中学部の実践 【中学部の教育課程における自立活動のとらえ方】 ~個々の自立活動の目標と時間における自立活動の指導のあり方~ 1 テーマについて 中学部では、昨年度に引き続き「中学部の教育課程における自立活動のとらえ方~個々の自立活動の 目標と時間における自立活動の指導のあり方~」というテーマで学部研究を行った。 その理由は、昨年度に挙げられた今後の課題に ①「自立グループの関係性」について話し合いを深める。 ②個々の自立活動の目標や指導計画の作成にあたり、見方や手順を明確にする。 ③個々の自立活動の目標がグループ自立の実践の中でどのように保障できていたかを検証する。 ④今年度はグループ自立の実践の情報交換が中心だったので、どのような成果があったかなどを 検証する。 ⑤全教育活動の中で関する指導について洗い出し、個々の自立活動の全体像を検証する。 の5点があり、今年度それらを考察・検証していくためである。 また、この課題を受けて、具体的な研究内容として ①プランB作成にあたり、実態のとらえ方・目標の設定・指導内容・方法(手立て)の書き方等に ついて事例を出して研修し、見方や手順を明確にする。 ②グループ自立活動の実践の充実を図る。 ・日々の授業の中で、個々の自立活動の目標がどのように保障されているかを明確にしていく。 →指導案の中に明記し、検証していく。 ・実践の成果を検証する。 →指導内容・方法(手立て)などを見直す。 ③「自立グループの関係性」について話し合いを深め、共通理解をする。 の3点を考え、内容に応じて、学部全体やグループ自立活動の担当教員間で話し合いを行った。 2 研究の経過 研 修 内 容 ○オリエンテーション ・今年度の研究部の活動について確認。 (研修テーマ、実践報告集、実践報告会、研究部ニュース、事例学習会、出張報 告等) 全体 ・学部研修について確認。 (研修テーマ、研修内容、研修方法、今後の予定、プランBの記入例等) ○プランBの作成について共通理解をした。 ① ・事例を出して全員で検証しながら、手順等について確認(3事例) 。 ○グループ自立の指導略案に自立活動の区分を入れることを確認。 全体 ○実践グループ単位で、授業の中で、個々の自立活動の目標がどのように保障され ② ③ ているかを検証。 ・指導案を基に一人ひとりの検証を行った。 各G (グループごとに作成した目標・手立てを記入した表を利用して、実践の様子を 踏まえながら、今後の指導のあり方等について話し合いを行った。) ○4グループずつ実践報告を行った。 ④ ・各グループの授業の様子のビデオを視聴しながら、ねらいや生徒の様子などにつ ⑤ いて補足説明が行われた。各グループの実践を共通理解するとともに、教材の提 全体 示の仕方、使い方などについて意見が出された。 ○実践グループ単位で、授業の中で、個々の自立活動の目標がどのように保障され ているかを検証。 ⑥ ・指導案を基に一人ひとりの検証を行った。 (グループごとに作成した目標・手立てを記入した表を利用して、実践の様子を 踏まえながら、今後の指導のあり方等について話し合いを行った。) ○「自立グループの関係性」の表の見直し。 各G ・多くの意見が出され、整合性や関連性に問題点もあることから、今後も引き続き ⑦ ⑧ 検討していくことになる。 ○「グループ自立活動 個別の目標と評価」様式の作成 。 ・グループ単位で作成していた検証する際に利用する表(目標・手立て・評価等を 記入する)の様式を統一するために意見を出し合った。 ○個別の目標と評価表の様式と記入の仕方等について確認。 ⑨ ・記入例を使って、記入の仕方等を共通理解した。 全体 ○今年度の成果と今後の課題について意見交換をする。 ⑩ ○今年度の成果と今後の課題について確認をする。 全体 ○実践報告会 3 グループ自立活動の実践 (1)グループ自立編成にあたって 今年度のグループ分けは以下のように実施した。 【1 年生】 ・昨年度作成した「グループ自立の指導目標・具体目標・指導の意図・指導内容」の表を参考 に、個々の自立の目標を達成するのにより適していると思われるグループに所属できるよう に担任や学年で検討した。 【2・3年生】 ・年度末に各グループでグループ自立の目標と個々の自立活動の目標が合っているか等の見直 しを行い、次年度のグループ編成等を学部全体で検討し確認した。 (2)プラン B 作成に当たって(手順) ①生徒の生活上または学習上困っていることを取り出し、生徒の実態(障害の状態、発達や経験 の程度、興味・関心、生活や学習環境等)について把握する。 ↓ 自立活動の区分に即して整理・・・指導に結びつく実態 ②個々の実態を踏まえて「指導方針」 「指導目標」を設定する。 ③個々の指導の目標を達成させるために必要な項目を選定する。 ④選定した項目を相互に関連付けて具体的な指導内容を設定し、教科・領域等の「学習課題・目 標」と「指導内容・方法・手立て」を作成する。 ※ 実 はプラン B の項目 生徒の生活上または学習上困っていること 態 健康の保持 心理的な安定 人間関係の形成 環境の把握 身体の動き コミュニケーション 把 握 指導 プラン B 指導方針 方針 指導 プラン B 自立活動の目標 目標 健康の保持 心理的な安定 人間関係の形成 環境の把握 身体の動き コミュニケーション 選定され た項目 領域・ 自立活動 教科等 (時間における指導) 具体的な指 導内容(方 法・手立て) 国語 体育 日常生活の指導 (3)各グループの実践 ※指導案作成にあたって 学習内容が自立活動の区分とどのように対応するのかを意識して指導にあたれるよ うに、指導案には自立活動の区分を明記した。 ※話し合いの資料として 各グループで個々の自立活動の目標が授業の中できちんと保障できているかを検証 するため、また、授業内容、支援方法等の見直しをするために、個々の目標や手だて、 評価等と記入した表を作成し資料とした。各グループで作成した資料のうち、1事例 を掲載する。 ①空組の実践 ア 空組の指導案 ねらい ・自分の体に対する意識を高める。 ・周囲の状況や簡単なルールを理解し、自分の身体の動きをコントロールする力を高める。 時間 学習活動・内容 ☆目標★手立て 自立活動の区分 10:00 集合 ☆自分から上履きと靴下を脱ぎ、マ 人間関係の形成(4) ・上履き、靴下を脱いでマットの上に ットの上に座ることができる。 集合する。 ★自分から取り組めるよう、声かけ あいさつ や指差しで促す。 ふれあい体操 ☆ふれられることに慣れ、受け入れる 身体の動き(1) ・ふれられることで体のいろいろな ことができる。 人間関係の形成(1) 部分を意識する。 ★過敏さをとるため、同じ部位をゆっ 10:05 くりじっくり長い時間ふれるようにす る。 ☆肩や背中、腰、腕、脚などの緊張 をとり、力を抜くことができる。 ★優しくふれることで安心感を得られ るようにする。 10:10 リラクゼーション ☆ふれられることでボディイメージをも 心理的な安定(1) ・生徒の実態に合わせて、身体各部 つ。 身体の動き の緊張をとる、座位姿勢の保持、関 ★無理にふれることはせず、心地よ 節の可動域を広げる、などのねらい い動きを探り相手の受け入れを促 人間関係の形成(1) で行う。 す。 コミュニケーション(1) (1)(3)(4)(5) 環境の把握(2) 10:25 スクーターボード ☆友達の活動時や自分の活動終了 身体の動き(1)(5) ○廊下に移動する 後、決められた場所で待つことができ 人間関係の形成 ・エアレックスマットの上に集合する る。 (1)(4) ○やりたい人から順番に乗る ★待つ場所を明確に示す。 コミュニケーション(1) ・全員の「5,4,3,2,1」のカウン ☆ロープを握り続けることができる。 トダウンでスタートする。 ★ボードの動き始めは、ロープを離し ・腰を起こした姿勢を作ってから、ス やすいので、ボードを押すようにする。 タートする。 ☆腰を起こした姿勢でボードに座る。 ・ロープ、棒を用意し、しっかり握ら ★あぐら座、正座で乗るようにする。 せる。 ・マークの上に立ち、10数える間、 静止する。 ・ゴールしたら、静止してからドラを 鳴らす。 マット 10:35 あいさつ 人間関係の形成 片付け ☆一人でマットを持ち、歩いて教材室 (4) ・ヨガマットを準備室まで運ぶ。 まで運ぶことができる。 身体の動き ・マット、太鼓等を自立活動室まで (5) 運ぶ。 イ 空組のグループ自立における個別の目標と具体的な指導目標及び手立て ○空組の目標 ① 自分の体に対する意識を高める。 ② 周囲の状況や簡単なルールを理解し、自分の体の動きをコンロトールする力を高める。 (Aくん) グループ 生徒の課題(プランB) 自立の目 標 前期 ・身体への働きかけをス ムーズに受け入れ、自 分の身体に意識を向 け、身体の緊張を緩め る。 ・簡単なルールを理解 し、自分の身体を意識 して動かす。 ① 指導内容・手立て 自立活動 の区分 身体の動き (1) 場面 手立て ○ふれあい体操 ○リラクゼーショ ン ・過敏さをとるため、同じ部位をゆっ くり、じっくりと長い時間触れるよ うにする。 ② 人間関係 の形成(4) ○集合 ・具体的な指示は与えず、周りをみ ○あいさつ て気づかせるような声かけをす ○移動 る。 ○スクーターボー ・見通しが持てるように、繰り返して ド 行う。 ・手指の巧緻性を高 め、自分一人でできる ことを増やす。 ① 身体の動き (5) ・ 情報 を整理 して受 け 入れ、指示がなくても 行動できるようにする。 ② 人間関係 の形成(4) ○スクーターボー ・しっ かり握ることを意識するよ う ド に、徐々に細いロープや棒にして ○片付け いく。 ・途中で降ろさないように、声かけを する。 ○片付け ・一人で移動できるように、徐々に 指示を尐なくしていく。 評 価 後期 ・身体への働きかけをス ムーズに受け入れ、自 分の身体に意識を向 け、身体の緊張を緩め る。 ① ・簡単なルールを理解 し、自分の身体を意識 して動かす。 ② 人間関係 の形成(4) ○集合 ○あいさつ ○ミニサーキット ・手指の巧緻性を高 め、自分一人でできる ことを増やす。 ① 身体の動き (5) ○ミニサーキット ○片付け ・ 情報 を整理 して受 け 入れ、指示がなくても 行動できるようにする。 ② 人間関係 の形成(4) ○片付け 身体の動き (1) ○バランスボール ・足裏に体重を乗せることを意識さ ○リラクゼーショ せるために、ゆっくり左右前後に ン 動くよう促す。 ・ボールの上で仰向けになり、肩と 腰周りの緊張を緩める。 ・具体的な指示は与えず、周りをみ て気づかせるような声かけをす る。 ・見通しが持てるように、繰り返し行 う。 ・尐し重さのあるボールを、手だけで 持つよう促す。 ・足型マットを持ち、階段を下りるよ うにする。 ・一人で移動できるように、徐々に 支持を尐なくしていく。 ②雪組の実践 ア 雪組の指導案 1.題材「合図を聞いて動こう」 2.ねらい ・気持ちを落ち着けたり身体の調整力を養う。 ・簡単な音や物を頼りに活動ができる。 ・大人とのやり取りを通して人とのかかわり方を育てる。 3.活動内容 時間 活動内容・自立活動の区分 10:00 1.挨拶 【人間関係の形成】 【心理的な安定】 2.出席確認 【人間関係の形成】 3.リラックス 【環境の把握】 【身体の動き】 【心理的な安定】 10:05 指導の留意点 備考 ・MTが指名する。 ・言葉がない場合は手拍子や息の吹きかけを促す。 ・呼名されたら挙手か返事ができるように促し、確認のタッチ を行う。 ・部屋を尐し暗くし、環境を整える。 M マット上で仰向けになり、掌、指先に触れながら、動か し方や感覚を学ぶ。 Y ストレッチポールに乗りながら静止できるように、腹筋 や背筋を筋トレする。 Z ストレッチポールに乗りながら気持ちを落ち着けるとと もに、体の部位に触れられることに慣れ、身を委ねられ るようにする。 S ストレッチポールに乗りながら全身の緊張が緩むのを感 じられるようにする。肩周りを中心に触れられながら緊 張をほぐしていく。 B マット上に仰向けになり、胸、肩周り、背中に対して圧 をかけながら徐々に緩めていくことで、触れられること に対する過敏性を軽減する マット ストレッ チポール CD 10:15 4.合図を聞いて 移動しよう ○合図を聞いたり、 見ながらミュー ジックパッド上 を移動する。 【環境の把握】 【心理的な安定】 【身体の動き】 ・視覚的に分かりやすいように指さしや写真を提示する。 鈴 ・合図の大きさやタイミングを変えることで、より集中して聴 ケ ン ス テ けるようにする。 ップ ・鈴を用いて移動の合図を出し、指さしや声かけをしていく。 ミ ュ ー ジ M 太鼓の合図を聞き、パッドのある方を選択して進むこと ッ ク パ ッ ド×4 ができる。 カード Y 太鼓の合図で、教員が示したカードと同じパッドを選び 移動することができる。 Z 太鼓と簡単な指さしを見て、パッドを移動することがで きる。 S 太鼓を聞いて、スムーズにパッドを移動することができ る。必要に応じて指さしで誘導する。 B 10:35 太鼓の合図を聞いて、パッドに移動する。移動後、静止 することができる。教員が前に割って入り意識できるよ うにする。 5.挨拶 ・MTが指名する。 【人間関係の形成】 ・言葉がない場合は手拍子や息の吹きかけを促す。 【心理的な安定】 イ 生徒の課題(プラ 雪組のグループ自立における個別の目標と具体的な指導目標及び手立て (Bくん) グループの目標 ンB) 組んだり、気持ち 指導内容・手立て 評価 区分 環 境 の 把 握 <場面> ・見通しを持って 様々な活動に取り 自立活動の 簡単な指示理 (4) 解ができ、見 ミュージッ ・移動した後、静止できるよう ・簡単な見通しを持つことができ、 クパッド 通しを持つこ を切り替えたりす とができる。 ることができる。 【人間関係の <手だて> に教員が前に立ち意識でき 選択して移動することもできる るようにする。 が、教員が前に立たないと、次 のパッドに移動してしまう。 笛の合図で ・スタートラインでカードをマ 形成】 移動しよ ッチングさせる際に、一緒に 【環境の把 う キャラクター名も伝える。 握】 ・フープを足までおろしたら自 分から抜くように声かけを する。 ・大人と関わること 人とのかかわ で、身体の使い方 りを通して、 を理解したり、身 体に触れられる 心理的な安定 環 境 の 把 握 リラックス ・胸、肩周り、背中を中心に圧 ・まだまだ過敏さは残るが、学期 (2) をかけたら緩める方法をと 当初に比べ触れられても、身体 る。 を振って逃れようとする姿が減 ってきた。 ・カウントを数えながら尐しず 受け入れを高め 識を高める。 つ触れられる時間を長くす ることができる。 【人間関係の る。 ・ ことに対しての と身体への意 形成】 【心理的な安 定】 【身体の動 き】 【環境 の把握】 ③風組の実践 ア 風組の指導案 題材名 日時: 「指令はなあに?(ビーンズバッグ)」 場所: ねらい ・指示を聞いて応じた行動をする。 ・簡単なルールを理解して活動する。 ・友達を意識して目で追ったり、受け渡しなどができる。 ・基本姿勢を取りながらリラックスする。 ・背筋や肩、股関節等を中心に緊張を緩め、様々な姿勢の中でバランスをとる。 時間 学習活動・内容 支援の内容・留意点 10:00 ○集合・準備をする。 ○各自、ポールを持って集合する。 《ポール10 棒4》 ○ポールの端に座る。足の裏をし ○靴と靴下を脱いでマットの上に座る。 っかりつける ★足の裏をしっかりつけて、背中も伸ばし保持を する。 ○静かにポールの上に寝る。 ★自 分 で 寝ら れ な い 生徒 は支 援 する 。 腰 から 徐々にポールに寝るように、背中を意識するよ うに支援する。 ○リラックスした姿勢をする。 ★肩を触り、リラックスした姿勢を促す。胸や肩が (基本姿勢) ポールにしっかりつくように胸を広げるなどの支 援をする。 ★うまくのれない生徒には足のあいだにボールを 挟むなど、個別に対応して支援する。 ★腕を伸ばせない生徒に棒を持たせて引いてあ げるなどの支援をする。 ○ストレッチポールを片付ける ○指示された教員のところに持っていく 10:15 ○始まりの挨拶をする。 隊形 T1 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 2 年 1 年 3 年 ○ビーンズバッグ 「指令はなあに?」 的 ゴール 指令を出す 色カード ビーンズバッグ 指令を受ける 《ビーンズバッグ マット 色カード かご 太鼓 笛 BGM》 ○ゲームのルールを確認する。 ○指令を出す人、指令を受ける人を決める。 ★並び順は教員が決めて指示を出す。 ○指令を出す…4色の中から選び、指令を受ける 生徒に向けて色カードを提示する。 指令を受ける人がビーンズバッグを持って準備が できたら、笛を鳴らしてスタートの合図をする。 ○指令を受ける…指令されたビーンズバッグを取 り、かごに入れて次の人に渡す。渡した後はその マットの上に立つ。 ★実態に応じて支援方法を変える。 ・言語での指令 ・色カードの提示 ・手元で色カードとビーンズバッグを比較 等 ○受け渡し…「はい、どうぞ」「はい、チェンジ」とい う声かけをして、かごを次々と渡していく。 ○ゴール…最後は的にビーンズバッグをはる(でき れば同じ色の場所にはる)。太鼓を鳴らしてゴール を意識する。 ○指示された教員にマットを持っていく。 自立活動の区分 人間関係の形成 (1)(2) 心理的な安定 (1) 身体の動き (1) 人間関係の形成 (1)(2)(3)(4) 環境の把握 (1)(4)(5) コミュニケーショ ン (1)(2)(3)(5) 10:37 ○終わりの挨拶をする。 ○片づけをする。 イ ★時間を見て、本時の評価をする。 ★各自担当のポールを片付ける。 風組のグループ自立における個別の目標と具体的な指導目標及び手立て ( Cくん ) 目 ・自分の気持ちをコントロールしてできる活動の幅を広げる。 標 ・見たり聞いたりして自分の体を調整する力を伸ばす。 前 期 ・指示を聞いて、それに応じた 行動をとる。 ・見本を見たり声かけに応じて 具 人間関係の形成 (2)(3) 環境の把握 (1)(4) コミュニケーショ ン (1)(2) 簡単な動きを模倣する。 体 ・リズム(曲調)の変化を感じと 目 り、自分で動きを変化させ 標 る。 ・静かに横になって身体の緊張 後 コミュニケーション(1) (2) 期 ・指示を聞いて、それに応じた 行動をとる。 コミュニケーション(1) (2) 環境の把握(4)(5) ・具体物や音を聞くことで簡単 環境の把握(4)(5) 人間関係の形成(1) なルールを理解して、自分か 人間関係の形成(1) 環境の把握(4)(5) ら行動する。 環境の把握(1)(4)(5) ・相手を見て場面に応じた簡単 コミュニケーション(1) 心理的な安定(1) な受け答え( どうぞ等)をす (2) 身体の動き(1) る。 心理的な安定(1) を弛め、心身をリラックスさ せる。 ・静かに横になって身体の緊張 身体の動き(1) を弛め、心身をリラックスさ せる。 ・わかりやすい言葉かけをするとともに、行動の指針と なるような具体物を提示する。 ・身体の部位を意識できるような声かけをする。二人組 手 立 て 評 価 の時は一緒に動かすなどしながら、相手の動きに合 わせる感覚を知らせる。 ・動きやすく変化のわかるBGMを選択し、楽しく身体 を動かせるようにする。 ・わかりやすい言葉かけをするとともに、行動の指針と なるように具体物を提示する。 ・わかりやすいルールにして、動きが的確にわかるよう な言葉かけをする。 ・注意を向けやすい音や教具を使う。 ・相手にきちんと向かい合って視線を合わせるように 促す。 ・できるだけ静かな環境にして刺激を尐なくする。棒を ・できるだけ静かな環境にして刺激を尐なくする。棒を 引くなどの支援をすることでどの方向に身体を伸ば 引くなどの支援をすることでどの方向に身体を伸ば すのかがわかるようにする。 すのかがわかるようにする。 ④星組の実践 ア 星組の指導案 題材名 日時:2013年1月 (木) 10:00~10:40 「友だちと一緒に活動しよう」 場所:中1-2・3教室 ねらい ・ルールを理解して活動することができる。<色探しゲーム><リズム打ちゲーム><ボール運びゲーム> ・教師の指示に注目して行動することができる。<色探しゲーム> ・リズムに合わせて友だちと一緒にリズム打ちができる。<リズム打ちゲーム> ・好きなペアの友だちを選ぶことができる。<リズム打ちゲーム><ボール運びゲーム> ・ペアの友だちと一緒に力を合わせてボールを運ぶことができる。<ボール運びゲーム> 時間 学習活動・内容 支援の内容・留意点 自立活動の区分 10:00 ○集合、始まりのあいさつをす ★号令をかける生徒は立候補で選ぶ。 人間関係の形成 る。 いない場合は指名する。 ★気を付けの姿勢や前方に視線を向けること 等を意識できるよう声をかける。 コミュニケーション ○本時の活動を説明する。 ★活動に見通しが持ちやすいよう、小さいホ ワイトボードを用いて説明する。 10:05 ①色探しゲーム 人間関係の形成 ・マット(スタート位置)の 上に立ち、教師が指示した 色(赤・白・黄)のケンス テップの中にジャンプし て入る。3人ずつ行う。 (目で見て行動する) (耳で聞いて行動する) 10:20 10:30 10:38 ②リズム打ちゲーム ・ペアの友だちと一緒にドレ ミパイプを持ち、教師の声か け(リズム)に合わせてパイ プをたたく。 ③ボール運びゲーム ・ペアの友だちと一緒に力を 合わせて板の上に乗せてゴ ールまで運ぶ。 ○本時の活動を振り返る。 ○終わりのあいさつをする。 ★ルールを丁寧に説明する。 ★色カード(赤・白・黄)を見せながら同時 に言葉でも指示を出し、目、耳のどちらか らでも指示が伝わりやすいようにする。 環境の把握 身体の動き 人間関係の形成 ★パイプの持ち方、たたくリズム等を丁寧に 説明する。 ★パイプはまっすぐ持って保持できるよう 必要に応じて腕を支持したりする。 環境の把握 身体の動き 人間関係の形成 ★生徒の様子を見て好きなペアの友だちを 選びやすいよう声をかける。 ★板を持つ位置に印を付ける。 ★スタート位置がわかりやすいようマット を置く。 ★本時の活動を振り返れるような質問をす る。 ★がんばったことを発表できる場面を設け る。 環境の把握 身体の動き 人間関係の形成 コミュニケーション ★気を付けの姿勢や前方に視線を向けること 等を意識できるよう声をかける。 イ 星組のグループ自立における個別の目標と具体的な指導目標及び手立て ( Dくん ) 評 価 主な活動内容 ①あいさつ ②旗上げゲーム ③ボール運びゲーム ④あいさつ 自立活動 の区分 人間関係 の形成 学習活動 具体的な目標☆・指導の手立て★ ①④あい ☆号令をかける人に注目することができる。 さつ ☆友だちと一緒にあいさつをすることができる。 ☆友だちを意識して号令をかけることができる。 △ ★号令をかける人に注目できていない場合は、声をかける。 ★教師が近くで号令を一緒にかける。 ②旗上げ ゲーム ☆教師の指示を聞いて行動することができる。 ○ ★わかりやすく簡潔に指示を出す。 ③ボール ☆隣の友だちにボールを渡したり、受け取ったりすることができる。 ○ 渡しゲーム ★ボールを授受しやすい声かけをする。 ④ボール運 ☆好きなペアの友だちを選ぶことができる。 ○ びゲーム ☆友だちとペアでボールを運ぶことができる。 ○ ☆ペアの友だちの行動を見て調節してボールを運ぶことができる。 ○ ★好きな友だちが選べない場合は教師が近付き尋ねたり、一緒に選 ②旗上げ ゲーム 環境の把 握 んだりする。 ☆上げる、下げるの指示を理解して旗を上げたり下げたりすることが できる。 ☆上げない、下げないの指示を理解して旗を上げたり下げたりする ことができる。 ☆早い指示に対応して連続して旗を上げ下げすることができる。 ★「あげる」「さげる」と書かれたカードを置き、そこに旗を指すように する。 ★教師が手を取り、「上げる」「下げる」を一緒に行う。 ★ゆっくり指示を出す。 ○ △ △ ③ボール 渡しゲーム ☆リズムに合わせて隣の友だちにボールを渡したり、受け取ったりす ることができる。 ★「ケン・ケン・パ」などわかりやすいリズムの声かけをする。 ○ ④ボール 運びゲー ム ☆始めと終わりを理解して取り組むことができる。 ○ ☆2本の棒でボールを落とさないよう意識することができる。 ○ ★ボールの持ち手に印をつける。 ★運びやすいボールから取り組む。 ②旗上げ ゲーム 身体の動 き ③ボール 運びゲー ム ☆まっすぐ腕を上げることができる。 ☆上げた腕を静止することができる。 ★上方に旗の色と同じ目印を置き、そこに向かって旗を上げるよう にする。 ★上方の目印と旗が強力なマグネットで接着するようにする。 ☆2本の棒でボールを挟むことができる。 ☆2本の棒でボールを挟みながら、両腕を上げたり下げたりすること ができる。 ☆足元の障害物を踏み越えることができる。 △ △ ○ ○ ○ ★ボールの持ち手に印をつける。 ★運びやすいボールから取り組む。 コミュニケ ーション ①④あい さつ ☆言葉やお辞儀であいさつをすることができる。 ③ボール 運びゲー ム ☆好きな友だちを選んで、タッチをしたり握手をしたりすることができ る。 ★好きな友だちが選べない場合は教師が近付き尋ねたり、一緒に選 んだりする。 △ ★あいさつができない場合は、教師が近くで促したり一緒に行ったり する。 ○ ⑤花組の実践 ア 花組の指導案 意 ①周囲の様子や状況に意識を向け、自分で判断して相手を意識して協調して行動する。 図 ②自分の身体の部位を意識しながら、ボデイーイメージを持ち、様々な動きができる。 ③指示をよく聞いたり、集団でのルールをよく理解し行動できる。 指導内容 【集合・あいさつ】 ・集合/あいさつ/本時の説明 【学年の確認と指示を聞いて行動する】 【指導上の留意点・★支援】 自立活動の区分 ・学年ごとに並ぶ。 人間(2)(3) ★並んでいない時は気付くような声かけをす 環境(4)(5) る。 ・学年を知る。リストバンドで自分の学年や学 年の色があることを知る。 ・学年別集合ゲームは、4回行う。 人間関係の形成 1回目は各学年のTが持つ。あとの3回はそ ・学年を意識した行動をする。 れぞれカードをチェンジをしたり、せずにその ( 1 )( 2 )( 3 ) (4) *曲が流れている間は自由に動く。 ままにしたり。茂呂 T 坂本 T も持つ。 ・茂呂 T→ 環境の把握 *笛の音で、自分の学年の色に集合 BGM (4)(5) ★順番を守って並べるように状況を見るように 身体の動き する。 *「並ぼう」で一列に整列する。 促す。 (1)(2) ・最後は、並んだ状態で、座る。 色のカードに気付くまで待つ様にし、気付か ・今日の評価を伝える。 ないときにはリストバンドの色や学年の友達 (1) (2) (3) を手がかりにする。★上手だった所や改善す (5) 【タオル体操】 Mt ・タオルに慣れる。 コミュニケー るところを伝えて意識をもてるようにする。 →いろんな動きをする。 ・タオルを一本渡す。 (結んである物は使用なし) 心理的な安定 立った時の姿勢を意識させる。 ・茂呂 T→BGM (1) <上・胸><胸・下><首・背中>など身体 ★タオルを持った姿勢がしっかりするように 人間関係の形成 の部位の呼称を声かけしたり先生を見ながら 「足は肩幅」 「タオルはピン」などの声かけと個 (1)(3)(4) 動かす。 別での声かけをして良い姿勢を促す。 環境の把握 →曲(ゆっくりな曲)に合わせて体操をする。 ★最初はゆっくり動きを促す。身体の部位や動 胸・上・下・首・背中・足・またいで・上・ かし方が分かり易い声かけをする。次にはテン < 床で○・前で○・上で扇風機・座る> 【集合ゲーム】 ポを上げてスムーズな動きを促す。 (1)(4)(5) 身体の動き (1) ★個別で、足や肘など個々の身体の動きを支援 ・バランスステックの周りに集合 する。 ・あらたに<4人組>の説明をする。ステック ・バランスステック16本<1人組><2人組 をくっつけるようにする。肩をしっかり組む。 ><3人組><4人組>を混ぜて行う。状況に ・曲に合わせて周囲を回る。笛の音を聞いてバ 応じて T が入るようにする。 ランスステックに乗る。組になれたら肩を組 む。 ★組みになれていない時にはカードを見せて周 りの状況をみるように促す。 ・<指示カード>を見て判断して組になる。 人間関係の形成 ( 1 )( 2 )( 3 ) (4) 環境の把握 (1)(4)(5) ★組になったら、カードを見せながら「合格」 コミュニケーシ *友達と協力し合って落ちないように乗る。 を確かめる。 「不合格」の場合はカードを見せ ョン *組になれなかった時には、回りを見て、友 て気付くようにする。どのようにしたら良い (1) (2) (3) 達や先生を呼んだり、自分から移動して組 か考える様にし、個に応じて声に出したり、 (5) になる。 動作で示したり、行動に ・組になれた時には「合格」 (ピアノ)と伝え座 移すように促す。 る。 【片付け・集合・あいさつ】 ・片付け/集合/あいさつ 準 ・リストバンド 備 ・バランスステック ・色カード ・笛 ・あいさつのあと片付けもしっかりするように 人間(2)(3) 声かけをする。 環境(4)(5) ・集合カード ・タオル ・CD ラジカセ ・CD イ 花組のグループ自立における個別の目標と具体的な指導目標及び手立て 学年・名前 2年 自立活動の個別 課題 <プラン B より> 指導の目標 名前 Y 現在は、視覚優位で伝えると理解して集団生活に対応できる ことが増えてきた。従って、①自分の思いと周りの状況が異 なる場合に、気持ちの調整や切り替えができる。②教員や友 達と楽しく関わりながら、活動的な動きを増やす。③大人の 支援を待つ姿勢ではなく、自分の気持ちや要求を身振りやサ イン等で伝える力を育むことが挙げられる。 1 健康の保持 ・ 排泄以外はほぼ身辺処理は自立している。 ・ 口腔の下前歯が欠損しているため、硬いものは食事前に 小さく切る必要がある。 ・ 肥満傾向 ・ 難聴 2 心理的な安 定 3 人間関係の 形成 4 環境の把握 ・ 自分の思い通りにならない場合は、頑なに拒否すること が多い。相手の意図を受け入れて気持ちを切り変える力 は弱いが、周囲の状況を視覚優位で伝えると気持ちを切 り変えやすくなってきた。 ・ 見通しの持てることや自分が気軽に楽しんで取り組め ることは進んでできる。 ・ 社交的で、とくに気分が良いときは大人にも生徒にも関 わりを持とうとする。 ・ 視線や指差しで、友達の行動を注意することもある。 ・ 繰り返して行っていることは、見通しを持って活動する ことができる。 ・ 自分の名前をひらがなで書く練習を毎日取り組んでい る。手本を見ることでマスの中に「Y」と書く練習がで きる。 5 身体の動き ・ ゆっくりとした動きではあるが、日常的な動作はでき る。 ・ 前にかがむことが苦手で、靴を履くときには座って靴を 履く。 6 コミュニケ ーション ・ 挨拶や級友の名前は、発語しようとする。 ・ 意思や要求を視線や指差しで人に伝える。 ① 指示を聞い ・ 一斉指導では理解に乏しいため、個別で声かけや視覚優 て、自分で 位で伝えている。理解すれば率先して活動するが、本人 名前 Y 判断して行 がその活動を困難だと感じる場合は行動に移さないこ 動する>こ ともある。 とに関して ・ 集団での活動は、見通しが持てて気軽に取り組めるもの 指導の意図と個 の場合は率先して行動することができる。取り仕切るこ 別の困った感 ともある。 ・ 相手を意識して、場所を譲ったり、手を引っ張ったり姿 もたまに見られる。 ② 自分の身体 の部位を意 識 し な が ら、ボデイ イメージを 持つ>こと の関して ③ <集団での ルールを理 解する>こ とに関して ・ 体の部位はわかっている部分とそうでない部分がある。 ・ 手首を回すなどの細かい動きや力の入れる加減を調節 することが尐しずつできている。 ・ 手足が自分の視界に入らない動きや背後に手を回す動 作は苦手としている。 ・ 自分が輪の中心になることが多い。 ・ 場面やその時の気持ちによって異なるが、ルールを理解 して行動できるときと自分勝手に行動するときがある。 ・ 状況理解して静かにするときがある。 ・ 話が聞こえづらいときに大きな声を出して気を引かせ ようとする。 ・ 友達がいつもと違うときは静かにして周りの様子を伺 うことができる。 グループ自立活 ・ 自分の思いと周りの状況が異なる場合にも、気持ちの調整や切り替えができ 動の時間で目指 る。 す個人像 ・ 泣いて注目を集めようとせずに、自分の気持ちや要求を身振りやサイン等で伝 える力を養う。 ・ 教員や友達と楽しく関わりながら、協調性を持って活動できることを増やし ていく。 個別の目標と評価 グループ自立での目標 名前 Y ①自分の思いと周りの状況が異なる場合にも、気持ちの調整や切 り替えができる。 ②泣いて注目を集めようとせずに、自分の気持ちや要求を身振りや サイン等で伝える力を養う。 ③教員や友達と楽しく関わりながら、協調性を持って活動できる ことを増やしていく。 意 図 ①周囲の様子や状況に意識を ②自分の身体の部位を意識しなが ③指示をよく聞いたり、集団でのルー 向け、自分で判断して相手を ら、ボデイイメージを持ち、様々な ルをよく理解し行動できる。 意識して協調して行動できる。 動きができる。 手 立 て ・話を受け入れられるよう気 ・本人が模倣しやすいよう前に立 持ちを安定させ、視覚優位で ち、体の部位を声かけする。背後 個別に丁寧に説明する時間 の動きのときは手で支援しなが を設ける。 ・やることを視覚優位で知ら ら体の動きを感じさせる。 せ意識を持たせ、相手に目が 向けられるようにする。 ・周囲に目を向けさせ視覚優 位で今、行うべきことを理解 させ、一緒に行動することを 促す。 ・気持ちを安定させ、指示を聞くよ ・学年集合ゲーム ・集合ゲーム ・集合、挨拶、準備、片付け ・学年集合ゲーム ・集合ゲーム 学 習 活 動 ・タオル体操 うに促す。理解が難しい場合は、本 人がふさぎこむ前に、丁寧に視覚優 位で伝え、集団でのルールを理解し 共に活動ができるようにする。 ⑥月組の実践 ア 月組の指導案 ● ねらい ・見たり聞いたりしながら自分の身体を調整する力を伸ばす。 ・友だちや教師の動きや働きかけ、周囲の様子から自分で判断して行動する力を高める。 ・自己の身体と向き合い、自分で気付きながら運動や行動、気持ちをコントロールする力を育てる。 ● 展 開 時間 学習活動・内容 指 導 上 の 留 意 点 自立活動の区分 10:00 1 集合、挨拶 ・お互いに声を掛け合って座る位置を確認しながら、 人間関係の形成 2列横隊で座って待つようにする。 (1)(2)(3)(4) 環境の把握 T2 T3 (1)(4) T1 コミュニケーション ・号令係を生徒から選ぶ。係を見て正しい姿勢で (1) (2) (体育座り)しっかりと挨拶ができるように促す。 2 本時の活動 ・使う道具などを提示しながら内容を伝え、今後の見 通しが持てるようにする。 10:05 3 リズム縄とび ・前後左右にぶつからないように配慮する。 健康の保持(4) ・縄の持ち方、姿勢を確認する。 環境の把握(4) 曲に合わせ、模倣を ・難しい生徒には、半分に切れている縄を使用して手 身体の動き しながら跳ぶ。 首の使い方を練習する。 (1)(4)(5) ・縄の持ち方、姿勢の確認 ・余分な肩の力を抜き、手首を反しながらリラックス ・両足とび、かけあしとび して跳べるように支援する。 ・体側に回旋(左右) ・終了後、縄を自分で束ねる。難しい生徒にはコツを ・頭上に回旋(左右) 教えながら支援する。 ・正面に8の字回旋(左右) 10:15 4 集団行動 教員の指示や合図を 聞きすばやく判断して 行動する ・「起立」 「腰を下ろして休め」 ・「気をつけ」「礼」 ・「前へならえ、なおれ」 ・「右(左)向け、右」 ・「まわれ、右」 10:20 5 2人3脚 ~人数を増やして ・横に並ぶ ・内側の足をマジックテープで 固定し、互いに肩を組む ・「1」の足にシールを貼り、始 めに踏み出す方を確認する ・1,2のかけ声で前に進む ・教員の指示を集中して聞き、周囲の動きに合わせる ことができるように促す。 ・前後左右の友だちを意識して列が揃うように促す。 ・姿勢よく、腕を伸ばして行うように支援する。 ・ 「起立」「腰を下ろして休め」 「礼」は1,2,3の リズムを強調する。 ・ 「なおれ」の音が「びしっ」と揃うように支援する。 ・方向変換の仕方をわかりやすく説明し、最終的に自 分で速やかに判断して動けるように繰り返す。 ・慣れてきたら各々が散らばるように歩き、合図を聞 いて組みたい生徒に声かけをし、自由にグループが つくれるように働きかける。 ・「1、2」の号令を自分たちでかけあうように促す。 ・スタートはシールが貼ってある方の足から踏み出す ルールを意識させる。 ・うまくいかないグループには、教員がかけ声をかけ たり側について足を出すタイミングを支援する。 ・協力してできたグループには、よかったところを賞 賛する。 人間関係の形成 (1)(2)(3)(4) 環境の把握 (1)(2)(4) 人間関係の形成 (1)(2)(3)(4) 環境の把握 (1)(2)(4) 身体の動き (1)(4)(5) コミュニケーション (1)(2)(4)(5) 10:38 6 まとめ ・始めの隊形に整列する。お互いに声を掛け合うよう に働きかける。 ・数名に感想を聞き、本時を振り返る。 ・友だちとのかかわりやよい判断ができたことを賞賛 する。 ・号令係が号令をかける。係を見て正しい姿勢を促す。 ・使用した道具を進んで片付けるように声かけをする。 7 挨拶 8 片付け イ 人間関係の形成 (1)(2)(3)(4) 環境の把握 (1)(4) コミュニケーション (1)(2) 月組のグループ自立における個別の目標と具体的な指導目標及び手立て (Fくん) プランBの個人目標 学習活動(前期) 自立活動の区分 ・状況に応じたコミュ 集合、挨拶 人間関係の形成 ニケーションをとる 準備、片付け (1)(2)(3)(4) ことができる。 環境の把握 (1)(4) ・自分の気持ちをコン コミュニケーション トロールする力をつ (1)(2) け、友達と一緒に活 動することができる 集団行動 人間関係の形成 (1)(2)(3)(4) 環境の把握 (1)(2)(4) リズム縄と 健康の保持(4) び 環境の把握(4) 身体の動き (1)(4)(5) 二人三脚 人間関係の形成 ~人数を増 (1)(2)(3)(4) やして挑 環境の把握 戦! (1)(2)(4) 身体の動き (1)(4)(5) コミュニケーション (1)(2)(4)(5) ○具体的な目標・★指導の手立て ○集合時には、友だちにも声をかけながら所定の位置に 2列で整列ができる。 ★場の雰囲気を読めずにいるときは、自分の前後、左右 にいる友だちに意識が向くように声をかける。 ○号令係に注目し、大きな声で挨拶をする。 ★顔を号令係に向けること、号令をよく聞くこと、大き な声を出すことを簡潔な言葉で伝える。 ○アンプを運ぶ。 ★アンプが重いので、丁寧に運べるように励ます。 ○指示者に注目し次の指示を集中して聞き取るとともに 集団の雰囲気に合わせることができる。 ★集中していないときは、注目のポイントを的確に示す 前後左右の仲間を意識して自分の位置を確認するよう に働きかける。 ○視覚、聴覚等を総合的に活用して、的確な判断や行動 ができる。 ★姿勢、目線に注意を促す。正しい行動の仕方をわかり やすい言葉で示す。 ○意欲的に活動し、体力の向上を図る。 ★途中失敗しても諦めずに続けることができるよう、励 ましの声をかける。 ○感覚器官を総合的に活用して、リズム感・巧緻性等の 向上を図る。 ★毎時間継続して繰り返し活動していく。 ○多くの仲間と適切な関わりをもつことができる。 ★学年性別を問わずいろいろな仲間とペアやグループを 組み、相手のペースに応じた言動や配慮ができるよう に経験を重ねていく。 ○いろいろな感覚器官を総合的に活用して、協応動作や 調整力を養う。 ★「1,2」のかけ声を出し仲間と合わせるようにする ★「1」の足にシールを貼るなどのルールを設ける。 ★上手くできたときは賞賛し、自信につなげる。 評価 (4)個別の目標と評価表について この表は、昨年度の反省から、生徒の個々の自立活動の目標がグループ自立の授業実践に反映されてい るかを検証し、共通理解をしていくためのものである。 各自立グループが(3)で報告したように、それぞれ表を作成して話し合いを重ね、その後全体で見合 い、意見交換を行いながら完成した。その際、以下のような意見が出された。 ・自立の目標の欄は、プランBに書かれている目標の中から精選し、グループ自立の実践の中で取り組 む目標を書いたほうがよい。 ・自立の目標(プランB)に対する評価を書いたほうがよいのではないか。 ・学習活動の欄は、目標の欄のあとにし、学習活動に対しての手立てではなく、目標を達成するための 手立てを書くべきである。 ・評価の欄は前期と後期に分けたほうがよい。 ・目標ごと縦に見ていくことで表が見やすくなる。 これらの意見をもとに作られた表が以下である。 4 まとめ (1)今年度の成果 ア プランBの作成手順を示したことで、個々の生徒の「困難さ」から自立活動の目標をたてるという 筋道を示すことができた。また、個々の課題を自立活動の区分に当てはめることで、自立活動のねら いについて改めて見直すことができた。 イ 夏休み中の学部研修では、昨年度に引き続き各グループの学習の様子をビデオに撮り、お互いに見 合う機会を持った。このことで、自分のグループの指導を客観的にみることができた、今まで見えな かった生徒の力がわかった、など自分のグループの実践内容を見直す機会とすることができた。 それとともに、他グループの様子を知ることにもなり、それぞれのグループの目標、そこから来る 活動内容の違いがわかり、グループ同士の関連性を考える機会となった。 ウ 各グループで作成した表を元に、個人の自立の目標とグループ自立での目標を対応し評価できる学 部共通の「個別の目標と評価表」を作成することができた。 またこの表を作成する過程で、それぞれのグループで話し合いをたくさん持つことができ、 ・個々の課題等を把握した授業作りができた。活動内容の見直しができた。 ・普段なかなかできない子どもの話をすることができた。 ・自分がみている生徒について考える機会になった。 など、よかったという声がたくさんあがった。 (2)今後の課題 ア 「グループの関係性」については、昨年度から見直しを進めているが、今回改めて各グループの指 導目標・具体目標を見直したところ、 「月組と花組」、「星組と雪組」のように隣り合ったグループ同 士の目標は段階的になり関連があるのだが、すべてのグループを見通したとき、目標同士が似たよう な文言になっていたり、目標の観点がバラバラだったりすることがわかった。来年度はビデオでお互 いの実践を見合うことを続けていくと共に、どのような視点で指導目標や具体目標を書いていくかな ど、観点を検討する必要があるだろう。 イ 今年度の研修テーマは、時間における指導である「グループ自立」についてであったが、この研修 を通して、支援プランBであげられている生徒の自立活動の目標が、グループ自立の中だけでは達成 できない部分もあるのではないかという課題もみえてきた。グループ自立の指導内容、グルーピング の見直しをさらに進めていきたい。 また、来年度学校全体の自立活動が変わり、小学部・高等部でも時間における指導が始まることに なる。中学部では「関する指導の時間」の中でも自立の内容を取り入れ、自立活動の目標を達成する など、自立活動の全体像のとらえ方を検証していきたい。 ウ 「個別の目標と評価表」を来年度から作成していく。作成にあたっては、個人の自立活動の目標の 中から、どの部分の力をグループ自立の中で伸ばしていきたいかを、自立担当者だけでなく、担任と 連携を取りながら決めていく必要がある。その話し合いの中で支援の内容やグループ自立の授業内容 を決めていきたい。
© Copyright 2024 Paperzz