109
109
110∼111
111∼113
(6)財務検証 ①六日市病院年度別病院収支・金融収支
②六日市病院年度別貸借対照表
③六日市病院年度別損益計算書
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 114∼115
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 116∼117
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 118∼119
(7)六日市病院基本計画項目別評価検証
①継続的に安定した経営基盤の確立
②地域特性にあった医療の供給体制の確立
③医療機能の整備
④地元自治体への働きかけ
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
2章 1次中期事業計画の問題点の整理
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
120∼122
123∼136
136∼138
139∼142
143∼147
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 147
(1)医療供給体制
①地域人口 ②医療機関
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 148
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 149
(2)患者発生状況
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 149∼152
(3)疾病からの発生状況
①疾病分類
②4疾病患者
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 153∼154
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 154∼155
(4)患者療養生活からの考察
①患者動態
・・・・・・・・
ADL 救護区分 認知症患者 問題行動のある患者 要介護度 ②必要度
・・・・・・・・
看護必要度 医療必要度
③食事 ・・・・・・・・
(5)必要とされる病院機能
①保険制度
・・・・・・・・
医療保険 介護保険
②入院病床群別機能と病床数
・・・・・・・・
一般急性期 亜急性期 医療療養病棟 介護療養病棟
③外来
・・・・・・・・
④診療部
・・・・・・・・
⑤看護部
・・・・・・・・
⑥診療協力部
・・・・・・・・
薬局 診療放射線室
臨床検査室 リハビリ室 栄養管理室 健康管理室
⑦安全体制
・・・・・・・・
組織管理
⑧医療従事者確保対策
・・・・・・・・
⑨医療機能と地域ネットワーク
・・・・・・・・
4疾病5事業 地域拠点病院
(6)運営状況
①財務状況
財務状況の問題点
A.純資産額(資本金とみなされる額)の減少
B.長期借入金の増加
C.事業運転資金(借入金)の調達
D.社会医療法人成りに伴う病院会計上の問題点
E.退職金の増加
F.未収金の残高
・・・・・・・・ 155∼156
・・・・・・・・ 157
・・・・・・・・ 157∼158
・・・・・・・・ 158∼159
・・・・・・・・ 159∼160
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
160∼161
161
161
161∼167
・・・・・・・・ 167∼168
・・・・・・・・ 168
・・・・・・・・ 168∼169
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 170
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
170
170∼171
171
171∼172
172
172
②社会医療法人としての更なる公的認知
③交付税措置・補助金
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 173
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 173∼174
3章 2次中期事業計画策定に向けて
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 175
健全経営を行い地域住民の健康と安全を担っていくことが望まれる。
(1)病院機能の視点による今後の取り組み
地域の状況から
①患者発生状況
②患者動態状況
③施設整備状況
④医療事業
⑤介護事業
⑥4疾病5事業
⑦地域ネットワーク
⑧医療従事者 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 175
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
175
175
175
175∼176
176
176
176∼177
177
(2)病院運営の視点による今後の取り組み
①吉賀町との連携(吉賀町地域医療計画・六日市病院支援計画・五者協定
・・・・・・・・ 177
②更なる付加機能を目指す(5事業・地域医療拠点病院・DPC) ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 177∼178
③交付税措置・補助金の獲得
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 178
④増収対策 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 178
⑤経費削減対策
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 178
⑥未収金対策
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 178
⑦資金調達と返済計画(金融機関との調整) ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 178∼179
⑧医療従事者確保対策(確保対策・離職者防止)
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 179
⑨医療安全対策
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 179
⑩病院機能整備対策 ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 179
(建物・建物付帯設備・医療機器・情報インフラ整備)
179
⑪職員の質向上対策(研修・講習)
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 179
⑫TQM(Total Quality Management)活動
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 179
⑬病院機能評価再受審(Ver6.0) ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 179
(3)病院機能評価機構認定病院の視点による今後の取り組み ①病院の理念基本方針
②中期事業計画の策定
③病院の課題、方針や改善目標
④計画実施結果の評価・見直し検討
⑤診療情報と会計情報の統合・分析
⑥医療従事者確保対策と法令順守
⑦職員の教育・研修
⑧医療サービスの改善活動
⑨地域の保健・医療・福祉施設との連携・協力
・・・・・・・・
・・・・・・・・
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・・・・・・・・
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・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
180
180
180
180
180∼181
181
181
181
181
(4)将来的な六日市病院事業の医療機能イメージ
六日市病院機能変更案
「今後の考え方」
「その手段として」
「今後の対応」
H21.現在
変更検討案
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
182
182∼184
184∼185
185
186
187
(5)地方交付税措置適用と医療保険適用病床数の考察
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 188∼189
はじめに
「六日市病院第1次中期事業計画」は期間を平成19年度(下期)から平成21年度
の間とし、「公共的な運営が確保されると同時に、経営基盤を安定させ、地域における
安定的・公正的な医療提供体制を確保することを目的とする」を基本原則とし、その基
本原則を踏まえ、六日市病院事業の現況と課題を彰かにし、将来的方向性を模索す
る中で、事業基本方針を定め、経営基盤強化への取組を行ってまいりました。
病院の将来的方向性を模索する上で最大の事業は、①病院機能が適正であるか
否かを判断する為に、病院機能評価機構による第三者評価取得と②医療の公益性・
継続性を計る為に、医療法人改革に基づき、法人を特別医療法人から社会医療法人
へと移行したことである。
しかしながら、病院事業を取り巻く環境は厳しく、小泉内閣の基で実施された毎年2
200億円の社会保障費削減の方針が現在まで貫かれ、2年毎の診療報酬改定の悪
影響が、今尚、病院の経営基盤安定を妨げている。その状況下で、病院の使命である
救急・保健医療活動等の不採算医療堅持は財務の面から非常に厳しいものがあった。
取分け医療収入の根幹となる医療従事者(医師・看護師)の確保においてはその厳し
さが増しているのが現状である。
ただ、その環境にあって、地域医療崩壊を阻止するとの強い決意の基、吉賀町・吉
賀町議会の積極的な病院経営への参画により「吉賀町地域医療計画」「吉賀町が実
施する社会医療法人石州会六日市病院支援計画」が策定され、3年に亘って吉賀町
から計3億円の支援が決定されたことは、「二次六日市病院中期計画」策定に向けて、
大いに勇気付けられるものであり、吉賀町・吉賀町議会の御英断に謝意を表したい。
しかも、この計画策定及び支援決定は、吉賀町における六日市病院の位置づけを明
確にし、島根県においても社会医療法人としての六日市病院の役割が認知され、今
後は地域医療拠点病院として、地域医療の核としての位置づけがなされる事になると
思われ、今後、六日市病院の医療の公益性・永続性・透明性が担保された事になる。
又、メインバンクである山陰合同銀行からの弛まざる財務支援と「社会医療法人石
州会六日市病院のあり方に関する住民アンケート調査」結果からも、吉賀町民の病院
存続熱望が強く伝わり、今後の吉賀地域医療確立の上での光明であり、医療提供を
継続して行く中での大いなる支えとなると考えている。
1
1章 1次中期事業計画の検証
(1)六日市病院 第一次中期事業計画期間
(平成19年度∼平成21年度)の主な出来事
平成19年度(2007)
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
4週8休制(週休2日制)の導入
看護の勤務体制を3交代から2交代に変更
組織一部改変。医療社会課を地域医療連携室に吸収、室長補佐に宮本公夫。
病院長直轄に中央病歴管理室(室長:桂由香志)と健康管理室を編成。
居宅介護支援事業所の休止
山陰合同銀行の長期借入金利息0.25%アップで3.50%に
経営コンサル結果出る(日本経営エスディサポート)
行政連絡協議会を開催(1)
理事を宮本氏から小野宏氏に交代
事務部長に小川久行、事務次長に岩本浩見が就任
いこいのスペースを設置
20日に事業資金融資1億円を山陰合同銀行から借入れる
行政連絡協議会を開催(2)
銀行支店長、吉賀町役場保健福祉課長を招き、経営会議を開催
企画調整室を設置(室長:中村力行)
中長期計画作成委員会の開催
自費負担金10点に統一
国会議員4名(亀井久興、近藤昭一、保坂展人、亀井あき子)が来院、中山間地医療現状調査
第26回山陰救急医学会の開催(会長:谷浦博之)益田グラントワ
行政連絡協議会を開催(3)
病院機能評価受審(23-25日)
吉賀町の「きん祭みん祭農業文化祭」に出展
行政連絡協議会を開催(4.5.6)
監事を佐々岡氏から谷川雅啓氏に交代
吉賀町及び議会に財政支援を求める「陳情書」を提出(4日)
病院機能評価の中間的な結果報告受け、再審査意向
5階60床を医療療養病棟から介護保険移行準備病棟へ移行
大森治樹医師が副院長に就任
常務理事(元町議会議長)の三家本忠行氏がご逝去(9日)
行政連絡協議会を開催(7)
病院機能評価の中間的再審査(1日)
行政・社協連絡協議会を開催(8)
吉賀町執行部・銀行の三者協議会(29日)
財政支援の陳情の議会採択を受ける
常務理事に小野宏氏、理事に松中剛氏が就任
2
平成20年度(2008)
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
居宅介護支援事業所を再開
後期研修医として、重冨雄哉先生、重冨悠乃先生が入職
㈱フェーズワンの医師募集の動画撮影
行政・社協・銀行連絡協議会を開催(9)
病院機能評価(V5.0)の認定を受ける
総合メディカル㈱の経営コンサル導入
モデルTQM発表大会の開催(5/11開設記念日に)
行政連絡協議会を開催(10)
理事に穐葉寛佳氏(副町長)から師井志延氏(副町長)が、重冨桂子氏から重冨雄哉氏が新たに就任
吉賀町から1億円の経営安定化資金の借入(20年返済)
行政連絡協議会を開催(11)
総合メディカル㈱の経営コンサルの初期短期調査結果が出る
行政連絡協議会を開催(12)
行政連絡協議会を開催(13)
㈱フェーズワンの医師募集の有力情報あり
24時間体制の防犯カメラ設置
社会医療法人申請のための臨時理事会・評議員会の開催
社会医療法人申請書提出(9/29)
2階病棟(一般病床)90床を60床に(30床休止)
外来診療「予約専用電話」の設置
吉賀町地域医療計画策定委員会の第一回会合が開催される(10/2)
社会医療法人申請にかかる島根県職員の実地訪問確認(10/23)
行政連絡協議会を開催(14)
通用口全てのオートロック施錠を開始(11/5)
吉賀町の「きん祭みん祭農業文化祭」に出展
社会医療法人認定通知を受ける(11/26)
特別医療法人の最後の理事会・評議員会開催(12/9)
理事に松浦壽二郎先生が就任、桂は評議員に(12/9)
津和野共存病院(石西厚生連)が自己破産宣告(12/12)
吉賀町及び吉賀町議会に対する「陳情書」の提出(12/16)
行政連絡協議会を開催(15)
全国第18号で社会医療法人に移行
社会医療法人石州会に名称変更登記(1/5)
理事長-吉賀町長の会談(1/19)
行政連絡協議会を開催(16回目)
理事長-支店長の会談(2/10)
病院長-吉賀町長の会談(2/16)
理事長-吉賀町長の会談(2/26)
理事長-吉賀町長の会談(3/10)
3
平成21年度(2009)
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
総務省 自治財政局 地域企業経営企画室 濱田省司室長を訪ね直接指導を仰ぐ(吉賀町長と)(4/14)
4者トップ会談(吉賀町の支援方針について)吉賀町長、副町長、理事長、病院長(4/21)
六日市病院職員への吉賀町が実施する支援方針説明会(全4回)(4/24.4/30.5/1.5/7)
六日市病院第一回QCサークル発表大会(5/11)・・・28年開院記念日
5者協定「基本協定書」締結合意(吉賀町、六日市病院、CNグループ、六日市学園)
1階メインロビーの照明工事
吉賀町役場の六日市病院経営状況説明会(支援方針説明会)5/27-6/3まで12箇所
吉賀町議会議員の議会勉強会に説明者招致(6/1)
六日市病院職員に対する病院長の病院経営研修会(全3回)
六日市病院による病院状況の説明会(座談会)(全5回)
3者(病院、役場、銀行)の協議会(6/30)
5者協定「基本協定書」調印式(吉賀町、六日市病院、CNグループ、六日市学園)(7/3)
島根県医療対策課医師確保対策室長が来院(7/7)地域拠点病院の申請に
歯科外来、一時的に、非常勤に
長英一郎先生の地域セミナー開催(7/26)
3者(病院、役場、銀行)の協議会(7/28)
島根県地域医療支援会議に谷浦病院長が出席(8/3)
3者(病院、役場、銀行)の協議会(8/5)
島根県参与(中川正久先生)が来院(8/6)地域医療再生計画の説明に
吉賀町役場による六日市病院支援計画(案)の住民説明会(町内16箇所)(9/5-6)
社会医療法人の認定事例と病院経営戦略セミナー(全国町村会館)で事例発表(9/6)
六日市病院支援計画が吉賀町議会で採択(9/18)
六日市病院支援計画に基づく補助金6000万円の交付(10/5)
吉賀町長中谷勝氏無投票当選。町議会議員選挙で14名当選。
日本ACLS協会のコアインストコースを六日市病院職員に
4
(2)医療供給体制
①益田二次医療圏における人口変化と高齢化
1)推計人口動向
人口(2005.現在)
年齢別
二次医療圏
0∼14歳
15∼64歳
65∼
益田市
0∼14歳
15∼64歳
65∼
津和野町
0∼14歳
15∼64歳
65∼
吉賀町
0∼14歳
15∼64歳
65∼
70,223
9,197
39,848
21,178
52,541
7,141
30,874
14,526
9,864
1,084
5,099
3,681
7,818
972
3,875
2,971
構成比
13.10%
56.74%
30.16%
13.59%
58.76%
27.65%
10.99%
51.69%
37.32%
12.43%
49.57%
38.00%
表1
(単位 人)
将来推計人口(2015年)
5年後ー現
10年後ー
状
現状
全構成比
年齢別
構成比
全構成比
将来推計人口(2010年)
全構成比 年齢別
13.10%
56.74%
30.16%
74.82%
10.17%
43.97%
20.69%
14.05%
1.54%
7.26%
5.24%
11.13%
1.38%
5.52%
4.23%
構成比
66,767
8,435
37,041
21,291
50,278
6,598
28,826
14,854
9,096
966
4,579
3,551
7,393
871
3,636
2,886
12.63%
55.48%
31.89%
13.12%
57.33%
29.54%
10.62%
50.34%
39.04%
11.78%
49.18%
39.04%
12.63%
55.48%
31.89%
75.30%
9.88%
43.17%
22.25%
13.62%
1.45%
6.86%
5.32%
11.07%
1.30%
5.45%
4.32%
-3,456
-762
-2,807
113
-2,263
-543
-2,048
328
-768
-118
-520
-130
-425
-101
-239
-85
62,980
7,808
32,820
22,352
47,756
6,151
25,692
15,913
8,305
853
3,927
3,525
6,919
804
3,201
2,914
12.40%
52.11%
35.49%
12.88%
53.80%
33.32%
10.27%
47.28%
42.44%
11.62%
46.26%
42.12%
吉賀町高齢者人口推移
2000年
65歳∼
2902人
2005年
2010年
2971人
2886人
2015年
2914人
2020年
2826人
2025年
2683人
12.40%
52.11%
35.49%
75.83%
9.77%
40.79%
25.27%
13.19%
1.35%
6.24%
5.60%
10.99%
1.28%
5.08%
4.63%
-7,243
-1,389
-7,028
1,174
-4,785
-990
-5,182
1,387
-1,559
-231
-1,172
-156
-899
-168
-674
-57
表2
2030年
2487人
上記2つの表は1次計画書に記載された人口構成予想であり、下記表は20
05年の国勢調査結果の確定人口です。
人口(2005年)
年齢別 構成比 全構成比
二次医療圏
69,225
0∼14歳
8,930
12.63%
12.63%
15∼64歳
38,992
55.48%
55.48%
65∼
21,303
31.89%
31.89%
益田市
52,348
75.30%
0∼14歳
7,070
13.12%
9.88%
15∼64歳
30,460
57.33%
43.17%
65∼
14,818
29.54%
22.25%
津和野町
9,515
13.62%
0∼14歳
967
10.62%
1.45%
15∼64歳
4,875
50.34%
6.86%
65∼
3,673
39.04%
5.32%
吉賀町
7,362
11.07%
0∼14歳
893
11.78%
1.30%
15∼64歳
3,657
49.18%
5.45%
65∼
2,812
39.04%
4.32%
総務省統計局H17国勢調査結果
5
左記国勢調査結果を踏まえ、吉賀町
において「吉賀町地域医療計画」が策
定され、下記人口推計が出され、地域
の必要医療が策定されました。
コーホート率法による吉賀町人口推計
年度
平成17年
平成20年
経過年数
3年前
現在
0∼9歳
544
477
10∼19歳
554
648
20∼29歳
474
459
30∼39歳
581
581
40∼49歳
781
654
50∼59歳
1139
1068
60∼69歳
1017
1031
70∼79歳
1268
1174
80歳以上
1004
1021
総人口
7362
7113
平成22年
平成27年
平成32年
2年後
7年後
12年後
427
364
308
469
363
293
368
273
230
517
435
334
602
532
475
954
768
594
1080
1106
927
1052
853
905
1093
1074
975
6562
5768
5041
抜粋:「吉賀町地域医療計画」
しかしながら、現在の吉賀町人口から推計するに、予想人口がかけ離れており、
二次中期計画の人口推計は、下記人口問題研究所発表資料(H20.12)の
封鎖人口データが現状と近似値であり、その推計を基に必要な医療機能を構築
していく事とする。
二次中期計画人口推計
人口(2009年7月末)
二次医療圏
0∼14歳
15∼64歳
65∼
益田市
0∼14歳
15∼64歳
65∼
津和野町
0∼14歳
15∼64歳
65∼
吉賀町
0∼14歳
15∼64歳
65∼
現状−H
17年
将来推計人口(2010年)
1年後ー
現状
将来推計人口(2015年)
6年後ー
現状
年齢別 構成比 全構成比
年齢別 構成比 全構成比
67,603
-1,622
66,947
-656
64,223
-3,380
8,184
12.11%
12.11%
-746
7,950
12.40%
12.40%
-234
7,042
12.40%
12.40% -1,142
37,593
55.61%
55.61% -1,399
37,215
52.11%
52.11%
-378
34,116
52.11%
52.11% -3,477
21,826
32.29%
32.29%
523
21,782
35.49%
35.49%
-44
23,065
35.49%
35.49%
1,239
51,613
76.35%
-735
51,032
75.83%
-581
49,330
75.83% -2,283
6,606
12.80%
9.77%
-464
6,399
12.88%
9.77%
-207
5,749
12.88%
9.77%
-857
29,454
57.07%
43.57% -1,006
29,169
53.80%
40.79%
-285
26,875
53.80%
40.79% -2,579
15,553
30.13%
23.01%
735
15,464
33.32%
25.27%
-89
16,706
33.32%
25.27%
1,153
8,932
13.21%
-583
8,956
13.19%
24
8,351
13.19%
-581
806
9.02%
1.19%
-161
798
10.27%
1.35%
-8
655
10.27%
1.35%
-151
4,525
50.66%
6.69%
-350
4,555
47.28%
6.24%
30
4,067
47.28%
6.24%
-458
3,601
40.32%
5.33%
-72
3,603
42.44%
5.60%
2
3,629
42.44%
5.60%
28
7,058
10.44%
-304
6,959
10.99%
-99
6,542
10.99%
-516
772
10.94%
1.14%
-121
753
11.62%
1.28%
-19
638
11.62%
1.28%
-134
3,614
51.20%
5.35%
-43
3,491
46.26%
5.08%
-123
3,174
46.26%
5.08%
-440
2,672
37.86%
3.95%
-140
2,715
42.12%
4.63%
43
2,730
42.12%
4.63%
58
地域医療連携室確認(H21.8.19) 国立社会保障・人口問題研究所 市区町村別参考推計(封鎖人口)データ(平成20
年12月推計)*直近の数値により近いと判断し採用
益田2次医療圏は益田市、津和野町、吉賀町で構成され、国立社会保障・人口問
題研究所 の人口推計調査によると、平成17年現在、医療圏全体の人口は6万7千6
百3人であり、2010年には約6万7千人、2015年の将来推計人口は約6万4千となり、
約5千人減少すると推計されますが、65歳以上の人口は2010年には微増、2015年
には約1千人増加する見込みとなっています。吉賀町では平成21年7月末現在の人
口は7058人で、2010年には約7000人弱、2015年の将来推計人口は約6500人と
推計される。その人口構成のうち生産者人口の落ち込みが目立っている。ただ、益田
二次医療圏の入院数の79%を占める65歳以上の人口は微増し、2010年、2015年
と、ほぼ横ばいの状況である。
6
②益田二次医療圏における医療供給体制の推移
(1次事業計画書)
益田医療圏種別病床数
一般
益田医師会
163
益田日赤
340
津和野共存
98
日原
六日市
80
松ヶ丘
合計
681
亜急性
結核
感染
精神
回復
44
8
療養
136
表8
介護
H18.3現在
合計
343
352
110
36
79
78
343
215
114
1442
516
4
8
4
43
175
10
18
8
4
711
215
215
215
44
358
参考資料:平成18年度益田地域保健医療対策会議
(現状)
益田医療圏種別病床数
一般
益田医師会
147
益田日赤
285
津和野共存
50
日原
六日市
80
松ヶ丘
合計
562
H21.7現在
合計
44
44
44
343
8
4
327
49
99
0
10
180
39
309
215
215
56
48
8
4
215
44
273
83
1293
678
215
400
*六日市病院一般30床と津和野共存医療療養49床は休止中 益田医療圏における総稼動病床は1214床
亜急性 特殊疾患
16
48
30
結核
感染
精神
回復
療養
表8
介護
益田二次医療圏における病床群別利用可能病床数の推移
2006年
2009年
許可病床数 入院数
稼働率
許可病床数
一般
711
607
85.4%
一般
648
精神
215
208
96.7%
精神
215
療養
516
500
96.9%
療養
351
合計
1442
1315
91.2%
合計
1214
老人保健施設定員
施設名
所在地
くにさき苑
益田市
せせらぎ 津和野町
合計
H19.4現在
定員
99床
50床
149床
老人保健施設定員
施設名
所在地
くにさき苑 益田市
せせらぎ 津和野町
合計
増減
-63
0
-165
-228
H21.7現在
定員
99床
99床
198床
二次医療圏における総稼動可能許可病床数は1214床(休止中は除く)であり、3
年間で、医師・看護師不足等の影響もあり、228床減少している。老人保健施設の定
員数増加(49床)を加えたとしても179床の減少となっている。
7
参考資料(介護諸施設)
その他の介護施設
介護療養型病床
事業者名
金島胃腸科・外科
所在地
益田市高津町1-9-4
岩本内科医院
益田市乙吉町イ209-11
病床数 種別
費用
費
用
は
利
用
者
負
担
区
分
(1∼4段階で前年度の世
11診療所
11診療所
帯収入によって決定)と要介護度によって決まる。
概ね2.5万円∼9万円
※費用の概算は厚生労働省資料より抜粋
特別養護老人ホーム
事業者名
雪舟園
ますだハイツ
くしろ宝寿苑
もみじの里
美寿苑
シルバーリーフつわの
星の里
みろく苑
とびのこ苑
所在地
益田市乙吉町イ109
益田市高津町4-6-40
益田市久城町531
益田市匹見町匹見イ1208
益田市美都町都茂1871-9
鹿足郡津和野町後田ロ126
鹿足郡津和野町日原50-2
吉賀町六日市582-1
吉賀町柿木村柿木80
合計
定数 うちユニット
費用
70
費用は利用者負担区分(1
100
50 ∼4段階で前年度の世帯収
50
入によって決定)と要介護
30
度によって決まる。概ね2.
30
5万円∼8万円ただしユニッ
50
ト方個室については個室料
50
が発生するため概ね5万∼
50
20 13万円
50
20
480 ※費用の概算は厚生労働省資料より抜粋
養護老人ホーム
事業者名
清月寮
春日荘
銀杏寮
所在地
益田市横田町816-1
益田市美都町都茂1871-2
吉賀町六日市263
合計
8
定数
費用
60 費用は入所者収入と扶養
50 義務者の負担能力によっ
50 て行政が決定
160
認痴高齢者グループホーム
事業者名
所在地
定数
ひなたぼっこ・えびすヶ丘益田市下本郷705-29
あじさい
益田市幸町2-37
ひなたぼっこ
益田市高津4-11-16
もやいの家うのはな
益田市遠田町179-2
こもれびの郷
益田市横田町710
ひなたぼっこ・向横田
益田市向横田町イ793
ひなたぼっこ・美都
益田市美都町山本イ2-3
あんず
益田市美都町仙道681-2
もやいの家・ひきみ
益田市匹見町匹見イ50-1
悠心彩・中西
益田市市原イ434-1
悠心彩
鹿足郡津和野町河村506-3
はるひ苑
鹿足郡津和野町寺田67-2
あさくら
鹿足郡吉賀町朝倉712
合計
その他経費 食材費
15,000
0
0
600
0
15,000
15,000
15,000
5,000
12,000
12,000
9,000
12,000
29,400
30,000
27,300
30,000
30,000
29,400
29,400
30,000
33,000
30,000
30,000
39,000
36,000
介護保険料
25,830∼27,000
25,830∼27,000
25,830∼27,000
25,830∼27,000
25,830∼27,000
25,830∼27,000
25,830∼27,000
25,830∼27,000
25,830∼27,000
25,830∼27,000
25,830∼27,000
25,830∼27,000
25,830∼27,000
9
9
18
9
9
9
18
9
9
9
9
9
9
135
日常負
担(オム
ツ含)
15,000
15,000
15,000
15,000
15,000
15,000
15,000
15,000
15,000
15,000
15,000
15,000
15,000
入居一時金
保証金
0
0
0
0
200,000
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
50,000
0
100,000
100,000
200,000
0
家賃
35,000
30,000
3∼5.5万円
40,000
35,000
3∼3.6万円
22,000
35,000
30,000
3∼3.9万円
3∼3.9万円
39,000
36,000
概算入居費
120,230
100,830
98,130
111,430
100,830
115,230
107,230
120,830
108,830
112,830
112,830
127,830
124,830
121,400
102,000
124,300
112,600
102,000
122,400
108,400
122,000
110,000
123,000
123,000
129,000
126,000
※上記の金額は介護保険地域密着型サービス外部評価情報より抜粋(WAMネットより)
※悠心彩・中西は外部評価が入っていないため不明ですが同法人の悠心彩の数字を使用しています。
※上記の金額に介護保険料の1割負担やおむつ代・散髪代等の日常負担金が発生します。
※日常負担金(おむつ代・散髪代等)は平均金額の15,000円で設定しています。
有料老人ホーム(介護付)
事業者名
所在地
定数 入居一時金
保証金
家賃(食費・管理料込)
93,000
あじさい本館
益田市津田町1476-1
26
0
0
105,400
あじさい1号館
益田市津田町1149-6
20
0
0
※上記の金額は島根県ホームページ高齢者福祉(施設サービス)より抜粋
※家賃は食事込の31日分の料金目安ですが介護費は含まれていません。実際には介護保険1割負担が発生します。
9
有料老人ホーム(住宅型)
事業者名
所在地
定数 入居一時金
保証金
家賃(食費・管理料込)
100,300+電気代
もやいの家うのはな
益田市遠田町179-2
9
150,000
0
125,500
もやいの家・ひきみ
益田市匹見町匹見イ50-1
6
0
0
※上記の金額は島根県ホームページ高齢者福祉(施設サービス)より抜粋
※家賃は食事込の31日分の料金目安ですが介護費は含まれていません。実際には介護保険1割負担が発生します。
軽費老人ホーム(A型)
事業者名
所在地
定数 入居一時金
コーポますだ
益田市高津4-6-7
50
0
※上記の金額は島根県ホームページ高齢者福祉(施設サービス)より抜粋
※上記の金額に別途す光熱水費が必要になります。
保証金
0
家賃(食費・管理料込)
60,210∼159,110
軽費老人ホーム(ケアハウス)
事業者名
所在地
定数 入居一時金
保証金
ねむの家
益田市高津6-18-25
30
0 補修実費分
あすかケアホーム
益田市中島町イ1454-1
20
0
0
※上記の金額は島根県ホームページ高齢者福祉(施設サービス)より抜粋
※上記の金額に別途す光熱水費が必要になります。
家賃(食費・管理料込)
72,460∼149,670
105,590∼192,790
高齢者専用賃貸住宅
事業者名
所在地
あすかシルバーホーム 益田市中島町イ1454-1
定数
35
入居一時金
0
保証金
150,000
家賃(食費・管理料込)
146,000
生活支援ハウス
事業者名
七尾苑
ふれあいの園
所在地
益田市昭和町11-20
益田市匹見町澄川イ277-1
定数
費用
10 費用は入所者収入と扶養義務者の負
12 担能力によって行政が決定
高 齢 者 施 設に 利 用者 が 払 う1 ヶ月 辺り の費 用 の 目 安
(広 島 市 医 療ソ ー シ ャル ワ ーカ ー 協 会ま と め )
施設 形 態
費用
1
0
万∼
1 8万 円
特 別 養 護 老人 ホ ー ム
老 人 保 健 施設
1 0 万∼ 1 3万 円
7 万 から 5 万円 (0∼ 4 00万
ケ ア ハ ウス
円)
12万 ∼ 17万 円 (0∼ 60万
グ ル ー プホ ー ム
円)
18 万 ∼ 2 0万 円 (2 0 ∼ 4 0
住 宅 型 有 料老 人 ホ ー ム
万円 )
18 万 ∼ 2 0万 円 (2 0 ∼ 4 0
高 齢 者 専 用賃 貸 住 宅
万円 )
1 8 万 ∼ 2 5万 円 (30万 ∼ 1
介 護 付き有 料 老人 ホーム
80 0 0万 円 )
六日 市 病 院 医療 療 養 病棟
2 万 4千 ∼ 12万 5千 5百 円
六 日 市病 院 介護 療 養 病 棟
5万 6千 3百 ∼ 11万 円
* 対 象 は 一般 課 税 世 帯( 六 日市 病 院 は 非課 税 世 帯 含 む )
参考 :H 2 1. 8月 27日中 国 新 聞
10
(3)患者発生動向
①二次医療圏における大疾病分類別発生患者数
(益田圏域)
0歳
1歳
2歳
3歳
4歳
1∼4
5∼9
10∼1 4
15∼1 9
20∼2 4
25∼2 9
30∼3 4
35∼3 9
40∼4 4
45∼4 9
50∼5 4
55∼5 9
60∼6 4
65∼6 9
70∼7 4
75∼7 9
80∼8 4
85∼8 9
90∼9 4
95∼9 9
1 00 歳
不詳
65歳以
上( 再
掲)
70歳以
上( 再
掲)
80歳以
上( 再
掲)
総数
感染
症及
び寄
生虫
症
血液
及び
造血
器の
疾患
新生物
並び
に免
疫機
構の
障害
内分
泌,
栄養
及び
代謝
疾患
精神
眼及 耳及
及び 神経 び付 び乳 循環
器系
行動 系の 属器 様突
の疾
の障 疾患 の疾 起の 患
害
患
疾患
呼吸
器系
の疾
患
消化
器系
の疾
患
皮膚
及び
皮下
組織
の疾
患
妊
娠,
尿路 分娩
性器
及び
系の
疾患 産
じょ
く
症
状,
徴候
及び
先天 異常 損
臨床 傷,
周産 奇
所
中毒
形,
期に
見・ 及び
変形
発生
異常 その
及び
した 染色 検査 他の
病態
所見 外因
体異
で他 の影
常
に分 響
類さ
れな
いも
の
2
1
1
0
0
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
2
0
0
0
2
1
0
1
1
4
0
0
0
4
0
0
1
3
0
0
1
1
0
0
3
4
0
0
2
2
0
0
0
1
0
0
0
3
0
0
2
3
0
0
0
2
0
1
5
8
0
0
3
8
0
0
3
9
0
2
5
16
0
0
9
15
0
1
5
18
0
1
3
18
0
0
2
13
0
0
2
3
0
0
0
2
0
0
0
0
健康
状態
に影
響を
及ぼ
す要
因及
び保
健
サー
ビス
の利
用
20
19
8
5
9
41
18
12
12
23
38
45
26
40
58
98
127
144
157
253
298
281
204
120
53
17
2
0
0
0
0
0
0
2
1
0
0
2
0
0
2
1
3
3
2
6
6
4
4
2
2
0
0
0
0
0
0
1
1
2
1
0
0
0
1
4
2
5
8
13
15
14
20
30
37
22
11
9
1
0
0
0
1
0
0
0
1
1
0
0
0
1
0
0
0
2
0
0
1
3
2
2
0
2
0
0
0
0
2
1
0
0
0
1
0
0
0
0
2
2
1
0
4
4
6
11
16
23
15
14
6
1
1
0
1
0
1
0
0
0
1
0
0
3
6
9
11
7
15
14
37
37
35
24
36
27
35
21
6
8
3
1
0
2
0
1
0
3
0
3
2
3
3
3
2
1
4
7
8
11
7
15
20
15
15
9
3
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
2
1
1
0
1
2
0
3
7
9
8
7
4
0
0
0
0
2
1
1
1
0
3
1
1
0
1
0
0
0
0
0
0
2
0
1
2
3
0
2
0
0
0
0
3
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
2
7
5
16
25
34
51
76
100
63
48
30
8
0
3
8
7
1
4
20
2
1
2
1
1
3
0
2
1
4
2
3
6
13
9
14
19
9
4
3
0
1
0
0
0
0
0
1
0
0
0
3
4
3
2
2
8
10
14
11
11
23
10
12
6
0
0
0
0
1
0
1
0
2
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
2
0
0
3
2
1
3
3
1
1
0
0
0
0
0
0
0
1
0
0
2
4
4
4
2
5
8
4
4
3
8
13
8
10
4
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
8
3
4
3
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
5
3
0
0
2
5
3
2
0
0
0
3
0
2
1
2
2
1
1
2
7
3
1
0
0
0
0
1,383
24
130
9
76
160
84
35
8
410
77
73
14
46
0
0
4
29
94
14
1,226
18
110
6
60
136
77
28
7
376
71
62
14
43
0
0
4
26
85
13
675
8
43
2
22
73
42
11
2
249
49
28
9
22
0
0
2
12
54
4
2,087
40
197
16
111
337
137
45
21
469
142
121
21
84
20
2
7
52
139
45
島根県保険統計書 平成18年
患者数;疾病分類・年齢階級・患者住所地別(病院)
* 益田二次医療圏における 65 歳以上高齢者の受領行動の特徴は循環器系、精
神及び行動の傷害、新生物の順となっている。
11
②六日市病院大疾病分類別入退院数
ICD10 国際統計大分類(入院時病名 ) (H19.7∼H21.8)
19年度
感染症及び寄生虫(A・B)
Ⅰ
18
2.7%
新生物(C・D)
Ⅱ
46
7.0%
血液及び造血器の疾患ならびに免疫機構の障害(D)
Ⅲ
15
2.3%
内分泌・栄養および代謝疾患(E)
Ⅳ
54
8.2%
精神および行動の障害(F)
Ⅴ
6
0.9%
神経系の疾患(G)
VⅠ
8
1.2%
眼および付属器の疾患・耳および乳様突起の疾患(H)
VⅡ・VⅢ
55
8.3%
循環器系の疾患(I)
ⅠX
88 13.3%
呼吸器の疾患(J)
X
76 11.5%
消化器系の疾患(K)
XⅠ
109 16.5%
皮膚および皮下組織の疾患(L)
XⅡ
5
0.8%
筋骨格系および結合組織の疾患(M)
XⅢ
24
3.6%
尿路性器系の疾患(N)
XⅠV
18
2.7%
妊娠・分娩および産じょく(O)
XV
0
0.0%
周産期に発生した病態(P)
XVⅠ
0
0.0%
先天奇形・変形および染色体異常(Q)
XVⅡ
0
0.0%
XVⅢ症状・徴候および異常臨床所見・異常検査所見で他に分類されないもの(R) 52
7.9%
損傷・中毒およびその他の外因の影響(S・T)
XIX
87 13.2%
疾病および死亡の外因(V・Y)
XX
0
0.0%
健康状態に影響をおよぼす要因および保健サービスの利用
XXI
0
0.0%
661
20年度
34
4.0%
23
2.7%
14
1.6%
62
7.3%
5
0.6%
26
3.1%
68
8.0%
131 15.4%
93 11.0%
151 17.8%
4
0.5%
36
4.2%
18
2.1%
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
84
9.9%
98 11.5%
0
0.0%
2
0.2%
849
21年度
13
3.7%
13
3.7%
4
1.1%
45 12.9%
3
0.9%
4
1.1%
41 11.7%
54 15.5%
38 10.9%
39 11.2%
5
1.4%
12
3.4%
8
2.3%
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
24
6.9%
45 12.9%
0
0.0%
1
0.3%
349
合計
65.1
3.5%
82.1
4.4%
33.0
1.8%
161.2
8.7%
14.0
0.8%
38.0
2.0%
164.2
8.8%
273.3 14.7%
207.2 11.1%
299.3 16.1%
14.0
0.8%
72.1
3.9%
44.0
2.4%
0.0
0.0%
0.0
0.0%
0.0
0.0%
160.2
8.6%
230.2 12.4%
0.0
0.0%
3.0
0.2%
1,861
ICD10 国際統計大分類 (退院時) (H19.4∼H21.8)
(介護病棟を除く延患者数)
19年度
20年度
21年度
合計
Ⅰ
感染症及び寄生虫(A・B)
13
0.5%
29
1.1%
13
1.1%
55
0.8%
新生物(C・D)
Ⅱ
84
3.1%
76
2.8%
34
3.0%
194
2.9%
血液及び造血器の疾患ならびに免疫機構の障害(D)
Ⅲ
54
2.0%
19
0.7%
9
0.8%
82
1.2%
内分泌・栄養および代謝疾患(E)
Ⅳ
165
6.0%
186
6.7%
82
7.2%
433
6.5%
精神および行動の障害(F)
Ⅴ
77
2.8%
28
1.0%
8
0.7%
113
1.7%
神経系の疾患(G)
VⅠ
235
8.6%
245
8.9%
73
6.4%
553
8.3%
眼および付属器の疾患・耳および乳様突起の疾患(H)
VⅡ・VⅢ
45
1.6%
93
3.4%
29
2.5%
167
2.5%
循環器系の疾患(I)
ⅠX
1225 44.6% 1207 43.7%
506 44.2% 2938 44.2%
呼吸器の疾患(J)
X
178
6.5%
192
7.0%
72
6.3%
442
6.6%
消化器系の疾患(K)
XⅠ
102
3.7%
137
5.0%
52
4.5%
291
4.4%
皮膚および皮下組織の疾患(L)
XⅡ
16
0.6%
19
0.7%
6
0.5%
41
0.6%
筋骨格系および結合組織の疾患(M)
XⅢ
186
6.8%
137
5.0%
75
6.5%
398
6.0%
尿路性器系の疾患(N)
XⅠV
45
1.6%
87
3.2%
29
2.5%
161
2.4%
妊娠・分娩および産じょく(O)
XV
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
周産期に発生した病態(P)
XVⅠ
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
先天奇形・変形および染色体異常(Q)
XVⅡ
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
XVⅢ症状・徴候および異常臨床所見・異常検査所見で他に分類されないもの(R) 79
2.9%
102
3.7%
27
2.4%
208
3.1%
損傷・中毒およびその他の外因の影響(S・T)
XIX
239
8.7%
203
7.4%
131 11.4%
573
8.6%
疾病および死亡の外因(V・Y)
XX
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
健康状態に影響をおよぼす要因および保健サービスの利用
XXI
2
0.1%
0
0.0%
0
0.0%
2
0.0%
合計 2,745
2,760
1,146
6,651
月末レセプトの主病名総計
12
(入院時病名)
潰瘍・虫垂炎・ヘルニア・胆嚢炎・イレウスといった消化器系の疾患が上位
を占め、続いて4大疾病の中の高血圧・狭心症・脳梗塞・うっ血性心不全とい
った循環器系の疾患が続く、又転倒による大腿骨頚部骨折・交通外傷に伴う骨
折・挫傷・切創・マムシ咬症・蜂刺症といった損傷・中毒系の疾患が入院時病
名としては多くを占めている。
(退院時病名)
入院時の疾患では消化器系の疾患が上位を占めているが、消化器系の疾患は
完治するケースが多く、当院のように高齢者の入院割合が多いとなれば、合併
症も当然多く、高血圧・脳梗塞・心疾患といった治療も平行して行い、退院さ
れるケースが多い。その為循環器疾患の退院割合が多く占めているものと考え
られる。
*21年度の状況を考察すると、生活習慣病である糖尿病患者さまが血糖の
コントロールが出来なくなり、教育入院が必要とされるケースが多くなった為、
内分泌系の疾患が増えたものと思われる。
13
③病床群・年齢別入院患者数(益田二次医療圏)
益田医療
圏
総数
0歳
1歳
2歳
3歳
4歳
1∼4
5∼9
10∼14
15∼19
20∼24
25∼29
30∼34
35∼39
40∼44
45∼49
50∼54
55∼59
60∼64
65∼69
70∼74
75∼79
80∼84
85∼89
90∼94
95∼99
100歳
不詳
65歳以上
70歳以上
80歳以上
合計
1311
4
1
1
0
0
2
3
0
4
6
11
17
9
25
26
38
65
66
73
147
202
230
190
125
50
17
1
1034
961
612
療養病床 療養病床
感染症病
結核病床 (医療保 (介護保 一般病床
床
険)
険)
208
0
0
314
182
607
0
0
0
0
0
4
0
0
0
0
0
1
0
0
0
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
2
0
0
0
0
0
3
0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
0
3
0
0
0
0
0
6
1
0
0
0
0
10
6
0
0
0
0
11
4
0
0
0
0
5
10
0
0
3
0
12
5
0
0
4
0
17
19
0
0
3
1
15
25
0
0
7
3
30
19
0
0
14
2
31
15
0
0
17
5
36
25
0
0
27
11
84
23
0
0
52
21
106
27
0
0
64
42
97
21
0
0
64
27
78
4
0
0
37
40
44
2
0
0
17
20
11
0
0
0
5
10
2
1
0
0
0
0
0
117
0
0
283
176
458
102
0
0
266
171
422
54
0
0
187
139
232
島根県保健統計書 平成18年「医療施設調査・病院報告」
入院患者数;施設所在地・病床の種類・年齢階級
精神病床
上記患者総数は、圏域外及び県外からの流入患者(約280人)を含んでお
りますが、県外への流出患者数は含んでおりません。県境を接している事もあ
り、同程度の流出患者が存在したと思われる。又、H18年当時は、各病床群
の許可病床数は充足している。
14
④六日市病院病床群別入院患者動態数
項目
入院
転入
退院
転出
移動数
月延入院
1日平均
稼動率
*
年度
18年度
19年度
20年度
21年度
18年度
19年度
20年度
21年度
18年度
19年度
20年度
21年度
18年度
19年度
20年度
21年度
18年度
19年度
20年度
21年度
18年度
19年度
20年度
21年度
18年度
19年度
20年度
21年度
18年度
19年度
20年度
21年度
六日市病院年度別・項目別・群別実績(入院)
医療療養 介護療養
一般病棟 亜急性
計
病棟
病棟
892
0
1
0
893
876
0
1
0
877
847
0
2
0
849
278
0
1
0
279
64
81
119
16
280
39
67
173
23
302
41
67
177
16
301
12
29
57
7
105
740
72
109
7
928
727
62
96
5
890
665
55
119
5
844
217
26
32
1
276
210
8
48
14
280
198
7
81
16
302
225
12
54
10
301
73
1
25
6
105
1,906
161
277
37
2,381
1,840
136
351
44
2,371
1,778
134
352
31
2,295
580
56
115
14
765
15,768
3,090
62,976
13,862
95,696
16,642
3,131
53,809
14,115
87,697
13,609
2,844
59,496
14,176
90,125
4,432
976
20,324
4,751
30,483
43.2
8.5
172.5
38.0
262.2
45.5
8.6
147.0
38.6
239.6
37.3
7.8
163.0
38.8
246.9
36.3
8.0
166.6
38.9
249.9
54.0%
84.7%
91.6%
90.4%
81.8%
56.8%
85.5%
81.7%
98.9%
77.5%
57.3%
77.9%
90.6%
99.6%
84.0%
72.7%
80.0%
92.6%
99.9%
89.6%
*21年度は7月末実績
毎年常勤医師数及び許可病床数が減少した事から、入院数は減少しているも
のの退院数も減り、1 日平均入院患者数及び病棟群別稼働率は、増加傾向に
ある(ケアミックス病院の機能を活かし、患者様に適合した病床群を利用する事
により、稼働率が上昇)。このことは、「六日市病院年齢階層別患者数」でも判
るように、入院患者の高齢者の占める割合が年々上がっており、病院療養日数
が伸びる傾向にある。原因として、一般病棟は平均在院日数が定められている
(7:1看護 19 日)事から、一般病棟から療養病棟へ転棟し療養する患者の増
加と、同時に、老々世帯・独居老人世帯の増加により、在宅で診る事が出来な
い患者が増加傾向にあるのではないかと思われる。
15
⑤六日市病院年度別・入院元別推移
入院元
自宅
救急
外来
他施設
救急
転院
他介護施設
合計
年度別・入院元別人数推移
19年度
20年度
21年度
751人
729人
303人
155人
184人
68人
596人
545人
235人
125人
117人
46人
21人
17人
6人
66人
49人
20人
38人
51人
20人
855人
829人
343人
医療(自院 医療
→介護)
介護療養(自院
介護→医療)
総合計(自院
他保健からの転
棟含む)
22人
10人
7人
16人
10人
6人
914人
866人
362人
H21年8月末現在
*医療(自院)とは院内一般病棟・医療療養病棟からの介護病棟への転棟、
介護療養(自院)とは介護療養病棟からの一般病棟・医療療養病棟への転棟。
入院元
自宅
救急
外来
他施設
救急
転院
他介護施設
医療(自院 医療
→介護)
介護療養(自院
介護→医療)
年度別・入院元別比率推移
19年度(自
20年度(自
21年度(自
19年度(自
20年度(自
21年度(自
院他保健
院他保健
院他保健
院の転棟を
院の転棟を
院の転棟を
からの入院
からの入院
からの入院
含めず)
含めず)
含めず)
含む)
含む)
含む)
82.2%
85.7%
84.2%
86.2%
83.7%
86.8%
17.0%
17.7%
21.2%
21.7%
18.8%
19.5%
65.2%
68.0%
62.9%
64.4%
64.9%
67.3%
13.7%
14.3%
13.5%
13.8%
12.7%
13.2%
2.3%
2.4%
2.0%
2.0%
2.0%
1.7%
7.2%
7.5%
5.7%
5.8%
5.5%
5.7%
4.2%
4.3%
5.9%
6.0%
5.5%
5.7%
2.4%
1.2%
1.9%
1.8%
1.2%
1.7%
H21年8月末現在
*
入院元の比率は、①自宅からが86%前後であり、その内救急は全体の
20%前後で推移している。②他施設からは13.2%∼14.2%であり、
その内救急は全体の2%前後で推移している(主に町内の介護施設から
の救急)③他医療機関からの転院は5.7%∼7.1%である(主に長期療
養を目的としており、最終病棟は医療療養病棟である)④他介護施設か
らの入院は4.2%∼6%である(入院先病棟は一般急性期であり、治癒
16
軽快の後、入院元施設に帰る)⑤救急入院は全体の21.2%∼23.8%
を占めている⑥自院他保健からの入院(介護⇔医療)については、大半
が急変の患者様で、一般急性期病棟に転棟し、治療軽快の後、医療療養
病棟及び介護療養病棟に転棟。
⑥六日市病院年度別・退院元別推移
年度別・退院先別人数推移数(介護病棟を除く)
17年度 18年度 19年度 20年度 21年度
自宅
677人
698人
640人
594人
272人
他施設
116人
117人
114人
116人
29人
転院
28人
48人
44人
57人
8人
他介護施設
88人
69人
70人
59人
21人
死亡
112人
105人
130人
130人
52人
905人
920人
884人
840人
353人
合計
介護療養(自院
医療→介護)
総合計(自院他
保健からの転棟
含む)
42人
15人
22人
16人
7人
947人
935人
906人
856人
360人
*21年度は8月末数値
*介護療養(自院)とは一般病棟・医療療養病棟からの介護療養病棟へ
17年度
自宅
他施設
転院
他介護施設
死亡
介護療養(自院
医療→介護)
71.5%
12.2%
3.0%
9.3%
11.8%
4.4%
年度別・退院先別比率推移(介護病棟を除く)
19年度
19年度
20年度
21年度
(自院他
(自院の
(自院の
(自院の
18年度 保健から
20年度
21年度
転棟を含
転棟を含
転棟を含
の退院含
めず)
めず)
めず)
む)
74.7%
70.6%
72.4%
69.4%
70.7%
75.6%
77.1%
12.5%
12.6%
12.9%
13.6%
13.8%
8.1%
8.2%
5.1%
4.9%
5.0%
6.7%
6.8%
2.2%
2.3%
7.4%
7.7%
7.9%
6.9%
7.0%
5.8%
5.9%
11.2%
14.3%
14.7%
15.2%
15.5%
14.4%
14.7%
1.6%
2.4%
1.9%
1.9%
年度別・退院先別人数推移(介護病棟)
17年度 18年度 19年度 20年度 21年度
全体
自宅
0人
0人
0人
0人
0人
他介護施設
2人
4人
1人
4人
0人
死亡
3人
3人
4人
1人
1人
転棟(自院)
71人
14人
16人
10人
6人
合計
76人
21人
21人
15人
7人
病床数
78床
48床
39床
39床
39床
*転棟(自院) とは介護療養病棟からの一般病棟・医療療養病棟への転棟。
17
全体
自宅
他介護施設
死亡
転棟(自院)
*
17年度
0.0%
2.6%
3.9%
93.4%
年度別・退院先別比率推移(介護病棟)
18年度 19年度 20年度 21年度
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
19.0%
4.8%
26.7%
0.0%
14.3%
19.0%
6.7%
14.3%
66.7%
76.2%
66.7%
85.7%
①介護病棟の退院は、大半が一般急性期病棟への転棟であり、治癒軽快の
後、介護病棟へ再度入所。又、空床が無ければ医療療養にて待機患者を転
棟。②他地域からの入所患者は、新たな介護施設が出来た場合において、新
たな施設に入所目的で退院。
⑦ 六日市病院在宅復帰率
在宅復帰率(在宅のみ)
一般
亜急性
医療療養
介護移行型
介護療養
全体
19年度
77.7%
90.3%
11.5%
0.0%
71.0%
20年度
77.7%
85.5%
8.6%
26.3%
0.0%
69.1%
21年度
81.5%
92.1%
5.3%
33.3%
0.0%
74.8%
在宅復帰率(施設を含む)
一般
亜急性
医療療養
介護移行型
介護療養
全体
19年度
85.6%
96.8%
26.0%
20.0%
79.6%
20年度
83.8%
100.0%
16.0%
50.0%
0.0%
76.9%
21年度
88.3%
100.0%
13.2%
100.0%
0.0%
82.2%
⑧ 六日市病院病棟群別平均在院日数
病棟群別平均在院日数(21年度は9月末現在)
19年度
20年度
21年度
一般
亜急性期
16.8
39.3
15.1
42.4
14.7
34.0
医療療養
介護療養
306.6
672.1
338.0
914.6
413.6
1018.6
18
⑨ 六日市病院外来患者紹介率 逆紹介率
外来患者紹介率
紹介率
逆紹介率
逆紹介率
19年度
23.8%
19年度
19.1%
20年度
27.2%
20年度
24.6%
21年度
32.5%
21年度
31.6%
21年9月末現在
地域支援病院定義 ①紹介率80%以上 ②紹介率60%以上且つ逆紹介率30%
以上 ③紹介率40%以上且つ逆紹介率60%以上
*
*
退院に当っては、自宅に帰る患者さまが増えている、原因として 1.当院の介
護療養許可病床が減り、医療保険から介護保険への転棟が難しくなった。2.
地域の介護施設の整備(特に介護老人保健施設)が遅れており、入所ができ
ない状況にあると思われる。3.益田二次医療圏において、長期療養を目的と
した後方支援の医療機関病床数が不足している。
上記を裏付けるように、病棟群別平均在院日数からも、一般病棟・亜急性期病
床は日数が毎年減少しているが、医療療養病棟・介護療養病棟共に毎年増加
しており、長期に渡り入院する患者様が増えている。
19
⑩六日市病院年齢別入院数
六日市病院年齢階層別患者数
年齢
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
55
60
65
70
75
80
85
90
95
100
105
110
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
合計
4
9
14
19
24
29
34
39
44
49
54
59
64
69
74
79
84
89
94
99
104
109
114
年齢
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
55
60
65
70
75
80
85
90
95
100
105
110
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
合計
入院延 入院数
べ合計 /1日
0
0.0
0
0.0
4
0.0
21
0.1
56
0.2
19
0.1
75
0.2
91
0.2
143
0.4
633
1.7
865
2.4
1,365
3.7
2,436
6.7
3,635
10.0
8,010
21.9
15,834
43.4
17,910
49.1
20,197
55.3
15,294
41.9
7,674
21.0
1,693
4.6
669
1.8
0
0.0
96,624
264.7
合計
4
9
14
19
24
29
34
39
44
49
54
59
64
69
74
79
84
89
94
99
104
109
114
0
2
2
12
32
39
20
74
100
224
1,264
582
1,883
3,097
6,830
12,565
19,487
23,296
11,060
6,818
2,233
505
0
90,125
入院数
/1日
0.0
0.0
0.0
0.0
0.1
0.1
0.1
0.2
0.3
0.6
3.5
1.6
5.2
8.5
18.7
34.4
53.4
63.8
30.3
18.7
6.1
1.4
0.0
246.9
割合
平成18年度
年齢
0.0% 65歳以上 後期高齢者
0.0%
0.0%
0.0%
0.1%
0.0%
0.1%
0.1%
0.1%
0.7%
0.9%
1.4%
2.5%
3.8%
8.3%
16.4%
18.5%
20.9% 94.1%
15.8%
82.0%
7.9%
1.8%
0.7%
0.0%
100.0%
割合
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
55
60
65
70
75
80
85
90
95
100
105
110
平成20年度
4
9
14
19
24
29
34
39
44
49
54
59
64
69
74
79
84
89
94
99
104
109
114
年齢
0.0% 65歳以上 後期高齢者
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.1%
0.1%
0.2%
1.4%
0.6%
2.1%
3.4%
7.6%
13.9%
21.6%
25.8% 95.3%
12.3%
84.3%
7.6%
2.5%
0.6%
0.0%
100.0%
年度別高齢者の占める割合
18年度 19年度 20年度
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
合計
合計
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
55
60
65
70
75
80
85
90
95
100
105
110
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
合計
0
2
4
7
14
18
138
50
73
725
990
794
2,244
3,438
7,071
12,468
18,506
21,706
10,538
6,841
1,521
549
0
87,697
入院数
/1日
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.4
0.1
0.2
2.0
2.7
2.2
6.1
9.4
19.3
34.1
50.6
59.3
28.8
18.7
4.2
1.5
0.0
239.6
割合
平成19年度
0.0% 65歳以上 後期高齢者
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.2%
0.1%
0.1%
0.8%
1.1%
0.9%
2.6%
3.9%
8.1%
14.2%
21.1%
24.8% 94.2%
12.0%
82.2%
7.8%
1.7%
0.6%
0.0%
100.0%
入院数
割合
平成21年度
/1日
65歳以上
後期高齢者
0
0.0
0.0%
2
0.0
0.0%
0
0.0
0.0%
0
0.0
0.0%
9
0.0
0.0%
44
0.2
0.1%
7
0.0
0.0%
9
0.0
0.0%
44
0.2
0.1%
12
0.1
0.0%
659
3.6
1.4%
200
1.1
0.4%
813
4.4
1.8%
1,757
9.6
3.9%
2,788
15.2
6.1%
7,107
38.8
15.6%
9,089
49.7
19.9%
11,194
61.2
24.5% 96.1%
6,932
37.9
15.2%
86.1%
3,673
20.1
8.1%
1,085
5.9
2.4%
183
1.0
0.4%
0
0.0
0.0%
45,607
249.2 100.0%
21年度は9月末現在
合計
4
9
14
19
24
29
34
39
44
49
54
59
64
69
74
79
84
89
94
99
104
109
114
21年度
65歳以上
94.1%
94.2%
95.3%
96.1%
後期高齢者
82.0%
82.2%
84.3%
86.1%
*入院患者の年齢階級別比較から、高齢者の全体に占める割合が毎年増加し、平
成 21 年度では96.1%に達しており、高齢者の受療行動及び吉賀町を含む益田二次
医療圏域の高齢化の影響が現れている。
20
⑪六日市病院年度別・科別外来患者数
診療科
内科
小児科
外科
整形外科
脳神経外科
眼科
耳鼻咽喉科 皮膚科
泌尿器科
リハビリテーション科 歯科口腔外科
合計
18年度
総数
1日当
6,044
16.6
185
0.5
4,286
11.7
12,715
34.8
4,733
13.0
4,163
11.4
2,494
6.8
1,199
3.3
1,725
4.7
0
0.0
3,985
10.9
41,529
113.8
19年度
総数
1日当
4,924
13.5
183
0.5
3,115
8.5
9,483
25.9
4,745
13.0
3,914
10.7
1,804
4.9
1,167
3.2
1,620
4.4
2,695
7.4
4,095
11.2
37,745
103.1
20年度
総数
1日当
5,127
14.0
317
0.9
3,348
9.2
8,685
23.8
5,590
15.3
3,397
9.3
1,416
3.9
1,131
3.1
1,104
3.0
3,885
10.6
4,741
13.0
38,741
106.1
21年度
総数
1日当
3,568
16.8
180
0.8
1,909
9.0
4,703
22.1
2,909
13.7
1,747
8.2
607
2.8
573
2.7
572
2.7
2,077
9.8
1,452
6.8
20,297
95.3
21年度9月末現在
*1日当たり:暦年の年間日数で除した患者数であり、診療日数で除した患者数ではない
1日当たりの患者数は内科を除き減少傾向にある。原因として平成 20 年 4 月より泌
尿器科の非常勤化や、医師の外来必要数を減らすために採用した、薬の4週間投与
や外来予約診療の患者様への徹底がなされた事が影響していると思われる。歯科に
おいては、平成 21 年度 7 月末から常勤歯科医師が休職中であり、急遽、広島大学歯
科口腔外科に応援を頼み、週 2 回の診療になり、患者数が減少している。
21
⑫六日市病院年度別・年齢別外来患者数
六日市病院年齢階層別外来患者数 (入院中他科受診・自費診療等含む)
年齢
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
55
60
65
70
75
80
85
90
95
100
105
110
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
55
60
65
70
75
80
85
90
95
100
105
110
4
∼
∼
9
14
∼
19
∼
∼
24
∼
29
34
∼
∼
39
∼
44
49
∼
54
∼
∼
59
64
∼
∼
69
74
∼
∼
79
∼
84
∼
89
94
∼
∼
99
∼ 104
∼ 109
∼ 114
合計
入院延 外来数
べ合計
/1日
235
0.6
353
1.0
361
1.0
265
0.7
211
0.6
248
0.7
292
0.8
304
0.8
354
1.0
700
1.9
966
2.6
1,752
4.8
2,190
6.0
2,660
7.3
5,531
15.2
7,660
21.0
7,553
20.7
4,508
12.4
1,253
3.4
374
1.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
37,770
103.5
年齢
合計
4
∼
∼
9
∼
14
19
∼
24
∼
∼
29
34
∼
39
∼
∼
44
49
∼
54
∼
∼
59
64
∼
∼
69
74
∼
∼
79
84
∼
∼
89
94
∼
99
∼
∼ 104
∼ 109
∼ 114
合計
313
302
322
261
212
309
347
512
335
842
1,089
1,504
2,189
3,732
5,026
7,913
8,200
3,957
1,178
304
20
2
0
38,869
外来数
/1日
0.9
0.8
0.9
0.7
0.6
0.8
1.0
1.4
0.9
2.3
3.0
4.1
6.0
10.2
13.8
21.7
22.5
10.8
3.2
0.8
0.1
0.0
0.0
106.5
割合
平成18年度
0.6% 65歳以上 後期高齢者
0.9%
1.0%
0.7%
0.6%
0.7%
0.8%
0.8%
0.9%
1.9%
2.6%
4.6%
5.8%
7.0%
14.6%
20.3%
20.0%
11.9% 78.2%
3.3%
56.5%
1.0%
0.0%
0.0%
0.0%
100.0%
割合
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
55
60
65
70
75
80
85
90
95
100
105
110
平成20年度
合計
4
∼
∼
9
14
∼
19
∼
∼
24
∼
29
34
∼
∼
39
∼
44
49
∼
54
∼
∼
59
64
∼
∼
69
74
∼
∼
79
∼
84
∼
89
94
∼
∼
99
∼ 104
∼ 109
∼ 114
合計
246
282
303
266
236
231
367
295
355
646
904
1,671
2,305
3,212
5,483
8,209
7,507
3,987
1,106
229
10
0
0
37,850
年齢
0.8% 65歳以上 後期高齢者
0.8%
0.8%
0.7%
0.5%
0.8%
0.9%
1.3%
0.9%
2.2%
2.8%
3.9%
5.6%
9.6%
12.9%
20.4%
21.1%
10.2% 78.0%
3.0%
55.5%
0.8%
0.1%
0.0%
0.0%
100.0%
年度別高齢者の占める割合
18年度 19年度 20年度
年齢
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
55
60
65
70
75
80
85
90
95
100
105
110
4
∼
∼
9
∼
14
19
∼
24
∼
∼
29
34
∼
39
∼
∼
44
49
∼
54
∼
∼
59
64
∼
∼
69
74
∼
∼
79
84
∼
∼
89
94
∼
99
∼
∼ 104
∼ 109
∼ 114
合計
外来数
/1日
0.7
0.8
0.8
0.7
0.6
0.6
1.0
0.8
1.0
1.8
2.5
4.6
6.3
8.8
15.0
22.4
20.5
10.9
3.0
0.6
0.0
0.0
0.0
103.4
割合
平成19年度
0.6% 65歳以上 後期高齢者
0.7%
0.8%
0.7%
0.6%
0.6%
1.0%
0.8%
0.9%
1.7%
2.4%
4.4%
6.1%
8.5%
14.5%
21.7%
19.8%
10.5% 78.6%
2.9%
55.6%
0.6%
0.0%
0.0%
0.0%
100.0%
外来数
平成21年度
割合
/1日
147
0.8
0.7% 65歳以上 後期高齢者
134
0.7
0.7%
180
1.0
0.9%
113
0.6
0.6%
127
0.7
0.6%
154
0.8
0.8%
167
0.9
0.8%
238
1.3
1.2%
164
0.9
0.8%
219
1.2
1.1%
623
3.4
3.1%
710
3.9
3.6%
950
5.2
4.8%
1,640
9.0
8.3%
2,714
14.8
13.7%
4,015
21.9
20.3%
4,564
24.9
23.1%
1,982
10.8
10.0% 80.2%
758
4.1
3.8%
58.2%
173
0.9
0.9%
16
0.1
0.1%
4
0.0
0.0%
0
0.0
0.0%
19,792
108.2 100.0%
21年度は9月末現在
合計
21年度
65歳以上
78.2%
78.6%
78.0%
80.2%
後期高齢者
56.5%
55.6%
55.5%
58.2%
*上記表にてわかるように、65歳以上の高齢者が占める割合が、外来患者におい
ても、年々増加の傾向にある。今後も高齢者の受療傾向から推察するに、更に増えて
くると思われる。
22
⑬六日市病院4疾病患者数
4疾病別患者数(六日市病院)
入院
(単位:人)
平成19年度 平成20年度 平成21年度
糖尿病
88
114
99
脳卒中
41
52
52
心筋梗塞
3
3
3
胃癌
6
10
7
肺癌
2
2
0
大腸癌
8
9
8
子宮癌
0
0
0
乳癌
1
1
0
合計
149
191
169
H21年9月末現在
外来
(単位:人)
平成19年度 平成20年度 平成21年度
糖尿病
280
289
273
脳卒中
118
128
118
心筋梗塞
7
10
10
胃癌
26
26
21
肺癌
7
7
7
大腸癌
15
14
13
子宮癌
1
1
1
乳癌
0
1
1
合計
454
476
444
H21年9月末現在
適応病名
糖尿病 Ⅰ型糖尿病 Ⅱ型糖尿病 境界型糖尿病
脳卒中
脳梗塞
脳出血
くも膜下出血 硬膜下血腫
心筋梗塞 急性心筋梗塞
胃癌
胃癌術後
肺癌
肺癌術後
大腸癌 大腸癌術後 S状結腸癌 S状結腸癌術後
結腸癌
子宮癌 子宮癌術後
乳癌
乳癌術後
すべての急性期
結腸癌術後
*入院・外来ともに、4疾病のうち、糖尿病・脳卒中の受診・入院が増えて
いる。特に平成21年度においては、前年の倍の数値を示している。
23
⑭六日市病院地区別入院患者推移
平成15年度∼平成21年度市町村別・診療科別患者実績一覧表
六日市病院
益田市
津和野町・日原
六日市町・柿木
浜田市
その他の島根県
岩国市(錦町)
周南市
その他の山口県
広島県
その他
小計
15年度
60.4
12.7
148.4
18.8
3.8
55.2
27.7
14.6
27.1
3.0
371.8
16年度
51.5
12.1
149.7
16.0
2.9
52.1
20.2
9.3
16.3
1.9
331.9
17年度
23.7
3.6
146.4
9.0
2.0
80.2
27.0
0.0
0.3
11.5
303.6
18年度
37.7
5.7
131.0
10.3
0.8
46.7
15.0
3.8
7.7
3.4
262.2
(在院患者数/1日)
19年度 20年度 21年度
37.8
45.8
41.4
3.7
3.9
9.5
129.2
130.7
140.6
8.5
9.0
8.1
1.2
1.3
1.8
36.4
34.8
31.8
9.8
6.2
5.0
3.9
4.9
2.7
5.4
7.1
7.4
3.8
3.3
1.6
239.6
246.9
249.9
H21年度は7月末現在
六日市病院吉賀町推移(在院数/日)
180.0
150.0
120.0
90.0
吉賀町
60.0
30.0
0.0
15年 16年 17年 18年 19年 20年 21年
度
度
度
度
度
度
度
吉賀町 148.4 149.7 146.4 131.0 129.2 130.7 140.6
*吉賀町からの入院は平成19年度に一端下降したものの、その後増加傾向を
示しており、今後も140人前後が見込まれる。地域必要医療に対する施設医
療機能の充実があれば、平成16年度辺りの数値が見込まれる。
24
六日市病院益田市推移(在院数/日)
80.0
70.0
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
10.0
0.0
益田市
15年
度
益田市 60.4
16年
度
17年
度
18年 19年
度
度
20年
度
21年
度
51.5
23.7
37.7
45.8
41.4
37.8
*益田市からの入院は特徴的な動きを見せており、高齢者人口の増加及び入院
機能の弱体化の中で入院数が増加傾向を示している。今後も入院・入所機能に
よっては、増加する可能性が大である。
六日市病院津和野町推移(在院数/日)
20.0
15.0
10.0
津和野
5.0
0.0
津和野
15年
度
16年
度
17年
度
18年
度
19年
度
20年
度
21年
度
12.7
12.1
3.6
5.7
3.7
3.9
9.5
*津和野町からの入院は、昨年末、突如起こった、津和野・日原共存病院の
機能停止の影響を受け、本年度から増加の傾向にある。
25
六日市病院岩国市推移(在院数/日)
80.0
70.0
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
10.0
0.0
系列1
系列1
15年 16年
度
度
17年
度
18年
度
19年
度
20年
度
21年
度
55.2
80.2
46.7
36.4
34.8
31.8
52.1
*岩国市玖珂北部からの入院は今後も40人弱が見込まれる。地域必要医
療・施設機能の充実があれば、平成16年度辺りの数値が見込まれる。
入院待機患者(地区別) H21.6
合計
内訳
1
22 吉賀町
津和野町
2
益田医療圏
益田市
18
及び玖北以
玖北
1
外は除外
その他
0
又、入院に当たっては、六日市病院診療圏の吉賀町を最優先に、岩国市玖北
部を優先的にしており、上記表の入院待機状況になっている。最近の入院待機
患者数は13∼22人で推移している。
問題点
地域医療の疲弊した中、医療・介護難民を創り出さないことが重要である。
その意味においても、各医療機関が各医療機能を見極め整備し、ネットワーク
化を進めていく必要がある。
26
⑮二次医療圏発生推計患者
総 数
0∼4
5∼14
15∼24
25∼34
35∼44
45∼54
55∼64
65∼74
75歳以上
65歳以上(再
掲)
70歳以上(再
掲)
総 数
全 国
島根県
6,696
7,657
6,799
8,614
3,315
3,512
2,299
2,479
3,144
3,512
3,716
3,875
4,800
484
7,551
7,734
13,126
12,508
18,573
17,725
15,587
15,228
17,398
16,557
入 院
全 国
島根県
1,145
1,509
360
546
111
164
175
332
323
534
404
494
696
790
1176
1346
2116
2187
5487
5202
3639
3759
外 来
全 国
島根県
5,551
6,148
6,439
8,068
3,204
3,348
2,124
2,147
2,821
2,978
3,312
3,381
4,104
4,054
6,375
6,388
11,010
10,321
13,086
12,523
11,948
11,469
4400
4314
12,998
12,423
島根県保健医療計画(H20.4)
年齢階級別受療率(人口10万対患者数)
上記受療率を参考にして、H17年国勢調査人口を基に、患者発生数を算出(参
考:H17患者調査)し、1次中期計画書(参考:H11年患者調査)と比較
発生患者推計(2005年)
発生患者推計(2005年)
参考:H17年患者調査
参考:H11年患者調査
二次医療圏
0∼14歳
15∼64歳
65∼
益田市
0∼14歳
15∼64歳
65∼
津和野町
0∼14歳
15∼64歳
65∼
吉賀町
0∼14歳
15∼64歳
65∼
入院
1167
69
394
705
842
53
305
483
181
8
50
123
144
7
38
99
二次医療圏
0∼14歳
15∼64歳
65∼
益田市
0∼14歳
15∼64歳
65∼
津和野町
0∼14歳
15∼64歳
65∼
吉賀町
0∼14歳
15∼64歳
65∼
総数
5,616
449
1921
3245
4093
359
1489
2245
856
47
246
563
666
43
186
437
入院
1133
25
307
801
807
20
238
550
182
3
40
140
143
2
30
111
外来
4483
425
1614
2444
3286
339
1252
1695
674
44
207
423
523
41
156
326
二次医療圏における人口は、一次計画における推計数と確定数(1章(2)
①益田二次医療圏における人口変化と高齢化)では減少しているにも係わらず、
入院発生総数については大きく変わっていないし、むしろ特徴的な受療行動(患
者数の増加)が65歳以上において起こっている。この事から、今後も65歳
以上の受療率は上がる可能性がある。原因として、受療率は島根県全体を参考
27
にしており、地域の状況(老々世帯率・独居老人世帯率が高い)が違うことが
考えられ、訪問看護、訪問介護では対応できず、医療機関等の入院・入所施設
を使わざる得ない現実があると考えられる。
人口総
数
65歳以
上人口
高齢化
率
742,223 201,103
島根県 益田市 52,368 14,818
9,515
3,673
津和野町 吉賀町 7,362
2,812
世帯数
27.1% 260,864
28.3% 19,333
38.6%
3,626
38.2%
2,845
高齢夫 老々世帯率
高齢単 独居老
婦世帯
身世帯 人世帯
数
数
率
9.4%
29,290
11.2% 24,452
11.0%
2,679
13.9%
2,129
16.1%
669
18.5%
585
15.5%
497
17.5%
440
参考:総務省統計局 統計で見る市区町村の姿
2009年6月19日
しかも、実態は、一次計画書にも記述があるとおり、H17年の吉賀町におけ
る発生患者数は200名程度と考えられ、今後も受療率の高い65歳以上の人
口が激変せず、人口推計どおり推移するならば、現状の病床数に見合う病院機
能(入院・入所施設)が必要と考えられる。
二次医療圏
0∼14歳
15∼64歳
65∼
益田市
0∼14歳
15∼64歳
65∼
津和野町
0∼14歳
15∼64歳
65∼
吉賀町
0∼14歳
15∼64歳
65∼
発生患者推計(2005年)
発生患者推計(2010年)
参考:H17年患者調査
参考:H17年患者調査
総数
5,616
449
1921
3245
4093
359
1489
2245
856
47
246
563
666
43
186
437
入院
1133
25
307
801
807
20
238
550
182
3
40
140
143
2
30
111
外来
4483
425
1614
2444
3286
339
1252
1695
674
44
207
423
523
41
156
326
総数
5,438
270
1810
3358
3959
194
1405
2359
836
39
229
567
644
37
176
431
入院
1164
23
290
851
837
19
225
593
185
2
37
146
142
2
28
112
外来
4274
247
1521
2506
3122
175
1181
1766
650
37
192
421
502
35
148
319
発生患者推計(2015年)
参考:H17年患者調査
総数
5,448
338
1578
3532
4026
273
1225
2528
804
33
199
573
617
32
154
431
入院
1157
19
250
888
838
15
194
629
181
2
32
148
138
2
24
112
外来
4291
320
1327
2644
3188
258
1031
1899
623
31
167
425
479
31
129
320
上記表の数値は、島根県保健医療計画の受領率と国立人口問題研究所発表の
市区町村推計を参考に推計。しかしながら、入院数においては、下記表の患
者動向調査(2005 年)実態数値と開きがあり「入院:推計143人 ⇒ 実態
179人(県外流出を含まない)」、二次中期計画策定においては、ある一定の
数値を推計数値に加味する必要があると思われる。
28
⑯患者動向調査(島根県H17年)
島根県H17年患者動向調査(在院患者/日)
益田医師
津和野共
益田日赤
会
存
34
41
5
県外
県内
32
29
0
246
178
1
益田市
津和野町
5
22
26
2
12
2
吉賀町
計
253
212
29
日原
2
0
5
68
1
74
六日市
松ヶ丘
計
119
11
11
11
24
153
4
20
146
15
174
188
(県外流出は含まず)
211
83
606
144
179
929
⑰益田二次医療圏域及び吉賀町寝たきり、要介護発生推計
益田二次医療圏における寝たきり、要介護発生推計
益田市
2005年 2010年 2015年 津和野町 2005年 2010年
寝たきり(寝
寝たきり(寝
たきりでかつ
たきりでかつ
965
1,109
1,247
256
295
認知症の者
認知症の者
を含む)
を含む)
要介護の認
知症(寝たき
りの者を除
く)
合計
142
177
1,107
1,285
吉賀町
2005年
寝たきり(寝
たきりでかつ
214
認知症の者
を含む)
2010年
要介護の認
知症(寝たき
りの者を除
く)
合計
*
239
要介護の認
知症(寝たき
197
りの者を除
く)
1,445
合計
2015年
322
41
48
52
297
343
374
2015年 二次医療圏 2005年
寝たきり(寝
たきりでかつ
254 認知症の者
1,435
を含む)
2010年
2015年
1,643
1,823
263
290
34
39
41
248
278
295
要介護の認
知症(寝たき
りの者を除
く)
217
合計
1,652
1,906
2,114
平成8年厚生白書に基づき、人口推計から算出
要介護者の発生数においても、今後も増加すると思われ、下記の島根県
保健医療計画(H20.4)における圏域内基準病床を踏まえ、対応病
床・入所機能の策定が必要と思われる。
問題点
* 前述のとおり、益田二次医療圏及び吉賀町の患者発生数が推計どおりであれ
ば、問題は、医療必要度・看護必要度・要介護度に見合った入院・入所施設
の確保と整備が必要であり、高齢者における認知症患者の発生推計から認知
症患者対策の対応も必要である。しかしながら、直近の二次医療圏における一
29
般既存病床数は下記の表の通り987床(休止79床、結核・感染12床、精神2
15床を除く)であり、基準必要病床数をわずかに割り込んでいる。しかも、平成
23 年度末までには介護療養病床の転換と医療療養病床の削減が国の方針と
して現存しており、その施策どおり進めれば、地域の基準病床を大きく割り込
む事になる。又、誕生した民主党政権においては、介護療養病棟廃止等の見
直しの政策を掲げているなど、不確定要素が加わった状況があり、今後の六日
市病院における一般病床・療養病床(一般90床 (30床休止中)・医療180床・介
護39床)の方向性を見極めていく事は、医療スタッフ(医師・看護師)不足の環
境においては苦難の道筋ではあるが、今後とも、島根県、吉賀町と地域医療計
画に基づき、密接な協議を経て、地域住民にとって最良の解決策を見出す必
要があると思われる。
⑱益田二次医療圏域基準病床数
療養病床及び一般病床の基準病床数
既存病床数
基準病床数 (H20.2.1現
在)
療養病床・一
991
1098
般病床
参考:島根県医療計画(H20)
30
療養病床及び一般病床
既存稼動可能病床数
(H21.7月末現在)
987
(4)六日市病院における病院機能変遷
① 病棟群及び病床数推移
H20/1
H20/10
旧病棟
現病棟 病症群名 H18/8
2A
一般病棟
47
一般病棟
47
一般病棟
50
一般病棟
33
一般病棟
33
休止中
30
亜急性
10
亜急性
10
亜急性
10
3F
医療療養
60
医療療養
60
医療療養
60
4F
医療療養
60
医療療養
60
医療療養
60
5F
医療療養
60
介護移行
準備病棟
60
介護移行
準備病棟
60
西
介護療養
39
介護療養
39
介護療養
39
計
309
計
309
計
279
一般病棟
80
一般病棟
80
一般病棟
50
亜急性
10
亜急性
10
亜急性
10
医療療養
180
医療療養
120
医療療養
120
介護移行
準備病棟
60
介護移行
準備病棟
60
2B
3A
2F
3B
4A
4B
5A
5B
西
介護療養
39
介護療養
39
介護療養
39
計
309
計
309
計
279
一般病棟:平成18年4月(10:1入院基本料 80床)
平成18年9月→現在(入院基本料7:1 80床)平均在院日数19日以内
亜急性病室:平成17年6月→現在(10床)
医療療養病棟:平成18年8月(180床)→平成20年1月(120床)
介護移行準備病棟:平成20年1月(60床)
介護療養病棟:平成18年8月→現在(39床)
31
② 医療従事者推移
形態
医科医師
歯科医師
常勤
非常勤
計
常勤
非常勤
計
19年度
6.7
3.6
10.2
1.0
0.0
1.0
20年度
6.1
3.5
9.5
1.0
0.0
1.0
21年
6.0
4.6
10.6
1.0
1.0
平成20年度に、新たに後期研修医として2名の医師を確保できたが、平成19年度、2
0年度と相次ぎ医師が退職し、病院機能の確保のために、可能な限り非常勤医師を新
たに採用し、必要な医療提供の低下を防いでいる。
形態
看護師
准看護師
常勤
非常勤
計
常勤
学生
非常勤
計
総計
19年度
45.4
0.5
45.9
59.8
10.0
0.0
69.8
115.8
20年度
41.6
0.5
42.1
51.8
12.1
0.8
64.7
106.8
21年
41.9
0.5
42.4
47.3
12.3
1.5
61.0
103.4
看護部門においても、職員の高齢化に伴い退職が増えている。
形態
看護補助者福祉士 常勤
非常勤
リハビリ助手
計
形態
薬剤師
常勤
非常勤
計
19年度
78.3
0.0
4.0
82.3
20年度
65.8
3.0
5.0
73.8
21年
66.8
8.7
5.0
80.4
19年度
2.3
0.3
2.6
20年度
3.0
0.0
3.0
21年
3.0
0.0
3.0
32
形態
放射線技師
常勤
非常勤
計
形態
19年度
4.0
0.5
4.5
20年度
4.3
0.5
4.8
21年
4.0
0.6
4.6
20年度
2.0
0.0
2.0
21年
1.1
0.9
2.0
臨床検査技師
常勤
非常勤
計
19年度
2.0
0.0
2.0
管理栄養士
常勤
非常勤
計
3.0
0.0
3.0
3.0
0.0
3.0
3.0
0.0
3.0
歯科衛生士
常勤
非常勤
計
1.0
0.2
1.2
1.0
0.5
1.5
1.0
0.5
1.5
理学療法士
常勤
非常勤
計
5.5
0.0
5.5
5.0
0.0
5.0
6.0
0.0
6.0
言語聴覚士
常勤
非常勤
計
0.0
0.0
0.0
0.7
0.0
0.7
1.0
0.0
1.0
臨床心理士
常勤
非常勤
計
1.0
0.5
1.5
1.0
0.4
1.4
1.0
0.5
1.5
33
③ 救急活動
救急車来院件数
各分遣所 19年度 20年度 21年度
島根
215
215
122
山口
24
16
10
広島
3
4
0
合計
242
235
132
救急初診時傷病程度
19年度 20年度 21年度
8
7
2
死亡
23
40
22
重症
中等症
156
124
83
軽症
55
64
31
合計
242
235
138
*1台の救急車にて複数名同乗の場合があり
ICD10
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
VⅠ
VⅡ・VⅢ
ⅠX
X
XⅠ
XⅡ
XⅢ
XⅠV
XV
XVⅠ
XVⅡ
XVⅢ
XIX
XX
XXI
*
*
*
*
大疾病分類別来院件数(救急車使用)
大疾病分類名
19年度 20年度 21年度
感染症及び寄生虫
新生物
血液及び造血器の疾患ならびに免疫機構の障害
内分泌・栄養および代謝疾患
精神および行動の障害
神経系の疾患
眼および付属器の疾患・耳および乳様突起の疾患
循環器系の疾患
呼吸器の疾患
消化器系の疾患
皮膚および皮下組織の疾患
筋骨格系および結合組織の疾患
尿路性器系の疾患
妊娠・分娩および産じょく
周産期に発生した病態
先天奇形・変形および染色体異常
症状・徴候および異常臨床所見・異常検査所見で他に分類されないもの
損傷・中毒およびその他の外因の影響
疾病および死亡の外因
健康状態に影響をおよぼす要因および保健サービスの利用
合計
9
2
1
16
7
5
1
40
18
4
1
3
1
0
0
0
66
67
0
1
242
3
0
1
2
0
0
15
13
5
4
17
4
1
1
46
34
14
10
8
3
0
0
6
3
2
3
0
0
0
0
0
1
40
15
77
45
0
0
0
0
235
138
H21年度9月末現在
救急車にての来院件数は、H19年、H20年と大きく変わっていないが、H21
に入り、微増傾向にある。
救急初診時の傷病程度は平成 21 年度に入って重症・中等症の割合が増加し
ている。
死亡については、心肺停止状態で搬送された患者さまが大半である。
内分泌・栄養及び代謝疾患、循環器系の疾患、損傷・中毒及びその他の外因
の影響で搬送される患者さまが増加している。
34
転医件数及び傷病名(救急車来院後)
転医件数
平成19年度
12件
外傷性脳内出血
胸部大動脈解離
大腿骨頚部骨折
全身熱傷
大腿骨頚部骨折
骨盤骨折
股関節脱臼
腹部大動脈瘤
虚血性心疾患
アキレス腱断裂
交通外傷
高カリウム血症
平成20年度
13件
転医傷病名
心筋梗塞
イレウス
不整脈
腸閉塞
急性冠症候群
手首切創
くも膜下出血
頸椎骨折
脳内出血
大腿骨転子部骨折
急性心不全
溺水
心筋梗塞
平成21年度(9月末)
9件
急性心不全
交通外傷
大腿骨頚部骨折
腹腔内出血
膝外側切創
頚部刺傷
大動脈解離
狭心症
肋骨多発骨折
当院の常勤医師では救急処置は対応できても、循環器疾患・骨折等手術が必要な場
合は、麻酔科医のいる医療機関へ転送を行っている。今後は、整形外科医・内科医
(循環器)・麻酔科医の常勤医師確保が課題となる。
ICD10
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
VⅠ
VⅡ・VⅢ
ⅠX
X
XⅠ
XⅡ
XⅢ
XⅠV
XVⅡ
XVⅢ
XIX
ICD10における代表的な傷病名
急性胃腸炎・偽膜性大腸炎・細菌性食中毒・結核・破傷風・風疹・手足口病
肺癌・膵癌・子宮癌・大腸ポリープ・骨軟骨腫・脂肪腫
鉄欠乏性貧血・血友病・紫斑病・
高アンモニア血症・脱水・糖尿病・甲状腺腫・バセドウ病・橋本病
急性アルコール中毒・心臓神経症・過換気症候群・誤飲・統合失調症
一過性脳虚血発作・てんかん発作・パーキンソン病・アルツハイマー病
メニエル病・外耳炎・感音性難聴・
脳梗塞・心不全・心肺停止・心筋梗塞・高血圧性緊急症・狭心症・急性心筋炎
誤嚥性肺炎・胸水・気管支炎・血胸・呼吸困難・気胸・アレルギー性鼻炎
消化管出血・腸閉塞・肝硬変・舌炎・食道炎・急性虫垂炎・クローン病
アトピー性皮膚炎・おむつ皮膚炎・接触皮膚炎・湿疹
坐骨神経痛・腰痛・偏平足・川崎病・膠原病
尿路感染症・尿管結石・急性腎炎・腎不全・膀胱炎・前立腺炎・卵巣炎
無脳症・脊髄髄膜瘤・心房中隔欠損症
意識障害・腹痛・痙攣発作・呼吸困難・眩暈・嘔吐・鼻出血・尿閉・
交通外傷・誤嚥・アキレス腱断裂・アナフィラキシーショツク・大腿骨頚部骨折・熱中症
35
④ 時間外診療実績
診療科別時間外患者数(休・日祭日含む)
19年度
20年度
21年度
再掲(入院
再掲(入院
再掲(入院
患者総数
患者総数
患者総数
患者数)
患者数)
患者数)
250
338
255
内科
34
53
23
小児科
87
1
112
0
90
0
557
533
291
外科
93
69
33
整形外科
81
0
115
14
55
4
166
171
85
脳神経外科
63
35
26
11
14
5
眼科
0
0
0
耳鼻咽喉科
35
0
29
1
10
0
21
28
14
皮膚科
0
2
0
泌尿器科
21
2
20
2
18
0
リハビリテーション科
163
139
64
27
36
17
61
0
91
0
8
0
歯科口腔外科
1,453
1,590
212
895
103
総数
220
(平成21年9月30日現在)
*時間外の取り扱い件数は毎年増加傾向にある。平成 21 年度においては特徴的な
動きを見せており、特に内科・小児科においては顕著である。原因として、昨年度末突
如、世界を震撼させた新型インフルエンザへの恐怖が、本年度になって、単なる発熱であ
っても、受診行動に走らせていると推察される。
再掲(就学未満) 時間外患者数
19年度
20年度
21年度
3歳未満
13
11
18
再掲(入院患者数)
0
0
0
3歳以上就学未満
37
39
23
再掲(入院患者数)
1
0
0
取扱患者の来院・方法別内訳
19年度
救急車
その他
合計
入院
102
118
220
20年度
外来
34
1,199
1,233
入院
104
108
212
21年度
外来
入院
39
1,339
1,378
52
51
103
*
36
外来
27
765
792
平成21年9月末現在
時間外等初診料算定件数加算割合
年度
平成20年度
初診算定件数 2,236
555
24.8%
時間外・休日の初診件数
初診割合 年間合計
平成21年度(9月末)
1,130
340
30.1%
社会医療法人認定の初診率は20%以上である。平成 21 年度においては初診率が
増加しており、原因としてはインフルエンザの影響があると思われる。
⑤ 年度別科別手術件数
手術件数(手術室使用)
内科
15年度
16年度
17年度
18年度
19年度
20年度
21年度
小児科
0
3
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
外科
64
47
61
43
23
8
7
整形外 脳神経
科
外科
61
8
19
7
0
10
2
8
4
4
3
9
3
3
眼科
0
0
34
67
70
66
71
耳鼻咽
泌尿器 歯科口
皮膚科
合計
喉科
科
腔外科
1
0
7
35
176
0
0
5
51
132
1
0
3
58
167
0
1
2
44
167
0
0
1
27
129
0
0
0
20
106
0
0
0
10
94
21年度9月末現在
科別にみると、整形外科は平成17年度から常勤医不在となり手術例は激減した。外
科は平成19年4月から外科医が一人減となり、また麻酔科不在の手術は避けるべきと
の考えより、緊急手術以外は他院へ転院していただいているため件数は減少している。
眼科は手術(白内障)件数が増加している。各科医師の確保がないかぎり手術件数の
増加は見込めない現状である。
⑥ 看護必要度
H20年度
看護必要度
16.5%
H21年度
16.0%
*平成20年7月、診療報酬改定により「一般病棟看護基準7:1(旧1.4:1看護)」の必須条件(1
0%以上)として導入された。(H20 年度:6月∼3月)(H21 年度:4月∼9月)
37
⑦ 医療必要度
病 棟別 ・医 療 必要 度 別 患者 数(1 日 当 た り )
平 成 1 9年 平 成 2 0 年 平 成 2 1年
1日 当 患 者 数
3月度
度
度
医 療度1
1 1. 0
1 7. 5
14 .8
3F
医 療度2
2 4. 9
1 8. 9
23 .8
医 療度3
1 3. 0
1 4. 9
14 .8
医 療度1
1 3. 0
1 7. 5
10 .5
4F
医 療度2
2 3. 9
1 8. 9
23 .8
医 療度3
1 5. 2
1 7. 6
18 .1
医 療度1
3 2. 3
3 6. 6
39 .6
5F
医 療度2
1 9. 2
1 6. 8
19 .3
医 療度3
2.1
2. 5
1 .0
全体
*
医 療度1
医 療度2
医 療度3
5 6. 2
6 8. 0
3 0. 3
7 1. 5
5 4. 6
3 5. 0
64 .9
66 .9
33 .9
平成 20 年度においては、医療必要度1の患者さまが増加したが、平成 20 年
度診療報酬改定による算定方式が変わった事が原因と思われる。しかしながら、
平成 21 年度からは、医療必要度1の患者様の比率が下がり、医療必要度 2 の
患者様の比率が増加傾向にある。
⑧ 要介護度
介護病棟患者介護度年度別推移
19年度
20年度
許可病床(3
9床)
人数
割合
人数
割合
21年度
人数
割合
要介護1
0
0.0%
0
0.0%
0.0
0.0%
要介護2
0
0.0%
0
0.0%
0.8
2.0%
要介護3
8.75
22.7%
8.4
21.9%
5.3
13.9%
要介護4
12.5
32.5%
11.3
29.4%
13.3
34.6%
要介護5
在院数/1日
平均要介護
17.25 44.8%
38.5
19.1
49.6%
38.8
4.22
4.27
19.6
50.8%
39.0
4.32
毎年、平均要介護が重度化していることが見られます。特に最重度である「要介護5」
の患者様が増えている。
今後の課題としては患者様の重症度が進み特別養護老人ホーム等では対応が困難
になると思われ、患者様の受け皿としての機能を確保する必要がある。
38
⑨ 患者動態(ADL・救護区分・認知症)
医療療養病棟ADL別患者数(介護移行準備病棟含む)
3F
ADL1
ADL2
ADL3
合計
4F
9
15
33
57
5F
11
8
34
53
24
24
12
60
全体
44
47
79
170
(単位:人)
医療療養病棟ADL別割合(介護移行準備病棟含む)
ADL1
ADL2
ADL3
合計
3F
15.8%
26.3%
57.9%
100.0%
4F
20.8%
15.1%
64.2%
100.0%
5F
40.0%
40.0%
20.0%
H100.0%
全体
25.9%
27.6%
46.5%
100.0%
21年9月末現在
*
医療療養病棟全体では、ADL2・3(患者様の自立度の状態が悪い)の患者さまが7
4%以上を占めており、3F・4Fにおいては80%前後になっている。
年度別・病床群別救護区分推移
19年度
20年度
21年度
病床群
救護区分 患者数 割合
患者数 割合
患者数 割合
担送
21
44.7%
15
34.9%
17
41.5%
護送
20
42.6%
20
46.5%
19
46.3%
一般
独歩
6
12.8%
8
18.6%
5
12.2%
47
43
41
合計
担送
74
79.6%
75
72.1%
79
71.8%
護送
19
20.4%
26
25.0%
26
23.6%
医療療養
独歩
0
0.0%
3
2.9%
5
4.5%
93
104
110
合計
担送
34
73.9%
19
33.9%
25
41.7%
護送
11
23.9%
35
62.5%
30
50.0%
介護保険準
独歩
1
2.2%
2
3.6%
5
8.3%
備病棟
合計
46
56
60
担送
35
92.1%
36
92.3%
36
92.3%
護送
3
7.9%
3
7.7%
3
7.7%
介護療養
独歩
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
38
39
39
合計
担送
164
73.2%
145
59.9%
157
62.8%
護送
53
23.7%
84
34.7%
78
31.2%
全体
独歩
7
3.1%
13
5.4%
15
6.0%
総合計
224
242
250
上記患者数は該当年度9月末現在
39
*担送・護送の患者さまが占める割合が平成 21 年度においても94%を占めており、
移動が困難であることから、検査・レントゲンなどの診療及び入浴などの介助作業にあ
たって、病棟看護師・介護助手などの労力が必要である。
認痴症患者総数
3F
4F
5F
西
合計
自立 Ⅰ
11
8
9
2
2
12
0
0
22 22
Ⅱ Ⅱa Ⅱb Ⅲ Ⅲa Ⅲb Ⅳ
5
0
0
3
1
0
3
14 0
0
2
0
0
1
9
2 10 9
6
2
0
7
0
0
4
7
0
4
35 2 10 18 14 2
8
M
5
0
0
0
5
Ma 計
20 56
25 53
8
60
17 39
70 208
問題行動の総数
2F
3F
4F
5F
西
合計
①
0
1
0
4
2
7
②
1
0
0
0
3
4
③
0
2
2
6
3
13
④
0
4
4
5
1
14
⑤
2
1
5
0
3
11
⑥
0
4
0
2
3
9
計
3
12
11
17
15
58
問題行動
① 徘徊
② 大声・奇声を出す
③ 転倒のリスク
④ ベット上でゴソゴソする(転落のリスク)
⑤ 介護への抵抗
⑥ その他(具体的に)
*病棟調査日(H21年10月9日)
*
*
日常生活に支障をきたし、介助が必要あるいは常に必用なランクⅢ以上の認
知症患者さまの割合が医療療養病棟(3F・4F・5F)では49.7%、介護療養病
棟(西)では82.1%にもなっている。病棟の管理において問題が多く、患者様
の安全の観点からも早急に病棟機能を再構築する必要がある。
問題行動のある患者様の割合は、医療療養病棟及び介護療養病棟において
27.6%であり、診療及び看護・介護の仕事に負担がかかっている。患者様の
安全の観点からも対応を構築する必要がある。
40
41
⑩ 栄養管理
1日の患者食状況(H19 年度∼H21.9)
1日当総患
者数 ①+ ①食事
②+③
②濃厚流 濃厚流動
食事/総
③絶食
動食(経 食/総患
患者数
(欠食)
腸)
者数
絶食(欠
食)/総
患者数
H19年度
239.5
155.0
64.7%
63.4
26.5%
21.1
8.8%
H20年度
247.0
169.5
68.6%
58.3
23.6%
19.2
7.8%
H21年度
248.7
172.7
69.4%
65.8
26.5%
10.2
4.1%
<①−1 食事形態(患者様の副食内容)>
常菜
軟菜
常菜
きざみ∼
ミキ
軟菜/ きざみ 軟々菜
流動食 流動食/
サー食
全食数
全食数
H19年度
53.8
34.7%
37.3
29.1
34.4
0.5
65.3%
H20年度
69.8
41.2%
29.4
35.8
34.2
0.3
58.8%
H21年度
70.5
38
41
40.8% 23.167
0 59.2%
<①−2 食事区分>
治療食
一般食
特別治
/全食 一般食 /全食
療食
数
数
特別食加
算%
H19年度 114.5
73.9%
40.5
26.1%
H19年度
64.3%
H20年度 141.7
84%
27.8
16.4%
H20年度
76.4%
H21年度 162.3
94%
10.3
6.0%
H21年度
90.3%
○入院患者様の食事状況において、経口摂取は 65%∼70%、経腸栄養は(経鼻、
胃瘻)25%前後を占めている。
○咀嚼・嚥下状態に問題のある患者様(きざみ食∼ミキサー食を摂取)が 60%
前後を占めている。 →今後、出来るだけ経口維持でき患者様の QOL 向上をめ
ざし看護師、ST と共に援助する必要があると考える。
○特別治療食が 70%台であったのが 90%以上となった。食事療法の必要性があ
る患者様が増えた。(疾病の見直しをした)
*軟々菜及びミキーサー食の患者様には食事の介助が必要な方が多く占めてい
る。
42
⑪ 病棟別食事介助状況
病棟別食事介助状況
病床群
一般
病棟
在院数
全介助
対象患者
部分
割合
対象患者
合計
割合
対象患者
割合
2F
44
5
11.4%
1
2.3%
6
13.6%
3F
56
10
17.9%
2
3.6%
12
21.4%
4F
55
11
20.0%
2
3.6%
13
23.6%
介護移行準備 5F
60
7
11.7%
7
11.7%
14
23.3%
30
12
40.0%
3
10.0%
15
50.0%
245
45
18.4%
15
医療療養
介護療養
西
合計
6.1%
60
24.5%
調査日:H21.10.23
*介護療養病棟においては、患者さまの食事の際での介助が必要な方が顕著で、
何らかの介助が必要な方も含め、50%を占めている。又、全病棟を含めても、
4人に1人の方への食事の際の介助が必要であり、介護助手業務に負担をかけ
看護師もその業務を助け、本来の業務に支障を与えている。しかも、一般病棟
には、介護補助者は2名の配置しか無く、患者さまの高齢者比率が上がる中で、
看護師不足の中、今後の対策が必要である。
⑫ リハビリ摂食機能療法
摂食機能療法算定患者数
平成19年度 平成20年度 平成21年度
対象患者総数(人)
145
123
60
1月当たり(人)
14.5
10.25
10
対象患者/入院数比率
6%
4%
4%
※データの範囲は平成19年6月∼平成21年9月末現在
平成 19 年 6 月より摂食機能療法を看護師と連携し行って来た。平成 20 年 8 月
に言語聴覚士が入職したため、看護師と協同して取り組みを行っている。開始
年度は 1 月当たり 14.5 人と多かったが、その後の年度では 10 人程度で推移し
ている。平均入院数との比率では各年度共に 5%前後となっているが、今後は更
なる高齢化とそれに伴う脳血管疾患等の増加で 7%前後まで高くなることが予
想される。
43
⑬
地域医療連携室相談
相談件数及び内容内訳
カンファレンス(面談)
電話相談
合計
入院相談
退院支援
金銭相談
相談内容内訳
治療・療養相談
苦情
その他
合計
相談対応
相談内容内訳
割合
*
*
入院相談
退院支援
金銭相談
治療・療養相談
苦情
その他
平成20年度
平成21年度(9月末現在)
1月当件数
年合計
1月当件数
年合計
15.4
185
24.0
144
24.6
295
34.7
208
40.0
480
58.7
352
18.2
218
23.0
138
6.7
80
14.3
86
3.0
36
5.8
35
4.8
57
9.3
56
0.1
1
0.0
0
7.3
88
6.2
37
40.0
480
58.7
352
平成20年度
割合
45.4%
62.1%
16.7%
7.5%
11.9%
0.2%
18.3%
平成21年度 (9月末現在)
割合
39.2%
63.6%
24.4%
9.9%
15.9%
0.0%
10.5%
毎年相談件数は増えており、月当たり件数においては、平成21年度は
前年比の1.5倍近くになっている。
又、相談内容の内訳では入院相談が最も多く、続いて退院相談、治療・
療養相談となっており、入院・退院を含めた治療・療養の相談が平成2
0年度においては、全体の相談の74%、平成21年度(9月末現在)
においては全体の相談の79.5%となっている。
相談内容から、患者様に適合した医療・介護機関の病床が不足しており、行
き場を探してさまよう、患者様及び家族の苦悩が垣間見えてくる。
44
⑭ 医療機能
調査項目(医療機能について)
今回調査
六日市病
院現状
平成21年
益田2次 対応可能
医療圏 施設(例)
益田2次医療圏域外(高次医療)
対応可能施設(例)
1) がん診療機能について
がん2次検診機能(胃・子宮・乳・大腸・肺)
○
○
胃・大腸疾病の診断と治療
○
○
子宮がん・乳がん等の診断と治療
△
○
RI検査
×
×
疼痛緩和治療
○
○
ターミナルケア
○
○
緩和ケア病棟又は緩和ケア専門チーム医療
×
○
集学的治療
×
×
島根大学医学部付属病院
放射線治療
×
×
島根大学医学部付属病院
高度化学的治療
×
○
温熱治療(ハイパーサーミア)
×
×
無菌室治療
×
○
超音波検査
○
○
CT検査
○
○
MRI検査
○
○
一般的な内科治療
○
○
冠動脈造影検査
×
○
益田日赤
経皮的冠動脈血栓溶解術・経皮的冠動脈形成術等のカテーテル治療
×
○
益田日赤
開心手術
×
×
島根大学医学部付属病院
冠動脈バイパス手術
×
×
島根大学医学部付属病院
大血管手術
×
○
益田日赤
心臓ペースメーカー埋込術
×
○
益田日赤
CCU(冠疾患集中治療室:施設基準を満たす)
×
×
CCU(冠疾患集中治療室:施設基準を満たさない))
×
○
脳卒中の急性期治療
○
○
パーキンソン病等神経内科的疾患の診断と治療
○
○
脳波診断
○
○
CT検査
○
○
MRI検査
○
○
神経難病の療養指導・短期入所
×
○
脳神経外科手術
○
○
脳血管造影検査
○
○
血管内手術等のカテーテル治療
×
×
神経難病の入院療養機能
○
○
国立浜田
益田日赤
益田日赤
島根大学医学部付属病院
益田日赤
2) 循環器疾患診療機能について
島根大学医学部付属病院
益田日赤
3) 脳血管疾患・神経疾患診療機能について
45
益田日赤
島根大学医学部付属病院
調査項目(医療機能について)
今回調査
六日市病
院現状
平成21年
益田2次 対応可能
医療圏 施設(例)
益田2次医療圏域外(高次医療)
対応可能施設(例)
4) 呼吸器疾患診療機能について
肺がん・結核等の診断と内科的治療
△
○
益田日赤
CT検査(ヘリカルCT検査を含む)
○
○
気管支鏡検査
△
○
在宅酸素療法
○
○
在宅人工呼吸器療法
×
○
肺がん等の外科手術
○
○
胸腔鏡下手術
×
○
超音波検査
○
○
CT検査
○
○
MRI検査
○
○
上部消化管透視検査
○
○
下部消化管透視検査
○
○
上部消化管内視鏡による診断と治療
○
○
下部消化管内視鏡による診断と治療
○
○
内視鏡的胆管膵管検査
×
○
肝疾患等の消化器疾患の診断と内科的治療
○
○
胃・大腸等の外科的治療
○
○
腹腔鏡下手術
○
○
ストーマ処置の指導
○
○
在宅中心静脈栄養療法
○
○
食道のがんの外科治療(再掲)
○
○
肝臓のがんの外科治療(再掲)
○
○
胆嚢のがんの外科治療(再掲)
○
○
膵臓のがんの外科治療(再掲)
×
○
糖尿病の診断と治療
○
○
糖尿病の合併症の診断と治療
○
○
糖尿病の教育的入院
○
○
高脂血症、痛風等の診断と治療
○
○
甲状腺疾患等の診断と治療
○
○
内分泌・代謝疾患の特殊な診断と治療
×
○
貧血等の一般的血液疾病の診断と治療
○
○
SLE・慢性関節リウマチ等自己免疫疾患の診断と治療
△
○
悪性血液疾患の治療
×
○
益田日赤
免疫不全症候群の診断と治療
×
○
益田日赤
腎炎・腎尿路結石・前立腺肥大等の診断と治療
○
○
腹膜灌流
○
○
人工透析療法
×
○
夜間の人工透析療法
×
×
血液慮課透析療法(溶血性尿毒症症候群に対する)
×
○
益田日赤
体外性衝撃波腎・尿路結石破砕術
×
○
益田日赤
腎移植
×
×
益田日赤
益田日赤
益田日赤
5) 消化器疾患診療機能について
益田日赤
益田日赤
6) 内分泌・代謝疾患診療機能について
7) 血液・、免疫疾病診療機能について
8) 腎・尿路・前立腺疾患等診療機能について
46
益田日赤
小郡第一総合病院
島根大学医学部付属病院
調査項目(医療機能について)
今回調査
六日市病
院現状
平成21年
益田2次 対応可能
医療圏 施設(例)
益田2次医療圏域外(高次医療)
対応可能施設(例)
10) 小児疾患診療機能について
小児科2次救急機能
×
○
益田日赤
先天異常・成長・発達等の診断・治療
×
○
益田日赤
小児アレルギー疾患の診断と治療
×
○
益田日赤
小児科医による保健・育児指導・特定疾患療養指導
×
○
益田日赤
第2次予防接種機能(予防接種外来等)
×
○
益田日赤
新生児集中治療室(NICU:施設基準を満たす)
×
×
新生児集中治療室(NICU:施設基準を満たさない)
×
○
益田日赤
小児外科手術
×
○
益田日赤
特定疾患の診断と治療
×
○
益田日赤
変形性関節症、脊椎・椎間板症の診断と治療
○
○
骨粗鬆症の診断と治療
○
○
関節鏡診断と治療
×
○
益田日赤
人工関節置換術
×
○
益田日赤
顕微鏡下手術
×
○
益田日赤
糖尿病性網膜症の診断
○
○
白内障手術
○
○
緑内障手術
×
○
光凝固術
○
○
糖尿病性網膜症手術
○
○
網膜剥離手術
×
×
耳鼻咽喉科医による診断と治療
○
○
難聴の診断と補装具の処方
○
○
耳鼻咽喉科悪性疾患の診断と治療
△
○
皮膚科医による診断と治療
○
○
難治性アトピー皮膚炎の治療
○
○
形成外科的治療
×
○
一般的口腔外科疾患の診断と治療
○
○
口腔外科悪性疾患
○
○
全身麻酔による治療
○
○
県立中央病院
11) 骨・関節・脊椎疾患診療機能について
12) 眼疾患診療機能について
益田日赤
島根大学医学部付属病院
13) 耳鼻科疾病診療機能について
益田日赤
14) 皮膚科疾患診療機能について
15) 歯科・口腔外科疾患診療機能について
47
益田日赤
調査項目(医療機能について)
今回調査
六日市病
院現状
平成21年
益田2次 対応可能
医療圏 施設(例)
益田2次医療圏域外(高次医療)
対応可能施設(例)
16) 精神疾患・心療内科疾患診療機能について
一般的な診断・治療(通院・入院)
×
○
老人性痴呆等の診断・治療
○
○
児童・青年期疾患の診断・治療
×
○
松ヶ丘病院
精神障害者への救急医療
×
○
松ヶ丘病院
重症精神障害者の身体合併症への入院治療
×
○
松ヶ丘病院
児童・青年期疾患の入院治療
×
○
松ヶ丘病院
脳血管疾患等リハビリテーションⅠ
×
○
脳血管疾患等リハビリテーションⅢ
○
○
運動器リハビリテーションⅠ
○
○
松ヶ丘病院
17) リハビリテーション診療機能について
運動器リハビリテーションⅡ
呼吸器リハビリテーションⅠ
○
○
呼吸器リハビリテーションⅡ
○
○
心大血管疾患リハビリテーションⅠ
×
×
安佐市民・土谷総合病院
心大血管疾患リハビリテーショⅡ
×
×
安佐市民・土谷総合病院
障害児・者リハビリテーション
×
×
西部島根医療福祉センター
医療相談(MSWによる)
○
○
医療相談(その他による)
○
○
急性期リハビリテーション
○
○
回復期リハビリテーション
×
○
益田医師会病院
訪問リハビリテーション
×
○
益田医師会病院
地域リハビリテーション支援センター
×
○
益田医師会病院
総合リハビリテーション施設
×
○
益田医師会病院
発達障害児リハビリテーション
×
○
松ヶ丘病院
精神科リハビリテーション
×
○
松ヶ丘病院
心疾患・呼吸器リハビリテーション
×
○
益田医師会病院
心理判定・相談
×
○
松ヶ丘病院
治療適応の判断
×
○
益田日赤
腎移植
×
×
島根大学医学部付属病院
角膜移植
×
×
島根大学医学部付属病院
臓器提供機能
×
×
島根大学医学部付属病院
18) 移植医療に関した診療機能
48
調査項目(医療機能について)
今回調査
六日市病
院現状
平成21年
益田2次 対応可能
医療圏 施設(例)
益田2次医療圏域外(高次医療)
対応可能施設(例)
19) かかりつけ医支援について
(1) かかりつけ医支援について
紹介患者受け入れから退院後までの対応システム
○
○
病床の共同利用(例:開放型病院)
×
○
益田医師会病院
設備の共同利用(例:委託など)
×
○
益田医師会病院
地域の医療従事者への研修機能)
○
○
医薬品情報室の設備と情報提供システム
×
○
益田日赤
テレパソロジー
×
○
益田日赤
テレラジオロジー
×
×
島根大学医学部付属病院
在宅遠隔医療
×
×
島根大学医学部付属病院
その他の遠隔医療
×
×
島根大学医学部付属病院
支援側
×
×
依頼側
×
○
益田日赤
アすでになつている
×
○
益田医師会病院
イ3年以内に計画している
×
○
益田医師会病院
ウ5年以内に計画している
×
(2) (1)で遠隔医療を実施している場合、その連携先
島根大学医学部付属病院
(3) 地域医療支援病院になる予定
エ当面計画が無い
20) 救急診療機能について
2次救急医療機能(救急告示病院、病院群輪番制病院)
○
○
HCU
○
○
ICU(施設基準を満たす)
×
×
ICU機能(施設基準を満たさない)
×
○
軽度∼中等度熱傷の治療
○
○
重度広範囲熱傷の治療
×
×
指肢切断時再接着手術適応の判断
×
○
指肢切断時再接着手術
×
×
薬物及び毒劇物の軽度∼中等度急性中毒の治療
○
○
薬物及び毒劇物の重度急性中毒
×
国立浜田病院
益田日赤
国立浜田病院
益田日赤
島根大学医学部付属病院
益田日赤
益田二次医療圏域及び六日市病院においても、常勤医師数が減少している中で、必
要とされる医療機能提供が充分に提供できない状況下にある。六日市病院医療機能
(調査日:H21.10.1)は、その環境を踏まえ、「医療機関完結型」から「地域完結型」
へと余儀なく変更しつつあります。六日市病院で対応できない疾患がある患者さまに
ついては益田2次医療圏の病院と連携をとり、医療を提供し、地域でも対応できない
高度医療については、圏域を超え高次医療施設等と連携をとり医療を提供しています。
吉賀町は島根県、山口県、広島県の3県の件境にあるため、患者さまの紹介について
は患者さまならびにご家族の意向を踏まえ紹介しているのが現状である。
49
(5)六日市病院運営状況推移
①年度別経営指標及び目標数値
医療法人石州会 年度別経営指標 及び 今後の目標数値
参照:損益状況 〈療養型(老人)病院(療養比率80%超)全体・黒字・赤字別、病院所在地(5万人以下)の人口別、病床規模別〉15.3.31現在「厚生労働省資料」
六 日 市 病 院
人口5万人未満の地域
[基礎]
1 対象施設数(施設)
全体
黒字
平成15年度
平成16年度
平成17年度
平成18年度
平成19年度
平成20年度
平成21年度
赤字
113
103
10
128.8
131.5
101.6
394
394
343
320
309
309
18
17
21
23
24
25
26
27
28
29
4 1日平均入院患者数(人)
113.6
115.6
93.1
371.8
331.9
303.6
262.2
240.3
263.0
263.0
5 1日平均外来患者数(人)
63
62.8
65.5
169.0
177.0
163.9
139.4
147.8
120.0
120.0
6 病床利用率(%)
88.1
87.9
91.6
94.3
84.2
88.5
81.8
77.8
85.1
85.1
7 外来/入院比(倍)
0.56
0.54
0.7
0.5
0.5
0.5
0.5
0.6
0.5
0.5
8 平均在院日数(日)
230.6
235.9
179.1
160.7
148.2
122.5
85.1
2 病床数(床)
3 経過年数(年)
309
[機能性]
9 患者規模100人当たり従事者数(人)
44.9
44.6
48
65.3
67.9
72.7
77.8
80.0
73.5
73.6
10 患者1人1日当たり入院収益(円)
15,003
15,001
15,026
18013.5
19191.7
19837.4
18986.3
19319.6
19244.7
19244.7
11 患者1人1日当たり外来収益(円)
7,057
7,068
6,955
5342.0
5362.5
5263.2
5055.3
4426.2
5492.9
6910.1
[収益性]
12 医業収益対医業利益率(%)
7.8
8.7
-3.2
5.7%
7.4%
0.3%
-12.0%
-15.6%
-5.4%
-5.4%
13 人件費率(役員報酬を含む) (%)
54.4
54.1
57.1
56.4%
56.3%
58.4%
64.6%
66.3%
60.4%
60.4%
14 材料費率(%)
11.4
11.3
12.2
13.4%
10.2%
10.3%
11.5%
12.4%
12.0%
12.0%
15 経費率(その他の経費を含む) (%)
16.9
16.7
20.1
13.9%
14.3%
19.5%
22.5%
22.4%
19.6%
19.6%
4.5
4.3
7
6.5%
8.5%
8.5%
9.8%
10.6%
9.7%
9.7%
5
4.9
6.8
4.2%
3.2%
3.1%
3.6%
4.0%
3.7%
3.7%
18 経常収益対支払利息率(%)
1.8
1.7
2.3
1.2%
1.1%
1.1%
1.2%
1.4%
1.2%
1.2%
19 経常収益対経常利益率(%)
7.4
8.1
-1
5.3%
7.0%
0.1%
-12.3%
-16.0%
-5.8%
-5.8%
7
7.6
-0.4
3.7%
4.4%
0.3%
-7.9%
-11.8%
-2.2%
-2.2%
14,023
13,617
18,249
15,577
18,717
19,876
22,065
22,794
22,327
22,327
4,178
4,159
4,445
4,786
4,801
4,949
5,155
5,178
5,149
5,149
13,655
13,695
13,205
9,783
9,884
9,467
8,487
8,228
9,222
9,222
8,487
8,607
7,123
6,073
6,302
5,554
4,464
4,166
5,077
5,077
87.5
86.1
105.9
90.8%
88.4%
99.5%
122.7%
130.9%
109.8%
109.8%
16 委託費率(%)
17 減価償却費率(%)
20 総収益対総利益率(当期純利益率) (%)
[生産性]
21 常勤医師1人当たり年間給与費(千円)
22 常勤看護師1人当たり年間給与費(千円)
23 従事者1人当たり年間医業収益(千円)
24 労働生産性(千円)
25 労働分配率(%)
50
六 日 市 病 院
分析項目
平成16年度
平成17年度
平成18年度
平成19年度
平成20年度
平成21年度
[基礎]
1 対象施設数(施設)
2 病床数(床)
3 経過年数(年)
1
1
1
1
1
1
394
343
320
309
294
279
24
25
26
27
28
29
4 1日平均入院患者数(人)
331.9
303.6
262.2
242.0
249.2
251.4
5 1日平均外来患者数(人)
177.0
163.9
139.4
103.1
106.1
106.2
90.1
[機能性]
6 病床利用率(%)
84.2
88.5
81.8
78.3
84.8
7 外来/入院比(倍)
0.5
0.5
0.5
0.4
0.4
0.4
8 平均在院日数(日)
148.2
122.5
85.1
48.0
84.6
80.0
9 患者規模100人当たり従事者数(人)
70.6
75.1
80.3
86.5
77.9
79.1
10 患者1人1日当たり入院収益(円)
19,192
19,837
18,986
19,330
18,580
18,623
11 患者1人1日当たり外来収益(円)
5,363
5,263
5,055
5,033
5,156
5,330
[収益性]
12 医業収益対医業利益率(%)
7.4%
0.3%
-12.0%
-14.2%
-8.6%
-7.0%
13 人件費率(役員報酬を含む) (%)
56.3%
58.4%
64.6%
66.9%
61.1%
61.2%
14 材料費率(%)
10.2%
10.3%
11.5%
11.3%
11.1%
11.4%
15 経費率(その他の経費を含む) (%)
14.3%
19.5%
22.5%
22.3%
22.1%
19.7%
16 委託費率(%)
8.5%
8.5%
9.8%
9.8%
10.2%
9.9%
17 減価償却費率(%)
3.2%
3.1%
3.6%
3.9%
4.1%
4.8%
18 経常収益対支払利息率(%)
1.1%
1.1%
1.2%
1.5%
1.5%
1.2%
19 経常収益対経常利益率(%)
7.0%
0.1%
-12.3%
-14.6%
-9.4%
-2.3%
20 総収益対総利益率(当期純利益率) (%)
4.4%
0.3%
-7.9%
-10.3%
-14.2%
0.5%
22,144
21,377
[生産性]
21 常勤医師1人当たり年間給与費(法定福利費含む)(千円)
18,717
19,988
22,541
常勤(換算)医師 1人当たり 年俸(平均)
22 看護師1人当たり年間給与費(法定福利費含む)(千円)
19,469
19,668
4,279
4,607
4,761
4,688
看護師 1人当たり 年俸(平均)
4,458
4,556
3,890
23 従事者1人当たり年間医業収益(千円)
3,447
3,789
3,898
3,788
4,073
24 労働生産性(千円)
6,063
5,377
4,324
4,215
4,503
4,564
25 労働分配率(%)
88.4%
99.5%
122.7%
127.0%
116.4%
113.0%
3,862
病床利用率:平成 19 年度の最悪の状況を脱し、毎年向上している。特に医師・看護
師不足の中で、病床群機能を見直し、一般病棟の許可病棟を 2 看護単位から 1 看護
単位に、又、医療療養病棟の 1 病棟を介護移行準備病棟に編成し直し、スタッフの効
率的な配置をし、機能にあった入院を促進した。又、毎日の病棟稼働表を地域医療
連携室で作成し、執行部会で入退院及び転出入の管理と入院待機患者の即時入院
を促進してきた。
患者 1 人当たり入院収益:H18 年度の従事者1人あたりから適正医業収益を推測し、
適性収益向上に努めており、平成20年度は落ち込んだものの、平成21年度からは改
51
善の兆しを見せている。ただ、上記病床利用率に記載しているが、医師不足の中、医
師必要数を補うために、高単価の一般病棟の利用を制限し、医療療養病棟を使うこと
で、稼働率は向上させたが、1 人当たりの収益は下がっている。しかしながら、全体の
収支は向上している。当然、診療報酬向上を図る上においては、医師の今以上の確
保が必要であり、今後とも医師・看護をはじめとした医療従事者の確保が急務である。
人件費率(役員報酬を含む):医師1人当たり年間給与が H16年度に比べ上がってい
る事についての最大の理由は、常勤医師不足にともなう非常勤医師の比率UPが原
因と推測される。しかしながら、20年度からは常勤医師が1名減になり、それを補う為
に非常勤医師を確保しているにもかかわらず、給与費は下がっている。平成19年度と
平成20年度の人件費比較においては、約1億1千600万円の削減になった。今後も
効率のよい医療提供には常勤医師確保が急務である。
労働生産性:平成19年度以降生産性向上に努めるために、人員配置の見直し等をし
て適正配置に勤めている。但し、平成20年度診療報酬改定の中で、依然看護部門に
おける配置は夜勤時間72時間の縛り、必要看護度導入などを求められており、それ
なりの人員配置が必要で目標数値には未だ至っていない。しかしながら、毎年生産性
の向上は一定なされており、今後も努力する必要がある。ただ、救急などの不採算医
療への責務、患者の高齢化に伴うADL・救護区分・認知症の割合が上がると同時に、
患者様の摂食機能が悪化している現状の中で、医療の安全と質の確保の観点から
も、経済効率のみを求められないのが現状である。
常勤看護師1人当たり年間給与費:看護給与の伸びについては、当然給与ベースが
挙がっていくことも理由のひとつではあるが、救急医療などの生命に直結する看護の
質の提供のために、正看護師を確保している事から、看護師の比率が上がった(7:1
看護)ことも大きな理由として考えられる。(看護師比率:H15年度 32.7%、H18年度
37.7%、H19年度 39.7、H20年度 39.4%、H21 年度 41.0%)
経費率:色々な経費削減の効果が、H19年度には22.3%であったものが、H21年度
現時点では19.6%と改善の方向が示されている。
52
②年度別機能別診療報酬推移
項目
患者数(1日)
H19年度
H20年度
H21年度
単価(1件/1日)
単価(1件/1日)
単価(1件/1日)
242.0
249.2
¥19,330.0
¥18,580.2
¥18,623.5
診療
¥82.0
¥73.1
¥78.0
薬剤
¥796.1
¥678.1
¥531.8
処置
¥372.9
¥406.2
¥283.5
手術
¥253.7
¥229.7
¥269.6
検査
¥223.9
¥236.7
¥239.4
画像診断
¥172.6
¥277.0
¥274.6
リハビリ
¥378.2
¥396.7
¥417.3
入院管理(基本食事)
¥16,846.7
¥16,112.5
¥16,346.8
医療外(おむつ等)
¥203.9
¥170.1
¥182.6
総診療費(1日病棟当)
¥4,678,653.7
¥4,630,747.4
¥4,682,537.3
単価
入院
年間総診療費(H21年は推
計) 入院全体
項目
患者数(1日)
251.4
¥1,712,387,270.0
¥1,690,222,810.0
¥1,709,126,123
H19年度
H20年度
H21年度
単価(1件/1日)
単価(1件/1日)
単価(1件/1日)
47.5
39.1
¥29,624.4
¥31,567.7
¥31,196.4
診療
¥174.4
¥229.3
¥257.0
薬剤
¥3,983.8
¥4,177.9
¥3,414.4
処置
¥1,077.1
¥1,248.8
¥897.8
手術
¥1,173.2
¥1,277.7
¥1,584.7
検査
¥1,141.7
¥1,508.7
¥1,619.3
画像診断
¥747.2
¥1,042.2
¥1,058.0
リハビリ
¥562.4
¥612.2
¥722.5
入院管理(基本食事)
¥20,468.4
¥21,190.8
¥21,331.3
医療外(おむつ等)
¥296.2
¥280.1
¥311.5
総診療費(1日病棟当)
¥1,405,865.3
¥1,234,512.4
¥1,159,380.4
単価
一般
病棟
年間総診療費(H21年は推
計) 一般
¥514,546,700.0
53
¥450,597,010.0
37.2
¥423,173,860
項目
H19年度
H20年度
H21年度
単価(1件/1日)
単価(1件/1日)
単価(1件/1日)
患者数(1日)
8.7
7.9
¥25,157.4
¥24,727.1
¥24,892.9
診療
¥94.7
¥104.2
¥144.3
薬剤
¥103.7
¥96.3
¥139.9
処置
¥0.0
¥0.0
¥0.0
手術
¥16.2
¥0.7
¥0.7
検査
¥0.0
¥0.0
¥0.0
画像診断
¥8.9
¥0.0
¥0.0
リハビリ
¥2,408.2
¥2,325.8
¥2,206.2
入院管理(基本食事)
¥22,478.1
¥22,159.7
¥22,370.3
医療外(おむつ等)
¥47.6
¥40.5
¥31.5
総診療費(1日病棟当)
¥219,474.6
¥196,394.4
¥194,518
単価
亜急
性期
病床
年間総診療費(H21年は推
計) 亜急性
項目
患者数(1日)
7.8
¥80,327,690.0
¥71,683,940.0
¥70,999,062
H19年度
H20年度
H21年度
単価(1件/1日)
単価(1件/1日)
単価(1件/1日)
147.3
163.3
¥16,567.1
¥15,761.2
¥16,125.1
診療
¥9.4
¥12.8
¥29.2
薬剤
¥18.5
¥29.7
¥34.1
処置
¥265.8
¥320.8
¥226.4
手術
¥37.9
¥44.6
¥53.0
検査
¥0.0
¥0.0
¥0.0
画像診断
¥42.4
¥173.2
¥177.5
リハビリ
¥51.0
¥70.0
¥133.7
入院管理(基本食事)
¥16,006.9
¥15,010.9
¥15,355.8
医療外(おむつ等)
¥135.2
¥99.2
¥115.3
総診療費(1日病棟当)
¥2,440,020.9
¥2,574,259.1
¥2,700,740.5
単価
医療
療養
病棟
年間総診療費(H21年は推
計) 医療療養
¥893,047,660.0
54
¥939,604,560.0
167.5
¥985,770,280
項目
患者数(1日)
*
*
単価(1件/1日)
単価(1件/1日)
単価(1件/1日)
¥15,897.0
¥16,101.6
¥16,113.5
診療
¥242.6
¥163.1
¥103.6
薬剤
¥0.0
¥0.0
¥0.0
処置
¥0.0
¥0.0
¥0.0
手術
¥0.0
¥0.0
¥0.0
検査
¥0.0
¥0.0
¥0.0
画像診断
¥0.0
¥0.0
¥0.0
リハビリ
¥941.9
¥1,158.6
¥986.4
入院管理(基本食事)
¥14,324.5
¥14,395.8
¥14,644.5
医療外(おむつ等)
¥388.0
¥384.1
¥379.1
総診療費(1日病棟当)
¥613,293.0
¥625,581.6
¥627,898.4
年間総診療費(H21年は推
計) 介護療養
*
H21年度
38.9
介護
療養
病棟
*
H20年度
38.6
単価
*
H19年度
¥224,465,220.0
¥228,337,300.0
39.0
¥229,182,922
年間入院総収入:平成19年度と比較し、平成20年度においては、わずかに
減少したが、平成21年度においては、単価は落ちてはいるものの、1日患者数
は微増しており、総収入も微増の傾向にある。又、リハビリについていえば、施
行しているのに点数が算定できない為に増収に繋がっていないという悲しい現
実がある。
一般病棟総収入:在院数と薬剤費の減少により総収入は毎年減少しているが、
他の項目はすべてにおいて増加傾向にある。経費のかかる薬剤単価が下がっ
た影響は、収支において好材料である。平成19年度と比較し、約9000万円
の減収である。(在院数が減少した原因は H20.10 月より、医師・看護師不足
から30床を休止させ病床数を80床から50床に変更した背景がある。しかしな
がら、患者1人当たりの単価としては、年々増加している。
亜急性期総収入:平成19年度と比較し、約1000万円の減収である。リハビリ・
入院管理料・入院患者の減が原因である。
医療療養総収入:平成19年度と比較し、約9000万円の増収である。平成20
年度の診療報酬改定(医用区分の見直し)が響き、患者1人当たり単価は、平
成20年度においては下がったが、平成21年度には増加傾向にあり、入院管
理料・処置・医療外を除き全て増加傾向にある。入院数の増加は、包括医療に
おいては好材料である。
介護療養総収入:総収入は毎年微増傾向である。原因として、患者様の要介
護度が上がった事が要因と思われる。
55
項目
H19年度
H20年度
H21年度
単価(1件/1日)
単価(1件/1日)
単価(1件/1日)
患者数(1日)
103.1
106.1
¥5,032.8
¥5,156.2
¥5,330.2
診療
¥1,452.9
¥1,324.7
¥1,370.6
薬剤(処方料含む)
¥847.1
¥719.5
¥749.7
処置
¥567.4
¥622.2
¥510.6
手術
¥162.1
¥174.5
¥168.9
検査
¥1,137.5
¥1,212.7
¥1,389.6
画像診断
¥770.1
¥896.0
¥967.2
リハビリ
¥12.2
¥136.1
¥105.3
医療外(診断書等)
¥83.5
¥70.4
¥68.2
総診療費(外来1日当)
¥519,020.8
¥547,280.5
¥566,278.0
¥189,961,630.0
¥199,757,390.0
¥206,691,482
単価
外来
年間総診療費(H21年は推計) 外来
全体
項目
H19年度
H20年度
H21年度
単価(1件/1日)
単価(1件/1日)
単価(1件/1日)
患者数(1日)
91.9
93.2
¥4,784.5
¥4,992.8
¥5,233.3
診療
¥1,527.5
¥1,415.2
¥1,406.4
薬剤(処方料含む)
¥891.3
¥762.1
¥791.0
処置
¥181.6
¥223.0
¥238.3
手術
¥128.6
¥152.1
¥170.1
検査
¥1,221.5
¥1,315.2
¥1,464.7
画像診断
¥733.0
¥897.6
¥982.1
リハビリ
¥13.7
¥155.1
¥113.5
医療外(診断書等)
¥87.4
¥72.5
¥67.1
総診療費(外来1日当)
¥439,887.0
¥465,082.0
¥160,998,640.0
¥169,754,940.0
単価
外来 (医科)
106.2
年間総診療費(H21年は推計) 医科
外来
56
98.5
¥515,724.1
¥188,239,296
項目
H19年度
H20年度
H21年度
単価(1件/1日)
単価(1件/1日)
単価(1件/1日)
患者数(1日)
11.2
13.0
¥7,072.8
¥6,328.3
¥6,570.6
診療
¥840.0
¥676.1
¥912.2
薬剤(処方料含む)
¥483.9
¥413.7
¥220.2
処置
¥3,737.8
¥3,485.6
¥3,997.9
手術
¥437.9
¥335.3
¥153.8
検査
¥446.9
¥477.3
¥427.7
画像診断
¥1,074.9
¥884.8
¥776.1
リハビリ
¥0.0
¥0.0
¥0.0
医療外(診断書等)
¥51.4
¥55.4
¥82.6
総診療費(外来1日当)
¥79,133.9
¥82,198.5
¥28,962,990.0
¥30,002,450.0
単価
外来 (歯科)
年間総診療費(H21年は推計) 歯科
外来
*
*
*
7.7
¥50,553.9
¥18,452,186
年間外来総収入:平成19年度と比較し、毎年、増加傾向にある。平成21年度
においては、約1700万円の増収見込みである。
医科外来総収入:平成19年度と比較し、毎年、収入は増加しており、平成21
年度においては、約2700万円の増収見込みである。検査・画像診断の単価
が収入を押し上げていると思われる。
歯科外来総収入:平成19年度と比較し、患者数・単価共に下がっている。原
因は歯科医師が病気休職によるものである。
外来科別収入
平成19年度
1日当
患者数
内科
小児科
外科
整形外科
脳外科
耳鼻科
眼科
皮膚科
泌尿器科
リハビリ科
医科(合計)
歯科
総合計
13.5
0.5
8.5
25.9
13.0
4.9
10.7
3.2
4.4
7.4
91.9
11.2
103.1
平成20年度
1件単 科別1日当 1日当
価
単価
患者数
580.7
663.2
555.9
346.0
478.5
353.6
501.5
328.9
840.8
552.4
478.5
707.3
503.3
¥78,129
¥3,316
¥47,315
¥89,659
¥62,031
¥17,430
¥53,628
¥10,487
¥37,216
¥40,676
¥439,887
¥79,134
¥519,021
14.0
0.9
9.2
23.8
15.3
3.9
9.3
3.1
3.0
10.6
93.2
13.0
106.1
平成21年度(9月末現在)
1件単 科別1日当 1日当
価
単価
患者数
1件単 科別1日当
価
単価
628.0
501.6
540.8
358.6
468.0
337.4
534.5
333.4
1,035.6
577.1
499.3
632.8
515.6
650.9
696.2
576.7
333.5
471.5
469.5
563.2
375.1
1,183.9
583.0
523.3
657.1
533.0
¥88,209
¥4,356
¥49,602
¥85,331
¥71,668
¥13,089
¥49,744
¥10,331
¥31,323
¥61,429
¥465,082
¥82,198
¥547,281
18.5
0.9
10.1
24.5
15.2
3.3
9.2
3.0
3.0
10.8
98.5
7.7
106.2
¥120,648
¥6,353
¥58,146
¥81,583
¥71,707
¥15,548
¥51,827
¥11,253
¥35,453
¥63,206
¥515,724
¥50,554
¥566,278
*整形外科、歯科を除き、科別の1日当たり収入は増加傾向にあり、特に内科
においては顕著である。
57
③
経費削減対策
平成19年度
時 期
改善内容
導入理由及び効果・内容
看護の勤務体制の見直し
平成19年 4月
3交代制から2交代制に変
更及び週休2日制を導入し
た結果、残業手当の減少。
管理者が専任のケアマネー
ジャーであることの要件が満
たされない。収支赤字のた
め。
0.6名減員させる。
委託費の削減。
週休2日制の導入
平成19年 4月
居宅介護支援事業所の廃止
平成19年 4月
窓口医事業務の改善
研修費の参加について必要最低限に
平成19年 4月
金額的効果
(約)
9,259千円/年
4,000千円/年
3,060千円/年
研修費の削減。
800千円/年
各部署において必要最低限
の参加にする。
賃借している住宅・寮の整
理をする。
11,400千円/年
賃借料の削減。真田寮を全
室返還する。
バス路線の利用頻度を考慮
し見直しを図る。
七日市(抜月)線を廃止。
2,396千円/年
バスを1台削減(800千円)。
人件費削減(1,520千円)
平成19年度中 賃借寮の整理
平成19年 7月
バス運行の一部路線廃止
平成19年 8月
医療廃棄物のコスト削減
複数業者の競合より契約業
者の変更
平成19年 8月
ペーパータオルコストダウンに関する改善
業者との交渉により単価の
引き下げを実施
96千円/年
平成19年 9月
院内印刷物に関する改善
業者変更によりコスト削減
800千円/年
2,000千円/年
節電により瞬間最大需要電
力をおさえることで基本料金
電気基本料金契約変更①(節電による を下げることができた。
平成19年 10月
420千円/年
コスト削減)
契約電力570kw→550kw
に変更
病棟看護補助者の適正人
平成19年度中 看護助手の人員配置の適正化
員配置により、労働生産性 16,401千円/年
を高める。
平成20年 1月
島根県の医療計画に基づく
5階病棟を医療療養病棟から介護保険 移行であるとともに医師・看
移行準備病棟へ移行
護師の数に対応する施策。
医師0.6人役削減。
合計
58
12,456千円/年
¥63,088,000
改善内容
平成20年度
導入理由及び効果・内容
金額的効果
(約)
人件費の削減
賞与の削減(支給率削減)
職員数の削減、役職手当
平成20年 4月∼ (看護職等の離職の可能性が高くなる)の削減、定年後の扱い見 110,600千円/年
直し,定期昇給幅の見直し
等
現在の後発品採用割合
32%を39%まで向上させ
医薬品の後発品(ジェネリック薬品)の る
平成20年 4月∼
2,600千円/年
割合向上
105品目を127品目程度ま
で伸ばす。
平成20年 7月
ダスタークロスコスト削減
業者変更による
節電により瞬間最大需要
電力をおさえることで基本
電気基本料金契約変更②(節電による 料金を下げることができ
平成20年 10月
た。
コスト削減)
契約電力550kw→530k
wに変更
平成21年 1月
平成21年度
平成21年 6月
平成21年 7月
平成21年 9月
人工呼吸器レンタル料のコスト削減
改善内容
220千円/年
420千円/年
複数業者の競合より契約
業者を変更
310千円/年
合計
¥114,150,000
導入理由及び効果・内容
勤勉手当を不支給等削減
(前年比支給率0.1%カッ
ト)
複数業者の競合より契約
医療廃棄物のコスト削減
業者の変更
節電により瞬間最大需要
電力をおさえることで基本
電気基本料金契約変更③(節電による 料金を下げることができ
た。
コスト削減)
前年に引き続き、夏期賞与の削減
金額的効果
(約)
6,700千円/年
630千円/年
630千円/年
契約電力530kw→500kw
合計
59
¥310,000
改善内容
その他
平成20年4月
自院で各ソフトを作成し、経費を削減
医師等送迎用車両を中古車にする
平成20年10月
平成19年8月
平成18年5月
貨物運搬用の軽トラック
導入理由及び効果・内容
金額的効果
(約)
栄養管理ソフト(約8,000
千円)
外来予約管理ソフト(約
5,000千円)
看護必要度管理ソフト
(約3,000千円)
診療録管理ソフト(約
10,000千円)
26,000千円/年
院長車・非常勤医師送迎
用 グロリア 1,450千円
非常勤医師送迎用 ローレル
520千円
非常勤医師送迎用 セフィー
ロ 400千円
軽トラック 50千円
8,000千円/年
合計
60
¥34,000,000
④ 収入増収対策
(単位:上段、点数・下段、回数)
開始当初(平成
19年4月)
平成19年度
平成20年度
平成21年度
診療計
0
14,350
21,775
10,725
件数
0
41
67
33
診療計
0
0
5,320
760
件数
0
0
14
2
診療計
0
400
1,100
200
件数
0
8
22
4
診療計
0
0
23,800
13,300
件数
0
0
238
133
診療計
390
43,160
61,880
17,420
件数
3
332
476
134
診療計
0
0
3,780
0
件数
0
0
21
0
診療計
0
0
8,575
765
件数
0
0
1,715
153
診療計
3,360
95,040
56,400
40,200
件数
7
198
188
134
診療計
0
280,850
0
件数
0
11,234
0
診療計
0
0
16,200
17,400
件数
0
0
54
58
診療計
0
305,805
195,545
229,215
件数
0
1,653
1,057
1,239
診療計
1,750
85,750
70,250
21,750
件数
7
343
281
87
診療計
61,200
1,750,800
1,880,400
861,000
件数
102
2,918
3,134
1,435
診療計
781,200
676,350
件数
1,736
1,503
内容
薬剤管理指導
単価
350 ・325
薬剤管理指導
単価
380
退院時服薬指導
単価
50
後期高齢者退院薬剤処方提供料
単価
100
栄養食事指導
単価
130
栄養食事指導(後期高齢者)
単価
180
経口維持加算(介護病棟)
単価
5
リハビリテーション総合計画評価料
単価
480 ・300
リハビリテーションマネジメント加算
(介護)
単価
25
退院時リハビリテーション指導
単価
300
摂食機能療法
単価
185
難病患者等入院診療加算
単価
250
救急医療管理加算
単価
600
コンピューター断層判断
単価
450
認知症短期集中リハビリテーション
単価
合計点数
240
診療計
2,160
件数
9
¥667,000
指導料・加算などの見直し効果(開
始年度との差額効果)
¥22,953,050
¥31,262,250
¥18,912,450
¥22,286,050
¥30,595,250
¥37,157,900
61
病院の収入の大半は診療報酬のみであり、診療単価は2年ごとの診療報酬改定により
定められている事から、収入増を図るには、稼働率を上げるか新たな基準を取得する
方法のみである。しかしながら、両方法には常に医師・看護師などの医療従事者数が
基準の根底にあり、数年の状況下では労働性向上を図る上での基準を下げて収支の
向上を図るという策をとっていることから、採用できない。その状況下で、医事課が中
心となり新たに採用できる指導料・加算見直しをして、他関係部署の協力得る事により
実施した効果が上記表である。尚、平成21年度の数値は9月末現在の数値であり、
平成21年度の効果金額は推計である。
薬剤管理指導・・・H20.4月より点数変更あり
リハビリテーション総合計画書・・・H20.4 月より点数変更あり
経口維持加算(介護病棟)・・・H21.07 より点数の高い療養食加算に変更した
*
療養病棟の特別食加算の経過
H21.2 月からの取り組み、2 ヶ月で 1 ヶ月 15 万∼20 万円の増収が見込まれた。100%
にする事は不可能なため、90%前後が妥当だと思われる。4F についてはあと 5%近く
伸ばしたい。今後は栄養管理室と相談しながら現状維持をすることが必要。
割合
金額
H20.12
H21.01
H21.02
H21.03
H21.04
3F
82.5%
82.8%
82.1%
91.1%
94.8%
4F
64.3%
66.1%
64.9%
84.2%
81.8%
5F
79.7%
82.5%
77.6%
83.3%
86.9%
西
80.0%
82.1%
82.1%
94.9%
94.9%
療養
¥918,840
¥932,976
¥817,152 ¥1,088,472 ¥1,046,520
介護
¥228,160
¥228,160
¥206,080
合計
¥263,810
¥255,300
¥1,147,000 ¥1,161,136 ¥1,023,232 ¥1,352,282 ¥1,301,820
62
⑤ 医療安全対策
医療安全対策室
毎月1回それぞれの部門の代表者が集まり、感染対策委員会を開催している。感染症
が発生した場合にはアウトブレイクしないようその場で対策を検討し、全員に周知して
いる。そして、必要に応じてマニュアルの見直し・作成を行っている。また、定期的に職
員の院内研修を行い感染防止対策に努めている。研修内容は感染対策の基本・手洗
い・標準予防策・医療廃棄物の取り扱い・針刺し事故対策等である。また、ICTの活動
に加え、平成19年4月より感染リンクナース会を立ち上げてICTと共に感染防止への
取り組みを行っている。更に新型インフルエンザ対策の取り組みとして、平成20年12月新
型インフルエンザプロジェクトチームを結成してマニュアルを作成した。圏域の保健所
の指導を受け、行動計画の変更があれば、その都度マニュアルの見直しを行い、全体
に周知徹底をしている。職員には研修委員会と連携して職員教育を行い、外来患者さ
まや面会者には目に入る場所に消毒用エタプラスを設置して手指消毒を励行して戴
き、受診時の留意点をポスターなどをも用いて啓蒙している。
感染発生報告数(H21年9月末現在)
19年度
MRSA
結核(疑)
麻疹
PRSP
疥癬
CD
インフルエンザ
その他
計
20年度
16
1
1
2
1
3
0
0
24
21年度
4
0
0
0
1
5
0
2
12
4
0
0
0
3
2
0
0
9
感染転帰報告数(H21年9月末現在)
19年度
MRSA
結核(疑)
麻疹
PRSP
疥癬
CD
インフルエンザ
その他
計
20年度
12
0
1
21年度
12
0
0
0
2
4
0
2
18
2
2
3
20
63
4
0
0
0
4
3
0
0
11
感染発生報告数(H19)
MRSA
結核(疑)
4.5
4
3.5
3
2.5
2
1.5
1
0.5
0
麻疹
PRSP
疥癬
CD
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月11月12月 1月 2月 3月
感染転帰報告数(H19)
MRSA
3.5
3
結核(疑)
2.5
麻疹
2
PRSP
1.5
疥癬
1
CD
0.5
インフルエンザ
0
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月11月12月 1月 2月 3月
19 年度:MRSA の発生は年間に 16 件、転帰は 12 件あった。4 月のインフルエンザの転
帰は 3 月に発生したものである。NRSA の発生は季節には問わず、年間発生しており
医療安全対策室でも検討の必要があった。全職員に対する教育が必要と思われ、「医
療従事者のための院内感染対策と対応」をテーマに院内研修会を 2 回行う。さらに、
「感染経路別感染対策」の院内研修を医療安全対策室の企画で開催。19 年度は、病
院機能評価を受審することで安全確保のために感染に対する全職員に知識の向上も
必要であった。「手洗い」「ディスポーサーブル手袋着用基準・着脱方法」「マスクの装
着基準」「感染性廃棄物処理手順」のマニュアルを作成した。2,3月はノロウィルスの発
生もあり対処方法など保健所の資料をもとに対処するように全部書に配布した。
問題点:全職員に周知徹底を伝えるが標準予防策に対する点が不十分であるようで
あった。毎年度、勉強会を重ねる必要があると考えた。
64
感染発生報告数(H20)
MRSA
2.5
結核(疑)
2
麻疹
1.5
PRSP
1
疥癬
CD
0.5
その他
0
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月11月12月 1月 2月 3月
感染転帰報告数(H20)
MRSA
結核(疑)
麻疹
4.5
4
3.5
3
2.5
2
1.5
1
0.5
0
PRSP
疥癬
CD
インフルエン
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月11月12月1月 2月 3月
20年度:MRSA の発生は減少したが CD(クロストリギウム・ディフィシル)の発生が多
かった。今年度は、医療安全対策室と院内感染対策プロジェクトチームが協力し、「標
準予防策」「感染性廃棄物の処理」「感染対策マニュアルの確認」について全職員対
象に勉強会を行った。前年度より、各病棟にリンクナースを配置したが役割も薄かった
ので、本年度は、回診時にリンクナースと医療安全対策室長が各病室やトイレ洗面室
やナースステーションの見回りを行い環境を整えて行った。しかし、感染数はあまり減
少していない。
問題点:見回りをしてもどの部分が改善したか不明瞭な点が多いと感じた。勉強会を
行うことも必要であるが、全職員の興味を持てさらに各自で感染に対する取り組みが
でき患者に実践できるような改善策が必要と思われた。12月からは、新型インフルエンザ
対策第一次プロジェクトを立ち上げた。保健所との連携を取りながら病院での対処を
常に最新にしていった。
65
感染発生報告数(H21)
MRSA
2.5
結核(疑)
2
麻疹
PRSP
1.5
疥癬
1
CD
0.5
インフルエンザ0
その他
0
4月
5月
6月
7月
8月 9月
発生転帰報告数(H21)
2.5
MRSA
2
結核(疑)
麻疹
1.5
PRSP
疥癬
1
CD
0.5
インフルエンザ
0
4月
5月
6月
7月
8月 9月
21年度:新型インフルエンザも5月頃より地域の住民へ当院でも対応ができるように、サー
ジカルマスクの購入や集団感染に備え部屋の確保を行う。6月には、新型インフルエンザ
マニュアルも国の計画に基づき作成。その都度、国の方針に基づき対応していった。
8月には、吉賀町地域にも新型インフルエンザが発生した。入院患者、家族、来院者にも
病院での対応がわかるように提示板に文章を提示。入り口には、エタプラスを設置した。
外来職員にも感染予防のため、手洗いはもちろんマスクの着用を徹底している。問題
点:今後は、医療従事者が感染の媒体にならないように研修は年に4回以上は行って
いくようにしたい。前年度、病棟の見回り時改善策が不明瞭であったので、本年度は、
感染対策チェックリストを作成して実行中である。さらに、医療安全対策室も2人体制
になり、病棟へ行ける体制でもあり病棟のリンクナース任せにせず現場を支援できるよ
うに協力したい。
66
新型インフルエンザ対策プロジェクトチームにおける取り組み
【目的】
平成20年12月に発足したプロジェクトチームの目的は、新型インフルエンザに対する当院のマニュ
アルを策定する事であるが、それによって新型インフルエンザ発生時に職員・患者様への感染を最
低限に抑える体制を確立させ、急な発生に戸惑うことなく業務を遂行することである。
【平成20年度】
新型インフルエンザに対する初動体制の確立 (H20.12∼H21.1)
発熱外来設置の検討 (H20.12∼H21.5)
新型インフルエンザ対策マニュアルの作成および改訂 (H20.12∼H21.5)
島根県新型インフルエンザ説明会への参加 (H21.2)
国から配布された『新型インフルエンザ対策行動計画』の検討 (H21.3)
新型インフルエンザ対策用入院施設の検討および設置 (H21.3)
平成20年度は常に島根県や保健所からの情報を確認し、最新の情報を入手して吉賀町における
六日市病院の位置づけを考慮した対策を検討してきた。特に新型インフルエンザ対策マニュアル
の作成やそれに伴う設備や行動計画などの素案の作成に時間を費やし、その予防や対策を講じ
た。
【平成21年度】
発熱外来設置の検討 (H20.12∼H21.5)
新型インフルエンザ対策マニュアルの作成および改訂 (H20.12∼H21.5)
『新型インフルエンザ対策行動計画』に基づく職員教育 (H21.4∼H21.5)
新型インフルエンザ問診票、PPE、N95マスク、薬の備蓄など具体的な管理方法の検討 (H21.5∼
H21.6)
感染防止のための処方箋および院外薬局利用方法の検討 (H21.5∼H21.8)
院内連絡体制の見直し(H21.8)
マスクの在庫管理について (H21.9)
季節性インフルエンザワクチン接種について (H21.9)
新型インフルエンザワクチン接種の優先順位の検討 (H21.9)
聴覚障害者の新型インフルエンザ受診方法の検討 (H21.9)
平成21年度は新型インフルエンザの臨床的特徴等が把握され、国や県、保健所からの行動計画も
変更となり、当院のマニュアルもそれに準じて随時改訂・追加を行っている。また、職員への周知徹
底も随時行っている。
【今後の課題】
今後、新たな新型インフルエンザが発生した場合に、なるべく早く情報収集を行い、これまでのマ
ニュアルに新しい情報を取り入れ、患者様また職員がスムーズに動けるような体制作りをしていく
ことが今後の課題である。
67
院内感染対策プロジェクトチーム(ICT)における取り組み
【目的】
院内感染対策委員会の実働組織として、実際の問題に関して各部署に出向き、現場の状況を的
確に把握して病院感染対策を実行する。
【平成19年度】
手指石鹸導入(H19.4∼H19.9)
清拭車内の衛生検査およびその結果に伴う清拭タオル等の取り扱いの検討(H19.4∼H20.2)
頸管栄養チューブの乾燥方法の見直し(H19.4∼H19.9)
真空採血管用ホルダーの使用状況アンケート実施および結果報告(H19.6∼H19.7)
廃棄物処理場の見学(H19.9)
末梢ルートキープ時の感染予防マニュアルの作成および改訂(H19.9∼H21.2)
看護師の動線を少なくするため個室内にもエタプラスを設置(H19.12)
HBVワクチンアンケート実施(H20.1)
ノロウイルス対策期間の基準作成(H20.2)
2F,3F,4F,5F,西病棟のラウンド(H20.3∼H20.4)
HBVワクチンアンケート結果を感染対策委員会へ報告(H20.3)
平成19年度は当メンバーから感染対策での現場の問題点を挙げてもらいその点について改善して
いった。また、1回目の病棟巡回を行い現場の状況把握を行った。
【平成20年度】
末梢ルートキープ時の感染予防マニュアルの作成および改訂(H19.9∼H21.2)
H19年3月に行った病棟巡回の評価(H20.4)
H19年3月に行った病棟巡回の結果を感染対策委員会へ報告(H20.5)
各病棟ラウンド体制の検討(H20.5∼H21.3)
2F,3F,4F,5F,西病棟病棟ラウンド(H20.8∼H20.9)
IVHマニュアルにマキシマル・バリア・プリコーションを追加(H20.8)
H20年8月に行った病棟ラウンドの評価(H20.10)
2F,3F,4F,5F,西病棟・外来を巡回(H20.11∼H20.12)
陽圧ロック導入についての検討(H20.11)
H20年11∼12月に行った巡回の評価(H20.12)
平成20年度は病棟・外来巡回をメインに活動し、院内の感染対策に関する問題点またマニュアル
を実行できていない箇所を院内感染対策委員会で報告し、徹底させることに力を入れた。また、感
染対策に関するマニュアルの見直し、必要と思われるマニュアルの作成を行った。
【平成21年度】
ICTとリンクナースで合同会議(H21.4,6)
疥癬発生のため改めて感染対策の見直し(H21.5)
ラウンドチェック表完成(H21.7)
2F,3F,4F,5F,西病棟,外来を巡回(H20.8)
H21年8月に行った巡回の評価(H21.10)
標準予防策・感染性廃棄物についての院内研修(H21.11)
これまでリンクナースとの連携がうまくいっていなかったため、今年度から当プロジェクトチームと合
同会議を設けることとした。また、リンクナースにも病棟・外来巡回をしてもらい、実際に現場を見
て、でできていない箇所を把握してもらって各現場で注意して改善してもらう方法をとった。また、巡
回時に見つけた問題点をICTに持ち帰り検討する方法をとることとした。
【今後の課題】
これからも病棟・外来巡回を行っていき、現場の感染対策の徹底、問題点の改善を行っていきたい
と思う。また、感染に関する情報発信を行い、院内の感染を最小限に防げるよう取り組むことが今
後の課題である。
68
転倒/転落防止
H・16・5・1に転倒・転落プロジェクトチームを結成して患者さまの事故防止策に取り
組む。毎月1回プロジェクト会を開催し、検討を重ねて、転倒・転落防止マニュアル(ー
予防から対応までー)を作成した。作成後はマニュアルの不備はないか現状にあって
いるかなども検討していった。マニュアルに基づき、個別の転倒・転落アセスメントスコ
アシートを作成し看護計画を立案。個別の危険防止ステッカーを表示し、安全対策に
努めている。また、3ヶ月毎にベッド、車いすなどの看護・介護補助具の定期点検を実
施している。転倒・転落の職員の全体研修も行い意識向上へつなげている。転倒・転
落プロジェクトに関しての活動は方向性がみえてきたため、協議のもとH20・4・9解散
した。その後は医療安全対策室が引き継ぎ転倒・転落防止対策にとりくんでいる。
転倒・転落発生件数
転倒
転落
総計
平成19年度 平成20年度 平成21年度
127
109
56
80
56
32
207
165
88
※21年9月まで
年度別転倒・転落発生件数
140
120
100
転倒
80
転落
60
40
20
0
平成19年度
平成20年度
平成21年度
マットセンサーを H20 年 6 月 5 台、H21 年 2 月 5 台に購入し、転倒事故が起こる前
に看護師が未然に防げるように努力している。しかしながら、件数は減ってきてはいな
い。大きな転倒事故につながる可能性もあり、入院時に転倒転落についての説明を患
者様、ご家族にも納得してもらうような承諾書もいずれ必要になると思われる。転倒、
転落時に対する看護師の対応マニュアルも必要と思われる。転落予防には、H20、3
69
月にはパラマウントベットを購入し高さが変えられ患者様の ADL に合ったものを使用
できるようになった。また、以前からあるベットにはベットサイドレールの購入し転落防
止している。
今後の取り組み
転倒・転落防止は完全に防ぐことは不可能であるが、重大事故にならないよう、入院時
にご家族へ説明をして承諾書をとり納得してもらうことも必要ではないかと考える。更に
リハビリ室との連携で研修会も増やしていきたい。
アクシデントレポート
21年度(9
月末現在)
19年度 20年度
払い出し時
5
13
指示受け 4
4
指示出し
1
準備時
51
22
投薬時
52
25
自己管理
2
診療に関するもの
9
0
医療機器関係
46
20
注射に関するもの
69
54
輸液ルート
57
26
食事に関するもの
42
31
検査に関するもの
39
33
事務処理に関するもの
67
24
介護時に関するもの
35
25
患者間違え
10
11
チューブ類
5
28
その他
110
74
総計
491
319
払い出し時
指示受け 指示出し
準備時
投薬時
自己管理
診療に関するもの
医療機器関係
注射に関するもの
輸液ルート
食事に関するもの
検査に関するもの
6
5
0
8
10
0
0
4
17
3
23
16
20
11
12
12
37
事務処理に関するもの
介護時に関するもの
患者間違え
チューブ類
その他
総計
147
19年度・20年度:比較すると、投薬時のアクシデントの数が減ってきてい。それは、Ns
が患者の内服を管理する上で1週間分を朝、昼、夕をまとめて管理していた。19 年、6
月より1日分を各患者の薬袋から取り出し、患者にその都度内服を与薬。内服チェック
リスト表を作成し与薬した人が責任を持ってサインする。明確にすることで、アクシデン
トレポート件数が減少してきた。点滴の準備時ついては、点滴の指示のある患者の点
滴の準備は Ns がしていた。19年10月に病院機能評価を受審し、サーベイーヤの指
70
摘もあり、19年11月に注射薬供給システム構築プロジェクトを立ち上げ患者1日分の
点滴、注射を薬局が準備して各病棟が取りに行くようにシステムを変更した。その結果、
準備時のアクシデントレポートが減少してきた。輸液ルートについては、持続点滴のル
ートを19年3月にワンルートになり途中でルートが外れるということがなくなり、アクシデ
ントレポートの減少につながったと思われる。チューブ類については19年2月より新し
く項目を追加した。その他の中に MT の自己抜去が多く含まれていたので追加した。
対策として、クィックフィックス 1、2のテープを使用することで、これからは、減少してい
くと思われる。
21年度:全体にアクシデントレポートの件数は減少してはいないと思われる。その他に
関する所が多いので、さらに細かい分析が必要と考える。これまで、患者間違えがす
でに12件あるが患者に大きな影響はなかったが、今後対策が必要と思われる。食事
に関することも、配膳時のネームはカタカナ表示になっているとわかりにくいとの現場
の声もあるが、ひらがなであろうが漢字であろうが間違えはあるので、1 つ1つの確認が
必要である。と同時に間違えない工夫も考えていかないといけない。
今後の対策:アクシデントレポートの提出が少ない点も問題と考える。医療安全対策室
も2人体制になり病棟も忙しい中であれば、病棟に出向いてアクシデントレポートを記
入することも必要と思われる。また、ヒヤリハットの現在の分け方も、患者に影響がなか
ったものがヒヤリハットに分類されていることからヒヤリハットの本当の意味でもある、未
然に防げてよかったものを書くようにし、各病棟へ伝達して事故防止対策につなげて
いけるように取り込む必要も考えられる。さらに、アクシデントレポートの意味、書き方な
ど見直すため研修会の企画も必要と思われる。
医療安全対策室の今後の取り組み
平成 18 年 4 月医療安全対策室を設置。医療に係る安全対策を目的としたインシデン
ト・アクシデント・ヒヤリハット報告で得られた事例の分析、対策を月 1 回の定例会の医
療安全管理会議で報告・検討し、対策を職員へ周知している。
また、策定された改善策が実施されているか点検し、必要に応じて見直しを図り、マニ
ュアルの整備も行っている。
平成 18 年 12 月5日医療安全管理者の認定条件である 40 時間の研修を受講し、修
了した。その後は更に知識を高めながら、全職員に医療安全・感染対策の意識の向
上を目的とした研修会を開催している。(研修会一覧表参照)
取り組みは 資料1:転倒・転落報告と分析 資料2:アクシデント・ヒヤリハットの報
告・分析 資料3:感染発生・転帰―報告・分析のとおりである。以上のそれぞれの結
果を踏まえ今後、更に医療安全の充実を図るために、今年度医療安全管理者研修を
修了した主任看護師が平成 21 年 10 月 1 日付けで配属になり 2 人体制となったため、
現場との情報交換を深めてよりよい支援の方法を確立していく。
71
医療安全対策研修一覧
【平成19年度研修】
分 類
研 修 日
接遇教育
H19.6.26
接遇教育
H19.9.25
研
修
内
容
回 数
出席者数
人への伝えかた、人権について
(第1回)
人への伝えかた、人権について
(第2回)
接遇教育
H19.12.19 人への伝えかた、人権について
(第3回)
接遇教育
H20.3.25
人への伝えかた、人権について
(第4回)
感染対策
H19.5.29
医療従事者のための院内感染対策と対応
(第1回)
感染対策
H19.8.7
医療従事者のための院内感染対策と対応
(第2回)
103
44
37
30
109
69
81
58
44
41
24
37
32
67
58
38
33
56
51
34
27
26
40
20
23
31
29
37
25
18
33
感染対策
H19.11.20 安全管理体制の具体的方策
(第1回)
感染対策
H20.2.20
安全管理体制の具体的方策
(第2回)
感染対策
H19.12.6
感染経路別感染対策
(第1回)
感染対策
H19.12.7
感染経路別感染対策
(第2回)
感染対策
H19.12.21 感染経路別感染対策
(第3回)
感染対策
H20.2.13
感染経路別感染対策
(第4回)
感染対策
H20.3.12
感染経路別感染対策
(第5回)
医療安全
H19.6.28
18年度転倒・転落対策と予防について
(第1回)
医療安全
H19.6.29
18年度転倒・転落対策と予防について
(第2回)
医療安全
H19.7.18
18年度転倒・転落対策と予防について
(第3回)
医療安全
H19.7.25
18年度転倒・転落対策と予防について
(第4回)
医療安全
H20.2.15
ヘリオスの取り扱いについて
(第1回)
医療安全
H20.2.27
ヘリオスの取り扱いについて
(第2回)
医療安全
H20.3.26
ヘリオスの取り扱いについて
(第3回)
任意研修
H20.3.28
情報セキュリティーについて
(第1回)
任意研修
H19.5.21
人工呼吸器(ベネット)の点検・管理について
(第1回)
任意研修
H19.5.22
人工呼吸器(ベネット)の点検・管理について
(第2回)
任意研修
H19.5.30
人工呼吸器(ベネット)の点検・管理について
(第3回)
任意研修
H19.6.27
感染とは
(第1回)
任意研修
H19.7.10
感染とは
(第2回)
任意研修
H19.7.12
KCL注10mEqキットの取扱いについて
(第1回)
任意研修
H19.7.20
KCL注11mEqキットの取扱いについて
(第2回)
任意研修
H19.7.26
KCL注12mEqキットの取扱いについて
(第3回)
任意研修
H19.8.28
私の倫理観を問い直す
(第1回)
任意研修
H19.9.18
心の問題の現れ方について
(第1回)
任意研修
H19.11.8
アントセンス・ナチュラレットの使用方法
(第1回)
任意研修
H19.11.16
ビーフリード点滴静注用開通カバー装着品の操作方法
(第1回)
任意研修
H19.11.21
ビーフリード点滴静注用開通カバー装着品の操作方法
(第2回)
任意研修
H19.11.22 アントセンス・ナチュラレットの使用方法
72
(第2回)
【平成20年度研修】
分 類
研 修 日
研
修
内
容
回 数
出席者数
59
54
51
39
42
60
41
45
35
49
41
32
64
56
30
25
90
64
13
16
57
49
38
42
41
40
36
36
28
24
25
感染対策
H20.6.2 手洗いについて
(第1回)
感染対策
H20.6.4 手洗いについて
(第2回)
感染対策 H20.6.19 手洗いについて
(第3回)
感染対策 H20.6.24 手洗いについて
(第4回)
感染対策
H20.9.1 標準予防策
(第1回)
感染対策
H20.9.3 標準予防策
(第2回)
感染対策 H20.9.18 標準予防策
(第3回)
感染対策 H20.9.25 標準予防策
(第4回)
感染対策 H20.12.1 感染性廃棄物の処理
(第1回)
感染対策 H20.12.3 感染性廃棄物の処理
(第2回)
感染対策 H20.12.18 感染性廃棄物の処理
(第3回)
感染対策 H20.12.22 感染性廃棄物の処理
(第4回)
医療安全 H20.10.3 平成19年度転倒・転落報告
(第1回)
医療安全 H20.10.31 平成19年度転倒・転落報告
(第2回)
医療安全 H20.11.7 平成19年度転倒・転落報告
(第3回)
医療安全 H20.11.20 平成19年度転倒・転落報告
(第4回)
医療安全 H20.10.14 防火講習
(第1回)
医療安全 H20.10.21 防火講習
(第2回)
医療安全 H20.11.11 防火講習
(第3回)
医療安全 H20.11.18 防火講習
(第4回)
接遇教育 H20.12.11 接遇セミナー
(第1回)
接遇教育 H20.12.25 接遇セミナー
(第2回)
接遇教育
H21.1.8 接遇セミナー
(第3回)
接遇教育 H21.2.18 接遇セミナー
(第4回)
任意研修 H20.4.16 胃ろう(イディアルボタン造設)について
(第1回)
任意研修 H20.4.23 胃ろう(イディアルボタン造設)について
(第2回)
任意研修
H20.7.8 ビーフリード点滴静注用開通カバー操作方法
(第1回)
任意研修 H20.7.18 ビーフリード点滴静注用開通カバー操作方法
(第2回)
任意研修 H20.7.22 人工呼吸器ベネット講習会
(第1回)
任意研修 H20.7.24 パワハラに関する研修
(第1回)
任意研修 H20.7.31 パワハラに関する研修
(第2回)
任意研修
H20.8.6 人工呼吸器ベネット講習会
(第2回)
任意研修 H20.8.27 人工呼吸器ベネット講習会
(第3回)
73
H20.9.9 生食陽圧ロックの手技について
(第1回)
任意研修 H20.9.11 生食陽圧ロックの手技について
(第2回)
任意研修 H20.9.17 生食陽圧ロックの手技について
(第3回)
任意研修 H20.11.21 生食陽圧ロックの手技について
(第4回)
任意研修 H20.11.26 生食陽圧ロックの手技について
(第5回)
任意研修 H20.10.9 造影剤のリスクマネージメント
(第1回)
任意研修 H20.10.23 造影剤のリスクマネージメント
(第2回)
任意研修 H20.11.18 造影剤のリスクマネージメント
(第3回)
任意研修 H20.12.9 お笑い人権講座
(第1回)
任意研修
H21.2.2 感染対策マニュアルの確認
(第1回)
任意研修
H21.2.4 感染対策マニュアルの確認
(第2回)
任意研修 H21.2.19 感染対策マニュアルの確認
(第3回)
22
15
23
11
10
29
35
13
40
48
46
回 数
出席者数
(第1回)
89
63
87
63
67
38
21
54
45
55
89
54
49
80
59
27
37
34
任意研修
【平成21年度研修】
分 類
医療安全
研 修 日
研
修
内
容
H21.6.1 MRIの取扱いについて
医療安全 H21.6.19 ポジショニングピローについて
(第1回)
医療安全 H21.6.25 ポジショニングピローについて
(第2回)
医療安全
H21.7.1 ポジショニングピローについて
(第3回)
医療安全
H21.7.7 MRIの取扱いについて
(第2回)
医療安全
H21.7.9 ポジショニングピローについて
(第4回)
医療安全
H21.8.4 ポジショニングピローについて
(第5回)
医療安全
H21.8.5
(第3回)
MRIの取扱いについて
感染対策 H21.9.14 正しい手洗い方法
(第1回)
感染対策 H21.9.15 正しい手洗い方法
(第2回)
感染対策 H21.9.16 今でも身近な結核院内感染について
(第1回)
感染対策 H21.9.17 正しい手洗い方法
(第3回)
感染対策 H21.9.18 正しい手洗い方法
(第4回)
感染対策 H21.10.21 新型インフルエンザについて
(第1回)
感染対策 H21.10.23 新型インフルエンザについて
(第2回)
任意研修 H21.7.29 インスリン製剤の取り扱い
(第1回)
任意研修 H21.7.30 インスリン製剤の取り扱い
(第2回)
任意研修 H21.7.31 インスリン製剤の取り扱い
(第3回)
74
⑥ 病院機能健全化対策
A.病院機能評価認定病院:
国の社会保障費2200億円を毎年削減するとの基本方針のなか、2年ごとの診療報酬
改定・3年ごとの介護報酬改定などの影響で、特別医療法人設立後においては、優良
企業であった六日市病院が、突如平成18年度診療報酬改定より経営難に転じ、医療
従事者の退職等と相まって経営困難な状況に追い込まれ、医療機能の永続性が困難
な状況に追い込まれた。病院執行部は「石州会理事会・評議委員会」に諮り、六日市
病院の機能が地域にとって必要であるのか、あるとすれば如何なる機能を地域に提供
すべきかを職員と検討・計画し「六日市病院第一次中期計画」を策定し、その計画に
基づき諸施策を実行し、病院機能の評価を第3者評価機関である「病院機能評価機
構」にお願いし、諸々の病院機構改革を断行することにより認定を受けた。
「 貴院は 1981 年、地域医療への貢献を柱に一般病床 88 床の病院として開設され、
その後順次増床し、1986 年には 549 床の病院に拡大された。2001 年 4 月、医療法人
に移行し 529 床の石州会六日市病院として開設された。近年のめまぐるしい医療行
政の変化と地域ニーズに対応しつつ、現在は一般 80 床・亜急性期 10 床・療養病床
180 床・介護療養 39 床のケアミックス型病院に再編された。地域特性として医療・介
護施設が乏しい中で、貴院は地域医療への貢献と患者様第一の医療・看護・介護の
実践を理念とし、地域になくてはならない病院として評価されている。
病院機能評価受審にあたっては、4 年前から取り組むとともに、訪問受審支援を受
け、助言に基づいた改善が随所に認められる。今後は、体制整備から間がないもの
や継続的対応が求められるものなど、さらなる検討が望まれる項目も散見された。今
回の受審がより一層の医療の質向上への起点となり、さらに地域への貢献と発展に
寄与されることを期待したい。」
75
B.社会医療法人化:
H16年度から始まった臨床医研修制度による医師不足とH18年度の診療
報酬改定(医療は2年毎の改定・介護は3年毎の改定)による診療報酬の激減
から、経営環境が悪化し、診療機能の維持が大きな課題となる。H17年度ま
では、医師の減少による入院患者の減少を病棟機能変更(医療の安全と質の向
上)することにより、入院単価の増で賄っていたが、医師数が激減し、看護師
確保が他地域から賄っている状況下では、地域から求められる医療提供に限度
があると認識し、さらに公共性・公益性、透明性、永続性を追求する為に、国
の施策である公立病院の受け皿として医療法人制度改革の柱である社会医療法
人を取得。取得に当たっては、認可要件の不採算医療の提供が条件であり、今
までも、病院に課せられた医療提供である事から何ら障壁も無く取得でき、国
からの交付金の途も可能になった。当然、透明性も認可条件であり、第三者評
価である病院機能評価機構からの認定も評価されたと思う。
特別医療法人から社会医療法人への移行をすることにより、医療のより公共性、永続
性、透明性の担保ができた。そのことにより、六日市病院の公益性の高い地域医療貢
献が吉賀町・島根県・国において認知されつつある。
1.
不採算医療とは
医療サービスを提供するのに必要な平均費用があって、それに見合う診療
報酬が与えられない場合には赤字が発生する。それが不採算医療であり、
基本的に民間においては採算性を考慮する。
① 不採算地区における医療(過疎地域自治体において、他に公立病院が無
く、直近の病院まで15km以上⇒1種)吉賀町は過疎地域自立促進特
別措置法第 2 条 1 項に指定
② 救急医療、周産期、小児医療など
2.
公立病院の役割とは(六日市病院が担おうとする医療)
公立病院改革ガイドラインでは、公立病院の果たすべき役割として、「地域
において提供されることが必要な医療のうち、採算性等の面から民間医療機
関による提供が困難な医療を提供することにある。」具体的には、①山間へ
き地・離島など民間医療機関の立地が困難な過疎地等における一般医療の提
供、②救急・小児・周産期・災害・精神などの不採算・特殊部門に関わる医
療の提供、③民間医療機関では限界のある高度・先進医療の提供、④研修の
実施等を含む広域的な医師派遣の拠点としての機能などがあげられる。又、
島根県保健医療計画(平成20∼24年度)において、4疾病(がん、脳卒
中、急性心筋梗塞、糖尿病) 5事業(救急医療、災害時における医療、へ
き地の医療、周産期医療、小児救急医療を含む小児医療、その他)について
76
各病院が担うべき役割を明示しており、その中でも国立、公立、公的病院は
極めて重要な役割を担っており(島根県公立病院改革ガイドラインにかかる
再編・ネットワーク化に対する基本的な考え方 H21.3 参照)、当院も
公益的な役割として、島根県保健医療計画及び吉賀町地域医療計画に記載さ
れており、その任を担っている。
* 社会医療法人化の過程において、「吉賀町の保健・医療・福祉」の将来像確立
を目的に、島根県及び吉賀町の有識者16名から構成された「吉賀町地域医
療計画策定委員会」が5回に亘って開催され、「吉賀町地域医療計画」が策定
された。その実施にあたって六日市病院が中核となることになった。
* 地域医療拠点病院への参加に道を開く。
3. メリット:
現在:法人税(30%)、事業税、固定資産税の免除。
今後:特別交付金が受けられる要件が整った。各種補助金を受け取りやすくなっ
た。
4.問題点:
社会医療法人を運営するに当たって、4疾病5事業の提供、特に六日市病院
においては救急活動、時間外診療の提供は当然であり、医療の安全と質の
向上が求められる。提供する医療のために、例えば、当院は24時間体制
を維持し、夜間当直を置くが、時間外に訪れる急患数は平均し5∼7名程
である。急患という需要の有無に関わらず、医師・看護の当直とパラメデ
ィカルスタッフの待機と言う配置が必要であり、人件費が発生することは
言うまでも無く、日本における平均的医療を提供する為には医療の安全と
質の確保が必要である。それらの為に研修・講習等の費用も発生すると同
時に、即座の診断と正確性保持の為に、定期的な高機能医療機器の購入買
い替えも必要である。又医療消耗品、消費期限済みの薬・血液製剤などど
こからも補填され得ない支出もある。
今後も経営努力を継続し続ける必要があるが、安易な経営効率化は、自治
体病院が担ってきた不採算医療(六日市病院の役割)を切り捨てることに
も繋がりかねない。又、認可条件である、時間外初診率が20%以上を切
ることなく、維持しなければならない。今後、他の要件をも検討する必要
がある。(例えば僻地医療など)
C.交付金:
社会医療法人の設立認可後、平成21年4月14日に理事会の総意を受け吉賀町長
他1名の町職員と石州会理事長他職員2名で「総務省自治財政局地域企業経営企
画室 濱田省司室長」を訪ね直接指導を仰ぎ、今後の地域医療確保と永続性の為
77
の国の交付金の状況と今後の方針を確認する。
* 確認内容(不採算医療提供への国の対価補償の考え方)
昨年来からの「公立病院のあり方等検討会」の答申を受け、本年度から公立
病院だけでなく公的病院等にも支援をする。公立病院が無く公立病院の代わ
りに同様の医療提供を行っており、自治体が財政支援を行っておれば、同様
な措置を考える。補助金が執行された翌年の12月に審議会を開き、次年度
に交付金として交付する。」との言葉を受けた。
資料:
「公立病院に関する財政措置の改正要綱」
「病院事業に係る地方交付税
措置の主な改正案について(平成21年度)」
D.吉賀町との連携:
社会医療法人設立以前においても、吉賀町とは平成 19 年度以前から通算 16 回に亘
って行政連絡協議会を開催し、病院の現状を共有して戴いた。意見の交換のみでは
解決できない問題もあり、三度に亘って吉賀町・吉賀町議会に陳情するに至った。そ
の結果、地域医療を担い続けてきた六日市病院の医療機能を吉賀町・島根県におい
て評価され、経営運転資金として融資をして戴いた。しかしながら、結果的に返済資
金が増加し、その事が逆に経営を圧迫する事になり、根本的な解決にはならず、医療
の継続・永続性を脅かす事になった。その状況下において、吉賀町・吉賀町議会・吉
賀町民の「地域医療の灯を消さない」との強い決意と、吉賀町の主導による「六日市病
院支援方針」が本年策定され、町内12箇所において吉賀町民に対して説明会が開
催された。同時に六日市病院においても「六日市病院経営状況説明」を町内5箇所に
おいて座談会を行う事により、町民からの温かいご支援を感じ取る事が出来た。結果、
本年9月の吉賀町議会において「六日市病院支援方針」が採択され、向こう3年間に
亘って年間1億円計3億円の補助金交付の決定をみるに至った。その間、平成 19 年
9 月には国会議員4名(亀井久興衆議院議員、近藤昭一衆議院議員、保坂展人衆議
院議員、亀井あき子参議院議員)が中山間地医療現状調査の為に来院され、その機
会を捉え、病院と吉賀町は地域医療の荒廃と地域医療への救済を訴えた。その内容
は、益田二次医療圏域の現状は、全国の他地域においても同様であり、地域の状況
から不採算医療を背負わなければならない実態と、医療の公益性・継続性の観点から、
もはや国策であった社会保障費削減政策撤廃無くして、六日市病院をはじめとした同
様の役割を担った医療機関を救済することは不可能であり、地域住民の憲法 25 条で
保証された平等の精神をも犯すことになるとの趣旨での陳情であった。結果的に本年
の衆議院選挙の争点の一つが地域医療の確保であり、今後の民主党政権下におい
て、社会保障制度拡充方針が医療福祉施策に及ぼす効果に期待したい。
78
E.TQM(Total Quality Management)活動
「組織全体として統一した品質管理目標への取り組みを経営戦略へ適用したものであ
る。日本語では総合的品質管理(そうごうてきひんしつかんり)と呼ばれる。」病院の改
革には、全ての職員の参加が必要であり、職員に対して TQM 活動で用いる手法
(PDCA サイクルなど)を教育し、コストダウンを図ると同時に病院のサービスの質、安
全性、能率などを向上させる事を目的として取り組んできた。現在、TQM 実行プロジ
ェクトチームを中心に、年間スケジュールに沿い、部門・部署からの参加を募り、組織
を横断して、数組のチームを組織させている。そして約半年間に渡り、それぞれが選
定したテーマに対する対策の立案、実施やその効果までを検証させ、その過程を発
表大会で提示させている。その改善策は、参加者、執行部会での評価を経て実行に
移されている。
TQM 活動の問題点として、現在 TQM プロジェクトチームがその運営を行なっている
が、組織としては未熟な段階である。目標としている TQM に対する職員の認識の向
上は困難であり、その要因は各部門、部署の管理者の TQM に対する取り組みへの
理解が十分に得られていないことが考えられる。そのようなことから組織を再編成し、
管理者全体で取り組むことができる組織作りを行なっていく必要がある。
平成 19 年度(6 サークル)
部署
外来
2F病棟
3F病棟
4F病棟
師長・主任
リハビリテーション室
テーマ
改善策
予約に対するクレームを減少させる
時間外勤務を減少させる
深夜の申し送り時間の短縮
コストや手間の削減
残業をなくす
時間外勤務の要因を検証する
予約票の見直し
申し送り時間の短縮
深夜業務の見直し
点滴ラベルのとめ方見直し
看護記録記入時間帯の見直し
勤務時間内を禁煙にする
平成 20 年度(6 サークル)
部署
2F病棟
リハビリテーション室
西病棟
5F病棟
事務部
4F病棟
テーマ
改善策
カルテ整理に要する時間や煩雑さを改善する
カルテに仕切り表を挿入する
総合実施計画量の算定漏れをなくす
サインをもらう時期を変更する
経管栄養ラベルの交換を効率よく行なう
経管栄養チューブや表示方法の見直し
洗濯物の間違いをなくす
ネットに名札を装着する
日直業務の質の向上
事務日直当直マニュアルの改訂
チップの数を減少させる
平成21年11月発表
79
平成 21 年度(7 サークル)
部署
テーマ
改善策
3F病棟
西病棟
平成21年11月27日に親和会忘年会で行なわ 平成22年5月11日の開院記念日に行なわれ
外来
れる第2回キックオフ大会にて部署ごとの今後 る第3回QCサークル発表大会にて取り組ん
施設用度課
取り組んでいくテーマを発表する。
だテーマに対しての結果を報告する。
医事課
診療放射線室
リハビリテーション室
F.医療従事者確保対策
1.PR動画による医師募集 2.関東・関西吉賀会へのアプローチ 3.研修病院とし
ての働きかけ 4.島根県医療対策課医師確保対策室など県の医師確保へのアプロ
ーチ 5.看護師確保のための就職キャンペーン合同セミナーや就職ガイダンスへ積
極的に参加する 6.働きながら進学することのメリットや六日市病院の奨学金制度の
説明をし、中国地区及び九州地区の看護学校を訪問 7.看護職者離職対策プロジ
ェクトチームを立ち上げ、看護師や看護補助者等の看護部職員にとって働きやすい
職場環境を構築している。 8.臨床心理士による相談 9.六日市病院がリハビリ実習
を引き受けている 8 校に働きかけをする10.求人票を中国地区、福岡県、実習施設へ
送付。11.近隣専修学校の教員への要請 12.島根大学医師地域推薦枠での推薦
以上の対策を講じてはいるが、医師については大変厳しい。しかしながら、島根県の
ご支援を戴き、現在2名を紹介されている。六日市病院が社会医療法人に認定された
事も大きな力になっていると思う。今後、地域拠点病院としての位置づけがなされれば、
更にご支援が戴けるものと考えている。
問題点:
病院単独でのスタッフ確保には限界を感じている。
町には吉賀町の医療を維持するための絶対条件であることを常に訴え続け、町及び
地域住民参加型の募集体制の構築が急がれる。
人材確保強化に力を入れているが町外からの採用者の住居確保も急務であり、吉賀
町と連携する必要がある。
ガイダンスの方法・場所の考慮が必要。
学校訪問についても訪問先の選定・場所の見直しが必要。
看護職員の人員確保の為に、新たな広報方法等の検討も必要。
G.未収金対策
未収金対策プロジェクトチームにおいて、特に経理課メンバーによる定期的(2,3 ヶ月
に 1 度)な督促状の発送をしている。外来未収分については、会計担当ニチイ学館と
協力し、未払いの精算をしてもらうよう声掛けに努めている。入院費未払いについては、
退院時の未収金マニュアルに基づき医事課と看護部が連携し、事前に入院費の計算
80
を行い、即日入金ができない場合は、医事課が診療費確約書を取り、未収金増額防
止を図っている。また、自賠責(医事課)、労災(医事課)、診断書(中央病歴)等の未
収に関しては、各担当が早急に請求し回収している。
プロジェクトチームを組織し、計画的に未収金対策を強化する。具体的には、頻繁に
督促状を発送し、外来及び入院費の未収金を減少させる。さらに、多額未収者につい
ては個別に家族にあたり回収対策を講じる。
未収金年度別残高推移
(総計)
H19年度
4月残高
49,258,098
9月残高
49,311,128
H20年度
H21年度
48,478,024
47,504,740
49,041,621
49,105,487
H19.4 -H21.9
H19-H21
1,753,358
205,641
152,611
平成19年度4月とH21年9月を比較すれば約15万円未収金の減
平成19年度4月とH21年4月を比較すれば約175万円未収金の減
平成19年度9月とH21年9月を比較すれば約20万円未収金の減
未収金年度別残高推移
(医科)
H19年度
4月残高
42,823,619
9月残高
42,546,323
H20年度
H21年度
42,081,959
41,922,299
42,499,130
43,631,689
H19.4 -H21.9
H19-H21
901,320
-1,085,366
-808,070
平成19年度4月とH21年9月を比較すれば約80万円未収金の増
平成19年度4月とH21年4月を比較すれば約90万円未収金の減
平成19年度9月とH21年9月を比較すれば約80万円未収金の増
未収金年度別残高推移
(歯科)
H19年度
4月残高
1,027,829
9月残高
1,082,505
H20年度
H21年度
939,959
908,824
1,102,869
420,589
H19.4 -H21.9
H19-H21
119,005
661,916
607,240
平成19年度4月とH21年9月を比較すれば約60万円未収金の減
平成19年度4月とH21年4月を比較すれば約11万円未収金の減
平成19年度9月とH21年9月を比較すれば約66万円未収金の減
81
未収金年度別残高推移
(介護)
H19年度
4月残高
5,406,650
9月残高
5,682,300
H20年度
H21年度
5,456,106
4,673,617
5,439,622
5,053,209
H19.4 -H21.9
H19-H21
733,033
629,091
353,441
平成19年度4月とH21年9月を比較すれば約35万円未収金の減
平成19年度4月とH21年4月を比較すれば約73万円未収金の減
平成19年度9月とH21年9月を比較すれば約35万円未収金の減
総括:総枠としては、未収金額が減じてみえるが、歯科診療日数が減ったことによる、
発生学の減少と介護の未収金が減ってきている。しかしながら、医科は総額が大きく、
実態としては増加したとみるべきである。
毎月の検証と督促の実施が必要である。
H.補助金の利用
最大の効果は、吉賀町からの向こう3年間で3億円、年間1億円の補助金の決定であ
り六日市病院の健全化に向けて活力のあるものになる。
平成21年3月に県感染症指定医療機関施設・設備整備費補助金を利用し人工呼吸
器1台・防護衣330セットを導入(300万8千円の助成決定)
平成21年8月に自動車事故対策費補助金にてCT更新を申請するも採択ならず。
平成21年9月に県単独医療設備整備費補助金を利用してのCT更新を計画中。
平成21年8月に耐震診断をし、6000万円の補助金が次年度措置される。
補助金
平成19年度 平成20年度
救急・群輪番制病院補助金
¥7,915,802
¥8,139,678
吉賀町補助金
平成21年度
¥8,000,000
¥100,000,000
院内保育所運営費補助金
¥3,757,000
¥1,824,000
¥1,824,000
継続雇用定着促進助成金
¥1,200,000
¥1,200,000
¥1,200,000
¥289,425
¥289,425
¥259,000
吉賀町(経営コンサル診断料)
¥0
¥2,500,000
¥0
島根県・新型インフルエンザ整備
¥0
¥3,008,000
¥0
島根県・医療施設整備補助金
¥0
¥0
¥0
¥13,162,227
¥16,961,103
¥111,283,000
特定求職者雇用開発助成金
合計
82
I.建物
★耐震対策
平成21年6月 【医療施設耐震化臨時特例交付金】の交付に併せて耐震補強工事実
施計画を策定するための準備に入る。
【医療施設耐震化臨時特例交付金】とは、
未耐震の災害拠点病院、救命救急センター及び二次救急医療期間が行う、
耐震化を目的とした新築、増改築、耐震補強工事に要する経費
【対象病院】
・未耐震の災害拠点病院、救命救急センター二次救急医療機関
・開設者は制限なし(公立病院も対象)
・県が耐震化整備指定期間として指定(国の承認)
【医療施設耐震化臨時特例交付金】申請
7 月 6 日 基金による耐震化事業を希望することを県に連絡
7 月 24 日 基金事業による耐震化事業概要を県に提出
8 月 21 日 医療施設耐震化整備補助金事業計画県に提出
『申請内容』
総
補
工
事
助
事
業
対
象
期
費
129,570,000円
額
60,177,054円
間
4ヶ月
8 月 31 日 耐震診断業務完了
9 月 4 日 【医療施設耐震化臨時特例交付金】について県より内示の報告
(民主党への政権交代による交付金見直しの中で削減はされなかった。)
【今後の流れ】
平成 22 年 3 月までに耐震補強工事実施業者を選定し平成 22 年度中工事完了を目
指す
期限「平成 22 年 1 月末日(仮)」 設備設計・意匠設計の完了
期限「平成 22 年 2 月末日(仮)」 (構造計算書・建築構造図・設備設計・意匠設計)
をもとに「耐震補強工事日程及び耐震補強工事の見積を各業者に作成依頼」
83
(外壁補修・屋上の防水補修工事の見積及び工事日程をあわせて各社に依頼)
耐震補強工事及び外壁・防水補修工事概算費用
【外壁補修概算見積】
株式会社カネキ
・第1期工事
¥13,965,000
・第2期工事
¥31,080,000
・第3期工事
¥27,300,000
【屋上防水補修工事】
株式会社カネキ
【 耐震補強工事】
株式会社大建設計
【総工事費用】
¥54,390,000
¥129,570,000
¥256,305,000
耐震補強工事・外壁・防水補修工事総額での競合となります。
期限「平成 22 年 3 月末日(仮)」 に工事業者選定
J.建物付帯設備
4月
平成19
年
平成21年
¥18,375,000
職員で対応。
コカコーラの
協力を得る
6月
院内全ての自動販売機を一階エントランスホールに集約し、「憩いのスペース」
を設ける。
8月
安全性を考え、院内トイレ入口の目隠しボードをカーテンに変更
¥199,500
受動喫煙防止のため喫煙ルームをMRI室横に設置。
¥422,100
防災センター通用口に24時間監視の防犯カメラを設置。
¥294,000
セキュリティー強化対策として、通用口全てにオートロック施錠を取り付ける。
¥441,000
以前から問題になっていた1階エントランスホールの照度不足解消のため照明
を増設する。
¥737,000
10月
平成20
年
医事レセコンピューターを更新(将来のオーダリングシステム・電子カルテ化に対
応可)
9月
11月
5月
84
今後の更新予定・検討中(設備)
分類番号
①
②
③
④
⑤
⑥
分類名
危機管理
医療の質の管理
施設基準・法的整備
構造・設備の修理及び更新
患者様サービス環境整備
その他
分類番号
【病院設備】
①・③
厨房床補修及び床面塗装
ボイラー
④
内容 実施予定日 平成21年11月16日∼11月19日 予備日
11月20日
④
③
地上デジタル放送対応予定
¥513,450
【森林整備加速化・林業再生事業補助金】を
利用しての木質バイオマスボイラーの導入を検討
するも民主党の政権交代により22年度補助
金事業計画は凍結23年度以降に持ち越しと
なったため木質バイオマスボイラーだけでなく小
型貫流蒸気ボイラー等(重油・ガス)の導入も
合わせて検討していく。また他の補助金につ
いても調査中。
浄化槽撤去(木質バイオマスボイ
ラー設置時は必要)
⑤
金額
¥15,000,000
病室TVはパースジャパンとのレンタル契約(7
年)であり、H24年3月の契約満了まではアナ
ログテレビ据え置きのまま地上デジタルチューナーを
設置し対応する予定である。しかし、せっかく
のデジタル放送化対応なのでTVの交換も含
め契約の見直しを交渉していく。
エレベーター1号機
¥5,782,000
エレベーター2号機
¥7,154,000
火災報知設備
非常放送設備更新
¥5,880,000
スピーカー増設
非常放送設備更新
¥4,725,000
④
給水、給湯、蒸気、排水、配管更
新
¥15,000,000
①・⑤
院内手すり改修工事
¥35,000,000
⑤
ゴミ置き場更新
¥4,000,000
⑤
大浴場改修
¥1,500,000
⑤
バリアフリー対策(正面玄関・談
話室)
¥2,500,000
⑤
病室カーテンメンテナンスリース
¥11,025,000
オーダリングシステム
¥84,000,000
②・⑤
電子カルテ
85
分類番号
内容 実施予定日 【病棟設備】
金額
④・⑤ 空調設備見直し(病棟内)
未定
④・⑤ 加湿機更新
未定
4F病棟医療ガス設備工事概算見積
②
分類番号
1.医療ガス設備器具工事
¥3,624,000
2.酸素配管工事
¥3,128,000
3.吸引配管工事
¥3,273,000
内容 実施予定日 【厨房設備】
①・③ 厨房内エアコン更新
⑤
金額
¥6,772,500
温冷配膳車7台
¥8,580,810
86
K.医療機器
医
療
機
器
(100万円以上)
3月
セントラルモニターDS-7520新規購
入(5F病棟)
¥1,874,985
3月
CT管球及び管球冷却装置更
新(診療放射線室)
¥9,975,000
年度合計
¥11,849,985
6月
Apron EUB7000HV(日立メディ
コ)腹部・頚部及び心エコー更新
(内視鏡室)
¥4,305,000
10月
生体情報モニターDS-7640新規
購入(2F病棟)
¥2,905,350
平成19年
平成20年
年度合計
平成21年
¥7,210,350
3月
生体情報モニターBP-608EVⅡ
(全身麻酔器用)更新(手術
室)
¥2,068,500
3月
メラ全身麻酔器MD-751AK新規
購入(手術室)
¥1,766,625
CT装置更新及びPACS装置
新規導入(診療放射線室)
約¥70,000,000
【平成21年自動車事故対策補助金】の申請
12月導
をするも不採択
入予定
【特定医療設備整備補助金】の申請(結果は
11月中旬以降)
※補助金は上限1500万円まで
年度合計
¥73,835,125
87
平成 22 年度以降医療機器整備計画(今後検討の必要ありと思われる機器)
【医療機器】
内容 実施予定日 金額
【島根県地域医療機能確保設備整備補助金】平成22年度以降申請予定
救急システム
¥13,637,000
心電計 FCP-7541
救急用生体情報モニター BMS-6501
除細動器 TEC-5531
超音波診断装置 M-Turbo
内視鏡システム
オリンパスEVISルセラ
¥18,385,000
CR装置
コニカミノルタ(CR REGIUS370)(CR REGIUS570 ¥19,400,000
【診療部】
シロナ インスツルメント専用高圧蒸気滅菌器 DACユニバーサル
金額
【診療協力部】
フクダ電子 解析付心電計
フクダ電子 長時間心電用データレコーダ
富士フィルムメディカル MSグリッド12:1(半切・大角)
テクノリンクス スーパーテクトロン HP400
金額
¥978,285
¥3,215,100
¥1,662,150
¥213,750
¥1,680,000
金額
【看護部】
松吉医療器械 投薬車(27床用・L)
松永製作所 軽量ストレッチャー
¥258,300
¥260,400
¥2,157,750
¥2,905,350
パラマウントベッド KQ-86140
3F病棟 生体情報モニターDS-7640
4F病棟 生体情報モニターDS-7640
¥2,905,350
¥1,522,500
2F病棟 除細動器
4F病棟 除細動器
¥1,522,500
*導入に当たっては、補助金利用を最優先に考える
88
L. 年度別 主な備品購入・修繕修理・工事内訳
平成 19 年度
【①危機管理】
1.導入及び更新
手作業で行っていたラベル作成集計業務をコンピューターに
(株)トーショー 注射薬払出支援システム購入 より実施でき短時間で正確な業務が行えるため、安全
性や作業性を考慮して導入した。
1,680,000
1,680,000
合 計
2.修理及び改良
ベッド柵修理改良
介護施設及び病院等でベッド柵の隙間に首を挟み窒息
死する事故が国内で発生し規格の変更変更があったた
め規格に対応するため実施
121,800
地下タンク液面計取替え修繕工事
ボイラーにA重油を供給する地下タンクの液面計に誤差が
生じました。誤差量は1500ℓであり、冬場の1日の使用量
に相当するため液面計の修理を実施
299,250
421,050
合 計
2,101,050
【①危機管理】19年度合計
【②医療の質の確保】
1.医療機器導入及び更新
(株)トプコン コンピューターレンズメーターCL-200購入
眼科外来で使用しているレンズメーターは古く手動式であり
作業性が悪い、また、患者様の待ち時間等を考慮し更
新を決定した。1ヶ月間の検証を実施し検査時間が約
1/10であることが確認できたため導入決定
343,350
欧和通商(株) メイフィールド型頭部固定装置購入
手術用機器であるため、作業性及び安全性が要求され
る機器であり購入後約10年がたっていたため更新した。
831,600
オリンパスメディカルシステムズ(株) 上部用EGクリップ購入
内視鏡的止血術において操作性、正確性の向上のため
導入
138,600
その他
162,750
1,476,300
合 計
2.備品導入及び更新
以前は、歯科口腔外科のみ患者番号が一元化されてい
なかったため院内の患者番号一元化の実施を目的とし
て歯科コンピュータを導入
867,279
米国ステリス社 バイオロジカルインジケータイン 院内の滅菌業務を適正に行うため、滅菌工程の管理及
びモニタリングが必要であるため導入
キュベータS3087購入
108,150
その他
465,520
(株)モリタ DOC-5及びCPU切替器
1,440,949
合 計
89
3.医療機器修理
人工呼吸器ニューポートE100iオーバーホール
426,615
人工呼吸器ベネット740NO.1オーバーホール 432,600
保守点検等を実施しても消耗部品等の劣化は避けられ
人工呼吸器ベネット740NO.3オーバーホール ないため定期的に機能低下防止のため実施
449,400
人工呼吸器ベネット740NO.5オーバーホール
406,350
自動血圧装置HBP-103iオーバーホール 126,000
胃カメラ(GIF-XQ230)修理
345,933
全自動分割分包機
新規更新と合わせて検討し修理が有利であると判断さ
れたため実施
その他
391,902
1,178,406
3,757,206
合 計
4.消耗品購入
液体ヘリウム500ℓ購入
MRI装置で使用しているヘリウムは撮影するごとに消費す
るため定期的に注入している
682,500
日本版精神健康調査28項目版200部購入 看護職員のメンタルヘルスケアの一環として導入
41,160
ネオフィード栄養ボトル600ml(オレンジ5入り)37個 看護業務の改善のため導入
11,760
735,420
合 計
5.図書購入
看護部マネジメント継続購読
医療の進歩に伴い常に新しい看護技術等のスキルを身に
つけるため購入
その他
55,040
373,885
428,925
合 計
7,838,800
【②医療の質の確保】19年度合計
【③施設基準・法的整備】
1.法定検査・自主検査
人工呼吸器サーボ点検整備
71,400
電気メスエクスキャリパー点検修理
メラ麻酔器気化器定期点検
29,610
医療機器の性能を確保するため定期点検が必要であ
るため実施
除細動装置定3台定期点検
197,506
輸液ポンプTOP-2200定期点検
液体酸素タンク定期自主検査
消毒器性能検査(2台)
ガス滅菌器定期点検
レジオネラ属菌検査(4月・8月・12月)
72,450
84,000
液体酸素タンクは患者様に酸素の提供をするため必要不
可欠であり故障の許されない設備であるため、定期自
主点検を実施している。
オートクレーブ、ガス滅菌器は院内感染防止のため定期的に
滅菌状態の点検を実施している。
大浴場(男女)、機械室チラー、OP室チラーなど年3回のレジ
オネラ菌検査が法で義務付けられている。
90
57,750
27,600
79,055
66,150
作業環境測定(H19下期)実施
作業環境測定(H19上期)実施
当院で使用しているガス滅菌器でエチレンオキシドを使用して
おり有害物質が含まれているため漏れがないか作業環
境測定士による測定が義務付けられている。
35,700
556,500
その他
1,313,421
合 計
2.消耗品購入
ABC粉末消火器CA20EA 1個
35,700
耐用年数を超えたものを更新
13,800
13,800
合 計
3.図書購入
医科点数表解釈他11冊
診療報酬改訂の対応のため購入
その他
13,467
166,888
合 計
180,355
【③施設基準・法的整備】19年度合計
1,507,576
91
2.設備の新設
MRI室横喫煙室設置
受動喫煙防止を目的に設置
その他
422,100
868,500
1,290,600
合 計
【④構造設備の修繕及び更新】19年度合計
12,605,037
【⑤患者サービス・環境整備】
1.備品購入
病棟で使用中のベッドは古く老朽化している、また手動
パラマウントベットKQ86140(中古品)20台 でありスタッフを呼ばなければベッドの背もたれを上げるこ
とができない。電動ベッドを導入すれば患者様自身が操
購入
2,142,000
作可能であり導入
2,142,000
合 計
【⑤患者サービス・環境整備】 19年度合計
2,142,000
【⑥その他】
1.備品購入
バックシーラーHS-400購入
滅菌バッグ用のシール機が故障していたため、適正な滅菌
が行えなくなる恐れがあり更新
その他
388,500
2,184,593
合 計
2,573,093
2.備品修理
フードスライサー修理
故障のため修理。新規購入と比較し(新規購入の場合
¥1,380,000)修理が有利であるため修理を実施
その他
582,750
617,891
合 計
1,200,641
3.車両管理
職員送迎用マイクロバスが走行距離40万キロを超え老朽化
キャラバン マイクロバスGX ハイルーフ ロング3000購入 がすすみ車検等にも費用がかかるようになってきたた
3,100,000
め更新を検討。
日産グロリア2.5ナビエディション中古車(年式13/9)購入 送迎用に使用しているクラウンの劣化に伴い更新
1,450,000
その他
1,230,140
合 計
5,780,140
92
4.図書購入
『最新・医療事務入門』購入
診療報酬の改訂及び新入職員の教育などに必要であ
るため購入
その他
2,520
47,135
合 計
49,655
5.消耗品購入
コピー用紙A4@2,480円60箱購入
原油の高騰に伴い値上げになるため、値上げ前に6ヶ
月分購入し保管
1,488,000
事務用品
905,638
車用品
275,499
厨房用品
109,615
その他
14,065,716
合 計
16,844,468
【⑥その他】19年度合計
26,447,997
①∼⑥ 19年度総合計
52,642,460
平成 20 年度
【①危機管理】
1.導入及び更新
防犯カメラ一式
有事の際の不審者の確認を目的として防犯カメラを導入
294,000
防犯強化に伴う通用口テンキー設置
防犯カメラに続き防犯強化を目的として各で入り口にテン
キーを取り付け、病院職員以外の方が正面玄関以外の
入り口から出入できないようにした。
441,000
NOD32アンチウイルス対策ソフト更新
個人情報漏洩の防止のためアンチウィルスソフトを以前から導
入、契約更新を実施
合 計
59,535
794,535
794,535
【①危機管理】20年度合計
93
【②医療の質の確保】
1.医療機器導入及び更新
腹部、頚部及び心エコーの需要が高まり現在の古くなった
超音波診断装置Apron EUB-7000HV購入 装置では対応が難しくなってきたためより高性能な装置
4,305,000
に更新をする必要があると判断された。
全身麻酔器用生体情報モニターが古くなり検出に誤差が
生態情報モニターBP-608EVⅡ(全身麻酔器用) 出始めたが、修理して使用するよりも更新のほうが有利
であると判断されたため更新
2,068,500
以前使用していた麻酔器は平成20年3月より修理不能
メラ全身麻酔器メラ麻酔器用ベンチレータ購入 対応になっており、更新が必要となった。2次救急医療
1,766,625
機関として必要な装置であり更新した。
小児救急マットPEM購入
小児の救急患者が搬送された場合を想定し必要と判断
されたため購入
24,675
生態情報モニターDS-7640システム購入
修理不能対応であり送信機の数量不足となり新規更新
を必要としたため更新
2,905,350
その他
467,145
合 計
11,537,295
2.備品導入及び更新
特定健診スタートにより、健診受診者の増加が見込まれ、
総合健診システムG-STEP・総合保険指導 健診業務の煩雑化が予想されたため導入。また、標準
様式の電子データでの提出が必須となるため、特定健診
支援システムG-JUMP
2,730,000
の実施にはソフトウェアが必要となった。
政府管掌健康保険生活習慣病健診を実施するにあた
『ひとめでわかる!健診FDチェックシステム』購入 り、健診結果FDの仕様変更により現行のシステムは使用
できなくなったため更新
マットセンサー CVP-2335 5台購入
患者様の安全確保、リスク軽減及び深夜勤務の労務軽
減を目的として導入
71,400
189,000
介護施設及び病院等でベッド柵の隙間に首を挟み窒息
ベッドサイドレールKS-160 2本入り×110購入 死する事故が国内で発生し規格の変更変更があったた
843,150
め規格に対応するため購入
その他
621,731
合 計
4,455,281
3.医療機器修理
大腸ビデオスコープPCF-P240AL
新規購入と比較を実施し修理が有利であると判断され
たため修理を実施。今後修理不能対応になる予定はま
だありません。
その他
472,500
1,941,020
合 計
2,413,520
94
4.消耗品購入
液体ヘリウム500ℓ購入
MRI装置で使用しているヘリウムは撮影するごとに消費す
るため定期的に注入している
その他
735,000
7,203
合 計
742,203
5.図書購入
『看護部マネジメント』継続購読
医療の進歩に伴い常に新しい看護技術等のスキルを身に
つけるため購入
その他
59,627
333,691
合 計
393,318
19,541,617
【②医療の質の確保】 20年度合計
【③施設基準・法的整備】
1.法定検査・自主検査
トップ輸液ポンプ定期点検
医療機器の性能を確保するため定期点検が必要であ
るため実施
オートクレーブ2台性能検査
消毒器(2台)性能検査
ガス滅菌器定期点検
84,000
608,370
年に1回性能検査を実施していますが、規定の能力を発
揮できていない場合オーバーホールを実施し機器全体の消
耗品(パッキン)等の交換を実施している。
NO.1ボイラー性能検査前、不良箇所整備
27,600
270,060
533,400
液体酸素タンク定期自主検査
液体酸素タンクは患者様に酸素の提供をするため必要不
可欠であり故障の許されない設備であるため、定期自
主点検を実施している。
57,750
アスベスト分析調査依頼
トレモライト等3種類を対象とした分析調査を実施し、国、県
に対し報告
73,500
作業環境測定(H20上期)実施
作業環境測定(H20下期)実施
オートクレーブ、ガス滅菌器は院内感染防止のため定期的に
滅菌状態の点検を実施している。
レジオネラ菌属検査(4月・8月・12月)
大浴場(男女)、機械室チラー、OP室チラーなど年3回のレジ
オネラ菌検査が法で義務付けられている。
その他
35,700
35,700
66,150
79,500
合 計
1,871,730
2.消耗品購入
消火器ABC粉末消火器10型15本20型5本購入 有事に備え消火器の使用期限切れのものを更新
合 計
3.図書購入
薬事新聞『薬事日報』継続(6ヶ月)
194,250
194,250
薬事法改訂や新薬の情報等に対応のため購入
その他
17,640
95,886
合 計
113,526
2,179,506
【③施設基準・法的整備】 20年度合計
95
【④構造設備の修繕及び更新】
1.設備の管理
給湯配管改修
配管の老朽化により漏れが生じていたため改修
228,900
MRI装置水冷却装置(チラー)修理
MRI冷却装置の故障によりMRI装置ノ撮影ができなくなっ
たため、修理を必要とした。
420,000
グリストラップ蓋製作
錆が発生しており弱くなっていたため、安全のため新規
作成
304,500
その他
4,649,341
合 計
5,602,741
2.設備の新設
副院長室洗面ユニット設置
副院長室には、洗面ユニットがなく感染予防対策のため設
置
299,250
合 計
299,250
【④構造設備の修繕及び更新】 20年度合計
5,901,991
【⑤患者サービス・環境整備】
1.備品購入
オムニマット/トリオレ(OH-881MT 84cm幅)80枚購入 衛生面、感染対策等を考慮し更新
2,436,000
病棟で使用中のベッドは古く老朽化している、また手動
でありスタッフを呼ばなければベッドの背もたれを上げるこ
パラマウントベットKQ86140(中古品)20台購入 とができない。電動ベッドを導入すれば患者様自身が操
作可能であり導入
2,136,750
合 計
4,572,750
4,572,750
【⑤患者サービス・環境整備】 20年度合計
【⑥その他】
1.備品購入
コールドテーブルRT-150PNE
冷却ガス漏れにより冷蔵機能の低下があり修理の検討
をしたが、古くなっており修理するよりも購入した方が省
エネ等を考慮すると有利であると判断され購入
平成21年4月の外来診療録の更新期に際し、保管場所
ウッドカルテシェルフA4タテオープン5段 18台購入 の移動を行うため棚を必要とし購入
その他
303,765
322,200
2,464,258
3,090,223
合 計
96
2.備品修理
調剤台のクリンメイト集塵機ファンの修理
集塵機操作パネルの故障により修理
その他
122,850
783,269
合 計
906,119
現在使用中のクラウンの車検にあわせて比較し購入が有
日産ローレル2.5メダリスト中古車(年式12/10)購入 利と判断されたため購入
519,920
日野バス(小型)車検
246,964
その他
757,554
3.車両管理
合 計
1,524,438
4.図書購入
『日本医事新報』継続購読
診療報酬の改訂及び新入職員の教育などに必要であ
るため購入
その他
41,598
60,635
合 計
102,233
5.消耗品購入
事務用品
2,194,866
車用品
137,340
厨房用品
199,103
その他
11,095,259
合 計
13,626,568
【⑥その他】 20年度合計
19,249,581
【①∼⑥】 20年度合計
52,239,980
平成 21 年度
【①危機管理】
1.導入及び更新
貴重品ロッカー
各病棟に盗難防止のため、貴重品ロッカーを設置
450,000
450,000
合 計
450,000
【①危機管理】21年度合計(10月30日現在)
97
【②医療の質の確保】
1.医療機器導入及び更新
輸液ポンプ、シリンジポンプ
導入から年数が経っており修理不能対応になった。リース
更新時期を機会に新規更新
その他
735,000
125,685
合 計
860,685
2.備品導入及び更新
エアーマット
院内での褥瘡発生抑制のため高性能エアーマットを導入。
887,250
ポジショニングピロー
高性能エアーマット導入に併せて体位保持、体位変換を目
的として導入
684,075
その他
372,415
合 計
1,943,740
3.医療機器修理
管球冷却装置
CT管球一体型熱交換器(冷却装置)の劣化のため交換
が必要となったため交換
画像診断装置 DRY3000(MRI用)
故障によりフィルムの画質が乱れたため修理
その他
9,975,000
480,900
1,102,443
合 計
11,558,343
4.消耗品購入
液体ヘリウム1000ℓ購入
MRI装置の誤作動により、ヘリウムが抜ける現象が発生し
たため補充
合 計
1,575,000
1,575,000
5.図書購入
PACS導入検討中であり、システムの特性を把握するため
医療画像PACS(日本放射線学会出版) に必要であるため購入
その他
5,040
52,230
合 計
57,270
【②医療の質の確保】21年度合計(10月30日現在)
15,995,038
【③施設基準・法的整備】
1.法定検査・自主検査
ボイラー性能検査
オートクレーブ性能検査及び点検
簡易水道の検査受検
年に1回性能検査を実施していますが、規定の能力を発
揮できていない場合オーバーホールを実施し機器全体の消
耗品(パッキン)等の交換を実施している。
水道法施工規則代56条で規定され、当院では4月、10
月に水槽の清掃を行い、11月に毎年検査を受検してい
る
98
27,600
609,777
16,500
液体酸素タンク定期自主検査
液体酸素タンクは患者様に酸素の提供をするため必要不
可欠であり故障の許されない設備であるため、定期自
主点検を実施している。
その他
57,750
163,800
合 計
875,427
2.消耗品購入
レジオネラ薬品
レジオネラ菌発生を防止するため定期的に薬品を注入し
ているため購入
27,500
防火対象物格納箱等
有事に備え消火器の使用期限切れのものを更新
97,912
合 計
125,412
【③施設基準・法的整備】 21年度合計(10月30日現在)
1,000,839
【④構造設備の修繕及び更新】
1.設備の管理
厨房内排水修理
厨房内の排水管の詰まりを取り除くため工事が必要と
なったため実施
299,250
厨房排水工事追加工事
排水管工事を実施した際、管内の水中ポンプの不良が
確認されたため追加工事としてポンプ交換が発生した
525,000
厨房床補修及び塗装工事
厨房内床面の塗装が剥がれてきた箇所が目立ってきた
ため雑菌防止を考慮し床面の補修工事を実施
513,450
水封式吸引ポンプ
病棟で吸引などに使用している吸引ポンプの使用年数
がたち性能の低下が見られたためオーバーホールを実施
630,000
その他
3,669,310
合 計
5,637,010
2.設備の新設
玄関ホール照明更新
玄関ホールの天井にある照明は、電球の交換が困難で
あり足場等の設置をして交換する必要がある。これを機
会に照明器具を更新し、職員の管理が出来る状態にし
た。
合 計
737,000
737,000
【④構造設備の修繕及び更新】 21年度合計(10月30日現在)
99
6,374,010
【⑤患者サービス・環境整備】
2.消耗品購入
オシボリタオル1ロット購入(1200枚)
病棟で手洗いの出来ない方に対しオシボリタオルを配布す
るため購入。(1日あたり約750枚使用)
合 計
46,000
46,000
【⑤患者サービス・環境整備】 20年度合計(10月30日現在)
46,000
【⑥その他】
1.備品購入
ブレンダー購入
修理及び新規購入と比較し購入が有利であると判断さ
れたため購入
214,200
アコーディオンカーテン
放射線科のX線室の入り口に鍵がついていないため扉
の変更及び鍵を取り付けた。(FCR設置等したため個人
情報の漏洩防止の目的)
40,000
インターホン
新型インフルエンザの疑いのある患者様が来院される場
合、正面玄関のインターホンで来院を知らせていただくため
に設置(他の患者様に対する感染防止を目的として設
置)
21,800
その他
2,317,036
合 計
2,593,036
2.備品修理
コンベクションオーブン修理
新規更新と比較し修理が有利であると判断されたため
修理を実施
27,300
レイキ冷蔵庫修理
冷蔵庫内配管の破れによる水漏れが発生し修理を実
施
26,750
その他
187,590
合 計
241,640
3.車両管理
日野バス(小型)車検
車検の時期となり継続して使用する必要があるため実
施
その他
235,604
408,992
合 計
644,596
5.消耗品購入
事務用品
1,032,356
車用品
115,920
厨房用品
209,160
その他
4,952,026
合 計
6,309,462
【⑥その他】 21年度合計(10月30日現在)
100
9,788,734
【①∼⑥】 21年度合計(10月30日現在)
33,654,621
H19
【①危機管理】
【②医療の質の確保】
【③施設基準・法的整備】
【④構造設備の修繕及び更新】
【⑤患者サービス・環境整備】
【⑥その他】
年度合計
H20
H21(10/30)
2,101,050
7,838,800
1,507,576
12,605,037
2,142,000
26,447,997
794,535
19,541,617
2,179,506
5,901,991
4,572,750
19,249,581
450,000
15,995,038
1,000,839
6,374,010
46,000
9,788,734
¥52,642,460
¥52,239,980
¥33,654,621
M.年度別研修及び講習
部署別研修費
H19年度
件数
H20年度
金額
件数
H21年度(11月まで)
金額
件数
金額
診療部
12
379,000
10
260,060
5
339,900
看護部
74
1,700,276
99
2,423,220
71
1,654,550
診療協力部
27
786,920
27
403,140
22
496,230
事務部
28
183,200
18
159,680
15
52,700
健康管理室
11
95,860
6
69,260
1
11,400
地域医療連携室
10
87,550
8
2,000
7
29,000
中央病歴管理室
4
2,340
0
0
0
0
医療安全対策室
3
19,500
4
45,210
1
22,500
合計
169
3,254,646 172
101
3,362,570 122
2,606,280
H19年度
主な研修名
診療部
日本消化器がん健診学会、日本臨床外科学会
看護部
看護学会、新人ナース研修、感染管理、実習指導者研修会
診療協力部
日本理学療法学会、日本薬剤師学会
事務部
労災診療費算定実務研修会、診療報酬改定セミナー、医療ガス保安講習会
健康管理室
産業心理臨床専門研修会、益田圏域緩和ケア地域ネットワーク会議、壮年期保健研修会
地域医療連携室
請求事務適正化研修、介護支援専門員更新研修、後期高齢者医療制度施行に伴う診療報酬請求事務研修会
中央病歴管理室
病院経営を改善するDPC活用法セミナー
医療安全対策室
感染管理セミナー、医療安全に関するワークショップ、結核研修会
H20年度
主な研修名
診療部
日本脳神経外科コングレス総会、日本外科学会定期学術集会、日本褥瘡学会学術集会
主任のマネジメント能力向上と人間関係調整力の磨き方、日本看護学会、固定チームナーシングで看護の質を支える
看護部
新人ナース研修、「看護必要度」評価者育成、院内研修と看護管理データ活用法、
認定看護管理者制度ファーストレベル研修
診療協力部
医療機器安全基礎講習会、呼吸カンファレンス「社会のニーズに応える新時代の呼吸ケア」
日本理学療法士協会全国学術大会、日本糖尿病療養指導士講習会、介護保険リハビリテーションマネジメント研修会
事務部
健康管理室
医療機器安全基礎講習会、診療情報管理研修会
日本心理臨床学会、全国健康保険協会管掌健康保険生活習慣病予防健診実施機関事務担当者打合会
地域医療連携室
成年後見制度講演会、認定調査研修、島根県臓器提供施設連絡会議、中国地区医療社会事業大会
中央病歴管理室
第34回日本診療録管理学会学術大会
医療安全対策室
新型インフルエンザ病院説明会、医療の安全∼管理者のためのリスクマネジメント、島根院内感染対策研究会
H21年度(11月まで)
主な研修名
診療部
日本外科学会定期学術総会、日本脳神経外科コングレス総会、日本内視鏡学会総会
看護部
医療安全に対する意識改革∼リスクマネジメントからセーフティマネジメントへ∼、看護必要度評価者院内指導者研修
よいチームワークを作るリーダーシップ、実践型プログラムによる新・主任力養成講座、新人ナース研修
看護の質を支える固定チーム活動、日本看護学会、認知症介護実践研修、医療安全に対する意識改革
診療協力部
島根県臨床エコー図研究会、日本理学療法学術大会、呼吸ケアカンファレンス、医用画像情報管理セミナー
日本摂食・嚥下リハビリテーション学会、日本人の食事摂取基準ブロック別講習会
事務部
レセプト電算処理システム説明会、医療ガス保安講習会、労災診療算定実務研修会、健康保険委員研修会
健康管理室
島根県看護職員メンタルヘルス支援事業「事例発表会」
地域医療連携室
介護支援専門員専門研修兼更新研修、認定調査研修
中央病歴管理室
医療安全対策室
そのまま生かせる演習型「KYTと5S」
102
N.AHA受講
救急活動を行うに当たり、患者様の生命を預かる者として、常に最新の救急活動の方
法を学ぶ必要がある。医療スタッフは当然のことであるが、その他の職種に対しても、
救急医療の質の確保は社会医療法人認定の根幹であり、研修講習を受講する必要
がある。その観点から、全職員を対象に、研修講習をして、救急活動に参加できる体
制を目指している。現在職員全体の86%が AHA 認定の HSAED または BLS(一次
救命処置)を受講終了している。この事により、当然、職員は確実な心肺蘇生法を行う
事が出来る。又、院内には、7箇所に AED が設置されており、即座の対応に答えるこ
とが出来る。又、講習受講に際して病院から費用として累計400万円強の支出をし、
医療の安全と質の向上を図っている。六日市病院の使命である救急対応の質の向上
と継続を目的に、全職員に受講を促している。
AHA受講者割合(対職員)
一次救命コース受講率
受講率
有効受講率
診療部
100%
86%
看護部
88%
44%
診療協力部
75%
57%
事務部
83%
78%
院長直属室
91%
55%
全体
86%
50%
⑦ 臨床検査室
【協同医学研究所側検体検査】
平成19年度
検査項目
入院
外来
生化学
3,420
5,326
血清
3,083
1,799
血液
3,198
2,845
血液ガス
262
11
Xマッチ
119
12
尿一般
1,087
3,692
便Hb
39
166
微生物抗原
0
0
細菌
392
222
結核菌
8
29
病理
43
126
細胞診
1
25
外注
404
1,328
合計
12,056
15,581
計
8,746
4,882
6,043
273
131
4,779
205
0
614
37
169
26
1,732
27,637
入院
3,865
3,442
3,566
224
130
459
74
0
428
12
27
13
506
12,746
平成20年度
外来
5,402
2,003
3,722
15
16
2,574
163
0
187
24
86
80
1,389
15,661
計
9,267
5,445
7,288
239
146
3,033
237
0
615
36
113
93
1,895
28,407
平成21年度(9月まで)
入院
外来
計
2,017
3,011
5,028
1,732
1,206
2,938
1,803
2,180
3,983
79
4
83
44
19
63
293
1,393
1,686
41
99
140
0
0
0
201
102
303
17
16
33
19
48
67
17
44
61
445
891
1,336
6,708
9,013
15,721
検査件数は、各項目とも横ばいである。しかし、今年度は若干増加傾向である。
103
【生理機能検査】
心電図
ホルター
Form
脳波
ABR
MCV
肺機能
合計
702
9
0
5
0
0
5
721
1,025
18
4
6
1
11
17
1,082
1,727
27
4
11
1
11
22
1,803
704
17
6
4
0
0
3
734
1,055
43
34
7
1
22
21
1,183
1,759
60
40
11
1
22
24
1,917
355
15
7
2
0
0
3
382
604
39
19
2
0
17
9
690
790
44
26
3
0
12
11
886
21年度から循環器内科の診療が開始されたため、ホルタ−心電図の検査数が増加し
ている。また、Form の検査数も増加しているが、これは整形からのオーダーが増加し
たためである。他の検査項目に関してはそれほど変動はなく、横ばいである。
⑧ 診療放射線室
19年度
20年度
21年度
人数総計 件数総計 人数総計 件数総計 人数総計 件数総計
一般撮影
4343
4376
2014
4070
ポータブル
1004
782
285
322
テレビ
119
70
43
70
血管
外科イメージ
1
CT検査
1330
2515
1344
1901
MRI検査
725
725
1088
1088
556
556
合計
7,522
725
8,831
1,088
4,242
6,919
H21年9月末現在
CT装置稼働状況調
年度(平成)
19年
20年
21年(9
月末現
在)
年間合計
(人数)
合計(人数)
総合計
/1月当
外来
728
60.7
入院
602
50.2
外来
864
72.0
入院
1651
137.6
外来
459
76.5
入院
885
147.5
104
1330
2515
1344
CT 稼動 状況( 年別 ・月別 )
250人
19年 外
来
200人
19年 入
院
150人
20年 外
来
20年 入
院
100人
21年(9月
末現在)
外来
50人
21年(9月
末現在)
入院
0人
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
放射線科としても効率的撮影や、点数増加等の情報発信をしてきており、その効果が
現れている。
CT 稼動状況は毎年増加傾向にあり、考察するに平成20年かのCT入院検査のクリニ
カルパス導入効果が現れていると推察される。(関係部署の協力)
今後、放射線室としてはマルチCT導入を考えており、その件数増加策としては、自治
体での一般CT検診、肺がん検診等での取り込みが考えられる。
MRI については19年度より400件増加している。更なる取組として、一回の検査項目
を減らし2回に分けて撮影する。
厚生労働省はフイルムをださない(フイルムレス)診療を評価する(電子画像管理加
算)考えを進めており、当院もPACS導入に向けて検討しており、運用の違いによる収
益差額のシミュレーション実施し、早急に導入することで収支率アップを検証した。
105
⑨ リハビリ室
リハビリテーション室取り扱い件数(単位:件)
2F
3F
4F
5F
西
外来
合計
平成19年度
4,751
3,353
2,742
3,100
6,835
9,243
30,024
平成20年度
4,681
3,742
3,279
4,165
7,147
11,496
34,510
※
平成21年度
2,665
1,971
1,770
2,268
3,973
5,946
18,593
※平成21年9月末現在
106
リハビリテーション室取り扱い件数
毎年のセラピストの増員により、入院、外来ともに取り扱い件数の増加が続い
ている。平成 21 年度においては理学療法士 1 名の増員があったため、その分
の取り扱い件数が増加すると予想される。平成 22 年度は理学療法士 2 名、作
業療法士 1 名、言語聴覚士 1 名を採用予定となっているため、さらに増加する
と予想される。
リハビリテーション室診療報酬(単位:円)
2F
3F
4F
5F
西
外来
その他
合計
平成19年度
17,641,700
86,400
14,600
144,800
15,329,650
33,217,150
平成20年度
15,497,800
1,226,250
791,050
1,389,300
16,053,800
7,868,600
357,000
42,826,800
※
平成21年度
8,187,950
1,778,800
832,000
946,450
7,173,910
3,743,400
22,662,510
※平成21年9月末現在
リハビリテーション室診療報酬
医療における診療報酬は平成 20 年の改定により若干引き下がったものの、入院
や外来リハビリテーションの需要が大きいために減収には至っていない。今後
も吉賀町においてはリハビリテーションを必要とする患者数は増加もしくは維
持されると考えられることから、一層のスタッフの充実が必要となってくる。
介護療養型病床においては平成 21 年度の引き下げで 1,500,000 円程度の減収が
見込まれている。介護事業については見直しが必要になってきている。今後の
介護保険の動向を吟味しながら、吉賀町における六日市病院という立場を考慮
した取り組みが必要となる。
107
リハビリ室年度別診療報酬推移
理学療法
医療
介護
脳血管リハ(Ⅰ・Ⅱ)
運動器リハ(Ⅰ・Ⅱ)
呼吸器リハ(Ⅰ・Ⅱ)
心大血管リハ(Ⅰ・Ⅱ)
ADL・外来移行加算
早期リハビリ加算
消炎鎮痛処置
理学療法(Ⅰ)
リハマネジメント加算
短期集中リハ実施加算
リハ体制強化加算
認知症短期集中リハ加算
合計
作業療法
医療
介護
脳血管リハ(Ⅰ・Ⅱ)
運動器リハ(Ⅰ・Ⅱ)
ADL・外来移行加算
早期リハビリ加算
リハ総合実施計画料
退院時リハ指導料
退院前訪問指導料
作業療法
リハマネジメント加算
短期集中リハ実施加算
リハ体制強化加算
合計
言語聴覚療法
医療
介護
指導料
計画料
脳血管リハ(Ⅰ・Ⅱ)
早期リハビリ加算
摂食嚥下機能療法
簡単
知能・
複雑
心理検査
極複雑
言語聴覚療法
リハマネジメント加算
短期集中リハ実施加算
リハ体制強化加算
合計
リハ総合実施計画料
退院時リハ指導料
退院前訪問指導料
平成18年度
平成19年度
平成20年度
2名
5名
5名
¥1,659,000
¥6,098,400
¥696,600
¥44,400
¥0
¥3,754,800
¥0
¥0
¥0
¥ 12,253,200
1名
¥3,169,600
¥13,379,100
¥447,300
¥61,800
¥0
¥12,024,000
¥1,293,250
¥80,400
¥1,932,000
¥ 32,387,450
0名
¥409,000
¥1,625,400
¥0
¥0
¥0
¥0
¥54,000
¥0
¥0
¥0
¥ 2,088,400
0名
¥4,834,000
¥13,775,100
¥1,507,900
¥1,363,800
¥3,362,800
¥12,078,000
¥1,531,000
¥0
¥2,291,800
¥ 40,744,400
0名
-
-
1名
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
1名
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥9,600
¥42,000
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥657,600
¥168,000
¥4,100
¥737,000
¥39,900
¥795,500
¥0
¥0
¥0
¥153,000
¥0
¥0
¥0
¥ 1,725,400
¥252,000
¥87,000
¥18,000
リハビリテーション室
¥ 14,393,200
¥ 33,217,150
¥ 42,826,800
¥ 22,528,480
一人当たり報酬
¥ 4,797,733
¥ 6,643,430
¥ 7,137,800
¥ 3,218,354
-
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥0
¥2,575,000
¥6,395,400
¥1,292,000
¥704,700
¥1,851,850
¥5,290,230
¥291,000
¥1,113,000
¥184,800
¥ 19,697,980
¥0
¥0
-
0名
平成21年度
6名
0名
¥0
¥0
¥0
※
-
¥732,000
¥36,000
¥1,441,150
¥0
¥0
¥0
¥294,350
¥0
¥0
¥0
¥ 2,503,500
¥225,000
¥102,000
¥0
※平成21年9月末現在
108
リハビリ室報酬(平成 18 年度∼平成 21 年度 9 月)
リハビリテーション室のセラピストの推移について、それぞれの年度で 3 名、5
名、6 名、7 名と順調に増員している。脳血管疾患リハビリテーションの報酬が
患者数の割に毎年低値を示しているが、これは運動器、呼吸器リハビリテーシ
ョンは施設基準(Ⅰ)であるが、脳血管疾患は施設基準(Ⅲ)であることが原
因である。その要因としては従事している作業療法士がいない事で、1 人の入職
により基準が(Ⅱ)に上がり、点数も現在の約 2 倍になる。数年後のリハビリ
テーションは包括化されることが考えられ、どのような状況でも対応できるよ
うなスタッフ数の確保と、地域医療に貢献できるような取り組みが必要となる。
⑩ 内視鏡・超音波検査室
1.
内視鏡検査
当院では主に消化管内視鏡検査を中心に行っている。健康診断としての検査は少
なく、何らかの症候、症状がある患者に対しての検査がほとんどである。症例数を見る
と、毎年ほとんど変化なく経過している。消化管疾患においては内視鏡検査は不可欠
のものであるが、上部、下部ともにある程度の苦痛を伴うため、敬遠されがちであるの
が現状である。近年上部消化管検査において、比較的苦痛の少ない経鼻内視鏡が
各施設で導入されつつあり、今後は当院でもその導入を視野に入れている。それによ
り、健診を中心に症例数が増加するのではないかと考えている。
2.
超音波検査
超音波検査は苦痛がほとんどなく簡便に施行できる検査ではあるが、施行する側の
技術が必要な検査である。現在当院では、院外研修等で技術の向上に努めており、
そのおかげで各種超音波診断技術は向上し、飛躍的に症例数も増加した。今後も新
しい技術を取り入れながら超音波診断能力を向上させていかなければならない。
年度別超音波検査・内視鏡検査
平成19年度 平成20年度 平成21年度
225
225
142
胃・十二指腸ファイバー
大腸ファイバー
49
36
16
気管支ファイバー
0
1
0
膀胱尿道ファイバー
1
8
5
ERCP
1
0
0
腹部エコー
306
456
292
頚部エコー
102
224
135
その他エコー
38
123
75
心エコー
145
382
205
合計
867
1,455
870
H21年度は9月末現在
109
⑪ 薬局
A.入院時持参薬の鑑別は、後期高齢者だけでなく全入院患者に対して、実施してい
る。主治医、看護師が患者の持参薬を把握し、重複投与、相互作用等のリスクを回避
して、適切な薬物療法が実施できるよう一包化の必要な患者には一包化を行うなどの
業務を遂行している。
B.お薬手帳の発行も、後期高齢者にとどまらず全退院患者を対象に発行している。内
容的にはまだ満足している状態ではない。理由として、他の業務におわれる、急な退
院等が上げられるが、そのような中、必要最小限以上の努力は払っている。
今後は、医師、看護師との連携を密に取り時間的余裕のなかでより充実したものを作
成していく必要がある。
持参薬鑑別件数(後期高齢者以外を
お薬手帳作成件数(後期高齢者以外を含む) 含む)
H20年度
作成数
H21年度
作成数
合計
368
合計
205
H21年9月末現在
鑑別数
合計
平成19年度
711
平成20年度
711
平成21年度
711
H21年9月末現在
C.①平成21年10月現在、全体の採用は815品目でそのうち後発医薬品の採用品目
116品目。対採用総数で約14%、対後発医薬品で約30%である。中央社会保険医
療協議会より発表された「2008年度後発医薬品の使用状況調査」(薬事日報、2009
年7月6日)によると病院326施設では医薬品全体711.9品目、後発品は86.0品目
となっており、概ね納得のいく数字である。②厚労省の認めた後発医薬品でも医薬品
費が安くなるメリットだけでなくデメリットもある。一度に多数を採用することにより医師、
看護師が慣れ親しんだ品名から聞きなれない品名に変わり覚えきれず間違えるという
リスクがある。先発品との効能・効果、規格が異なるものもある。また情報が乏しいもの
もある。薬は情報が重要で、情報がなければ単なる危険物に終わってしまう。③上記
の理由に加え名称類似品、外観類似品等の安全性の面を考慮し、採用は薬事委員
会(構成:医師、看護師、医事課、薬剤師)で積極的に検討し、診療部会に諮り段階的
に少しずつ採用している。
110
後発医薬品の採用率(H21.10現在)
品目名
品目数
①採用医薬品数
815品目
②採用医薬品で後発医薬品収載数
399品目
③採用後発医薬品数
116品目
全採用数に対する採用率
③/① × 100 = 14.2%
後発品数に対する採用率
③/② × 100 = 29.1%
⑫ 健康管理室
【健康診断業務】
外来健康診断受診件数
事業所健診
個人申
し込み
住民等健診
原爆健診
合 計
平成19年度 一般健 生活習 雇入時 吉賀町
原爆健 原爆健 六日市
国保人 原爆健
診
(H19.4∼H
慣病予 及び診 基本健
診精密 診がん 学園学 その他
(労安法
診
20.3)
防健診 断書等 康診査 間ドック
検査
健診 生健診
に基づ
322
33
事業所健診
8
個人申
し込み
31
3
住民等健診
41
3
1
67
4
原爆健診
合 計
平成20年度 一般健 生活習 雇入時
国保人
原爆健 原爆健 六日市
特定健
原爆健
診
(H20.4∼H
慣病予 及び診
診精密 診がん 学園学 その他
間ドッ
(労安法
診
21.3)
防健診 断書等 康診査 ク
検査
健診 生健診
に基づ
272
38
22
4
5
31
1
513
0
33
409
3
1 事業所健診の一般健診においては、申し込み時期によっては日程調整がつか
ない為、実施できない場合がありました。
2 住民等健診においては、平成 20 年度から基本健康診査が特定健康診査に変
わっています。住民等健診は吉賀町役場との委託契約によって行われているため、
平成 20 年度はシステムの準備等で個別健診は実施しないこととなり、当院での受
診件数が減少したものと思われます。
3 その他に関しては、事業所が行う肝炎ウイルス検査や児童結核健診など、不定
期であり、単発のものを挙げています。
111
【心理相談業務】
目的:看護部職員の離職対策を講じること
年間心理相談件
数
人間関係
平成19年度
(H.19.6∼
H.20.3)
16
割合
平成20年度
(H.20.4∼
H.21.3)
割合
23.2%
22
20.4%
勤労・就業意欲
0
0.0%
4
3.7%
ハラスメント
0
0.0%
0
0.0%
休職・退職
28
40.6%
21
19.4%
異動・昇進・昇格
2
2.9%
2
1.9%
給与・待遇
0
0.0%
1
0.9%
技能・能力
0
0.0%
6
5.6%
20
29.0%
37
34.3%
3
4.3%
15
13.9%
私生活
新入職者面談
合計
69
108
看護部退職者面談における退職理由分類(複数回答あり)
全退職者数※1
平成19年度
平成20年度
退職者面談
受面談率
を受けた者※2
32
34
19
19
59.4%
55.9%
※ 1.六日市病院月報に掲載された退職者数データに基づく
※2.原則、退職者面談は看護部退職者全てを対象としているが、退職日等の事情
により面談の行なうことができた者のみに実施している。
【看護部全体(看護師+看護補助者)】
計
平成19年度
平成20年度
人間関係
27
18
17
63.0%
8
44.4%
【看護師(准看護師、看護学生含む)】
人間関係
業務多忙
平成19年度
2
平成20年度
7
内訳
業務多忙 キャリア形成 健康上の問題
私生活上の事情
10
0
0
0
37.0%
0%
0%
0%
5
2
2
1
27.8%
11.1%
11.1%
5.6%
キャリア形成
5
5
112
健康上の問題
0
1
0
1
私生活上の事情
0
0
【看護補助者(介護福祉士含む)】
人間関係
業務多忙
平成19年度
15
平成20年度
1
キャリア形成
5
0
健康上の問題
0
1
0
1
私生活上の事情
0
1
<分析>
看護部退職者面談における退職理由分類」を見ると、 人間関係 と 業務多忙 と
が退職の主な理由となっていることが分かる。当院の離職対策としては、人間関係と業
務多忙との原因を明確にし、対策を講じていくことが有効であると考えられる。その対
策の一つとしては心理相談がある。「表.年間心理相談件数」を見ると、その主な相談
内容が職場の人間関係の問題、休職・退職の問題、私生活上の問題に集中しており、
離職対策の一つとして機能していることが分かる。さらに、現在、健康管理室臨床心理
士は、看護部と事務部と協力して離職対策を講じるために「看護職者離職対策プロジ
ェクトチーム」を結成し、 人間関係 と 業務多忙 との具体的な内容について看護部
職員より情報収集を行い、具体的な対策案を検討している。今後の心理相談としての
役割としては、相談者の相談内容に応じて「看護職者離職対策プロジェクトチーム」と
連携をとり、より有効な離職対策を講じていきたいと考えている。
臨床心理
外来・入院患者に対する心理面接の依
頼件数
件数計
カウンセリング外来の相
談件数
件数
内訳
外来
入院
平成19年度
1
0
1
平成20年度
6
3
3
平成20年度
(H.21.1∼3)
0
平成21年度
(H.21.4∼9)
2
心理士による病棟レクリエーション活動
【活動期間】2008 年 12 月 10 日∼2009 年 10 月 16 日(約 10 ヶ月)
【活動日数】31日間
【これまでに参加された患者様の人数(実数)】
病棟
3F病棟
4F病棟
5F病棟
西病棟
合計
参加人員
16名
10名
27名
15名
68名
113
(6)財務検証
①六日市病院 年度別 病院収支・金融収支
六日市病院 年度別 病院収支・金融収支
Ⅰ
病院収支
収入 (発生主義的現預金推移表)
(金額単位:千円、税込)
13.3.13-
医業収入
救急補助金収入
吉賀町補助金収入
その他収入
収入 計 ①
財務検証
(発生主義的現預金推移表(CF表))
進行期
平成12年度
平成13年度 平成14年度 平成15年度 平成16年度 平成17年度
平成18年度
平成19年度
平成20年度 平成21年度
0
2,851,337
2,669,800
2,737,070
2,627,566
2,468,221
2,039,647
1,916,237
1,903,229
1,911,557
0
5,655
5,646
8,065
8,055
7,878
7,875
7,916
8,140
8,000
100,000
243,221
92,739
20,384
23,358
19,544
20,794
19,070
20,364
23,861
16,199
243,217
2,949,685
2,695,821
2,768,487
2,655,159
2,496,887
2,066,434
1,944,289
1,935,144
2,035,700
支出
行
1
2
3
4
5
6
給与費
材料費
委託費
その他
退職金支払
税金納付
固定資産税
不動産取得税・印紙税等
法人税等
消費税等
支出 計 ②
0
0
864
74
0
(16,690)
0
68,110
6
-84,806
-15,752
1,411,866
553,755
135,947
489,177
13,573
(130,667)
12,790
52,275
62,167
3,435
2,734,985
1,496,849
565,687
134,602
335,251
18,454
(26,730)
17,923
1,289
5,859
1,660
2,577,573
1,541,520
385,153
185,175
344,724
14,783
(70,281)
15,773
1,056
51,455
1,997
2,541,636
1,479,081
280,180
234,169
368,284
13,348
(84,530)
15,991
288
66,377
1,874
2,459,593
1,439,790
265,860
220,367
346,828
20,983
(54,685)
16,018
180
37,215
1,272
2,348,513
1,316,249
245,933
209,407
315,640
30,044
(15,733)
14,375
292
187
879
2,133,005
1,281,806
227,106
196,989
306,803
56,129
(15,516)
14,487
325
25
678
2,084,348
1,163,213
221,946
202,827
301,894
60,971
(15,789)
14,816
316
54
604
1,966,641
1,169,654
218,349
189,581
289,879
60,000
(901)
0
245
71
650
1,928,429
差引 病院収支 ①-②
258,969
214,700
118,247
226,851
195,565
148,374
-66,571
-140,059
-31,497
107,271
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
Ⅱ
金融収支
収入 建物資金借入金収入
賞与借入金収入
銀行預金
収入 計 ③
(金額単位:千円、税込)
21
平成12年度 平成13年度 平成14年度 平成15年度 平成16年度 平成17年度
平成18年度
平成19年度
平成20年度
平成21年度
1,700,000
0
70,000
0
0
0
0
0
0
0
0
230,000
173,000
195,000
196,000
192,000
179,400
175,200
90,000
150,000
4
45
10
5
6
6
158
228
86
56
1,700,004
230,045
243,010
195,005
196,006
192,006
179,558
175,428
90,086
150,056
支出
借入金支払利息
長期借入金返済(元金)
賞与借入返済(元金)
設備等資金支払
支出 計 ④
22
23
24
25
26
27
699
0
0
1,785,000
1,785,699
39,836
79,992
191,000
0
310,828
34,587
89,320
185,200
72,499
381,606
32,584
131,984
188,440
0
353,008
30,045
132,484
196,000
0
358,529
26,844
117,881
192,360
0
337,085
25,357
117,881
181,600
0
324,838
28,518
118,113
176,600
0
323,231
28,940
118,169
99,400
0
246,509
24,257
101,135
150,000
11,883
287,275
-85,695
-80,782
-138,596
-158,003
-162,523
-145,079
-145,280
-147,803
-156,423
-137,219
28
29
30
31
32
33
差引 金融収支 ③-④
34
35
Ⅰ+Ⅱ合計 分析指標
病院収支
金融収支
合 計
累計(現預金残高)
運転資金借入金
36
(金額単位:千円、税込)
258,969
-85,695
173,275
173,275
平成12年度
参考指標
常勤換算医科医師数(月平均)
常勤医科医師数
非常勤医科医師数
(月平均延べ非常勤医師数)
看護師数(月平均):人
入院稼動数(月平均):床
病棟変遷等摘要
(主なもの)
重要な注記事項(会計基 消費税課税事業者
選択届出書提出
準の変更等)
214,700
-80,782
133,918
307,193
平成13年度
118,247
-138,596
-20,348
286,844
平成14年度
226,851
-158,003
68,848
355,692
平成15年度
195,565
-162,523
33,042
388,735
平成16年度
148,374
-145,079
3,295
392,029
平成17年度
-66,571
-145,280
-211,851
180,178
平成18年度
-140,059
-147,803
-287,862
-107,684
220,000
平成19年度
-31,497
-156,423
-187,920
-295,604
120,000
平成20年度
107,271
-137,219
-29,948
14,448
平成21年度
18.7
16.6
2.1
(15.9)
20.8
16.1
4.7
(22.1)
15.5
12.3
3.2
(18.9)
12.8
9.4
3.4
(20.2)
10.6
7.0
3.6
(19.9)
10.2
6.6
3.6
(18.6)
9.5
6.0
3.5
(18.3)
10.5
6.0
4.5
(23.0)
168
160
168
152
141
129
126
120
118
387
374
334
306
264
242
249
252
426
特例許可325床で始
動
6月∼介護保険病棟 4月∼医療療養へ転 4月∼整形外科非常
6月末・特殊疾患廃 1月∼介護移行準備 10月∼一般病棟30
6月∼亜急性期10床
3階
換
勤に
止
5階
床休止
10月・療養→特殊疾 9月∼看護基準2.5:
9月∼看護基準A(7
6月∼看護基準2:1
患へ
1
対1)
新・病院会計準則を
一部導入
114
税効果会計導入、
退職給付会計導
入、賞与引当金計
上(税効果)
リース会計導入、土
地評価損計上、繰
延税金資産全額取
崩
38
39
40
41
20.6
18.6
2.0
(13.0)
4月∼一般204床、
37
★ 前頁の表の説明(解説)
A.
この表は、キャッシュフロー計算書を解りやすく変形したもので、「発生主義的現預金
推移表」と名付け、「病院収支」と「金融収支」に別け、第三者に六日市病院の経営財
務状況を時系列に標記したものである。
B.
差引病院収支(19 行目)を見ると、平成 17 年度までは病院収支は黒字に推移してい
たが、平成 18 年度以降は診療報酬改定等の影響から病院収支は赤字に推移してき
たことが理解できる。
C.
差引金融収支(34 行目)を見ると、法人成りした時の初期投資(建物取得)等に係る借
入金返済金額(年間1億5千万円前後)が発生していることがわかる。
D.
分析指標(36-41 行目)を見ると、平成 17 年度までは病院収支の黒字で金融収支の
赤字を補う理想的な経営状態を歩んでいたが、診療報酬改定後の 18 年度以降につ
いては、病院収支が赤字であるため、キャッシュが減少し、「平成 17 年度にあった4億
円弱の現金預金」を平成 18 年度・19 年度の2年間で全て食いつぶし、手持ちの事業
運転資金が不足し「借入金」増加を余儀なくされた。
E.
事業運転資金借入金(41 行目)の推移については、平成 19 年度に「2億2千万円」
(平成 19 年 7 月に山陰合同銀行より「1 億円」、平成 20 年 3 月に「1 億 2 千万円」)
および平成 20 年度に「1億2千万円」(平成 20 年 6 月に吉賀町より「1 億円」、山陰合
同銀行より「2 千万円」)の資金調達を行った。
F.
平成 18 年度から3期連続赤字収支であること、また、不採算医療を担っていること、社
会医療法人になり公的病院になったこと等を考慮し、吉賀町役場の財政支援措置が、
平成 21 年度から3年間で各年1億円が補助金交付(3 行目)された。さらに、社会医療
法人の固定資産税が非課税(13 行目)になり、年間 1 千 4 百万円以上の効果を示し
ている。したがって平成 21 年度(進行期)の見込みは、病院収支で黒字に転換する。
しかしまだ金融収支の赤字を補うことはできない状況(39 行目)であることが、この表で
示されている。
115
②六日市病院年度別貸借対照表
六日市病院 年度別 貸借対照表
(単位:円)
平成18年度末
平成19年度末
平成20年度末
19.3.31現在
20.3.31現在
21.3.31現在
資産の部
財務検証B/S
資産の部
Ⅰ流動資産
610,217,820
515,879,914
現金・預金
197,744,049
127,751,083
医業未収金・未収金
352,688,150
349,575,344
15,984,981
17,311,805
棚卸資産
その他の流動資産
432,561,049 Ⅰ流動資産
74,239,890 現金・預金
341,733,401 医業未収金・未収金
14,822,640 棚卸資産
1,765,118 その他の流動資産
43,800,640
21,241,682
Ⅱ固定資産
1,649,229,464
1,592,088,876
1,390,872,862 Ⅱ固定資産
1有形固定資産
1,582,239,963
1,510,526,387
1,362,935,102 1有形固定資産
建物等
1,324,150,799
1,250,615,132
1,176,859,676 建物等
4,887,689
3,928,716
201,475
2,982,539
253,000,000
253,000,000
備品
その他有形固定資産
土地
14,059,424 備品
4,369,187 その他有形固定資産
167,646,815 土地
2無形固定資産
3,549,960
3,549,960
5,759,960 2無形固定資産
3その他の資産
63,439,541
78,012,529
22,177,800 3その他の資産
Ⅲ繰延資産
資産の部合計
1,303,419
666,328
2,260,750,703
2,108,635,118
平成19年度期首から平成20年度末までの2年間差額
488,094 Ⅲ繰延資産
1,823,922,005
資産の部合計
-436,828,698
負債の部
負債の部
Ⅰ流動負債
514,922,872
574,018,024
557,047,282 Ⅰ流動負債
支払手形・買掛金・未払金
232,506,961
183,337,201
172,009,899 支払手形・買掛金・未払金
短期借入金
30,800,000
149,400,000
160,000,000 短期借入金
短期の引当金
69,315,209
56,545,830
未払費用
14,556,200
42,155,100
167,744,502
142,579,893
Ⅱ固定負債
1,168,423,774
1,163,903,816
1,178,128,315 Ⅱ固定負債
長期借入金
1,100,457,863
1,082,344,806
1,088,072,806 長期借入金
退職給与引当金
0
0
0 退職給与引当金
退職給付引当金
67,965,911
81,559,010
90,055,509 退職給付引当金
1,683,346,646
1,737,921,840
その他の流動負債
負債の部合計
平成19年度期首から平成20年度末までの2年間差額
61,069,608 短期の引当金
38,018,495 未払費用
111,915,943 その他の流動負債
1,735,175,597
純資産の部
Ⅰ純資産額
純資産の部合計
純資産の部
577,404,057
370,713,278
577,404,057
370,713,278
平成19年度期首から平成20年度末までの2年間差額
負債及び純資産の合計
負債の部合計
51,828,951
2,260,750,703
88,746,408 Ⅰ純資産額
88,746,408
純資産の部合計
-488,657,649
2,108,635,118
平成19年度期首から平成20年度末までの2年間差額
1,823,922,005 負債及び純資産の合計
-436,828,698
(内訳)
長期借入金残高
19.3.31現在
20.3.31現在
21.3.31現在
山陰合同銀行 12億円
720,048,000
640,056,000
560,064,000
吉賀町 5億円
375,705,863
351,808,806
351,808,806 21年5月に21年度分支払
4,704,000
0
0
90,480,000
山陰合同銀行 7千万円
山陰合同銀行 1億円
吉賀町 1億円
0
0
合計
1,100,457,863
1,082,344,806
116
0
76,200,000 これ以外に1億4千万円の
100,000,000 事業運転資金の借入あり
1,088,072,806 (短期:山陰合同銀行)
前頁の表の説明(解説)
A.
平成 18 年度の数字が平成 19 年度の期首数字になる。
B.
資産の部について、平成 19 年度・20 年度の2年間で、4億3千6百万円も減少させ
ている。
C.
負債の部について、平成 19 年度・20 年度の2年間で、5千1百万円も増加させてい
る。
D.
純資産の部について、平成 19 年度・20 年度の2年間で、4億8千8百万円も減少さ
せている。
E.
資産が減少し、負債が増加、その結果、純資産が減少した結果について、六日市
病院の経営状況の悪化を示している。
F.
この六日市病院の貸借対照表が「債務超過」に陥らないため(21.3.31 現在 88746
千円で1億円を切っている)、平成 21 年度の吉賀町役場からの補助金(年1億円)
は、財務の健全化に効果を示すと思われる。
117
③六日市病院年度別損益計算書
六日市病院 年度別 損益計算書
平成18年度
(単位:千円)
平成19年度
平成20年度
財務検証P/L
平成21年度
入院収益
室料差額収益
外来診療収益
保健予防活動収益
介護保険収益
認定調査委託料収益
その他医業収益
保険等査定減等
医業収益 計
1,602,670
3,677
207,124
13,012
212,754
319
343
-2,186
2,037,714
1,485,874
3,342
188,544
13,299
226,101
42
232
-2,765
1,914,669
1,460,396
2,450
202,244
10,984
227,606
59
1,525
-3,347
1,901,917
1,462,386
2,892
206,514
11,204
230,264
50
1,500
-3,253
1,911,557
給与費
材料費
委託費
減価償却費
設備関係費(減・償を除く)
研究研修費
その他経費
医業費用 計
1,433,724
234,222
199,436
74,214
164,708
8,465
166,731
2,281,499
1,380,313
216,196
187,608
75,474
158,449
6,357
162,932
2,187,329
1,264,325
211,375
193,169
78,371
141,157
13,241
164,172
2,065,807
1,261,062
218,349
189,581
92,340
118,020
9,922
156,483
2,045,757
医業損益
-243,786
-272,660
-163,890
-134,200
26,628
36,013
27,301
37,797
30,319
48,610
124,135
36,242
-253,171
-283,157
-182,181
-46,307
73,587
4,985
72,550
6,660
60,024
91,167
63,266
5,452
-184,568
-167,867
170,257
-217,267
-206,691
-36,434
-213,323
-281,967
-318,401
11,507
11,436
-306,965
70.4%
16.3%
9.8%
3.6%
8.1%
0.4%
8.2%
72.1%
15.7%
9.8%
3.9%
8.3%
0.3%
8.5%
66.5%
16.7%
10.2%
4.1%
7.4%
0.7%
8.6%
66.0%
17.3%
9.9%
4.8%
6.2%
0.5%
8.2%
医業外収益
医業外費用
経常損益
特別利益
特別損失
税引前当期利益
税引後当期利益
当期繰越損益累計
各経費比率
給与費
材料費
委託費
減価償却費
設備関係費(減・償を除く)
研究研修費
その他経費
118
★ 前頁の表の説明(解説)
① 平成 18 年度の診療報酬改定の影響は、六日市病院の損益を悪化させた最大
の要因である。
② 上記の経常損益の数字を見れば、平成 18 年度:2億5千万円、平成 19 年度:2
億8千万円、平成 20 年度:1億8千万円、と億単位の赤字になっている。
③ 平成 21 年度になると、吉賀町役場から財政支援1億円および固定資産税非課
税の影響、および、経営改善の結果、税引前当期利益が3年ぶりに黒字転換す
る予想である。
④ 給与費率については、ケアミックスの六日市病院では、平成 18 年度及び平成
20 年度の診療報酬改定の主な減点が「長期入院の療養型」に集中したため、
大きく医業収入の減少になり、思うように給与費比率の減少に繋がらなかった。
119
(7)六日市病院基本計画項目別評価検証
六日市病院一次計画は、4つの計画を柱に実施された。計画を実行するに当たって
は、それぞれの計画に目標を定め、2年半に亘って行って来た。各目標の実施に係わ
った部門・部署・プロジェクトに評価させ、執行部会で集約し、点数化し判定した。
評価基準ランク区分設定の考え方
評価基準
設定の考え方
区分
ランク
A
計画どおり進んでいる
計画に掲げる全ての項目について取り組み、成果
が上がった(目標達成)
B
概ね計画どおり進んでいる
計画に掲げる大部分の項目について取り組み、
成果が出た(概ね目標達成)
C
やや遅れている
計画に掲げる大部分の項目について取り組んだ
が、成果が出ていない(目標未達成)
D
遅れている
計画に掲げる項目に取り組まなかった(未実施)
判定基準点数設定の考え方
区分
ランク
点数
A
計画どおり進んでいる
3
B
概ね計画どおり進んでいる
2
C
やや遅れている
1
D
遅れている
0
120
判定点数は、四
捨五入し、整数
で表し、判定ラ
ンクをつける
総合評価
点数
B
2
イ.病床の有効利用の向上
B
2
ロ.医療提供永続の為の医師・看護師・パラメディカ
ルスタッフの確保。
C
1
B
B
C
C
B
A
B
2
2
1
1
2
3
2
総合評価
点数
B
2
イ.地域特性の把握のための地域データの入手と活
用
B
2
ロ.高齢者への医療提供の標準化
ハ.オーダリング・電子カルテへの対応
B
C
2
1
計画名 ①継続的に安定した経営基盤の確立
ハ.更なる経費削減(健全化)に取り組む。
ニ、診療報酬請求事務の精度向上。
ホ.未収金対策の強化。
ヘ、患者満足度調査の継続。
ト.厚生労働省の新たな指針への即時対応
チ.社会医療法人化への対応
リ.TQM活動の推進。
評価から明らかになった問題点
医療提供永続の為の医師・看護師・パラメディカルスタッフの確保。
未収金対策の強化。
患者満足度調査の継続。
計画名 ②地域特性にあった医療の供給体制の確立
評価から明らかになった問題点
オーダリング・電子カルテへの対応
121
総合評価
点数
C
1
イ.医療療養病床・介護療養病床の回復期リハビリ
テーション病棟への移行準備、介護保険移行準備
病棟、経 過型介護療養型医療施設、さらには医
療機能強化型老人保健施設への移行準備
C
1
ロ.救急医療体制の継続と強化
ハ.オーダリング・電子カルテへの対応
二.一般病棟のDPC準備病棟への対応。
B
C
D
2
1
0
計画名 ③医療機能の整備
評価から明らかになった問題点
医療療養病床・介護療養病床の回復期リハビリテーション病棟への移行準備、介護保
険移行準備病棟、経 過型介護療養型医療施設、さらには医療機能強化型老人保
健施設への移行準備
オーダリング・電子カルテへの対応
一般病棟のDPC準備病棟への対応
総合評価
点数
B
2
イ.吉賀町との連絡協議会をとおして連携を強める
A
3
ロ.地域出身の医療従事者へのUターン窓口を町役
場内に設置要望。吉賀会へのアプローチ
C
1
ハ.固定資産税の減免。社会医療法人認可
A
3
ニ.島根県振興資金(5億)の返済期間の凍結又は
償還免除特別措置
D
0
ホ.地域住民が参加できる情報収集と発信
ヘ.吉賀町交通システムの利用
A
B
3
2
計画名 ④地元自治体への働きかけ
評価から明らかになった問題点
地域出身の医療従事者へのUターン窓口を町役場内に設置要望。吉賀会へのアプ
ローチ
島根県振興資金(5億)の返済期間の凍結又は償還免除特別措置
122
項目評価
①継続的に安定した経営基盤の確立
イ.病床の有効利用の向上
評価
点数
B
2
病院全体の効率的なベットコントロールを一元的に図り、患者層に見合った病床利用をし、病床の利
用率を向上させる。
評価部署
執行部
評価ランク
具体的取り組み
B
A.医師、看護師など、収入に直結する医療資源が不足する中で、毎日の病床稼動を確認し、患者様の
病態を見極め、より効率的な病棟機能に合った病床群を利用して、病床稼動の向上に務めている。又、
地域医療連携室が、看護部と情報を共有する中で、毎日病棟稼動等状況表を作成し、即座に対応でき
る、効率的な病棟稼動のコントロールを行っている。
B.病床群の見直しなどをし、医師・看護必要数を確保。一般病棟の2看護単位を1看護単位にし、入院数
に見合った看護配置に改善。
C.救急対応に即座に対応する必要もあり、常勤医の減少をコスト高の非常勤医でカバーをし、医療の安
全と質の低下を招かない努力をしている。病床稼動は目標を達成できなかったが、理由として医師及び
看護師の減少があり、その状況下において、効率的な病棟運営に努めてきた事は評価できる。
課題と今後の取り組み
継続的に安定した経営基盤のためには、医師及び看護師の確保が病棟稼動に直結、今後も継続的に
取り組みをする必要がある。
評価部署
事務部
評価ランク
具体的取り組み
B
地域医療連携室が、看護部と情報を共有する中で、毎日病棟稼動等状況表を作成し、即座に対応でき
る、効率的な病棟稼動を目指している。又事務部では毎週金曜日の事務部幹部会において協議し、常
に利用率向上に向け試行錯誤している。
課題と今後の取り組み
病床の利用率向上には、人材確保(医師、看護師)が急務であり、強化が必要である。
評価部署
地域医療連携室
評価ランク
具体的取り組み
B
地域医療連携室では看護部との情報を共有化するために毎日の稼働状況表を作成し、日々効率的な
病棟稼動のコントロールを行っている。病棟稼働状況・入退院予定・転棟予定・入院待機状況は毎週月
曜日の執行部会で報告・検証し、問題点の改善に努めている。また、地域医療連携室が主導をとり、2週
間に一度、病棟稼動調整会議(亜急性期病棟会議・介護療養病棟運営会議・医療療養病棟運営会議の
総称)を行い各病棟の状況や患者状態、問題点などを話し合い患者層に見会った病床利用を協議して
いる。そのため現在療養病棟稼働率95%(10月15日現在)とほぼ目標値に達している。
課題と今後の取り組み
今後はさらに患者さまの状態把握に努め、病床の運営の支援を行いたい。目標の97%稼動の次は病
棟の患者層と地域のニーズを踏まえ今後の更なる運営を構築したい。
123
病棟稼動調整会議にて各部門とのカンファレンスで患者様の状況により、病棟移動の調整を図り稼働
率をあげる
評価ランク
B
具体的取り組み
月2回の稼動調整会議で、亜急性期病棟・療養病棟・介護病棟の稼動についてカンファレンスを行う。亜
急性期病棟会議は在宅に向け、リハビリと地域連携室と連携を取り、目標を上げ在宅へつなげていく、ま
た、退院後のサービスの利用についてもケアマネと連携を取り支援している。治療が終わり在宅を目標
とする患者様の状況を主治医と相談し亜急性期病棟の待機をとし移動の調整を図る。療養病棟へは一
般病棟で治療し、安定後90日以上経過しても退院困難であれば地域連携室より療養病棟への移動を
調整して行く。また、地域連携をとうしての入院の受け入れを行い、病状が安定すれば療養病棟への移
動を行っている。
課題と今後の取り組み
評価部署
看護部
地域連携を通しての入院患者様の待機が半年以上の長期になった場合でもサマリーは申込時のままと
なっていて、いざ入院となるときには状態が変わっている場合がある。この場合は予定どおりに療養病棟
への移動が困難となり部屋の調整がうまく動かなくなり、次の入院の受け入れが難しく悪循環となるた
め、待機者の最新の情報を確実におさえる必要がある。
ロ.医療提供永続の為の医師・看護師・パラメディカルス
タッフの確保。
評価
点数
C
1
a.地域住民参加型のスタッフ募集の構築。 b.研修医協力病院としての教育システムの構築。 c.国
の医師確保等支援チームへのアプローチ。 d.島根大学医学部地元出身地域枠の利用。 e.六日市学
園看護科・介護福祉科との協力関係をさらに強化し、病院職員と町内外の進学希望者の援助をする。
f.医療系進学希望者を募り、援助をする。
評価部署
執行部
評価ランク
具体的取り組み
C
a.各都市の吉賀会に病院パンフレットやPR動画を配布し、地元出身者へ働きかけているが、地域住民
参加型のスタッフ募集の構築まだは至っていない。
b.については後期研修医20年度2名・21年度2名、前期研修医1名を受け入れている。
c.については、病院PR動画を県医師確保対策室・吉賀町等に配布し、医師確保への協力をお願いする
とともに、21年度に地域拠点病院の申請をし、自治医大出身者の確保についてアプローチを開始。
d.については、19年度に1名吉賀町出身者が地域推薦枠で入学。さらに22年度1名が入学予定で手続
き中 e.六日市学園と一緒に島根・山口・広島各県と九州の准看護学校を訪問し、働きながら進学する
ことのメリットや六日市病院の奨学金制度の説明をしている。19年度7名・20年度8名・21年度11名が
准看護師として当院に就職し、六日市学園で看護師免許取得を目指している。
f.看護補助者として入職した若い方には、准看護学校進学を勧めている。21年度には看護補助者として
入職した2名が准看護学校へ進学し、内1名は当院の奨学金を受けての進学である。さらに来年度は2
名が進学を希望している
課題と今後の取り組み
病院単独でのスタッフ確保には限界を感じている。町には吉賀町の医療を維持するための絶対条件で
あることを常に訴え続け、町及び地域住民参加型の募集体制の構築が急がれる。
また、町外からのスタッフに対する住宅の確保についても町の協力が必要である。
124
評価部署
総務課
評価ランク
具体的取り組み
C
人材確保について医師募集用病院PR動画作成、吉賀町及び島根県へ医師確保への協力要請を始め、
医師の人脈により医局及び知り合い医師へのアプローチ、就職ガイダンスへの積極的参加及び学校訪
問等を以前より積極的に行う。又病院ホームページ管理部署を地域連携室より総務課へ変更し魅力あ
るホームページを手掛ける。
課題と今後の取り組み
人材確保強化に力を入れているが採用者の住居確保も急務であり、吉賀町と連携する必要がある。
ホームページ管理部署変更後魅力あるホームページ取り組みがまだ不十分であり、総務課として優先
事項である。又ホームページにおいても吉賀町、六日市学園、等連携が必要である。
看護師・准看護師確保
評価部署
看護部
評価ランク
具体的取り組み
C
A.看護師確保のための就職キャンペーン合同セミナーや就職ガイダンスへ積極的に参加する。
B.学校訪問を8日に分け学園の稲森局長とともに訪問した。
C.看護補助者で准看護師を目指したい希望者(職員)には浜田准看護学校を勧めている。又、今年度
は1名が浜田准看護学校に入学し、六日市病院より奨学金を受けている。卒業後は病院へ戻り、更に
上の看護師資格を取得する為に六日市学園へ入学する予定になっている。
D.町内出身の高等看護学校在学生に対し、六日市病院が奨学金を支給し、卒業後就職する事が内定
している。
E..看護師資格取得の為、通信制東亜看護学院(4名)への受講費用のための奨学金を六日市病院が
本人に支給している。(合格率100%で推移)
課題と今後の取り組み
ガイダンスの方法・場所の考慮が必要 学校訪問についても訪問先の選定・場所の見直しが必要
看護職員の人員確保の為に、新たな広報方法等の検討も必要
働きやすく定着しやすい職場環境の構築 及び 看護部職員の人員確保により、看護部職員の離職を
防止する
評価部署
看護部・健康管理室
評価ランク
具体的取り組み
C
看護職者離職対策プロジェクトチームにおいて、看護師や看護補助者等の看護部職員にとって働きやすい
職場環境を構築するために次のような取り組みを行なった。
A.各病棟(外来含む)に所属する、看護師(准看護師及び看護学生を含む)、看護補助者、介護福祉士
を対象にアンケートまたは面談を実施し、現在感じている働きにくさについて情報収集を行なった。収集
した情報をまとめ整理したものを、看護職者離職対策プロジェクトチーム会議議事録とともに執行部に提出
した。現在、収集した「働きにくさ」に対して、具体的な対策案を検討している。
B.具体的な対策案として現在、メッセンジャーの配置、FISHの促進などを検討している。
課題と今後の取り組み
働きやすい職場環境の構築のために、 「働きにくさ」に対する対策案の作成・検証・実行 及び 看護部
職員の意見を定期的に吸い上げるシステムの構築 が必要。看護部職員の人員確保のために、新たな
広報方法等を検討する必要がある。
125
理学療法実習施設として実習生を受け入れ,スタッフの充実を図る。
評価部署
リハビリテーション室
評価ランク
具体的取り組み
B
①横浜リハビリテーション専門学校、高崎医療技術福祉専門学校、星城大学、山口医療福祉専門学校、
松江総合医療専門学校、広島医療保健専門学校、九州看護福祉大学、長崎リハビリテーション学院の
計8校より17名の実習生を受け入れ、希望により就職を斡旋している。現在の理学療法士6名のうち4名
が六日市病院での実習経験者である。
②求人票の中国地区、福岡県、実習施設への送付
③近隣専修学校の教員への要請
課題と今後の取り組み
現在まで順調に就職者が伸びてきている。最初に入職してきた職員が来年度で4年目となり、そろそろ将
来的なことを考え他の病院への転職を希望するスタッフが出てくる事が予測されることから継続して取り
組んでいく必要がある。また、作業療法士の就職が達成されておらず、養成校への働きかけなど積極的
な姿勢が必要である。
ハ.更なる経費削減(健全化)に取り組む。
評価
点数
B
2
データの収集、分析により更なる経費削減を図る
評価ランク
A
具体的取り組み
毎年8月に当院では瞬間最大需要電力が最大値を示し基本料金の基礎となっている。瞬間最大需要電
力を抑えることにより、基本料金の引き下げを行った。手法としては年間の電力使用量を分析し、特に8
月の1ヶ月間に集中し節電を院内で周知し各部門が協力した。室内温度の設定、電力消費の無駄を除
き消費電力の少ないエアコン等を導入することにより瞬間最大電力を抑えた。又職員に節電意識が芽生
え消費電力の削減にも繋がった。平成19年10月570kw→550kw年間42万削減。平成20年10月5
50kw→530kw年間42万削減。平成21年10月530kw→500kw年間63万削減。3年間で273万
削減となった。
課題と今後の取り組み
評価部署
施設管理管理委員会
基本料金引き下げについては500kw以下についての契約は契約種別の変更となり、当院にとって不利
である。このまま継続、維持し、使用電力の削減を図りコスト削減に努めたい。
126
経費削減により、充実した患者食の提供ができる
評価部署
栄養管理室
評価ランク
具体的取り組み
B
1.経管栄養を提供している患者様の栄養剤を見直し、特に高齢者の患者様には蛋白質が過負荷され
ない様、栄養成分に着目し、尚且つ安価な商品を提供出来る様、平成19年7月より「アイソカル2K」の
導入に取り組み、H19年9月より採用された。又、一日2回注入法、半固形流動食の採用もにも取り組
み、病棟業務の短縮や患者様の拘束時間の短縮にもなった。
課題と今後の取り組み
療養病棟など病状の安定した患者様の栄養剤の見直しをする。
評価部署
看護部
評価ランク
具体的取り組み
B
栄養課とのカンファレンス、担当者会議により個別にあった食事の提供及び経費削減を常に検討
課題と今後の取り組み
栄養課との連携を蜜にし更なる経費削減に向け努力していく。
時間外勤務(超過勤務)の計画を立て、原因の究明をし効果的な対策を講じ減少を図る。
評価ランク
B
具体的取り組み
①.総務からの時間外の計画用紙に基づき各部署で時間を調べる ②・看護師でなければならない業務は何かを知り、看護補助者の増員、他部署への依頼の実施 ③・時間配分の変更、勤務時間の時差配置など病棟に応じた業務改善 ④・個々の部署で実施し効果の有りは情報交換し取りいれる
⑤・スタッフへの意識付け
評価部署
看護部
課題と今後の取り組み
計画時間の算出にあたり病棟業務の正しい評価を行う。(人員の不足は継続している)
127
毎月定期的に開催している薬事委員会において、後発医薬品の採用を積極的に検討し、使用の促進
を図る。
評価部署
薬局
評価ランク
具体的取り組み
B
A、平成21年10月現在、全体の採用は815品目でそのうち後発医薬品の採用品目116品目。対採用
総数で約14%、対後発医薬品で約30%である。中央社会保険医療協議会より発表された「2008年度
後発医薬品の使用状況調査」(薬事日報、2009年7月6日)によると病院326施設では医薬品全体71
1.9品目、後発品は86.0品目となっており、概ね納得のいく数字である。
B、厚労省の認めた後発医薬品でも医薬品費が安くなるメエリットだけでなくデメリットもある。一度に多数
を採用することにより医師、看護師が慣れ親しんだ品名から聞きなれない品名に変わり覚えきれず間違
えるというリスクがある。先発品との効能・効果、規格が異なるものもある。また情報が乏しいものもあ
る。薬は情報が重要で、情報がなければ単なる危険物に終わってしまう。
C、上記の理由に加え名称類似品、外観類似品等の安全性の面を考慮し、採用は薬事委員会(構成:医
師、看護師、医事課、薬剤師)で積極的に検討し、診療部会に諮り段階的に少しずつ採用している。 ハ
資料1:後発医薬品採用一覧 ハ資料2:後発医薬品の採用率
課題と今後の取り組み
後発医薬品の薬価収載は年2回になった。今後も安全性を第一に求め経済的価値が認められるもの、
製剤的に有意なもの等採用を進めていく予定である。
医療廃棄物処理費のコストダウン
評価部署
施設用度課
評価ランク
具体的取り組み
B
医療廃棄物の処理費に年間かなりのコストがかかっている為、少しでも経費削減をするため複数の業者
と交渉。ただし、価格を下げることにより安全性が低下しないよう安全性・価格の両観点で検討し、業者
を選定した。H19年8月の契約変更で年間約2百万円、平成21年 月で年間約 円のコストダウンす
ることが出来た。
課題と今後の取り組み
今後もさらなるコストダウンが出来るか、業者と交渉を行っていく。
消耗品の見直しによるコスト削減
評価部署
施設用度課
評価ランク
具体的取り組み
B
H19/8 ペーパータオルコストダウンに関する改善(96千円削減) ・H19/9 院内印刷物の変更に関する
改善(800千円削減) ・H20/7 ダスタークロスコスト削減(220千円削減)
以上のように定期的に購入のある消耗品なども定期的に業者及び価格の見直しを行い経費削減を行っ
ている。
継続的に見直しを行い更なる削減に向けて活動を強化していく
128
国・県の補助金制度を把握し活用できる補助制度を利用する
評価部署
総務課
評価ランク
具体的取り組み
C
平成21年3月に県感染症指定医療機関施設・設備整備費補助金を利用し人工呼吸器1台・防護衣33
0セットを導入(308万円の助成決定)平成21年8月に自動車事故対策費補助金にてCT更新を申請す
るも採択ならず。平成21年9月に県単独医療設備整備費補助金を利用してのCT更新を計画中。
課題と今後の取り組み
各種補助金事業の有効活用を図る為に、事前に情報収集し、提出資料に必要な数字の積み上げ分析
を行い、執行部へ報告後協議にて採択。
ニ、診療報酬請求事務の精度向上。
評価
点数
B
2
漏れのない適正な診療報酬請求を行うために、必要な知識の習得学習機会を作る。
評価ランク
B
具体的取り組み
平成19年度から21年度にかけて医事課職員の8割が新入職であり、基礎からの学習は難しいもので
あったが、入職からの集中的な勉強の結果、現在では各自病棟を担当し業務にあたっている。診療報酬
の内容に関しては、新しく厚生労働省から発信される通達文章・疑義解釈をホームページから確認し、医
事課全員に発信している。それに伴い、当院で算定可能な項目や変更項目は常に最新なものに変更し
ている。また、院外研修を受講し知識向上に取り組んだり、他院の医事課職員と算定についての学習も
行っている。平成21年度には、看護師・看護助手を対象に勉強会を数回開催した。これは看護部の皆さ
んにも算定について理解していただき、算定洩れの減少になるようにとの考えから行ったことである。ま
た、当院医事課とニチイ学館の勉強会や減点対策会議も月1回行い、毎月 管理運営委員会で報告・検
証を行っている。尚、委託会社(ニチイ学館)については請求事務の能力が不十分と判断し、個々の指導
をしていただくようお願いしている。
課題と今後の取り組み
①委託会社への指導を強化する。 ②院外研修に医事課全員が参加できるようにする。 ③院内勉強会
の回数を増やす。
評価部署
医事課
経営コンサルによるレセプト診断
評価部署
執行部
評価ランク
具体的取り組み
B
平成19年6月日本経営(経営コンサル)によるレセプト診断を受け、請求改善を行う。(11,760千円/年の
改善)
課題と今後の取り組み
業者に頼らず、常に厚生労働省からの情報を独自に収集し、遅れることなく診療報酬に結び付けててい
く。
129
ホ.未収金対策の強化。
評価
点数
C
1
プロジェクトチームを組織し、計画的に未収金対策を強化する。具体的には、頻繁に督促状を発送し、
外来及び入院費の未収金を減少させる。さらに、多額未収者については個別に家族にあたり回収対
策を講じる。(前年度残高より10%減、回収率(金額30%、件数50%))
評価部署
未収金対策委員会
評価ランク
具体的取り組み
C
未収金対策プロジェクトチームにおいて、特に経理課メンバーにより定期的(2,3ヶ月に1度)に督促状を
発送している。外来未収分については、会計担当ニチイ学館と協力し、未払いの精算をしてもらうよう声
掛けに努めている。入院費未払いについては、退院時の未収金マニュアルに基づき医事課と看護部が
連携し、事前に入院費の計算を行い、即日入金ができない場合は、医事課が診療費確約書を取り、未
収金増額防止を図っている。また、自賠責(医事課)、労災(医事課)、診断書(中央病歴)等の未収に関
しては、各担当が早急に請求し回収している。
課題と今後の取り組み
未収金プロジェクトチームではなく、専任者(兼任者)を置き毎月10日までに外来・入院とも督促をしてい
く。
高額療養費制度などの情報を適格につかみ、患者への情報提供をする。
評価部署
地域医療連携室
評価ランク
具体的取り組み
C
毎月、滞納者に督促状を送り、未収対策をしている。退院時における未収が残らないようマニュアルを作
成し実施するも未収金の額が増加している。地域医療連携室では患者さまより医療費支払いの相談が
あった場合に高額療養費制度の説明や医療費にかかる費用の軽減の支援を行っている
課題と今後の取り組み
委員会での対応では対応が困難になっていると思われる。今後は未集金対策の専門部署を設立し日々
未集金に対する対策をとる必要があるものと思われます。
新規未収金の発生を減らす
評価部署
医事課
評価ランク
具体的取り組み
C
マニュアルを作成し、実施しているが効果については検証できていない。
課題と今後の取り組み
毎月新規に未収金として計上されたものについて、外来と入院を分け個々理由を明らかにしその対策を
講じる。またその効果についての検証も必要である。
130
ヘ、患者満足度調査の継続。
評価
点数
C
1
待ち時間調査の継続な実施。
評価部署
医事課
評価ランク
具体的取り組み
C
待ち時間調査を実施 時期 平成19年6月 平成20年9月 平成21年5月。
継続的に実施し、状況の把握・分析をしながら患者さまへのサービス向上とスタッフの業務改善に努め
てる。 しかし、細かく状況を把握・分析するには診療部・看護部の協力が必要であるがスタッフ不足の
現状では難しく、成果は上がっていない。
課題と今後の取り組み
今行っているのは、会計での待ち時間調査のみである。受付から診療、診療終了から会計までの待ち時
間等細かい項目ごとの調査をおこなうことが必要だと思われる。
嗜好調査により、患者様が満足できる食事が提供でき、喫食率が上がる。
評価部署
栄養管理室
評価ランク
具体的取り組み
B
平成20年度はH21年1月∼2月患者様99名に聞き取り調査し、3月の栄養委員会で報告した。
また日常的に随時患者様に意向を伺い変更を行っている。
課題と今後の取り組み
年2回ところ1回で終わっている。21年度は10月に実行する予定。毎年2回調査するよう努力する。
患者様の嗜好を調査し満足の得られる食事を提供する。
評価部署
看護部
評価ランク
具体的取り組み
栄養課とのカンファレンス、担当者会議により個別にあった食事の見直し提供
課題と今後の取り組み
栄養課との連携を蜜にし患者様の満足が得られるように取り組んでいく。
131
B
患者満足度向上プロジェクトチーム
評価部署
患者満足度向上プロジェクトチーム
評価ランク
具体的取り組み
C
病院全体の患者満足度調査は患者満足度向上プロジェクトチームが平成19年6月に実施、平成20年4月
には経営診断のなかで総合メディカルに病院側が協力する形で行っている。しかし、患者満足度向上プ
ロジェクトチームは現在機能していない状況である。
課題と今後の取り組み
プロジェクトチームの役割は平成19年の調査時点で達成していると考えられ、今後はその機能をどこが
担当していくかを検討する必要がある。平成21年度の満足度調査が行われていない状態なので、早急
に取り組む必要がある。
ト.厚生労働省の新たな指針への即時対応
評価
点数
B
2
院内感染防止対策に努める(新型インフルエンザ対策の取り組み)
評価部署
医療安全対策室
評価ランク
具体的取り組み
B
新型インフルエンザプロジェクトチームを結成し活動している。マニュアル作成し、院内感染防止対策に
ついては研修委員会と連携して職員教育を行っている。患者さまへの受診時の留意点をポスターなどを
用いて啓蒙している。
課題と今後の取り組み
蔓延時の対処(トリアージ)がスムーズに行えるよう取り組む。
病院全体で院内感染防止に取り組み、感染対策の意識を向上させる。
評価部署
医療安全対策室
評価ランク
具体的取り組み
B
●毎月1回それぞれの部門の代表者が集まり、感染対策委員会を開催している。感染症が発生した場
合にはアウトブレイクしないようその場で対策を検討し、全員に周知している。そして、必要に応じてマ
ニュアルの見直し・作成を行っている。また、定期的に職員の院内研修を行い感染防止対策に努めてい
る。。研修内容は感染対策の基本・手洗い・標準予防策・医療廃棄物の取り扱い・針刺し事故対策等で
ある。また、ICTの活動に加え、平成19年4月より感染リンクナース会を立ち上げてICTと共に感染防止
への取り組みを行っている。更に新型インフルエンザ対策の取り組みとして、平成20年12月新型インフ
ルエンザプロジェクトチームを結成してマニュアルを作成した。圏域の保健所の指導を受け、行動計画の
変更があれば、その都度マニュアルの見直しを行い、全体に周知徹底をしている。職員には研修委員会
と連携して職員教育を行い、外来患者さまや面会者には目に入る場所に消毒用エタプラスを設置して手
指消毒を励行していただいたり、受診時の留意点をポスターなどを用いて啓蒙している。
課題と今後の取り組み
ICTとリンクナース会の活動がうまく機能していくためにはしっかり現場をチェックしていく必要がある。そ
の為には代表のメンバーがスタッフに指導できるよう勉強会を行っていきたい。
132
患者さまの安全・安楽を第一に考え、転倒・転落防止に努める。
評価部署
医療安全対策室
評価ランク
具体的取り組み
B
H・16・5・1に転倒・転落プロジェクトチームを結成して患者さまの事故防止策に取り組む。毎月1回プロ
ジェクト会を開催し、検討を重ねて、転倒・転落防止マニュアル(ー予防から対応までー)を作成した。作
成後はマニュアルの不備はないか現状にあっているかなども検討していった。マニュアルに基づき、個別
の転倒・転落アセスメントスコアシートを作成し看護計画を立案。個別の危険防止ステッカーを表示し、安
全対策に努めている。また、3ヶ月毎にベッド、車いすなどの看護・介護補助具の定期点検を実施してい
る。転倒・転落の職員の全体研修も行い意識向上へつなげている。転倒・転落プロジェクトに関しての活
動は方向性がみえてきたため、協議のもとH20・4・9解散した。その後は医療安全対策室が引き継ぎ転
倒・転落防止対策にとりくんでいる。
課題と今後の取り組み
転倒・転落防止は完全に防ぐことは不可能であるが、重大事故にならないよう、入院時にご家族へ説明
をして承諾書をとり納得してもらうことも必要ではないかと考える。更にリハビリ室との連携で研修会も増
やしていきたい。
国の整備事業補助金制度を把握し活用できる補助制度を利用する
評価ランク
B
具体的取り組み
平成21年3月に県感染症指定医療機関施設・設備整備費補助金を利用し人工呼吸器1台・防護衣33
0セットを導入(308万円の助成決定)平成21年8月に自動車事故対策費補助金にてCT更新を申請す
るも採択ならず。平成21年9月に県単独医療設備整備費補助金を利用してのCT更新を計画中。又耐
震診断をし、6000万円の補助金が次年度措置される
課題と今後の取り組み
評価部署
総務課
各種補助金事業の有効活用を図る為に、事前に情報収集し、提出資料に必要な数字の積み上げ分析
を行い、執行部へ報告後協議にて採択。
後期高齢者である患者の入院時に、服用中の医薬品について確認するとともに、入院中に使用した主
な薬剤の名称、並びに副作用が発現した薬剤等薬剤服用歴が啓示的に管理できるように記載したお
薬手帳の交付。
評価部署
薬局
評価ランク
具体的取り組み
B
A.入院時持参薬の鑑別は、後期高齢者だけでなく全入院患者に対して、実施している。主治医、看護師
が患者の持参薬を把握し、重複投与、相互作用等のリスクを回避して、適切な薬物療法をが実施できる
よう一包化の必要な患者には一包化を行うなどの業務を遂行している。B.お薬手帳の発行も、後期高齢
者にとどまらず全退院患者を対象に発行している。内容的にはまだ満足している状態ではない。理由と
して、他の業務におわれる、急な退院等が上げられるが、そのような中、必要最小限以上の努力は払っ
ている。ト資料1:お薬手帳作成件数
課題と今後の取り組み
今後は、医師、看護師との連携を密に取り時間的余裕のなかでより充実したものを作成していく。
133
リハビリテーションへの取り組み
評価ランク
B
具体的取り組み
平成21年度に介護報酬改定が行なわれたが、リハビリテーション分野においては理学療法、作業療法
は大きく引き下げとなったが、一方で言語聴覚療法や認知症の短期集中リハビリテーション加算などが
引き上げまたは新たに設けられた。言語聴覚療法においては十分なスタッフの確保ができていないが、
医療との関わりの中でサービス提供が可能となるように対象患者の治療の必要性を重視した対応に切
り替えた。また、対象となる患者は少ないが認知症についても専門性の高いセラピストの育成を現在行
なっている。
課題と今後の取り組み
評価部署
リハビリテーション室
今後も認知症患者の増加は避けることができないと考えられることから、効果的なリハビリテーションが
提供できるように研修などに参加させ、厚労省の指針に即時に対応できるようなスタッフの育成や確保を
行なっていく。
平成20年度からの診療報酬改定の全容を早期に入手し対応する。
評価ランク
B
具体的取り組み
平成20年診療報酬改定の骨子は、4月からの医療療養病床に対しての医療度の導入であり、7月から
は一般病棟における、看護基準の見直しと看護必要度であった。その事に対応すべく、2月には概要を
捕らえ、医療療養病床については、医療度のシュミレーションを実施し、病棟対応に答えた。又、7月から
の一般病棟看護基準に対しては、医師及び看護の認定条件にかかわる問題も有り、看護研修が必須な
条項については、島根県では行っておらず、全国規模で講習会開催の場所を益田保険所と相談するな
どし、数箇所の講習会に看護師を参加させた。又、毎日の患者様ごとの、看護必要度の入力には対応ソ
フトが必要であり、購入するには300万円の費用が必要なこともあり、企画調整室において、データベー
ス入力対応ソフトを自前で作成構築した。厚生労働省から発信される疑義解釈、通達事項をホームページ
から随時確認し、当院に関連ある事柄を 医事課ニュース として医事課全員に発信している。算定項目
の変更項目があるたびに勉強会を開催している。知識向上のために、院外での研修会等に参加をして
いる。
課題と今後の取り組み
今後も遅れることなく厚生労働省からの情報を独自に収集し、対応していく。
評価部署
執行部
134
評価
点数
A
3
チ.社会医療法人化への対応
自治体病院の受け皿という位置づけの社会医療法人は、公的な病院として今後国・県から認められ
る。その社会医療法人に移行することが六日市病院の今後の医療経営の継続に不可欠なものである
ことは理事会・評議員会で同意を得ており、早期に対応すべき重要課題であった。
評価部署
事務部
評価ランク
具体的取り組み
A
平成15年当時の認定医療法人と言われたいた頃から準備を重ね、平成20年度になり島根県医療対策
課に出向き情報共有を図り、スムーズな申請作業に邁進した。申請可能になって早々、平成20年9月に
申請書を提出。社会医療法人の要件である救急の時間外等診療の初診料算定件数割合20%をクリアし
ており、特別医療法人の六日市病院は平成21年1月1日付で、社会医療法人に全国18番目の認可を島
根県から得た。この1月1日認可の影響により平成21年度の固定資産税も非課税となり、さらに吉賀町が
推し進めていた吉賀町支援計画も平成21年9月議会で採択され、3年間で3億円の補助金が確定した。
このことは当初から画いていた社会医療法人成りの最大の目的が達成され、経営基盤の確立に対し多
大の効果を得ている。
吉賀町支援計画並びに吉賀町地域医療計画に記載されているように、六日市病院に期待されている、
救急医療や不採算地区医療について永続的に提供することができるように、六日市病院の機能転換を
行政側と協議していきたい。そして国の交付税措置が得られるように計画・実行し、安定経営が図られる
ように、あらゆる方向で取り組んでいきたい。
リ.TQM活動の推進。
評価
点数
B
2
看護サービスの質、安全性、効率などが向上
評価部署
看護部
評価ランク
具体的取り組み
B
看護ケアの中でいかに安全で効率のいい看護が提供できるか日々努力している 今年(第2回)も2部署
よりQCに参加し現在キックオフに備えている
課題と今後の取り組み
看護の更なる改善の手段として各病棟で取り組めるようにしていきたい
135
職員に対してTQM活動で用いる手法(PDCAサイクルなど)を教育し、病院のサービスの質・安全性・能
率などの向上及びコストダウン達成の改善手段としてTQM活動に取り組む。
評価ランク
B
具体的取り組み
キックオフ大会や発表大会はそれぞれ親和会忘年会(11月末)と病院創立記念日(5月11日)に行ってお
り、今後も継続していく予定である。TQM活動の運営はTQMプロジェクトチームが行なっており、大会の
運営やQCサークル活動のサポートとして大会運営部、研修部の2つの組織でそれぞれの役割を果たし
ている。大会運営に関してはモデルキックオフ大会、モデル発表大会を含めそれぞれ3度関わっており、
毎回大会後に問題点を抽出し次期の大会に向けた修正案を作成し、それを実行している。第2回QC
サークル発表大会においては、職員のTQMに対する理解や意識の向上を目的とし麻生飯塚病院より安
藤先生を招いた。研修部においては、職員への教育やQCサークル活動のサポートを行っており、QCサ
ポート体制については各サークルに1人担当者を配置しその活動を支援している。第2回QC発表大会に
おいてはあるサークルが発表を行なうことができない状況が発生した。調査の結果、原因はサークルメン
バー内での連絡体制が不十分であったために起こったものであった。プロジェクトチームはその調査結
果を受け、そのサークルに対して十分な指導を行い、同様の問題が発生しないようサポート体制の見直
しを行なった。
課題と今後の取り組み
現在TQMプロジェクトチームがその運営を行なっているが、組織としては未だ未熟である。目標としてい
るTQMに対する職員の認識の向上は困難であり、その要因は各部門、部署の管理者のTQMに対する取
り組みへの理解が十分に得られていないことが考えられる。そのようなことから組織を委員会化し、管理
者全体で取り組むことができる組織作りを行い。QCサークル活動については平成22年度より年間スケ
ジュールに沿った取り組みを行っていく。また、QCサークルの質の向上には職員相互の研修も必要であ
る。
評価部署
TQM実行プロジェクトチーム
②地域特性にあった医療の供給体制の確立
イ.地域特性の把握のための地域データの入手と活用
評価
点数
B
2
地域医療連携室・中央診療情報室・医事課において毎月の主要データが入手され毎月の運営会議に
て報告され、統計資料の分析および診療や経営の改善をしている。
評価部署
地域医療連携室
評価ランク
具体的取り組み
B
地域医療連携室では地域の人口の統計だけでなく益田市障害者基本計画・益田市老人保健福祉計画・
老人保健福祉・介護事業計画・周南市老人保健福祉計画・介護保険事業計画高齢者福祉施策の概要・
老人保健福祉計画および第3期介護保険事業計画・介護保険特別会計状況報告吉賀町・高齢者いきい
きまちづくり計画などさまざまな資料から地域のデータを活用している。また、益田圏域の医療・介護・福
祉の施設一覧、地域の施設の特徴など地域特性の把握に努めている。
課題と今後の取り組み
データの入手については概ね良しと考えるが、今後は地域のニーズと六日市病院の機能が合致してい
るかどうか、データを生かした今後の病院運営についても考慮する必要がある。
136
ロ.高齢者への医療提供の標準化
評価
点数
B
2
高齢者の特性を認識、学習し、適切な医療を提供する。
評価部署
地域医療連携室
評価ラン
B
具体的取り組み
高齢者への医療提供の標準化関しては診療部、看護部にて考慮されています。地域医療連携室では医
療提供の面だけではなく社会福祉の観点から高齢者の支援を行えるよう努めています。その中でも高齢
者の支援には介護保険が必要条件であり当院の地域医療連携室ではケアマネージャーを配置しており
ます。今年も1名受験を控えており最良の支援が行えるよう研鑽しております。
課題と今後の取り組み
高齢者の特性を認識し、社会福祉の面から患者さまを支援するためにも、MSW個人のスキルアップが必
要。また、地域の居宅会議支援事業所とも連携を深め、高齢者支援に努めたい
機能障害のある高齢者の看護ができる
評価部署
評価ランク
具体的取り組み
看護部
C
機能障害のある高齢者に対して、メンバーが適宜集まり手順書を見直し、病棟で周知徹底する
課題と今後の取り組み
病棟での周知が課題
地域特性に合った医療の供給体制の確立
評価部署
リハビリテーション室
評価ランク
具体的取り組み
B
ほとんどが65歳以上の高齢者であることから、リハビリテーション室ではパワーリハビリテーションを行
い、転倒や転落による骨折に対する予防の取り組みを行なっている。また、入院中の患者に対しては退
院前の訪問指導などを行い、ケアマネージャーや家族などと一緒に住宅環境の見直しや改修に対する
アドバイスなどを行なっている。
課題と今後の取り組み
現在の交通事情や町全体の高齢化、単身高齢世帯の増加など病院に通院して外来リハビリテーション
を受けることが困難であることから、入院、外来、訪問、通所などを一度整理して地域の高齢者がどのよ
うな身体状況、家庭環境であってもサービスを受けることができるような環境づくりに取り組んでいく。
137
1.外来患者様及び入院患者様への心理面接(カウンセリング)の提供
2.5F病棟(介護保険移行準備病棟)及び西病棟(介護療養病棟)における心理士によるレクレーショ
ンの実施
評価部署
健康管理室
評価ランク
具体的取り組み
B
1.については主治医からのオーダーに従って外来患者様及び入院患者様への心理面接を行っていま
す。心理面接を行っていくうえで、主治医や看護師から情報を収集したり、臨床心理士から情報を提供し
たりしています。
2.については両病棟とも週に1回ペースで実施(毎週月曜日1回1時間程度)。心理士1名、臨床心理
士1名、看護師1名の3名が中心となってレクレーションを実施し、病棟スタッフのサポートを受け実施し
ています。※このレクは、病棟スタッフが中心に行なっているレクとは別のものです。
課題と今後の取り組み
病棟レクレーションについては、将来的に3F病棟及び4F病棟にも実施する必要がある。
評価
点数
C
1
ハ.終末期医療への対応
看取りについての取り組み
評価部署
看護部
評価ランク
具体的取り組み
C
看取りについての取り組み
1、終末期の適切なケア
①患者・家族の希望を確認する
1)患者・家族の意向を尊重し方針を決定する
2)ケア計画を立てる(多職種にも参加依頼)
3)患者・家族に計画の説明
2、終末期ケアの療養環境の配慮、
①終末期看護基準・手順作成され実施する
②見取りの環境としてできるだけ個室及びプライバシー保護・家族の面会・付き添い制限をしないなど
配慮し ている
3、逝去後見取りの適切性について多職種と検討している 検討を行った内容を看護記録に記載している
課題と今後の取り組み
現状として全対象患者様に行っているときと行われていないときとがある。今後看取りのためのマニュア
ルの見直しをし対象となる患者様に対し実施できるような体制にしていく。
医師、看護師、地域連携室、による患者、家族への支援体制の確立
評価部署
看護部
評価ランク
具体的取り組み
C
圏域緩和ケア地域ネットワーク会議や研修へ参加し、支援体制づくり等の取り組みについて意見交換を
した。緩和ケアの基本的知識の向上にも繋がった。
課題と今後の取り組み
研修に参加し緩和ケアに取り組む体制づくりが必要である。
138
③医療機能の整備
イ.医療療養病床・介護療養病床の回復期リハビリテー
ション病棟への移行準備、介護保険移行準備病棟、経過
型介護療養型医療施設、さらには医療機能強化型老人
保健施設への移行準備
評価
点数
C
1
地域のニーズ及び病院経営に即した病棟転換を行う。
評価部署 病棟機能転換検討プロジェクトチー
評価ランク
具体的取り組み
D
病棟機能転換検討プロジェクトチームを立ち上げ、医療療養病床・介護療養病床の回復期リハビリテー
ション病棟への移行準備、介護保険移行準備病棟、経過型介護療養型医療施設、さらには医療機能強
化型老人保健施設への移行について検討している。また、吉賀町とも地域医療計画に基づき連絡協議
会等により情報交換を行いる。
課題と今後の取り組み
国の方針が明確でなく、具体的な計画が立てられていない。また、求められる医療の提供には、当然、
診療科の充実とスタッフの確保が必要であり、確保を基に医療の質と安全が図られ患者様に提供されう
る。特に吉賀地域の受療動向として整形外科医・循環器内科医・作業療法士などの確保が今後の課題
であり、移行準備にも必要となる。又、地元自治体とのさらなる連携の強化も急務である。
リハビリテーション室の取り組み
評価ランク
B
具体的取り組み
医療については、現在一般病棟と医療療養型病棟、外来のリハビリテーションに取り組んでいる。リハビ
リテーションの診療報酬は年々下降しており、対策としてはセラピストの確保により全体的な報酬の向上
に取り組んでいるが、平成19年度と比較して20年度はスタッフの増加に伴い目標は達成しており、平成
21年度も順調に推移している。しかし、セラピスト1人当たりの報酬は減少していることから、全体的な流
れの中で介護の分野に取り組んでいく必要があると考え、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーショ
ンなど研修などに参加し、今後の吉賀町全体の地域医療における六日市病院の役割を果たす準備を進
めている。
課題と今後の取り組み
評価部署
リハビリテーション室
今後はさらに医療は厳しくなることが考えられ、現在の病院としての役割も大切であると考えられるが、
町全体の高齢化や交通事情などを考慮すると将来的には訪問や通所といった地域医療を重視した取り
組みが必要となる。町や社会福祉協議会などと協同して、町全体として将来を見据えた地域医療のため
のデータの分析が必要であり、それに取り組んでいく。
139
ロ.救急医療体制の継続と強化
評価
点数
B
2
社会医療法人として救急医療の永続的な強化
評価部署
研修委員会
評価ランク
具体的取り組み
D
研修委員会では医療の安全管理に関する研修、感染対策に関する研修、接遇に関する研修を基本に研
修を開催しているが、救急医療体制の継続と強化に直接関わる具体的な研修は行っていない。しかし職
員が自主的に六日市ECC協会主催の研修に積極的の参加している。
課題と今後の取り組み
救急医療を行ううえで当院だけでは成立せず、搬送を行う救急隊員との連携も必要であるよって研修委
員会では、救急隊員を講師と招き初期救急に関わる研修を企画する。
一次救命コース(HSAED・BLS)の受講
評価部署
看護部
評価ランク
具体的取り組み
B
看護補助者はAED受講、看護師はBLSは必修としACLS受講は勧めている。
課題と今後の取り組み
看護師は全員ACLSを受講するよう啓蒙していく。
六日市ECC協会との協力、連携を通しての職員への教育の継続。
評価部署
執行部
評価ランク
具体的取り組み
A
救急活動を行うに当たり、患者様の生命を預かる者として、常に最新の救急活動の方法を学ぶ必要が
ある。医療スタッフは当然のことであるが、その他の職種に対しても、救急医療の質の確保は社会医療
法人認定の根幹であり、研修講習を受講する必要がある。その観点から、全職員を対象に、研修講習を
して、救急活動に参加できる体制を目指している。現在職員全体の86%がAHA認定のHSAEDまたは
BLS(一次救命処置)を受講終了している。この事により、当然、職員は確実な心肺蘇生法を行う事が出
来る。又、院内には、7箇所にAEDが設置されており、即座の対応に答えることが出来る。又、講習受講
に際して病院から費用として累計400万円強の支出をし、医療の安全と質の向上を図っている
課題と今後の取り組み
今後も引き続き、六日市ECC協会と連携を図り、職員への教育を継続していきたい。
140
本年度より、救急車にて来院された患者さまの疾病をICD10(国際統計大分類)にて資料作成を行
う。
評価部署
中央病歴管理室
評価ランク
具体的取り組み
A
群輪番制の資料の作成。(時間外・深夜・休日の来院患者の把握及び診療科目の把握) 救急車にて
来院された患者数・分遣署・入外・死亡・転院の把握。国際統計大分類での疾患数の把握。救急車来院
曜日・時間の把握。
課題と今後の取り組み
当院入院患者さまの転医理由・転医先・救急車利用か自車の利用かの把握。
ハ.オーダリング・電子カルテへの対応
評価
点数
C
1
オーダリングシステム導入プロジェクトチームの立ち上げ、コンピュター会社によるデモンストレーショ
ン・各関係部署との調整。
評価ランク
B
具体的取り組み
リハビリテーション室からは山本と大庭がプロジェクトチームに選出されている。今後オーダリングシステ
ムおよび電子カルテ化するにあたり外来や病棟間とのかかわりを考慮し、リハビリテーション室の役割が
どのような位置づけになるかを検討した。また、具体的なシステムの中でのソフトのフォーマットをどのよ
うに構築していくべきか、外来予約や様々な必要書式をその中に取り込み、効率的な業務の遂行に向け
検討した。
課題と今後の取り組み
評価部署
リハビリテーション室
システムに移行する際に、現在の業務の中でどの分野から優先的に導入していくかをもう少し具体的に
検討する必要がある。そのためにはもう一度病院全体を整理しなおし、その中でリハビリテーション室が
どのような位置づけになるかを再検討する必要がある。
評価部署
中央病歴管理室
評価ランク
具体的取り組み
C
オーダリングシステム導入プロジェクトチームにて会議を行い、オーダリングの内容、各部署からの要望
等をふまえコンピューター会社に来院して頂き、デモンストレーションを行った。また、当院からの要望も
コンピューター会社に伝へ両者にて検討を行うことを確認する。またソフトウェアの台数、各部署への配
置図等も検討する。最後にオーダリングに係る費用の見積まで済ませている。
課題と今後の取り組み
オーダリングシステムの導入にあたっては、当院の資金繰りとの調整を図り導入を検討していく必要があ
る。
141
業務の安全と効率化を図り、スタッフへの労務軽減、人材不足を解消
評価部署
オーダリングシステム 検討プロジェクトチー
ム
評価ランク
C
具体的取り組み
業務の効率化及び、スタッフへの労務軽減を目的に第一段階としてオーダリングシステム、カルテの真
正性・見読性・保存性の確保と患者のプライバシー保護を目的に第二段階として電子カルテ導入を検討
するために平成20年11月にオーダリングシステム検討プロジェクトチームを発足。、次年度以降での導
入に向け検討会を重ねた。しかし平成21年度に更新時期であるCT導入に合わせレントゲンフィルムレ
ス化を進めることとなり、まずはPACSにより院内ラン構築し、その後様子を見てオーダリング及び電子
カルテ導入を検討することとなった。
課題と今後の取り組み
業務の効率化及び、スタッフへの労務軽減、人材不足解消を図る為、早急な導入が望まれるが、予算的
には非常に厳しい状況である。今後は補助金の有効活用を視野に入れ導入コストの削減を検討する必
要がある。
二.一般病棟のDPC準備病棟への対応。
評価
点数
C
1
中央病歴管理室の拡充
評価部署
事務部
評価ランク
具体的取り組み
C
室員として2名増員し、室の拡充を図り備えている。
課題と今後の取り組み
診療録管理学会・研修会・勉強会への積極的参加、情報の収集に努める。
DPC導入病院の基準・DPC調査データーの内訳・必須条件の洗い出し。
評価部署
中央病歴管理室
評価ランク
具体的取り組み
C
DPC導入にあたり基準・調査データーの確認を行ってきましたが、(資料1)現在(H21.8月)来年度診
療報酬改定にむけDPCの見直しが行われている状況である。
課題と今後の取り組み
診療報酬改定の原案が提出された時期に検討を行ってゆくとともに、DPC導入病院までの期間が2年
間(7月∼12月分のを患者さまデーターを毎月月厚生労働省へ送信、送信後認可された場合のみDPC
病院としてスタートできる。)と長期にわたるため、当院として何時の段階でDPCに移行するか検討が必
要てある。 まずはクリティカルパス委員会をたちあげ、当院の上位の傷病名に対してのパスを造り上げ
るように診療部・看護部・診療強力部に協力を求めてゆく。
142
④地元自治体への働きかけ
イ.吉賀町との連絡協議会をとおして連携を強める
評価
点数
A
3
現在の医療情勢について、吉賀町役場執行部および吉賀町議会に理解を得ていただき、不採算地区
の医療提供をこのまま、この診療報酬単価で経営していくことは非常に困難であることを訴えていく努
力を、「行政連絡協議会」や「三者協議会」(役場・銀行・病院)で協議していき、吉賀町地域の医療に
ついて連携を強化していきたい。
評価部署
理事会事務局・事務部
評価ランク
具体的取り組み
A
吉賀町長および吉賀町議会に「陳情書」を3度提出(平成17年12月、平成19年12月、平成20年12月)。
吉賀町議会議員に対する訴え(平成17年2月参考人招致、平成21年6月勉強会)。そして平成19年5月か
ら定期的に吉賀町役場健康福祉課と行政連絡協議会を重ね、平成20年6月には外部コンサル(総合メ
ディカル)を吉賀町役場の要請により入れ経営診断を仰いだ。その結果を受け吉賀町役場では「吉賀町
地域医療計画策定委員会」を発足し、平成21年3月に「吉賀町地域医療計画書」が完成された。この中
には六日市病院の位置づけと役割が初めて明文化された。平成21年4月には吉賀町役場から初めての
補助金(救急医療体制補助金)4000万円が交付され、4月14日には吉賀町長と理事長一緒に「総務省自
治財政局の濱田室長」のところへ出向き、社会医療法人の特別交付税措置について請願した。さらに吉
賀町役場内に「医療機関等連携担当官」2名を配置していただき、六日市病院支援計画の方針を住民に
説明、住民アンケート実施、有識者会議(4回)を開催し、平成21年9月町議会に上程され、1億×3年の不採
算地区医療の補助金が確定した。この流れ全てが行政連絡協議会の成果と評価したい。
3億の交付決定後についても、今後の中期事業計画の根幹である「病棟機能転換」等について、引き続
き吉賀町役場と連携を密にしていかなくてはならない。さらに、資金調達や補助金獲得等についても、病
院の施設整備の方向からも検討していけるような密接な連携体制を強化していきたい。また、5者協定
書にあるようなコミュニティネットワーク協会との関係についても吉賀町役場主導で連携が取れるよう働
きかけていきたい。
ロ.地域出身の医療従事者へのUターン窓口を町役場内
に設置要望
143
評価
点数
C
1
地域医療は地域住民の手で。吉賀町出身の医療従事者を確保するためには、六日市病院単独では
無理。六日市学園や吉賀町役場と一緒になって働きかけていかなければならない。是非、吉賀町役場
内にその要望をしていき、有効な募集活動をしていかなければならない。
評価部署
理事会事務局・事務部
評価ランク
具体的取り組み
C
吉賀町役場企画課と連携し、また、コミュニティネットワーク協会との連携により、都市部で開催する地域
セミナーに六日市病院のパンフレットを持参していただき、医療従事者の獲得を広報している。また、吉
賀町役場企画課では、ハローワークの吉賀町版を立ち上げており、六日市病院も登録する運びとなっ
た。従来からの関東吉賀会・関西吉賀会・広島吉賀会の開催の折には六日市病院の広報を入れていた
だいていますが、未だ成果はない。
課題と今後の取り組み
今後は、5者協定を活用し、幅広く募集活動をしていきたい。そのためには吉賀町役場と連携を図り、情
報を共有していかなくてはならない。
ハ.固定資産税の減免 社会医療法人認可
評価
点数
A
3
六日市病院の経営の健全化には、合理的な手段を用いて要求する必要がある。その1つは特別医療
法人という公共性の高い医療法人には「固定資産税」の減免である。それが叶わないなら、社会医療
法人に移行し法律による減免を勝ち取るしかない。
評価部署
理事会事務局・事務部
評価ランク
具体的取り組み
A
特別医療法人の当時から、公的な病院として「固定資産税の減免」については要求してきたが、その要
求は叶えられなかった。しかし社会医療法人になれば、法人税、事業税、固定資産税が非課税になる方
向が示され、社会医療法人移行の手段により、平成21年度から「固定資産税」も非課税となった。ただ
し、1月1日が固定資産税の基準日であるので、今回、21年1月1日に社会医療法人の認可を得たこと
が、21年5月納付の固定資産税を非課税とさせた。効果は、年14500千円。
課題と今後の取り組み
社会医療法人の所有する「医療機器」についても固定資産税が非課税なので、従来のリース契約をや
め、自己所有にしたいと思います。そうすることで、リース会社の割賦(延払い)契約をとることで、利息相
当の金額を削減でき、キャッシュ・フローの改善にもつながる。
ニ.島根県振興資金(5億)の返済期間の凍結又は償還
免除特別措置
144
評価
点数
D
0
六日市病院の経営の上で、1番問題となっているのは、平成13年当初の「建物」取得資金17億円の借
入金返済資金である。この吉賀町から借入れている5億について凍結か免除を要求していきたい。
評価ランク
D
具体的取り組み
この島根県振興資金5億の借入金については、吉賀町長および吉賀町議会に「陳情書」を3度提出(平
成17年12月、平成19年12月、平成20年12月)してお願いし、また、吉賀町議会議員に対する訴え(平成
17年2月参考人招致、平成21年6月勉強会)の時もこの返済についての特別措置をお願いしてきた。実
績としては、平成17年3月に15年間返済を22年に償還猶予していただいた移行は陳情は「不採択」で
終っている。
課題と今後の取り組み
評価部署
理事会事務局、事務部
平成21年度からの3億円の補助金とは別に、この件については、引き続きお願いしていきたいと思う。
ホ.地域住民が参加できる情報収集と発信
評価
点数
A
3
地域に愛される病院になるためには、地域住民との交流および情報の発信や住民からの意見収集が
必要となってくる。
評価部署
理事会事務局・事務部
評価ランク
具体的取り組み
B
以前から理事会と評議員会のメンバー構成において、地域住民に参加型の病院を平成13年4月から取
り組んでいたり、六日市病院月報の配布・公開を実施したり、新聞折込を利用したりしていました。しか
し、社会医療法人になり、特別医療法人より一層の高い公共性と透明性が要求されるようになり、六日
市病院のアクションも必要と感じ、次の情報発信をしてきました。①21.6.1吉賀町議会議員勉強会(町議員18
名全員出席:理事長、病院長ら)、②21.6.15-25六日市病院の住民説明会(町内5箇所で住民191名参
加:病院長)、③21.7.3商工会女性部研修大会(100名参加:理事長、病院長)、④21.7.26長英一郎先生
による住民向けセミナー(77名の住民参加)、⑤21.9.6社会医療法人の認定事例と補助金・財政支援をふ
まえた今後の病院経営戦略(医療専門雑誌主催セミナー:東京)(全国から40名:岩本次長、理事長)、⑥
21.9.30「10月分診療予定表」(新聞折込)の裏面記事で「六日市病院支援計画についての御礼)
課題と今後の取り組み
公的資金が投入されたことを踏まえて、より一層の情報提供と情報発信と情報収集をしていく必要があ
る。その方法として、以前より行っている「六日市病院月報」の公開、新聞折込の裏面記事の充実、セミ
ナーや説明会の開催等について、計画的に実施していくよう努力する。
145
地域住民が参画できる六日市病院の構築
評価ランク
C
具体的取り組み
地域医療連携室では地域住民が六日市病院に参加しやすいよう、地域の会議等への出席など積極的
に行い情報発信に努めております。その成果が今年、当院へのボランティア活動の件数が10月現在で
昨年の2倍強(8件→17件)の数字に表れております。また、参加を待っているだけではなく、地域の取
りくみにも積極的に参加しております。今年も吉賀町きん祭みん際祭りに参加し健康増進をキーワードに
六日市病院のPRに努めたいと考えています。また、これは地域医療連携室の取り組みではないのです
が、六日市病院の現状を地域住民への説明会を数回行うことで地域の住民の理解が得られたのではな
いか?と思っております。実際、近隣診療所では六日市病院の状況を初めて知ることができたという意
見もありました。
課題と今後の取り組み
評価部署
地域医療連携室
少しずつではありますが、地域住民の参加が見られるようになりました。今後も継続的に情報を発信し地
域住民が参加しやすい環境作りを行う必要がある。また、ボランティアに関しても、受け入れ側の教育が
もう少し必要である。
病院の情報を公開し、病院運営の強化及び地域住民、地元自治体へ働きかける。
評価部署
事務部
評価ランク
具体的取り組み
A
吉賀町主催の住民説明会後の平成21年6月15日∼6月25日の間吉賀町内5ヶ所において住民説明
会を病院長自ら出向いて六日市病院の状況を地域住民の皆様に対し説明を行った。又住民説明会開催
中に中国新聞等のメディアの取材を受け情報の発信が最大限に活かされた結果となった。
課題と今後の取り組み
六日市病院存続については地域の住民の皆様及び吉賀町、山陰合同銀行等の協力が不可欠である。
必要があれば積極的に病院より出向き各関係機関へ情報提供と情報収集を行う
健康管理室として、地域住民に対して健康維持・増進に関する情報提供を行なう。
評価部署
健康管理室
評価ランク
具体的取り組み
C
きんさいみんさい祭りにおいて、メンタルヘルスの啓蒙活動を実施した。具体的には、1)ニコチン依存に
ついての基礎知識の紹介、2)アルコール依存についての基礎知識の紹介 の2点であった。依存度
チェック票(スクリーニングテスト)をチラシとして配布し、さらに内容を記載したポスターを会場に貼り、問
い合わせのあった住民に説明した。
課題と今後の取り組み
地域住民がメンタルヘルスに興味・関心が持てるよう、活動方法や内容を工夫する必要がある。
146
ヘ.吉賀町交通システムの利用
評価
点数
B
2
平成18年4月から開始している「吉賀町新交通システム」を利用して、六日市病院のバスの経費を削減
する。
評価部署
理事会事務局、事務部
評価ランク
具体的取り組み
B
平成18年4月から開始している「吉賀町新交通システム」を現在も利用し、益田からの職員の通勤の交通
手段の確保をしている。その後の展開はなく、料金体制もそのままである。
課題と今後の取り組み
患者様の交通手段は、行政側にお願いして、便利で利用しやすいものを構築したいが、赤字路線である
ため、発展性は期待できない。
吉賀町交通システムを利用し外来患者様送迎に関わる病院コストの圧縮を図る。
評価部署
総務課
評価ランク
具体的取り組み
C
院内での医師等送迎に関わる削減は送迎車両を中古にする等により成果が出たが、吉賀町交通システ
ムの利用については効果が上がっていないように思われる。
課題と今後の取り組み
吉賀町と連携し委託先である六日市交通車両に病院広告又は人材募集の広告を掲載する等新しい試
みが必要である。これは地域住民皆様へのアピールでもある。又吉賀町交通システムを地元商店街等と
連携し利用すれば外来患者様の利便性が向上し外来利用率の向上が図れるのではないだろうか。
147
2章
1次中期事業計画の問題点の整理
(1)医療供給体制
①地域人口
1 次医療計画における、益田二次医療圏域及び吉賀町の 2005 年の人口推計と現
実との誤差は、二次医療圏域で約 1000 人の減であり、吉賀町においての誤差は456
人の減であった。しかしながら、受療率の高い 65 歳以上の高齢者においては、二次
医療圏域においては、誤差は 125 人の増であり、吉賀町においては、155 人の減であ
った事から大きく計画には影響を及ばさなかったと思われる。二次医療計画に向けて
参考とする、「吉賀町地域医療計画」に記載の今後の吉賀町人口推計は、現在の吉
賀町人口から推計するに、予想人口がかけ離れており、二次中期計画の人口推
計は、人口問題研究所発表資料(H20.12)の封鎖人口データが現状と近
似値であることから、津和野町、益田市においては若干の問題があるものの、
吉賀町においは、その推計(下記表)を基に必要な医療機能を構築していく事が
妥当であると現時点では判断できる。益田2次医療圏は、国立社会保障・人口問題
研究所 の人口推計調査によると、平成17年現在、医療圏全体の人口は6万7千6百
3人であり、2010年には約6万7千人、2015年の将来推計人口は約6万4千となり、
約5千人減少すると推計されますが、65歳以上の人口は2010年には微減、2015年
には約1千人増加する見込みとなっています。吉賀町では平成21年7月末現在の人
口は7058人で、2010年には約7000人弱、2015年の将来推計人口は約6500人と
推計される。ただ、益田二次医療圏の入院数の79%を占める65歳以上の人口は微
増し、2010年、2015年と、ほぼ横ばいの状況であるし、吉賀町においても、65歳以
上の高齢者数は同様に微増の推計結果が出ている。
二次中期計画人口推計
人口(2009年7月末)
二次医療圏
0∼14歳
15∼64歳
65∼
益田市
0∼14歳
15∼64歳
65∼
津和野町
0∼14歳
15∼64歳
65∼
吉賀町
0∼14歳
15∼64歳
65∼
将来推計人口(2010年)
将来推計人口(2015年)
現状−H
1年後ー
6年後ー
17年
現状
現状
年齢別 構成比 全構成比
年齢別 構成比 全構成比
67,603
-1,622
66,947
-656
64,223
-3,380
8,184
12.11%
12.11%
-746
7,950
12.40%
12.40%
-234
7,042
12.40%
12.40% -1,142
37,593
55.61%
55.61% -1,399
37,215
52.11%
52.11%
-378
34,116
52.11%
52.11% -3,477
21,826
32.29%
32.29%
523
21,782
35.49%
35.49%
-44
23,065
35.49%
35.49%
1,239
51,613
76.35%
-735
51,032
75.83%
-581
49,330
75.83% -2,283
6,606
12.80%
9.77%
-464
6,399
12.88%
9.77%
-207
5,749
12.88%
9.77%
-857
29,454
57.07%
43.57% -1,006
29,169
53.80%
40.79%
-285
26,875
53.80%
40.79% -2,579
15,553
30.13%
23.01%
735
15,464
33.32%
25.27%
-89
16,706
33.32%
25.27%
1,153
8,932
13.21%
-583
8,956
13.19%
24
8,351
13.19%
-581
806
9.02%
1.19%
-161
798
10.27%
1.35%
-8
655
10.27%
1.35%
-151
4,525
50.66%
6.69%
-350
4,555
47.28%
6.24%
30
4,067
47.28%
6.24%
-458
3,601
40.32%
5.33%
-72
3,603
42.44%
5.60%
2
3,629
42.44%
5.60%
28
7,058
10.44%
-304
6,959
10.99%
-99
6,542
10.99%
-516
772
10.94%
1.14%
-121
753
11.62%
1.28%
-19
638
11.62%
1.28%
-134
3,614
51.20%
5.35%
-43
3,491
46.26%
5.08%
-123
3,174
46.26%
5.08%
-440
2,672
37.86%
3.95%
-140
2,715
42.12%
4.63%
43
2,730
42.12%
4.63%
58
地域医療連携室確認(H21.8.19) 国立社会保障・人口問題研究所 市区町村別参考推計(封鎖人口)データ(平成20
年12月推計)*直近の数値により近いと判断し採用
148
②医療機関
* 益田二次医療圏の医療供給体制は病院においては、6医療機関(六日市病
院・益田医師会病院・益田日赤病院・松が丘病院・津和野共存病院・日原共
存病院)から構成され、1 次医療計画策定時においては、許可病床数1442床
(一般681・亜急性期18・結核8・感染4・精神215・回復リハビリ44・医療療養
358・介護療養114)であったものが、現時点(H21・7月現在)では、許可病床
数1293床(一般562 119床の減)・亜急性期(56 38床の増)・(結核8)・
(感染4)・(精神215)・(回復リハビリ44)・医療療養(273 85床の減)・(介護
療養83 31の減)となっている。しかしながら、実態は六日市病院の一般病床
が30床休止中であり、津和野共存病院の医療療養病床49床は休止中である。
又医療圏域の各医療機関共に医師・看護師不足に悩んでおり許可病床数通
りの医療供給が難しい現状にある。下記表においてもその苦しい実態を知るこ
とができる。「吉賀町地域医療計画」における益田二次医療圏域の基準病床
数に対比する既存病床数を1098床としているが、休止中の病床を除けば987
床となり、基準病床数を僅かであるが、下回ることになる。1 章の(3)⑱益田医
療圏域基準病床数においても記述をしているが、「平成 23 年度末までには介
護療養病床の転換と医療療養病床の削減が国の方針として現存しており、そ
の施策どおり進めれば、地域の基準病床を大きく割り込む事になる。又、誕生
した民主党政権においては、介護療養病棟廃止等の見直しの政策を掲げて
いるなど、不確定要素が加わった状況があり、今後の六日市病院における一
般病床・療養病床(一般90床(30床休止中)・医療180床・介護39床)の方向性を
見極めていく事は、医療スタッフ(医師・看護師)不足の環境においては苦難
の道筋ではあるが、今後とも、島根県、吉賀町と地域医療計画に基づき、密接
な協議を経て、地域住民にとって最良の解決策を見出す必要があると思われ
る。」六日市病院の第 2 次医療計画策定時において、病床機能転換の道筋の
課程で方向を誤れば、地域において、「医療難民」「介護難民」を作り出すこと
になりかねず、慎重にも幾重にも討議を経る必要がある。
療養病床及び一般病床の基準病床数
既存病床数
基準病床数 (H20.2.1現
在)
療養病床・一
991
1098
般病床
参考:島根県医療計画(H20)
149
療養病床及び一般病床
既存稼動可能病床数
(H21.7月末現在)
987
(2)患者発生状況
前述の通り、益田二次医療圏域及び吉賀町において、6 年先(平成 25 年)まで引き続
き、65歳以上の高齢者が微増するとなれば、高齢者特有の受療傾向からも、今後とも
医療保険・介護保険適応患者は微増傾向にあると思われ、六日市病院の入院・外来
患者が占める割合から増加することがあっても、減少する事は無いと思われる。1 章
(3)③「病床群・年齢別入院患者数」においても記述しているが、島根県保健統計書
平成 18 年「医療施設調査・病院報告」の益田二次医療圏入院患者数は、一般病床
及び療養病床合わせて1103人であり、当時においては許可病床数でまかなわれて
いた。しかしながら、県外への流出患者数は含んでいない。又、受療率の高い高齢者
の発生状況から推測するに、同程度以上の患者発生があるものと思われる。今後とも
入院・入所需要は高いと考えられる。又 1 章(3)④「六日市病院病床群別入院患者動
体数」において記述している「毎年常勤医師数及び許可病床数が減少した事から、入
院数は減少しているものの退院数も減り、1 日平均入院患者数及び病棟群別稼働率
は、増加傾向にある。このことは、「六日市病院年齢階層別患者数」でも判るように、入
院患者の高齢者の占める割合が年々上がっており、病院療養日数が伸びる傾向にあ
る。原因として、一般病棟は平均在院日数が定められている(7:1看護 19 日)事から、
一般病棟から療養病棟へ転棟し療養する患者の増加と、同時に、老々世帯・独居老
人世帯の増加により、在宅で診る事が出来ない患者が増加傾向にあるのではないか
と思われる。更に、1 章(3)⑤⑥⑦⑧の考察においては、「退院に当っては、自宅に帰
る患者さまが増えている、原因として 1.当院の介護療養許可病床が減り、医療保険か
ら介護保険への転棟が難しくなった。2.地域の介護施設の整備(特に介護老人保健
施設)が遅れており、入所ができない状況にあると思われる。3.益田二次医療圏にお
いて、長期療養を目的とした後方支援の医療機関病床数が不足している。
上記を裏付けるように、病棟群別平均在院日数からも、一般病棟・亜急性期病床は日
数が毎年減少しているが、医療療養病棟・介護療養病棟共に毎年増加しており、長期
に渡り入院する患者様が増えている。」と考察しており、発生患者に見合う病床数の不
足が揚げられ、裏付けとして当院の地域医療連携室における相談件数が増加してい
る。
相談件数及び内容内訳
カンファレンス(面談)
電話相談
合計
入院相談
退院支援
金銭相談
相談内容内訳
治療・療養相談
苦情
その他
合計
相談対応
平成20年度
平成21年度(9月末現在)
1月当件数
年合計
1月当件数
年合計
15.4
185
24.0
144
24.6
295
34.7
208
40.0
480
58.7
352
18.2
218
23.0
138
6.7
80
14.3
86
3.0
36
5.8
35
4.8
57
9.3
56
0.1
1
0.0
0
7.3
88
6.2
37
40.0
480
58.7
352
150
相談内容内訳
割合
入院相談
退院支援
金銭相談
治療・療養相談
苦情
その他
平成20年度
割合
45.4%
62.1%
16.7%
7.5%
11.9%
0.2%
18.3%
平成21年度(9月末現在)
割合
39.2%
63.6%
24.4%
9.9%
15.9%
0.0%
10.5%
「相談内容の内訳では入院相談が最も多く、続いて退院相談、治療・療養相談となっ
ており、入院・退院を含めた治療・療養の相談が平成20年度においては、全体の相
談の74%、平成21年度(9月末現在)においては全体の相談の79.5%となっている。
相談内容から、患者様に適合した医療・介護機関の病床が不足しており、行き場を探
してさまよう、患者様及び家族の苦悩がにじんでいる。」
入院待機患者(地区別) H21.6
合計
内訳
1
22 吉賀町
2
益田医療圏 津和野町
益田市
18
及び玖北以
玖北
1
外は除外
その他
0
上記表は 1 章(3)⑭「六日市病院地区別入院患者推移」であり、その中においても考
察しているが、「吉賀町からの入院は今後も140人前後が見込まれる。地域必要医
療・施設機能の充実があれば、平成16年度辺りの数値が見込まれる。益田市からの
入院は特徴的な動きを見せており、高齢者人口の増加及び入院機能の弱体化の中
で入院数が増加傾向を示している。今後も入院・入所機能によっては、増加する可能
性が大である。津和野町からの入院は、昨年末、突如起こった、津和野・日原共存病
院の機能停止の影響を受け、本年度から増加の傾向にある。岩国市玖珂北部からの
入院は今後も40人弱が見込まれる。地域必要医療・施設機能の充実があれば、平成
16年度辺りの数値が見込まれる。又、入院に当たっては、六日市病院診療圏の吉賀
町を最優先に、岩国市玖北部を優先的にしており、上記表の入院待機状況になって
いる。最近の入院待機患者数は13∼22人で推移している。」との記述通り今後も以
上の事から、入院・入所の需要が見込まれる。
更に検証結果を揚げるなら、1 章(3)⑮「二次医療圏発生推計患者」においての記述
は、「二次医療圏における人口は、一次計画における推計数と確定数では減少してい
るにも係わらず、入院発生総数については大きく変わっていないし、むしろ特徴的な
受領行動(患者数の増加)が65歳以上において起こっている。この事から、今後も65
歳以上の受領率は上がる可能性がある。原因として、受領率は島根県全体を参考に
しており、地域の状況(老々世帯率・独居老人世帯率が高い)が違うことが考えられ、
訪問看護、訪問介護では対応できず、医療機関等の入院・入所施設を使わざる得な
151
い現実があると考えられる。しかも、実態は、一次計画書にも記述があるとおり、H17
年の吉賀町における発生患者数は200名程度と考えられ、今後も受領率の高い65歳
以上の人口が激変せず、人口推計どおり推移するならば、現状の病床数に見合う病
院機能(入院・入所施設)が必要と考えられる。」
人口総
数
65歳以
上人口
高齢化
率
742,223 201,103
島根県 益田市 52,368 14,818
9,515
3,673
津和野町 吉賀町 7,362
2,812
世帯数
27.1% 260,864
28.3% 19,333
38.6%
3,626
38.2%
2,845
高齢夫 老々世帯率
高齢単 独居老
婦世帯
身世帯 人世帯
数
数
率
9.4%
29,290
11.2% 24,452
11.0%
2,679
13.9%
2,129
16.1%
669
18.5%
585
15.5%
497
17.5%
440
参考:総務省統計局 統計で見る市区町村の姿
2009年6月19日
二次医療圏
0∼14歳
15∼64歳
65∼
益田市
0∼14歳
15∼64歳
65∼
津和野町
0∼14歳
15∼64歳
65∼
吉賀町
0∼14歳
15∼64歳
65∼
発生患者推計(2005年)
発生患者推計(2010年)
参考:H17年患者調査
参考:H17年患者調査
総数
5,616
449
1921
3245
4093
359
1489
2245
856
47
246
563
666
43
186
437
入院
1133
25
307
801
807
20
238
550
182
3
40
140
143
2
30
111
外来
4483
425
1614
2444
3286
339
1252
1695
674
44
207
423
523
41
156
326
総数
5,438
270
1810
3358
3959
194
1405
2359
836
39
229
567
644
37
176
431
入院
1164
23
290
851
837
19
225
593
185
2
37
146
142
2
28
112
外来
4274
247
1521
2506
3122
175
1181
1766
650
37
192
421
502
35
148
319
発生患者推計(2015年)
参考:H17年患者調査
総数
5,448
338
1578
3532
4026
273
1225
2528
804
33
199
573
617
32
154
431
入院
1157
19
250
888
838
15
194
629
181
2
32
148
138
2
24
112
外来
4291
320
1327
2644
3188
258
1031
1899
623
31
167
425
479
31
129
320
「上記表の数値は、島根県保健医療計画の受領率と国立人口問題研究所発表の市
区町村推計を参考に推計。しかしながら、入院数においては、下記表の患者動向調
査(2005 年)実態数値と開きがあり「入院:推計143人 ⇒ 実態179人(県外流出を
含まない)」、二次中期計画策定においては、ある一定の数値を推計数値に加味する
必要があると思われる。」
島根県H17年患者動向調査(在院患者/日)
益田医師
津和野共
益田日赤
会
存
34
41
5
県外
県内
32
29
0
246
178
1
益田市
津和野町
5
22
26
2
12
2
吉賀町
計
253
212
29
152
日原
2
0
5
68
1
74
六日市
松ヶ丘
119
11
11
11
24
153
4
20
146
15
174
188
(県外流出は含まず)
計
211
83
606
144
179
929
(3)疾病からの発生状況
①疾病分類
1章(3)①②の「二次医療圏における大疾病分類における発生患者数」と「六日市病
院大疾病分類別入退院数」から考察するに、益田二次医療圏における65歳以上の
受領行動の特徴は循環器系、精神及び行動の傷害、新生物の順となっており、65歳
以上人口での割合は循環器系(29.6%)精神及び行動の傷害(11.6%)新生物(9.
4%)となっている。又、六日市病院においての受領行動を入院時病名と退院時病名
にて考察すれば、下記の表の推移になっている。
ICD10 国際統計大分類(入院時病名 ) (H19.7∼H21.8)
19年度
感染症及び寄生虫(A・B)
Ⅰ
18
2.7%
新生物(C・D)
Ⅱ
46
7.0%
血液及び造血器の疾患ならびに免疫機構の障害(D)
Ⅲ
15
2.3%
内分泌・栄養および代謝疾患(E)
Ⅳ
54
8.2%
精神および行動の障害(F)
Ⅴ
6
0.9%
神経系の疾患(G)
VⅠ
8
1.2%
眼および付属器の疾患・耳および乳様突起の疾患(H)
VⅡ・VⅢ
55
8.3%
循環器系の疾患(I)
ⅠX
88 13.3%
呼吸器の疾患(J)
X
76 11.5%
消化器系の疾患(K)
XⅠ
109 16.5%
皮膚および皮下組織の疾患(L)
XⅡ
5
0.8%
筋骨格系および結合組織の疾患(M)
XⅢ
24
3.6%
尿路性器系の疾患(N)
XⅠV
18
2.7%
妊娠・分娩および産じょく(O)
XV
0
0.0%
周産期に発生した病態(P)
XVⅠ
0
0.0%
先天奇形・変形および染色体異常(Q)
XVⅡ
0
0.0%
XVⅢ症状・徴候および異常臨床所見・異常検査所見で他に分類されないもの(R) 52
7.9%
損傷・中毒およびその他の外因の影響(S・T)
XIX
87 13.2%
疾病および死亡の外因(V・Y)
XX
0
0.0%
健康状態に影響をおよぼす要因および保健サービスの利用
XXI
0
0.0%
661
20年度
34
4.0%
23
2.7%
14
1.6%
62
7.3%
5
0.6%
26
3.1%
68
8.0%
131 15.4%
93 11.0%
151 17.8%
4
0.5%
36
4.2%
18
2.1%
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
84
9.9%
98 11.5%
0
0.0%
2
0.2%
849
21年度
13
3.7%
13
3.7%
4
1.1%
45 12.9%
3
0.9%
4
1.1%
41 11.7%
54 15.5%
38 10.9%
39 11.2%
5
1.4%
12
3.4%
8
2.3%
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
24
6.9%
45 12.9%
0
0.0%
1
0.3%
349
合計
65.1
3.5%
82.1
4.4%
33.0
1.8%
161.2
8.7%
14.0
0.8%
38.0
2.0%
164.2
8.8%
273.3 14.7%
207.2 11.1%
299.3 16.1%
14.0
0.8%
72.1
3.9%
44.0
2.4%
0.0
0.0%
0.0
0.0%
0.0
0.0%
160.2
8.6%
230.2 12.4%
0.0
0.0%
3.0
0.2%
1,861
ICD10 国際統計大分類 (退院時) (H19.4∼H21.8)
(介護病棟を除く延患者数)
19年度
20年度
21年度
合計
Ⅰ
感染症及び寄生虫(A・B)
13
0.5%
29
1.1%
13
1.1%
55
0.8%
新生物(C・D)
Ⅱ
84
3.1%
76
2.8%
34
3.0%
194
2.9%
血液及び造血器の疾患ならびに免疫機構の障害(D)
Ⅲ
54
2.0%
19
0.7%
9
0.8%
82
1.2%
内分泌・栄養および代謝疾患(E)
Ⅳ
165
6.0%
186
6.7%
82
7.2%
433
6.5%
精神および行動の障害(F)
Ⅴ
77
2.8%
28
1.0%
8
0.7%
113
1.7%
神経系の疾患(G)
VⅠ
235
8.6%
245
8.9%
73
6.4%
553
8.3%
眼および付属器の疾患・耳および乳様突起の疾患(H)
VⅡ・VⅢ
45
1.6%
93
3.4%
29
2.5%
167
2.5%
循環器系の疾患(I)
ⅠX
1225 44.6% 1207 43.7%
506 44.2% 2938 44.2%
呼吸器の疾患(J)
X
178
6.5%
192
7.0%
72
6.3%
442
6.6%
消化器系の疾患(K)
XⅠ
102
3.7%
137
5.0%
52
4.5%
291
4.4%
皮膚および皮下組織の疾患(L)
XⅡ
16
0.6%
19
0.7%
6
0.5%
41
0.6%
筋骨格系および結合組織の疾患(M)
XⅢ
186
6.8%
137
5.0%
75
6.5%
398
6.0%
尿路性器系の疾患(N)
XⅠV
45
1.6%
87
3.2%
29
2.5%
161
2.4%
妊娠・分娩および産じょく(O)
XV
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
周産期に発生した病態(P)
XVⅠ
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
先天奇形・変形および染色体異常(Q)
XVⅡ
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
XVⅢ症状・徴候および異常臨床所見・異常検査所見で他に分類されないもの(R) 79
2.9%
102
3.7%
27
2.4%
208
3.1%
損傷・中毒およびその他の外因の影響(S・T)
XIX
239
8.7%
203
7.4%
131 11.4%
573
8.6%
疾病および死亡の外因(V・Y)
XX
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
0
0.0%
健康状態に影響をおよぼす要因および保健サービスの利用
XXI
2
0.1%
0
0.0%
0
0.0%
2
0.0%
合計 2,745
2,760
1,146
6,651
月末レセプトの主病名総計
153
六日市病院入院時病名からみれば、潰瘍・虫垂炎・ヘルニア・胆嚢炎・イレウスといっ
た消化器系の疾患が上位を占め、続いて4大疾病の中の高血圧・狭心症・脳梗塞・う
っ血性心不全といった循環器系の疾患が続く、又転倒による大腿骨頚部骨折・交通
外傷に伴う骨折・挫傷・切創・マムシ咬症・蜂刺症といった損傷・中毒系の疾患が入院
時病名としては多くを占めている。
六日市病院退院時病名からみれば、 入院時の疾患では消化器系の疾患が上位を
占めているが、消化器系の疾患は完治するケースが多く、当院のように高齢者の入院
割合が多いとなれば、合併症も当然多く、高血圧・脳梗塞・心疾患といった治療も平行
して行い、退院されるケースが多い。その為循環器疾患の退院割合が多く占めている
ものと考えられる。
*21年度の状況を考察すると、生活習慣病である糖尿病患者さまが血糖のコントロー
ルが出来なくなり、教育入院が必要とされるケースが多くなった為、内分泌系の疾患が
増えたものと思われる。
以上のことから、消化器系疾患においては外科で、脳梗塞等は脳神経外科で治療で
きるが、やはり循環器内科及び整形外科の早期の常勤医師確保が課題である。
② 4疾病患者
六日市病院における入院及び外来患者の4疾病患者数の年次毎の推移からも、4疾
病のうち、糖尿病・脳卒中の患者がその大半である。
4疾病別患者数(六日市病院)
入院
(単位:人)
平成19年度 平成20年度 平成21年度
糖尿病
88
114
99
脳卒中
41
52
52
心筋梗塞
3
3
3
胃癌
6
10
7
肺癌
2
2
0
大腸癌
8
9
8
子宮癌
0
0
0
乳癌
1
1
0
合計
149
191
169
H21年9月末現在
154
外来
(単位:人)
平成19年度平成20年度 平成21年度
糖尿病
280
289
273
脳卒中
118
128
118
心筋梗塞
7
10
10
胃癌
26
26
21
肺癌
7
7
7
大腸癌
15
14
13
子宮癌
1
1
1
乳癌
0
1
1
合計
454
476
444
H21年9月末現在
適応病名
糖尿病 Ⅰ型糖尿病 Ⅱ型糖尿病 境界型糖尿病
脳卒中
脳梗塞
脳出血
くも膜下出血 硬膜下血腫 すべての急性期
心筋梗塞 急性心筋梗塞
胃癌
胃癌術後
肺癌
肺癌術後
大腸癌 大腸癌術後 S状結腸癌 S状結腸癌術後
結腸癌
結腸癌術後
子宮癌 子宮癌術後
乳癌
乳癌術後
(4)患者療養生活からの考察
①患者動態
前章(4)節⑨患者動態(救護区分・認知症患者数・ADL)にて記述しているが、
ADL:医療療養病棟(介護移行準備病棟含む・・・比較的ADLは低い)では、ADL2・
3(患者様の自立度の状態が悪い)の患者さまが74%以上、3F・4Fにおいては80%
前後になっている。
救護区分:担送・護送の患者さまが占める割合が94%を占めており、移動が困難であ
ることから、危機管理上の問題、診療及び入浴などの介助作業にあたって、病棟看護
師・介護助手などの労力負担増がある。
155
認知症患者:日常生活に支障をきたし、介助が必要あるいは常に必用なランクⅢ以上
の認知症患者さまの割合が医療療養病棟(3F・4F・5F)では49.7%介護療養病棟
(西)では82.1%であり、病棟の管理において患者様の安全の観点から早急に病棟
機能を再構築する必要がある。
問題行動のある患者:占有割合は、医療療養病棟及び介護療養病棟において27.
6%であり、患者様の安全確保の観点から、診療及び看護・介護の仕事に負担がかか
っている。
要介護度:毎年、平均要介護が重度化している。特に最重度である「要介護5」の患者
様が増えており、平成21年度の平均での占有率は初めて50%台に突入し、9月には
平均介護度が過去最高の4.385にまで推移している。
今後の課題としては患者様の重症度が進み特別養護老人ホーム等では対応が困難
になる患者様が増えてくると思われ、受け皿を考慮する必要がある。
以上の列記した諸問題が、次頁表(益田二次医療圏における寝たきり、要介護発生推
計)通りであるなら、加速してくると思われ、早期対応が必要である。
益田二次医療圏における寝たきり、要介護発生推計
益田市
2005年 2010年 2015年 津和野町 2005年 2010年
寝たきり(寝
寝たきり(寝
たきりでかつ
たきりでかつ
965
1,109
1,247
256
295
認知症の者
認知症の者
を含む)
を含む)
要介護の認
知症(寝たき
りの者を除
く)
合計
142
177
1,107
1,285
吉賀町
2005年
寝たきり(寝
たきりでかつ
214
認知症の者
を含む)
2010年
要介護の認
知症(寝たき
りの者を除
く)
合計
239
要介護の認
知症(寝たき
197
りの者を除
く)
1,445
合計
2015年
322
41
48
52
297
343
374
2015年 二次医療圏 2005年 2010年
寝たきり(寝
254 たきりでかつ
1,435
1,643
認知症の者
を含む)
2015年
34
39
41
248
278
295
要介護の認
知症(寝たき
りの者を除
く)
217
263
1,823
290
合計
1,652
1,906
2,114
平成8年厚生白書に基づき、人口推計から算出
156
②必要度
看護必要度:一般病棟看護基準7:1(旧1.4:1看護)のみ適用の必須条件は、10%
以上であるが、六日市病院においては16%という高い比率で推移しており、重傷患者
の比率の高さが解る。当然、質の高い看護提供の観点からと、看護師比率からも看護
師の確保が最重要課題になっている。
医療必要度:*平成 20 年度においては、平成 20 年度診療報酬改定による算定方式
が変わった事から、医療必要度1の患者比率が増加した。しかしながら、平成 21 年度
からは、「医療必要度1」の患者様の比率が下がり、重傷度の高い「医療必要度2」の
患者様の比率が増加傾向にある。「医療必要度2」の比率が80%を越えると、更に看
護師の必要が生じる。5Fは介護保険移行準備病棟であり、医療度1の割合が60%を
上回ることが条件であり、そのことにより、医師必要数が他の医療療養病棟の半分でよ
く、看護師についても緩和されている。ただし、医療度とは特定の患者様が月を通して
毎日同じ医療区分ではなく、特定された、医療行為や疾病内容により月の算定日数
が決められており、例えば医療的に重傷の「医療度2の」該当患者様が、7日「医療度
2」で残り3週間は「医療度1」のケースは相当数ある。今後、「医療度1」の割合のみで
病棟機能を変更するには、慎重に検討し、介護保険対応になっても、医療・治療措置
が即座に受けられる施設が必要となる。
1日当医療必要度割合
3F
4F
5F
全体
医療度1
医療度2
医療度3
医療度1
医療度2
医療度3
医療度1
医療度2
医療度3
医療度1
医療度2
医療度3
平成19年 平成20年 平成21年
3月度
度
度
22.4%
34.1%
27.7%
51.0%
36.8%
44.5%
26.6%
29.1%
27.8%
24.9%
32.4%
20.0%
45.8%
35.0%
45.4%
29.2%
32.6%
34.6%
60.3%
65.5%
66.1%
35.8%
30.1%
32.3%
3.9%
4.4%
1.6%
36.4%
44.0%
19.6%
44.4%
33.9%
21.7%
39.2%
40.4%
20.5%
③食事
管理栄養士が医師・歯科医師・看護師・言語聴覚士・歯科衛生士と患者様の栄養状
態及び咀嚼・嚥下機能を見極め、患者様の状態に合った食事の提供に努めている。
患者様の食事摂取の状況は、経口摂取(65%∼70%)、経腸栄養(経鼻、胃瘻)
(25%)前後を占めている。経口での摂取が可能でも、咀嚼・嚥下状態に問題のある患
者様(きざみ食∼ミキサー食を摂取)が 60%前後を占めている事から、食事の介助が
157
必要であり、全病棟では、4人に1人の方への食事の際の介助が必要である。その割
合が介護助手、看護師業務に負担をかけている。特に、介護療養病棟においては、
患者さまの食事の介助が必要な方が顕著で、何らかの介助が必要な方も含め、50%
を占めている。 →今後、出来るだけ経口維持でき患者様の QOL 向上をめざしチー
ムとして援助する必要があると考える。しかしながら、患者様の咀嚼・嚥下機能が低い
方が多く入院されており、現在、言語聴覚士が摂食機能療法を看護と共同で行ってお
り、対象患者は10人程度で推移している。今後は更なる高齢化とそれに伴う脳血管疾
患等の増加で7%前後まで高くなることが予想される。摂食においては、安全管理に
努める観点から、介助人員の配置を検討する必要がある。
(5)必要とされる病院機能
①保険制度
医療保険 介護保険
今秋の衆議院選挙において、民主党政権が誕生し、その政権公約の大きな柱に医療
制度改革(特に地域医療の救済と介護療養病床を廃止し、平成23年度末までに転換
するとの方針を見直す)があった。現在の療養病床は医療保険病床と介護保険病床
に分けられ、それぞれの保険制度に基づいて運営・管理されている。しかし、両病床
に入院する患者はいずれも高齢の慢性疾患罹患患者であり、医療機関の収入の多寡
による判断と、その根拠となる「医療必要度」「要介護度」によって患者様の選別をして
いるのが実態であり、その判定は複雑であり、視点は医療費や介護費削減である事か
ら、患者様の入院・入所希望に充分応えられるものではないと現場サイドの視点から
は判断している。従って、現時点にいたるまでこの二つの異なる制度をもとにした療養
病床の入院患者様には、明らかな入院基準の差は認められていないし、介護病床に
は、重度の治療が必要な患者様も入院している。六日市病院においても介護療養病
棟から急性期一般病棟へ転棟、さらに医療療養病棟へのケースもある。その事実は1
章2節⑤⑥の「年度別・入院元別推移」「年度別・退院元別推移」からも読み取れる。
今後、六日市病院の保険別機能を分けて中期事業計画を構築する際には、充分検
討する必要がある。少なくとも、介護療養病棟及び介護保険準備病棟の移行検討に
際しては、慎重な判断が求められる。「医療度」からみて、医療の必要な患者は医療療
養病床へ、また、病状が安定し介護が中心となる患者様は、医療助勢がすぐにできる
院内介護療養病棟(計画をするのであれば介護療養型老人保険施設・認知症対応老
人保健施設)への転棟が適当であると思われ、問題行動や認知症患者の発生状況を
考えながら計画する必要がある。今後の療養病棟のあり方として計画するならば、介
護療養棟(介護療養型老人保険施設・認知症対応老人保健施設)においては医療的
監視が必要であるものの、病状が安定し介護が中心となる患者の入院を基本とし、認
158
知症患者及び問題行動のある患者様の収容先としても考慮する必要がある。又、医
療療養病棟においてはリハビリテーションの必要度が高い患者や、亜急性期から慢性
期・終末期にいたる、より医療必要度の高い患者の治療をする機能であるべきである。
しかしながら、その計画策定によって「医療難民」「介護難民」を作り出さない理念が必
要である。
2008年4月に創設された転換型転換型老健の名称をめぐっては、「介護施設等の在り方に関する委員
会」が「(仮称)医療機能強化型介護老人保健施設」などの名前で議論してきた。しかし、同分科会の委
員が「医療機能が相当強化されているように国民から誤解を受けやすい」と指摘するなど批判が多かっ
たため、名称の決定を先送りしてきた。木下毅委員(日本療養病床協会会長)は日本療養病床協会と
全国老人保健施設協会に実施したアンケートをもとに、「今までのサービスが受けられるという安心感が
ある」などとして「介護療養施設」を推薦。田中滋委員(慶應義塾大学教授)は、「療養型という名前を残
してはどうか」と述べ、「療養型老健施設」を推した。分科会は、国民にとっての分かりやすさや安心感が
重要とし、「療養型」の言葉を入れた「介護療養型老人保健施設」に決定した。
②入院病床群別機能と病床数
前節(1)で記述したとおり、地域の医療供給体制は地域医療崩壊の名の通り、充分な
機能を提供できておらず、効率化のみの視点では、医療の質の低下に繋がりかねな
い。今まで、縷々記述してきたが、六日市病院の院是は3P主義であり、その精神は
「憲法25条の忠実な実践」であり、基本理念は「患者様第一の医療・看護・介護の実
践と地域医療への貢献」でる。「医療難民」「介護難民」を作り出さない病棟機能と病床
数を構築する必要がある。地域における発生患者数と今後の発生患者推計と六日市
病院の病床稼働率、又益田二次医療圏域における医療提供状況から、慎重に考察
する必要がある。当然、今後国の不採算地区病院に対して、1床当たり120万円の交
付金措置をも念頭に置き、病床数の設定をする事も大事である。
六日市病院
一般急性期:現在の病床数は当然必要である。(42床 ∼ 50床)
亜急性期:一般病棟看護(7:1看護)の基準を遵守する為には、一般病棟の平均在院
日数の維持が必要であり、現在の亜急性期病床数は必要であると思われる。(8床
∼ 10床)
医療療養病棟(介護移行準備病棟を含む):益田二次医療圏域急性期病床における
後方支援病床の役割から、本来は現在の病床数180床は必要と思われるが、交付金
措置が医療保険のみに適用され、その基準病床150床が最大である事も考慮に入れ
る必要がある。当然、その為には、院内において、その機能を損なわない「介護療養
159
型保険施設」をも視野に入れておく事が必要である。(50床 ∼ 180床)
介護療養病棟:吉賀町及び益田二次医療圏域の高齢者の推移から、寝たきり・認知
症患者が増加すると思わる。六日市病院においても、ADL・要介護度・認知症・問題
行動患者の割合が増加しており、23年度末廃止決定は未だ変わってはおらず、民主
党政権下の国の方針を見定める必要がある。いたずらに急げば、患者様に一層の負
担をかけることになる。もし、変更するならば、「認知症対応の老人保健施設」が望まし
いと考察する。(30床 ∼ 39床)
以上、最小値(医療保険:100床 介護保険:130床)
最大値(医療保険:120床 介護保険:146床) の範囲での構築。
③外来
外来診療科
診療科
内科
小児科
外科
整形外科
脳神経外科
眼科
耳鼻咽喉科 皮膚科
泌尿器科
リハビリテーション科 歯科口腔外科
合計
18年度
総数
1日当
6,044
16.6
185
0.5
4,286
11.7
12,715
34.8
4,733
13.0
4,163
11.4
2,494
6.8
1,199
3.3
1,725
4.7
0
0.0
3,985
10.9
41,529
113.8
19年度
総数
1日当
4,924
13.5
183
0.5
3,115
8.5
9,483
25.9
4,745
13.0
3,914
10.7
1,804
4.9
1,167
3.2
1,620
4.4
2,695
7.4
4,095
11.2
37,745
103.1
20年度
総数
1日当
5,127
14.0
317
0.9
3,348
9.2
8,685
23.8
5,590
15.3
3,397
9.3
1,416
3.9
1,131
3.1
1,104
3.0
3,885
10.6
4,741
13.0
38,741
106.1
21年度
総数
1日当
3,568
16.8
180
0.8
1,909
9.0
4,703
22.1
2,909
13.7
1,747
8.2
607
2.8
573
2.7
572
2.7
2,077
9.8
1,452
6.8
20,297
95.3
21年度9月末現在
六日市病院の置かれた環境から、平成21年度は、外来各診療科に受診される患者
様の80.2%は高齢者であり、当然、高齢者特有の疾病が存在する。高齢者では症状
が多様で典型的な症状を示さないこともある。一方、自立度の点では介助者なしに一
人で受診することが困難な例も見受けられる。高齢者特有の多様な症状・自立度に対
応できるように、今後も総合的な外来診療と専門的な外来診療の両面をカバーするよ
うな診療体制を構築することが重要と考えられる。現在、六日市病院では総合診療外
来を設けており、患者様の多様な訴えに対応している。又、専門外来においては、そ
の専門分野での医師を非常勤ではあるが配置し、患者様の要望に応えている。1日当
たりの患者数は内科を除き減少傾向にある。原因として泌尿器科の非常勤化や、医師
の外来必要数及び負担を減らすために採用した、薬の4週間投与や外来予約診療の
徹底が影響している。歯科においては、平成 21 年度 7 月末から常勤歯科医師が休職
中であり、広島大学歯科口腔外科応援にて、週 2 回の診療になり、患者数が減少して
いる。今後も、医療の質の維持提供のためには、必要な診療科の維持が必要であり、
160
常勤医師の業務負担軽減のための施策と、人件費がかかるが、大学などからの応援
が必要である。
④ 診療部
チーム医療の中核をなす常勤医師の不足を補うために、この数年、外来機能・病棟機
能を変更して対応している。医師の勤務状況は既に過酷を通り越しており、もはや1名
の退職が病院の存続を危うくする状況下にある。患者様の各種要望に応えるためと法
令遵守の観点から、非常勤医師の採用をしてこの急場をしのいでいるが現状であり、
早急な常勤医師の確保が急務である。又、医師業務負担軽減策として医師の書類作
成などの補助業務を代行する要員を配置することも必要であり、オーダリングシステム
の導入なども考える必要がある。
⑤ 看護部
各病棟とも患者様の自立度(救護区分・ADL・要介護度・認知症・問題行動)は悪く
様々な対応を余儀なくされている。その状況下で、医療度・看護必要度等の導入と医
療安全確保の観点から仕事量が増え、その職場環境は決して良い状態とは言えない。
この状況を打開するために、次の問題点を挙げ、今後の諸問題の解決にあたりたい。
問題点
1. 人材の確保
学校訪問・就職ガイダンスの利用
2. 人材の育成
教育者の育成(臨床研修の教育体制)・自己研鑽・研修費の確保
3. 接遇
接遇の見直し・ケレーム対応・人間関係
4. 患者様について
認知症患者の対応
5. 労働条件
不満の解消・時間外勤務・年休消化・短時間正職員制度
⑥ 診療協力部
薬局
薬剤師業務は、調剤業務だけでなく、下記表に掲載のように、払い出し業務・中央業
務・院内活動各種委員会への対応・勉強会・日直業務・時間外対応・患者様への服薬
指導など多岐に亘って業務がある。その状況下でありながら、常勤薬剤師3名にて対
応しているが、内2名は県外から採用しており、今後も継続勤務は未定であり、早期に
新たな採用計画(薬剤師3名の高齢化が進み若干名の補充を必要)が必要である。
161
薬局の業務
薬局の概要
所属部門
部署名
診療協力部
薬局
診療協力部長 松中 剛
薬局責任者 松中 剛
職員構成
薬剤師 3名(男:2 女:1) 事務2名(女)
麻薬管理者 松中 剛
医薬品安全
松中 剛
管理責任者
薬剤情報担当者 松中 剛
教育担当者 瀧川 保興
業務分類
業務内容
担当者
調剤業務
院外処方監査
現在実施してない
薬剤師
院外処方の疑義照会への対応
毎日
薬剤師
入院調剤薬袋作成
毎日
全職員
院内定期処方箋の年月日を記入
2週に1回
尾崎・橋本
入院処方調剤・監査
毎日
薬剤師
薬剤管理業務
随時
松中
入院時持参薬鑑別・継続指示書に基づく業務
随時
薬剤師
退院時薬調剤
随時
薬剤師
病棟ストック薬(内服・外用)の補充
毎日
薬剤師
院内製剤・耳鼻科
毎週金曜日
瀧川
入院、退院患者の分包機への登録 (氏名・ID)
3回/週
尾崎
随時
全員
週1回
尾崎・橋本
お薬手帳の発行
3Fの定期処方薬を服用時間毎に整理
月曜日14時∼15時
162
業務分類
業務内容
担当者
払い出し業務
注射薬個人セット・ラベル作成・各科への配送
8時30分∼12時
毎日
薬剤師・事務
消毒薬
注射薬個人セット時
毎日
薬剤師・事務
定期処方箋の枚数、剤数の集計
定期終了時
神田
臨時処方箋の枚数、剤数の集計
毎日
尾崎
注射薬払い出しの日集計(病棟別)
毎日
尾崎
注射薬払い出しの月集計(病棟別)
1回/月
尾崎
医薬品購入帳簿作成
毎日
尾崎
医薬品請求書監査
1回/月
尾崎
注射剤在庫調査
1回/月
尾崎・橋本
主要品目在庫調査
1回/週・木曜日
瀧川・尾崎・橋本
棚卸し
2回/年
全職員
棚卸し調査表作成 集計
2回/年
尾崎
特定生物由来製品補助簿作成
随時
尾崎
随時
尾崎
特定生物由来製品施用記録帳簿監査
1回/月
松中・尾崎
特定生物由来製品在庫確認
1回/月
松中・尾崎
抗悪性腫瘍注射剤帳簿作成(購入・個人施用量)
随時
尾崎
二種向精神薬・毒薬注射剤の帳簿作成(購入・廃棄)
随時
尾崎
医療用麻薬製剤の帳簿作成(購入・払出) 随時
松中・尾崎
麻薬製剤の年間届け出書類作成
毎年10月
松中・尾崎
中央業務
・購入(日、数量、製造番号)、診療科への払い出し(日、科名、製造番号)の記録
特定生物由来製品施用記録帳簿作成 (20年間保存)
・氏名、住所、製造番号、数量、施用月日の記録
業務分類
業務内容
担当者
中央業務 内服用バンコマイシンの月集計
1回/月
尾崎
医薬品発注リスト作成
毎日
松中
医薬品発注業務
毎日
松中・尾崎・橋本
消毒剤発注業務
2∼3日/週
尾崎・橋本
購入医薬品の検収と管理
毎日
全職員
薬価改定への対応(納入価交渉 新薬価・納入価入力)
1回/2年
松中・尾崎
・ 納入価交渉 新薬価・納入価入力
松中・尾崎
医薬品使用期限調査
2回/年
全職員
各科、救急カートの期限切れ交換
随時
尾崎・橋本
郡薬剤師会、町内調剤薬局へ採用薬、取消薬の連絡
随時
松中
医薬品集の発行
1回/年
松中・尾崎
医局・看護部・医事課配布資料作成
随時
松中・尾崎
冷蔵庫・室内温度管理
毎日
全職員
163
業務分類
業務内容
担当者
院内活動各種
委員会への対
応
執行部会
8時40分∼9時20分 毎日
松中
13時30分∼14時
月の最終水曜日
松中
医療安全管理会議
第二金曜日
松中
管理運営委員会
第四金曜日
松中
第三火曜日1回/月
松中
1回/月
瀧川
診療協力部会議
薬事委員会
17時∼17時30分
・薬事委員会資料作成
新規採用、臨時採用の一覧表
期限切迫品の一覧表
抗生物質の払出状況、過去3ヶ月分の一覧表
ICT
・ICT資料作成
NST
現在参加してない
・NST資料作成
勉強会
診療部薬剤説明会に出席
1回/週
松中
学会、研修会等に出席
1∼2回/年
松中
休日出勤
薬剤師2名で当番制
休日出勤(主な業務 : 注射薬セット補助)
事務2名で当番制 一人月2∼3回
日直業務
時間外対応
電話連絡 (2名のどちらかに連絡可能)
薬剤師2名
保険点数
今後、充実を
目指す業務 薬剤管理指導料
現状
1、430点
週1回 月4回限度
2、380点
3群に分かれる
3、325点
無菌製剤処理料
1日40点
数件/月
0件/月
注射薬は、平成19年12月より注射薬処方箋による個人別払い出しを実施している。次のステップとして数名
の薬剤師を必要とするが注射薬無筋調剤を考えている。
設備等の関係により当面は保険点数関係なしに業務を開始したい。
・ その他 TDM 業務、褥瘡、NST 等への参加
薬剤師3名の高齢化が進み若干名の補充を必要とする。
164
診療放射線室
診療放射線技師は常勤4名の体制で行っているが、出身は全て圏域外・県外出身
者である。今後、地域での一般CT検診、肺がん検診等での取り組みを考えおり、圏
域・町内出身の技師の確保が必要である。
臨床検査室
生化学検査は共同医学研究所に外部委託をしており、生理機能検査のみである。し
かしながら、臨床検査技師は現在1名であり、理事長をとおして、関連の光輝病院に1
名派遣して戴き、その機能をまかなっている。しかも、技師は県外出身者であり、町
内・圏域内からの早期採用が望まれる。
リハビリ室
今後の益田二次医療圏域と吉賀町における高齢化率の上昇、六日市病院における
患者様の療養生活状態(ADL、介護必要度、摂食・嚥下機能、言語・聴覚障害)を考
えると、各種リハビリ機能の充実が必要である。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士
の各分野を活かす機能を拡充構築する必要がある。その為にも、早期の作業療法士
確保が今後の病院機能を構築していくに当たって必要不可欠である。
通所リハビリ・訪問リハビリ・言語訓練
栄養管理室
A) 患者様の食の安全の確保
問題
○施設環境に問題があり、温度と湿度が保てない。
室温を28度に保つのに夏は 30 度以上となる場合もあり、食中毒が発生しやすい環境
になる。冬は結露により天井より水滴が落ちる。
○ 異物混入の危険がある。
配膳車や他の設備が老朽化しており、修理も頻繁に行っているが、ビスや破片などが
取れやすい。
取り組み
夏は外側の入り口を開放し、網戸にし施設環境を整えている。
今後、冷房・換気の設備を見直す方向で検討したい。
温冷配膳車が当面無理であれば常温配膳車の導入を今後検討する。
B)患者様の満足度の向上を図る
問題
○ 患者様の嗜好調査によると食事が冷たい事があるという意見もあり、患者様にとっ
て適温給食が100%満足の状態でない。
165
取り組み
一部保温食器で対応し、盛り付けも直前にするよう心がける。温冷配膳車の導入を今
後検討する。
健康管理室
A.健康診断業務
【現在の問題点】
問題点として、企業への健康診断の契約数が固定されつつあることが挙げられます。その
原因として考えられるものは次の2点です。
1) 健康診断以外の業務を行なう時期は、健診業務が停滞してしまうこと
特にインフルエンザ・ワクチンの接種時期(11月∼12月)には、健康管理室職員が
ワクチン接種に関わる業務に時間がとられてしまうため、企業健診の予約数を抑え
なければなりません。本来であれば、この時期は企業が後期健診を実施する時期
であり、実際企業からの予約の問い合わせも少なくありません。
インフルエンザ・ワクチン接種には、健康管理室以外にも看護部、医事課等が関
わっており、連携をとることが必要です。しかし、各部署の業務の分担が不明確で
あり、健康管理室の分担が増え、分担に偏りが見られます。さらに、例えば健康管
理室から他部署へ伝達を行なっても、正確に伝わらず、他部署から健康管理室へ
の問い合わせがあることも少なくなく、時には誤解も生じています。結果、健康管理
室が多くの業務を抱えることになり、健診業務まで手が回らない状況になっていま
す。
2) 健診契約に関する営業を行なっていないこと
健診の契約については、契約を継続するか、または企業から契約申込のあったも
のに対して契約を結んでいます。当院より、企業に対して営業や広報を積極的に
行なうことはありません。結果、契約数は固定しています。
【今後の取り組み】
1) 健康診断以外の業務を担う時期の前には、関係部署との連絡会議等をもつこと
インフルエンザ・ワクチンの接種に関する予約申込案内を患者様や職員に知らせる
1ヶ月ほど前より、看護部、医事課等などの関係部署と連絡会議等にて、業務の分
担を明確にし、理解を統一する機会を設け、実施方法に関する伝達及び疑問点の
解消などを互いに行っていきたいと考えています。接種期間中も、変更や誤解等が
生じれば、その都度、臨時で会議等を開き、共通理解を図っていきたいと考えてい
2) 健診契約の営業を担う職員を新たに配置すること
ただし、契約数を増やすにしても、現在の問題1)で取り挙げたものを解決すること
が先決かと思われます。
166
B.心理相談業務
【現在の問題点】
退職防止および退職の理由の情報収集のために退職者面談を実施していますが、退職
者全員の面談ができているわけではありません。その原因として考えられるものは次の2
点です。
1) 各部署からの紹介数が少ないこと
退職者および退職を考えている職員について、各部署より紹介が少ないという現
状があります。 退職者および退職を考えている職員は、所属長や部門長、総務課
等に情報が伝達されますが、そのシステムの中に健康管理室は確立していませ
2) 退職希望者を健康管理室が直接見つけて相談につなげることが少ないこと
後期職員健診に合わせて、ストレスチェックを実施し、退職を迷っている職員や働
きにくさを感じている職員、家庭の事情を抱えている職員等を吸い上げることを行
なっていますが、ストレスチェックにかからない職員も多々居るかと思われます。彼
らをどのように見つけて相談につなげていくかが問題です。
【今後の取り組み】
1) 看護職者離職対策プロジェクトチーム会議の中で、離職対策の一環として健康管
理室への紹介をシステムの中に組み込む提案・実践することを考えています。
2) 看護職者離職対策プロジェクトチーム会議の中で、看護職者離職対策プロジェクト
チームにて吸い上げた意見の中で、心理相談業が適切なものに対しては健康管理
室へ紹介するシステムを提案・実践することを考えています。
⑦安全体制
組織管理:病院における業務が円滑かつ安全に執行される為には、強固な組織体制
が必要であり、その体制保持のために、病院長(副院長)を頂点に4部門の長と理事
会事務局からなる執行部会を毎朝開き、討議・検討を行うと共に、指揮命令を4部門4
室に発している。又、部門においては定期的な会議と臨時の会議が開催され、諸問題
を解決している。しかしながら、病院内の問題の大半は1部門・1部署のみでは解決策
を見いだすことができない事は当然であり、各専門の委員会を組織し、問題が討議・
検討され執行部会へと上申されている。六日市病院委員会組織の中で最も重要な役
割を担っているのが、管理運営委員会と医療安全管理会議であり、各部門部署長の
参加を義務づけ、病院内の全ての事項について検討し意見を集約している。同時に、
平成21年度からは、吉賀町役場の病院担当部署の職員を派遣して戴き、その討議・
検討内容を確認して戴き、会議終了後、少なからず助言をも戴いている。当然、その
際には、吉賀町の方針が伝えられ、病院の方針とのすり合わせをも行っている。
問題点:法人開設以来の最重要課題は医療安全の確保であり、年数を経たことから
来る、1.建物の老朽化2.建物設備関係整備3.医療機器更新4.患者様サービス備
品買い換えと、5.院内情報システム(個人情報保護の観点からのセキュリティーの確
保と業務の効率化)6.社会医療法人として求められる医療提供の為の要員の確保で
ある。1については、既に平成21年8月臨時理事会で建物耐震診断と耐震補強案が
167
採択され、現時点で島根県の補助金(約6000万円)の内示を戴き、着々と整備に向
かっているが、他の2∼4までについては資金調達の問題もあり、実施に至っていない。
5ついても、オーダリングシステムプロジェクトを立ち上げ、オーダリングシステム導入に
ついては、副院長の下で討議・検討がなされ、既に構築案が示された処であるが、同
様に資金調達の面で休止状態である。電子カルテについては、オーダリングシステム
構築後を考えており、メリット・デメリットを慎重に検討していく必要があると考えている。
6については次節において述べる。安全体制確保は3の大きな柱から成り立っており、
今後も安全体制確保に努力していく。
安全確保の3の柱:人・物・情報
「院内情報システム:規模の大きい医療機関で電子カルテの普及率が高いのは、診療に関わ
る部門・医療スタッフが多いため、構造的に情報伝達ミスが発生するリスクが高く、このため診
療情報の共有による医療安全水準の向上、さらにオーダリングシステムや医事会計システムと
連動させることによる業務の効率化といったメリットが大きい事が要因であり、今後の考察が必
要である。
またオーダリングシステムについては誤投薬などの指示ミスの防止のみならず、業務効率化に
効果があることから、特に大規模医療機関での導入メリットは大きいと言われている。それを裏
付けるように同システムは 400 床以上の医療機関で 72・9%と高い普及率となっている。今後、
医療安全確保と業務負担減の視点から導入を検討する必要がある。」
⑧医療従事者確保対策
一次中期事業計画の検証結果からも、計画遂行に当たっての根幹となっており、二
次中期計画実施に当たって、財務状況改善と並んでの2大障壁である。確保状況
次第で、財務状況が好転するとも言え、六日市病院が社会医療法人の使命を全う
する上で、欠くべからざる対策である。一次計画検証結果から出た確保対策方法を
院内のみの方策でなく、島根県・吉賀町との協議でも解決していく必要がある。
⑨医療機能と地域ネットワーク
益田二次医療圏域及び六日市病院においても、常勤医師数が減少している中で、必
要とされる医療機能提供が充分に提供できない状況下にある。しかしながら、吉賀町
における唯一の病院として、住民に身近な医療の提供と、4疾病「がん対策:圏域の専
門的ながん治療を行う地域がん診療連携拠点病院に、益田赤十字病院が位置づけら
れ、六日市病院は、がんの早期発見・早期診断及び胃がん、大腸がんなど国内に多
いがんの治療を担う医療機関としての位置づけ 脳卒中対策:急性期の画像検査
(X 線検査、CT 検査、MRI 検査)、t−PA療法、急性期の外科治療など、主として救
急医療(急性期医療)を担う医療機関を担う医療機関としての位置づけ 急性心筋梗
塞対策:六日市病院においては初期救命治療のみで、益田赤十字病院、国立機構
168
岩国医療センター、中国自動車道ICがあることから広島市民病院へ転送している。対
策として、自動体外式除細動器(AED)の使用を含む心肺蘇生法の実施が救命率の
向上につながる事から、病院内にAEDを7カ所設置すると同時に、全職員を対象に
研修を行っている。又、六日市病院の医師、看護師などが、圏内、圏域外、県外各所
において、心肺蘇生法の普及・拡大に努めている。 糖尿病対策:血糖コントロールが
難しい患者に対する糖尿病の合併症治療、治療及び急性合併症治療を担う医療機
関としての位置づけとして役割を担っている。」と5事業「小児救急を含む小児医療救
急:初期小児救急医療を担う医療機関としての役割を担っている。 救急医療:二次
救急医療機能として、入院を必要とする救急患者に医療を提供する役割としての医療
機関を担っているが、鹿足郡では、二次救急指定病院が六日市病院の1か所になっ
たため、救急搬送に1時間以上かかる地域が増え搬送時間が課題となっている。 地
域医療・へきち医療:地域医療拠点病院の認可を目指して申請中であり、今後も地域
への医療提供を担って行く。 終末期医療を含む在宅医療:在宅療養を行っている人
の症状が悪化した場合等に対応する医療機関としての役割を担っている。」 、急性
期から回復期、維持期までの役割の機能を担っている。地域特性から、他の医療機関
まで1時間以上かかる事から、必然的に初期治療の段階から休日夜間の診療があり、
医師等の疲弊が増す一因となっている。今後の課題として、「医療機関完結型」から
「地域完結型」へと変更する必要はあるが、地域の現状として、その環境は整っていな
い。手段として、画像等の伝送による遠隔医療システムにより助言・診断等が受けるこ
とのできる総合的な医療情報ネットワークシステムの構築と緊急救命医療におけるヘリ
コプターの活用が必要である。幸い、病院長が島根県地域医療支援会議の委員であ
ることから、会議を通して地域の現状と課題を訴えていく事が重要であり、今後の課題
である。
169
(6)運営状況
①財務状況
財務状況の問題点
A・純資産額(資本金とみなされる額)の減少
(金額単位:千円)
年月日
19.3.31現在
B/S 純資産額
20.3.31現在
577,404
21.3.31現在
370,713
88,746
※経営状況の悪化に伴い、「資産の部」から「負債の部」を差し引く「純資産額」(企業
でいう資本金相当額)が減少してきており、金融機関が懸念する「債務超過」へ経営状
況が悪化してきている。
これは、金融機関からの借入に対する黄色信号であり、この状況打開を度々山陰合
同銀行六日市支店から指摘を受けている状況である。
この問題点については、病院会計を好転させるしか方法はなく、病院の経営努力、ま
たは社会医療法人に対する行政機関の「補助金交付」をもって解決する方法が取られ
ている。
平成 21 年度(平成 21 年 4 月以降)において、吉賀町役場および吉賀町議会のご英
断によって、六日市病院に対して、各年1億円の「不採算医療対策補助金」が施行さ
れており、この純資産額の増加を期待している。
また、社会医療法人に対する「固定資産税の非課税措置」についても、14,500 千円
の効果をもたらしている。
B.長期借入金の増加
(金額単位:千円)
長期借入金残高
山陰合同銀行 12億円
吉賀町 5億円
山陰合同銀行 7千万円
山陰合同銀行 1億円
吉賀町 1億円
合計
19.3.31現在
720,048
375,705
4,704
0
0
1,100,457
20.3.31現在
640,056
351,808
0
90,480
0
1,082,344
21.3.31現在
560,064
351,808
0
76,200
100,000
1,088,072
21年5月に21年度分支払
これ以外に1億4千万円の
事業運転資金の借入あり
(短期:山陰合同銀行)
※長期借入金は、その返済計画に基づき、毎年約1億円程度、残高を減らしていかな
ければならないところを逆に増加させている。これは、平成 13 年当時に建物取得資金
のために借入れた 17 億円以外に、「事業運転資金」の借入金を発生 させているから
である。
病院収支の黒字で金融収支の赤字を解消していた平成 17 年度までとは大きく経営
170
状況が悪化し、病院収支は赤字、借入金の返済もできない状況になり、運転資金とし
て借入金を増加させたものである。
この問題点については、病院の財務状況を好転させるか、または、金融機関(山陰合
同銀行六日市支店)や吉賀町役場の債権者と協議し、返済計画の見直しをする方法
が考えられる。
今後、この3者での協議会を通じて、返済期間の延長等を要望し、資金繰りを健全化
させる必要がある。
C.事業運転資金(借入金)の調達
(金額単位:千円)
事業運転資金
山陰合同銀行 吉賀町
平成19年度
平成20年度
220,000
0
平成21年度
20,000
100,000
10,000
0
※ 平成 18 年度の診療報酬改定以後の病院経営は、まともな経営をしていても利
益を出すことができず、預金残が4億円あったものを全て使い切り、さらに「事業
運転資金」を調達しなければ「資金繰りが回らない状況」に陥った。そこで山陰
合同銀行六日市支店と吉賀町から合計で3億5千万円の借入金を余儀なくされ
ている。この借入金のうち、山陰合同銀行六日市支店の1億5千万円について
は、未だ返済計画が立っておらず,手形を短期で繋ぐ方策や保証協会の担保付
等の方策で「しのいでいる」状況である。
D.社会医療法人成りに伴う病院会計上の問題点
(金額単位:千円)
P/L末尾
経常利益(損失)
税引前当期利益(損失)
税引後当期利益(損失)
平成18年度
-253,171
-184,568
-167,867
平成19年度
-283,157
-217,267
-206,691
平成20年度
-182,181
-213,323
-281,967 最終数値→「純資産額に影響」
※ 平成 20 年度中の平成 20 年 12 月 31 日付けで特別医療法人が終了し、翌の
平成 21 年 1 月 1 日から社会医療法人に移行した。ここで病院会計上の決算処
理(平成 20 年 12 月 31 日)をしたことに伴い、損益計算書の最終数値を悪くし
た結果となった。
171
理由として、
1.土地の評価損を計上
2.繰延税金資産の取崩
85,353 千円(平成13年当初に計上した価額と実際の評価額の乖離の修正)
68,589 千円(法人税等が非課税になる社会医療法人に移行することに伴い、
法人税等調整額を計上)
計
153,942 千円
合計で、1億5千万円強も平成 20 年度会計の損益計算書の最終数値(税引前当期
利益)をマイナスさせた。
E.退職金の増加
(金額単位:千円)
平成18年度
退職金の支出金額
平成19年度
30,044
56,129
平成20年度
60,971
※ 29年前の開院当時に採用した勤続年数の長い職員が60歳の定年退職をむか
える頃となり、年々退職金の支払額を(近年)増加させており、今後も増加の予
想である。病院会計上は「退職給付費用」勘定を採用しており、退職金の支払
額は直接キャッシュ・フローに影響させる。この退職金については積立金をして
おらず、勤続年数の長い予定外の退職者については資金繰りが狂ってくる。補
うだけの余裕をもった資金状態ではないので、保証協会付きの借入金残高(現
在8千万円の枠の内、5千万円使用)を減らして、この急遽の資金手当のために
保留していきたい。
F.未収金の残高
(金額単位:千円)
19.9.30現在
未収金の残高
20.9.30現在
49,311
49,041
21.9.30現在
49,105
※未収金の回収対策として、「督促状」の発送(1年に約述べ 500 件、金額にして約
40,000 千円)をしている。その効果としては、金額回収率約 45%、件数回収率約
60%である。督促業務を行ってもなお、未収金の発生を越すことができず、未収金の
残高は減少しない。この問題点を解消するためには、担当職員(兼任)を配置し、裁判
所等の関係機関と連携し、また、医事課とのタイアップにより、未収金発生を防止する
手段の強化が望まれる。
172
②社会医療法人としての更なる公的認知
法人として基盤強化し、永続性を確保するためには、その認可条件である5事業の1
事業である救急医療の確保提供という項目で認可を戴いている。しかしながら時間外
初診率20%以上という基準があり、もしこの基準をクリアーできなくなった瞬間に、社
会医療法人格が取り消されるという不安もある。その不安を解消するためにも、他の認
可条件(例えば僻地医療の確保提供など)をも取得していく必要があるのではないか
と考えている。又、その方向性は、今回新たに認可申請中である域拠点病院の考え方
でもあり、指向性としては妥当であると考えている。
③交付税措置・補助金
交付金の考え方 医療保険病床数と介護保険施設選択
昨年の公立病院に関する財政措置のあり方等検討会の答申を受け、本年度から新
たに過疎地に関する財政措置がなされた。その中で、不採算地区病院の特別交付税
措置の要件の緩和と充実がなされた。
要件:
150床未満(100床超は措置額逓減方式)
1種:直近の一般病院まで15㎞以上
2種:非「人口集中地区」所在
措置額:
1種 120万円(1床当たり)
認識・実態・実績:
病院所在地の自治体が、社会医療法人が公立病院の代わりであるとの認識があり、
現に助成をしている実態があるかどうか。同一自治体に公立病院が無い。
問題点:
1. 病床数を100床にするのが最大の交付税措置額であるが、借入金返済もあ
り100床では、診療報酬総額から、返済への余剰が生まれない。
2. 地域の状況、病院内の患者状況から、100床では「医療難民」「介護難民」
が生まれる。
解決策:
「医療難民」「介護難民」を作り出さず、尚かつ最大効率の交付税措置がある病床群と
病床数を構築する必要がある(次頁表参照)。医療保険対象と介護保険対象の区分。
173
単価
特別交付金
0∼100床(最大)∼150床
¥1,200,000
不採算地区病院(1種)
¥120,000,000
病床数(医療保険)
交付額
90床
95床
100床
105床
110床
115床
120床
交付金額(不採算地区病院)
¥108,000,000
¥114,000,000
¥120,000,000
¥108,000,000
¥96,000,000
¥84,000,000
¥72,000,000
特別交付金
(万円)
12000万円
¥12,000
10800万円
¥11,000
¥10,000
9600万円
¥9,000
8400万円
¥8,000
7200万円
¥7,000
¥6,000
4800万円
¥4,000
4800万円
3600万円
¥3,000
2400万円
¥2,000
2400万円
1200万円
¥1,000
0万円
174
床
0床
10
0
床
1
10
床
1
20
床
13
0
床
1
40
床
1
50
床
9
80
0床
7
床
床
0床
6
50
40
0床
3
0床
10
床
¥0
2
¥0
床
7200万円
6000万円
¥5,000
0
9600万円
3章 2次中期事業計画策定に向けて
健全経営を行い地域住民の健康と安全を担っていくことが望まれる。
(1)病院機能の視点による今後の取り組み
地域の状況から
①患者発生状況:
今後とも、地域における高齢者の増加が見込まれ、高齢者特有の疾病に対応する医
療・介護の提供が必要である。又、老々世帯・老人独居世帯が増えてくると思われ、居
宅サービスでは高齢者に不安を与えると共に、広範囲の地域をカバーするとなると労
働効率性も悪く、入院・入所サービスでの対応が必要である。
②患者動態状況:
地域における高齢化率が高くなると共に、寝たきり・認知症患者の占める割合も増えて
くると思われる。又、六日市病院での高齢患者様療養生活の考察(嚥下障害・ADL・
要介護度・医療度・救護区分・認知症患者・問題行動)からも、それらに対応できる体
制の構築が必要。
③施設整備状況:
益田二次医療圏における許可病床数は、地域基準病床を上回ってはいるが、実態は
医師・看護師不足・経営悪化から来る休止などがあり、現在は基準病床を初めて割り
込んでいる。又、六日市病院は地理的条件から、一定の急性期・回復期・慢性期まで
の医療提供と介護事業提供を求められており、今後とも病床の確保と求められる医療
機能の提供が必要である。又、リハビリ施設機能の充実も課題である。
④医療事業:
入院
急性期:入院発生状況と入院数から病床規模は42床∼50床が最低必要である。又、
良質の医療・看護を提供する上で、看護の基準も最上位の看護基準を求めて行くべ
きである。
亜急性期:急性期は平均在院日数の縛りと、在宅に即座に退院する事が不可能(病
状が軽快あるいは治癒するまで)患者様への対応を補完する機能として病床規模は1
0床前後が妥当と思われる。
慢性期:今後とも、益田二次医療圏における後方病床の役割を担う必要がある。大幅
な病床の削減は、結果として益田二次医療圏域の医療機能を麻痺させる恐れがある。
又、在院数・待機患者・共に病床の確保を必要としている。又、医療区分からみた患
者様の医療度割合からも、その機能に見合う転換がないとすれば、180床は必要と思
われる。
外来:今後も総合診療外来と専門診療外来の両面をカバーするような診療体制を維
175
持し、患者様の多様な訴えに対応することが重要と考えられる。患者様の要望と疾病
発生の状況から、特に整形外科医・循環器内科医の常勤化が課題である。当面、医
師の確保状況においては専門分野での医師を非常勤にて対応せざるを得ない。
⑤介護事業:
入院・入所
介護療養病棟:益田二次医療圏における介護諸施設が需要に合った供給体制が構
築されていない。又、その諸施設は当然高齢者が対象であり、年収から入所あるいは
利用できる体制にない事が原因と思われ、介護療養病床存続であれば、病床数は現
在の39床以上の確保が必要である。
老人保健施設:益田二次医療圏における病床は不足の状況である。六日市病院の介
護療養、医療療養の転換先の施設として構築する必要がある。しかしながら、地域の
現状と病院における患者様の医療度・要介護度・療養生活状況から、単なる老人保健
施設でなく、1.医療・看護の提供ができる介護療養型老人保健施設、2.これからも
増え続ける認知症対応の認知症専門老人保健施設、などの付加機能を持った老人
保健施設を構築する必要がある。転換を前提とした病床規模としては、130床∼150
床程度は必要と思われる。
⑥4疾病5事業:
4疾病:今や国民の生活習慣病へと変化したがん(悪性新生物)、脳卒中、心疾患、糖
尿病などの取り組みについては、島根県保健医療計画の中で六日市病院の必要とな
る医療機能が明らかにされており、積極的な役割を今後も果たして行かなければなら
ない。特に、がん・脳卒中・心疾患は日本人の死因の1位から3位までを占めており、
死亡者数全体の約6割となっている。また、六日市病院における受診が増えている糖
尿病はさまざまな合併症の要因となっており、脳卒中や心疾患等の他疾患の危険因
子ともなる事から、4疾病事業については、二次医療圏の他医療機関と連携を採って
いくだけでなく、地域の地勢特性から来る地域住民の求めに応じて、他県の医療機関
とも連携できる体制を構築していく。
5事業:安全で安心できる医療の実現に当たっては、例えば緊急時においても迅速か
つ確実に医療を受けられるなど、地域住民が状態に応じて速やかに適切な医療を受
けることが可能な体制の確保を目指す。特に、救急医療は当然として、へき地医療・災
害医療への積極的な事業展開ができる体制を整えていきたい。周産期医療や小児医
療の各事業についても他医療機関と連携を採って行くことが重要であり、体制の整備
を進めていく。
⑦地域ネットワーク:上記記載事業を遂行していく上において、六日市病院の限られ
た医療資源の中での事業展開には当面難しい状況もある。病院独自の完結型医療か
ら地域完結型医療への体制整備への積極的な参加が必要であり、その一つが島根
県地域医療支援会議委員として、地域の現状を訴え、最良の地域医療再生・支援の
176
方策を構築していく事であり、その実行のために、島根県における地域拠点病院に認
可される事である。ただ、今後の問題として各機関が情報を瞬時に共有する必要があ
り、病院内の情報化が急がれる。
*地域ネットワークを端的に広義的に表現すれば、発症から急性期、回復期を経て在
宅に帰る。あるいは、患者様の状態に応じて維持していく諸施設(医療療養病床・老
人保健施設などの福祉施設・リハビリ提供機能)の確保まで、切れ目なく医療が提供さ
れる体制のことである。
*上記⑥⑦については、平成21年11月14日に足立信也厚生労働政務官は、民主
党が衆院選の政権公約(マニフェスト)に掲げた急性期病院の入院による診療報酬を
増額する方針について、「一律ではあり得ないと思っている」と述べ、それぞれの病院
が持つ機能などに応じて医療費の配分を決める考えを示した。具体的には、がん、脳
卒中、糖尿病、心筋梗塞の「4 疾病」や、救急、小児、産科、へき地、災害医療の「5 事
業」に取り組んだり、医療機関同士の連携を積極的に進めたりするなど、地域医療へ
の貢献度が高い急性期病院を支援したい考えを表明。
⑧医療従事者:
医療従事者の確保は、病院事業を安全かつ遅滞なく実施するにおいての最重要課
題であり、現在日本における医療荒廃が進んだ原因の一つである。一次事業計画の
完遂がなしえなかった項目は全てにおいて関係しており、六日市病院においても様々
な施策を実行してきたが、目標とはほど遠いものであった。この現実は、病院独自での
取り組みが如何に困難であるかを示しており、医療従事者の確保ができないとなれば、
地域における医療提供への最大の障壁となる事から、地域住民・吉賀町・島根県の御
協力が無くてはならないと考えている。次期六日市事業計画において、医療従事者確
保体制を構築する必要がある。
(2)病院運営の視点による今後の取り組み
①吉賀町との連携(吉賀町地域医療計画・六日市病院支援計画・五者協定)
六日市病院が、現在も地域の中核病院として、医療機能提供の継続可能な状況にあ
るのは、ひとえに吉賀町からの財務支援策である。今後も、医療機能提供継続の為に
は財務支援のみでなく、吉賀町との関係は、「吉賀町地域医療計画」と吉賀町・コミュ
ニティーネットワーク協会・六日市学園・六日市病院とで交わされた「五者協定」を着実
に実行する上での大きな連携と捉えている。又、今後、島根県及び国への訴えへの力
となるとも固く信じている。
②更なる付加機能を目指す(5事業・地域医療拠点病院・DPC)
社会医療法人として基盤強化し、永続性を確保する必要がある。更なる認可基準をも
指向する必要がある。
A.救急以外の5事業への対応
177
B.地域拠点病院
C.DPC 病院検討 診断群分類 (Diagnosis Procedure Combination)評価
*DPC を導入している病院では、診療単価や平均在院日数を抑制すれば収益が
改善すると言われている。しかし、改善は短期的にみてであり、行き過ぎたコスト削減
は診療報酬の見直しにつながり、結果的に自分の首を絞めるとも言われている。(医
療機関がコストや入院日数などを自己努力で削減すると、その結果をもとに診療報酬
規準の見直しが行われる点を指摘。「診療行為の削減が、医療機関自身の首を絞め
る結果になっている」本来必要な検査まで削減される可能性が以前から指摘されてお
り、短期的な収益の改善策としては有効かもしれないが、それが患者に不利益をもた
らしている。制度上の問題でもあるが、必要な検査、処置、入院日数を必要以上に削
減していくことで、医療機関が自らの裁量権を失いつつあることに気付く必要がある」と
の意見がある。)一次事業計画での評価はCであり、計画評価の上ではマイナスとなり
得ない事業であるが、今後も検討を要す。
*足立厚生政務官は、本年11月14日に、「小児や周産期、救急、外科、地域医療連
携に取り組む病院を評価するには、エビデンスが必要だ」と述べ、入院による診療報
酬の配分の決定根拠に、DPC 対象病院などが厚生労働省に提出している「DPC デ
ータ」を活用する考えを示した。その一環として、現在の調整係数に代わり DPC 対象
病院に適用する新たな機能評価係数の中に、地域への貢献度の高い急性期病院を
評価できるものを組み込み、これらの病院への評価につなげる。足立政務官はまた、
地域への貢献度以外に「地域の差に配慮する何らかの係数も必要だ」とも述べている。
DPC 対象病院の新係数をめぐっては、中央社会保険医療協議会の DPC 評価分科
会でも検討を進めており、来年度に導入する新係数の候補として、これまでに「救急・
小児救急医療の実施状況」などの項目が挙がっている。
③交付税措置・補助金の獲得
不採算地区病院として、今後も吉賀町と連携し確保を目指す。最大効率の交付税措
置がある病床群と病床数を構築する。施設整備においても補助金活用を念頭に整備
していく。
④増収対策
今後とも医療従事者の労働効率を図り、病棟稼働率の向上・維持と診療報酬上の
様々な加算や指導料の研究を行い、取得に努める。
⑤ 経費削減対策
一次事業計画での方法を評価し、更に削減対策に努めていく。
⑥ 未収金対策
未収金発生の仕組みを分析し、関係部署の協力の下に発生を抑え、回収に努める。
⑦ 資金調達と返済計画(金融機関との調整)
吉賀町から年 1 億(3 年間)の補助金をいただいても余裕のある資金繰りではないので、
178
今後の設備関係資金等に借り入れが生じてくる可能性が高い。現在の山陰合同銀行
六日市支店からの借入金残高返済一本化および緩和策の要望をしながら、返済計画
が立つような健全な財務状況の実現を図らなければならない。運営的には「医業収益
の安定」に努力し、金融機関からいつでも融資を受けられるような「信頼関係の構築」
が必要である。
⑧ 医療従事者確保対策(確保対策・離職者防止)
前節においても記述しているが、医療従事者の確保ができないとなれば、地域におけ
る医療提供への最大の障壁となる事から、地域住民・吉賀町・島根県の御協力が無く
てはならないと考えている。又、病院内において実施している離職者防止対策が更に
有効となるよう防止策を考える。次期六日市事業計画において、医療従事者確保体
制と離職者防止対策を構築する必要がある。
⑨ 医療安全対策
最近の医療への不信は、一つには医療安全への取り組みの欠如から起こっており、
今後とも、病院組織の強化・医療安全確保に向けての医療機器整備と情報インフラ整
備・職員への啓蒙教育を柱に取り組んで行く。
⑩ 病院機能整備対策(建物・建物付帯設備・医療機器・情報インフラ整備)
上記⑨とも繋がりがあるが、病院開設以来年数が経過しており、建物の耐震補強及び
付帯設備の更新・医療機器の更新と整備・情報インフラ整備が必要である。
⑪ 職員の質向上対策(研修・講習)
上質な医療提供の為には職員の資質向上は避けては通れない。むしろ医療技術の
進歩、患者様の高齢化・重症化、看護必要度・医療必要度・要介護度導入等、医療を
取り巻く環境が大きく変わっている中で、医療安全と財務改善を確保し、患者様に適
正な医療を提供する体制を維持していく為には、計画的で継続的な研修・講習を行っ
ていく必要がある。医療専門職と事務職ともに円滑な病院運営を行うにあたって役割
は違ってはいても、質の向上は今後益々重要となって来ると考える。更に高い能力を
有する職員の育成を図る為にも必要である。
⑫ TQM(Total Quality Management)活動
病院の改革には、全ての職員の参加が必要であり、職員に対して TQM 活動で用いる
手法(PDCA サイクルなど)を教育し、コストダウンを図ると同時に病院のサービスの
質、安全性、能率などを向上させる事を目的として取り組んでいく。TQM 活動に参加
することにより、自分と所属部署の役割が明確になると同時に、他部署との関わりの必
要性が理解できる。今後も活動を発展させていくべきと考えている。
⑬ 病院機能評価再受審(Ver6.0)
病院の改革は病院機能評価取得のための取り組みから始まったと言える。病院内の
様々な機能・事業を客観的に捉え、評価し、再度計画を建てていく思考方法と第三者
からの評価は今後の病院運営の基盤である。
179
(3)病院機能評価機構認定病院の視点による今後の取り組み
六日市病院の地域における役割と健全な組織運営に向けて
① 病院の理念・基本方針の見直しを組織的に検討する場を作る。
組織とは、共通の目的を達成するために色々な職種の人間が協力し働く場であり、
理念とは、その共通の目的である。病院は、理念を定め、職員、患者や地域に対
して明らかにするとともに、理念に基づいた基本方針を掲げていかなければならな
い。今後とも、組織が向かうべき方向を職員と地域の方々で確認し、理念・基本方
針が地域の要請に合っているかを検証して、内外に示し続けることが必要であると
考えている。
② 変化する医療環境を見据え病院の役割・機能を踏まえた数値目標や部門方
針を盛り込んだ中期計画の策定が必要。」
病院も一般企業と同様に経済活動をしており、その業務目標を円滑に達成するた
めには目標と計画の策定と同時に適切な管理形態が必要である。しかしながら、
活動には資金・物・時間・人等、様々の制限があり、これらの制限のある制約条件
の中で、組織を運営し、理念と基本方針を達成する為には、組織運営の基本方針
を部門や部署ごとに具体的に展開し、計画することが必要である。計画が遅滞無く
実行されるには個々の役割を明確にし、各部署、各人が目標を定めて業務を遂行
していかなければ達成は出来ないと考えている。
③ 病院の質向上を目指し諸問題の解決の為に、組織の活性化に向けて対応す
べき課題、方針や改善目標の明確化。」
従来の考え方や方法に固執しては、年々変化する状況に応じて柔軟に対応でき
ない。刻々と変化していく病院と病院を取り巻く環境に組織として残るためには、質
を重視したTQM活動などを利用し、課題を明らかにし改善していく手法も必要で
ある。組織の活性化は形式的な取り組みではできない。部門・部署ごとが、病院の
理念や基本方針に合った改善策と目標を明確にする必要がある。
④ 年次事業計画の実施結果の評価・見直しを執行部会・病院管理運営委員
会・理事会・評議員会だけではなく、町・メインバンクを交えた三者協議の場で
四半期毎にする必要がある。」
事業計画の検証は病院独自あるいは部門・部署・個人においても可能であるが、
評価については第三者の評価が必要と考えており、次期中期事業計画の実施過
程においては公正な意見と判断を求め、事業に反映させるべきと考えている。
⑤ 病院の運営に不可欠である情報管理機能の更なる整備の為に、診療情報と
会計情報を統合・分析し、今後の病院運営に活かす。」
病院内における情報は多岐に渡り刻々と変化をしている、特に診療情報において
の管理は、もはや月締めだけで集計するべきものでなく、日常の変化がすばやく
伝達できる体制が必要と考える、当然その情報と会計情報が合致する必要もあり、
180
統合・分析する部署の拡充も必要と考えている。
⑥ 医師・薬剤師等の医療従事者確保対策を継続的に行い、病床管理など法令
順守に努める。」
質の良い医療提供には基本となる医療従事者の量的確保が必須である。量的不
足は質の低下を招きかねず、法令順守にも違反する事にも繋がりかねない。充分
な医療提供資源の量の確保こそ、医療の質の向上に繋がると考えている。
⑦ 職員の教育・研修について、今の支援体制を継続し、院外での活動、院内教
育・研修についても、必要な研修を実施する。」
病院は、地域や患者様の要望に適合しているかどうかを、自ら、定期的に評価す
る必要がある。新しい国の方針や島根県、吉賀町の方針に即した組織運営と継続
的な質向上の努力が求められている。とくに、安全な医療の提供は、患者様だけ
ではなく、医療従事者や地域にとっても今や当然として受け止められており、安全
を確保するためには質向上に努めることが基本であり、また、必須である。したがっ
て病院は、安全確保の面からも、教育(職員の質)の問題、組織管理の質の問題と
して、組織を挙げて質向上に取り組む必要がある。一方、職員は、自分自身に付
加価値をつけて自己実現を図りつつ、組織の理念や基本方針を理解し、それを達
成するように努め、行動する義務がある。その為にも、より一層の職員研修・教育が
重要となる。
⑧ 医療サービスの改善活動が、さらなる改善効果を上げる為に、委員会活動等
を通して継続する。」
病院の業務は基本的にサービス業であり、ほぼすべての業務の現場で様々なサ
ービスが提供され、一旦提供されたサービスはやり直しがきかない。その事から、
業務に携わる全職員の質が問われることになり、委員会においての検証と検証に
基づく現場での日々の改善活動が重要である。
⑨ 地域の保健・医療・福祉施設との連携・協力の継続と、地域に開かれた病院と
して、地域団体や教育機関への教育活動を今後も継続する。」
社会資源としての病院の第1の責任は医療提供の継続性である。医療提供の継
続性には3つの意味があり、①個々の病院における継続的な提供、②地域連携に
よる継続的な提供、③医療から介護、社会復帰にいたる継続性の確保であり、機
能分担・連携や患者の要望に応じた継続性を確保することである。第2の責任は、
病院を科学的かつ組織的に運営し、それぞれの機能に応じて、良質かつ効率的
に医療を提供することである。その2つの責任をとおして初めて地域に開かれた病
院としての認知を受ける事になる。又、地域における医療・介護の質の向上の為に、
病院が保有している人的資源を活用し地域の教育に役立たせる。その事が最終
的に病院の医療機能の質の向上に繋がる事になるし、従事者確保の道にも繋が
ってくる。
181
(4)将来的な六日市病院事業の医療機能イメージ
六日市病院機能変更案(平成24年度に向けて)
平成24年度までには介護療養医療施設(39床)が廃止されると同時に、医
療療養病床(180床 *介護保険移行準備病棟60床を含む)の機能転換を
図る必要がある。
「今後の考え方」
1.収益の観点から言えば、現在、六日市病院が保有している病床数(309
床)を保持し、稼働率を上げ、財務状況の健全化を計るべきであるが、交付税
措置との整合性を考慮する必要がある。
2.不採算地域への交付金を確保する為には、医療保険病床数を100床まで
に抑えるのがもっとも有効である。交付額(年間)
:120万円×100床=1
億2千万円。
3.医療難民・介護難民を作り出すことなく、地域に望まれ、実情にあった、
病院機能変更を町の協力の基に構築していく。
4.民主党政権における社会補償費削減の廃止と、介護療養病棟のH23年度
末に廃止予定撤回を受けて、その方向性を確認する必要がある。
5.次年度の診療報酬改定が本来であれば、来年1月には、具体的になると思
われ、その結果を参考に、病床群機能の決定と病床数を定めたい。
*参考(平成22年度診療報酬改定に向けたスケジュールについて)
第32回社会保障審議会医療保険部会資料:平成21年7月15日(水)
7月∼11月:
社会保障審議会:診療報酬改定に係る基本方針について審議。
∼12月:
中医協:検証結果も含め、個別項目について集中的に議論。医療経済実態調査
結果等の報告を受けて、診療報酬等の改定率について議論し、必要に応じて、
厚生労働大臣に意見提出。
12月末:
内閣:予算編成過程において、診療報酬等の改定率を決定。
1月:
厚生労働大臣:中医協に対し、予算編成過程を通じて内閣が決定した改定率を
所与の前提として、社会保障審議会において策定された基本方針に基づき、診
療報酬点数の改定案の調査・審議を行うよう諮問。
1月∼:
182
中医協:厚生労働大臣の諮問を受け、具体的な診療報酬点数の設定に係る調査・
審議。改定案の策定において、広く国民の意見を募集。地方公聴会の開催。
2月∼3月:
中医協:厚生労働大臣に対し、診療報酬点数の改定案を答申・
2月∼3月:
厚生労働大臣:診療報酬改定に係る告示・通知の発出
と以上のスケジュールになっていたが、現在のところ診療報酬改定をめぐる議
論がスケジュール通りになっていない。昨年度に実施された前回の報酬改定で
は、中央社会保険医療協議会(中医協)による集中的な審議が前年の 10 月から
始まったが、今政権交代後は中医協委員の任期切れに伴う後任人事の調整が難
航した事もあり、論議が遅れている。中央では行政刷新会議の「事業仕分け」
作業が始まったばかりであり、診療報酬や薬価の決定方法など制度も仕分けの
対象としており次年度診療報酬の概要が固まるのは3月上旬位までずれ込む恐
れがある。
良い情報として、
「診療報酬改定に当たって10月10日長妻昭厚生労働相ら政
務三役は、2010年度の診療報酬改定分として3000億円程度を来年度予
算で概算要求する方針を固めた。これは、約4%の引き上げに相当する計算で、
実現すれば10年ぶりのプラス改定になる。」しかしながら、事業仕分の論議に
おいて、診療報酬を圧縮するなどの話もあり、非常に流動的と感じている。
2010年度診療報酬改定の方向性と視点
11月16日、社会保障審議会の医療保険部会が 2 カ月半ぶりに開催され、厚
生労働省が前回までの議論を踏まえて下記の方向性と視点を示した。
重点課題
(1)救急、産科、小児、外科などの医療の再建
有床診療所も含めた地域連携による救急患者の受け入れの推進や、急性
期後の受け皿としての後方病床・在宅療養の機能強化、手術の適正評価
――などを具体策として提示。
(2)病院勤務医の負担軽減策の充実(医療従事者の増員に努める医療機関へ
の支援)
看護師や薬剤師など医師以外の医療職が担う役割の評価、医療クラーク
の配置の促進など、医師の業務そのものを減少させる取り組みに対する
評価―といった対策を例示。
4つの視点
(1)充実が求められる領域を適切に評価していく視点
(2)患者からみて分かりやすく納得でき、安心・安全で、生活の質にも配慮
183
した医療を実現する視点
(3)医療と介護の機能分化と連携の推進などを通じて、質が高く効率的な医
療を実現する視点
(4)効率化の余地があると思われる領域を適正化する視点
[その手段として]
1案
医療保険病床数(一般50床・亜急性10床・医療療養病床60床)とし、介
護保険入所数を(介護療養型老人保健施設100床∼116床 *4階・5階)
(老人保健施設30床 西病棟)
2案
医療保険病床数(一般42床・亜急性8床・医療療養病床50床)とし、介護
保険入所数を(介護療養型老人保健施設100床∼116床 *4階・5階)
(老
人保健施設30床 西病棟)
3案
医療保険病床数(一般42床・亜急性8床・医療療養病床50床)とし、介護
保険入所数を(介護療養型老人保健施設100床∼116床 *4階・5階)
(老
人保健施設20床に通所リハビリ施設を併設 西病棟)
付記考察:認知症患者・問題行動患者の発生から、グループホームなどでは対
応が難しい患者の収容先として、西病棟を認知症対応の老人保健施設として考
える。(認知症加算 72単位)
メリット
① 医療スタッフの効率的な配置が出来る。(スタッフの確保)
② 国からの交付金を受ける事が可能になる。
1床交付金額:120万円*(医療保険病症 100床∼120床)
交付措置額:1億2000万円∼7200万円
③ 一般病棟(2階)を40床にする事による、環境加算(25点)で新たに
増収。
40床×250円×365日=3,650,000円
④ 地域及び院内で対応に苦慮し、今後とも増加が予想される認知症患者への
対応が可能
問題及び課題
① 病院の耐震診断は既に完了し、耐震補強工事をする必要があり、費用が新
たに必要。
工事費:1億3千万円(約6千万円補助金) 国からの耐震工事費用補助
金額(上限 14億6千万円の1/2が補助金)
184
*
別途、医療療養病床に医療必要度の高い患者様を収容するとなると、各
部屋に酸素の配管をする必要が生じる。
病棟医療ガス設備工事:約1千万円
* その他、工事にあわせて、以下の工事が出来れば最良と考えている。
外壁工事:7千2百万円 屋上防水工事:5千4百万円 一般配管工事:
未定
② 総病床数の減少に伴い、診療報酬が減る。
「309床(270床) ⇒ 216
床∼266床」
③ 医療保険病床数に係る国の交付金額と、診療報酬収入との調整。
④ 医療従事者(医師・看護師・介護従事者・の確保。
⑤ 3・4・5階に存在している看護部長室・職員休憩室などの移動先の確保。
「今後の対応」
1.
島根県・吉賀町における医療福祉計画に基づき、医療保険対応病床
及び介護保険対応入所数の策定を22年度早期にする必要がある。
2. 不採算医療(救急医療・不採算地域医療)に対する交付金額を国及
び県の対応の中で見極め、病棟機能変換を図る必要がある。
3. 上記と矛盾するが、診療報酬改定の状況が今後の資金計画にも影響
を及ぼす事から、拙速な計画策定はすべきでない。3月末の石州会
理事会までには一定の計画案を作成し、来年度5月末の理事会では
承認を戴ける計画案を今後構築する。(現在行われている「事業仕
分け」の状況では、診療報酬改定の概要決定が5月、6月にずれ込
むのではないかとの予測も出ている)
185
H21.現在
医療保険 2(40床 )
2F
3F
4F
一般病床(50床)
亜急性期(10床)
医療療養(60床)
医療療養(60床)
5F
介護保険移行準備病棟
介護保険 3(9床 )
介護療養(39床)
西
医療スタッフ最低必要数(看護基準は旧表示)
病床群
病床
医師
看護師
准看護師
一般病棟
50床 16:1 1.4:1(7割) 1.4:1(3割)
亜急性期病床
10床 16:1 1.4:1(7割) 1.4:1(3割)
医療療養病棟
助手
120床 48:1 4:1(2割) 4:1(8割) 4:1
介護準備病棟
60床 96:1 3:1(1/3がナース内2割看護師)
介護療養病棟
39床 48:1 6:1(2割) 6:1(8割) 4:1
外来
合計
100人/1日
2.5人
279床
10.3
人
1人
41人
6人
51人
6人
61
人
*準備病棟及び介護病棟においては看護要員の再配置が必要(日勤・夜勤者数が不足)
186
変更検討案
1(00床∼120床
医療保険
2F
一般病床(40
床)∼(50床)
3F
亜急性期(8床)
∼(10床)
医療療養(50床)∼(60床)
介護保険
) ︵130床∼146床︶
4F
介 護 療 養型 老 人 保
健施設(56床)
介 護 療 養型 老 人 保
健施設(60床)
5F
西
老人保健施設(30床)
医療スタッフ最低必要数(看護基準は旧表示)
病床群
病床
医師
看護師
准看護師
助手
一般病棟
40床 16:1 1.4:1(7割) 1.4:1(3割)
亜急性期病床
10床 16:1 1.4:1(7割) 1.4:1(3割)
医療療養病棟
50床 48:1 4:1(2割) 4:1(8割) 4:1
介護療養型老人
保健施設
老人保健施設
外来
合計
5:1(2割) 5:1(8割)
116床 96:1 ( 本 来 6 : ( 本 来 6 : 4:1
1)
1)
30床
96:1
3:1(2/7)
100人/1日
2.5人
1人
6人
6人
246床
8人
35人
45人
57人
187
3:1(5/7)
(5)地方交付税措置適用と医療保険適用病床数の考察
不採算地区病院交付金額(特別交付税)
病床数
100
110
120
*交付税措置は100床まで1億2千万
円を最大とし、許可病床数が増えるにつ
交付金/1床
交付金額
れ逓減され、150床を越えると0円と
¥1,200,000 ¥120,000,000
¥96,000,000 なる。
100床超は
逓減
¥72,000,000
交付税措置を受けるためには、医療保険適用病床数を150床以内にする必要
がある。医療療養病棟3病棟の内2病棟と介護療養病棟を老人保健施設に移行
する事を前提条件として下記を考察。(1 病棟病床数上限 60床)
Ⅰ・医療保険病床(100床)の場合
病床群
病床
稼働率
一般
42
90.5%
亜急性
8
100.0%
医療療養
50
100.0%
総数
100
96.0%
稼動数
38.0
8.0
50.0
96.0
単価
3,119.6
2,489.3
1,612.5
収入(円)
¥432,693,871
¥72,687,152
¥294,283,787
¥799,664,810
Ⅱ・医療保険病床(110床)の場合
病床群
病床
稼働率
一般
42
90.5%
亜急性
8
100.0%
医療療養
60
100.0%
総数
110
96.4%
稼動数
38.0
8.0
60.0
106.0
単価
3,119.6
2,489.3
1,612.5
収入(円)
¥432,693,871
¥72,687,152
¥353,140,544
¥858,521,567
差(Ⅰ−Ⅱ)
¥-58,856,757
平成21年度の病床群平均単価を参考に上記(ⅠとⅡ)を比較。医療療養病床
が10床減ることにより、診療報酬は、年間5千9百万円弱の減収となる。
Ⅲ・医療必要度の高い患者様を集めた場合(医療療養病床)
病床群
病床
稼働率
稼動数
単価
医療療養
50
100.0%
50.0
1,794.0
医療療養
60
100.0%
60.0
1,794.0
差
188
収入(円)
¥327,396,677
¥392,876,012
¥65,479,335
Ⅲは現在の医療療養病棟(3 病棟 許可病床数 180 床)を 1 病棟(60 床)に
変更した場合、当然、医療必要度の高い患者様が病床を占有し、診療単価が上
がる事から、診療報酬の比較検討はⅢの収入比較で考察すべきである。その収
入差は6千5百万円強となる。
Ⅲ・経費(医療療養病棟)
医薬品費
医療消耗備品費
合計
単価/月
¥24,300
¥19,300
患者数
10
10
年間経費
¥2,916,000
¥2,316,000
¥5,232,000
上記は医療療養病床 10 床当たりに掛かる経費であり、10 床当たり5百万円強
の経費が掛かる。人件費については、病棟における必要配置(夜勤人数・医療
度負担・要介護度負担・食事介助要員)から 1 看護単位内では大きく変わらな
い。
Ⅳ・結論(医療保険110床 一般42床・亜急性8床・医療療養60床)
医療保険病床110床に決定する上での100床との影響
交付税措置差
診療報酬差(Ⅲ)
経費差
合計
¥-24,000,000
¥65,479,335
¥-5,232,000
¥36,247,335
① 現在一般・亜急性の稼働は上記Ⅰの稼働で動いており、一般病棟の許可病床
を10床減らす事の診療報酬上の影響は大きく無い。むしろ現在の稼働状況
から考察するに、一般・亜急性(2F)を現在の60床で残せば、交付金と
して2400万円の減収となる。
② 医療療養病床は現在病棟における患者様動態での検証から、現状が望ましい
が、交付税措置を考えると最大100床、最小50床である。
③ 医療療養病床数 10 床の診療報酬の差は年間6千5百万円、経費の差は年間
5百万円となり、交付税措置と診療報酬との差を考え、尚かつ1看護単位で
の最大効率を考えるならば、一般・亜急性50床、療養病床を60床とすべ
きであり、掛かる経費を考慮に入れても、収支は年間約3千6百万円強と良
く、医療保険適用病床数は 110 床が望ましいと考える。
*上記結論をも参考に、第二次事業計画内の医療保険適用病床数の策定を今後
進めるべきと考える。
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