２００９年８月２１日 報道関係各位 日本電気株式会社 ＮＥＣマグナスコミュニケーションズ株式会社 １００Ｍｂｐｓの高速メタル伝送を実現する ＶＤＳＬ２アクセス集約装置「ＡＭ３１５０Ｒ２」を発売 アクセス集約装置「ＡＭ３１５０Ｒ２｣ ＮＥＣとＮＥＣマグナスコミュニケーションズはこのたび、通信事業者向けマルチサー ビスアクセス装置「AM3100シリーズ」の新製品として、ITU-T勧告G．993.2に準拠したVDSL2 （注1）をインタフェースに持つアクセス集約装置「AM3150R2」を製品化し、本日より海外 向けに販売活動を開始しました。 近年、海外ではADSL/SHDSL（注2）などによるアクセス回線のブロードバンド化が展開さ れており、さらなる高速化とサービスエリアの拡大が求められています。VDSL2は、伝送距 離が最大4kmと従来のVDSL1の1kmから大幅に長くなるとともに、ADSL/ADSL2+との互換性が あり既存装置からのマイグレーションが可能であるため、今後、需要拡大が見込まれてい ます。 新製品は既存のメタル電話回線を用いて、伝送速度100 Mbps（メガビット/秒）の高速ブ ロードバンドアクセスの実現と伝送品質を高めるものであり、より高信頼なブロードバン ド通信サービスを目指す通信事業者の次世代ネットワーク構築に対するニーズに的確にお 応えします。 新製品の特長は以下の通りです。 １．双方向 100Mbps の伝送速度の実現と ADSL からのマイグレーションに対応 新製品は、VDSL2 をインタフェースにもち、上り／下り方向で伝送速度 100 Mbps(30Mhz) を実現する。宅内側装置とメタルケーブルにより接続するダウンリンク回線を 24/48 ポー ト収容可能。また、局内側装置と光ファイバーにより接続するアップリンクは GPON （Gigabit Passive Optical Network）または GbE（Gigabit Eithernet）による光イン タフェースの選択が可能。また、既存の ADSL/ADSL2＋対応のモデムとの接続が可能な ADSL フォールバック機能を有しているため、既に提供している ADSL サービスからの円滑なマ イグレーションが可能。 ２．伝送品質の安定化を実現する各種機能を装備 新製品は通信品質の劣化要因となる隣接回線間のクロストークや周辺からの各種雑音 などに対し、次の機能を装備。 ①INP（Impulse Noise Protection）機能 突発的に発生するインパルス性の雑音によるエラーの最適な誤り訂正を行う。 ②ビットスワップ機能 ある帯域で干渉や妨害波が発生した場合に、その帯域で伝送する情報を別の帯域に 移して伝送することで干渉の影響を除去する。 ③SOS 機能（注 3） 突発的な雑音によるエラー発生時に、回線速度を瞬時に下げリンクダウンを回避する。 ④SRA(Seamless rate adaptation)機能（注 3） ゆるやかな雑音の変化に対し、最適な速度を確保する ３．優れた保守サポート機能 新製品は、回線速度の低下やリンクダウンの原因調査に役立つ DELT(注 4)機能、および SELT(注 5)機能を搭載。障害発生時に、局側から遠隔操作でネットワークの状況を確認で きる。 ４．低消費電力を実現 新製品は、業界でいち早くブロードバンド機器の電力消費に関する欧州連合行動規範に 準拠しており、低消費電力化を実現（EU COC 規格の 2009-2010（83.6Ｗ以下：24 ポート 時）） 当製品は、本年10月から出荷開始を予定しております。ヨーロッパ、アジア、豪州、中 南米などを主なターゲットに海外での拡販を図り、今後3年間で60,000システムの販売を目 指してまいります。 ＮＥＣはこれまで、局用ADSL多重化装置｢AM31シリーズ｣やMSAN(Multi Service Access Node)装置「AM3100シリーズ」などの拡販を通じ、海外の固定通信インフラのブロードバン ド化に貢献してきました。また、日本国内では高品質と安定性が認められ、これまでに700 万回線以上の導入実績を持ち、VDSLではトップシェアの地位を確立しております。新製品 は、こうした当社の実績に基づいて製品化されたものです。 ＮＥＣは今後もブロードバンドアクセス領域の様々なニーズに応じた、最適なソリュー ションを提供してまいります。 なお、当製品は、本年9月にパリで開催される展示会「Broadband World Forum(BBWF）」 （9月7日～9日）に出展いたします。 「AM3150R2」のネットワーク構成例(別紙１)、および仕様概要(別紙２)をご参照くださ い。 以上 注1：VDSL2（Very high speed digital subscriber line 2） VDSL2 は、G.993.1（VDSL1）の短距離での高速化技術と、G.992.3（ADSL2）として 勧告化されている中長距離での安定化技術を利用することで、高速化・安定性・長延 化・ADSL との互換性を備えた技術。 注2：ADSL/SHDSL(Asymmetric Digital Subscriber Line /Symmetric Digital Subscriber Line) 電話回線を使用した高速伝送技術。 注3：対象ファームウェアを順次リリース予定。 注4：DELT（Dual End Line Test）機能 アクセス集約装置とモデムの両端から伝送損失などの回線特性を測定する機能 注5：SELT （Single End Line Test）機能 アクセス集約装置のみで伝送損失などの回線特性を測定する機能。 ＜本件に関するお客様からの問い合わせ先＞ ＮＥＣ ブロードバンドネットワーク事業本部 電話：0471-85-7523 e-mail: [email protected] 中石 浩志 ＮＥＣマグナスコミュニケーションズ アクセスシステム営業推進部 電話：03-3798-7963 e-mail：[email protected] 田中 功一 ＜本件に関する報道関係からの問い合わせ先＞ ＮＥＣ コーポレートコミュニケーション部 戸田清一郎 電話：（０３）３７９８－６５１１ e-mail：[email protected] ＮＥＣマグナスコミュニケーションズ株式会社 総務部 電話：03-3798-7841 e-mail：[email protected] 上野 浩平 ＜別紙1＞ 「ＡＭ３１５０Ｒ２」を使用したネットワーク構成例 ＜別紙２＞ 項目 ＶＤＳＬ 仕様 ポート数 ４８ポート ２４ポート 規格 （１２月リリース予定） ITU-T G.993.2 準拠 100M/100Mbps ADSL フォールバック対応 ( ITU-T G.992.1 ADSL and G.992.5 ADSL2+ ) ＧＰＯＮ ポート数 (ＵｐＬｉｎｋ) 規格 １ポート ITU-T G.984 準拠 レイヤ２機能 フィルタリング機能、優先機能、マルチキャスト機能搭載 回線安定機能 ＳＯＳ、ＳＲＡ、ビットスワップ機能 拡張性 カスケード接続により増設が可能 （最大９６ポート） 動作環境 外形寸法 温度-25℃ ～+65℃ 湿度5%-95% ４８ポート 2.0U x 440(W)x 215(D) mm ２４ポート 1.5U x 440(W)x 215(D) mm
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