世界の携帯電話端末販売台数は 対前年同期比26

- News Release 参考資料
【米国発プレスリリース】
本資料は、米国ガートナーが発信したプレスリリースを日本人アナリストが一部加筆編集したものです。
本資料の原文を含め米国ガートナー社の発信したリリースはすべて以下でご覧いただけます。
http://www3.gartner.com/5_about/press_releases/pr2004.jsp
平成16年12月2日
ガートナー ジャパン株式会社
広報室
2004年第3四半期、世界の携帯電話端末販売台数は
対前年同期比26%増の1億6,707万台に到達
ガートナー ジャパン株式会社 (所在地:東京都目黒区、代表取締役社長:日高信
彦) のリサーチ部門は、2004年第3四半期 (7∼9月期) の世界における携帯電話端
末販売台数が対前年同期比26%増の1億6,707万台に達したと発表しました。クリス
マス商戦で大幅に販売が拡大する第4四半期を控え、第3四半期は一般に販売台数
があまり伸びない傾向にありますが、2004年の第3四半期に関しては、日本を除くす
べての地域において販売台数が前年同期を上回りました。
西欧や北米などの成熟市場では、新機種の発売と販売価格の低下によって買い
換え需要が拡大しました。また、アジア、中欧 (旧ソ連諸国を除く旧東欧圏) および中
東の新興市場では、携帯電話の新規契約が順調に増加しています。
首位のノキアは、2003年第4四半期以来、3四半期ぶりにシェアを30%台に載せま
した。2004年上半期に低迷を経験した後だけにシェア30%台の奪還は、同社にとっ
て心理的に大きな励みとなるであろうと考えられます。同社は、好調を維持し、首位を
堅持するために、CDMA方式市場での販売台数拡大に取り組まなくてはなりません。
サムスンは、さまざまな方式に対応し、機種を増やしたことによって、各地域で販売
台数が順調に増加し、その結果、モトローラを抑えて世界市場で第2位となりました。
特に北米市場での販売が好調です。しかし、第3位のモトローラとの販売台数は僅差
であり、両社による第2位争いは2004年第4四半期も続くものと考えられます。
*1
モトローラは世界市場において第3位に転落したものの、北米では、iDEN方式
端末の好調な販売に支えられ、首位を維持しました。同社は第3四半期終了時に流
通在庫を抱えていましたが、第4四半期には、この在庫を販売することによって販売台
数を伸ばし、第2位を奪回することは十分可能であるとガートナーでは考えています。
*1 iDEN (Integrated Digital Enhanced Network):モトローラが開発した無線技術であり、デジタ
ル・セルラー電話、双方向無線、英数字表示ページャおよびデータ/FAXモデムが、単一のネ
ットワークで提供される。北米で商用サービスが提供されている。
シーメンスは、第2四半期に販売台数が落ち込みましたが、第3四半期には回復し、
シェアは7.6%となりました。同社は米州での販売が好調であり、特に北米市場では
第2四半期と比べてシェアがほぼ倍増しました。
LGとソニー・エリクソンは、2003年以来熾烈な第5位争いを展開していますが、
2004年第3四半期はLGが第5位を勝ち取りました。北米市場、西欧の3G方式市場で
とりわけ好調であったほか、その他の地域でも販売が順調に推移しました。
表1:2004年第3四半期 世界携帯電話端末対エンドユーザー販売台数
ベンダー
ノキア
サムスン
モトローラ
シーメンス
LG
ソニー・エリクソン
その他
合計
2004年第3四半期
(参考) 2003年第3四半期
販売台数
シェア
販売台数
シェア
(%)
(%)
(千台)
(千台)
51,694.9
30.9
45,380.8
34.2
22,981.2
13.8
14,837.4
11.2
22,393.0
13.4
19,484.3
14.7
12,758.2
7.6
12,110.4
9.1
11,141.8
6.7
7,081.9
5.3
10,683.2
6.4
7,065.1
5.3
35,417.4
21.2
26,883.8
20.2
167,069.7
100.0
132,843.7
100.0
注:
・ iDEN (Integrated Digital Enhanced Network) およびWLL (Wireless Local Loop)*2 向けの販売
が含まれています。
・ ODM (Original Design Manufacturer) ベンダーからOEM (Original Equipment Manufacturer)
への販売は含まれていません。
・
PHS方式は含まれていません。
出典:ガートナー データ クエスト (2004年11月)
表にはありませんが、日本ベンダーでは、パナソニック モバイルコミュニケーションズ
(第8位)、NEC (第9位)、および三洋電機 (第10位) が上位にランクインしています。
地域別に見ると、西欧では新機種の発売および販売価格の低下によって買い換え
需要が牽引されました。
北米では、第2四半期に引き続き需要が大きく拡大し、第3四半期には対前年比
22.6%という大幅な成長を記録しました。携帯電話事業者が、端末およびサービスの
販売促進策によって契約数を引き続き増やした一方、数社の端末ベンダーが第3四
半期に新機種を発売しました。
* 2 WLL (Wireless Local Loop):エンドユーザー・アクセス回線部分に無線方式を採用した固定
網通信サービス。
2
アジア・パシフィックでは、インド、フィリピンおよび中国に牽引され、需要が順調に
拡大しました。携帯電話の番号ポータビリティが実施されていない国におけるSIMカ
ードの無料交換や、端末ベンダーによる値下げなどによって、新規購入と買い換えの
双方の市場において需要が拡大しました。香港およびオーストラリアでは、携帯電話
事業者が、W-CDMA方式端末に対して高額な販売奨励金を負担することによって、
ユーザーのW-CDMA方式への移行を促そうとしています。
日本では、カメラ付き携帯電話端末によって販売が大きく伸びた2003年第3四半期
に比べ、販売台数は対前年同期比12.8%のマイナスとなりました。2G方式端末と比
較すると3G方式端末は利益率が低いため、総販売台数に占める3G方式端末販売
の比率が拡大するに従い、端末ベンダーにとって携帯電話端末ビジネスで従来と同
じ規模の利益を維持することが難しくなりつつあります。
中南米では、ブラジルおよびメキシコが引き続き市場を牽引しました。携帯電話端
末の価格はさらに入手しやすい水準となり、販売台数は史上最高の1,720万台に達
しました (対前年同期比66%)。
なお、本調査に関する詳しい調査内容は「Market Share: Mobile Terminals
Worldwide, 3Q04」レポートに含まれています。
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