アービタックス注射液

医薬品の
医薬品の適正使用に
適正使用に欠かせない情報
かせない情報です
ずお読みください。
みください。
情報です。
です。必ずお読
使用上の
使用上の注意改訂のお
注意改訂のお知
のお知らせ
生物由来製品、劇薬、処方せん医薬品注1)
抗悪性腫瘍剤
抗ヒト EGFR 注2)モノクローナル抗体
セツキシマブ(遺伝子組換え)製剤
注1)注意–医師等の処方せんにより使用すること
注2)EGFR:Epidermal Growth Factor Receptor(上皮細胞増殖因子受容体)
2012 年 12 月
メルクセローノ株式会社
ブリストル・マイヤーズ株式会社
謹啓
平素は弊社製品につきましては格別のご愛顧を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、この度標記製品の効能又は効果の追加に伴い添付文書の記載内容を改訂しましたのでお知らせい
たします。今後のご使用に際しましては、以下の内容をご参照下さいますようお願い申し上げます。
なお、改訂添付文書を封入した製品をお届け致しますのに若干の日時を要しますので、予めご承知おき
下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。
今後とも弊社製品へのご愛顧を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
謹白
1.【効能又
.【効能又は
効能又は効果】
効果】の改訂内容
改 訂 後(下線部追加改訂箇所)
改 訂 前
【効能又は
効能又は効果】
効果】
EGFR陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌
【効能又は
効能又は効果】
効果】
EGFR陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌
頭頸部癌
(
:下線部追加改訂箇所)
改訂理由
●【効能又は
効能又は効果】
効果】の項
「頭頸部癌」の効能効果追加承認に基づき、「頭頸部癌」について【
【効能又は
効能又は効果】
効果】に追記しました。
1
2.【
【使用上
使用上の
使用上の注意】
注意】の改訂内容
改 訂 後(下線部追加改訂箇所)
改 訂 前
<効能・効果に関連する使用上の注意>
(1)術後補助化学療法としての本剤の有効性及び安全性は
確立していない。
(2)EGFR陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌に
対する本剤の使用に際してはKRAS遺伝子変異の有無を
考慮した上で、適応患者の選択を行うこと(
「臨床成績」
の項参照)。
(3)「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安
全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこ
と。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
(1)EGFR陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌で
は、オキサリプラチン及びフッ化ピリミジン系薬剤を含
む化学療法が無効となった患者に対するイリノテカン
塩酸塩水和物との併用において、本剤の上乗せによる延
命効果は検証されていない(「臨床成績」の項参照)。
(2)EGFR陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌で
は、本剤と放射線療法との併用における有効性及び安全
性は確立していない。
(3)頭頸部癌では、本剤は放射線療法又は他の抗悪性腫瘍剤
と併用すること(「臨床成績」の項参照)。
(4)本剤投与時にあらわれることがあるinfusion reaction
を軽減させるため、本剤の投与前に抗ヒスタミン剤の前
投薬を行うこと。さらに、本剤投与前に副腎皮質ホルモ
ン剤を投与すると、infusion reactionが軽減されるこ
とがある。
(5)重度(Grade 3以上注4))のinfusion reactionが発現し
た場合には、本剤の投与を直ちに中止し、再投与しない
こと。軽度~中等度(Grade 1-2注4))のinfusion reaction
が発現した場合には、投与速度を減速し、その後の全て
の投与においても減速した投与速度で投与すること。投
与速度を減速した後に再度infusion reactionが発現し
た場合には、直ちに投与を中止し、再投与しないこと。
(6)重度(Grade 3以上注4))の皮膚症状が発現した場合に
は、次表に従い本剤の用量を調節すること。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
(1)術後補助化学療法としての本剤の有効性及び安全性は
確立していない。
(2)本剤の使用に際してはKRAS遺伝子変異の有無を考慮し
た上で、適応患者の選択を行うこと(「臨床成績」の項
参照)
(3)「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安
全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこ
と。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
(1)オキサリプラチン及びフッ化ピリミジン系薬剤を含む
化学療法が無効となった患者に対するイリノテカン塩
酸塩水和物との併用において、本剤の上乗せによる延命
効果は検証されていない(「臨床成績」の項参照)。
(2)本剤と放射線療法との併用における有効性及び安全性
は確立していない。
(3)本剤投与時にあらわれることがあるinfusion reaction
を軽減させるため、本剤の投与前に抗ヒスタミン剤の前
投薬を行うこと。さらに、本剤投与前に副腎皮質ホルモ
ン剤を投与すると、infusion reactionが軽減されるこ
とがある。
(4)重度(Grade 3以上注4))のinfusion reactionが発現し
た場合には、本剤の投与を直ちに中止し、再投与しない
こと。軽度~中等度(Grade 1-2注4))のinfusion reaction
が発現した場合には、投与速度を減速し、その後の全て
の投与においても減速した投与速度で投与すること。投
与速度を減速した後に再度infusion reactionが発現し
た場合には、直ちに投与を中止し、再投与しないこと。
(5)重度(Grade 3以上注4))の皮膚症状が発現した場合に
は、次表に従い本剤の用量を調節すること。
〈用量調節の目安〉
Grade 3以上注4)の
皮膚症状の発現回数
本剤の
投与
初回発現時
投与延期
2回目の発現時
投与延期
3回目の発現時
投与延期
4回目の発現時
投与中止
〈用量調節の目安〉
Grade 3以上注4)の
皮膚症状の発現回数
本剤の
投与
投与延期後
の状態
注4)
初回発現時
投与延期
Grade 2
以下に回復
回復せず
注4)
2回目の発現時
投与延期
Grade 2
以下に回復
回復せず
3回目の発現時
投与延期
4回目の発現時
投与中止
Grade 2注4)
以下に回復
回復せず
本剤の用量
調節
A:200mg/m2
で投与継続
B:250mg/m2
で投与継続
投与中止
A:150mg/m2
で投与継続
B:200mg/m2
で投与継続
投与中止
A:投与中止
B:150mg/m2
で投与継続
投与中止
投与延期後
の状態
Grade 2注4)
以下に回復
回復せず
Grade 2注4)
以下に回復
回復せず
Grade 2注4)
以下に回復
回復せず
本剤の用量
調節
250mg/m2で
投与継続
投与中止
200mg/m2で
投与継続
投与中止
150mg/m2で
投与継続
投与中止
注4) GradeはNCI-CTCに準じる。
(6)
略
A:放射線療法との併用の場合、B:放射線療法との併用以外の場合
注4) GradeはNCI-CTCに準じる。
(7) 略
(
2
:下線部追加改訂箇所)
改 訂 後(下線部追加改訂箇所)
改 訂 前
2.重要な
重要な基本的注意
(1)~(2) 略
(3)低マグネシウム血症、低カリウム血症、低カルシウム血
症が発現することが報告されている。また、心不全等の
心臓障害の発現も報告されているので、治療開始前、治
療中及び治療終了後は血清中電解質(マグネシウム、カ
リウム及びカルシウム)をモニタリングすること。電解
質異常が認められた場合には、必要に応じ電解質補充を
行うこと。
(4)~(5) 略
2.重要な
重要な基本的注意
(1)~(2) 略
(3)低マグネシウム血症、低カリウム血症、低カルシウム血
症が発現することが報告されているので、治療開始前、
治療中及び治療終了後は血清中電解質(マグネシウム、
カリウム及びカルシウム)をモニタリングすること。電
解質異常が認められた場合には、必要に応じ電解質補充
を行うこと。
(4)~(5) 略
3.副作用
副作用の概要
<国内臨床試験>
国内のEGFR発現が確認された結腸・直腸癌を対象としたイ
リノテカン塩酸塩水和物との併用第Ⅱ相試験の安全性評
価症例39例中、副作用の主なものは、ざ瘡(87.2%)、発
疹(61.5%)、食欲不振(56.4%)、皮膚乾燥(51.3%)、
爪囲炎(51.3%)、下痢(51.3%)、口内炎(51.3%)、低
マグネシウム血症(51.3%)、そう痒症(43.6%)、悪心
(43.6%)
、疲労(43.6%)
、リンパ球数減少(30.8%)で
あった(承認時)
。
局所進行性の頭頸部扁平上皮癌を対象とした、本剤及び同
時追加照射法による放射線療法との併用の第Ⅱ相試験の
安全性評価症例22例中、副作用の主なものは、皮膚乾燥
(68.2%)、ざ瘡(63.6%)、粘膜の炎症(50.0%)、そう
痒症(40.9%)、ざ瘡様皮膚炎(36.4%)であった(承認
時)。
再発又は転移性の頭頸部扁平上皮癌を対象とした本剤と
化学療法との併用による第Ⅱ相臨床試験の安全性評価症
例33例中、副作用の主なものは、低マグネシウム血症
(75.8%)、皮膚乾燥(66.7%)、ざ瘡(63.6%)、爪囲炎
(57.6%)
、口内炎(42.4%)
、そう痒症(30.3%)であっ
た(承認時)。
3.副作用
副作用の概要
<国内臨床試験>
国内のEGFR発現が確認された結腸・直腸癌を対象としたイ
リノテカン塩酸塩水和物との併用第Ⅱ相試験の安全性評
価症例39例中、副作用の主なものは、ざ瘡(87.2%)、発
疹(61.5%)、食欲不振(56.4%)、皮膚乾燥(51.3%)、
爪囲炎(51.3%)、下痢(51.3%)、口内炎(51.3%)、低
マグネシウム血症(51.3%)、そう痒症(43.6%)、悪心
(43.6%)、疲労(43.6%)
、リンパ球数減少(30.8%)で
あった(承認時)
。
<国内使用成績調査(全例調査)>
略
<国内使用成績調査(全例調査)>
略
<海外臨床試験>
削除
<海外臨床試験>
EGFR発現が確認された結腸・直腸癌を対象とした6つの臨
床試験成績(単独及び併用投与)を基に集計した注5)。主
な本剤に関連する副作用は、発疹/落屑(86.1%)、ざ瘡
(82.9%)、発疹(50.0%)、皮膚乾燥(41.7%)、無力症
(41.4%)、疲労(37.8%)、そう痒症(37.2%)、発熱
(35.5%)、下痢(33.1%)
、悪心(31.1%)であった。
本剤とイリノテカン塩酸塩水和物との併用をした第Ⅲ相
試験での主な副作用は、下痢(81.2%)
、悪心(54.1%)
、
脱毛症(49.7%)、発疹(45.5%)、疲労(40.3%)、嘔吐
(38.4%)であった(承認時)
。
本剤とフルオロウラシル・ホリナートカルシウム・イリノ
テカン塩酸塩水和物療法(FOLFIRI)注6)を併用した第Ⅲ
相試験での主な副作用は、下痢(59.7%)
、悪心(52.3%)
、
好中球減少症(45.5%)、発疹(44.5%)、脱毛症(37.2%)、
嘔吐(30.8%)であった。また、対照群と比較して、本剤
併用群において、手掌・足底発赤知覚不全症候群(手足症
候群)(15.5%)、深部静脈血栓症(4.3%)、肺塞栓症
( 4.0 % )、 心 筋 梗 塞 、 う っ 血 性 心 不 全 を 含 む 心 虚 血
(3.8%)
、重度の下痢(15.7%)の発現頻度が高かった注7)。
(
3
:下線部追加改訂箇所
:削除箇所)
改 訂 後(下線部追加改訂箇所)
改 訂 前
3.副作用
3.副作用
(1)重大な
(1)重大な
重大な副作用注5)
重大な副作用
1) 略
1) 略
2) 重度の皮膚症状(0.5~10%未満)
:皮膚症状[主にざ
2) 重度の皮膚症状(0.5~10%未満)
:皮膚症状[主にざ
瘡様皮疹、皮膚の乾燥及び亀裂、続発する炎症性及び
瘡様皮疹、皮膚の乾燥及び亀裂、続発する炎症性及び
感染性の症状(眼瞼炎、口唇炎、蜂巣炎、嚢胞等)]
感染性の症状(眼瞼炎、口唇炎、蜂巣炎、嚢胞等)]
があらわれることがあり、重度の皮膚症状(主にざ瘡
があらわれることがあり、重度の皮膚症状(主にざ瘡
様皮疹)発現後に、切開排膿を要する膿瘍、壊死性筋
様皮疹)発現後に、切開排膿を要する膿瘍や黄色ブド
ウ球菌敗血症等を合併した例が報告されているので、
膜炎や黄色ブドウ球菌敗血症等を合併した例が報告
重度の皮膚症状が認められた場合には、本剤の投与量
されているので、重度の皮膚症状が認められた場合に
を調節するとともに、続発する炎症性又は感染性の症
は、本剤の投与量を調節するとともに、続発する炎症
状の発現に十分注意し、これらの症状に対する適切な
性又は感染性の症状の発現に十分注意し、これらの症
治療を行うこと。また、必要に応じて皮膚科を受診す
状に対する適切な治療を行うこと。また、必要に応じ
るよう患者に指導すること(<用法・用量に関連する
て皮膚科を受診するよう患者に指導すること(<用
使用上の注意>の項参照)
。
法・用量に関連する使用上の注意>の項参照)
。
3)~5) 略
3)~5) 略
6) 血栓塞栓症(0.5%未満)
:深部静脈血栓症、肺塞栓症
等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、
異常が認められた場合には投与を中止するなど適切
な処置を行うこと。
7) 感染症(0.5~10%未満)
:肺炎、敗血症等の重度の感
染症があらわれることがあるので、観察を十分に行
い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適
切な処置を行うこと。
(2)その他
その他の副作用注5)
次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適
切な処置を行うこと。
(2)その他
その他の副作用
次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適
切な処置を行うこと。
〈国内臨床試験及び国内使用成績調査(全例調査)で認め
られた副作用〉注8)
頻度
10%以上
0.5~10%未満
0.5%未満
頻度不明
種類
全身症状
倦怠感、疲労、発熱、 疼痛(皮膚・筋
体重減少、粘膜の炎 肉等)
、無力症、
PO2低下
症、浮腫、悪寒
消化器
下痢
口内炎、食欲不振、 消化不良、歯槽
悪心、嘔吐、便秘、 出血、吐血
腹痛
血液/
白血球減少症、好中 白血球増加症、
リンパ系
球減少症、ヘモグロ 好中球増加症
ビン減少、血小板減
少症、リンパ球減少
症
心・
心筋梗塞
血管系
代謝/
低マグネ 低カルシウム血症、 脱水、低リン酸
栄養
シウム血 低アルブミン血症、 血症、総蛋白減
低カリウム血症、低 少 、 血 中 ア ミ
症
ラーゼ増加
ナトリウム血症
肝臓
ALT(GPT)上昇、
血中ビリルビン
AST(GOT)上昇、
増加
Al-P上昇
精神・
末梢神経障害
不眠症、頭痛
神経系
呼吸器
呼吸困難、鼻出血
喀血、咳嗽
皮膚毒性、
皮膚/
ざ 瘡 / ざ 皮膚亀裂、脱毛症、
皮膚付属器 瘡様皮膚 皮膚反応、口唇炎、
多毛症
炎、皮膚 爪の障害、手足症候
乾燥、発 群、蕁麻疹、皮膚障
疹、爪囲 害、剥脱性皮膚炎、
炎、そう 毛髪障害
痒症
眼注6)
結膜炎、角膜炎
眼瞼炎
その他
放射線性 過敏症
尿蛋白、C-反応 遅発性放射
注7)
性蛋白増加、血 線障害注7)
皮膚炎
尿、尿中ウロビ
リン陽性、尿中
血陽性、卵巣嚢
胞破裂
頻度
10%以上
0.5~10%未満
0.5%未満
種類
全身症状
疲労、発熱、体重減 無力症、悪寒、
少、倦怠感
浮腫、PO2低下、
粘膜の炎症
消化器
下痢
食欲不振、口内炎、 消化不良、歯槽
悪心、嘔吐、便秘、 出血、吐血
腹痛
血液/
リンパ球数減少、白 好中球数増加、
リンパ系
血球数減少、ヘモグ 白血球数増加
ロビン減少、好中球
減少、血小板数減少
心・
心筋梗塞、深部
静脈血栓症
血管系
代謝/
低マグネ 低アルブミン血症、 低リン酸血症、
栄養
シウム血 低カルシウム血症
総蛋白減少、脱
症
水、低ナトリウ
ム血症、血中ア
ミラーゼ増加
肝臓
ALT(GPT)上昇、
血中ビリルビン
AST(GOT)上昇
増加、Al-P上昇
精神・
頭痛、不眠症
神経系
呼吸器
鼻出血、呼吸困難
喀血、咳嗽、肺
塞栓症
皮膚/
ざ瘡、発 発疹/落屑、皮膚反 皮膚障害、毛髪
皮膚付属器 疹、皮膚 応、爪の障害、脱毛 障害
乾燥、爪 症、口唇炎、蕁麻疹、
囲炎、そ 手足症候群、ざ瘡様皮
う痒症
膚炎、皮膚亀裂
眼注10)
結膜炎、角膜炎
眼瞼炎
その他
尿蛋白、C-反応
性蛋白増加、尿
中ウロビリン陽
性、感染、過敏
症、肺炎、尿中
血陽性、血尿、
卵巣嚢胞破裂
(
4
:下線部追加改訂箇所
頻度不明注9)
疼痛
神経障害:
知覚性
剥脱性皮膚
炎、皮膚毒
性、男性型
多毛症
:削除箇所)
改 訂 後(下線部追加改訂箇所)
改 訂 前
注5) 発現頻度は承認時までの国内臨床試験及び全例調査の結果に基づき
算出した。なお、国内臨床試験及び全例調査では報告のなかった副
作用を頻度不明とした。
注6) 眼の異常があらわれた場合には、直ちに眼科的検査を行い、必要な
処置を行うこと。
注7) 放射線療法との併用時における発現頻度
注5) 国内第Ⅱ相試験、欧米で承認申請時に用いたイリノテカン塩酸塩水
和物との併用投与群及び単独投与群並びに、その後実施された併用
投与試験、単独投与試験及び第Ⅲ相試験(単独投与試験)の6つの
グループの結果から最も高い発現頻度に基づき記載した。
注6) FOLFIRIは以下のスケジュールで投与
イリノテカン塩酸塩水和物を180mg/m2、フルオロウラシルを400mg/m2
(急速静脈内投与法)
、2400mg/m2(46時間持続静脈内投与法)及びレ
ボ ホ リ ナ ー ト カ ル シ ウ ム 200mg/m2 又 は ホ リ ナ ー ト カ ル シ ウ ム
400mg/m2を2週間間隔で投与する。
注7) 対照群との比較では、有害事象として報告された発現頻度を算出し
た。
注8) 発現頻度は承認時までの国内臨床試験及び全例調査の結果に基づき
算出した。
注9) 海外臨床試験で報告されたが、国内臨床試験及び全例調査にて報告
されなかった副作用を頻度不明とした。
注10) 眼の異常があらわれた場合には、直ちに眼科的検査を行い、必要な
処置を行うこと。
(
:下線部追加改訂箇所
:削除箇所)
【使用上の
使用上の注意】
注意】改訂理由
●<効能・
効能・効果に
効果に関連する
関連する使用上
注意>の項
する使用上の
使用上の注意>
「頭頸部癌」の効能効果追加承認に基づき、記載整備しました。
●<用法・
用法・用量に
用量に関連する
関連する使用上
注意>の項
する使用上の
使用上の注意>
「頭頸部癌」の局所進行癌に対する治療としては放射線療法との併用で、また、再発・転移性癌に対する治
療としては抗悪性腫瘍剤との併用で用いられると考えられることから、<用法・用量に関連する使用上の注
意>の項に「頭頸部癌では、本剤は放射線療法又は他の抗悪性腫瘍剤と併用すること(「臨床成績」の項参
照)
。」を追記しました。
●
重要な
重要な基本的注意:
基本的注意 低マグネシウム血症、低カリウム血症、低カルシウム血症等の臨床検査値異常は、心
不全等の心臓障害の原因となる可能性があることから追記しました。
●
副作用概要:
副作用概要
「頭頸部癌」の臨床試験成績に基づき副作用概要を追記しました。また、副作用の集
計を国内データで再集計しましたので〈海外臨床試験〉の項を削除しました。
●
重大な
重大な副作用:
副作用
・「重度の皮膚症状」:Master Data Sheet(MDS)(メルクセローノ製品中核情報)の改訂に伴い皮膚症状の
項目に「壊死性筋膜炎」を追記しました。
・「血栓塞栓症」:
その他の副作用に記載のあった「深部静脈血栓症」
、
「肺塞栓症」を「血栓塞栓症」と
して重大な副作用に追記、記載整備しました。
・「感染症」:
その他の副作用に記載のあった「感染」
、
「肺炎」および、国内及び海外臨床治験で認
められた「敗血症」を含め「感染症」として重大な副作用に追記、記載整備しました。
●
その他
その他の副作用:
副作用
「頭頸部癌」の承認に伴い「放射線性皮膚炎」
、
「遅発性放射線障害」を追記しました。
また、重大な副作用の追記及び「頭頸部癌」の臨床試験成績を再集計した結果に基づ
き、事象名の記載整備、発現頻度を変更しました。
5
3.【
【使用上
使用上の
使用上の注意】
注意】以外の
以外の改訂内容
改 訂 後(下線部追加改訂箇所)
改 訂 前
【臨床成績】
【臨床成績】
臨床成績】
臨床成績】
1.国内臨床試験成績4)
1.国内臨床試験成績
(1)結腸・直腸癌
国内で実施された、本剤とイリノテカン塩酸塩水和物(毎
第Ⅱ相試験において、イリノテカン塩酸塩水和物を含む
週投与法又は2週間間隔投与法)注11)との併用第Ⅱ相試験
化学療法に不応となり、フッ化ピリミジン系薬剤及びオ
の成績は次のとおりである。
キサリプラチンに不応もしくは耐容不能となったEGFR
奏効率
対象
発現が確認された結腸・直腸癌患者(39例)に、本剤と
(95%信頼区間)
イリノテカン塩酸塩水和物(毎週投与法又は2週間間隔
イリノテカン塩酸塩水和物を含む化学療法に不応
投与法)を併用投与した結果、奏効率は30.8%(95%信
30.8%
となり、フッ化ピリミジン系薬剤及びオキサリプラ
頼区間:17.0,47.6)であった。4)
チンに不応もしくは耐容不能となったEGFR発現が (17.0,47.6)
(2)頭頸部癌
確認された結腸・直腸癌(39例)
1) 第Ⅱ相試験において、局所進行の頭頸部扁平上皮癌
注11) イリノテカン塩酸塩水和物は、前治療(イリノテカン塩酸塩水
(ステージⅢ又はⅣ)(上咽頭癌、口腔癌を除く)患
和物を含む化学療法)と同じスケジュールを選択
者(22例)に、本剤投与と放射線療法(同時追加照射
毎週投与法:イリノテカン塩酸塩水和物100mg/m2を1週間間隔で4回
法)を併用した結果、奏効率は81.8%(95%信頼区間:
投与し、その後3週間休薬
59.7,94.8)であった。5)
2週間間隔投与法:イリノテカン塩酸塩水和物150mg/m2を2週間間隔
2) 第Ⅱ相試験において、再発又は転移を有する頭頸部扁
で3回投与し、その後3週間休薬
平上皮癌(上咽頭癌を除く)患者(33例)に、本剤と
シスプラチン及びフルオロウラシル(5-FU)を併用投
与 し た 結 果 、 奏 効 率 は 36.4 % ( 95 % 信 頼 区 間 :
20.4,54.9)であった。6)
2.海外臨床試験成績
(1)海外第Ⅱ相試験及び第Ⅲ相試験(無作為化比較試験)
[化学療法の前治療歴のない結腸・直腸癌患者を対象とした臨
床試験]
○ フルオロウラシル・ホリナートカルシウム・イリノテカン塩
酸 塩 水 和 物 療 法 ( FOLFIRI )と の 併 用 で 実 施 さ れ た 試 験
(EMR62202-013)5)
海外で実施された前治療歴のないEGFR発現が確認された結
腸・直腸癌患者を対象とした本剤とFOLFIRI併用 注 6 ) 及び
FOLFIRI注6)を比較した第Ⅲ相試験(EMR62202-013)の成績は
次のとおりである。また、レトロスペクティブにKRAS遺伝子
変異 注12) の有無によって層別した成績は次のとおりである
(評価可能例:1063例)
。
2.海外臨床試験成績
(1)結腸・直腸癌患者を対象とした海外第Ⅱ相試験及び第Ⅲ
相試験(無作為化比較試験)
[化学療法の前治療歴のない結腸・直腸癌患者を対象とした臨
床試験]
○5-FU・ホリナートカルシウム・イリノテカン塩酸塩水和物療
法(FOLFIRI)との併用で実施された試験(EMR62202-013)7)
海外で実施された前治療歴のないEGFR発現が確認された結
腸・直腸癌患者を対象とした本剤とFOLFIRI併用 注 8 ) 及び
FOLFIRIを比較した第Ⅲ相試験(EMR62202-013)の成績は次
のとおりである。また、レトロスペクティブにKRAS遺伝子変
異注9)の有無によって層別した成績は次のとおりである(評
価可能例:1063例)
。
全症例
(1198例)
対 象
KRAS野生型
(666例)
KRAS変異型
(397例)
全症例
(1198例)
対
本剤及び
本剤及び
本剤及び
FOLFIRI
FOLFIRI
FOLFIRI
FOLFIRI
FOLFIRI
FOLFIRI
(599例)
(350例)
(183例)
併用(599例)
併用(316例)
併用(214例)
無増悪
8.9ヵ月
生存期間中央値
(8.0,9.5)
(95%信頼区間)
8.0ヵ月
9.9ヵ月
8.4ヵ月
(7.6,9.0) (9.0,11.3) (7.4,9.2)
7.4ヵ月
(6.1,8.0)
0.851
(0.726,0.998)
0.696
(0.558,0.867)
1.171
(0.887,1.544)
P値
0.0479
0.0012
0.2648
KRAS変異型
(397例)
本剤及び
本剤及び
本剤及び
FOLFIRI
FOLFIRI
FOLFIRI
FOLFIRI
FOLFIRI
FOLFIRI
(599例)
(350例)
(183例)
併用(599例)
併用(316例)
併用(214例)
無増悪
8.9ヵ月
生存期間中央値
(8.0,9.5)
(95%信頼区間)
7.7ヵ月
(7.3,9.2)
ハザード比
(95%信頼区間)
象
KRAS野生型
(666例)
8.0ヵ月
(7.6,9.0)
9.9ヵ月
8.4ヵ月
(9.0,11.3) (7.4,9.2)
7.4ヵ月
(6.1,8.0)
7.7ヵ月
(7.3,9.2)
ハザード比
(95%信頼区間)
0.851
(0.726,0.998)
0.696
(0.558,0.867)
1.171
(0.887,1.544)
P値
0.0479
0.0012
0.2648
生存期間中央値 19.9ヵ月 18.6ヵ月
23.5ヵ月
20.0ヵ月
16.2ヵ月
16.7ヵ月
(95%信頼区間) (18.5,21.3) (16.6,19.8) (21.2,26.3) (17.4,21.7) (14.9,17.9) (14.9,19.4)
生存期間中央値 19.9ヵ月 18.6ヵ月
23.5ヵ月
20.0ヵ月
16.2ヵ月 16.7ヵ月
(95%信頼区間) (18.5,21.3) (16.6,19.8) (21.2,26.3) (17.4,21.7) (14.9,17.9) (14.9,19.4)
ハザード比
(95%信頼区間)
0.878
(0.774,0.995)
0.796
(0.670,0.946)
1.035
(0.834,1.284)
ハザード比
(95%信頼区間)
0.878
(0.774,0.995)
0.796
(0.670,0.946)
1.035
(0.834,1.284)
P値
0.0419
0.0093
0.7549
P値
0.0419
0.0093
0.7549
注8) FOLFIRIは以下のスケジュールで投与
注12) KRAS遺伝子コドン12及び13が検討された。
イリノテカン塩酸塩水和物を180mg/m2、5-FUを400mg/m2(急速静脈内
投与法)、2400mg/m2(46時間持続静脈内投与法)及びレボホリナート
以下
略
カルシウム200mg/m2又はホリナートカルシウム400mg/m2を2週間間隔
で投与する。
注9) KRAS遺伝子コドン12及び13が検討された。
以下
略
(
6
:下線部追加改訂箇所
:削除箇所)
改 訂 後(下線部追加改訂箇所)
改 訂 前
(2)頭頸部癌患者を対象とした海外第Ⅲ相試験(無作為化比
較試験)
[局所進行性の頭頸部扁平上皮癌患者を対象とした臨床試験]
○本 剤 と 放 射 線 療 法 併 用 及 び 放 射 線 療 法 単 独 の 比 較 試 験
(EMR62202-006/IMCL CP02-9815)11)
海外で実施された、局所進行性の頭頸部扁平上皮癌(ステー
ジⅢ又はⅣ)(上咽頭癌、口腔癌を除く)患者を対象とした
本剤と放射線療法注13)併用及び放射線療法単独を比較した第
Ⅲ相試験(EMR62202-006/IMCL CP02-9815)の成績は次のと
おりである。
本剤及び放射
線療法併用
(211例)
放射線療法
単独
(213例)
P値
オッズ比(OR)
又は
ハザード比(HR)
局所コントロール
中央値
(95%信頼区間)
24.4ヵ月
(15.7,45.1)
14.9ヵ月
(11.8,19.9)
0.005
HR = 0.680
(0.520,0.890)
生存期間
中央値
(95%信頼区間)
49.0ヵ月
(32.8,NE)
29.3ヵ月
(20.6,41.4)
0.018
HR = 0.725
(0.556,0.946)
注13) 1日1回照射法、1日2回照射法、又は同時追加照射法を用い、本剤
初回投与の翌週より6~7週間かけて実施。本剤の投与は放射線治療
の終了まで継続。
[再発又は転移性の頭頸部扁平上皮癌患者を対象とした臨床
試験]
○本剤と化学療法併用及び化学療法単独の比較試験
(EMR62202-002)12)
海外で実施された、再発又は転移性の頭頸部扁平上皮癌(上
咽頭癌を除く)患者を対象とした本剤と化学療法(白金製剤
及び5-FU)注14)併用及び化学療法単独を比較した第Ⅲ相試験
(EMR62202-002)の成績は次のとおりである。
生存期間中央値
(95%信頼区間)
本剤及び化学
療法併用
(222例)
化学療法単独
(220例)
P値
オッズ比(OR)
又は
ハザード比(HR)
10.1ヵ月
(8.6,11.2)
7.4ヵ月
(6.4,8.3)
0.036
HR = 0.797
(0.644,0.986)
注14) 3週間を1クールとし、白金製剤(シスプラチン100mg/m2又はカルボ
プラチンAUC5)を1日目に投与、また5-FU 1000mg/m2/日を1~4日
目にかけて持続投与。シスプラチンに対する毒性が発現した場合には
カルボプラチンに変更しAUC5で投与を継続。化学療法は最大6クール
とし、本剤の投与は化学療法中止後も病勢進行が認められるまで継
続。
(
:下線部追加改訂箇所)
【臨床成績】
臨床成績】改訂理由
●
国内臨床試験成績:「結腸・直腸癌」の臨床試験成績を記載整備すると共に「頭頸部癌」の臨床試験成績
を追記しました。
●
海外臨床試験成績:頭頸部癌患者を対象とした海外第Ⅲ相試験(無作為化比較試験)の試験成績を追記し
ました。
7
3.【
【使用上
使用上の
使用上の注意】
注意】以外の
以外の改訂内容
改 訂 後(下線部追加改訂箇所)
改 訂 前
【薬効薬理】
薬効薬理】
1.作用機序
セツキシマブはヒトIgG1 の定常領域とマウス抗体の可変
領域からなるキメラ型モノクローナル抗体であり、EGFR
発現細胞のEGFRに対して高い親和性で結合する13)。
【薬効薬理】
薬効薬理】
1.作用機序
セツキシマブはヒトIgG1 の定常領域とマウス抗体の可変
領域からなるキメラ型モノクローナル抗体であり、EGFR
発現細胞のEGFRに対して高い親和性で結合する9)。
2.抗腫瘍作用
2.抗腫瘍作用
多様なEGFR陽性癌細胞株において、セツキシマブの in
多様なEGFR陽性癌細胞株において、セツキシマブの in
vitro増殖阻害作用は濃度依存的であった14),15),16),17)。ま
vitro増殖阻害作用は濃度依存的であった10),11),12)。また、
た、セツキシマブの増殖阻害作用は多様なEGFR陽性癌細胞
セツキシマブの増殖阻害作用は多様なEGFR陽性癌細胞株
株(ヒト結腸癌由来GEO細胞株、ヒト咽頭癌由来FaDu細胞
(ヒト結腸癌GEO等)を用いたin vivoモデルにおいても確
認されている。
株等)を用いたin vivoモデルにおいても確認されている18)。
(
:下線部追加改訂箇所
:削除箇所)
【薬効薬理】
薬効薬理】改訂理由
●
抗腫瘍作用:「頭頸部癌」の薬効薬理試験成績に基づき追記しました。
「使用上の注意」改訂の内容は、医薬品安全対策情報(DSU)No.216(2013 年1月発行予定)に掲載されます。
医薬品添付文書改訂情報は機構のインターネット情報提供ページ(http://www.info.pmda.go.jp/)に、最新添付文書
並びにDSUが掲載されます。併せてご利用ください。
お問合せ
問合せ先
メルクセローノ株式会社
メディカル・インフォメーション
〒141-0021 東京都品川区上大崎2-13-17 目黒東急ビル
0120-870-088
ブリストル・マイヤーズ株式会社
メディカル情報部
〒163-1328 東京都新宿区西新宿6-5-1
0120-093-507
ERB-05
2012 年 12 月
8