農業技術者 B06101 ど んな職業か 農業分野において、バイオテクノロジーを含む育種学、作物栽培学、土壌学、植物病理学、応用昆虫学、農業機械学 、農業土木学、食品加工学、農業経済学、農業経営学など、自然科学や社会科学の様々な知識・技術を活用し、研究・ 技術開発・技術の普及などを行う。 仕事は、農業経営、農産物の生産と管理、土地基盤や農村の整備、農産物の流通・加工、研究・技術開発など多くの 専門分野に分かれている。 国や都道府県に勤務する技術者は、生産の振興や食料の安全性の確保、農業改良普及事業の立案、耕地や潅漑施設の 整備、住みよい農村づくり事業の企画、農産物の流通管理に関する業務などを行う。また、水や耕地事情を調査し、農 業土木工事の設計や施工の指導監督を行っている技術者もいる。 国(独立行政法人を含む)や都道府県の試験研究機関の研究員は、農業や農村の活性化を図り、新しい農業技術体系 や効率的な農業生産体系を確立するための様々な研究活動に取り組み、作物の新品種や栽培法などの新しい技術を開発 している。 農協(JA)などでは、これらの研究成果や営農実態に関する調査結果に基づき、農業者に新しい情報を提供したり 、営農の相談に乗り、効率的な農業経営の方法を指導している。 また、企業に勤務する農業技術者は、種苗や肥料、農薬、農業機械の開発、商品開発や品質管理などの仕事をするほ か、貿易商社などにおいては、農産物の輸入・販売実務に従事する技術者もいる。 就 くには 農業技術者の就業している分野は幅広く、入職にあたって求めら れる条件もそれぞれ異なっている。 国や都道府県で、農業施策の企画、食品の検査、農業土木工事の 設計管理など農業関係の仕事をするには、大学や高校で農学を学び 、公務員試験(Ⅰ~Ⅲ種)を受験する。 研究機関での研究開発の仕事には、主に農学系の大学院修士・博 士課程を卒業した人が就いている。 農協などで技術や農業経営を指導する営農指導員、農業改良普及 員になるには、大学農学部を卒業することが求められる。 企業で農業関係の技術開発や品質管理等に従事するには、一般的 に、高校や大学で農業関係の専門分野を学んでいる必要がある。 農業者に働きかけたり、一緒に仕事をすることが多く、また公共 性の高い仕事であるため、指導力や協調性、公共に奉仕する強い責 任感が求められる。また、生産現場での仕事が多いので、ある程度 の体力が必要で、常に作物や家畜の状態に目を配り、気象の変化な どに的確に対応する判断力も求められる。 労 働条件の特徴 公務員として働く場合、農林、国土開発、環境、食品などに関係する官公庁、その出先機関や研究機関、都道府県、 市町村や独立行政法人研究機関に勤務する。また、農業者の団体である農協、野菜や花などの種苗会社、肥料・農薬・ 農業機械製造会社やその研究所、農地整備や用排水路などの土木工事を行う建設会社、食品加工会社、農産物の輸出入 を行う貿易商社などで多くの農業技術者が働いている。 国の中央行政や地方行政機関、都市型企業に勤める人をのぞくと、農業技術者の多くが農業の現場で働いている。ま た、日本の農業技術を発展途上国の農業生産に生かすため、政府開発援助(ODA)による技術協力や企業が行う各種 事業などに従事する場合、農産物の貿易に関わる場合は、開発途上国を中心とした海外勤務もある。 就業者は男性が多いが、国の行政、研究開発、農業改良などの分野を中心に、女性も働いている。 最近ではバイオテクノロジー技術や各種センサーの利用など、農業分野における先端科学技術の活用が進み、農業技 術者の業務内容も技術的に高度化する傾向にある。 参 考情報 関連団体 関連資格 独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 http://www.naro.affrc.go.jp/ 国家公務員採用Ⅰ種試験 国家公務員採用Ⅱ種試験 国家公務員採用Ⅲ種試験
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