平成 17 年 7 月 農業分野への就職支援セミナー「就農塾」について 就農塾 事務局長 山本謙治 概要 株式会社グッドテーブルズ(中央区日本橋)は、農業への就職希望者に対する技術・ノ ウハウを提供するセミナー事業「就農塾」を開塾します。 20∼40 代の学生、他産業の従事者で農業への就職希望者が増加していますが、就職に際 しての有用なノウハウ、栽培技術や経営技術のノウハウの伝達をする仕組みは十分と言え ません。就農塾では、活発に活動している農業法人組織の現役担当者を講師とし、米・野 菜・果樹・農業経営、流通・マーケティング、土づくり等についての基本的な知識を講義 化します。8 月からスタートする第一期は、農業未経験者に対しての基本的知識を講義する フェーズとします。 講師は、秋田県で米の生産受託を行う有限会社拓の里の伊藤裕樹氏、茨城県で特別栽培 農産物を中心に広範な会員を擁する出荷団体・有限会社アグリクリエイトの高安和夫氏、 和歌山県で柑橘類の生産を行う団体・サンライズみかんの会の津田兼司氏、流通・マーケ ティングについてのコンサルティングを行う株式会社グッドテーブルズの山本謙治氏を基 本とします。これに加え、大手卸売業者である東果大阪株式会社等から講師を招き、講義 を行います。 また、講義のみならず、各法人組織の受け入れによる実習を適時行い、農作業実務につ いても体験講義を行います(任意参加)。講義は 20 週(一週 2 コマ)、実習は米・果樹・野 菜で 5∼6 回を予定しています。 就農塾への申し込み資格は、20∼40 歳で、農業分野への就職を希望する人とします。申 し込み等は就農塾の Web( http://www.shunoujuku.jp )にて受け付けます。 運営主体・問い合わせ 就農塾事務局:株式会社グッドテーブルズ ( http://www.goodtables.jp ) [email protected] 代表取締役 山本謙治 〒103-0027 東京都中央区日本橋 3-2-14 電話:03-5201-3754 日本橋 KN ビル 6F FAX:03-5201-3712 ■就農塾とは 日本農業は、再生の前の緩慢な死に向かっています。 約 300 万戸の農家の内、中枢を担っている農業者の 60%は 60 歳以上であり、ここしば らくの間で世代交代をせざるを得ません。にも関わらず、新規就農者のうち、40 歳未満の 若手は 1 万 2 千人足らずです(平 14 年度)。現在は耕作放棄された農地が近隣の農家に委 譲されるなどしていますが、いずれ担い手が代替わりしなければ無くなったあかつきには、 広大な耕作放棄地が日本のそこここに出現するでしょう。 一方、農村人口の減少は、つまり票田の消失を意味するわけですから、長期的には農業 の保護政策や規制は緩和されるでしょう。ようやく株式会社の新規参入や、土地の流動化 が実現するのではないでしょうか。しかし重要なのは、その時に誰が日本の食料生産を担 いうるのだろうか、ということです。 今から、農業に素晴らしい人材が集まり、技術と経営のモデルを構築していかなければ、 遅くとも 10 年後に来るであろう大いなる農業の空白期に、自国での食料生産の担い手確保 は難しいのではないでしょうか。そう考えると、今、日本の農業と農産物流通に関わる主 体としてやっておかなければならないのは、①農産物生産技術の体系化、②新規就農・就 職希望者への伝達というものではないかと考えます。 就農塾は、こうした問題意識から、意欲ある農業生産主体が集まって栽培技術・経営技 術の体系化を行い、新規就農・就職希望者に伝達することを目的に設立されました。 就農塾は、これからの農業を担う若い世代を歓迎し、農業への就農・就職に関する基本 的な知識を提供します。そして、座学だけではなく実践の場の紹介も行い、少なくともこ の国の基幹産業である農業がどのように成り立っているのかを理解し、農作業を通じて自 らの身体に農業の現実感を産む場を作っていきます。 就農塾 株式会社グッドテーブルズ 山本謙治 ■就農塾で学ぶことができるもの 就農塾は、基本的に農業・農産物流通に関心のある人で、実際にはその職に就いていな い人が、講義と実習を通じて農業・流通の基礎的な知識と実践を積む場を提供します。 カリキュラムは講義と実習から成ります。どちらも、現役で農業生産主体、流通業者と して活躍する講師陣が、現場経験を元に指導します。 講義では、代表的な作物の生産に関わる基礎知識と、農業経営の基礎、そして今後の農 業・流通に必要となるマーケティングに関して学びます。今期が第一クールなので、とに かく受講者が農業という営みの一年間のタームを実感することが出来ることをゴールとし ます。品目については、米・野菜・果樹についてそれぞれ講師を立て、勉強します。 実習では、講師となる法人組織の作業受け入れスケジュールに応じて、受講希望者の参 加可能日程を調整し、実施します。当然のことですが米・野菜・果樹それぞれでスケジュ ールが大きく異なりますので、スケジューリングは動的に行います。 これら講義と実習を通じ、農業と流通についての基礎を学んで頂きます。 ■中央大学とのコラボレート関係について 就農塾は、中央大学総合政策学部と連携して講義を実施します。同学では、海外のサス テイナブル・コミュニティにおけるフィールドワークを実施するなど、地域農業に結びつ いた講義を実施している意欲的な大学です。このたび、就農塾の趣旨にご賛同いただき、 同学における講義開催と、学生の聴講・交流の関係を持つ運びとなりました。従いまして、 講義開場は中央大学のキャンパス(水道橋、多摩)を中心に開催致します。 ■概要: 開催日程:毎週水曜日 開場・事務連絡 18:45∼ 第一時限 19:00∼19:50 第二時限 20:00∼20:50 場所: 第一会場:中央大学 水道橋キャンパス 第二会場:千代田プラットフォームスクエア 会議室 ※講義スケジュールの関係上、機動的に変更します。 参加資格: ・ 40 才以下の就農・農業法人等への就職希望者 ・ 農業経験等は問いません ・ 第一クールは、主品目についての基礎的な講義となります。シラバス内容を確認し、自 分のスキルとして必要と思う方のみご応募下さい。 定員:30 名 受講費用:9 万円(通期) ※ただし実習に関わる旅費・交通費等は別途実費となります。 ■講義内容: 農業概論 農業経営 マーケティング・流通 野菜栽培 米栽培 果樹栽培 土作り、有機概論 (詳細は別紙シラバス、または就農塾 Web http://www.shunoujuku.jp/ をご参照のこと)
© Copyright 2024 Paperzz